JP6498395B2 - 作業函及び作業函の止水方法 - Google Patents

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Description

本発明は、作業函及び作業函の止水方法に関する。
既設の水中構造物に対して補修や補強などを実施する場合に、水中構造物の全周を取り囲む作業函を用いて仮締切を行うことによって水中構造物の周囲に乾燥した作業空間を設ける技術が知られている(例えば、特許文献1、2)。
特開平9−242081号公報 特開2006−249685号公報
しかし、水中構造物の全周を仮締切することができない場合がある。水中構造物の一例として、水門の堰柱2の場合について説明する。図1は、水門の平面図であり、図2は、図1の矢視Iにおける側面図である。水底には、コンクリートで形成された水たたき1が設けられており、その上に複数の堰柱2が定められた間隔で形成されている。堰柱2と堰柱2の間には、門扉3が設けられており、堰柱2には、門扉3を上下方向に滑動させて開閉させる開閉機構4が設けられている。この場合、図1の破線で示すような堰柱2の全周を取り囲む作業函は設置することができない。そこで、図3に示すように、開口部5を有する作業函6を作製し、開口部5に堰柱2が収容されるように台船7で作業函6を移動させ、堰柱2の周囲を部分的に仮締切することが考えられる。この場合、開口部5の端部が堰柱2に接触して堰柱2が損傷することを防ぐために、開口部5の幅を堰柱2の幅よりも広くすることが必要であるが、開口部5の端部と堰柱2との隙間の止水が困難になるという問題がある。
そこで、本発明は、水中構造物の周囲を部分的に仮締切する場合に容易に止水することのできる技術を提供する。
本発明は、水中構造物の周囲を仮締切して作業空間を形成するための作業函であって、前記水中構造物に接する第1の端部と、第2の端部とを有する第1の函体と、前記水中構造物に接する第3の端部と、前記第2の端部に接する第4の端部とを有する第2の函体と、前記第1の端部に設けられた第1の止水パッキンと、前記第2の端部と前記第4の端部の少なくとも一方に設けられた第2の止水パッキンと、前記第3の端部に設けられた第3の止水パッキンと、前記第2の端部と前記第4の端部の接合を誘導するガイド部材とを備え、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に、当該排水により生じる荷重により前記第1乃至前記第3の止水パッキンの各々が圧縮変形するとともに、前記ガイド部材が前記第2の止水パッキンの圧縮変形に伴い生じる前記第2の端部と前記第4の端部の間隔の変化を許容する作業函を提供する。
上記の構成において、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に、前記第1の止水パッキンの圧縮変形量及び前記第3の止水パッキンの圧縮変形量の合計と、前記第2の止水パッキンの圧縮変形量の合計とが等しくなるように構成されていてもよい。
上記の構成において、前記第2の端部に設けられた前記第2の止水パッキンと、前記第4の端部に設けられた前記第2の止水パッキンとの間に挟まれ、外部から前記作業空間に向かう方向の移動が規制され、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に当該2つの前記第2の止水パッキンのせん断変形を抑制する板状部材を備えていてもよい。
また、本発明は、水中構造物の周囲を仮締切して作業空間を形成するための作業函であって、前記水中構造物に接する第1の端部と、第2の端部とを有する第1の函体と、前記水中構造物に接する第3の端部と、第4の端部とを有する第2の函体と、前記第2の端部に接する第5の端部と、前記第4の端部に接する第6の端部とを有する第3の函体と、前記第1の端部に設けられた第1の止水パッキンと、前記第2の端部と前記第5の端部の少なくとも一方に設けられた第2の止水パッキンと、前記第3の端部に設けられた第3の止水パッキンと、前記第4の端部と前記第6の端部の少なくとも一方に設けられた第4の止水パッキンと、前記第2の端部と前記第5の端部の接合を誘導する第1のガイド部材と、前記第4の端部と前記第6の端部の接合を誘導する第2のガイド部材とを備え、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が水された場合に、当該排水により生じる荷重により前記第1乃至前記第4の止水パッキンの各々が圧縮変形するとともに、前記第1のガイド部材が前記第2の止水パッキンの圧縮変形に伴い生じる前記第2の端部と前記第5の端部の間隔の変化を許容し、前記第2のガイド部材が前記第4の止水パッキンの圧縮変形に伴い生じる前記第4の端部と前記第6の端部の間隔の変化を許容する作業函を提供する。
