JP6499140B2 - 毛髪変形剤又は毛髪化粧料用のマスキング用香料及び香料組成物 - Google Patents

毛髪変形剤又は毛髪化粧料用のマスキング用香料及び香料組成物 Download PDF

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Description

本発明は、毛髪変形剤や毛髪化粧料を毛髪に施術する過程で発生する反応臭をマスキングするための香料又は香料組成物、詳しくは、当該反応臭のキー物質である2−アセチル−2−チアゾリンが発する臭気をマスキングする香料又は香料組成物に関する。
近年、ヘアスタイルを変え、これらをファッションとして楽しむための手段として、毛髪変形剤(例えば、パーマネントウェーブ用剤、縮毛矯正剤やカーリング剤)が広く利用されている。
毛髪変形剤による毛髪変形は、毛髪をロッドで巻き、毛髪ケラチンのジスルフィド結合を第1剤に含まれる還元剤で部分的に切断、次に第2剤に含まれる酸化剤で再結合させることにより、毛髪にウェーブを与え、また、縮れ毛やくせ毛を真っ直ぐにさせ毛髪を変形させることをいう。
毛髪変形剤の第1剤に含まれる還元剤には、チオグリコール酸、チオ乳酸、システイン、システアミン並びにこれらの誘導体及びこれらの塩が使われており、第2剤に含まれる酸化剤には、臭素酸ナトリウム、臭素酸カリウム、過ホウ酸ナトリウム、過酸化水素が使われている。
これまで半世紀以上、還元剤としてチオグリコール酸並びにその誘導体及びその塩を含む毛髪変形剤が中心に用いられてきた。こうしたチオグリコール酸系還元剤は、油分になじみやすく、毛髪内に浸透しやすい特徴を有するので、強いウェーブを出すことができる。しかし、キューティクルの欠損やタンパク質の流失が起きているダメージ毛には作用が強すぎるため、ウェーブのだれ(崩れ)が生じ、さらなる毛髪のダメージを与えることに繋がる。
チオグリコール酸系の還元剤の欠点に鑑み、最近は毛髪ダメージが少ない還元剤が多く使われるようになった。
例えば、システイン(L−システイン、L−システイン塩酸塩、DL−システイン、DL−システイン塩酸塩、N−アセチル−L−システインなど)は、システイン(C37NO2S)が毛髪に含有されるアミノ酸の一つでもあるためチオグリコール酸よりマイルドな還元力で質感がしっとりして自然なウェーブができるとされ、ダメージによって流出したアミノ酸の一部を補うのでチオグリコール系に比べて毛髪への負担が少ない。
また、システアミン(C27NS)並びにその誘導体及びその塩は、分子量が小さく毛髪になじみやすいため、低pHや少量でも効果が高い。このような作用により、毛髪に与えるダメージが著しく少なくなり、毛髪内の構造変化を起こしにくくなる。このため、システアミン系の還元剤を含む毛髪変形剤は広く受け入れられるようになっている。
しかしながら、システイン系やシステアミン系の還元剤は、分子内に窒素原子と硫黄原子を含むアミノチオール化合物であり、チオグリコール系還元剤ではそれほど問題視されなかった不快臭が指摘されている。例えば、システアミンを含む毛髪変形剤を毛髪に施術する過程で発生する反応臭(焦げ臭)は、非常に強力であり、しかも施術後数日間にわたり残存するため、使用者の多くが不快感を訴えており、看過できない問題である。
こうした不快な反応臭の消臭やマスキングは重要な課題となっており、これまで様々な方法が提案されている。
例えば、メルカプタン系製品のメルカプタン臭対策として、チオグリコール酸イソオク
チルを添加し、塩酸システアミン等が含まれるパーマネントウェーブ剤、脱毛剤のメルカプタン臭を減ずるマスキング剤(特許文献1)が提案されている。
対象をシステアミン系還元剤に特定したものとして、二価金属イオンを1種又は2種以上含むことを特徴とするシステアミン処理毛髪用の消臭処理剤(特許文献2)、システアミン系毛髪加工剤にアルデヒド基を持つ化合物又はカルボキシル基を持つ高分子を含有することで、使用後の不快臭を抑制することが出来る処理剤(特許文献3)、システアミン及びシステアミン塩酸塩の少なくとも一種を用いた製剤の処理中の反応臭及び残臭の不快感をマスキングする香料組成物(特許文献4)、キレート剤とエタノールを含有し、システアミンの特異臭を消臭したことを特徴とする毛髪処理剤(特許文献5)などが提案されている。
また、チオグリコール酸、システイン並びにシステアミンを含む毛髪変形剤を施術した際に生じる不快臭を緩和させるとともに、施術後の不快残臭も低減させることのできる消臭剤として、バラ抽出及びサトウキビ抽出物を含有する物毛髪変形処理用消臭剤(特許文献6)が提案されている。
前記のとおり、システアミン系還元剤を含む毛髪変形剤を毛髪に施術した際に発生する反応臭は非常に強く、しかも施術後数日間残存するという特徴がある。このため、毛髪変形剤に含まれているシステアミンやその誘導体又は塩のマスキングだけでは不十分であり、施術後に数日間残存する反応臭に対するマスキングが重要となる。
システアミン系の還元剤を含む毛髪変形剤を毛髪に施術する過程で発生する反応臭は、複数の成分から構成されると推測されていたが、その中心的なキー物質すら特定されておらず、いまだ効果的な消臭方法やマスキング方法が完成されていないというのが現状である。
特開2001−137322号公報 特開2003−261425号公報 特開2004−217571号公報 特開2004−137434号公報 特開2014−55125号公報 特開2013−163648号公報
Fenaroli's Handbook of Flavor Ingredients, CRC Press, 2010, pp. 31-32
