JP6501347B2 - シール構造及びシール構造の施工方法 - Google Patents
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本発明の一態様に係るシール構造は、屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、該水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、を備え、前記受水板部は、前記配設部材に対して該配設部材の延びる方向に相対移動可能とされるとともに、前記受水板部の前記受水圧面の面積は、前記貫通孔の開口面積よりも大きく形成されている。
加えて、水膨張性部材が膨張する際に、受水板部と水密性シール材との間に浸入した水を吸収する。これにより、貫通孔を通じて壁部の屋内側に水が浸入する可能性をさらに低減することができる。
また、受水板部が貫通孔を閉塞することで、水が浸入する可能性を低減することができる。さらに、受水板部が配設部材に対して相対移動可能とされることで、配設部材と貫通孔との間にさらなる相対変位が生じた場合であっても、受水板部はこの変位に追従して貫通孔を閉塞し続けることができる。
さらに、多孔部材の開孔が粒状体の粒径よりも小さいことから、膨張した粒状体が開孔を通過する際に、粒状体には開孔による圧縮力が付加された状態となる。この圧縮力によって付勢された粒状体は急速に開孔を通過するとともに、多孔部材から離間した位置にも容易に到達することができる。
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るシール構造100は、例えば原子力発電所の各種設備を収容する建屋に用いられる。図1に示すように、建屋の外壁を構成する壁部10には、貫通孔11が形成されている。貫通孔11は壁部10の屋外側である表面10Aと屋内側である裏面10Bとを貫通している。この貫通孔11には、各種の流体等を供給又は排出するための配管、ダクト等を含む配設部材12が挿通されている。なお、本実施形態では、配設部材12として金属製の円管を適用した例について説明する。しかしながら、配設部材12の材料や断面形状はこれに限定されない。例えば配設部材12の材料として、塩化ビニール等の樹脂材料や、コンクリート等を用いてもよい。さらに、角筒状の管を配設部材12として用いてもよい。
受水板本体部21は、貫通孔11の開口面積よりも大きな面積を有する板状の底面部22と、この底面部22の外周縁から壁部10に近接する方向に延びる側縁部23と、によって有底筒状に形成された部材である。底面部22をなす両面のうち、壁部10に対向する側、言い換えると屋内側を向く面は、水膨張性部材16を支持する支持面24とされている。この支持面24とは反対側の面、言い換えると屋外側を向く面は、建屋が冠水した場合に生じる水圧を受ける受水圧面25とされている。
以上説明したように、本実施形態に係るシール構造100によれば、十分な耐震性とシール性能とを備えたシール構造100を得ることができる。
続いて、本発明の第二実施形態に係るシール構造200について、図7を参照して説明する。同図に示すように、本実施形態に係るシール構造200は、受水板部20を有していない点で上述の第一実施形態と異なっている。さらに、このシール構造200では、水膨張性部材16は充填シール材13の内周面と配設部材12の外周面12Sとの間に介在している。加えて、壁部10の屋内側には、貫通孔11を閉塞する拘束板40が設けられている。
次に、上述したシール構造200の施工方法について、図9から図12、及び図18を参照して説明する。特に、本施工方法では、既設の壁部10及び貫通孔11と、この貫通孔11に挿通された配設部材12に対して、本実施形態に係るシール構造200を追設する場合の各工程について説明する。
また、壁部10の厚さ(軸線O方向の寸法)や、施工機械の制約が許す限りにおいて、充填シール材13における軸線O方向全域にわたってこの開削空間CVを形成してもよい。この場合にも、水膨張性部材16が開削空間CV全体に充填される。
続いて、本発明の第三実施形態に係るシール構造300、及び該シール構造300の施工方法について図13から図17及び図19を参照して説明する。以下では、図13に基づいて、既設の壁部10及び貫通孔11と、この貫通孔11に挿通された配設部材12に対してシール構造300を追設する場合について説明する。
Claims (9)
- 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、
前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、
前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、
前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、
前記水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、
を備え、
前記受水板部は、前記配設部材に対して該配設部材の延びる方向に相対移動可能とされるとともに、前記受水板部の前記受水圧面の面積は、前記貫通孔の開口面積よりも大きく形成されているシール構造。 - 前記水膨張性部材は、
水が透過可能であるとともに、伸縮性を有することで、前記水膨張性部材を膨張前後にわたって包み込むフィルム部材を備える請求項1に記載のシール構造。 - 前記受水板部は、
前記水膨張性部材を挟んで前記支持面とは反対側に設けられ、膨張した前記水膨張性部材が透過可能な複数の開孔が形成された多孔部材を備える請求項1に記載のシール構造。 - 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、
前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、
前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、
前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、
前記水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、
を備え、
前記水膨張性部材は、
水が透過可能であるとともに、伸縮性を有することで、前記水膨張性部材を膨張前後にわたって包み込むフィルム部材を備えるシール構造。 - 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、
前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、
前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、
前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、
前記水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、
を備え、
前記受水板部は、
前記水膨張性部材を挟んで前記支持面とは反対側に設けられ、膨張した前記水膨張性部材が透過可能な複数の開孔が形成された多孔部材を備えるシール構造。 - 前記水膨張性部材は、複数の粒状体から形成され、
前記多孔部材における前記開孔の寸法は、膨張する前の前記粒状体の粒径よりも小さく設定された請求項3又は5に記載のシール構造。 - 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間に設けられた充填シール材を有するシール構造の施工方法であって、
前記充填シール材の前記表面側に、前記配設部材の周囲を前記表面側から前記裏面側に向かって開削することで空間を形成するとともに、前記配設部材の外周面の少なくとも一部を前記表面側に露出させる工程と、
前記空間に、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材を充填する工程と、を含むシール構造の施工方法。 - 前記水膨張性部材を充填する工程が、前記水膨張性部材を前記壁部の前記裏面側から覆うことで、該水膨張性部材の膨張する方向を規制する拘束板を配置する工程をさらに含む請求項7に記載のシール構造の施工方法。
- 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間に設けられた充填シール材を有するシール構造の施工方法であって、
前記充填シール材の前記裏面側で、前記配設部材の周囲を前記裏面側から前記表面側に向かって開削することで空間を形成するとともに、前記配設部材の外周面の少なくとも一部を前記裏面側に露出させる工程と、
前記空間に、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材を充填する工程と、
を含むシール構造の施工方法。
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