JP6501347B2 - シール構造及びシール構造の施工方法 - Google Patents

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本発明は、シール構造及びシール構造の施工方法に関する。
例えば原子力発電所等の建屋では、建屋の壁部に設けられた貫通孔を介して多数の配管やダクトが敷設されている。このような配管を通じて各種流体の供給や排出が行われる。配管と貫通孔との間には、屋内外の水密性又は気密性を確保するためにシール構造が設けられている。
このようなシール構造の一例として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。特許文献1に記載されたシール構造は、貫通孔の内周面と配設部材(配管等)の外周面との間に充填された充填シール材と、充填シール材の屋外側に設けられた伸縮性部材と、を備えている。このような構成により、地震等の外力によって配設部材が貫通孔に対して相対変位した場合、伸縮性部材が変位に追従することで、地震の前後でシール性能を確保することができるとされている。
特開2014−5858号公報
しかしながら、上述のようなシール構造では地震発生後のシール性能が十分に確保できない可能性がある。例えば、地震に伴って発生した津波や高波によって建屋が水没した場合、シール構造には水圧による負荷が加わる。加えて、大規模な地震は同じく大規模な余震を伴う可能性がある。余震による変位と、水圧による負荷とが加わった場合、伸縮性部材には耐力限界を超える伸展又は圧縮が生じ、十分なシール性能を確保できない可能性がある。
本発明はこのような事情を考慮してなされたものであって、十分な耐震性を有するシール構造及びシール構造の施工方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は以下の手段を採用している。
本発明の一態様に係るシール構造は、屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、該水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、を備え、前記受水板部は、前記配設部材に対して該配設部材の延びる方向に相対移動可能とされるとともに、前記受水板部の前記受水圧面の面積は、前記貫通孔の開口面積よりも大きく形成されている。
このような構成によれば、水圧が加わった状況下では、受水板部がその受水圧面で水圧を受けることで貫通孔を閉塞する。さらに、水膨張性部材が水を吸収することで膨張して、受水板部と水密性シール材との間を満たす。これにより、貫通孔の屋外側から屋内側に向かって水が浸入する可能性を低減することができる。
加えて、水膨張性部材が膨張する際に、受水板部と水密性シール材との間に浸入した水を吸収する。これにより、貫通孔を通じて壁部の屋内側に水が浸入する可能性をさらに低減することができる。
また、受水板部が貫通孔を閉塞することで、水が浸入する可能性を低減することができる。さらに、受水板部が配設部材に対して相対移動可能とされることで、配設部材と貫通孔との間にさらなる相対変位が生じた場合であっても、受水板部はこの変位に追従して貫通孔を閉塞し続けることができる。
さらに、本発明の一態様に係るシール構造では、前記水膨張性部材は、水が透過可能であるとともに、伸縮性を有することで、前記水膨張性部材を膨張前後にわたって包み込むフィルム部材を備えていてもよい。
このような構成によれば、フィルム部材によって水膨張性部材の形状を安定的に保持することができる。さらに、他の部材を設けることなく水膨張性部材を受水板部に対して保持することができるため、構成を簡素化することができる。
さらに、本発明の一態様に係るシール構造では、前記受水板部は、前記水膨張性部材を挟んで前記支持面とは反対側に設けられ、膨張した前記水膨張性部材が透過可能な複数の開孔が形成された多孔部材を備えていてもよい。
このような構成によれば、多孔部材が水膨張性部材を受水板部の支持面に対して保持することができるとともに、開孔を通じて膨張した水膨張性部材を通過させることができる。
さらに、本発明の一態様に係るシール構造では、前記水膨張性部材は、複数の粒状体から形成され、前記多孔部材における前記開孔の寸法は、膨張する前の前記粒状体の粒径よりも小さく設定されていてもよい。
このような構成によれば、水膨張性部材が複数の粒状体から形成されていることから、その表面積を大きく確保することができる。これにより、浸水した場合に水膨張性部材が急速に膨張することができる。加えて、表面積が増えることにより、水膨張性部材を全体にわたって均一に膨張させることができる。
さらに、多孔部材の開孔が粒状体の粒径よりも小さいことから、膨張した粒状体が開孔を通過する際に、粒状体には開孔による圧縮力が付加された状態となる。この圧縮力によって付勢された粒状体は急速に開孔を通過するとともに、多孔部材から離間した位置にも容易に到達することができる。