本発明の目的は、システアミン又はその塩を還元剤として含む毛髪変形剤を毛髪に施術する過程で発生する反応臭を強力且つ長時間にわたってマスキング可能な香料組成物を提供することである。
本発明者らは、有効なマスキング剤を探索するためには、まず、不快な反応臭のキー物質を特定することが、課題の解決に得策であると考え、システアミンを含む毛髪変形剤を毛髪に施術した際に発生する反応臭のキー物質の解明に取り組んだ。その結果、本発明者は、2−アセチル−2−チアゾリンが、システアミンを含む毛髪変形剤の施術時の反応臭
のキー物質であると結論づけた(後述の「実施例1」参照)。
次に、不快臭のキー物質として特定された2−アセチル−2−チアゾリンが発する臭いを強力且つ長時間マスキングできる香料を鋭意検討した結果、特定の20種の香料が、2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキングに極めて効果が高いことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は以下の通りである。
〔1〕ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の香料からなることを特徴とする、毛髪変形剤に由来する2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキング用香料。
〔2〕下記の(A)群より選ばれる1種又は2種以上の香料を0.01質量%以上、及び/または、下記の(B)群より選ばれる1種又は2種以上の香料を0.1質量%以上含有することを特徴とする、〔1〕に記載のマスキング用香料。
(A)ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリン。
(B)ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド。
〔3〕2−アセチル−2−チアゾリンが、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭であることを特徴とする〔1〕又は〔2〕に記載のマスキング用香料。
〔4〕毛髪変形剤が、毛髪パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤又はカーリング剤であることを特徴とする〔1〕〜〔3〕に記載のマスキング用香料。
〔5〕〔1〕又は〔2〕に記載のマスキング用香料と賦香用香料とを含むことを特徴とする、毛髪変形剤又は毛髪化粧料における2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキング用香料組成物。
〔6〕2−アセチル−2−チアゾリンが、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭であることを特徴とする〔5〕に記載のマスキング用香料組成物。
〔7〕毛髪変形剤が、毛髪パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤又はカーリング剤であることを特徴とする〔5〕又は〔6〕に記載のマスキング用香料組成物。
〔8〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のマスキング用香料又はマスキング用香料組成物を含有することを特徴とするシステアミン又はその塩を含む毛髪変形剤。
〔9〕マスキング用香料又はマスキング用香料組成物を0.001〜15質量%含有することを特徴とする〔8〕に記載の毛髪変形剤。
〔10〕〔1〕〜〔7〕のいずれかに記載のマスキング用香料又はマスキング用香料組成物を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
〔11〕マスキング用香料又はマスキング用香料組成物を0.001〜15質量%含有することを特徴とする〔10〕記載の毛髪化粧料。
〔12〕2−アセチル−2−チアゾリンが発する臭気に対してマスキング作用を有する香料を、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭に対するマスキング用香料として使用する方法。
〔13〕香料が、ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする〔12〕に記載の方法。
本発明のマスキング用香料及び香料組成物は、システアミン又はその塩を還元剤成分として含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭のキー物質である2−アセチル−2−チアゾリンのマスキング効果に優れる。
本発明のマスキング用香料及び香料組成物のマスキング効果は、強力かつ長時間の持続性があり、毛髪に施術した直後から少なくとも3日間にわたり2−アセチル−2−チアゾリン臭を抑制することが可能である。
こうした利点を生かして、毛髪変形剤や毛髪化粧料のみならず化粧品全般に幅広く適用することができる。
〔I〕マスキング用香料
本発明で使用するマスキング用の香料は、以下の20種から選ばれる1種又は2種以上である。
ドデカンニトリル、
ウンデシルアルデヒド、
3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、
4−メトキシベンズアルデヒド、
メチルノニルアセトアルデヒド、
パチュリオイル、
デシルアルデヒド、
エチルマルトール、