上記の構成において、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が水された場合に、前記第1の止水パッキンの圧縮変形量及び前記第3の止水パッキンの圧縮変形量の合計と、前記第2の止水パッキンの圧縮変形量及び前記第4の止水パッキンの圧縮変形量の合計とが等しくなるように構成されていてもよい。
また、本発明は、上述のいずれかの作業函の前記第1の端部と前記第3の端部の水平方向における水中構造物への接触位置を定める位置決め部材を前記水中構造物に設置する第1ステップと、前記作業函を前記位置決め部材に基づいて前記水中構造物に接触させる第2ステップと、前記作業函を閉合する第3ステップと、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水を排水する第4ステップとを有する作業函の止水方法を提供する。
本発明によれば、水中構造物の周囲を部分的に仮締切する場合に容易に止水することができる。
水門の平面図。 図1の矢視Iにおける側面図。 開口部5を有する作業函6を示す図。 本実施形態の概略を示す平面図。 第1の端部21及び第3の端部23の拡大図(平面図)。 第2の端部22と第4の端部24の拡大図(平面図)。 図6の矢視IIにおける側面図。 第2の端部22、第4の端部24、板状部材41を示す図。 第2の端部22と第4の端部24とを接合した状態を示す平面図。 図9の矢視Vにおける側面図。 堰柱2に位置決め部材42を設置した図。 移動中の作業函10を示す図。 移動後の作業函10を示す図。 図14は、移動後の作業函10の各端部の拡大図。 排水後の作業函10を示す図。 排水後の作業函10の各端部の拡大図。 第1変形例を示す図。 第2変形例を示す図。 第2の端部22、第5の端部25、第4の端部24及び第6の端部26の拡大図。 第3変形例を示す図。 第5変形例を示す図。
本発明を実施するための形態の一例について説明する。本実施形態において補修や補強の対象として想定する水中構造物は、前述した水門の堰柱2である(図1、図2参照)。
図4は、本実施形態の概略を示す平面図である。作業函10は、第1の函体11と第2の函体12とで構成され、第1の函体11と第2の函体12は、それぞれが中空構造となっている。閉合された状態の作業函10は、平面視において、矩形の一辺の中央部を切り欠いた形状となっている。第1の函体11と第2の函体12は、概ね、中央部が切り欠かれた一辺の垂直二等分線によって作業函10を二分割した形状となっている。
第1の函体11は、堰柱2に接する第1の端部21と、堰柱2に接しない第2の端部22とを有する。第2の函体12は、堰柱2に接する第3の端部23と、第2の端部22に接する第4の端部24とを有する。第1の函体11と第2の函体12は、それぞれ台船7に固定され、堰柱2を挟み込むように第1の函体11と第2の函体12とを徐々に接近させ、第1の端部21と第3の端部23を堰柱2に接触させ、第2の端部22と第4の端部24とを接合することによって作業函10が閉合される。閉合された作業函10を着底させた後、作業函10と堰柱2との間の水を排水することにより、作業函10と堰柱2との間に乾燥した作業空間8が形成される。
図5は、第1の端部21及び第3の端部23の拡大図(平面図)である。(a)は、第1の端部21を示し、(b)は、第3の端部23を示す。第1の端部21には、第1の止水パッキン31とスペーサ40が設けられている。第3の端部23には、第3の止水パッキン33とスペーサ40が設けられている。第1の止水パッキン31及び第3の止水パッキン33は、ゴムなどで形成されている。スペーサ40は、例えば、鋼製であり、作業空間8側にて第1の止水パッキン31及び第3の止水パッキン33に隣接するように設けられている。スペーサ40は、第1の止水パッキン31及び第3の止水パッキン33の厚さよりも低く形成されている。
図6は、第2の端部22と第4の端部24の拡大図(平面図)である。図7は、図6の矢視IIにおける側面図である。図8(a)は、図7の矢視IIIにおける第2の端部22を示す図である。図8(b)は、図7の矢視IVにおける第4の端部24を示す図である。第2の端部22には、第2の止水パッキン32とスペーサ40が設けられている。第2の止水パッキン32は、ゴムなどで形成されている。スペーサ40は、例えば、鋼製であり、作業空間8側にて第2の止水パッキン32に隣接するように設けられている。スペーサ40は、第2の止水パッキン32の厚さよりも低く形成されている。第4の端部24にも、第2の端部22と同様に、第2の止水パッキン32とスペーサ40が設けられている。
