JP6501889B2 - 熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔の製造方法 - Google Patents

熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔及びその製造方法に関する。
金属箔は、様々な用途に開発され、家庭/産業で広く用いられている。アルミ箔(Aluminum Foil)は、家庭用や料理用として広く使用されており、ステンレス鋼箔(Stainless Steel Foil)は、建築用内装材や外装材として主に用いられている。電解銅箔(Electrolytic Copper Foil)は、印刷回路基板(PCB:Printed Circuit Board)の回路として広く使用されているが、近年ではノートブック型パソコン、個人携帯端末機(PDA)、電子書籍(EBOOK)、及び携帯電話などの小型製品を中心に広く使用されている。特殊用途の金属箔も生産されているが、中でも、Fe−Ni系合金金属箔は、熱膨張係数(CTE、Coefficient of Thermal Expansion)が低いことから、有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diodes)用封止材、電子素子基板などとしても用いられている。さらには、二次電池の負極集電体及びリードフレームとしても注目を浴びている。
このようなFe−Ni系合金金属箔を製造する方法としては、圧延(Rolling)法と、電鋳(ElectroForming)法とが広く知られている。
その中で、圧延法とは、Fe及びNiをインゴット(Ingot)に鋳造した後、圧延と焼鈍を繰り返して金属箔に製造する方法である。このような圧延法により製造されたFe−Ni系合金金属箔は、伸び率が高く、表面が平滑なため、クラックが発生しにくいという長所がある。しかしながら、製造時には、機械的な制約から、幅1m以上のものは製造が困難なため、製造コストが過多にかかるという短所がある。また、このような製造コストの側面で不利であるにもかかわらず圧延法により金属箔を製造したとしても、組織の平均結晶粒の大きさが粗大となって、機械的物性が劣位となるという短所がある。
一方、電鋳法とは、電解槽内に設けられた回転する円筒状の陰極ドラムと対向する一対の円弧形状の陽極に囲まれた間隙に給液ノズルを介して電解液を供給して電流を通電することで、上記陰極ドラムの表面にFe−Ni系合金を電着させ、これを巻き取って金属箔として製造する方法である。このような電鋳法により製造されたFe−Ni系合金金属箔は、平均結晶粒の大きさが微細で、機械的物性に優れるといった長所があり、さらに、安価で製造が可能で、製造コストが低いといった長所がある。
ところで、電鋳法により製造されたFe−Ni系合金金属箔を、有機発光ダイオードの封止材及び電子素子基板などとして使用するためには、不可避的に一定の温度での熱処理が伴われる。しかし、Fe−Ni系合金金属箔を製造したままの状態で使用すると、一定の温度での熱処理後、常温に冷却するとき、熱変形が激しく発生するという問題がある。このような熱変形は、製造直後の状態に比べて収縮が起こりやすくなり、目標の長さとは相違して製造されるという問題点が併せて出てくる。
本発明は、熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔及びその製造方法を提供することをその目的とする。
本発明の課題は、上述の内容に限定されない。本発明の更なる課題は、明細書全般に亘って記載されており、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、本発明の明細書に基づいて本発明の更なる課題を理解するのに何の困難もないだろう。
本発明の一側面は、電鋳(ElectroForming、EF)法により厚さが100μm以下(0μmは除く)であり、重量%で、Ni:34〜46%、残部Fe及び不可避な不純物を含むFe−Ni系合金金属箔を製造する段階と、上記金属箔を300〜400℃の熱処理温度で5〜30分間安定化熱処理する段階と、を含む熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔の製造方法を提供する。