β−ナフチルメチルエーテル、
ガンマ−デカラクトン、
2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、
アリルアミルグリコレート、
トリシクロデセニルプロピオネート、
ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、
ガンマ−ウンデカラクトン、
p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、
3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、
メチルアンスラニレート、
デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン、
バニリン。
上記20種の中でも、マスキング効果が高いものとして、ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテルを挙げることができる。
また、上記20種において、下記の(A)群については、マスキング香料中に0.01質量%以上含まれていること、特に0.05質量%以上含まれていることが好ましい。なお、(A)群の香料2種以上併用する場合は、合計量を基準とする。
(A)ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリン。
また、上記20種において、下記の(B)群については、マスキング香料中に0.1質量%以上含まれていること、特に0.5質量%以上含まれていることが好ましい。なお、(B)群の香料2種以上併用する場合は、合計量を基準とする。
(B)ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド。
また、上記20種の香料をそれぞれ単独で使用するよりも2種以上を組み合わせて併用する方が優れた効果が得られる。
シトラス系香料との組み合わせでは、ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒドとの組み合わせ、あるいはパチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカラクトンとの組み合わせを例示することができる。
フルーティ系香料との組み合わせでは、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトンとの組み合わせ、あるいはp−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン、バニリンとの組み合わせを例示することができる。
フローラル系香料との組み合わせでは、ドデカンニトリル、パチュリオイル、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒドとの組み合わせ、あるいはウンデシルアルデヒド、デシルアルデヒド、アリルアミルグリコレート、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテルとの組み合わせを例示することができる。
グリーン系香料との組み合わせでは、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、エチルマルトール、トリシクロデセニルプロピオネート、メチルアンスラニレートとの組み合わせ、あるいは4−メトキシベンズアルデヒド、β−ナフチルメチルエーテル、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フランとの組み合わせを例示することができる。
マスキング用香料を、毛髪変形剤や毛髪化粧料に配合する場合の量は、香料化合物の種類にもよるが、おおよそ0.001〜15質量%、好ましくは0.01〜10質量%、さらに好ましくは0.1〜5質量%配合するのが好ましい。
ここで、香料によるマスキングとは、香料を用いた悪臭の被覆、悪臭の中和・化学変化による消臭・脱臭・防臭・除臭作用を合わせてマスキングという。
マスキングの詳しいメカニズムについては不明な部分が多い。それゆえ、特定の臭気に対してマスキング作用を有する香料化合物の探索は、官能評価試験を中心に網羅的かつ試行錯誤的に行わざるを得ない。今回見出された2−アセチル−2−チアゾリン臭に対するマスキング化合物も、化学構造は多種多様であり共通性に乏しい。つまり、1つの化合物についてマスキング作用が見出されても、類似構造の化合物が同様のマスキング作用を有することの推測はできず、体系的な把握が困難である。
〔II〕マスキング用香料組成物
本発明のマスキング用香料組成物には、前記マスキング用香料と賦香用香料を含み、さらに必要に応じて、化粧品類、ヘアケア製品類などで通常使用される基剤、添加剤等を含有する。
(1)賦香用香料
賦香用香料は、前記のマスキング用香料以外の香料であって、芳香によって製品を特徴付け、あるいは製品に付加価値を付けるなどマスキング以外の作用を期待して使用されるものである。従って、その配合量は、本発明のマスキング効果を損なわない範囲の量である。
賦香用香料は、特に、限定されるものではないが、以下の香料化合物を例示することができる。マスキング用香料組成物を配合する製品の特徴に応じて適宜選択して使用することになる。
〔賦香用香料の例示〕
アルファ−ピネン、ベータ−ピネン、ミルセン、ターピノレン、オシメン、アルファ−フェランドレン、ガンマ−ターピネン、p−サイメンなどのテルペン・セスキテルペン炭化水素類、
