JP6496912B2 - スクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法 - Google Patents

Description

本発明は、マスクに基板を接触させてマスク上でスキージを摺動させることにより基板にペーストを塗布するスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法に関するものである。

スクリーン印刷装置は従来、パターン開口が形成されたマスクを基板に接触させ、マスク上でスキージを摺動させることで基板にペーストを塗布する構成となっている。マスクは基板に応じて作製されるものであり、印刷対象となる基板が変わるとマスクを交換する必要が生じる。このようなマスク交換は通常、作業者が手作業で行うが、マスクの自動交換機能を備えたスクリーン印刷装置も知られている（例えば、下記の特許文献１）。このようなマスクの自動交換機能を備えたスクリーン印刷装置は、マスクをストックしておくストッカを備え、使用済みのマスクの取出しと、これから使用するマスクの設置とを自動で行う構成となっている。

特許第２８６１３３２号公報

しかしながら、上記のようにマスクの自動交換機能を備えたスクリーン印刷装置では、ストッカを設置するスペースが必要であるうえ、使用済みのマスクの取出しとこれから使用するマスクの設置を行う装置のほか、使用済みのマスクを回収する装置と、これから使用するマスクを供給する装置とを備えることから、機構全体が複雑になって高価であるという問題点があった。また、使用済みのマスクを取り出す際のマスクの移動路と、これから使用するマスクを設置する際のマスクの移動路とが同じであるため、マスクの交換時には先ず、使用済みのマスクを印刷作業位置から取り出し、次いでこれから使用するマスクを印刷作業位置に設置するという２段階の動作が必要となって、マスクの交換に時間がかかるという問題点もあった。

そこで本発明は、安価な構成でマスクの自動交換を迅速に行うことができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。

本発明のスクリーン印刷装置は、水平方向に設けられ、一端側から順にマスク待機位置、印刷作業位置及びマスク退避位置が設定されたマスクガイドと、前記マスクガイドの前記一端側から挿入されて前記マスク待機位置に位置したマスクを前記印刷作業位置に移動させるマスク移動機構と、前記マスク移動機構により移動されて前記印刷作業位置に位置した前記マスク上で摺動して前記マスクに接触された基板にペーストを塗布するスキージとを備え、前記マスク移動機構は、前記マスク待機位置に位置した前記マスクを前記印刷作業位置に移動させる際、前記マスク待機位置から前記印刷作業位置に移動させる前記マスクで前記印刷作業位置に位置している前記使用済みのマスクを押圧して前記マスク退避位置に移動させることによって、前記使用済みのマスクを前記マスクガイドの他端側から取り出すことができるようにする。

本発明にスクリーン印刷方法は、水平方向に設けられ、一端側から順にマスク待機位置、印刷作業位置及びマスク退避位置が設定されたマスクガイドの前記一端側からマスクを挿入して前記マスク待機位置に位置させるマスク挿入工程と、前記マスク待機位置に位置した前記マスクを前記印刷作業位置に移動させるマスク移動工程と、前記印刷作業位置に位置した前記マスク上でスキージを摺動させて前記マスクに接触させた基板にペーストを塗布するスキージング工程とを含み、前記マスク待機位置に位置した前記マスクを前記印刷作業位置に移動させる際、前記マスク待機位置から前記印刷作業位置に移動させる前記マスクで前記印刷作業位置に位置している使用済みのマスクを押圧して前記マスク退避位置に移動させることによって、前記使用済みのマスクを前記マスクガイドの他端側から取り出すことができるようにする。

