JP6500491B2 - 電力変換装置、および電力変換装置一体形モータ装置 - Google Patents

電力変換装置、および電力変換装置一体形モータ装置 Download PDF

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本発明は、電力変換装置、および電力変換装置とモータとを一体化した電力変換装置一体形モータ装置に関する。
近年、走行用駆動源としてエンジンおよびモータを備えたハイブリッド車両や、モータのみを備えた電気自動車が急速に普及しつつあり、各種方式の駆動装置が実用化されている。モータは、三相同期電動発電機が多用され、力行時には車載のバッテリからの給電で駆動輪を駆動し、制動時には回生発電を行ってバッテリを充電する。ここで、モータに給電する駆動電圧を可変に調整することで車速を制御できるが、一方でバッテリの充電電圧は時間的に変動する。このため、モータとバッテリとの間に電力変換装置を設けて、双方向の電力変換を行わせることが一般的になっている。電力変換装置は、コンバータユニットやインバータユニットなどにより構成される。この種の電力変換装置は、車載の用途に限定されず、分散型発電設備などにも広く用いられる。
例えば、車載の用途に好適な電力変換装置、およびその関連技術は、特許文献1〜3に開示されている。これらの装置および関連技術では、中空筒型構造を採用することで小型軽量化を図り、車両への搭載性を向上している。そして、直流回路の高圧側と低圧側とを同軸内外に配置するとともに交流三相回路を回転対称に配置し、さらにはリード長の削減やバスバーの構成にも配慮してノイズの発生を抑制している。
特開2009−88466号公報 特開2013−197486号公報 特開2014−216455号公報
ところで、特許文献3に開示された中空筒型コンバータ装置では、入力コンデンサ、リアクトル、電力変換部、および出力コンデンサが軸線方向に沿って配置されることで、小型軽量化が実現されている。しかしながら、搭載性の向上を考慮した場合に、より一層の小型化、特に軸線方向の長さを短縮することが好ましい。
そこで、本発明は、上記背景技術の問題点に鑑みてなされたものであり、従来に比べ、装置の軸線方向の長さを短縮して小型化を図った電力変換装置を提供すること、ならびに、この電力変換装置を含んで小型化された電力変換装置一体形モータ装置を提供することを解決すべき課題とする。
上記課題を解決する本発明の請求項1の電力変換装置は、中空筒型形状を呈し、直流電源に対し第1端子および第2端子を介して電気的に接続される入力コンデンサと、中空筒型形状を呈し、前記入力コンデンサの内径側に配設され、前記第1端子と電気的に接続される入力側の第3端子、および中間電極に電気的に接続される出力側の第4端子を有するリアクトルと、前記リアクトルの内径側に配設され、スイッチング制御を行う上側スイッチ部と、前記第2端子と電気的に接続されてスイッチング制御を行う下側スイッチ部とを有し、前記上側スイッチ部および前記下側スイッチ部は前記中間電極を介して前記第4端子と電気的に接続される電力変換部と、中空筒型形状を呈し、前記上側スイッチ部と電気的に高圧側で接続される第5端子、および前記第2端子と電気的に低圧側で接続される第6端子を有する出力コンデンサと、を備える。
本発明の請求項7の電力変換装置一体形モータ装置は、請求項5または6に記載の電力変換装置の中心軸線上に、三相モータを一体で設けた。
本発明の請求項1の電力変換装置によれば、従来技術で軸線方向に沿って配置されていた入力コンデンサ、リアクトル、および電力変換部が同軸内外の三重構造となり、従来に比べ、装置の軸線方向の長さが短縮されて小型化が図られる。したがって、例えば電力変換装置を車両へ搭載する場合に、搭載性が大幅に向上する。
本発明の請求項7の電力変換装置一体形モータ装置によれば、一体化によるモータ装置の小型化が可能になり、車両への搭載性が大幅に向上する。
第1実施形態の電力変換装置の全体を示す回路図であり、上部はコンバータユニットの回路構成を示し、下部はインバータユニットの回路構成を示している。 第1実施形態の電力変換装置の構造を説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 図2に示された第1層〜第6層の断面の中心角の60°相当分をそれぞれ示した矢視図である。 第2実施形態の電力変換装置の構造を説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 第2実施形態の変形例の電力変換装置の構造を説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 第3実施形態の電力変換装置の構造を説明する中心軸線に対して片側の断面図である。 インバータユニットの三相ゲート駆動回路の近傍の構成を説明する側面図である。 第4実施形態の電力変換装置一体形モータ装置を模式的に示す断面図である。
本発明の第1実施形態の電力変換装置1Aについて、図1〜図3を参考にして説明する。図1は、第1実施形態の電力変換装置1Aの全体を示す回路図であり、上部はコンバータユニット1の回路構成を示し、下部はインバータユニット6の回路構成を示している。電力変換装置1Aは、コンバータユニット1により直流電源91の電源電圧Vd1を昇圧して直流出力電圧Vd2を生起し、インバータユニット6により直流出力電圧Vd2を交流出力電圧Vaに変換して三相交流負荷99に出力する。
コンバータユニット1は、入力コンデンサ2、リアクトル3、電力変換部4、および出力コンデンサ5で回路構成されている。入力コンデンサ2の第1端子211は、内部導体921を経由して直流電源91の高圧側端子91Pに電気的に接続されている。入力コンデンサ2の第2端子212は、外部導体922を経由して直流電源91の低圧側端子91Nに電気的に接続されている。リアクトル3の入力側の第3端子311は、入力コンデンサ2の第1端子211に電気的に接続されている。リアクトル3の出力側の第4端子312は、高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。