3−オクタノール、1−オクテン−3−オール、9−デセノール、10−ウンデセノールなどのアルコール類、
リナロール、ネロール、シトロネロール、ミルセノール、ラバンジュロール、L−メントール、ファルネソール、ネロリドール、セドロールなどのテルペン・セスキテルペン系アルコール類、
ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコール、スチラリルアルコール、アニスアルコール、シンナムアルコール、チモールなどの芳香族アルコール類、
2,2−ジメチル−3−(3−メチル−2,4−ペンタジエニ)オキシラン(スイスのフィルメニッヒ社の登録商標:ミロキサイド)、1,8−シネオール、ローズオキサイド、リナロールオキサイド、アニソール、アネトールなどのエーテル類、
4−(4−ヒドロキシ−4−メチルペンチル) −3−シクロヘキセン−1−カルボアルデヒド(米国のインターナショナル・フレーバー・アンド・フレグランス(IFF)社の
登録商標:リラール)、4(3)−(4−メチル−3−ペンテン−1−イル)−3−シクロヘキセン−1−カルボキシアルデヒド)(IFF社の登録商標:マイラックアルデヒド)などのアルデヒド類、
ヘキシルアルデヒド、2,6−ノナジエナールなど脂肪族アルデヒド類、
シトロネラール、ぺリラアルデヒドなどのテルペン系アルデヒド類、
ベンズアルデヒド、2−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−1−プロパノン(IFF社の登録商標:ヘリオナール)などの芳香族アルデヒド類、
シトラールジメチルアセタール、シトラールジエチルアセタールなどのアセタール類、
アセトイン、アセチルジイソアミレン(IFF社の登録商標:コアボン)などの脂肪族ケトン類、
カンファー、カルボンなどのテルペン・セスキテルペン系ケトン類、
マルトール、6−エチリデンオクタヒドロ−5,8−メタノ−2H−1−ベンゾピラン−2−オン(フィルメニッヒ社の登録商標:フロレックス)などの環状ケトン類、
アセトフェノン、ベンジルアセトンなどの芳香族ケトン類、
ギ酸エチル、ギ酸リナリルなどのギ酸エステル類、
酢酸エチル、酢酸ゲラニルなどの酢酸エステル類、
プロピオン酸エチル、プロピオン酸ゲラニルなどのプロピオン酸エステル類、
酪酸ブチル、酪酸ゲラニルなどの酪酸エステル類、
イソ吉草酸エチルなどの吉草酸エステル類、
ピルビン酸エチルなどのケト酸エステル類、
安息香酸メチルなどの安息香酸エステル類、
フェニル酢酸メチルなどのフェニル酢酸エステル類、
桂皮酸メチルなどの桂皮酸エステル類、
サリチル酸メチルなどのサリチル酸エステル類、
ゲラニル酸、安息香酸などのカルボン酸類、
ガンマ−オクタラクトン、クマリンなどのラクトン類、
3−メチルシクロペンタデカノン(フィルメニッヒ社の登録商標:ムスコン)、などの大環状ムスク類、
ムスクケトン、ムスクアンブレットなどのニトロムスク類、
インドール、スカトール、ジメチルスルフィド、p−メンテン−8−チオールなどの含窒素・硫黄化合物類、
ラベンダーオイル、ベチバーオイル、ヒノキオイル、オレンジオイル、レモンオイル、ゼラニウムオイルなどの天然精油が挙げられる。
(2)その他成分
本発明のマスキング用香料組成物には、例えば、下記に示すような化粧品類、ヘアケア製品類などで通常使用される基剤、添加剤等を併用することができる。
(a)各種油脂類:
アボカド油、アーモンド油、ウイキョウ油、エゴマ油、オリーブ油、オレンジ油、オレンジラフィー油、ゴマ油、カカオ脂、カミツレ油、カロット油、キューカンバー油、牛脂脂肪酸、ククイナッツ油、サフラワー油、シア脂、液状シア脂、大豆油、ツバキ油、トウモロコシ油、ナタネ油、パーシック油、ヒマシ油、綿実油、落花生油、タートル油、ミンク油、卵黄油、パーム油、パーム核油、ヤシ油、牛脂、豚脂又はこれら油脂類の水素添加物(硬化油等)など。
(b)鉱物油
流動パラフィン、ワセリン、パラフィン、オゾケライド、セレシン、マイクロ クリスタリンワックスなど。
(c)アルコール類
エタノール、イソプロパノール、ラウリルアルコール、セタノール、ステアリルアルコール、オレイルアルコール、ラノリンアルコール、コレステロール、フィトステロールなどの天然アルコール、2−ヘキシルデカノール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノールなどの合成アルコール。
(d)多価アルコール類
エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、グリセリン、ジグリセリン、ペンタエリトリトール、ソルビトール、マンニトールなど。
(e)ガム質、糖類又は水溶性高分子化合物
アラビアゴム、ベンゾインゴム、ダンマルゴム、グアヤク脂、アイルランド苔、カラヤゴム、トラガントゴム、キャロブゴム、クインシード、寒天、カゼイン、乳糖、果糖、ショ糖又はそのエステル、トレハロース又はその誘導体、デキストリン、ゼラチン、ペクチン、デンプン、カラギーナン、ジェランガム、カルボキシメチルキチン又はキトサン、エチレンオキサイドなどのアルキレン(C2〜C4)オキサイドが付加されたヒドロキシアルキル(C2〜C4)キチン又はキトサン、低分子キチン又はキトサン、キトサン塩、硫酸化キチン又はキトサン、リン酸化キチン又はキトサン、アルギン酸又はその塩、ヒアルロン酸又はその塩、コンドロイチン硫酸又はその塩、ヘパリン、エチルセルロース、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、カルボキシエチルセルロース、カルボキシエチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ニトロセルロース、結晶セルロース、ポリビニルアルコール、ポリビニルメチルエーテル、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメタアクリレート、ポリアクリル酸塩、ポリエチレンオキサイドやポリプロピレンオキサイドなどのポリアルキレンオキサイド又はその架橋重合物、カルボキシビニルポリマー、ポリエチレンイミンなど。
