JP6499787B1 - Arc発現促進剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】安全性が高く持続的に摂取可能なArc発現促進剤を提供する。
【解決手段】クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とするArc発現促進剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、Arcの発現を促進するArc発現促進剤に関する。
Arc(activity-regulated cytoskeleton-associated protein, 別名:Arg3.1)は、脳の神経活動によって速やかにかつ一過的に誘導される遺伝子である前初期遺伝子の一つである。ArcのmRNAやタンパク質の発現は個々の神経細胞の神経活動と相関していることから(非特許文献1)、神経活動のマーカーとして利用されており、Arc/Arg3.1遺伝子のプロモーター活性を有するDNAが脳神経活動部位を同定する技術として用いられている(特許文献1)。
神経細胞は、シナプスと呼ばれる神経結合部位で神経細胞間の情報伝達を行っている。シナプスの伝達効率は一定ではなく、たとえば高頻度の刺激はシナプス伝達効率を長時間上昇させる長期増強を引き起こす。また逆に低頻度の一定の刺激はシナプス伝達効率を長時間低下させる長期抑圧が生じる。このように神経活動によってシナプス伝達効率が変化し、長時間維持される機構はシナプス可塑性と呼ばれている。シナプス可塑性は神経の情報伝達路を変化させ固定化する性質から、記憶・学習の成立に重要であると考えられている。
Arcタンパク質は、斯かるシナプス可塑性の維持に関与しており、長期記憶の形成に重要であることが報告されている(非特許文献2)。また、Arcの欠損マウスはモリス水迷路や新奇物体認識試験など様々な種類の長期記憶を評価する試験の成績が低下すること(非特許文献3)、アルツハイマー型認知機能障害マウスの脳内では、加齢に伴いArc遺伝子発現が低下すること(非特許文献4)が報告されている。また、学習及び記憶を上方制御する物質の投与により、Arcの発現が増加したことも報告されている(特許文献2)。
このためArcの発現増加は健常時の記憶・学習機能の向上や加齢やアルツハイマー病などの認知機能低下を改善する可能性が示唆されている。
また、Arcの欠損マウスは大脳皮質の一次視覚野の刺激反応性が野生型と異なることが報告されており(非特許文献5)、Arcが視覚情報の処理に重要な役割を担っていることを示唆すると考えられる。
脳機能の発現には様々な神経細胞の配置と配線によって作られる神経回路網(ネットワーク)が重要である。神経細胞によるネットワーク形成は、胎生期にあたる未熟期では神経幹細胞から未熟な細胞が作られた後、目的とする部位に向かって移動する。大脳皮質や海馬など所定の位置に辿り着いた幹細胞は、分化した後神経突起を伸ばす。この神経突起が特定の標的と結合し、シナプスが形成され細胞間のネットワークが作られ、脳として機能する未熟な神経回路が出来上がる。その後、生後発達期に必要な神経回路を残し、余剰な神経回路を除去するシナプスの刈り込みが起こり、成熟期の脳機能を発現できる回路が再編成される。非特許文献6では、Arc遺伝子の発現誘導がシナプスの刈り込みを促進していることが報告されている。したがってArcの発現誘導は機能的な神経回路の形成に重要であり、Arcの発現低下は神経回路の発達異常を引き起こすと考えられる。そして、神経回路の発達異常は神経発達障害の発症と深く関わることが示唆されていることから、Arcは発達障害の予防や治療に役立つと考えられる。
実際にArcの発現が影響を及ぼしている疾患としては、てんかん発作や発達障害、自閉症といった症状が現れる結節性硬化症があげられ、結節性硬化症のモデルマウスの脳内ではArcの発現低下が報告されている(非特許文献7)。
一方、クロロゲン酸類は、植物においてはコーヒー豆やじゃがいも等に見出され、これまでに抗酸化作用、血圧降下作用等が報告されている(特許文献3)。また、2個のカフェ酸がエステル結合したジ−O−カフェオイルキナ酸に神経細胞保護作用があることが報告されている(特許文献4)。
しかしながら、クロロゲン酸類が、Arcの発現を促進すること、また神経回路の形成や神経発達障害等の予防又は治療に有用であることは知られていない。
国際公開第2014/045674号 特表2016−532683号公報 特開2002−53464号公報 国際公開第2007/091613号
Guzowsuki JF et al. Nat Neurosci, 2:1120-1124, 1999 Okuno H et al. Cell, 149:886-898, 2012 Plath N et al. Neuron, 52: 437-444, 2006 Dickey CA et al. J Neurosci, 88: 434-442, 2004 Wang KH et al. Cell, 126:389-402, 2006 Mikuni T et al. Neuron, 78: 1024-1035, 2013 Auerbach BD et al. Nature, 480: 63-68, 2012