本発明の他の一側面は、電鋳(ElectroForming、EF)法により製造され、厚さが100μm以下(0μmは除く)であるFe−Ni系合金金属箔において、上記金属箔は、重量%で、Ni:34〜46%、残部Fe及び不可避な不純物を含み、上記金属箔は、下記式1で表される熱復元率が30ppm以下である熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔を提供する。
[式1]
熱復元率=(L−L0)/L0
(ここで、L0は熱処理前の金属箔の長さ(表面温度30℃)であり、Lは熱処理後の金属箔の長さであって、表面温度30℃の合金を5℃/minの速度で表面温度300℃まで昇温し、300℃で5分間保持した後、5℃/minの速度で表面温度30℃まで冷却したときの金属箔の長さを意味する。)
本発明に係るFe−Ni系合金金属箔は、熱復元性が非常に優れ、有機発光ダイオード(OLED、Organic Light Emitting Diodes)用封止材などの素材に好ましく適用され得る。
上述したように、電鋳法により製造されたFe−Ni系合金金属箔は、平均結晶粒の大きさが微細で、機械的物性に優れるといった長所があり、さらに、安価で製造が可能で、製造コストが低いといった長所がある。しかしながら、上記電鋳法により製造されたFe−Ni系合金金属箔は、一定の温度での熱処理後、常温に冷却するとき、熱変形が激しく発生するという問題がある。
そこで、本発明者らは、上記の問題点を解決するために鋭意研究した結果、本発明の導出に至った。
以下、本発明について詳細に説明する。先ず、本発明のFe−Ni系合金金属箔の製造方法について詳細に説明する。
先ず、電鋳(ElectroForming,EF)法により、Ni:34〜46重量%、残部Fe及び不可避な不純物を含むFe−Ni系合金金属箔を製造する。即ち、上述したように、Fe−Ni系合金金属箔を製造する方法には圧延法と電鋳法があるが、本発明ではこのうち、電鋳法により合金金属箔を製造することを一つの特徴とする。
電鋳法によりFe−Ni系合金金属箔を製造するための一例として、鉄濃度1〜40g/L、ニッケル濃度5〜80g/L、pH安定剤5〜40g/L、応力緩和剤1.0〜20g/L、導電補助剤5〜40g/Lからなり、pH1.0〜5.0のめっき液を使用し、めっき液温度40〜90℃、電流密度1〜80A/dm2、流速0.2〜5m/secの条件を与えることで、Fe−Ni系合金金属箔を製造することができる。このとき、上記鉄は、硫酸鉄、塩化鉄、スルファミン酸鉄などの塩の形態で溶解して使用してもよく、若しくは、電解鉄、及び鉄粉を塩酸又は硫酸に溶解して供給してもよい。また、上記ニッケルは、塩化ニッケル、硫酸ニッケル、スルファミン酸ニッケルなどの塩の形態で溶解して使用してもよく、酸にフェロニッケルなどを溶解して供給してもよい。pH安定剤としては、ホウ酸、クエン酸などを使用することができ、応力緩和剤としては、サッカリンなどを使用することができ、さらに、導電補助剤としては、塩化ナトリウムなどを使用することができる。
上記電鋳法により製造されたFe−Ni系合金金属箔の厚さは、100μm以下(0μmは除く)であってもよく、好ましくは50μm(0μmは除く)であってもよい。但し、金属箔の厚さが上記範囲から外れる場合であっても、本発明を適用することができるが、金属箔の厚さが上記のように薄い場合には特に熱復元性が問題になることから、範囲を限定したものにすぎない。
本発明の一具現例によれば、上記金属箔の平均結晶粒の大きさは5〜15nmであってもよく、より好ましくは7〜10nmであってもよい。若し、上記金属箔の平均結晶粒の大きさが5nm未満であると、後述する安定化熱処理による組織安定化効果が十分でない恐れがある。これに対し、上記金属箔の平均結晶粒の大きさが15nmを超えると、後述する安定化熱処理後にFe−Ni系合金金属箔の強度が過度に低くなる恐れがある。ここで、平均結晶粒の大きさとは、金属箔の断面を観察して検出した粒子の平均円相当直径(equivalent circular diameter)を意味する。
一方、電鋳法によりFe及びNi含量が適切に制御され、平均結晶粒の大きさが適切に制御されたFe−Ni系合金金属箔を製造する方法は、本発明が属する技術分野で公知の方法により達成することができ、本発明では、その具体的な工程条件に対しては特に制限されない。例えば、pH、電流密度、めっき液温度、流速などが挙げられるが、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者であれば、このような条件を変更して本発明のFe−Ni系合金金属箔を得ることに格別の困難はないはずである。