電力変換部4は、上側スイッチ部41および下側スイッチ部42を含んで回路構成されている。上側スイッチ部41および下側スイッチ部42は、それぞれスイッチング素子41S、42Sとダイオード41D、42Dの並列接続で構成されている。スイッチング素子41S、42Sとして、本願出願人が特許文献1に開示した正六角形の板形状のパワー半導体モジュールや公知のIGBT素子を例示でき、これらに限定されない。
高圧側のスイッチング素子41Sのコレクタ端子41Cおよびダイオード41Dのカソード端子41Kは、高圧側出力電極43を経由して出力コンデンサ5の第5端子511に電気的に高圧側で接続されている。また、スイッチング素子41Sのエミッタ端子41Eおよびダイオード41Dのアノード端子41Aは、高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。
一方、低圧側のスイッチング素子42Sのコレクタ端子42Cおよびダイオード42Dのカソード端子42Kは、高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。また、スイッチング素子42Sのエミッタ端子42Eおよびダイオード42Dのアノード端子42Aは、低圧側共通電極24を経由して、入力コンデンサ2の第2端子212および出力コンデンサ5の第6端子512に電気的に低圧側で接続されている。出力コンデンサ5の第5端子511および第6端子512は、インバータユニット6に電気的に接続されている。
インバータユニット6は、三相の上側スイッチ部61U、61V、61W、および下側スイッチ部62U、62V、62Wを含んで回路構成されている。各相上側スイッチ部61U、61V、61W、および各相下側スイッチ部62U、62V、62Wは、それぞれスイッチング素子61S、62Sとダイオード61D、62Dの並列接続で構成されている。スイッチング素子61S、62Sとして、本願出願人が特許文献1に開示した正六角形の板形状のパワー半導体モジュールや公知のIGBT素子を例示でき、これらに限定されない。
図1に示されるように、インバータユニット6の回路構成はU相、V相、およびW相で同じであるので、U相を例にして詳細に説明し、V相およびW相の説明は省略する。U相上側スイッチ部61Uのスイッチング素子61Sのコレクタ端子61Cおよびダイオード61Dのカソード端子61Kは、コンバータユニット1の出力コンデンサ5の第5端子511に電気的に接続されている。また、U相上側スイッチ部61Uのスイッチング素子61Sのエミッタ端子61Eおよびダイオード61Dのアノード端子61Aは、U相インバータ出力電極63Uに電気的に接続されている。
一方、U相下側スイッチ部62Uのスイッチング素子62Sのコレクタ端子62Cおよびダイオード62Dのカソード端子62Kは、U相インバータ出力電極63Uに電気的に接続されている。また、U相下側スイッチ部62Uのスイッチング素子62Sのエミッタ端子62Eおよびダイオード62Dのアノード端子62Aは、出力コンデンサ5の第6端子512に電気的に接続されている。そして、各相インバータ出力電極63U、63V、63Wが三相交流負荷99に電気的に接続される。
次に、第1実施形態の電力変換装置1Aの構造について説明する。図2は、第1実施形態の電力変換装置1Aの構造を説明する中心軸線CLに対して片側の断面図である。電力変換装置1Aは、中心軸線CLの周りに回転対称に形成されており、図2には電力変換装置1Aの片側の断面が示されている。また、図3は、図2に示された第1層〜第6層の断面の中心角の60°相当分をそれぞれ示した矢視図である。電力変換装置1Aを構成する入力コンデンサ2、リアクトル3、および出力コンデンサ5は、それぞれ中空筒型形状を呈している。
入力コンデンサ2の内径側には、リアクトル3が配設されている。リアクトル3の内径側には、電力変換部4が配設されている。つまり、入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4は、中心軸線CLの周りに同軸内外三重構造となっている。なお、三重構造の配置順序は、上記以外に変更することもできる、例えば、同軸外側から内側へリアクトル3、入力コンデンサ2、および電力変換部4の順序に配置してもよい。同軸内外三重構造の軸線方向に並んで(図2では下側に並んで)、出力コンデンサ5およびインバータユニット6が同軸内外二重構造に配置されている。出力コンデンサ5は、入力コンデンサ2およびリアクトル3の軸線方向に並んで配設されている。インバータユニット6は、電力変換部4の軸線方向に並んで配設されている。
入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、例えば、本願出願人が特許文献2に開示した中空筒型コンデンサとすることができる。すなわち、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、内周筒部およびこの内周筒部の一方の端部から外周側に延在する一側面部を有する一方極接続部と、内周筒部と中心軸線上に同軸に配置された外周筒部およびこの外周筒部の他方の端部から内周側に延在する他側面部を有する他方極接続部と、一方極接続部に接続される一方電極板、この一方電極板と対向し他方極接続部に接続される他方電極板、および一方電極板と他方電極板との間に介在される誘電体を有する静電容量部とを備え、内周筒部、一側面部、外周筒部、および他側面部の間に形成される環状空間内に静電容量部が高密度に収容されている中空筒型コンデンサとすることができる。