本発明によれば、安価な構成でマスクの自動交換を迅速に行うことができる。

本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の平面図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の一部の側面図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の後部の一部の斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の前部の拡大斜視図 （ａ）（ｂ）本発明の一実施の形態における揺動体をマスク及びマスクガイドとともに示す斜視図 （ａ）（ｂ）本発明の一実施の形態におけるマスク取出し開口を正面から見た図 （ａ）（ｂ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置が備える揺動体の動作を説明する部分斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の制御系統を示すブロック図 （ａ）（ｂ）（ｃ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置によるマスクの設置手順を説明する部分平面図 （ａ）（ｂ）（ｃ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置によるマスクの設置手順を説明する部分側面図 （ａ）（ｂ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の動作を説明する部分側面図 （ａ）（ｂ）（ｃ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の動作を説明する部分斜視図 （ａ）（ｂ）（ｃ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置によるマスクの設置手順を説明する部分平面図 （ａ）（ｂ）（ｃ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置によるマスクの設置手順を説明する部分側面図 （ａ）（ｂ）（ｃ）（ｄ）本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置が備える揺動体の動作を説明する部分側面図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の前部の拡大斜視図

以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図１、図２及び図３は、本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置１を示している。スクリーン印刷装置１は上流工程側から供給された基板２を搬入し、その基板２の表面に設けられた電極２ｄに半田等のペーストＰｓｔを印刷して下流工程側に搬出する装置である。ここでは説明の便宜上、作業者ＯＰから見たスクリーン印刷装置１の左右方向をＸ軸方向とし、左方を上流工程側、右方を下流工程側とする。また、作業者ＯＰから見たスクリーン印刷装置１の前後方向をＹ軸方向とし、作業者ＯＰから見た手前側を前方、作業者ＯＰから見た奥側を後方とする。更に、スクリーン印刷装置１の上下方向をＺ軸方向とする。

図１、図２及び図３において、スクリーン印刷装置１は基台１１に搬入コンベア１２、基板保持移動機構１３及び搬出コンベア１４を備えている。基板保持移動機構１３の上方にはマスク１５及びスキージング機構１６が設けられている。基台１１及び基台１１に設けられた上記設備は、カバー部材１７によって覆われている（図１、図４及び図５）。

図１において、基板保持移動機構１３は基台１１の中央部に設けられている。基板保持移動機構１３は基板２を保持する機能と基板２を昇降させる機能とを有する。搬入コンベア１２は外部から送られてきた基板２を搬入して基板保持移動機構１３に受け渡し、搬出コンベア１４は基板保持移動機構１３から受け取った基板２を外部に搬出する。

図２及び図３において、マスク１５は金属製の板状部材から成るマスク本体部１５Ｇと、マスク本体部１５Ｇの周辺部を支持する矩形のマスクフレーム１５Ｆを備えている。マスク本体部１５Ｇの中央部には、基板２の電極２ｄに対応して配置された多数のパターン開口１５Ｈが設けられている（図２）。

図２において、マスクフレーム１５ＦはＸ軸方向に延びた一対の横桟部（前方横桟部１５ａ及び後方横桟部１５ｂ）と、Ｙ軸方向に延びた一対の縦桟部１５ｃを有している。前方横桟部１５ａはマスク本体部１５Ｇの前方に位置しており、後方横桟部１５ｂはマスク本体部１５Ｇの後方に位置している。一対の縦桟部１５ｃは、マスク本体部１５Ｇの両側方に位置している。

図１及び図２において、スキージング機構１６は、印刷ヘッド１６Ｈと印刷ヘッド移動機構１６Ｋを備えている。印刷ヘッド１６Ｈは、図１及び図３に示すように、Ｘ軸方向に延びた移動ベース２１と、移動ベース２１に設けられた２つのスキージ昇降シリンダ２２によって昇降される前後の２つのスキージ２３を備えている。印刷ヘッド１６Ｈは、印刷ヘッド移動機構１６Ｋに駆動されてＹ軸方向に移動する。

図１、図２、図３及び図４において、基台１１の上方には左右に配置された一対のマスクガイド１５ＬがそれぞれＹ軸方向（すなわち水平方向）に設けられている。一対のマスクガイド１５ＬのＸ軸方向の間隔は、マスクフレーム１５Ｆの２つの縦桟部１５ｃの間隔に合致している。一対のマスクガイド１５Ｌは、Ｙ軸方向に３つのマスク１５を載置できる長さを有しており、後端（すなわち一端）側から順に、マスク待機位置Ｐ１、印刷作業位置Ｐ２及びマスク退避位置Ｐ３が設定されている（図２、図４及び図５）。

