JP6501408B2 - 出力周波数補正方法、津波警報装置、及び、津波警報システム - Google Patents

出力周波数補正方法、津波警報装置、及び、津波警報システム Download PDF

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Description

本発明は、気圧変動を計測するための圧力センサの出力周波数補正方法、さらに、地震動および気圧変動を計測し、その計測値から津波襲来の危険度を判定する津波警報装置、津波警報システムに関する。
現行の津波警報は、地震観測データから、地震の位置(緯度、経度、深さ)、および規模(マグニチュード)を推定し、地震が引き起こす津波高を理論的に予想することに寄っている。このため、実際に津波が発生したか否かの情報は用いられていない(非特許文献1)。
これを改善するために、沖合の海上、海底に津波計を設置し、津波計のデータを用いることが検討されているが、海上、海底への津波計敷設には多くのコストがかかる。
一方、巨大な津波に伴い、気圧変動が観測されることが知られている。これは津波による海面の変化が大気に作用して、その変動が気圧変動として観測されるものである。気圧変動の伝播速度は津波の伝播速度に比べると速いので、気圧変動を監視することで沿岸に津波が到達する前に津波発生の有無を知ることができる。ただし、気圧変動を引き起こす要因は火山噴火、隕石の飛来、等多岐に渡るため、気圧観測のみからは津波発生を判定することは難しい(非特許文献2)。
http://www.jma.go.jp/jma/press/1109/12a/torimatome.pdf(東北地方太平洋沖地震による津波被害を踏まえた津波警報の改善の方向性について) 三雲健,「大地震,津波,火山大爆発などから発生した気圧波」,公益社団法人日本地震学会,地震第2輯,第64号,2011年,p.47−62 http://www.paroscientific.com/Nano-Resolution.pdf
上記で問題となった、津波による気圧変動とその他の要因による気圧変動との違いを判定するためには、地震観測と気圧観測を同時に行うことで解決できる。津波発生は大きな地震の発生に伴うため、津波による気圧変動が観測される際には、それに先立ち顕著な地震動が観測されるからである。
しかしながら、高精度気圧観測に用いられるセンサは、複数の矩形波の積算時間を計測し周波数変動を計測する方式のため、矩形波の数え落としによる大きなノイズが混入することがあり、地震動との比較が難しくなることがあった。
本発明は、前記課題を解決するために、従来技術では固定値としていた矩形波の数を計測し、矩形波の数え落としの影響を補正する圧力センサの出力周波数補正方法を提供すると共に、この出力周波数補正方法を用いて、地震動と気圧の同時計測を行い、その計測値から津波襲来の危険度を判定する津波警報装置及び津波警報システムを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る出力周波数補正方法は、
圧力センサから出力される矩形波の数え落としの影響を補正する圧力センサの出力周波数補正方法であって、
分周された矩形波の時間幅データTs[i]が得られる毎に分周比の推定を行い、矩形波一つあたりの時間幅Taを以下の式(1)によって求める
ことを特徴とする。
Ta=Ts[i]/ Na (1)
ただし、
Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
であり、
また、
iは時系列のステップ数、
Naは推定された分周比、
rint()は最も近い整数を返す関数、
Teは矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値、
である。
また、本発明に係る出力周波数補正方法は、
前記矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値Teを、過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)の前記矩形波一つあたりの時間幅Taの中央値あるいは平均値とする
ことを特徴とする。
また、本発明に係る津波警報装置は、
地震センサ及び前記地震センサからの出力をAD変換することで地震動データを生成するAD変換器を有する地震計と、
圧力センサ、前記圧力センサから出力される矩形波の数え落としの影響を補正することで周波数出力を補正する補正部、及び補正された周波数出力を平滑化することで気圧データを生成する平滑化部を有する気圧計と、
前記地震動データ及び前記気圧データが入力され、前記地震動データ及び前記気圧データに基づいて、津波警報を発する警報判定部と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る津波警報装置は、
前記補正部は、分周された矩形波の時間幅データTs[i]が得られる毎に分周比の推定を行い、矩形波一つあたりの時間幅Taを以下の式(1)によって求める
ことを特徴とする。