図9は、第2の端部22と第4の端部24とを接合した状態を示す平面図である。第1の函体11には、第1のガイド51が設けられている。第1のガイド51は、第2の端部22の両脇から突出するように設けられた対をなす部材であり、第2の端部22と第4の端部24とを接合する場合に、第1のガイド51の対の間に第2の函体12が挟み込まれる。なお、対をなす2つの第1のガイド51同士の間隔が第2の端部22から離れるにつれて広がるように形成されていることが望ましい。
図10は、図9の矢視Vにおける側面図である。第4の端部24には、第2のガイド52が設けられている。第2のガイド52は、第2の端部22と第4の端部24とを接合する場合に第1のガイド51を上方と下方から挟み込むように設けられた対をなす部材である。なお、対をなす2つの第2のガイド52同士の間隔が第1の函体11に近づくにつれて広がるように形成されていることが望ましい。
図8(c)は、板状部材41を示す図である。板状部材41は、第2の端部22と第4の端部24とを接合する場合に、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32と第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32とに挟み込まれる。板状部材41には、第3のガイド53が設けられている。第3のガイド53は、第2の端部22と第4の端部24とを接合する場合に第1のガイド51を上方と下方から挟み込むように設けられた対をなす部位である。
次に、仮締切の手順について説明する。
<1.位置決め部材の設置>
図11は、堰柱2に位置決め部材42を設置した図である。位置決め部材42は、第1の端部21と第3の端部23の堰柱2への接触位置を定める部材である。位置決め部材42を設置したならば、第1の函体11を固定した台船7と第2の函体12を固定した台船7とを堰柱2の近傍に待機させる。
<2.作業函の移動>
図12は、移動中の作業函10を示す図である。具体的には、第1の函体11の第1の端部21側の側面と第2の函体12の第3の端部23側の側面を位置決め部材42に接触させながら堰柱2に接近させる。
図13は、移動後の作業函10を示す図である。図14は、移動後の作業函10の各端部の拡大図であり、(a)は、第1の端部21を示し、(b)は、第2の端部22と第4の端部24を示す。図14(a)に示すように、第1の端部21が堰柱2の側面に対向し、第1の止水パッキン31が堰柱2に接触する。同様に、第3の端部23が堰柱2の反対側の側面に対向し、第3の止水パッキン33が堰柱2に接触する(図示省略)。
図9、図10に示すように、第1の函体11に設けられた第1のガイド51の対の間に第2の函体12が挟み込まれ、第2の函体12に設けられた第2のガイド52の対の間に第1のガイド51が挟み込まれ、板状部材41に設けられた第3のガイド53の対の間に第1のガイド51が挟み込まれる。第2の端部22と第4の端部24とが板状部材41を挟んで互いに対向し、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32が板状部材41の一方の面に接触し、第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32が板状部材41のもう一方の面に接触する。図14(b)に示すように、第1の函体11の第2の端部22近傍の側面と、第2の函体12の第4の端部24近傍の側面には、それぞれ突起45が設けられており、第1の函体11側の突起45と第2の函体12側の突起45とをチェーンブロック44でつなぐ。
<3.作業函の閉合及び着底>
チェーンブロック44を締め上げることにより、第1の函体11と第2の函体12とを互いに引き寄せ、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32と第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32に圧縮方向の荷重を加える。このようにして、作業函10が閉合され、第2の止水パッキン32と板状部材41との接触面に面圧が発生する。続いて、閉合された作業函10を台船7から切り離して着底させ、作業函10の底部の止水を行う。このとき、作業函10の頂部は、水面よりも上に位置する。
<4.排水>
図15は、排水後の作業函10を示す図である。図16は、排水後の作業函10の各端部の拡大図であり、(a)は、第1の端部21を示し、(b)は、第2の端部22と第4の端部24を示す。作業函10と堰柱2との間の水を排水すると、作業函10に外側から水圧がかかる。この水圧により、面圧を増加させる方向の荷重が各止水パッキンに作用し、止水に十分な水準まで各止水パッキンの面圧が増加するので、作業函10と堰柱2との間に乾燥した作業空間8が形成される。なお、面圧を増加させる方向の荷重とは、第1の止水パッキン31と堰柱2との接触面の面圧、第3の止水パッキン33と堰柱2との接触面の面圧、第2の止水パッキン32と板状部材41との接触面の面圧をそれぞれ増加させる方向の荷重である。