図2に示されるように、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、本体が中空筒型形状を呈し、互いに外径が等しい。入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、外周電極23および低圧側共通電極24を共有している。外周電極23は、円筒状であって、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5の本体の外周に配置される。低圧側共通電極24は、円環状であって、外周電極23の内側面の軸線方向の概ね中間位置に接続されている。低圧側共通電極24は、入力コンデンサ2と出力コンデンサ5の間に配置され、出力コンデンサ5よりも径方向内側まで延在している。
直流電源91とコンバータユニット1との接続には、円筒状の内部導体921、および内部導体921の同軸外側に配置された円筒状の外部導体922が用いられる。外部導体922は、フレームグラウンドに接地しても、接地しなくてもよい。接地しない場合には、筒状のフレームグラウンドを外部導体922の外周に配置することが好ましい。内部導体921および外部導体922は、コンバータユニット1に近い側の端部がそれぞれ径方向外向きに延在するフランジ状電極931、932を有している。外部導体922のフランジ状電極932の外縁は、外周電極23に電気的に接続されている。
入力コンデンサ2の本体の出力コンデンサ5から離れた面(図2では上面)に第1端子211が形成されている。第1端子211は、内部導体921のフランジ状電極931に接触して接続されている。さらに、第1端子211は、中空筒型形状の内周側に折り曲げられており、内周に接続面25を有する。また、入力コンデンサ2の本体の出力コンデンサ5に対向する面(図2では下面)に第2端子212が形成されている。第2端子212は、低圧側共通電極24に接触配置されており、外周電極23およびフランジ状電極932を経由して外部導体922に電気的に接続されている。
リアクトル3は、例えば、本願出願人が特許文献3に開示した中空筒型リアクトル装置とすることができる。すなわち、リアクトル3は、絶縁被覆された導体を巻回したコイル35を中心軸線CLの周りに有するインダクタンス素子を往路に備え、リターン導体を復路に備えたリアクトル装置であって、インダクタンス素子は、中心軸線CLが中空の筒状または環状であり、リターン導体は、中心軸線CLを共通とする筒状であってインダクタンス素子の同軸外周側に配置されている中空筒型リアクトル装置とすることができる。ここで、リターン導体の役割は、外周電極23が担っている。第1実施形態において、コイル35は、中心軸線CLの周りにトロイダル形状に形成され、コイル35の外側にギャップを有するコア36が配置されている。
リアクトル3の第3端子311は、中空筒型形状の本体の外周面に設けられている。第3端子311は、入力コンデンサ2の第1端子211の接続面25と同軸内外に対向配置されて相互に接触し、リード線を用いることなく直接的に電気的に接続されている。リアクトル3の第4端子312は、本体の内周面に設けられている。第4端子312の内側には、円環状の高圧側中間電極32mが配置されている。高圧側中間電極32mは、外周に接続面33を有している。第4端子312と、高圧側中間電極32mの接続面33とは、同軸内外に対向配置されて相互に接触し、直接的に電気的に接続されている。
電力変換部4は、例えば、本願出願人が特許文献3に開示した中空筒型コンバータ装置に用いられる中空筒型電力変換部とすることができる。電力変換部4は、接続される電極とともに中心軸線CLの軸線方向に沿って配置されている。すなわち、図2に示される上側から下側へと順番に、高圧側出力電極43、上側スイッチ部41、高圧側中間電極32m、下側スイッチ部42、チャンネル材44、および低圧側共通電極24が配置されている。高圧側出力電極43は、内周側が軸線方向に折り曲げられて、インバータユニット6の内側まで延在している。
ここで、上側スイッチ部41および下側スイッチ部42のスイッチング素子41S、42Sは、板形状であって、表面にコレクタ端子41C、42Cが形成され、裏面にゲート端子41G、42Gおよびエミッタ端子41E、42Eが形成されている。そして、高圧側のスイッチング素子41Sのコレクタ端子41Cは、はんだ付けを用いて直接的に高圧側出力電極43に電気的に接続されている。また、スイッチング素子41Sのエミッタ端子41Eも、はんだ付けを用いて直接的に高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。はんだ付けに用いるはんだ材料は、高融点タイプが好ましいがこれに限定されない(以降に説明する他のはんだ付け箇所も同様)。図2に省略された高圧側のダイオード41Dは、高圧側出力電極43と高圧側中間電極32mとの間に配置されて電気的に接続されている。
一方、低圧側のスイッチング素子42Sのコレクタ端子42Cは、はんだ付けを用いて直接的に高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。また、スイッチング素子42Sのエミッタ端子42Eは、断面コ字形状のチャンネル材44を用いて、低圧側共通電極24に電気的に接続されている。図2に省略された低圧側のダイオード42Dは、高圧側中間電極32mと低圧側共通電極24との間に配置されて電気的に接続されている。
出力コンデンサ5の本体の入力コンデンサ2に対向する面(図2では上面)に第6端子512が形成されている。第6端子512は、低圧側共通電極24に接触配置されており、低圧側共通電極24を経由して電力変換部4およびインバータユニット6に電気的に接続されている。つまり、低圧側共通電極24は、低圧側インバータ入力電極を兼ねる。出力コンデンサ5の本体の入力コンデンサ2から離れた面(図2では下)に第5端子511が形成されている。第5端子511は、高圧側インバータ入力電極53に接触して電気的に接続されている。