Ta=Ts[i]/ Na (1)
ただし、
Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
であり、
また、
iは時系列のステップ数、
Naは推定された分周比、
rint()は最も近い整数を返す関数、
Teは矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値、
である。
また、本発明に係る津波警報装置は、
前記矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値Teを、過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)の前記矩形波一つあたりの時間幅Taの中央値あるいは平均値とする
ことを特徴とする。
また、本発明に係る津波警報システムは、
地震センサ及び前記地震センサからの出力をAD変換することで地震動データを生成するAD変換器を有する地震計と、
圧力センサ、前記圧力センサから出力される矩形波の数え落としの影響を補正することで周波数出力を補正する補正部、及び補正された周波数出力を平滑化することで気圧データを生成する平滑化部を有する気圧計と、
前記地震動データ及び前記気圧データを通信ネットワークを介して受信する受信部と、受信した前記地震動データ及び前記気圧データに基づいて、津波警報を発する警報判定部と、を備える地震気圧データ処理装置と、
を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る津波警報システムは、
前記補正部は、分周された矩形波の時間幅データTs[i]が得られる毎に分周比の推定を行い、矩形波一つあたりの時間幅Taを以下の式(1)によって求める
ことを特徴とする。
Ta=Ts[i]/ Na (1)
ただし、
Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
であり、
また、
iは時系列のステップ数、
Naは推定された分周比、
rint()は最も近い整数を返す関数、
Teは矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値、
である。
また、本発明に係る津波警報システムは、
前記矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値Teを、過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)の前記矩形波一つあたりの時間幅Taの中央値あるいは平均値とする
ことを特徴とする。
本発明に係る圧力センサの出力周波数補正方法よれば、より正確な圧力計測を行うことが可能となる。さらに、本発明に係る津波警報装置および津波警報システムによれば、陸上の観測のみで津波発生の有無を判定し、津波警報を配信することが可能となる。
本発明の実施形態に係る津波警報装置の主要構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る津波警報装置の矩形波の数え落としが無い場合の計測を模式的に説明する図である。 本発明の実施形態に係る津波警報装置の矩形波の数え落としが有る場合の計測を模式的に説明する図である。 従来技術による異常値棄却処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波警報装置の補正処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波警報装置の地震発生判定処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波警報装置の津波警報判定処理のフローチャートを示す図である。 本発明の実施形態に係る津波警報システムの主要構成を示す図である。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態に係る津波警報装置100の主要構成を示す図である。
津波警報装置100は、南北、東西、上下方向の地震動を計測する3つの地震計1を備える。それぞれの地震計1は、地震センサ2の出力を高精度に時刻同期されたAD変換器3で、デジタル値に変換し、これを地震動データとして、処理部11に送信する。ここで、処理部11としては、データの送受、データの演算、データの記憶を行うことができる汎用の情報処理装置を用いることができる。
津波警報装置100は、一つ以上の気圧を計測する気圧計5を備える。気圧計5は、圧力センサ6の出力を、補正部8で補正し、平滑化部7で平滑化を行い、処理部11に送信する。補正部8は、圧力センサ6の出力に対して矩形波の数え落としの補正を行う。平滑化部7は、補正された圧力センサ6の出力に対して平滑化を行い、等間隔サンプリングのデジタル値に変換する。なお、平滑部7における平滑化処理は、例えば、Nano-countingとして知られる、非特許文献3に記載の方法等により実現できる。