図１、図４及び図５において、一対のマスクガイド１５Ｌはカバー部材１７によって覆われている。カバー部材１７の後部には、マスクガイド１５Ｌのマスク待機位置Ｐ１側に開口したマスク挿入開口１７Ｋが設けられている。マスク挿入開口１７Ｋは、カバー部材１７の後部に設けられた後部扉１８によって開閉される。カバー部材１７の前部には、マスクガイド１５Ｌのマスク退避位置Ｐ３側に開口したマスク取出し開口１７Ｔが設けられている。マスク取出し開口１７Ｔは、カバー部材１７の前部に設けられた前部扉１９によって開閉される（図１及び図２）。後部扉１８と前部扉１９はそれぞれ下方に揺動させて開くことができる。

本実施の形態では、スクリーン印刷装置１の後部側からマスク１５を挿入し、スクリーン印刷装置１の前部側からマスク１５を取り出す構成で説明するが、その他の構成でも構わない。また、本実施の形態では、後部扉１８及び前部扉１９は下方に揺動させて開く構成にしているが、上方に開く構成であっても構わない。安定して開いた状態をマスク挿入時に維持する観点から、下方に開く構成の方が望ましい。

後部扉１８を下方に揺動させて開扉状態にすると（図４）、作業者ＯＰはマスク挿入開口１７Ｋを通じて一対のマスクガイド１５Ｌの後端部にマスク１５を挿入することができるようになる。作業者ＯＰは、マスク１５をマスク待機位置Ｐ１に設置するときは、水平姿勢にしたマスク１５の前方横桟部１５ａの両端を一対のマスクガイド１５Ｌに載せて、マスク１５の後方横桟部１５ｂを前方に押し込む（図６中に示す矢印Ｐ）。

マスク待機位置Ｐ１まで押し込まれたマスク１５は、後述するように、移動機構としてのスキージング機構１６によって、マスクガイド１５Ｌ上の中央部の印刷作業位置Ｐ２に移動（設置）される。印刷作業位置Ｐ２に設置されたマスク１５は、そのマスク１５を用いた印刷作業の終了後には、使用済みのマスク１５として、スキージング機構１６によってマスク退避位置Ｐ３に移動（退避）され、作業者ＯＰによって取り出される。

上記マスクガイド１５Ｌ上でのマスク１５の移動において、マスクガイド１５Ｌ上のマスク待機位置Ｐ１と印刷作業位置Ｐ２との間の領域は、印刷作業位置Ｐ２にマスク１５を設置するためのマスク１５の移動路として機能する。また、マスクガイド１５Ｌ上の印刷作業位置Ｐ２とマスク退避位置Ｐ３との間の領域は、印刷作業位置Ｐ２からマスク１５を取り出す（退避させる）ためのマスク１５の移動路として機能する。

図４において、カバー部材１７の後端部には後部扉センサ１８ａが設けられている。後部扉センサ１８ａは、マスク挿入開口１７Ｋに対して後部扉１８の開閉状態を検出する。図５において、カバー部材１７の前端部には前部扉ロック機構１９ａが設けられている。前部扉ロック機構１９ａは、マスク取出し開口１７Ｔに対して閉扉状態にある前部扉１９を機械的にロックし、またそのロックを解除する。前部扉ロック機構１９ａは、ここでは前部扉１９を機械的にロックする形式となっているが、機械的にロックするものでなくても構わない。マスク１５の飛び出し防止及びマスク取出し時以外のときにマスク取出し開口１７Ｔから作業者ＯＰの手が入ることを防止するためには、機械的にロックするものであることが望ましい。