(f)界面活性剤
アニオン界面活性剤(アルキルカルボン酸塩、アルキルスルホン酸塩、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸エステル塩)、カチオン界面活性剤(アルキルアミン塩、アルキル四級アンモニウム塩)、両性界面活性剤〔カルボン酸型両性界面活性剤(アミノ型、ベタイン型)、硫酸エステル型両性界面活性剤、スルホン酸型両性界面活性剤、リン酸エステル型両性界面活性剤〕、非イオン界面活性剤(エーテル型非イオン界面活性剤、エーテルエステル型非イオン界面活性剤、エステル型非イオン界面活性剤、ブロックポリマー型非イオン界面活性剤、含窒素型非イオン界面活性剤)、その他の界面活性剤(天然界面活性剤、タンパク質加水分解物の誘導体、高分子界面活性剤、チタン・ケイ素を含む界面活性剤、フッ化炭素系界面活性剤)など。
(g)その他
更に上記の他に、これまでに知られている各原料素材、例えば、α−ヒドロキシ酸類、無機顔料、紫外線吸収剤、美白剤、チロシナーゼ活性阻害剤、メラニン色素分解物質、細胞賦活物質、収れん剤、活性酸素消去剤、抗酸化剤、過酸化脂質生成抑制剤、抗炎症剤、抗菌剤、保湿剤、エラスターゼ活性阻害剤、抗アンドロゲン剤、温感剤、冷感剤、色素、ホルモン類、金属イオン封鎖剤、pH調整剤、キレート剤、防腐・防バイ剤、清涼剤、安
定化剤、乳化剤、動・植物性蛋白質又はその分解物、動・植物性多糖類又はその分解物、動・植物性糖蛋白質又はその分解物、消炎剤・抗アレルギー剤、創傷治療剤、気泡・増泡剤、増粘剤、口腔用剤、消臭・脱臭剤、酵素などと併用することができる。
マスキング用香料組成物の調製は、マスキング香料、賦香用香料、及びその他各種化合物を適宜添加及び混合することにより製造することができ、配合する順序や間隔も特に制限されることはない。製剤形態も特に制限されることはなく、使用目的に応じて適宜選択することができる。
〔III〕毛髪変形剤、毛髪化粧料
本発明のマスキング用香料あるいは香料組成物を適用する毛髪変形剤は、パーマネントウェーブ用剤、縮毛矯正剤、カーリング剤である。
また、毛髪化粧料は、システアミン等の還元剤を含まないが、例えば、毛髪変形剤を適用する前や、処理中、後で使用するトリートメント剤、シャンプー、リンスなどが挙げられる。
本発明のマスキング用香料組成物は、種々の毛髪変形剤や毛髪化粧料に配合することにより、2−アセチル−2−チアゾリンの不快臭を効果的にマスキングすることができる。毛髪変形剤や毛髪化粧料への配合量は、0.001〜15質量%、特に0.01〜10質量%、更に0.1〜5質量%配合するのが好ましい。
〔実施例1〕(不快臭のキー物質の特定)
システアミンを含む毛髪変形剤の施術過程で発生する不快な反応臭の主要成分の特定を以下の通り行った。
下記の表に示す組成にてシステアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤の第1剤(還元剤)を調製した。
Figure 0006499140
調製した毛髪変形剤の第1剤30gを毛束15g(株式会社マタイジャパンの製品)に塗布した後、デシケーター内に毛束を置いた。
デシケーターの下部から活性炭を通して空気を送り込み、上部に吸着剤として「Tenax−TA」(商品名、ジーエルサイエンス株式会社製)を充填したガラス管を設置した。
ポンプを用いて500ml/分間の速度でシステアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤の毛髪への施術時に発生する反応臭気を1時間吸引した。
続いて、ヘキサン5mlを用いて「Tenax−TA」を充填したガラス管内に吸着された施術反応臭気成分を抽出した。得られた施術反応臭抽出液をエバポレーターを用いて濃縮した。
次に、得られた施術反応臭気成分を含む濃縮溶液を、化学発光硫黄検出器(SCD)を
備えたガスクロマトグラフィー質量分析計(GC/MS)と、ガスクロマトグラフィー・オルファクトメータ(GC−O)を用いてそれぞれ分析した。
GC/MS/SCD装置にて分析した結果、2−アセチル−2−チアゾリンが検出された。専門パネラーが2−アセチル−2−チアゾリンの臭気を確認したところ、システアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤の施術反応臭に対する寄与度が非常に高いことが分かった。
GC−Oにて分析した結果、施術反応臭気成分を含む濃縮溶液と2−アセチル−2−チアゾリンの標品は同じ保持時間に施術反応臭が確認された。
以上の結果より、2−アセチル−2−チアゾリンが、システアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭のキー物質であると結論付けた。
ここで、上記試験によって確認された臭気原因のキー物質の2−アセチル−2−チアゾリンは、意外にも、菓子など食品分野で使用されている食品用香料である(非特許文献1)。高い濃度では焦げたポップコーン様を呈することが知られている。