処理部11は、警報判定部12を有する。警報判定部12では、地震計1からの地震動データ、気圧計5からの気圧データを基に、地震発生判定および津波警報判定を行う。
気圧計5における圧力センサ6による高精度の気圧観測は、圧力に応じてその周波数が変動する矩形波を出力する周波数出力方式のもの(非特許文献3参照)が好ましい。圧力センサ6の出力である矩形波を複数個分積算(分周)した時間を計測することで圧力センサの出力周波数を測定し気圧データを算出する。この際に問題となる矩形波の数の数え落としによる影響の補正処理を行うのが補正部8である。ここで、圧力センサ6としては、パロサイエンティフィック(Paroscientific)社製のものを用いてもよい。
警報判定部12において、津波警報判定がなされた場合は、警報が、通信部21から通信回線を介して、遠隔地に向けて送信がなされる。また、適宜、表示部22への表示および警報出力部23への警報出力がなされる。津波警報装置100は蓄電池26でバックアップがなされた電源装置25から供給される電源24で動作する。
以上のように構成される補正部8における処理について、具体的に説明する。ここで、まず、従来技術の補正部8における異常値棄却処理について説明し、次いで、本発明に係る補正部8における出力周波数補正方法について説明することとする。
図2は、本発明の実施形態に係る津波警報装置の矩形波の数え落としが無い場合の計測を模式的に説明する図である。
圧力センサの周波数算出は、周波数の逆数である矩形波の時間幅を計測することで行う。なお、矩形波の時間幅は、矩形波をゲートとして、矩形波の周波数より高速なクロック(例えば10MHz)。をカウントすることにより計測することができる。このような計測を行う際は、矩形波を定められた一定の個数だけ積算して時間幅の計測を行う。
例えば、図2ではN個の矩形波を積算した積算時間幅Ts[i]が時系列として得られる。矩形波の時間幅は、ΔT1からΔTNまでのN個のデータとなるが、個々の値は得られずその平均値のみが時間幅計測値Ta=Ts[i]/Nとして得られる。Nは一般に分周比と呼ばれる値である。通常、分周比Nは計測装置の設計時に予め与えられた固定値である。本実施形態の場合、分周比Nは20とする。
図3は、本発明の実施形態に係る津波警報装置の矩形波の数え落としが有る場合の計測を模式的に説明する図である。
矩形波の数は波形の立ち上がり等を検出してカウントするが、電気的ノイズの混入により数え落としが発生する場合がある。図中の×部分で電気的ノイズが発生しており、積算時間幅Ts[i]はN-1個の矩形波の時間幅に対応している。この場合に時間幅計測値Ta=Ts[i]/Nで矩形波一つあたりの時間幅を計測すると大きな誤差(異常値)を生じることとなる。
ここで、従来技術の異常値棄却処理について説明する。
従来技術では、大きな誤差が生じた場合に、その値を棄却し、前後の値や、ある時間幅内の平均値や中央値で置き換える処理がなされてきた。異常値でないことの判定は、例えば、ある閾値Xt(本実施形態では0.02)を設定し、求められた矩形波一つあたりの時間幅計測値Taが、ある時間幅内の平均値や中央値等の時間幅代表値Teから著しく乖離していないかを、
|(Ta-Te)/ Te|<Xt (3)
が満たされているか否かで判定する((3)式が満たされていない場合に異常値)。
図4は、従来技術による異常値棄却処理のフローチャートを示す図である。補正部8には、分周された矩形波の時間幅データが時系列として入力されるものとする。ここで、入力される時系列データを積算時間幅時系列Ts[i]とする。ただし、iは時系列のステップ数であって、0以上の整数とする。時系列のステップ数iは時間の経過とともに1ずつ増加し、新たなTs[i]が入力される度に異常値棄却処理が行われるものとする。
まず、ステップ1で、時系列のステップ数iを取得する(ST1)。
続いて、ステップ2で、積算時間幅時系列Ts[i]を得る(ST2)。
次に、ステップ3で、積算時間幅時系列Ts[i]をあらかじめ定めた所定の分周比Nで割り、時間幅計測値Taを得る(ST3)。
次に、ステップ4で、時系列のステップ数iがあらかじめ定めた所定の値M以上か否かを判断する(ST4)。
ステップ4において、時系列のステップ数iがあらかじめ定めた所定の値M以上ならば、ステップ5に進む。ステップ4において、時系列のステップ数iがあらかじめ定めた所定の値Mより小さいならば、ステップ7に進む。時系列のステップ数iは、時間の経過とともに1ずつ増加するので、いずれはMを超える。
ステップ5では、Td[i-M]〜Td[i-1]のM個の時間幅時系列の値の中央値を時間幅代表値Teとする(ST5)。ここで、Td[i]は、時系列のステップ数iでの時間幅時系列の値とする。
次に、ステップ6で、時間幅計測値Taが以下の式(3)を満足するか否かを判断する(ST6)。
|(Ta-Te)/ Te|<Xt (3)
ステップ6において、時間幅計測値Taが式(3)を満足するならば、ステップ7に進む。ステップ6において、時間幅計測値Taが式(3)を満足しないならば、ステップ8に進む。
ステップ7では、Taを時系列のステップ数iでの時間幅時系列Td[i]の値とする(ST7)。