高圧側インバータ入力電極53は、円環状であって、出力コンデンサ5よりも径方向内側まで延在している。高圧側インバータ入力電極53の内周寄りに、インバータユニット6が電気的に接続されている。高圧側インバータ入力電極53の内縁は、電力変換部4の高圧側出力電極43の軸線方向に延在する端部に電気的に接続されている。
上記したコンバータユニット1において、高圧側および低圧側のスイッチング素子41S、42Sの各ゲート端子41G、42Gには、図略のゲート駆動回路からゲート制御信号が入力される。これにより、コンバータユニット1は、直流電源91の電源電圧Vd1を昇圧して直流出力電圧Vd2を生起し、インバータユニット6に出力する。なお、インバータユニット6を備えないコンバータユニット1のみの構成でも、直流出力電圧Vd2を調整可能な電力変換装置として用いることができる。
さらに、電力変換部4およびインバータユニット6は、低圧側共通電極24を介在させて配設されている。インバータユニット6は、例えば、本願出願人が特許文献1や特許文献2に開示したインバータ装置とすることができる。すなわち、インバータユニット6は、6つの正三角形のパワー半導体モジュール(スイッチング素子)を正六角形状に配置し、これを三相の上側スイッチ部61U、61V、61Wおよび下側スイッチ部62U、62V、62Wにそれぞれ用いた構成のインバータ装置とすることができる。各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sは、中心軸線CLの周りに120°ピッチで回転対称に配置されている。同様に、各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sも、中心軸線CLの周りに120°ピッチで回転対称に配置されている。
また、インバータユニット6は、接続される電極とともに中心軸線CLの軸線方向に沿って配置されている。すなわち、図2に示される上側から下側へと順番に、低圧側インバータ入力電極に相当する低圧側共通電極24、チャンネル材64、各相下側スイッチ部62U、62V、62W、インバータ出力電極63U、63V、63W、各相上側スイッチ部61U、61V、61W、および高圧側インバータ入力電極53が配置されている。
ここで、各相上側スイッチ部61U、61V、61Wおよび各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子61S、62Sは、板形状であって、表面にコレクタ端子61C、62Cが形成され、裏面にゲート端子61G、62Gおよびエミッタ端子61E、62Eが形成されている。そして、各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sのコレクタ端子61Cは、はんだ付けを用いて直接的に高圧側インバータ入力電極53に電気的に接続されている。また、スイッチング素子61Sのエミッタ端子61Eも、はんだ付けを用いて直接的に各相インバータ出力電極63U、63V、63Wに電気的に接続されている。図2に省略された各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのダイオード61Dは、高圧側インバータ入力電極53と各相インバータ出力電極63U、63V、63Wとの間に配置されて電気的に接続されている。
一方、各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sのコレクタ端子62Cは、はんだ付けを用いて直接的に各相インバータ出力電極63U、63V、63Wに電気的に接続されている。また、スイッチング素子62Sのエミッタ端子62Eは、断面コ字形状のチャンネル材64を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。図2に省略された各相下側スイッチ部62U、62V、62Wのダイオード62Dは、各相インバータ出力電極63U、63V、63Wと低圧側共通電極24との間に配置されて、電気的に接続されている。
三相のインバータ出力電極63U、63V、63Wは、中心軸線CLの周りに120°ピッチで回転対称に配置されている。各相インバータ出力電極63U、63V、63Wは、出力コンデンサ5とインバータユニット6との間で折り曲げられて軸線方向(図2の下方)に引き出され、三相交流負荷99に電気的に接続される。
図3の第1層には、内部導体921と、外部導体922のフランジ状電極932とが示されている。第2層には、内部導体921のフランジ状電極931が示されている。第3層には、入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4(上側スイッチ部41)の同軸内外三重構造が示されている。第4層には、低圧側共通電極24が示されている。第5層には、出力コンデンサ5およびインバータユニット6の同軸内外二重構造が示されている。第6層には、出力コンデンサ5の第5端子511およびインバータユニット6の各相上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sが示されている。
インバータユニット6の各スイッチング素子61S、62Sのゲート端子61G、62Gには、図略の三相ゲート駆動回路からゲート制御信号が入力される。これにより、インバータユニット6は、直流出力電圧Vd2を交流出力電圧Vaに変換して三相交流負荷99に出力する。