本発明は、安全性が高く持続的に摂取可能なArc発現促進剤を提供することに関する。
本発明者らは、長期的に服用又は摂取することができる安全性の高い成分について、種々検討した結果、クロロゲン酸類が優れたArc発現促進作用を有し、神経回路の形成促進や神経発達障害又は結節性硬化症の予防又は改善に有用であることを見出した。
すなわち、本発明は、以下の1)〜8)に係るものである。
1)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とするArc発現促進剤。
2)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする神経回路形成促進剤。
3)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善剤。
4)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする視覚認知機能低下の予防、治療又は改善剤。
5)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とするArc発現促進用食品。
6)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする神経回路形成促進用食品。
7)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする神経発達障害又は結節性硬化症の予防又は改善用食品。
8)クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする視覚認知機能低下の予防又は改善用食品。
本発明によれば、Arcの発現を促進し、神経回路網の破たんや未発達に起因する疾患や症状、例えば広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群など)や注意欠陥・多動性障害(ADHD)等の神経発達障害、結節性硬化症等の予防、治療又は改善に有用な、医薬品、食品が提供される。
クロロゲン酸摂取によるマウス海馬におけるArc遺伝子発現向上を示す図。エラーバー:±標準誤差(n=9-10)、** p<0.01、*** p<0.001(One way ANOVA Bonferroni test)。
本発明における「クロロゲン酸類」とは、3−カフェオイルキナ酸(3-CQA)、4−カフェオイルキナ酸(4-CQA)及び5−カフェオイルキナ酸(5-CQA)のモノカフェオイルキナ酸と、3−フェルロイルキナ酸(3-FQA)、4−フェルロイルキナ酸(4-FQA)及び5−フェルロイルキナ酸(5-FQA)のモノフェルロイルキナ酸と、3,4−ジカフェオイルキナ酸(3,4-diCQA)、3,5−ジカフェオイルキナ酸(3,5-diCQA)及び4,5−ジカフェオイルキナ酸(4,5-diCQA)のジカフェオイルキナ酸を併せての総称である。クロロゲン酸類の含有量は上記9種の合計量に基づいて定義される。
本発明の「クロロゲン酸類」は、上記9種のクロロゲン酸類のうち少なくとも1種を含有すればよいが、モノカフェオイルキナ酸を含むのが好ましく、5−カフェオイルキナ酸を含むのがより好ましい。5−カフェオイルキナ酸の含量は、クロロゲン酸類中15質量%以上が好ましく、25質量%以上がより好ましく、35質量%以上が更に好ましい。
クロロゲン酸類は、塩の形態でもよく、塩としては薬学的に許容される塩、例えばナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、マグネシウム、カルシウム等のアルカリ土類金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等の有機アミン塩、アルギニン、リジン、ヒスチジン、オルニチン等の塩基性アミノ酸塩等が挙げられる。
本発明のクロロゲン酸類又はその塩は、これを含む植物の抽出物、その濃縮物又はそれらの精製物等を使用することができる。このような植物抽出物としては、例えば、ヒマワリ種子、リンゴ未熟果、コーヒー豆、シモン葉、マツ科植物の球果、マツ科植物の種子殻、ジャガイモ、カンショ、サトウキビ、小麦、南天の葉、ゴボウ、ニンジン、キャベツ、レタス、アーチチョーク、トマト、モロヘイヤ、ナスの皮、ナシ、プラム、モモ、アプリコット、チェリー、ウメの果実、フキタンポポ、ブドウ科植物等から抽出されたものが挙げられる。なかでも、クロロゲン酸類含量等の点から、コーヒー豆抽出物が好ましく、深焙煎コーヒー豆(L値:16.8以下)でもよいが、中焙煎コーヒー豆(L値:16.8を超え24.2以下)、浅焙煎コーヒー豆(L値:24.2を超え30.2以下)、微焙煎コーヒー豆(L値:30.2を超える)又は生コーヒー豆がより好ましく、生コーヒー豆が更に好ましい。ここで、「L値」とは、黒をL値0とし、また白をL値100として、焙煎コーヒー豆の明度を色差計で測定したものである。コーヒーの木の種類としては、アラビカ種、ロブスタ種、リベリカ種及びアラブスタ種のいずれでもよい。