2−アセチル−2−チアゾリンは、調理した牛肉や鶏肉に存在することが報告されている。また、最近は、釜炒り緑茶における重要な香気成分である旨報告されている。(Kenji Kumazawa and Hideki Masuda, Identification of Potent Odorants in Different Green Tea Varieties Using Flavor Dilution Technique J. Agric. Food Chem.,2002,50,5660−5663.)
しかしながら、これまでシステアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術反応臭に含まれる物質として、2−アセチル−2−チアゾリンが報告された例はなく、本発明者が初めて確認した。
実際に、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤を毛髪に施術した後、施術直後、1日後、3日後に施術反応臭である2−アセチル−2−チアゾリンの強度を官能評価したところ、非常に強く、さらに施術後数日間は残存するという特徴であった。
このため、施術反応臭のキー物質である2−アセチル−2−チアゾリン臭をマスキングするために使用する香料として、香りの持続性及び強度が重要であることが判明した。
〔実施例2〜21、比較例1〜10〕(マスキング用香料の評価と選定)
表1aに示す実施例2〜21の香料、並びに表1bに示す比較例1〜10の香料について、2−アセチル−2−チアゾリン臭に対するマスキング効果を、以下の方法で評価した。
[評価方法]
2−アセチル−2−チアゾリンにジプロピレングリコール(DPG)を加えて、0.005質量%2−アセチル−2−チアゾリンDPG溶液を調製した。
また、マスキング試験に供する香料については、2質量%香料DPG溶液を調製した。
評価方法としてはシャーレ内にろ紙を置き、0.005質量%2−アセチル−2−チアゾリンDPG溶液を0.05g、さらにその上から香料DPG溶液を0.05g添加して賦香した。
上記の工程で作製したサンプルを専門パネラー5名が、賦香直後、1日後、3日後の状態を確認し、施術反応臭のマスキング効果について、以下の4段階で判定した。
判定結果を表1aと表1bに示す。
◎:完全にマスキングができている。
○:ほぼマスキングができている。
△:マスキングがやや不十分である。
×:マスキングが不十分である。
Figure 0006499140
Figure 0006499140
表1aに示す官能評価の結果、賦香直後、1日後、3日後においてマスキング効果が○又は◎の香料は、2−アセチル−2−チアゾリンに対して、マスキング効果が非常に高いと判断した。
○又は◎の評価を得た香料は、ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン、バニリンの20種であった。
表1bに示す官能評価の結果、賦香直後、1日後、3日後においてマスキング効果が×又は△の香料は2−アセチル−2−チアゾリンに対して、マスキング効果が低いと判断した。
×又は△の評価を得た香料は、リナロール、メチルジヒドロジャスモネート、エチル2−メチルペンタノエート、ライムオキシド、ヘキシルアセテート、3,3,5−トリメチルシクロヘキシルエチルエーテル、6−イソプロピル−2(1H)−オクタヒドロナフタレノン、リナリルアセテート、リモネン、エチルブチレートであった。
表1bの官能評価の結果で示されるように、賦香直後のマスキング効果が高い香料であっても、1日後、3日後において十分なマスキング効果が得られない場合がある。例えば、特許文献4において、リナロールとジヒドロジャスモン酸メチルはシステアミン反応臭に対するマスキング効果が高いと記載されている。しかしながら、これらの香料は、上記表1bの比較例1、2に示されるように持続性に劣る。
前記の結果より、施術反応臭のキー物質である2−アセチル−2−チアゾリンのマスキング用香料には香りの持続性及び強度が求められる。
〔実施例22〜81〕(マスキング用香料の添加濃度の検討)
次に、2−アセチル−2−チアゾリンに対するマスキング効果に優れると評価された上記20種の香料に関して、有効な添加濃度を決定するための検討を行った。
[評価方法]
2−アセチル−2−チアゾリンにジプロピレングリコール(DPG)を加えて、0.005質量%2−アセチル−2−チアゾリンDPG溶液を調製した。
また、マスキング試験に供する香料については、0.001質量%、0.01質量%、0.1質量%、1質量%香料DPG溶液を調製した。
評価方法としてはシャーレ内にろ紙を置き、0.005質量%2−アセチル−2−チアゾリンDPG溶液を0.05g、さらにその上から香料DPG溶液を0.005g添加して賦香した。
上記の工程で作製したサンプルを専門パネラー5名が、賦香直後、1日後、3日後の状態を確認し、施術反応臭のマスキング効果について、以下の4段階で判定した。
判定結果を表2aと表2bに示す。
◎:完全にマスキングができている。
○:ほぼマスキングができている。
△:マスキングがやや不十分である。
×:マスキングが不十分である。
表2aと表2bの官能評価の結果で示されるように、ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンは、0.01質量%香料DPG溶液を、ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒドは、0.1質量%香料DPG溶液を添加することで、賦香直後、1日後、3日後において十分なマスキング効果が得られた。