さらに、本発明の一態様に係るシール構造の施工方法は、屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間に設けられた充填シール材を有するシール構造の施工方法であって、前記充填シール材の前記表面側に、前記配設部材の周囲を前記表面側から前記裏面側に向かって開削することで空間を形成するとともに、前記配設部材の外周面の少なくとも一部を前記表面側に露出させる工程と、前記空間に、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材を充填する工程と、を含む。
このような方法によれば、例えば充填シール材に損傷が生じることで水が浸入した場合であっても、水膨張性部材がこの水を吸収して膨張して、充填シール材の内周面と配設部材の外周面との間を満たす。これにより、シール性能を確保することができる。加えて、貫通孔に対して充填シール材及び配設部材が予め設けられている場合であっても、この充填シール材を屋内側から開削して水膨張性部材を充填するのみで、容易にシール構造を追設することができる。
さらに、本発明の一態様に係るシール構造の施工方法では、前記水膨張性部材を充填する工程が、前記水膨張性部材を前記壁部の前記裏面側から覆うことで、該水膨張性部材の膨張する方向を規制する拘束板を配置する工程をさらに含んでいてもよい。
このような方法によれば、拘束板が壁部の裏面側から水膨張性部材を覆うため、水膨張性部材が裏面側に脱落する可能性を低減することができる。これにより、シール性能を安定的に発揮することができる。
さらに、本発明の一態様に係るシール構造の施工方法は、屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間に設けられた充填シール材を有するシール構造の施工方法であって、前記充填シール材の前記裏面側で、前記配設部材の周囲を前記裏面側から前記表面側に向かって開削することで空間を形成するとともに、前記配設部材の外周面の少なくとも一部を前記裏面側に露出させる工程と、前記空間に、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材を充填する工程と、を含む。
このような方法によれば、例えば充填シール材の屋外側に損傷が生じることで水が浸入した場合であっても、水膨張性部材がこの水を吸収して膨張することで、充填シール材の内周面と配設部材の外周面との間を満たす。これにより、シール性能を確保することができる。特に、貫通孔に対して充填シール材及び配設部材が予め設けられている場合であっても、この充填シール材を屋内側から開削して水膨張性部材を充填するのみで、容易にシール構造を追設することができる。
本発明によれば、十分な耐震性とシール性能を有するシール構造及びシール構造の施工方法を提供することができる。
本発明の第一実施形態に係るシール構造を、配設部材の軸線と交差する方向から見た断面図である。 本発明の第一実施形態に係るシール構造の挙動を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るシール構造の挙動を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るシール構造の変形例を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るシール構造の変形例の挙動を示す図である。 本発明の第一実施形態に係るシール構造の他の変形例を示す要部拡大図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造を、配設部材の軸線と交差する方向から見た断面図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の挙動を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の施工前の状態における壁部、貫通孔、及び配設部材を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の施工方法の一工程を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の施工方法の一工程を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の挙動を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の施工前の状態における壁部、貫通孔、及び配設部材を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の施工方法の一工程を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の施工方法の一工程を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の施工方法の一工程を示す図である。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の施工方法の一工程を示す図である。 本発明の第二実施形態に係るシール構造の施工方法の各工程を示すフローチャートである。 本発明の第三実施形態に係るシール構造の施工方法の各工程を示すフローチャートである。