図２及び図６において、基台１１の後部であって、２つのマスクガイド１５Ｌそれぞれの上方の位置には２つのマスクストッパ５１が設けられている。各マスクストッパ５１は、ピストンロッドから成るストッパピン５１Ｒを上下方向に作動させるシリンダから成る。２つのマスクストッパ５１がそれぞれストッパピン５１Ｒを下方に張り出した状態でマスク１５をマスク挿入開口１７Ｋから挿入すると、マスクフレーム１５Ｆの前方横桟部１５ａの両端が２つのストッパピン５１Ｒにそれぞれ後方から当接する。このようにマスクフレーム１５Ｆの前方横桟部１５ａが２つのストッパピン５１Ｒに当接した状態では、作業者ＯＰはマスク１５をそれ以上前方に押し込むことができず、このようなマスク１５の位置が、前述のマスク待機位置Ｐ１に相当する。なお、ここでは、各マスクストッパ５１は、ストッパピン５１Ｒを上下方向に作動させる構成となっているが、ストッパピン５１Ｒをマスク１５の側面側から横方向に作動させる構成となっていても構わない。

図２及び図６において、マスクストッパ５１のすぐ後方の位置にはマスク検出センサ５２が設けられている。マスク検出センサ５２は、Ｘ軸方向（基台１１の中央部側）に向けて検出光５２Ｌを投光し、その検出光５２Ｌの反射光を受光することで、検出光５２Ｌを遮る位置にマスクフレーム１５Ｆ（詳細にはマスクフレーム１５Ｆの縦桟部１５ｃ）が位置している状態を検出する。

図１、図２及び図６において、２つのマスクストッパ５１よりも後方であって、２つのマスクガイド１５ＬをＸ軸方向から挟む位置には投光部５３ａと受光部５３ｂから成る検査光幕形成部５３が設けられている。検査光幕形成部５３はマスク挿入開口１７Ｋから挿入されたマスク１５と干渉しない高さに検査光幕ＫＭを形成する。検査光幕ＫＭは、マスク挿入開口１７Ｋからマスク１５とは異なるもの（異物）が挿入された場合に横切られるので、これによりマスク挿入開口１７Ｋからマスク１５とは異なる異物が挿入された状態が検出される。

図２、図７及び図８（ａ），（ｂ）において、スクリーン印刷装置１は揺動体５４を備えている。揺動体５４はＸ軸方向に延びた板状の部材であり、一対のマスクガイド１５Ｌの上方であって、マスク取出し開口１７Ｔの近傍位置に取り付けられている。揺動体５４は、上縁部がＸ軸方向を軸とする蝶番５４Ｃによって基台１１側の部材に取り付けられ（枢支され）ている。揺動体５４は前方への揺動（下端が前方に進む方向への揺動）のみが許容されており、前方への押圧力が作用していない状態では、自重によって、下端が蝶番５４Ｃの直下に位置するように垂下する垂下姿勢を取る（図８（ａ），（ｂ））。

図７、図８（ａ），（ｂ）及び図９（ａ），（ｂ）において、揺動体５４の左右の２箇所には、下方に開口した形状の２つの溝部５４Ｍが設けられている。これら２つの溝部５４Ｍは、一対のマスクガイド１５Ｌ及びこの一対のマスクガイド１５Ｌ上を進行するマスクフレーム１５Ｆの２つの縦桟部１５ｃとの干渉を避けるために設けられている。

揺動体５４の２つの溝部５４Ｍの間のＸ軸方向に延びた部分（中央部５４Ｔと称する。図７、図８（ａ），（ｂ）及び図９（ａ），（ｂ））の下端は、揺動体５４が垂下姿勢にあるときには、マスクガイド１５Ｌ上を進行するマスク１５のマスク本体部１５Ｇの上面よりも高く、かつ、マスクフレーム１５Ｆの上面（前方横桟部１５ａ及び後方横桟部１５ｂの上面）よりも低い位置に位置する。このため、揺動体５４が垂下姿勢となっているときには、マスク取出し開口１７Ｔは閉止された状態となり、作業者ＯＰが揺動体５４よりも奥側（基台１１の中央部側）の領域に手を差し入れることが規制される。