以上が、仮締切の手順である。
ここで、各止水パッキンの圧縮変形量について説明する。上記のとおり、チェーンブロック44の締め上げ等がなされ、さらに排水がなされた場合に、各止水パッキンに面圧を増加させる方向の荷重(この荷重は、水圧による荷重に加え、チェーンブロック44の締め上げ等があればそれによる荷重を含む)が作用するが、この荷重により各止水パッキンには圧縮変形が生じる。排水後の各止水パッキンの圧縮変形量は、各止水パッキンの面圧が水圧以下とならない範囲内であり、この条件を満たした場合に、各止水パッキンからの漏水が抑止される。つまり、第1の止水パッキン31の圧縮変形量、第2の止水パッキン32の圧縮変形量及び第3の止水パッキン33の圧縮変形量は、それぞれ漏水を抑止し得るような所定の範囲内である。さらに、第1の止水パッキン31の圧縮変形量及び第3の止水パッキン33の圧縮変形量の合計と、第2の止水パッキン32の圧縮変形量の合計とが等しければ、より望ましい。この条件を満たす構成の一例として、第1の止水パッキン31、第2の止水パッキン32、第3の止水パッキン33として、バネ定数の等しい止水パッキンを用いることが挙げられる。なお、本実施形態では、第2の端部22と第4の端部24とに第2の止水パッキン32が設けられているので、第2の止水パッキン32の圧縮変形量の合計は、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32の圧縮変形量及び第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32の圧縮変形量の合計である。
本実施形態では、作業函10の閉合及び着底後に作業函10と堰柱2との間の水を排水することにより作業函10に外側から水圧がかかり、この水圧により各止水パッキンに止水に十分な面圧が発生する。従って、本実施形態によれば、水中構造物の周囲を部分的に仮締切する場合に容易に止水することができる。
また、本実施形態では、排水後の各止水パッキンの圧縮変形量が、各止水パッキンの面圧が水圧以下とならない範囲内であるから、各止水パッキンからの漏水を抑止することができる。
また、本実施形態では、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32と、第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32との間に板状部材41が挟まれる。仮に、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32と、第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32とを直接接触させるとすると、第2の止水パッキン32同士の接触面は摩擦力が低いため、第2の止水パッキン32の各々が片持ち梁のような状態となる。第2の止水パッキン32には外部から作業空間8に向かう方向の水圧がかかるから、第2の止水パッキン32がせん断変形を起こして漏水が発生するおそれがある。これに対して、2つの第2の止水パッキン32の間に板状部材41を挟むと、第2の止水パッキン32と板状部材41との間に、第2の止水パッキン32同士を直接接触させた場合よりも大きな摩擦力が働くため、第2の止水パッキン32のせん断変形が抑制され、漏水を防ぐことができる。
また、本実施形態では、スペーサ40が設けられている。スペーサ40が堰柱2又は板状部材41に接触した場合には、そのスペーサ40に隣接する止水パッキンにそれ以上の圧縮変形は生じないから、圧縮変形量を制限するとともに、各止水パッキンに過大な荷重が働くことを防ぐことができる。また、スペーサ40により、外部から作業空間8に向かう方向の水圧による各止水パッキンのせん断変形を抑制することができる。
<変形例>
上記の実施形態を次のように変形してもよい。また、複数の変形例を組み合わせもよい。
<第1変形例>
図17は、第1変形例を示す図である。この例では、第2の端部22に第2の止水パッキン32を備え、第4の端部24には第2の止水パッキン32を備えない。なお、第2の端部22に第2の止水パッキン32を備えず、第4の端部24に第2の止水パッキン32を備えるようにしてもよい。要するに、第2の端部22と第4の端部24の少なくとも一方に第2の止水パッキン32を備え、第1の止水パッキン31の圧縮変形量と第3の止水パッキン33の圧縮変形量の合計が、第2の止水パッキン32の圧縮変形量の合計と等しければよい。
<第2変形例>
図18は、第2変形例を示す図である。この例では、第1の函体11と第2の函体12に加えて第3の函体13を備える。第3の函体13は、第2の端部22に接する第5の端部25と、第4の端部24に接する第6の端部26とを有する。第3の函体13は、単体の函体でもよいし、複数の函体をつなげたものでもよい。