第1実施形態の電力変換装置1Aは、直流電源91がバッテリであって電源電圧Vd1が変化しても、コンバータユニット1の可変昇圧機能により所望する直流出力電圧Vd2を生起できる。また、インバータユニット6により所望する周波数および実効値の交流出力電圧Vaを三相交流負荷99に出力できる。さらに、電力変換装置1Aは、逆方向の電力変換機能を有する。つまり、電力変換装置1Aは、三相交流負荷99に相当するモータジェネレータから入力された三相交流電力を直流に変換して、直流電源91に相当するバッテリを充電できる。
第1実施形態の電力変換装置1Aを構成するコンバータユニット1は、中空筒型形状を呈し、直流電源51に対し第1端子211および第2端子212を介して電気的に接続される入力コンデンサ2と、中空筒型形状を呈し、入力コンデンサ2の内径側に配設され、第1端子211と電気的に接続される入力側の第3端子311、および中間電極32mに電気的に接続される出力側の第4端子312を有するリアクトル3と、リアクトル3の内径側に配設され、スイッチング制御を行う上側スイッチ部41と、第2端子212と電気的に接続されてスイッチング制御を行う下側スイッチ部42とを有し、上側スイッチ部41および下側スイッチ部42は中間電極32mを介して第4端子312と電気的に接続される電力変換部4と、中空筒型形状を呈し、上側スイッチ部41と電気的に高圧側で接続される第5端子511、および第2端子212と電気的に低圧側で接続される第6端子512を有する出力コンデンサ5と、を備える。
これによれば、従来技術で軸線方向に沿って配置されていた入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4が同軸内外の三重構造となり、従来に比べ、装置の軸線方向の長さが短縮されて小型化が図られる。したがって、例えばコンバータユニット1を車両へ搭載する場合に、搭載性が大幅に向上する。また、中空筒型構造の特徴である直流回路の良好な平衡性を確保できるので、ノイズが抑制されてEMC(Electro-Magnetic Compatibility)問題に有利となる。
さらに、第1実施形態のコンバータユニット1において、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5は、軸線方向に並んで配設され、互いに外径が等しい。これによれば、出力コンデンサ5を含んで、小型化が可能になる。
さらに、第1実施形態のコンバータユニット1において、上側スイッチ部41は、第5端子511と高圧側出力電極43を介して電気的に接続され、下側スイッチ部42は、入力コンデンサ2と出力コンデンサ5との間に径方向に介在する低圧側共通電極24とチャンネル材44を介して電気的に接続される。これによれば、最小長さのリードとして高圧側出力電極43およびチャンネル材44が用いられる。したがって、浮遊インダクタンスがさらに一層低減されてノイズが抑制される。
さらに、第1実施形態のコンバータユニット1において、第1端子211は、径方向に延在するフランジ状電極931を介して中心軸線CLの周囲の円筒状の内部導体921まで導かれ、第2端子212および第6端子512は、円筒状の外周電極23および径方向に延在するフランジ状電極932を介して内部導体921の周囲の円筒状の外部導体922まで導かれ、内部導体921および外部導体922は、同軸内外に配置されて直流電源91に電気的に接続される。これによれば、低圧側の入出力間にリードが不要となるため、浮遊インダクタンスが低減される。また、内部導体921および外部導体922でも直流回路の良好な平衡性を確保できる。したがって、ノイズをさらに一層抑制できる。加えて、低圧側の外周電極23を中空筒型形状の外周に共有する構成であるので、高圧部分を電気的にシールドでき、安全性が高い。
さらに、第1実施形態のコンバータユニット1において、入力コンデンサ2の第1端子211の接続面25と、リアクトル3の第3端子311とが相互に接触して直接的に接続され、リアクトル3の第4端子312と、高圧側中間電極32mの接続面33とが相互に接触して直接的に電気的に接続される。これによれば、端子同士が直接的に接続される箇所でリードが不要になって、浮遊インダクタンスが低減される。したがって、さらにノイズが抑制されてEMC問題に有利となる。
また、第1実施形態の電力変換装置1Aにおいて、出力コンデンサ5の内径側に、第5端子511および第6端子512に電気的に接続されるインバータユニット6が配設されている。これによれば、コンバータユニット1とインバータユニット6との一体化による電力変換装置1Aの小型化が可能になり、ハイブリッド車両や電気自動車への搭載性が大幅に向上する。また、電力変換装置1Aを構成する全ての回路要素を同軸にかつ回転対称に配置して協調した構成にできるので、直流回路の平衡性および三相交流回路の回転対称性が極めて良好になる。さらに、コンバータユニット1とインバータユニット6とを接続するリードの長さを短くできる。したがって、浮遊インダクタンスが低減され、ノイズが抑制されてEMC問題に有利となる。
さらに、第1実施形態の電力変換装置1Aにおいて、電力変換部4とインバータユニット6とが低圧側共通電極24を介在させて配設され、インバータユニット6の軸線方向に並んで配設された上側スイッチ部61U、61V、61Wと下側スイッチ部62U、62V、62Wとの間に、インバータ出力電極63U、63V、63Wが設けられている。これによれば、インバータユニット6とコンバータユニット1とがコンパクトに組み合わせられて高密度に配置される。加えて、インバータユニット6自体がコンパクトに構成される。したがって、電力変換装置1Aが格段に小型軽量化される。