図７、図８（ａ），（ｂ）及び図９（ａ），（ｂ）において、揺動体５４は、マスク取出し開口１７Ｔから取り出されるマスク１５よりもマスク１５の進行方向（Ｙ軸方向）と交差する水平方向（Ｘ軸方向）の外側に張り出した２つの側方張出部５４Ｈを有している。これら２つの側方張出部５４Ｈは、図９（ａ）に示すように、２つの溝部５４Ｍよりも（すなわち２つのマスクガイド１５Ｌよりも）Ｘ軸方向の外側に位置している。揺動体５４の中央部５４Ｔが２つのマスクガイド１５Ｌの間の領域を塞ぐ働きをするのに対し、２つの側方張出部５４Ｈは、２つのマスクガイド１５Ｌの外側の領域（図９（ｂ）中に示す領域ＳＰ）を塞ぐ働きをする。

揺動体５４が垂下姿勢にある状態から、印刷作業位置Ｐ２にあるマスク１５がマスク退避位置Ｐ３に向けて進行してくると、揺動体５４はマスクフレーム１５Ｆの横桟部（前方横桟部１５ａ又は後方横桟部１５ｂ）によって押圧され、蝶番５４Ｃの軸（Ｘ軸）回りに前方に揺動した揺動姿勢を取る（図１０（ａ））。そして、揺動体５４の下方をマスクフレーム１５Ｆの横桟部が通過した後は、マスクフレーム１５Ｆによる揺動体５４の押圧が解除されるので、揺動体５４は自重によって、垂下姿勢に復帰する（図１０（ｂ））。

図８（ａ），（ｂ）、図９（ａ），（ｂ）及び図１０（ａ），（ｂ）において、揺動体５４の後面側であって、中央部５４ＴのＸ軸方向の端部の位置には２つの突起部５４Ｐが設けられている。これら２つの突起部５４Ｐはそれぞれ上下方向に延びるとともに、後方（すなわち印刷作業位置Ｐ２の側）に突出して設けられている。印刷作業位置Ｐ２から前方に（すなわちマスク退避位置Ｐ３に向けて）進行してきたマスク１５のマスクフレーム１５Ｆの横桟部（前方横桟部１５ａ又は後方横桟部１５ｂ）が揺動体５４を押圧するときは、横桟部は揺動体５４の中央部５４Ｔに直接当接するのではなく、中央部５４ＴのＸ軸方向の両端部に設けられた２つの突起部５４Ｐに当接し、これら２つの突起部５４Ｐを介して中央部５４Ｔを押圧するようになっている。

図１１において、スクリーン印刷装置１が備える制御装置６０は、搬入コンベア１２による基板２の搬入動作、基板保持移動機構１３による基板２の保持及び移動動作、搬出コンベア１４による基板２の搬出動作等の各制御を行う。また制御装置６０は、印刷ヘッド移動機構１６Ｋによる印刷ヘッド１６Ｈの移動動作及びスキージ昇降シリンダ２２によるスキージ２３の昇降動作、マスクストッパ５１のストッパピン５１Ｒの昇降動作等の各制御を行う。

図１１において、マスク検出センサ５２によるマスク１５の検出情報は制御装置６０に入力される。制御装置６０は、マスク検出センサ５２が検査光の反射光を受光しない場合にはマスク待機位置Ｐ１にマスク１５はないと判断する。一方、制御装置６０は、マスク検出センサ５２が検査光を受光した場合には、マスク待機位置Ｐ１にマスク１５があると判断し、マスク挿入開口１７Ｋから挿入されたマスク１５がマスク待機位置Ｐ１に到達した状態を検知する。後部扉センサ１８ａによる後部扉１８の開閉状態の検出情報は制御装置６０に入力され、制御装置６０は、後部扉センサ１８ａから送られてくる検出情報に基づいて後部扉１８の開閉状態を検知する。また、制御装置６０は、前部扉ロック機構１９ａによる前部扉１９のロック及びロック解除の制御も行う。