Figure 0006499140
Figure 0006499140
〔実施例82〜93〕(毛髪変形剤に配合したときのマスキング用香料の添加濃度の検討)
次に、システアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤第1剤、同第2剤にマスキング用香料を配
合した場合の評価を行った。
表3aと表3b、表4aと表4bに示す通り、本発明のマスキング用香料を配合したシステアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤の第1剤(還元剤)、及び同第2剤(酸化剤)を調製した。
なお、各表において、香料1〜3はドデカンニトリル、香料4〜6はウンデシルアルデヒド、香料28〜30はガンマ−デカラクトン、香料31〜33は2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノンである。
[評価方法]
表3aと表4aに示すシステアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤第1剤を10cmの毛束(2.5g)に2.5g塗布、15分間静置した後、水洗した。
次に、表3bと表4bに示すように、第1剤と同じ香料が配合された毛髪変形剤第2剤を2.5g塗布、15分間静置した後、水洗、ドライヤーにて乾燥させて、サンプルを得た。
上記の工程で作製したサンプルを専門パネラー5名が賦香直後、1日後、3日後の状態を確認し、施術反応臭のマスキング効果について、以下の4段階で判定した。
◎:完全にマスキングができている。
○:ほぼマスキングができている。
△:マスキングがやや不十分である。
×:マスキングが不十分である。
結果を表5aと表5bに示す。
表5aと表5bに記載の評価結果は、表2aと表2bに示す官能評価と同様に、ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒドは、香料組成物中に0.01%、ガンマ-デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノンは、香料組成物中に0.1%含有させることで、施術反応臭に対して、良好なマスキング効果を発揮することが示された。
Figure 0006499140
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Figure 0006499140
Figure 0006499140
Figure 0006499140
〔実施例94〜109〕(毛髪変形剤に配合したときのマスキング用香料の添加濃度の検討)
表6a、表6b、表7a、表7bに示す通り、本発明のマスキング用香料を配合したシ
ステアミン塩酸塩を含む毛髪変形剤の第1剤(還元剤)、及び同第2剤(酸化剤)を調製した。
評価方法は、前記実施例82〜93と同様にして行った。評価結果を表8a〜表8dに示す。
3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンは、香料中に0.01%、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒドは、香料中に0.1%含有させることで、施術反応臭に対して、良好なマスキング効果を発揮することが示された。
Figure 0006499140
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〔実施例110〜113〕(マスキング用香料組成物)
表9a〜表9dの配合に従って、シトラス系のマスキング用香料組成物A、B、フルーティ系のマスキング用香料組成物C、D、フローラル系のマスキング用香料組成物E、F、グリーン系のマスキング用香料組成物G、Hをそれぞれ調製した。
なお、シトラス香料、フルーティ香料、フローラル香料、グリーン香料(いずれも小川香料社製)には、本願発明の香料成分はいずれも含んではいない。
評価方法は、実施例22〜81に従い、2−アセチル−2−チアゾリンに対するマスキング効果を評価した。結果を表10に示す。
シトラス香料、フルーティ香料、フローラル香料、グリーン香料は、いずれも賦香直後、1日後、3日後において、2−アセチル−2−チアゾリン様の施術反応臭が強く感じられ、マスキング効果は確認できなかったが、香料組成物A〜Hを添加することで、施術反応臭に対して、良好なマスキング効果を発揮することが示された。
Figure 0006499140
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[実施例114]
以下の処方で、毛髪変形剤用前処理剤を調製した。
Figure 0006499140
[実施例115]
以下の処方で、毛髪変形剤用中間処理剤を調製した。
Figure 0006499140
[実施例116]
以下の処方で、毛髪変形剤用後処理剤を調製した。
Figure 0006499140
[実施例117]
以下の処方で、ダメージヘアケア用シャンプーを調製した。
Figure 0006499140
[実施例118]
以下の処方で、ダメージヘアケア用リンスを調製した。
Figure 0006499140
システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術時に発生する反応臭の主要物質である2−アセチル−2−チアゾリン臭を疑似施術反応臭として利用することで、マスキングに優れた香料の選定方法が確立された。
