JP6497663B2 - 船舶 - Google Patents
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Description
左右一対の舷側及び船底を有する船体と、前記船体内に収容された振動機器と、前記舷側又は前記船底に対して直接又は間接的に固定され、前記振動機器の上方に配置された上部構造物と、前記舷側又は前記船底に対して固定され、前記振動機器の下方に配置された下部構造物と、前記上部構造物に接続され、前記上部構造物から下方向に延びて、前記振動機器が前記舷側及び前記下部構造物から空間を介して離間するよう、前記振動機器を支持する支持部材と、を備える。前記支持部材は、前記支持部材の下端部で前記振動機器を支持する。前記支持部材の前記下端部が、前記振動機器における上下方向の重心位置を支持している。
さらに、当該船舶では、支持部材における振動機器の支持位置でのモーメントを抑えることができる。このため、当該船舶では、振動伝播を抑えることができる。
前記目的を達成するための発明に係る第二態様としての船舶は、
左右一対の舷側及び船底を有する船体と、前記船体内に収容された振動機器と、前記舷側又は前記船底に対して直接又は間接的に固定され、前記振動機器の上方に配置された上部構造物と、前記舷側又は前記船底に対して固定され、前記振動機器の下方に配置された下部構造物と、前記上部構造物に接続され、前記上部構造物から下方向に延びて、前記振動機器が前記舷側及び前記下部構造物から空間を介して離間するよう、前記振動機器を支持する支持部材と、前記支持部材における上端部と下端部との間に設けられ、設けられた位置における剛性を高める補強材と、を備える。前記支持部材は、前記支持部材の下端部で前記振動機器を支持する。前記振動機器の起振周波数における振動波の波長をλ、奇数をN、前記支持部材の前記下端部から前記補強材が設けられている位置までの距離をDとした際に、下記式が成立する。
D=N/4×λ
当該船舶では、振動機器が下部構造物で支えられている場合よりも、振動機器から振動が船底まで伝播する振動伝播経路を長くすることができる。このため、当該船舶では、振動機器から振動が船底まで伝播する過程での振動減衰量を多くすることができる。
また、当該船舶では、支持部材で補強材が設けられている部分における振動振幅が強制的に抑えられる。このため、当該船舶では、この部分で振動を減衰させることができる。
さらに、当該船舶では、支持部材中で振動波の腹になる部分に補強材が設けられることになる。このため、振動振幅を効果的に抑えることができ、この部分で振動を効果的に減衰させることができる。
前記目的を達成するための発明に係る第三態様としての船舶は、
左右一対の舷側及び船底を有する船体と、前記船体内に収容された振動機器と、前記舷側又は前記船底に対して直接又は間接的に固定され、前記振動機器の上方に配置された上部構造物と、前記舷側又は前記船底に対して固定され、前記振動機器の下方に配置された下部構造物と、前記上部構造物に接続され、前記上部構造物から下方向に延びて、前記振動機器が前記舷側及び前記下部構造物から空間を介して離間するよう、前記振動機器を支持する支持部材と、を備える。前記支持部材は、前記支持部材の下端部で前記振動機器を支持する。前記振動機器の起振周波数における振動波の波長をλ、奇数をN、前記支持部材の上下方向の長さをLとした際に、下記式が成立する。
L=N/4×λ
当該船舶では、振動機器が下部構造物で支えられている場合よりも、振動機器から振動が船底まで伝播する振動伝播経路を長くすることができる。このため、当該船舶では、振動機器から振動が船底まで伝播する過程での振動減衰量を多くすることができる。
さらに、当該船舶では、上部構造物と支持部材との接続位置が振動波の腹になる。このため、振動振幅を効果的に抑えることができ、上部構造物と支持部材との接続位置で振動を効果的に減衰させることができる。
前記第一から第三のいずれかの一の態様において、前記上部構造物は、前記一対の舷側にわたって設けられている。
前記第一から第四のいずれかの一の態様において、前記上部構造物は、甲板である。
前記第四又は第五態様において、前記上部構造物の両端は、前記舷側の満載喫水線よりも上方である。
前記第一から第三のいずれかの一の態様において、前記下部構造物から上方に向かって延びる柱材を備え、前記上部構造物は、前記柱材に固定されている。
前記第一から第七のいずれかの一の態様において、前記振動機器と前記支持部材の前記下端部との間に介在する下部防振材を備えている。
前記第一から第八のいずれかの一の態様において、前記上部構造物と前記支持部材の上端部との間に介在する上部防振材を備えてもよい。
前記第一から第九のいずれかの一の態様において、前記振動機器から振動が前記船底に伝播する経路である振動伝播経路を形成する部材の一部に設けられ、単位表面積当たりの質量が前記一部の単位表面積当たりの質量と異なるブロッキングマスを備えてもよい。
前記第一から第十のいずれかの一の態様において、前記振動機器から振動が前記船底に伝播する経路である振動伝播経路を形成する部材に、前記振動伝播経路に沿って設けられた制振材を備えてもよい。
前記第十一態様において、前記制振材は、制振塗料であってもよい。
本発明の第一実施形態における船舶について、図1を参照して説明する。なお、図1は、本実施形態における船舶の、船首尾方向に対して直交する断面における断面図である。
本発明に係る第二実施形態における船舶について、図2を参照して説明する。
本発明に係る第三実施形態における船舶について、図3を参照して説明する。
L[m]=N/4×λ[m] ・・・(1)
(1)式で、N[−]は奇数、λは振動機器20の起振周波数における振動波の波長[m]を示す。起振周波数とは、対象となる振動機器20が発する、主要な振動モードにおける周波数のことである。