コーヒー豆抽出物は、カフェインを除去したものが好ましく、カフェインとクロロゲン酸類との質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が、風味の観点から0.05以下が好ましく、0.03以下がより好ましく、0.02以下が更に好ましく、0.005以下が更に好ましく、0.003以下が更に好ましく、0.001以下が更に好ましい。なお、カフェイン/クロロゲン酸類の比の下限は特に限定されず、0であってもよい。コーヒー豆抽出物は、カリウム(K)とナトリウム(Na)の和とクロロゲン酸類との質量比〔(K+Na)/クロロゲン酸類〕が風味の観点から、0.18以下、更に0.14以下、更に0.1以下、殊更に0.06以下が好ましい。なお、質量比〔(K+Na)/クロロゲン酸類〕の下限は特に限定されず、0であってもよいが、生産効率の観点から、0.0001、更に0.001が好ましい。
本発明で用いられるコーヒー豆抽出物の好ましい例としては、カフェインとクロロゲン酸類との質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が、0.02以下、且つクロロゲン酸類全量中の5−カフェオイルキナ酸の含量(5−CQA/全クロロゲン酸類)が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物が挙げられる。より好ましい例としては、(カフェイン/クロロゲン酸類)が0.001以下、且つ(5−CQA/全クロロゲン酸類)が35質量%以上の生コーヒー豆抽出物が挙げられる。
本発明のクロロゲン酸類又はその塩の抽出、濃縮、精製の方法・条件は特に限定されず、公知の方法及び条件を採用することができる。なかでも、アスコルビン酸水溶液、クエン酸水溶液又は熱水による抽出が好ましい。
また、クロロゲン酸類又はその塩の原料として市販のクロロゲン酸類含有製剤を使用してもよく、例えば、フレーバーホルダーRC(長谷川香料(株))、生コーヒー豆エキスP(オリザ油化社製)、スベトール(Nurex Inc.製)、OXCH100(東洋発酵社製)等が挙げられる。
後記実施例に示すように、クロロゲン酸類は、海馬におけるArcの遺伝子の発現促進作用を有する。Arcは、脳の神経活動によって速やかにかつ一過的に誘導される前初期遺伝子の一つであり、ArcのmRNAやタンパク質の発現は個々の神経細胞の神経活動と相関しており(非特許文献1)、Arc遺伝子の発現誘導は生後発達期のシナプスの刈り込みを促進することから、Arcの発現促進は機能的な神経回路の形成に重要であり、神経回路網の破たんや未発達に起因する疾患や症状、例えば神経発達障害や結節性硬化症の予防、治療又は改善に有用であると考えられる(非特許文献6、7)。またArcは視覚情報の処理に関与することから(非特許文献5)、Arcの発現促進は眼から入る情報を脳内で認識・分析し、理解する機能、すなわち視覚認知機能の低下の予防、治療又は改善に有用であると考えられる。
従って、クロロゲン酸類又はその塩は、Arc発現促進剤、神経回路の形成促進剤、神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善剤、更には視覚認知機能低下の予防、治療又は改善剤(以下、「本発明のArc発現促進剤等」とも称する)となり得、Arcの発現を促進するため、神経回路の形成を促進するため、神経発達障害又は結節性硬化症を予防、治療又は改善するため、更には視覚認知機能低下を予防、治療又は改善するために使用することができ、またArc発現促進剤、神経回路の形成促進剤、神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善剤、更には視覚認知機能低下の予防、治療又は改善剤を製造するために使用することができる。
ここで、「使用」は、ヒト若しくは非ヒト動物への投与又は摂取であり得、また治療的使用であっても非治療的使用であってもよい。尚、「非治療的」とは、医療行為を含まない概念、すなわち人間を手術、治療又は診断する方法を含まない概念、より具体的には医師又は医師の指示を受けた者が人間に対して手術、治療又は診断を実施する方法を含まない概念である。
本発明において、Arcの発現促進には、遺伝子レベルでの発現促進及びタンパク質レベルでの発現促進が包含される。遺伝子レベルでの発現促進にはmRNAの発現促進、好ましくはmRNAへの転写促進が挙げられ、タンパク質レベルでの発現促進には翻訳における促進が含まれるが、好ましくはmRNAの発現促進である。ここで、「Arc(activity-regulated cytoskeleton-associated protein, 別名:Arg3.1)」とは、NCBIのデータベース(Gene)[http://www.ncbi.nlm.nih.gov/gene/]において、「ARC」として登録されているタンパク質を意味する。
また、本発明において、「神経回路の形成促進」とは、神経軸索と標的細胞のシナプス結合を促進し、神経回路網を再構築又は賦活することを意味する。