さらに、第1実施形態の電力変換装置1Aにおいて、電力変換部4のスイッチング素子41S、42Sは、板形状であって、一面にコレクタ端子41C、42Cが形成され、他面にゲート端子41G、42Gおよびエミッタ端子41E、42Eが形成されており、コレクタ端子41C、42Cがはんだ付けを用いて直接的に電極43P、32mに電気的に接続されるとともに、エミッタ端子42Eがチャンネル材44を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。また、インバータユニット6のスイッチング素子61S、62Sは、板形状であって、一面にコレクタ端子61C、62Cが形成され、他面にゲート端子61G、62Gおよびエミッタ端子61E、62Eが形成されており、コレクタ端子61C、62Cがはんだ付けを用いて直接的に電極53P、63U、63V、63Wに電気的に接続されるとともに、エミッタ端子62Eがチャンネル材64を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。
これによれば、コレクタ端子41C、42Cでリードが不要になり、エミッタ端子42Eでは最小長さのリードとしてチャンネル材44が用いられる。同様に、コレクタ端子61C、62Cでリードが不要になり、エミッタ端子62Eでは最小長さのリードとしてチャンネル材64が用いられる。したがって、電力変換部4内およびインバータユニット6内の浮遊インダクタンスがさらに一層低減されてノイズが抑制される。また、コレクタ端子41C、42C、61C、62Cがはんだ付けされることにより、スイッチング素子41S、42S、61S、62Sで発生した熱が効率的に電極43P、32m、53P、63U、63V、63Wに伝達されて等価的に放熱表面積が増加する。したがって、スイッチング素子41S、42S、61S、62Sの冷却に有利となる。
次に、第2実施形態の電力変換装置1Bについて、第1実施形態の電力変換装置1Aと異なる点を主に説明する。図4は、第2実施形態の電力変換装置1Bの構造を説明する中心軸線CLに対して片側の断面図である。第2実施形態の電力変換装置1Bにおいて、入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4からなる同軸内外三重構造と、出力コンデンサ5およびインバータユニット6からなる同軸内外二重構造とが中心軸線CLの軸線方向に並ぶ基本構成は変わらない。
第2実施形態において、内部導体921のフランジ状電極931と、外部導体922のフランジ状電極932との間に、絶縁部材941が介挿されている。同様に、外周電極23と入力コンデンサ2との間に絶縁部材942が介挿され、外周電極23と出力コンデンサ5との間に絶縁部材943が介挿されている。さらに、リアクトル3のコア36とフランジ状電極931との間に絶縁部材944が介挿され、コア36と低圧側共通電極24との間に絶縁部材945が介挿されている。また、フランジ状電極931と高圧側出力電極43との間にも、絶縁部材946が介挿されている。これらの絶縁部材941〜946により、所定の絶縁距離が確保されて絶縁性能が維持される。
また、入力コンデンサ2の第2端子212は省略されており、低圧側共通電極24が第2端子212を兼ねている。
さらに、電力変換部4において、高圧側のスイッチング素子41Sと高圧側中間電極32mとの間に若干の隙間がある。このため、スイッチング素子41Sのエミッタ端子41Eは、最小長さのリード部材45を用いて高圧側中間電極32mに電気的に接続されている。一方、低圧側のスイッチング素子42Sのエミッタ端子42Eも、最小長さのリード部材46を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。
同様に、インバータユニット6において、上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sと高圧側インバータ入力電極53との間に若干の隙間がある。このため、スイッチング素子61Sのエミッタ端子61Eは、最小長さのリード部材65を用いてインバータ出力電極63U、63V、63Wに電気的に接続されている。一方、下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sのエミッタ端子62Eも、最小長さのリード部材66を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。また、三相のインバータ出力電極63U、63V、63Wは、径方向内側で折り曲げられて軸線方向(図4の下方)に引き出され、三相交流負荷99に接続される。
次に、第2実施形態から寸法諸元を変更した変形例の電力変換装置1Cについて説明する。図5は、第2実施形態の変形例の電力変換装置1Cの構造を説明する中心軸線に対して片側の断面図である。第2実施形態の変形例では、電力変換部4およびインバータユニット6の軸線方向の高さ寸法が削減されている。これにより、リード部材45、46、65、66が不要になり、各エミッタ端子41E、42E、61E、62Eは、はんだ付けを用いて直接的に電極32m、24、63U、63V、63Wに電気的に接続される。
また、第2実施形態の変形例では、入力コンデンサ2とリアクトル3との径方向寸法比(W21/W22)が、第2実施形態の径方向寸法比(図4のW11/W12)から変更されている。同様に、入力コンデンサ2と出力コンデンサ5との軸線方向寸法比(H21/H22)が、第2実施形態の軸線方向寸法比(図4のH11/H12)から変更されている。このように寸法諸元を変更することで、入力コンデンサ2および出力コンデンサ5の静電容量値、ならびにリアクトル3のインダクタンス値を自由に変更できる。
第2実施形態およびその変形例の電力変換装置1B、1Cの効果は、第1実施形態と同様であるので、説明は省略する。
次に、第3実施形態の電力変換装置1Dについて、第1および第2実施形態の電力変換装置1A〜1Cと異なる点を主に説明する。図6は、第3実施形態の電力変換装置1Dの構造を説明する中心軸線CLに対して片側の断面図である。第3実施形態の電力変換装置1Dは、電力変換部4Dのゲート駆動回路47の配置を特定し、かつ、インバータユニット6Dの三相ゲート駆動回路67の配置を特定したものである。