[第一実施形態]
以下、本発明の第一実施形態について、図面を参照して説明する。
本実施形態に係るシール構造100は、例えば原子力発電所の各種設備を収容する建屋に用いられる。図1に示すように、建屋の外壁を構成する壁部10には、貫通孔11が形成されている。貫通孔11は壁部10の屋外側である表面10Aと屋内側である裏面10Bとを貫通している。この貫通孔11には、各種の流体等を供給又は排出するための配管、ダクト等を含む配設部材12が挿通されている。なお、本実施形態では、配設部材12として金属製の円管を適用した例について説明する。しかしながら、配設部材12の材料や断面形状はこれに限定されない。例えば配設部材12の材料として、塩化ビニール等の樹脂材料や、コンクリート等を用いてもよい。さらに、角筒状の管を配設部材12として用いてもよい。
壁部10は例えばコンクリート等によって形成される。貫通孔11の内径寸法は、配設部材12の外径寸法よりも十分に大きく設定されている。このように形成された貫通孔11と配設部材12との間には、シール構造100が設けられている。なお、以下の説明では、配設部材12は水平方向に延びる軸線Oに沿って設けられるものとする。さらに、この軸線Oは壁部10の延在する面に対して略直交する構成である例について説明する。
シール構造100は、貫通孔11と配設部材12との間に充填される充填シール材13と、この充填シール材13の屋外側に設けられる水密性シール材14と、充填シール材13及び水密性シール材14の間に設けられるブレーカ材15と、ブレーカ材15の屋外側に設けられる水膨張性部材16と、この水膨張性部材16を覆う受水板部20と、を備えている。
充填シール材13は、配設部材12の内部を通る流体の温度や建屋内部の温度等に応じて適宜に決定された断熱性能を有する材料で形成される。また、充填シール材13は弾性と水密性を有することが望ましい。このような材料として、例えばウレタン等の弾性発泡材料が好適に用いられる。
充填シール材13を充填するに当たっては、貫通孔11の内周面11Sと配設部材12の外周面12Sとの間に、液状の充填シール材13を充填した後、これを発泡硬化させることが望ましい。このような工程によれば、貫通孔の内周面11Sと配設部材の外周面12Sとの間の領域全体にわたって、充填シール材13をおおむね隙間なく充填することができる。
水密性シール材14は、貫通孔11の内部における充填シール材13の屋外側の領域に設けられている。この水密性シール材14の外周側の面は貫通孔11の内周面11Sに対して固定されている。内周側の面は配設部材12の外周面12Sに固定されている。さらに、水密性シール材14は、例えばシリコンシーラント等の伸縮性(弾性)を有する材料で形成されている。これにより、配設部材12と貫通孔11との間で相対的な変位が生じた場合であっても、水密性シール材14はこの変位に追従する。
さらに、水密性シール材14の内周側及び外周側には、軸線Oと交差する方向から見て、該軸線Oに沿って屋外側に向かって突出する外周突出部14A及び内周突出部14Bが形成されている。外周突出部14Aは、水密性シール材14の外周側端縁から径方向内側に向かうにしたがって次第に屋内側に傾斜する傾斜面を有している。同様に内周突出部14Bは、水密性シール材14の内周側端縁から径方向外側に向かうにしたがって次第に屋外側に傾斜する他の傾斜面を有している。
言い換えると、水密性シール材14には軸線O方向に沿って屋外側から屋内側に向かって凹没する溝部が形成されている。この溝部は軸線Oの周方向に形成されることで、水密性シール部材の輪郭形状と同心の略円環状をなしている。
ブレーカ材15は、中央に配設部材12が貫通するための孔が形成された板状の部材である。ブレーカ材15の輪郭形状及び寸法は、貫通孔11の開孔形状及び開孔寸法とそれぞれ略同一とされている。ブレーカ材15は、例えば発泡ポリエチレン等のように、弾性変形可能な材料によって形成されることが望ましい。
このように形成されたブレーカ材15は、充填シール材13の屋外側の面と、水密性シール材14の屋内側の面とによって挟まれて配置される。ブレーカ材15が設けられることで、充填シール材13と水密性シール材14との間で、軸線O方向における相対的な変位が生じた場合であっても、ブレーカ材15が弾性変形することで、この変位を吸収することができる。