λ[m]=〔{π/(2×f[Hz])}
×(E[N/m2]×Z[m4]/w[kg/m])2〕2
上記式で、Eは支持部材のヤング率[N/m2]、Zは支持部材の断面二次係数[m4]、wは支持部材の単位長さあたりの質量[kg/m]を示す。
よって、起振周波数fと、支持部材の材料力学的特性とを把握することができれば、起振周波数における振動波の波長を求めることができる。
D[m]=N/4×λ[m] ・・・(2)
本発明に係る第四実施形態における船舶について、図4を参照して説明する。
本発明に係る第五実施形態における船舶について、図5を参照して説明する。
本発明に係る第六実施形態における船舶について、図6を参照して説明する。
本発明に係る第七実施形態における船舶について、図7を参照して説明する。
本発明に係る第八実施形態における船舶について、図8を参照して説明する。
11:船体
12:船底
13a,13b:舷側
14:甲板
14A:第一甲板
14B:第二甲板(単に甲板、上部構造物)
15:甲板本体
16:甲板リブ
17:内底板(下部構造物)
20:振動機器
30,30a,30b,30c:支持部材
30A:第一支持部材
30B:第二支持部材
31:支持本体
32:上部フランジ(上端部)
32a:上端部
33:下部フランジ(下端部)
35:柱材
36:梁材
37:支持組体
41,41c:下部防振材
42:上部防振材
43:制振材
45:補強リブ(補強材)
46:ブロッキングマス
47:重心位置調節部材
61:節
62a,62b:腹
C2:振動機器の重心位置
C3:支持組体の重心位置
M:満載喫水線
S:内部空間
Claims (12)
- 左右一対の舷側及び船底を有する船体と、
前記船体内に収容された振動機器と、
前記舷側又は前記船底に対して直接又は間接的に固定され、前記振動機器の上方に配置された上部構造物と、
前記舷側又は前記船底に対して固定され、前記振動機器の下方に配置された下部構造物と、
前記上部構造物に接続され、前記上部構造物から下方向に延びて、前記振動機器が前記舷側及び前記下部構造物から空間を介して離間するよう、前記振動機器を支持する支持部材と、
を備え、
前記支持部材は、前記支持部材の下端部で前記振動機器を支持し、
前記支持部材の前記下端部が、前記振動機器における上下方向の重心位置を支持している船舶。 - 左右一対の舷側及び船底を有する船体と、
前記船体内に収容された振動機器と、
前記舷側又は前記船底に対して直接又は間接的に固定され、前記振動機器の上方に配置された上部構造物と、
前記舷側又は前記船底に対して固定され、前記振動機器の下方に配置された下部構造物と、
前記上部構造物に接続され、前記上部構造物から下方向に延びて、前記振動機器が前記舷側及び前記下部構造物から空間を介して離間するよう、前記振動機器を支持する支持部材と、
前記支持部材における上端部と下端部との間に設けられ、設けられた位置における剛性を高める補強材と、
を備え、
前記支持部材は、前記支持部材の下端部で前記振動機器を支持し、
前記振動機器の起振周波数における振動波の波長をλ、奇数をN、前記支持部材の前記下端部から前記補強材が設けられている位置までの距離をDとした際に、下記式が成立する、
D=N/4×λ
船舶。 - 左右一対の舷側及び船底を有する船体と、
前記船体内に収容された振動機器と、
前記舷側又は前記船底に対して直接又は間接的に固定され、前記振動機器の上方に配置された上部構造物と、
前記舷側又は前記船底に対して固定され、前記振動機器の下方に配置された下部構造物と、
前記上部構造物に接続され、前記上部構造物から下方向に延びて、前記振動機器が前記舷側及び前記下部構造物から空間を介して離間するよう、前記振動機器を支持する支持部材と、
を備え、
前記支持部材は、前記支持部材の下端部で前記振動機器を支持し、
前記振動機器の起振周波数における振動波の波長をλ、奇数をN、前記支持部材の上下方向の長さをLとした際に、下記式が成立する、
L=N/4×λ
船舶。 - 前記上部構造物は、前記一対の舷側にわたって設けられている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記上部構造物は、甲板である、
請求項1から4のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記上部構造物の両端は、前記舷側の満載喫水線よりも上方である、
請求項4又は5の記載の船舶。 - 前記下部構造物から上方に向かって延びる柱材を備え、
前記上部構造物は、前記柱材に固定されている、
請求項1から3のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記振動機器と前記支持部材の前記下端部との間に介在する下部防振材を備える、
請求項1から7のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記上部構造物と前記支持部材の上端部との間に介在する上部防振材を備える、
請求項1から8のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記振動機器から振動が前記船底に伝播する経路である振動伝播経路を形成する部材の一部に設けられ、単位表面積当たりの質量が前記一部の単位表面積当たりの質量と異なるブロッキングマスを備える、
請求項1から9のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記振動機器から振動が前記船底に伝播する経路である振動伝播経路を形成する部材に、前記振動伝播経路に沿って設けられた制振材を備える、
請求項1から10のいずれか一項に記載の船舶。 - 前記制振材は、制振塗料である、
請求項11に記載の船舶。
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