ステップ8では、Teを時系列のステップ数iでの時間幅時系列Td[i]の値とする(ST8)。
このようにして、従来技術では異常値を生じた場合に、その影響を低減することができるが、計測の精度を高く保つ事はできない。異常値が生じた原因に着目すれば、図3の場合、Ta=Ts[i]/(N-1)として矩形波一つあたりの時間幅を計測すれば電気的ノイズの影響はほぼ無視しうる。
次に、本発明に係る出力周波数補正方法について説明する。
本発明に係る出力周波数補正方法では、補正部で行う補正の方法として、矩形波の個数を与えられた値Nでは無く、Ts[i]が得られる毎に推定を行ったNの推定値Na
を用いて、以下の式(1)として、矩形波一つあたりの時間幅を計測する。
Ta=Ts[i]/ Na (1)
ここでiは時系列のステップ数である。
Naは、以下の式(2)として求められる。
Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
ここで、rint()は最も近い整数を返す関数である。
また、Teは、ある時間幅内の平均値や中央値等の値である。本実施形態では過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)のTaの中央値とするが演算負荷を軽減する必要がある場合は平均値を用いてもよい。ここでMは十分に大きい値(例えば100)とする。
図5は、本発明の実施形態に係る津波警報装置の補正処理のフローチャートを示す図である。
本発明の実施形態に係る津波警報装置の補正処理は、補正部8で実行される。
まず、ステップ11で、時系列のステップ数iを取得する(ST11)。
続いて、ステップ12で、積算時間幅時系列Ts[i]を得る(ST12)。
次に、ステップ13で、時系列のステップ数iがあらかじめ定めた所定の値M以上か否かを判断する(ST13)。
ステップ13において、時系列のステップ数iがあらかじめ定めた所定の値M以上ならば、ステップ15に進む。ステップ13において、時系列のステップ数iがあらかじめ定めた所定の値Mより小さいならば、ステップ14に進む。
ステップ14では、積算時間幅時系列Ts[i]をあらかじめ定めた所定の分周比Nで割り、時間幅計測値Taを得る(ST14)。その後、ステップ19に進む。
ステップ15では、Td[i-M]〜Td[i-1]のM個の時間幅時系列の値の中央値を時間幅代表値Teとする(ST15)。ここで、Td[i]は、時系列のステップ数iでの時間幅時系列の値とする。
次に、ステップ16で、Ts[i]/Teに最も近い整数として計測分周比Naを以下の式(2)から得る(ST16)。
Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
ここで、rint()は最も近い整数を返す関数である。この計測分周比NaがNの推定値となる。
次に、ステップ17で、Ts[i]を計測分周比Naで割り、矩形波一つあたりの時間幅計測値Taを以下の式(1)から得る(ST17)。
Ta=Ts[i]/ Na (1)
次に、ステップ18で、時間幅計測値Taが以下の式(3)を満足するか否かを判断する(ST18)。
|(Ta-Te)/ Te|<Xt (3)
ステップ18において、時間幅計測値Taが式(3)を満足するならば、ステップ19に進む。ステップ18において、時間幅計測値Taが式(3)を満足しないならば、ステップ20に進む。
ステップ19では、Taを時系列のステップ数iでの時間幅時系列Td[i]の値とする(ST19)。
ステップ20では、Teを時系列のステップ数iでの時間幅時系列Td[i]の値とする(ST20)。
このようにして、従来技術では異常値として棄却されていた計測値を本来の値に補正することができる。なお、本発明の補正方法では、矩形波の数え落としを原因としない異常値は補正不能であるが、その場合は従来技術と同様の異常値の棄却処理を行うことができる。
本発明に係る補正方法によれば圧力センサ6の出力を矩形波の数え落としの影響を補正して高い精度で計測することができ、気圧と地震動の同時計測が可能になる。
次に、津波警報装置100の地震発生判定処理について説明する。
図6は本発明の実施形態に係る津波警報装置100の地震発生判定処理のフローチャートを示す図である。
本発明の実施形態に係る津波警報装置の地震発生判定処理は、処理部11の警報判定部12で実行される。
図6において、地震発生判定処理が開始されると、まず、ステップ101で、地震計1から地震動データを取得する(ST101)。次に、ステップ102で、地震動データをフィルタ処理(若しくは微分処理)することにより地震波形を生成する(ST102)。次に、ステップ103で、前ステップで生成された地震波形の絶対値を演算する(ST103)。
ステップ104では、当該絶対値が所定の閾値を超えるか否かを判定する(ST104)。ステップ104において、当該絶対値が所定の閾値を超える場合には、地震が発生したものと判定し、ステップ105に進む。ステップ104において、当該絶対値が所定の閾値を超えない場合には、地震が発生していないものと判定し、処理を終了する。