水膨張性部材16は、例えばビノン(登録商標)やハイドロタイト(登録商標)のような水膨張性ゴムで形成される。すなわち、水膨張性部材16は、外部から供給された水を吸収することによって体積が膨張する特性を有している。このように形成された水膨張性部材16は、貫通孔11の屋外側で、後述の受水板部20によって支持されている。
受水板部20は、皿状に形成された受水板本体部21と、この受水板本体部21に取り付けられる多孔部材30と、を有している。
受水板本体部21は、貫通孔11の開口面積よりも大きな面積を有する板状の底面部22と、この底面部22の外周縁から壁部10に近接する方向に延びる側縁部23と、によって有底筒状に形成された部材である。底面部22をなす両面のうち、壁部10に対向する側、言い換えると屋内側を向く面は、水膨張性部材16を支持する支持面24とされている。この支持面24とは反対側の面、言い換えると屋外側を向く面は、建屋が冠水した場合に生じる水圧を受ける受水圧面25とされている。
受水板部20の中央には、配設部材12が貫通するための孔部が形成されている。この孔部の内径寸法は、配設部材12の外径寸法よりもわずかに大きく設定されている。これにより、受水板部20は配設部材12に対して、配設部材12の延びる方向(軸線O方向)に相対移動可能とされている。
多孔部材30は、受水板本体部21の支持面24に対して、水膨張性部材16を挟んで反対側に配置される厚肉板状の部材である。より具体的には、多孔部材30は、受水板本体部21の支持面24に対向する面である屋外面30Bと、屋外面30Bとは反対側を向く面である屋内面30Aと、これら屋外面30B及び屋内面30Aの周縁を接続する多孔部材側面部30Sと、を有している。この多孔部材30は例えばメッシュ等の部材によって一体に形成されている。すなわち、多孔部材30には、厚さ方向、径方向及び周方向を含む任意の方向に連通された複数の開孔31が形成されている。これら開孔31を通じて、膨張した水膨張性部材16が透過することが可能とされている。
このように形成された受水板部20では、支持面24、側縁部23、及び多孔部材30によって囲まれる収容部20V内に、上述の水膨張性部材16が充填されている。なお、水膨張性部材16は、この収容部20V内に必ずしも隙間なく充填されている必要はない。言い換えると、水膨張性部材16の体積は、収容部20Vの容積よりもわずかに小さくてもよい。
以上のように構成されたシール構造100の作用について図2及び図3を参照して説明する。図2は、シール構造100を含む壁部10が、津波や高波等によって冠水した状態を表している。このように壁部10が冠水した場合、シール構造100には屋外側から屋内側に向かう水圧が加わる。この水圧は、主として受水板部20における受水圧面25に加わる。
受水圧面25に水圧が加わると、図2に示すように受水板部20における孔部の内周面が配設部材12の外周面12Sと摺動するようにして、屋外側から屋内側に向かって次第に移動する(図中矢印)。水圧が加わり続けることによって、受水板部20は壁部10の屋外側に当接する。より詳細には、受水板部20における多孔部材30が壁部10の裏面10Bに当接することで、貫通孔11の屋外側を閉塞する。
ここで、多孔部材30は一定の厚さ(軸線O方向の寸法)を有していることから、壁部10に当接した状態においても、多孔部材側面部30Sが水中に露出した状態となる。すなわち、この多孔部材側面部30Sからは水が浸透する。
多孔部材側面部30Sから浸透した水は、多孔部材30の内部を通過した後、該多孔部材30の屋外面30B及び屋内面30Aを通じて外部に放出される。まず、屋外面30Bに到達した水は、図3に示すように、水密性シール材14と多孔部材30の屋外面30Bとによって画成された空間内に流れ込む。一方で、屋内面30Aに達した水は、受水板部20の収容部20Vに流れ込むことで、水膨張性部材16に接触する。
水膨張性部材16に接触した水は、ただちに吸収される。水膨張性部材16は、この水を吸収することで膨張する。受水板部20と多孔部材30との間の収容部20Vを満たした後も、水膨張性部材16は膨張を続ける。収容部20Vの体積を超えて膨張を続けた水膨張性部材16には圧力が加わることから、多孔部材30に形成された開孔31を通じて、屋外面30B側から屋内面30A側に滲出する。水膨張性部材16はその後も膨張を続けて、最終的には収容部20Vの全体を満たす(図3参照)。このとき、空間内には、浸水初期に一定量の水が流れ込んでいることが想定される。水膨張性部材16はこの水も吸収する。すなわち、水膨張性部材16が膨張し終えた状態下では、空間及び収容部20V内には、膨張した水膨張性部材16を除いて、わずかな水分のみが存在する状態となっている。