その後、上記Fe−Ni系合金金属箔を安定化熱処理する。本段階は、組織安定化によって金属箔の熱復元性を向上させるための段階である。
このとき、安定化熱処理温度は300〜400℃であることが好ましく、300〜345℃であることがより好ましく、300〜330℃であることがさらに好ましい。上記安定化熱処理温度が300℃未満であると、組織安定化が十分でないため、安定化熱処理による金属箔の熱復元性の向上効果が十分でない恐れがある反面、400℃を超えると、組織の再結晶化が急激に進み、異常結晶成長(Abnormal grain growth)、原型の変形とともに、熱復元性が均一にならない恐れがある。
また、安定化熱処理時間は5〜30分であることが好ましく、7〜20分であることがより好ましく、9〜15分であることがさらに好ましい。上記安定化熱処理時間が5分未満であると、組織安定化が十分でないため、安定化熱処理による金属箔の熱復元性の向上効果が十分でない恐れがある反面、30分を超えると、組織の再結晶化が急激に進み、異常結晶成長(Abnormal grain growth)、原型の変形とともに、熱復元性が均一にならない恐れがある。
一方、本発明では、上記のような安定化熱処理のための熱処理温度までの昇温速度については特に限定されない。
また、本発明では、上記のような安定化熱処理後、安定化熱処理温度から常温までの冷却速度については特に限定されないが、例えば、50℃/min以下(0℃/minは除く)であってもよく、より好ましくは40℃/min以下(0℃/minは除く)であってもよく、さらに好ましくは30℃/min以下(0℃/minは除く)であってもよい。若し、冷却速度が50℃/minを超えると、安定化熱処理により熱膨張した金属箔が十分に収縮できず、熱復元性が劣位となる恐れがあるためである。一方、冷却速度が遅いほど、熱復元性の確保が有利になるため、その下限については特に限定されないが、生産性などを考慮して、0.1℃/minに限定してもよい。
以下、本発明のFe−Ni系合金金属箔について詳細に説明する。
本発明のFe−Ni系合金金属箔は、電鋳(ElectroForming、EF)法により製造され、厚さが100μm以下(0μmは除く)であり、重量%で、Ni:34〜46%、残部Fe及び不可避な不純物を含む。
上記Ni含量が低すぎると、熱膨張係数が急激に増加するという問題点と、Tc(Curie temperature)が低くなり、熱処理の際において、組織の再結晶化が急激に進み、異常結晶成長(Abnormal grain growth)、原型の変形とともに、熱復元性が均一にならない恐れがある。そのため、上記Ni含量の下限は、34重量%であることが好ましく、35重量%であることがより好ましく、36重量%であることがさらに好ましい。これに対し、その含量が高すぎると、金属箔の熱膨張係数がガラスなどに比べて過度に大きくなり、電子素材基板及び有機太陽電池の封止材としての活用に不具合が生じる恐れがある。したがって、上記Ni含量の上限は46重量%であることが好ましく、44重量%であることがより好ましく、42重量%であることがさらに好ましい。
本発明の残りの成分はFeである。但し、通常の製造過程では、原料又は周囲環境から意図しない不純物が不可避的に混入されることもあるため、これを排除することはできない。これらの不純物は、通常の製造過程における技術者であれば誰でも分かるものであるため、本明細書では全ての内容について特に言及しない。
本発明のFe−Ni系合金金属箔は、下記式1で表される熱復元率が30ppm以下であり、より好ましくは20ppm以下であり、さらに好ましくは10ppm以下であって、非常に優れた熱復元性を有するという長所がある。
[式1]
熱復元率=(L−L0)/L0
(ここで、L0は熱処理前の金属箔の長さ(表面温度30℃)であり、Lは熱処理後の金属箔の長さであって、表面温度30℃の合金を5℃/minの速度で表面温度300℃まで昇温し、300℃で5分間保持した後、5℃/minの速度で表面温度30℃まで冷却したときの金属箔の長さを意味する。)
本発明者らは、優れた熱復元性を有するFe−Ni系合金金属箔を提供するために鋭意研究した結果、Fe−Ni系合金金属箔の熱復元性が、金属箔の組織と深く関連していることが分かり、特に、本発明のFe−Ni系合金金属箔の組織は、面心立方構造(FCC、Face−Centered Cubic)及び体心立方構造(BCC、Body−Centered Cubic)からなるが、これらを適切な割合で制御することが、優れた熱復元性の確保に重要な要素であることが分かった。