図１１において、制御装置６０は停止制御部６０ａを備えている。停止制御部６０ａは、検査光幕形成部５３が形成する検査光幕ＫＭがマスク挿入開口１７Ｋから挿入された挿入物（マスク１５とは異なる異物）によって横切られた場合に、所定の動作機構部の動作を停止させる制御を行う。

ここで、「所定の動作機構部」とは、具体的には、検査光幕ＫＭよりも前方の領域内に位置する動作機構部のうち、マスク挿入開口１７Ｋからマスク１５とは異なるもの（異物と称する。例えば作業者ＯＰの手）が挿入された場合にその異物と接触するおそれがあるものをいう。具体的には、本実施の形態では、スキージング機構１６及びこれに関連する駆動機構部が該当し、印刷動作は停止することになる。

図１１において、制御装置６０には、入出力装置としてのタッチパネル６１が接続されている。タッチパネル６１は、作業者ＯＰが制御装置６０に所要の入力を行う入力装置として機能するほか、制御装置６０がスクリーン印刷装置１の状態を作業者ＯＰに表示したり作業者ＯＰに作業指示を与えたりする出力装置として機能する。

マスク１５を印刷作業位置Ｐ２に設置するには先ず、作業者ＯＰは、基台１１の前方の位置から基台１１の後方の位置に移動したうえで、後部扉１８を下方に揺動させて開扉状態とする（図４）。そして、作業者ＯＰは、マスクガイド１５Ｌの一端側（後端側）からマスク１５を挿入し（マスク挿入工程。図６、図１２（ａ）及び図１３（ａ）中に示す矢印Ｐ）、マスクフレーム１５Ｆの前方横桟部１５ａをマスクストッパ５１に後方から当接させて、マスク１５をマスク待機位置Ｐ１に位置させる。作業者ＯＰはマスク１５をマスク待機位置にＰ１に位置させたら、後部扉１８を上方に揺動させてこれを閉扉状態にする。

マスク１５がマスク待機位置Ｐ１に位置したら、マスク検出センサ５２の検査光（反射光）に受光状態が非受光状態から受光状態に切り替わるので、制御装置６０はそのタイミングをもって、マスク１５がマスク待機位置Ｐ１に位置したことを判断する。また制御装置６０は、後部扉１８が閉扉状態にされた状態を、後部扉センサ１８ａを通じて検知する。

制御装置６０は、マスク１５がマスク待機位置Ｐ１に位置し、かつ、後部扉１８が閉扉状態になった状態を検知した場合には、マスクストッパ５１のストッパピン５１Ｒを引き上げて、マスク１５がマスク待機位置Ｐ１よりも前方に（すなわち印刷作業位置Ｐ２の側へ）移動し得るようにする。そして、マスク１５を印刷作業位置Ｐ２に移動させることができるようになったら、制御装置６０は、マスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５を印刷作業位置Ｐ２に移動させる（マスク移動工程）。

マスク移動工程では、制御装置６０は、マスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５の前方横桟部１５ａをスキージ２３で前方へ押圧し（図１２（ｂ）及び図１３（ｂ）中に示す矢印Ａ１）、既に印刷作業位置Ｐ２にマスク１５（使用済みのマスク１５）が設置してあった場合には、その使用済みのマスク１５も一緒に前方に押圧し、使用済みのマスク１５をマスク退避位置Ｐ３に位置させる（図１２（ｂ）及び図１３（ｂ））。