ステップ105では、所定の一定時間が経過したか否かを判定する(ST105)。ステップ105において、所定の一定時間が経過したと判定した場合、地震が終了したものと判定して、処理を終了する。ステップ105において、所定の一定時間が経過していないと判定した場合、ステップ105に戻る。
次に、津波警報装置100の津波警報判定処理について説明する。
図7は本発明の実施形態に係る津波警報装置100の津波警報判定処理のフローチャートを示す図である。
本発明の実施形態に係る津波警報装置の津波警報判定処理は、処理部11の警報判定部12で実行される。
図7において、津波警報判定処理が開始されると、まず、ステップ201で、気圧計5から気圧データを取得する(ST201)。次に、ステップ202で、気圧データをフィルタ処理(若しくは微分処理)することにより気圧波形を生成する(ST202)。次に、ステップ203で、前ステップで生成された気圧波形の絶対値を演算する(ST203)。
ステップ204では、当該絶対値が所定の閾値を超えるか否かを判定する(ST204)。ステップ204において、当該絶対値が所定の閾値を超える場合には、津波発生可能性ありと判定し、ステップ205に進む。ステップ204において、当該絶対値が所定の閾値を超えない場合には、津波が発生していないものと判定し、処理を終了する。
ステップ205では、先の地震発生判定処理を参照して、地震が発生中であるか否かを判定する(ST205)。ステップ205において、地震が発生中であると判定した場合、気圧の変化が地震によるものであり、津波が発生したものと判定し、ステップ206に進む。ステップ205において、地震が発生中でないと判定した場合、気圧の変化が地震によるものではなく、従って、津波の発生がないものと判定し、処理を終了する。
ステップ206では、通信部21、表示部22や警報出力部23などを利用して、各種警報を発する(ST206)。
以上のように、本発明に係る圧力センサ6の出力周波数補正方法よれば、矩形波の数え落としの影響を補正した計測を行うことが可能となる。さらに、本発明に係る津波警報装置100によれば、陸上の観測のみで津波発生の有無を判定し、津波警報を配信することが可能となる。
次に、本発明に係る圧力センサの出力周波数補正方法を津波警報システムに適用した例について説明する。図8は本発明の実施形態に係る津波警報システム300の主要構成を示す図である。
先の津波警報装置100のように地震計1、気圧計5や警報判定部12といった構成を、一つの装置として構成することも可能であるが、地震計1、気圧計5や警報判定部12といった構成を分散すると共に、各構成同士をデータ通信可能に接続し、図8に示すような津波警報システム300として構成することも可能である。
すなわち、警報判定部12は、地震計1、気圧計5は同一の地点に存在してもよいし、地震動データ、気圧データを通信回線等で遠隔地にあるセンター等に設けられた地震気圧データ処理装置200に伝送し、そこで地震発生判定と津波警報判定を行ってもよい。
図8において、201は地震計、205は気圧計、150は通信ネットワーク、200は地震気圧データ処理装置である。
津波警報システム300で用いる地震計201及び気圧計205には、それぞれ地震動データ及び気圧データを、通信ネットワーク150を介して、地震気圧データ処理装置200に送信する機能を有している。
地震気圧データ処理装置200は、受信部211で地震動データ、気圧データを受信する。また、図1で示した津波警報装置100と、同様の警報判定部212をもち、地震発生判定と津波警報判定を行うことができるようになっている。
なお、地震気圧データ処理装置200は、データセンター(通信ネットワーク150上に複数あっても一つであってもよい)に設置される情報処理装置であり、データ処理機能、データ記憶機能、データの送受信機能などを備える、例えば、汎用のサーバーを用いることができる。
津波警報判定がなされた場合は、地震気圧データ処理装置200における配信部213は津波警報を情報端末(携帯電話、スマートフォン、パーソナルコンピュータ、テレビ、ラジオなど)に配信する。
このシステムでは、地震計201と気圧計205で観測された、地震動データ、気圧データを通信ネットワーク150経由でセンターに転送し、離れた場所で地震発生判定と津波警報判定を行うものである。ここで、地震計201、気圧計205および地震気圧データ処理装置200はそれぞれ複数設けるようにしてもよい。
以上のように構成される、本発明に係る津波警報システム300によれば、陸上の観測のみで津波発生の有無を判定し、津波警報を配信することが可能となる。
なお、この実施形態によって本発明は限定されるものではない。すなわち、実施形態の説明に当たって、例示のために特定の詳細な内容が多く含まれるが、当業者であれば、これらの詳細な内容に色々なバリエーションや変更を加えてもよい。
1…地震計
2…地震センサ
3…AD変換器
5…気圧計
6…圧力センサ
7…平滑化部
8…補正部
11…処理部
12…警報判定部
21…通信部
22…表示部
23…警報出力部
24…電源
25…電源装置