以上説明したように、本実施形態に係るシール構造100によれば、受水板部20がその受水圧面25で水圧を受けることで貫通孔11を閉塞する。さらに、水膨張性部材16が水を吸収することで膨張して、受水板部20と水密性シール材14との間を満たす。これにより、貫通孔11の屋外側から屋内側に向かって水が浸入する可能性を低減することができる。
さらに、上記のように壁部10及びシール構造100が水没した状態において、さらなる地震(余震)が発生した場合、この揺れに伴う外力によって配設部材12が貫通孔11(壁部10)に対して相対的に移動する可能性が考えられる。これにより、配設部材12の外周面12Sと充填シール材13の内周面との間には、一定の間隙50が形成されてしまう。しかしながら、本実施形態に係るシール構造100では、上記のように貫通孔11は受水板部20によって閉塞されていることから、屋内側に向かって浸水が生じる可能性を低減することができる。
加えて、水膨張性部材16が膨張する際に、受水板部20と水密性シール材14との間に侵入した水を押し出す。これにより、貫通孔11を通じて壁部10の屋内側に水が浸入する可能性をさらに低減することができる。
さらに、上述のような構成によれば、受水板部20が配設部材12に対して相対移動可能とされることで、配設部材12と貫通孔11との間にさらなる相対変位が生じた場合であっても、受水板部20はこの変位によらず貫通孔11を閉塞し続けることができる。
以上説明したように、本実施形態に係るシール構造100によれば、十分な耐震性とシール性能とを備えたシール構造100を得ることができる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
例えば、上記の実施形態では、水膨張性部材16は受水板部20における収容部20V内に収容されるとともに、多孔部材30によって屋内側から支持される構成とした。しかしながら、受水板部20の態様はこれに限定されず、例えばこれを図4に示すように構成することも可能である。図4の例では、水膨張性部材16はフィルム部材Fによってその外側が包まれている。このフィルム部材Fは、例えばラテックスやポリウレタン、シリコン等で形成された薄膜状の部材である。このような材料で形成されることで、フィルム部材Fは水を透過可能であるとともに、伸縮性を発揮することができる。
以上のような構成により、水はフィルム部材Fを透過して、内部の水膨張性部材16を膨張させることができる。さらに、フィルム部材Fは伸縮性を備えていることから、水膨張性部材16を膨張前後にわたって包み込むことができる。言い換えると、水膨張性部材16は上述の実施形態と同様に膨張することで、十分なシール性能を発揮することができる(図5参照)。
加えて、このような構成によれば、フィルム部材Fによって水膨張性部材16の形状を安定的に保持することができる。さらに、上述の多孔部材30のような他の部材を設けることなく水膨張性部材16を受水板本体部21に対して保持することができるため、構成を簡素化することができる。
ここで、上述の実施形態においては、図6に示すように、水膨張性部材16を複数の粒状体16Pから構成することも可能である。このような構成によれば、水膨張性部材16の表面積を大きく確保することができる。これにより、浸水した場合に水膨張性部材16が急速に膨張することができる。加えて、表面積が増えることにより、水膨張性部材16を全体にわたって均一に膨張させることができる。
さらに、上記のように複数の粒状体16Pによって水膨張性部材16を構成した場合、多孔部材30における開孔31の寸法は、膨張する前の粒状体16Pの粒径よりも小さく設定されていることが望ましい。このような構成によれば、多孔部材30の開孔31が粒状体16Pの粒径よりも小さいことから、膨張した粒状体16Pが開孔31を通過する際に、粒状体16Pには開孔31による圧縮力が付加された状態となる。この圧縮力によって付勢された粒状体16Pは急速に開孔31を通過するとともに、多孔部材30から離間した位置にも容易に到達することができる。
[第二実施形態]
続いて、本発明の第二実施形態に係るシール構造200について、図7を参照して説明する。同図に示すように、本実施形態に係るシール構造200は、受水板部20を有していない点で上述の第一実施形態と異なっている。さらに、このシール構造200では、水膨張性部材16は充填シール材13の内周面と配設部材12の外周面12Sとの間に介在している。加えて、壁部10の屋内側には、貫通孔11を閉塞する拘束板40が設けられている。
本実施形態では、水膨張性部材16は、配設部材12の外周面12Sに対して薄膜状をなすように塗布されることが望ましい。すなわち、配設部材12を貫通孔11に挿通するに先立って、配設部材12の外周面12Sであって、貫通孔11の内周面11Sと対応する領域に、液状の水膨張性部材16を塗布する工程を行うことが望ましい。このような工程を経ることによって、水膨張性部材16は充填シール材13の内周面に固定されるとともに、配設部材12の外周面12Sに固定される。