第3実施形態では、電力変換部4Dのゲート駆動回路47が、中心軸線CLの軸線方向の配置の途中に介挿されている。図6に示されるように、ゲート駆動回路47は、上側スイッチ部41と高圧側中間電極32mとの間に介挿されている。別法として、ゲート駆動回路47は、高圧側中間電極32mと下側スイッチ部42との間に介挿されてもよい。ゲート駆動回路47は、高圧側および低圧側のスイッチング素子41S、42Sのゲート端子41G、42Gにゲート制御信号を送出する。
また、インバータユニット6Dの三相ゲート駆動回路67が、中心軸線CLの軸線方向の配置の途中に介挿されている。三相ゲート駆動回路67は、上側スイッチ部61U、61V、61Wと三相のインバータ出力電極63U、63V、63Wとの間に介挿されている。別法として、三相ゲート駆動回路67は、インバータ出力電極63U、63V、63Wと下側スイッチ部62U、62V、62Wとの間に介挿されてもよい。三相ゲート駆動回路67は、インバータユニット6Dのスイッチング素子61S、62Sのゲート端子61G、62Gにゲート制御信号を送出する。
図7は、インバータユニット6Dの三相ゲート駆動回路67の近傍の構成を説明する側面図である。三相ゲート駆動回路67は、相単位に分割されている。各相の三相ゲート駆動回路67は、各相の上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sおよび下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sをそれぞれ駆動する。各相の三相ゲート駆動回路67は、円環が6等分された形状のプリント基板67Pを用いて形成されている。プリント基板67Pの一面(図7では下側の面)に3個の抵抗681〜683が実装されて、上側スイッチ部61U、61V、61Wの駆動回路が形成されている。また、プリント基板67Pの他面(図7では上側の面)に3個の抵抗684〜686が実装されて、下側スイッチ部62U、62V、62Wの駆動回路が形成されている。
図7において、上側スイッチ部61U、61V、61Wのスイッチング素子61Sのコレクタ端子61Cは、モジュール底面の概ね全体に形成されている。このコレクタ端子61Cは、はんだ付け691を用いて直接的に高圧側インバータ入力電極53に電気的に接続されている。スイッチング素子61Sのエミッタ端子61Eは、チャンネル材64または最小長さのリード部材66を用いてU相インバータ出力電極63Uに電気的に接続されている。スイッチング素子61Sのゲート端子61Gは、直近の三相ゲート駆動回路67に直接的に電気的に接続されている。
一方、下側スイッチ部62U、62V、62Wのスイッチング素子62Sのコレクタ端子62Cは、はんだ付け692を用いて直接的にU相インバータ出力電極63Uに電気的に接続されている。スイッチング素子62Sのエミッタ端子62Eは、図略のチャンネル材または最小長さのリード部材を用いて低圧側共通電極24に電気的に接続されている。スイッチング素子62Sのゲート端子62Gは、最小長さのリード部材695を用いて三相ゲート駆動回路67に電気的に接続されている。
第3実施形態の電力変換装置1Dを構成するコンバータユニット1において、スイッチング素子41S、42Sのゲート端子41G、42Gにゲート制御信号を送出するゲート駆動回路47が、中心軸線CLの軸線方向の配置の途中に介挿されている。これによれば、スイッチング素子41S、42Sとゲート駆動回路47を接続するリードを最小長さにできる。したがって、コンバータユニット1内の浮遊インダクタンスが低減されてノイズが抑制される。
また、第3実施形態の電力変換装置1Dにおいて、インバータユニット6Dのスイッチング素子61S、62Sのゲート端子61G、62Gにゲート制御信号を送出する三相ゲート駆動回路67が、中心軸線CLの軸線方向の配置の途中に介挿されている。これによれば、スイッチング素子61S、62Sと三相ゲート駆動回路67を接続するリードを最小長さにできる。したがって、インバータユニット6D内の浮遊インダクタンスが低減されてノイズが抑制される。
次に、第4実施形態の電力変換装置一体形モータ装置7について説明する。図8は、第4実施形態の電力変換装置一体形モータ装置7を模式的に示す断面図である。このインバータ一体形モータ装置7は、第3実施形態の電力変換装置1Dと三相モータ8とが、大きな円筒状のハウジング89内で中心軸線CL上に配置されて一体化された構成となっている。三相モータ8は、三相交流負荷99に相当しており、例えば、発電も可能な三相同期モータとすることができる。

三相モータ8は、内周側のロータ81および外周側のステータ85で構成されている。ロータ81は、ロータコア82、出力軸83、および図略の磁極などで構成されている。ロータコア82は、多数枚の環状の電磁鋼板が中心軸線CL方向に積層されて円筒状に形成されている。出力軸83は、ロータコア82の円筒状の中心に挿通されて固定され、ロータコア82と一体的に回転する。出力軸83の前方側および後方側の2箇所は、ハウジング89側の軸受部材891、892により回転自在に軸承されている。さらに、ロータコア82の外周面寄りには、周方向に等ピッチでN極およびS極が交互に配置されるように磁極が埋め込まれている。
ステータ85は、ロータ82の周りにわずかな間隙を有してハウジング89に固設されている。ステータ85は、ステータコア86および三相の電機子巻線88などで構成されている。ステータコア86は、ロータコア82側よりも大径の多数枚の環状の電磁鋼板が積層されて円筒状に形成されている。ステータコア86は、周方向に等ピッチで配置されて中心方向に突出する磁極ティース87を有している。電機子巻線88は、各磁極ティース87の周りのスロットに導体が巻回されて形成されている。