図19は、第2の端部22、第5の端部25、第4の端部24及び第6の端部26の拡大図である。(a)が、第2の端部22及び第5の端部25を示し、(b)が、第4の端部24及び第6の端部26を示す。この例では、第2の端部22に第2の止水パッキン32が設けられているが、第2の端部22と第5の端部25のいずれか一方に第2の止水パッキン32が設けられていればよい。また、この例では、第4の端部24に第4の止水パッキン34が設けられているが、第4の端部24と第6の端部26のいずれか一方に第4の止水パッキン34が設けられていればよい。排水後の各止水パッキンの圧縮変形量は、各止水パッキンの面圧が水圧以下とならない範囲内であり、この条件を満たした場合に、各止水パッキンからの漏水が抑止される。つまり、第1の止水パッキン31の圧縮変形量、第2の止水パッキン32の圧縮変形量、第3の止水パッキン33及び第4の止水パッキン34の圧縮変形量は、それぞれ漏水を抑止し得るような所定の範囲内である。さらに、第1の止水パッキン31の圧縮変形量及び第3の止水パッキン33の圧縮変形量の合計と、第2の止水パッキン32の圧縮変形量の合計とが等しければ、より望ましい。この条件を満たす構成の一例として、第1の止水パッキン31、第2の止水パッキン32、第3の止水パッキン33、第4の止水パッキン34として、バネ定数の等しい止水パッキンを用いることが挙げられる。本変形例では、最初に第3の函体13を水底に設置し、第1の端部21を堰柱2に接触させるとともに第2の端部22を第5の端部25に接触させ、第3の端部23を堰柱に接触させるとともに第4の端部24を第6の端部26に接触させた状態で、第1の函体11と第2の函体12とを着底させ、排水する。
このように、仮締切の対象の幅が広い場合、上記実施形態のように作業函を二分割すると、函体の移動時に重量のバランスが悪くなり、また、函体に歪みが発生するおそれがあるが、本変形例では、そのような事態を防ぐことができる。
<第3変形例>
図20は、第3変形例を示す図である。この例は、例えば、水門の端部を想定したものであり、堰柱2に岸壁60が隣接している。この場合、一端が岸壁60に接するように第3の函体13を設置した後、第1の函体11を閉合する。
<第4変形例>
上記の実施形態では、各止水パッキンのバネ定数が等しい例を示したが、第1の止水パッキン31の圧縮変形量及び第3の止水パッキン33の圧縮変形量の合計が、第2の止水パッキン32の圧縮変形量の合計との差が所定の範囲内にあるという条件を満たすように構成されていれば、各止水パッキンのバネ定数が等しくなくてもよい。
<第5変形例>
図21は、第5変形例を示す図である。この例は、第1の函体11と第2の函体12にそれぞれ底版61、底版62を設けた例である。底版61は、第1の函体11と第2の函体12を閉合した場合に堰柱2に接触する縁部611を有する。底版62は、第1の函体11と第2の函体12を閉合した場合に堰柱2に接触する縁部621を有する。また、第1の函体11と第2の函体12を閉合した場合に、底版61の縁部612と、底版62の縁部622とが互いに接触する。縁部611と621には、止水パッキンが設けられている(図示省略)。縁部612と縁部622の少なくとも一方には、止水パッキンが設けられている(図示省略)。この構成によれば、作業函を着底させずに乾燥した作業空間を形成することができる。
<第6変形例>
上記の実施形態では、第2の端部22に設けられた第2の止水パッキン32と第4の端部24に設けられた第2の止水パッキン32にチェーンブロック44によって圧縮方向の荷重を加える例を示したが、第1の止水パッキン31と第3の止水パッキン33にもチェーンブロック44によって圧縮方向の荷重を加えるようにしてもよい。例えば、第1の函体11の第1の端部21近傍の側面と、第2の函体12の第3の端部23近傍の側面に、それぞれ突起45を設け、堰柱2の側面の第1の止水パッキン31と第3の止水パッキン33が接触する位置の近傍にそれぞれアンカーボルトを打ち込んでおく。そして、第1の端部21側と第3の端部23側のそれぞれにおいて、突起45とアンカーボルトをチェーンブロック44でつなぎ、チェーンブロック44を締め上げることにより、第1の止水パッキン31と第3の止水パッキン33に圧縮方向の荷重を加える。閉合された作業函から排水がなされた場合には、上記のようなチェーンブロック44の締め上げによる荷重も各止水パッキンに加わって圧縮変形するが、このときの圧縮変形量は、各止水パッキンの面圧が水圧以下とならないような所定の範囲内である。