このように、本実施の形態におけるスクリーン印刷装置１では、マスク１５が挿入される位置（マスク待機位置Ｐ１）と、マスク１５が基板２と接触されてスクリーン印刷作業が行われる位置（印刷作業位置Ｐ２）と、マスク１５が排出のために移動される位置（マスク退避位置Ｐ３）がこの順で並んで設定されており、マスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５と、印刷作業位置Ｐ２に位置したマスク１５とを、移動機構（本実施の形態ではスキージング機構１６）による１回の動作で同時にスライドさせてマスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５を印刷作業位置Ｐ２に位置させ、印刷作業位置Ｐ２に位置したマスク１５をマスク退避位置Ｐ３に位置させるようになっている。

使用済みのマスク１５がマスク退避位置Ｐ３に位置したら、スキージ２３によって、印刷作業位置Ｐ２に設置しようとするマスク１５を少し後方に戻して（図１２（ｃ）及び図１３（ｃ）中に示す矢印Ａ２）、正確な位置決めを行う（図１２（ｃ）及び図１３（ｃ））。後述するように、使用済みのマスク１５がマスク退避位置Ｐ３に移動された状態では、作業者ＯＰは前部扉１９を開扉状態にしたうえで、マスクガイド１５Ｌの前端側（他端側）から使用済みのマスク１５を取り出すことができる。

スクリーン印刷装置１は、スクリーン印刷作業を行うときは、上記のようにして印刷作業位置Ｐ２に設置したマスク１５の下面に基板２を接触させたうえで（図１４（ａ）。図中に示す矢印Ｂ）、スキージ昇降シリンダ２２によってスキージ２３を下降させてマスク１５に当接させ、印刷ヘッド１６Ｈを水平方向（Ｙ軸方向）に移動させる（図１４（ｂ）及び図１５（ａ）中に示す矢印Ｃ）。これによりスキージ２３がマスク本体部１５Ｇ上で摺動し、マスク本体部１５Ｇ上でペーストＰｓｔが掻き寄せられ（図１５（ａ）→図１５（ｂ）→図１５（ｃ））、パターン開口１５Ｈを介して基板２の電極２ｄにペーストＰｓｔが塗布される。基板２の電極２ｄにペーストＰｓｔが塗布されたら基板２を下降さえてマスク１５から離間（版離れ）させ、搬出コンベア１４によって基板２を下流工程側に搬出する。

ここで、前述のマスク１５の設置動作を実行する際、既に印刷作業位置Ｐ２にマスク１５が設置してあった場合には、マスク設置動作のほか、印刷作業位置Ｐ２に設置してあったマスク１５（使用済みのマスク１５）を印刷作業位置Ｐ２から移動させる動作が必要となるので、この場合はマスク１５の交換作業となる。

マスク１５の交換作業では、制御装置６０は、前述したように、マスク待機位置Ｐ１に位置しているマスク１５を印刷作業位置Ｐ２へ移動させる動作と、印刷作業位置Ｐ２に位置しているマスク１５（使用済みのマスク１５）をマスク退避位置Ｐ３へ移動させる動作とを同時に行う。詳細には、マスク待機位置Ｐ１に位置しているマスク１５を印刷作業位置Ｐ２へ移動させる動作によって、印刷作業位置Ｐ２に位置しているマスク１５をマスク退避位置Ｐ３へ移動させる（図１２（ｂ）及び図１３（ｂ））。これにより、使用済みのマスク１５がマスク退避位置Ｐ３に移動されるので、作業者ＯＰは前部扉１９を開扉状態にしたうえで、マスクガイド１５Ｌの前端側（他端側）から使用済みのマスク１５を取り出すことができるようになる。なお、制御装置６０は、スキージング機構１６によって使用済みのマスク１５をマスク退避位置Ｐ３に移動させたら、前部扉ロック機構１９ａによる前部扉１９のロックを解除して、作業者ＯＰが前部扉１９を開くことができるようにする。

前部扉１９のロック解除中は、ロック解除中であることをタッチパネル６１等にモニター表示することが望ましい。作業者ＯＰがマスク１５を取り出した後、前部扉１９を閉めた場合、制御装置６０はロックを掛ける。また、マスク退避位置Ｐ３にマスク１５がない状態で前部扉１９が開いている場合は、前部扉１９を閉めるようにタッチパネル６１等にモニター表示させる。