したがって、本発明の神経回路形成促進剤は、神経回路網の破たんや未発達に起因する疾患や症状、例えば、神経発達障害や結節性硬化症の予防、治療又は改善に有用である。
本発明において「神経発達障害」とは、先天性の脳機能障害により乳幼児期に生じる発達の遅れを意味し、具体的には、広汎性発達障害(自閉症、アスペルガー症候群、トゥレット症候群など)、注意欠陥・多動性障害(ADHD)、学習障害(LD)等が包含される。また、「結節性硬化症」とは、脳や皮膚、腎、肺、骨などの全身の様々な部位の過誤腫や、てんかん発作や発達障害、自閉症といった症状が現れる先天性の疾患を意味する。
また、本発明において「視覚認知機能」とは、眼から入る情報を脳内で認識・分析し、理解する機能を意味し、図形や漢字のつくり等の理解、左右の認識などのイメージの認識力、手先を使った作業やスポーツなどの目で見て身体を動かすといった操作力、見た物の記憶力や距離感の理解などの空間認識能力等が包含される。
本明細書において、「予防」とは、個体における疾患若しくは症状の発症の防止又は遅延、あるいは個体の疾患若しくは症状の発症の危険性を低下させることをいう。
また、「改善」とは、疾患、症状又は状態の好転、疾患、症状又は状態の悪化の防止又は遅延、あるいは疾患又は症状の進行の逆転、防止又は遅延をいう。
また、「治療」には、疾患の完全治癒に加えて、症状を改善させることが包含される。
本発明の本発明のArc発現促進剤等は、それ自体、Arcの発現を促進するため、神経回路の形成を促進するため、神経発達障害又は結節性硬化症を予防、治療又は改善するため、更には視覚認知機能低下を予防、治療又は改善するための医薬品、医薬部外品、サプリメント又は食品であってもよく、或いは当該医薬品、医薬部外品、又は食品に配合して使用される素材又は製剤であってもよい。
当該食品には、Arcの発現促進、神経回路の形成促進、神経発達障害又は結節性硬化症の予防又は改善、更には視覚認知機能低下の予防又は改善をコンセプトとし、必要に応じてその旨を表示した食品、機能性食品、病者用食品、特定保健用食品、サプリメントが包含される。これらの食品は機能表示が許可された食品であるため、一般の食品と区別することができる。
上記医薬品(医薬部外品も含む)の投与形態としては、例えば錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、シロップ剤等による経口投与、又は注射剤、坐剤、吸入薬等による非経口投与が挙げられる。また、このような種々の剤型の製剤は、本発明のクロロゲン酸類又はその塩を単独で、又は他の薬学的に許容される賦形剤、結合剤、増量剤、崩壊剤、界面活性剤、滑沢剤、分散剤、緩衝剤、保存剤、嬌味剤、香料、被膜剤、担体、希釈剤、本発明のクロロゲン酸類又はその塩以外の薬効成分等を適宜組み合わせて調製することができる。これらの投与形態のうち、好ましい形態は経口投与である。
上記食品の形態としては、清涼飲料水、茶系飲料、コーヒー飲料、果汁飲料、炭酸飲料、ゼリー、ウエハース、ビスケット、パン、麺、ソーセージ等の飲食品や栄養食等の各種食品の他、さらには、上述した経口投与製剤と同様の形態(錠剤、カプセル剤、シロップ等)の栄養補給用組成物が挙げられる。
種々の形態の食品は、本発明のクロロゲン酸類又はその塩を単独で、又は他の食品材料や、溶剤、軟化剤、油、乳化剤、防腐剤、酸味料、甘味料、苦味料、香科、安定剤、着色剤、酸化防止剤、保湿剤、増粘剤、クロロゲン酸類又はその塩以外の有効成分等を適宜組み合わせて調製することができる。
上記の医薬品(医薬部外品を含む)や食品中の本発明のクロロゲン酸類又はその塩の含有量は、その使用形態により異なるが、通常、クロロゲン酸類として総量中好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。また、好ましくは0.001〜90質量%、より好ましくは0.01〜60質量%、更に好ましくは0.1〜30質量%である。
上記医薬品(医薬部外品も含む)及び食品の投与量又は摂取量は、適宜決定され得るが、通常、成人(60kg)に対して1日あたり、クロロゲン酸類として、好ましくは100mg以上、より好ましくは300mg以上であり、また、好ましくは3000mg以下、より好ましくは1000mg以下である。本発明では斯かる量を1回で投与又は摂取するのが好ましい。
上記製剤は、任意の計画に従って投与又は摂取され、投与又は摂取期間は特に限定されないが、反復・連続して投与又は摂取することが好ましく、7日間以上連続して投与又は摂取することがより好ましく、28日間以上連続して投与又は摂取することが更に好ましい。
投与又は摂取対象としては、例えば言語発達の遅れがあるヒト、対人関係・社会性の障害があるヒト、パターン化した行動、興味・関心のかたよりがあるヒト、初めてのことや、決まっていたことの変更への対応が苦手なヒト、注意欠陥・多動性障害があるヒト、学習障害があるヒト等が挙げられる。
上述した実施形態に関し、本発明においては以下の態様が開示される。
<1>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とするArc発現促進剤。