本発明の一具現例によれば、上記体心立方構造の面積占有率は5〜20%であってもよく、より好ましくは10〜20%であってもよい。若し、体心立方構造の面積占有率が5%未満であると、組織の再結晶化が急激に進み、異常結晶成長(Abnormal grain growth)、原型の変形とともに、熱復元性が均一にならない恐れがある反面、20%を超えると、組織安定化が十分でないため、安定化熱処理による金属箔の熱復元性の向上効果が十分でない恐れがある。
一方、上記のように上記Fe−Ni系合金金属箔の組織を制御するとともに、平均結晶粒の大きさを微細化すると、優れた強度を確保できるようになる。特に、上記Fe−Ni系合金金属箔の平均結晶粒の大きさを100nm以下(0nmは除く)に制御する場合、800MPa以上の優れた引張強度を確保できるようになる。このとき、上記平均結晶粒の大きさは、金属箔の断面を観察して検出した粒子の平均円相当直径(equivalent circular diameter)を意味する。
以下では、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明する。但し、以下の実施例は、本発明を例示して具体化するためのものに過ぎず、本発明の権利範囲を制限するものではない点に留意する必要がある。本発明の権利範囲が、特許請求の範囲に記載の事項と、これから合理的に類推される事項によって決定されるためである。
(実施例)
Fe8g/L、Ni20g/L、pH安定剤10g/L、応力緩和剤2g/L、導電補助剤25g/Lからなるめっき液を使用し、さらに、pH2.5、電流密度8A/dm2、めっき液温度60℃の条件下でFe−42wt%Ni Fe−Ni系合金を製造した。製造されたFe−Ni系合金の厚さは20μmであり、平均結晶粒の大きさは7.1nmであった。
次に、上記製造されたFe−Ni系合金を下記表1の条件で安定化熱処理を行った。このとき、安定化熱処理温度までの昇温速度は5℃/minとし、安定化熱処理温度からの冷却速度は5℃/minと、一定にした。
次いで、安定化熱処理されたFe−Ni系金属箔の平均結晶粒の大きさ、BCC面積占有率、熱復元性、及び引張強度を測定し、その結果を下記表1に併せて示した。
ここで、熱復元性の評価は、下記式1により求められた。
[式1]
熱復元率=(L−L0)/L0
(ここで、L0は熱処理前の金属箔の長さ(表面温度30℃)であり、Lは熱処理後の金属箔の長さであって、表面温度30℃の合金を5℃/minの速度で表面温度300℃まで昇温し、300℃で5分間保持した後、5℃/minの速度で表面温度30℃まで冷却したときの金属箔の長さを意味する。)
Figure 0006501889
表1を参照すると、本発明が提案する工程条件を全て満たす発明例1〜4では、熱復元率が30ppm以下と非常に優れた熱復元性を有することが確認できる。さらに、発明例1〜4は、平均結晶粒の大きさも適切に制御され、引張強度も非常に優れていた。
これに対し、比較例1では、安定化熱処理を行っておらず、熱復元性が非常に劣位となり、比較例2では、安定化熱処理温度が過度に高く、熱復元性が劣位となった。

Claims (3)

  1. 電鋳法により厚さが100μm以下(0μmは除く)であり、重量%で、Ni:34〜46%、残部Fe及び不可避な不純物を含むFe−Ni系合金金属箔を製造する段階と、
    前記金属箔を300〜345℃の熱処理温度で5〜30分間安定化熱処理する段階と、を含む、熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔の製造方法。
  2. 前記安定化熱処理前、前記金属箔の平均結晶粒の大きさは5〜15nmである、請求項1に記載の熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔の製造方法。
  3. 前記安定化熱処理後、冷却する段階を更に含み、前記冷却時、冷却速度は50℃/min以下(0℃/minは除く)である、請求項1又は2に記載の熱復元性に優れたFe−Ni系合金金属箔の製造方法。
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