拘束板40は、配設部材12の軸線O方向から見て略円形をなして形成された板状の部材である。拘束板40の中央部には、配設部材12が挿通される孔が形成されている。
このような構成によれば、水密性シール材14及びブレーカ材15に損傷が生じた場合であっても、該損傷箇所を通じて浸水した水によって水膨張性部材16が膨張する(図8参照)。この膨張した水膨張性部材16が、貫通孔の内周面11Sと配設部材の外周面12Sとの間を満たすことで、シール性能を確保することができる。
さらに、上記のような構成であれば、拘束板40が水膨張性部材16の膨張する方向を規制する。言い換えると、膨張した水膨張性部材16が壁部10の屋内側に向かって漏出(脱落)する可能性を低減することができる。これにより、シール性能を安定的に発揮することができる。
[施工方法]
次に、上述したシール構造200の施工方法について、図9から図12、及び図18を参照して説明する。特に、本施工方法では、既設の壁部10及び貫通孔11と、この貫通孔11に挿通された配設部材12に対して、本実施形態に係るシール構造200を追設する場合の各工程について説明する。
図9に示すように、シール構造200を追設する前の状態では、貫通孔11の内部には、上述の各実施形態と同様の、充填シール材13と、充填シール材13の屋外側に設けられたブレーカ材15と、ブレーカ材15の屋外側に設けられた水密性シール材14と、が設けられている。
このような壁部10及び貫通孔11に対してシール構造200を追設することを目的として、本実施形態に係る施工方法は、充填シール材13を開削して水膨張性部材16を充填するための開削空間CVを形成する工程(屋内側開削工程S11)と、この開削空間CVに水膨張性部材16を充填する工程(充填工程S12)と、を含む(図18参照)。
屋内側開削工程S11では、充填シール材13の表面10A側(屋内側)で、配設部材12の周囲の領域を表面10A側から裏面10B側(屋外側)に向かって開削する。これにより、充填シール材13の屋内側に略円環状の開削空間CVが形成される。加えて、この屋内側開削工程S11により、配設部材の外周面12Sの少なくとも一部が表面10A側に露出する(図10参照)。
続いて、充填工程S12では、上記の屋内側開削工程S11によって形成された開削空間CVの内部に、水膨張性部材16が充填される。さらに、上述の拘束板40を壁部10の屋内側に取り付ける工程(拘束板取付工程S13)を実施してもよい(図11)。以上により、本実施形態に係るシール構造200の施工方法の全工程が完了する。
以上のようなシール構造200を備えた建屋(壁部10、貫通孔11)に対して、津波や高波等に伴う水が押し寄せた場合、水密性シール材14によってこの水が壁部10の屋内側に浸入する可能性を低減することができる。
ここで、このように建屋に水が押し寄せた状態下で、さらなる地震(余震)が続いて発生した場合、振動に伴う外力によって配設部材12と貫通孔11との間に相対的な変位が生じる可能性がある。このような変位が生じた場合、配設部材12の外周面12Sと充填シール材13の内周面との間には間隙50が生じることが考えられる(図12参照)。さらに、この間隙50の形成に加えて、水密性シール材14及びブレーカ材15に損傷が生じることも考えられる。これにより、損傷箇所を通じて貫通孔11の内部、すなわち充填シール材13と配設部材12との間の間隙50が、屋外側と連通されてしまうことになる。
しかしながら、本実施形態に係るシール構造200では、水膨張性部材16が壁部10の屋内側から充填されていることから、貫通孔11の間隙50に浸入した水を吸収することで、水膨張性部材16が膨張する。膨張した水膨張性部材16は、図12に示すように、間隙50のおおむね全体にわたって行き渡る。このように、余震によって生じた配設部材12と充填シール材13との間の間隙50は、膨張した水膨張性部材16によって充填される。これにより、屋外側からのさらなる水の浸入を抑制することができる。
なお、上述の説明では、既設の壁部10、貫通孔11、及び配設部材12に対してシール構造200を追設する場合について例示した。しかしながら、本実施形態に係るシール構造200は、壁部10に対してシール構造を新設する場合にも適用可能である。
さらに、上述のような施工方法において、拘束板40を設ける工程を経た場合、上述の各実施形態と同様に、膨張した水膨張性部材16が屋内側に脱落(漏出)する可能性を低減することで、さらなるシール性能の向上を図ることができる。
なお、上記の屋内側開削工程S11によって形成される開削空間CVの形状は、本実施形態では、軸線O方向に沿って屋内側から屋外側に向かうに従って、次第に径方向の寸法が縮小するように形成されている。しかしながら、開削空間CVの形状はこれに限定されず、軸線Oと交差する方向から見て方形の断面を有していてもよい。要は、開削空間CVの内部に、配設部材12の外周面12Sの少なくとも一部が露出した状態とすることができればよい。