<2>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とする神経回路形成促進剤。
<3>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とする神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善剤。
<4>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とする視覚認知機能低下の予防、治療又は改善剤。
<5>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とするArc発現促進用食品。
<6>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とする神経回路形成促進用食品。
<7>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とする神経発達障害又は結節性硬化症の予防又は改善用食品。
<8>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を有効成分とする視覚認知機能低下の予防又は改善用食品。
<9>Arc発現促進剤を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<10>神経回路形成促進剤を製造するための、クロロゲン酸若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<11>神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善剤を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<12>視覚認知機能低下の予防、治療又は改善剤を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<13>Arc発現促進用食品を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<14>神経回路形成促進用食品を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<15>神経発達障害又は結節性硬化症の予防又は改善用食品を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<16>視覚認知機能低下の予防又は改善用食品を製造するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物の使用。
<17>Arc発現促進に使用するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物。
<18>神経回路形成促進に使用するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物。
<19>神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善に使用するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物。
<20>視覚認知機能低下の予防、治療又は改善に使用するための、クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物。
<21>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取するArc発現促進方法。
<22>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取する神経回路形成促進方法。
<23>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取する神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善方法。
<24>クロロゲン酸類若しくはその塩、又はこれを含む植物抽出物を、それらを必要とする対象に有効量で投与又は摂取する視覚認知機能低下の予防、治療又は改善方法。
<25><1>〜<24>において、クロロゲン酸類は、3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA、5-FQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA、及び3,5-diCQAのうち少なくとも一つから選択される1種以上である。
<26><1>〜<25>において、クロロゲン酸類又はその塩を含む植物抽出物はコーヒー豆抽出物、好ましくは生コーヒー豆抽出物である。
