JP6820443B2 - 仮締切り構築方法と仮締切り体 - Google Patents
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堰柱とゲートを備えた河口堰において、堰柱の補修工事や改修工事を行う場合、ゲートにて海水の遡上を防止した状態で堰柱の周囲を気中作業環境下に置くべく、仮締切りが行われる。
一般には、堰柱の周囲に鋼矢板を打設したり、築堤を造成することにより仮締切りを構築して堰柱を囲った後、これら仮締切りの内部の水を排水することにより、気中作業環境を形成している。しかしながら、これらの仮締切りの構築方法では、仮設である仮締切りが大掛かりなものとなり、仮締切り構築作業とその後の仮締切り撤去作業に多くの時間と費用を要する。そのため、補修工事等が渇水期に限定され得る河川工事においては、補修工事等のための作業時間が制約を受けるといった課題がある。
堰柱と、該堰柱の側方に延設するゲートと、を有する河口堰において、該堰柱の周囲に仮締切りを構築する、仮締切り構築方法であって、
前記堰柱の側方において、前記ゲートに併設する仮ゲートを設置するA工程と、
前記堰柱の周囲の一方側に、第一分割函体を設置するB工程と、
前記ゲートを開放して、前記堰柱の周囲の他方側に、第二分割函体を設置し、前記第一分割函体と該第二分割函体を接続して締切函体を形成するC工程と、を有することを特徴とする。
ここで、ゲートに併設する仮ゲートを設置するA工程と、堰柱の周囲の一方側に第一分割函体を設置するB工程の前後は問わない。また、既述するように、堰柱は、水底にある例えば鉄筋コンクリート製のフーチング体の上方において水上まで立設しており、堰柱に設けられている昇降機構によりゲートが昇降されるようになっている。一般に河口堰は複数の堰柱を備えていることから、補修や改修の対象となる堰柱が複数存在する場合は、各堰柱に対して本態様の構築方法を同時に複数の堰柱に対して行ってもよいし、順次行ってもよい。尚、補修等の対象となる堰柱の設定に際しては、残りの堰柱(補修等されない堰柱)にて開閉されるゲートにより湖側の水位調整ができるように設定される。
また、第一分割函体と第二分割函体の端部同士が接続されることにより、堰柱の周囲が完全に包囲される。この際、双方の分割函体の端部の接続箇所には、予めシール部材が取り付けられ、接続に際してシール部材が押し潰されることにより接続部のシール構造が形成されてもよいし、双方の分割函体の端部を接続した後、接続ラインに沿ってシール部材を設置することにより、シール構造を形成してもよい。
前記B工程では、前記仮ゲートの端部と前記第一分割函体を接続することを特徴とする。
前記B工程では、前記仮ゲートの途中位置と前記第一分割函体の端部を接続し、
前記C工程では、前記締切函体を形成した後、該締切函体の内部に存在する前記仮ゲートを撤去することを特徴とする。
前記B工程では、設置された前記第一分割函体の備える第二落とし込み溝と、該第一分割函体に間隔をおいて隣接する前記仮支柱の前記第一落とし込み溝との間に仮ゲート用面材を角落しすることにより、前記A工程において既に角落しされている前記仮ゲート用面材とともに前記仮ゲートを形成することを特徴とする。
ここで、仮ゲートを形成する仮支柱としては、H形鋼等の形鋼材が適用でき、H形鋼が適用される場合は、二つのフランジの広幅面を湾側と湖側に対向させた状態で立設させることにより、ウエブと二つのフランジにて囲まれた左右の空間が第一落とし込み溝となる。また、仮ゲートを形成する仮ゲート用面材には、水圧に耐え得る剛性(板厚)の鋼板や鋼矢板等が適用できる。
前記B工程では、水上に仮置きされた前記第一分割函体に対して、前記注水孔を介して注水することにより該第一分割函体を建て起こし、該第一分割函体を前記堰柱の周囲の一方側に曳航し、
前記C工程では、水上に仮置きされた前記第二分割函体に対して、前記注水孔を介して注水することにより該第二分割函体を建て起こし、該第二分割函体を前記堰柱の周囲の他方側に曳航することを特徴とする。
前記B工程では、水上に仮置きされた二以上の前記第三分割函体を接続して双方の前記中空を連通させることにより前記第一分割函体を形成し、
前記C工程では、水上に仮置きされた二以上の前記第四分割函体を接続して双方の前記中空を連通させることにより前記第二分割函体を形成することを特徴とする。
例えば、水上に吊り下ろされた二つの第三分割函体の中空に注水がなされて双方の第三分割函体が鉛直姿勢とされ、それぞれの第三分割函体が堰柱の一方側に曳航され、二つの第三分割函体の端部同士が当接され、ダイバー等により双方の端部同士がボルト接合等されることにより第一分割函体が形成される。尚、第二分割函体も同様の方法により、例えば二つの第四分割函体が堰柱の他方側に曳航され、双方の端部同士がボルト接合等されることにより形成される。ここで、第三分割函体はさらに複数の第五分割函体により形成され、第四分割函体はさらに複数の第六分割函体により形成されてもよい。
ここで、二以上の第三分割函体(もしくは第四分割函体)は、形状及び寸法が同一の第三分割函体(もしくは第四分割函体)であってもよいし、形状及び寸法が異なる複数種の第三分割函体(もしくは第四分割函体)であってもよい。
前記C工程では、前記第二分割函体が曳航される際に、該第二分割函体が空頭障害物と水底面とに接触しないように浮力調整を行うことを特徴とする。