1 水たたき、2 堰柱、3 門扉、4 開閉機構、5 開口部、6 作業函、7 台船、8 作業空間、10 作業函、11 第1の函体、12 第2の函体、13 第3の函体、21 第1の端部、22 第2の端部、23 第3の端部、24 第4の端部、25 第5の端部、26 第6の端部、31 第1の止水パッキン、32 第2の止水パッキン、33 第3の止水パッキン、40 スペーサ、41 板状部材、42 位置決め部材、44 チェーンブロック、45 突起、51 第1のガイド、52 第2のガイド

Claims (6)

  1. 水中構造物の周囲を仮締切して作業空間を形成するための作業函であって、
    前記水中構造物に接する第1の端部と、第2の端部とを有する第1の函体と、
    前記水中構造物に接する第3の端部と、前記第2の端部に接する第4の端部とを有する第2の函体と、
    前記第1の端部に設けられた第1の止水パッキンと、
    前記第2の端部と前記第4の端部の少なくとも一方に設けられた第2の止水パッキンと、
    前記第3の端部に設けられた第3の止水パッキンと、
    前記第2の端部と前記第4の端部の接合を誘導するガイド部材と
    を備え、
    閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に、当該排水により生じる荷重により前記第1乃至前記第3の止水パッキンの各々が圧縮変形するとともに、前記ガイド部材が前記第2の止水パッキンの圧縮変形に伴い生じる前記第2の端部と前記第4の端部の間隔の変化を許容する
    作業函。
  2. 閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に、前記第1の止水パッキンの圧縮変形量及び前記第3の止水パッキンの圧縮変形量の合計と、前記第2の止水パッキンの圧縮変形量の合計とが等しい
    請求項1に記載の作業函。
  3. 前記第2の端部に設けられた前記第2の止水パッキンと、前記第4の端部に設けられた前記第2の止水パッキンとの間に挟まれ、外部から前記作業空間に向かう方向の移動が規制され、閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に当該2つの前記第2の止水パッキンのせん断変形を抑制する板状部材を備える請求項1又は2に記載の作業函。
  4. 水中構造物の周囲を仮締切して作業空間を形成するための作業函であって、
    前記水中構造物に接する第1の端部と、第2の端部とを有する第1の函体と、
    前記水中構造物に接する第3の端部と、第4の端部とを有する第2の函体と、
    前記第2の端部に接する第5の端部と、前記第4の端部に接する第6の端部とを有する第3の函体と、
    前記第1の端部に設けられた第1の止水パッキンと、
    前記第2の端部と前記第5の端部の少なくとも一方に設けられた第2の止水パッキンと、
    前記第3の端部に設けられた第3の止水パッキンと、
    前記第4の端部と前記第6の端部の少なくとも一方に設けられた第4の止水パッキンと、
    前記第2の端部と前記第5の端部の接合を誘導する第1のガイド部材と、
    前記第4の端部と前記第6の端部の接合を誘導する第2のガイド部材と
    を備え、
    閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に、当該排水により生じる荷重により前記第1乃至前記第4の止水パッキンの各々が圧縮変形するとともに、前記第1のガイド部材が前記第2の止水パッキンの圧縮変形に伴い生じる前記第2の端部と前記第5の端部の間隔の変化を許容し、前記第2のガイド部材が前記第4の止水パッキンの圧縮変形に伴い生じる前記第4の端部と前記第6の端部の間隔の変化を許容する
    作業函。
  5. 閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水が排水された場合に、前記第1の止水パッキンの圧縮変形量及び前記第3の止水パッキンの圧縮変形量の合計と、前記第2の止水パッキンの圧縮変形量及び前記第4の止水パッキンの圧縮変形量の合計とが等しい
    請求項4に記載の作業函。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項に記載の作業函の前記第1の端部と前記第3の端部の水平方向における水中構造物への接触位置を定める位置決め部材を前記水中構造物に設置する第1ステップと、
    前記作業函を前記位置決め部材に基づいて前記水中構造物に接触させる第2ステップと、
    前記作業函を閉合する第3ステップと、
    閉合された前記作業函と前記水中構造物との間の水を排水する第4ステップと
    を有する作業函の止水方法。
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