<27><26>において、生コーヒー豆抽出物は、好ましくは、カフェインとクロロゲン酸類との質量比(カフェイン/クロロゲン酸類)が、0.02以下、且つクロロゲン酸類全量中の5−カフェオイルキナ酸の含量(5−CQA/全クロロゲン酸類)が35質量%以上であり、より好ましくは、(カフェイン/クロロゲン酸類)が0.001以下、且つ(5−CQA/全クロロゲン酸類)が35質量%以上である。
<28><3>、<7>、<11>、<15>、<19>、<23>において、神経発達障害は、広汎性発達障害又は注意欠陥・多動性障害である。
<29><1>及び<9>のArc発現促進剤、<2>及び<10>の神経回路形成促進剤、<3>及び<11>の神経発達障害又は結節性硬化症の予防、治療又は改善剤、<4>及び<12>の視覚認知機能低下の予防、治療又は改善剤、<5>及び<13>のArc発現促進用食品、<6>及び<14>の神経回路形成促進用食品、<7>及び<15>の神経発達障害又は結節性硬化症の予防又は改善用食品、<8>及び<16>の視覚認知機能低下の予防又は改善用食品における、前記有効成分の含有量は、クロロゲン酸類として総量中好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上、更に好ましくは0.1質量%以上であり、また、好ましくは90質量%以下、より好ましくは60質量%以下、更に好ましくは30質量%以下である。また、好ましくは0.001〜90質量%、より好ましくは0.01〜60質量%、更に好ましくは0.1〜30質量%である。
<30><21>〜<24>において、成人1人当たりの1日の投与量は、クロロゲン酸類として、好ましくは100mg以上、より好ましくは300mg以上であり、また、好ましくは3000mg以下、より好ましくは1000mg以下である。
製造例1 クロロゲン酸類含有組成物の調製
1)ロブスタ種のコーヒー生豆を熱水にて抽出し、得られた抽出液をスプレードライにて乾燥し、粗クロロゲン酸類含有組成物を得た。該粗クロロゲン酸類又はその塩含有組成物の組成は、クロロゲン酸類40.8質量%、カフェイン9.8質量%、質量比(カフェイン/クロロゲン類)が0.241、質量比((K+Na)/クロロゲン酸類)が0.19であった。
2)該粗クロロゲン酸類含有組成物189gを、エタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液756g、酸性白土(ミズカエース#600、水澤化学社製)94.5g、ろ過助剤(ソルカフロック、新日鉱プロキュアメント社製)10.7gと混合することによりクロロゲン酸類含有スラリー1051gを得た。該クロロゲン酸類含有スラリーのpHは5.7であった。
3)該クロロゲン酸類含有スラリー1051gと、続いてエタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液189gを、プレコート剤として珪藻土を堆積させた2号濾紙にてろ過し、ろ過液1054gを回収した。
4)次いで、活性炭(白鷺WH2C、日本エンバイロケミカルズ社製)を132mL充填したカラムとH形カチオン交換樹脂(SK1BH、三菱化学社製)を105mL充填したカラムとを連結し、これに、該ろ過液1019gを通液し、続いてエタノール濃度52.4質量%のエタノール水溶液231gを通液して、溶出したカラム処理液1072gを回収した。ろ過液中のクロロゲン酸類含量に対する活性炭の使用量は、0.81質量倍(g/g)であった。イオン交換樹脂の使用量は、粗クロロゲン酸類含有組成物中の固形分含量に対して0.74(mL/g)であった。
5)該カラム処理液1038gを0.2μmメンブランフィルターにてろ過した後、ロータリーエバポレーターにてエタノールを留去してクロロゲン酸類含有液を225g得た。該クロロゲン酸類含有液の組成は、クロロゲン酸類又はその塩22.6質量%、カフェイン0.29質量%、質量比(カフェイン/クロロゲン酸類又はその塩)が0.013、エタノール濃度0質量%で、かつそのpHは3.1であった。
6)該クロロゲン酸類含有液を蒸留水にて希釈し、クロロゲン酸類の濃度を3質量%に調整した。得られた希釈液10gを遠心管にサンプリングした後、3000rpm、15℃、60分の条件にて遠心分離し、上清を凍結乾燥処理して、クロロゲン酸類含有精製コーヒーポリフェノール(CPP)を得た。該CPP中、クロロゲン酸類全量中の5-CQAの含量は36.9%あり、また、モノカフェオイルキナ酸及びモノフェルロイルキナ酸(3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA、5-FQA)の合計量中の5-CQAの含量は45.6%であった。CPP中のクロロゲン酸類の組成比を表1に示した。
Figure 0006499787
実施例1 クロロゲン酸類によるArc遺伝子発現促進作用
(1)マウスの飼育