さらに、前記の選定方法により得られたマスキング用香料を用いて調合したマスキング用香料組成物は、施術反応臭に対して優れたマスキング効果、特に長時間の持続効果を示しており、種々の毛髪変形剤や毛髪化粧料に好適に使用できる。

Claims (12)

  1. システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭である2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキング用香料であって、
    ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、β−ナフチルメチルエーテル、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上の香料からなることを特徴とする、上記のマスキング用香料。
  2. 下記の(A)群より選ばれる1種又は2種以上の香料を0.01質量%以上、及び/または、下記の(B)群より選ばれる1種又は2種以上の香料を0.1質量%以上含有することを特徴とする、請求項1に記載のマスキング用香料。
    (A)ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、β−ナフチルメチルエーテル、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリン。
    (B)2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド。
  3. 毛髪変形剤が、毛髪パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤又はカーリング剤であることを特徴とする請求項1又は2に記載のマスキング用香料。
  4. 請求項1又は2に記載のマスキング用香料と賦香用香料とを含むことを特徴とする、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭である2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキング用香料組成物。
  5. 毛髪変形剤が、毛髪パーマネントウェーブ剤、縮毛矯正剤又はカーリング剤であることを特徴とする請求項に記載のマスキング用香料組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載のマスキング用香料又はマスキング用香料組成物を含有することを特徴とするシステアミン又はその塩を含み施術過程で反応臭として2−アセチル−2−チアゾリンを発生する毛髪変形剤。
  7. マスキング用香料又はマスキング用香料組成物を0.001〜15質量%含有することを特徴とする請求項に記載の毛髪変形剤。
  8. システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の適用前、適用中又は適用後に使用する、トリートメント剤、シャンプー及びリンスから選ばれる毛髪化粧料であって、請求項1〜のいずれか1項に記載のマスキング用香料又はマスキング用香料組成物を含有することを特徴とする上記の毛髪化粧料。
  9. マスキング用香料又はマスキング用香料組成物を0.001〜15質量%含有することを特徴とする請求項8に記載の毛髪化粧料。
  10. 2−アセチル−2−チアゾリンが発する臭気に対してマスキング作用を有する下記の香料群より選ばれる1種又は2種以上を、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭に対するマスキング用香料として使用する方法。
    ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン、バニリン。
  11. ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上からなることを特徴とする、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤の施術過程で発生する反応臭である2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキング剤。
  12. ドデカンニトリル、ウンデシルアルデヒド、3,7−ジメチル−2,6−ノナジエンニトリル、4−メトキシベンズアルデヒド、メチルノニルアセトアルデヒド、パチュリオイル、デシルアルデヒド、エチルマルトール、β−ナフチルメチルエーテル、ガンマ−デカ
    ラクトン、2−(2−(4−メチル−3−シクロヘキセン−1−イル)プロピル)シクロペンタノン、アリルアミルグリコレート、トリシクロデセニルプロピオネート、ヘキサヒドロ−4,7−メタノインデン−5−イルアセテート、ガンマ−ウンデカラクトン、p−エチル−2,2−ジメチルヒドロシンナムアルデヒド、3−メチルブチル2−フェニルエチルエーテル、メチルアンスラニレート、 デカヒドロ−2,6,6,7,8,8−ヘキサメチル−2−インデン(4,5−b)フラン及びバニリンからなる群より選ばれる1種又は2種以上を、システアミン又はその塩を含む毛髪変形剤に0.001〜15質量%添加することを特徴とする、2−アセチル−2−チアゾリン臭のマスキング方法。
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