26…蓄電池
100…津波警報装置
150…通信ネットワーク
200…地震気圧データ処理装置
201…地震計
205…気圧計
211…受信部
212…警報判定部
213…配信部
300…津波警報システム

Claims (8)

  1. 圧力センサから出力される矩形波の数え落としの影響を補正する圧力センサの出力周波数補正方法であって、
    分周された矩形波の時間幅データTs[i]が得られる毎に分周比の推定を行い、矩形波一つあたりの時間幅Taを以下の式(1)によって求める
    ことを特徴とする出力周波数補正方法。
    Ta=Ts[i]/ Na (1)
    ただし、
    Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
    であり、
    また、
    iは時系列のステップ数、
    Naは推定された分周比、
    rint()は最も近い整数を返す関数、
    Teは矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値、
    である。
  2. 前記矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値Teを、過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)の前記矩形波一つあたりの時間幅Taの中央値あるいは平均値とする
    ことを特徴とする請求項1に記載の出力周波数補正方法。
  3. 地震センサ及び前記地震センサからの出力をAD変換することで地震動データを生成するAD変換器を有する地震計と、
    圧力センサ、前記圧力センサから出力される矩形波の数え落としの影響を補正することで周波数出力を補正する補正部、及び補正された周波数出力を平滑化することで気圧データを生成する平滑化部を有する気圧計と、
    前記地震動データ及び前記気圧データが入力され、前記地震動データ及び前記気圧データに基づいて、津波警報を発する警報判定部と、
    を備えることを特徴とする津波警報装置。
  4. 前記補正部は、分周された矩形波の時間幅データTs[i]が得られる毎に分周比の推定を行い、矩形波一つあたりの時間幅Taを以下の式(1)によって求める
    ことを特徴とする請求項3に記載の津波警報装置。
    Ta=Ts[i]/ Na (1)
    ただし、
    Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
    であり、
    また、
    iは時系列のステップ数、
    Naは推定された分周比、
    rint()は最も近い整数を返す関数、
    Teは矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値、
    である。
  5. 前記矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値Teを、過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)の前記矩形波一つあたりの時間幅Taの中央値あるいは平均値とする
    ことを特徴とする請求項4に記載の津波警報装置。
  6. 地震センサ及び前記地震センサからの出力をAD変換することで地震動データを生成するAD変換器を有する地震計と、
    圧力センサ、前記圧力センサから出力される矩形波の数え落としの影響を補正することで周波数出力を補正する補正部、及び補正された周波数出力を平滑化することで気圧データを生成する平滑化部を有する気圧計と、
    前記地震動データ及び前記気圧データを通信ネットワークを介して受信する受信部と、受信した前記地震動データ及び前記気圧データに基づいて、津波警報を発する警報判定部と、を備える地震気圧データ処理装置と、
    を備えることを特徴とする津波警報システム。
  7. 前記補正部は、分周された矩形波の時間幅データTs[i]が得られる毎に分周比の推定を行い、矩形波一つあたりの時間幅Taを以下の式(1)によって求める
    ことを特徴とする請求項6に記載の津波警報システム。
    Ta=Ts[i]/ Na (1)
    ただし、
    Na=rint(Ts[i]/Te) (2)
    であり、
    また、
    iは時系列のステップ数、
    Naは推定された分周比、
    rint()は最も近い整数を返す関数、
    Teは矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値、
    である。
  8. 前記矩形波一つあたりの時間幅の代表的な値Teを、過去M個(時系列のステップ数i-1からi-Mまで)の前記矩形波一つあたりの時間幅Taの中央値あるいは平均値とする
    ことを特徴とする請求項7に記載の津波警報システム。
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