試験にはC57BL/6Jマウス(雄、8週齢)(日本クレア)を用いた。マウスは室温22±2℃、湿度55±10%、照明12時間サイクル(7:00am〜7:00pm)で飼育し、飼育期間中、餌及び水は自由摂取とした。動物は対照群、クロロゲン酸類0.5質量%摂取群、およびクロロゲン酸類1.0質量%摂取群の3群に分けた。クロロゲン酸類摂取群は、製造例1で調製したクロロゲン酸類含有精製コーヒーポリフェノール(CPP)をCPP量として0.5質量%および1質量%配合した標準食を4週間摂取させた。対照群にはクロロゲン酸類非添加の餌(コーン油10質量%、カゼイン20質量%、セルロース質量4%、ミネラル3.5質量%、ビタミン1質量%、ポテトスターチ61.5質量%)、クロロゲン酸類0.5質量%摂取群には、クロロゲン酸類を0.5質量%添加した餌(クロロゲン酸類0.5質量%、コーン油10質量%、カゼイン20質量%、セルロース4質量%、ミネラル3.5質量%、ビタミン1質量%、ポテトスターチ61質量%)を、クロロゲン酸類1.0質量%摂取群には、クロロゲン酸類を1.0質量%添加した餌(クロロゲン酸類1.0質量%、コーン油10質量%、カゼイン20質量%、セルロース4質量%、ミネラル3.5質量%、ビタミン1質量%、ポテトスターチ59.5質量%)をそれぞれ摂取させた。
(2)試験食の摂取4週目に、イソフルラン(アボット)による深麻酔下で開胸し、左心室にペリスタポンプに接続した灌流用の針を留置し、右心耳をはさみでカットした。氷冷下のヘパリン(5U/mL)(持田製薬)を含有したPBSを約3mL/minの速度で計20mL灌流した後、脳を摘出した。摘出した脳から海馬を分離し、液体窒素を用い即時凍結した。凍結した組織は室温にて融解後ビーズホモジナイザーにて破砕し、RNeasy universal kit(QIAGEN)を用いて、全RNAを抽出した。抽出した全RNAから、High Capacity RNA−to−cDNA kit(Applied Biosystems)を用いてcDNAを合成した。得られたcDNAを鋳型に、Taqman Fast Universal PCR Master Mix(Applied Biosystems)およびABI Prism 7700(Applied Biosystems)を用いて、定量PCRを行った。今回のPCRに用いたプライマーとプローブは、Taqman Gene Expression Assays(Applied Biosystems)を利用し、予めデザインされたものを購入した。Arc遺伝子(Mm01204954_g1)発現量は、GAPDH遺伝子(Mm99999915_g1)発現量で補正した。対照群でのArc遺伝子発現量を1として、クロロゲン酸類摂取群における各遺伝子の相対発現量を求めた。
(3)結果を図1に示す。クロロゲン酸類摂取群では海馬のArcの遺伝子の発現が用量依存的に増加した。したがってクロロゲン酸類が、海馬の神経回路形成を促進することが示唆された。

Claims (4)

  1. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とするArc発現促進剤(但し、注意欠陥・多動性障害又は視覚認知機能低下の予防、治療又は改善のために使用する場合を除く)であって、クロロゲン酸類が3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA、5-FQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA及び3,5-diCQAから選ばれる1種以上であり、少なくとも5-CQAを含有する、Arc発現促進剤。
  2. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする神経回路形成促進剤(但し、注意欠陥・多動性障害又は視覚認知機能低下の予防、治療又は改善のために使用する場合を除く)であって、クロロゲン酸類が3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA、5-FQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA及び3,5-diCQAから選ばれる1種以上であり、少なくとも5-CQAを含有する、神経回路形成促進剤。
  3. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とするArc発現促進用食品(但し、注意欠陥・多動性障害又は視覚認知機能低下の予防、治療又は改善のために使用する場合を除く)であって、クロロゲン酸類が3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA、5-FQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA及び3,5-diCQAから選ばれる1種以上であり、少なくとも5-CQAを含有する、Arc発現促進用食品。
  4. クロロゲン酸類又はその塩を有効成分とする神経回路形成促進用食品(但し、注意欠陥・多動性障害又は視覚認知機能低下の予防、治療又は改善のために使用する場合を除く)であって、クロロゲン酸類が3-CQA、4-CQA、5-CQA、3-FQA、4-FQA、5-FQA、3,4-diCQA、4,5-diCQA及び3,5-diCQAから選ばれる1種以上であり、少なくとも5-CQAを含有する、神経回路形成促進用食品。
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