堰柱と、該堰柱の側方に延設するゲートと、を有する河口堰において、該堰柱の周囲に構築される仮締切り体であって、
前記堰柱の周囲の一方側に配設されている第一分割函体と、開放された前記ゲートの下方であって前記堰柱の周囲の他方側に配設されている第二分割函体と、が接続されることにより形成される締切り函体と、
前記ゲートに併設されて、前記締切り函体に接続している仮ゲートと、を有することを特徴とする。
図1乃至図14を参照して、実施形態に係る仮締切り構築方法と仮締切り体の一例について説明する。ここで、図1乃至図13は順に、実施形態に係る仮締切り構築方法の一例の工程図であり、図13はさらに実施形態に係る仮締切り体の一例を説明する図であり、図14は、図13の平面図である。
2:昇降機構
3:ゲート(門扉)
10:河口堰
20:仮ゲート
20':仮ゲート中間体
21:仮支柱(H形鋼)
21a:ウエブ
21b:フランジ
21c:第一落とし込み溝
22,22A:仮ゲート用面材
30:第一分割函体(分割函体)
30A:第三分割函体(分割函体)
30B,30C:第五分割函体(分割函体)
31B,31C:鋼製面材
31a:中空
32:切梁
33:ジャッキ
35:注水バルブ
36:第二落とし込み溝
40:第二分割函体(分割函体)
40A:第四分割函体(分割函体)
40B,40C:第六分割函体(分割函体)
41B,41C:鋼製面材
42:切梁
43:ジャッキ
50:締切函体
55:仮締切り体
60:作業構台
70:曳き船
G:隙間
Claims (8)
- 堰柱と、該堰柱の側方に延設するゲートと、を有する河口堰において、該堰柱の周囲に仮締切りを構築する、仮締切り構築方法であって、
前記堰柱の側方において、前記ゲートに併設する仮ゲートを設置するA工程と、
前記堰柱の周囲の一方側に、第一分割函体を設置するB工程と、
前記ゲートを開放して、前記堰柱の周囲の他方側に、第二分割函体を設置し、前記第一分割函体と該第二分割函体を接続して締切函体を形成するC工程と、を有することを特徴とする、仮締切り構築方法。 - 前記A工程では、前記B工程において設置される前記第一分割函体の端部位置まで前記仮ゲートを設置し、
前記B工程では、前記仮ゲートの端部と前記第一分割函体を接続することを特徴とする、請求項1に記載の仮締切り構築方法。 - 前記A工程では、前記仮ゲートの端部を前記堰柱に接続し、
前記B工程では、前記仮ゲートの途中位置と前記第一分割函体の端部を接続し、
前記C工程では、前記締切函体を形成した後、該締切函体の内部に存在する前記仮ゲートを撤去することを特徴とする、請求項1に記載の仮締切り構築方法。 - 前記A工程では、左右の側端に第一落とし込み溝を備える複数の仮支柱を間隔を置いて設置し、前記仮ゲートを形成する仮ゲート用面材を隣接する該仮支柱の該第一落とし込み溝に角落しし、
前記B工程では、設置された前記第一分割函体の備える第二落とし込み溝と、該第一分割函体に間隔をおいて隣接する前記仮支柱の前記第一落とし込み溝との間に仮ゲート用面材を角落しすることにより、前記A工程において既に角落しされている前記仮ゲート用面材とともに前記仮ゲートを形成することを特徴とする、請求項2に記載の仮締切り構築方法。 - 前記第一分割函体と前記第二分割函体はいずれも内部に中空を備え、かつ、注水孔を備えており、
前記B工程では、水上に仮置きされた前記第一分割函体に対して、前記注水孔を介して注水することにより該第一分割函体を建て起こし、該第一分割函体を前記堰柱の周囲の一方側に曳航し、
前記C工程では、水上に仮置きされた前記第二分割函体に対して、前記注水孔を介して注水することにより該第二分割函体を建て起こし、該第二分割函体を前記堰柱の周囲の他方側に曳航することを特徴とする、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の仮締切り構築方法。 - 前記第一分割函体は、中空を備えた二以上の第三分割函体により形成され、前記第二分割函体は、中空を備えた二以上の第四分割函体により形成されており、
前記B工程では、水上に仮置きされた二以上の前記第三分割函体を接続して双方の前記中空を連通させることにより前記第一分割函体を形成し、
前記C工程では、水上に仮置きされた二以上の前記第四分割函体を接続して双方の前記中空を連通させることにより前記第二分割函体を形成することを特徴とする、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の仮締切り構築方法。 - 前記B工程では、前記第一分割函体が曳航される際に、該第一分割函体が空頭障害物と水底面とに接触しないように浮力調整を行い、
前記C工程では、前記第二分割函体が曳航される際に、該第二分割函体が空頭障害物と水底面とに接触しないように浮力調整を行うことを特徴とする、請求項5又は請求項5に従属する請求項6に記載の仮締切り構築方法。 - 堰柱と、該堰柱の側方に延設するゲートと、を有する河口堰において、該堰柱の周囲に構築される仮締切り体であって、
前記堰柱の周囲の一方側に配設されている第一分割函体と、開放された前記ゲートの下方であって前記堰柱の周囲の他方側に配設されている第二分割函体と、が接続されることにより形成される締切り函体と、
前記ゲートに併設されて、前記締切り函体に接続している仮ゲートと、を有することを特徴とする、仮締切り体。
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