また、壁部10の厚さ(軸線O方向の寸法)や、施工機械の制約が許す限りにおいて、充填シール材13における軸線O方向全域にわたってこの開削空間CVを形成してもよい。この場合にも、水膨張性部材16が開削空間CV全体に充填される。
[第三実施形態]
続いて、本発明の第三実施形態に係るシール構造300、及び該シール構造300の施工方法について図13から図17及び図19を参照して説明する。以下では、図13に基づいて、既設の壁部10及び貫通孔11と、この貫通孔11に挿通された配設部材12に対してシール構造300を追設する場合について説明する。
図13に示すように、シール構造300を追設する前の状態では、貫通孔11の内部には、上述の各実施形態と同様の、充填シール材13と、充填シール材13の屋外側に設けられたブレーカ材15と、ブレーカ材15の屋外側に設けられた水密性シール材14と、が設けられている。
このような壁部10及び貫通孔11に対してシール構造300を追設するため、本実施形態に係るシール構造300の施工方法では、貫通孔11の屋外側(すなわち、水密性シール材14側)に対して以下の各工程を含む施工を行う。本実施形態に係るシール構造100の施工方法は、充填シール材13の屋外側を開削して開削空間CVを形成する屋外側開削工程S21と、この開削空間CVに水膨張性部材16を充填する充填工程S22と、を含む(図19参照)。
より詳細には、図14に示すように、まず既設の水密性シール材14及びブレーカ材15を、屋外側から除去する。これにより、充填シール材13が屋外側に露出する。次いで、図15に示すように、屋外側に露出した充填シール材13の表面10Aを開削することで開削空間CVを形成する(屋外側開削工程S21)。さらに、この開削空間CVの内部に、水膨張性部材16を充填する(充填工程S12)。
さらに、水膨張性部材16を充填した後で、図16に示すように、硬化前の新たな充填シール材130(第二充填シール材130)を液状のまま流し込む。この第二充填シール材130の流し込みに際しては、必要に応じて型枠60等の治具を用いてもよい。図16の例では、型枠60に形成された湯口61によって貫通孔11の上部が外部と連通された状態となっている。この湯口61から液状の第二充填シール材130を流し込むことで、第二充填シール材130を必要な箇所にのみ設けることができる。
続いて、第二充填シール材130が硬化したことを確認した後、該第二充填シール材130の屋外側に、ブレーカ材15及び水密性シール材14を順次取り付ける(図17参照)。以上により、本実施形態に係るシール構造300の施工方法の全工程が完了する。
以上のようなシール構造300では、図17に示すように、既設の充填シール材13と、追設した第二充填シール材130とに挟まれた領域で、配設部材12の外周面12Sに接した状態の水膨張性部材16が設けられている。このような構成によれば、津波や高波等によって貫通孔11の屋外側に水が押し寄せた場合であっても、第二充填シール材130によってシール性能を維持することができる。加えて、このように水没した状態下で、さらなる地震(余震等)が発生することで、配設部材12の外周面12Sと充填シール材130(及び第二充填シール材130)の内周面との間に間隙50が形成された場合でも、この間隙50に浸入した水を水膨張性部材16が吸収することによって膨張し、シール性能の劣化を抑制することができる。
なお、上述の説明では、既設の壁部10、貫通孔11、及び配設部材12に対してシール構造300を追設する場合について例示した。しかしながら、本実施形態に係るシール構造300は、壁部10に対してシール構造を新設する場合にも適用可能である。
100,200,300…シール構造 10…壁部 10A…表面 10B…裏面 11…貫通孔 12…配設部材 O…軸線 13…充填シール材 14…水密性シール材 15…ブレーカ材 16…水膨張性部材 20…受水板部 11S…貫通孔の内周面 12S…配設部材の外周面 14A…外周突出部 14B…内周突出部 21…受水板本体部 22…底面部 23…側縁部 24…支持面 25…受水圧面 30…多孔部材 30A…屋内面 30B…屋外面 30S…多孔部材側面部 31…開孔 20V…収容部 F…フィルム部材 16P…粒状体 40…拘束板 S11…屋内側開削工程 S12,S22…充填工程 50…間隙 S21…屋外側開削工程 130…第二充填シール材 60…型枠 61…湯口

Claims (9)

  1. 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、
    前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、