電力変換装置1Dは、図略の絶縁物を用いて、ハウジング89内に絶縁取り付けされている。電力変換装置1Dの三相のインバータ出力電極63U、63V、63Wは、ハウジング89に対する絶縁を維持しつつ、電機子巻線88に電気的に接続されている。
第4実施形態の電力変換装置一体形モータ装置7は、第3実施形態の電力変換装置1Dの中心軸線上に、三相モータ8を一体で設けている。
これによれば、一体化によるモータ装置7の小型化が可能になり、ハイブリッド車両や電気自動車への搭載性が大幅に向上する。また、電力変換装置1Dおよび三相モータ8を中心軸線CLの周りに回転対称に構成できるので、直流回路の平衡性および三相交流回路の回転対称性が極めて良好になる。さらに、電力変換装置1Dと三相モータ8とを接続するインバータ出力電極63U、63V、63Wの長さを短くできる。したがって、浮遊インダクタンスが低減され、ノイズが抑制されてEMC問題に有利となる。
なお、第1〜第3実施形態の電力変換装置1A〜1Dにおいて、リアクトル3、電力変換部4、およびインバータユニット6での温度上昇が厳しい場合には、装置1A〜1D内に冷却液を強制循環する冷却構造を適宜採用できる。また、入力コンデンサ2、リアクトル3、および電力変換部4からなる同軸内外三重構造と、出力コンデンサ5およびインバータユニット6からなる同軸内外二重構造とを、中心軸線CLの軸線方向に並べずに離隔して配置することも可能である。本発明は、その他にも様々な応用や変形などが可能である。
本発明の電力変換装置、および電力変換装置一体形モータ装置は、ハイブリッド車両や電気自動車へ搭載して利用できる。また、本発明の電力変換装置は、三相モータと一体化せずに利用して、分散型発電設備や各種電源設備に用いることができる。
1A〜1D:電力変換装置 1:コンバータユニット
2:入力コンデンサ 211:第1端子 212:第2端子
23:外周電極 24:低圧側共通電極(低圧側インバータ入力電極)
3:リアクトル 311:第3端子 312:第4端子
32m:高圧側中間電極 35:コイル 36:コア
4、4D:電力変換部
41:上側スイッチ部 42:下側スイッチ部
41S、42S:スイッチング素子
43:高圧側出力電極 44:チャンネル材 47:ゲート駆動回路
5:出力コンデンサ 511:第5端子 512:第6端子
53:高圧側インバータ入力電極
6、6D:インバータユニット
61U、61V、61W:各相上側スイッチ部
62U、62V、62W:各相下側スイッチ部
61S、62S:スイッチング素子
63U、63V、63W:各相インバータ出力電極
64:チャンネル材 67:三相ゲート駆動回路
7:インバータ一体形モータ装置
8:三相モータ 81:ロータ 85:ステータ 89:ハウジング
91:直流電源 921:内部導体 922:外部導体
99:三相交流負荷
CL:中心軸線

Claims (7)

  1. 中空筒型形状を呈し、直流電源に対し第1端子および第2端子を介して電気的に接続される入力コンデンサと、
    中空筒型形状を呈し、前記入力コンデンサの内径側に配設され、前記第1端子と電気的に接続される入力側の第3端子、および中間電極に電気的に接続される出力側の第4端子を有するリアクトルと、
    前記リアクトルの内径側に配設され、スイッチング制御を行う上側スイッチ部と、前記第2端子と電気的に接続されてスイッチング制御を行う下側スイッチ部とを有し、前記上側スイッチ部および前記下側スイッチ部は前記中間電極を介して前記第4端子と電気的に接続される電力変換部と、
    中空筒型形状を呈し、前記上側スイッチ部と電気的に高圧側で接続される第5端子、および前記第2端子と電気的に低圧側で接続される第6端子を有する出力コンデンサと、
    を備える電力変換装置。
  2. 前記入力コンデンサおよび前記出力コンデンサは、軸線方向に並んで配設され、互いに外径が等しい請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 前記上側スイッチ部は、前記第5端子と高圧側出力電極を介して電気的に接続され、
    前記下側スイッチ部は、前記入力コンデンサと前記出力コンデンサとの間に径方向に介在する低圧側共通電極とチャンネル材を介して電気的に接続される請求項1または請求項2に記載の電力変換装置。
  4. 前記第1端子は、径方向に延在する電極を介して中心軸線の周囲の円筒状の内部導体まで導かれ、
    前記第2端子および前記第6端子は、円筒状の電極および径方向に延在する電極を介して前記内部導体の周囲の円筒状の外部導体まで導かれ、
    前記内部導体および前記外部導体は、同軸内外に配置されて前記直流電源に電気的に接続される請求項1〜3のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  5. 前記出力コンデンサの内径側に、前記第5端子および前記第6端子に電気的に接続されるインバータユニットが配設された請求項1〜4のいずれか一項に記載の電力変換装置。
  6. 前記電力変換部と前記インバータユニットとが前記低圧側共通電極を介在させて配設され、
    前記インバータユニットの軸線方向に並んで配設された前記インバータユニット内の上側スイッチ部と前記インバータユニット内の下側スイッチ部との間にインバータ出力電極が設けられた、
    請求項3を引用する請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 請求項5または6に記載の電力変換装置の中心軸線上に、三相モータを一体で設けた電力変換装置一体型モータ装置。
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