    前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、
    前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、
    前記水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、
    を備え
    前記受水板部は、前記配設部材に対して該配設部材の延びる方向に相対移動可能とされるとともに、前記受水板部の前記受水圧面の面積は、前記貫通孔の開口面積よりも大きく形成されているシール構造。
  2. 前記水膨張性部材は、
    水が透過可能であるとともに、伸縮性を有することで、前記水膨張性部材を膨張前後にわたって包み込むフィルム部材を備える請求項1に記載のシール構造。
  3. 前記受水板部は、
    前記水膨張性部材を挟んで前記支持面とは反対側に設けられ、膨張した前記水膨張性部材が透過可能な複数の開孔が形成された多孔部材を備える請求項に記載のシール構造。
  4. 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、
    前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、
    前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、
    前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、
    前記水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、
    を備え、
    前記水膨張性部材は、
    水が透過可能であるとともに、伸縮性を有することで、前記水膨張性部材を膨張前後にわたって包み込むフィルム部材を備えるシール構造。
  5. 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間をシールするシール構造であって、
    前記貫通孔の内周面と前記配設部材の外周面との間に設けられた充填シール材と、
    前記充填シール材の前記屋外側に設けられて、外周側が前記貫通孔に固定されるとともに内周側が前記配設部材の外周面に固定された水密性シール材と、
    前記水密性シール材の前記屋外側に設けられて、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材と、
    前記水膨張性部材の前記屋外側に設けられて、該水膨張性部材側を向く面が、該水膨張性部材を支持する支持面とされるとともに、屋外側を向く面が外部からの水圧を受ける受水圧面とされた受水板部と、
    を備え、
    前記受水板部は、
    前記水膨張性部材を挟んで前記支持面とは反対側に設けられ、膨張した前記水膨張性部材が透過可能な複数の開孔が形成された多孔部材を備えるシール構造。
  6. 前記水膨張性部材は、複数の粒状体から形成され、
    前記多孔部材における前記開孔の寸法は、膨張する前の前記粒状体の粒径よりも小さく設定された請求項3又は5に記載のシール構造。
  7. 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間に設けられた充填シール材を有するシール構造の施工方法であって、
    前記充填シール材の前記表面側に、前記配設部材の周囲を前記表面側から前記裏面側に向かって開削することで空間を形成するとともに、前記配設部材の外周面の少なくとも一部を前記表面側に露出させる工程と、
    前記空間に、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材を充填する工程と、を含むシール構造の施工方法。
  8. 前記水膨張性部材を充填する工程が、前記水膨張性部材を前記壁部の前記裏面側から覆うことで、該水膨張性部材の膨張する方向を規制する拘束板を配置する工程をさらに含む請求項に記載のシール構造の施工方法。
  9. 屋内側である表面及び屋外側である裏面の間に貫通孔が形成された壁部における前記貫通孔と、該貫通孔に挿通された配設部材との間に設けられた充填シール材を有するシール構造の施工方法であって、
    前記充填シール材の前記裏面側で、前記配設部材の周囲を前記裏面側から前記表面側に向かって開削することで空間を形成するとともに、前記配設部材の外周面の少なくとも一部を前記裏面側に露出させる工程と、
    前記空間に、水を吸収することにより膨張する水膨張性部材を充填する工程と、
    を含むシール構造の施工方法。
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