このように本実施の形態におけるスクリーン印刷装置１を用いたスクリーン印刷方法は、マスクガイド１５Ｌの一端側からマスク１５を挿入してマスク待機位置Ｐ１に位置させるマスク挿入工程と、マスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５を印刷作業位置Ｐ２に移動させるマスク移動工程と、印刷作業位置Ｐ２に位置したマスク１５上でスキージ２３を摺動させてマスク１５に接触させた基板２にペーストＰｓｔを塗布するスキージング工程とを含むものとなっている。そして、マスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５を印刷作業位置Ｐ２に移動させる際、マスク待機位置Ｐ１から印刷作業位置Ｐ２に移動させるマスク１５で印刷作業位置Ｐ２に位置している使用済みのマスク１５を押圧してマスク退避位置Ｐ３に移動させて、使用済みのマスク１５をマスクガイド１５Ｌの他端側から取り出すことができるようにしている。

上述のように、マスク待機位置Ｐ１に位置しているマスク１５を印刷作業位置Ｐ２へ移動させる動作によって、印刷作業位置Ｐ２に位置しているマスク１５をマスク退避位置Ｐ３へ移動させることができるのは、マスクガイド１５Ｌ上にマスク待機位置Ｐ１、印刷作業位置Ｐ２及びマスク退避位置Ｐ３がこの順で直列に並んで設定されており、マスクガイド１５Ｌ上の使用済みのマスク１５を取り出す（印刷作業位置Ｐ２から退避させる）際のマスク１５の移動路（マスク待機位置Ｐ１と印刷作業位置Ｐ２との間の領域）と、これから使用するマスク１５を設置する際のマスク１５の移動路（印刷作業位置Ｐ２とマスク退避位置Ｐ３との間の領域）とが異なり、更にはこれら２つの移動路が一直線上に並んで繋がっているからである。

また、本実施の形態のようにすることにより、作業者ＯＰは、印刷作業位置Ｐ２における印刷動作を停止させることなく、予めマスク待機位置Ｐ１へマスク１５を挿入しておくことが可能であり、作業者ＯＰに時間のあるときに、使用済みのマスク１５をマスク退避位置Ｐ３から取り出すことができる。これにより、複数台のスクリーン印刷装置１を一人の作業者ＯＰが操作する場合、作業者ＯＰの作業効率は各段に向上する。

上記マスク設置動作を行う以前に、既にマスク退避位置Ｐ３にマスク１５が位置している場合には（図１６（ａ）及び図１７（ａ））、作業者ＯＰは、前部扉１９を下方に揺動させて開扉状態としたうえで、マスク退避位置Ｐ３に位置しているマスク１５をマスク取出し開口１７Ｔから取り出し（図１６（ｂ）及び図１７（ｂ）中に示す矢印Ｄ）、マスク退避位置Ｐ３が空いた状態にする（図１６（ｃ）及び図１７（ｃ））。そして、前部扉１９を閉じてから（図１７（ｃ）中に示す矢印Ｅ）、上記マスク１５の設置動作を実行する。

ところで、上記の印刷作業位置Ｐ２に位置していた使用済みのマスク１５をスキージング機構１６によってマスク退避位置Ｐ３に移動させた場合には、その使用済みのマスク１５の前方横桟部１５ａは揺動体５４を前方へ押圧して揺動させることになる。このときマスクフレーム１５Ｆの前方横桟部１５ａは、揺動体５４の中央部５４Ｔに直接当接するのではなく、揺動体５４の後面側に設けられた２つの突起部５４Ｐに当接する（図１８（ａ））。そして、この状態でマスク１５が前方へ進行すると、マスクフレーム１５Ｆの前方横桟部１５ａは２つの突起部５４Ｐを前方へ押圧するので、揺動体５４は下端５４Ｋを前方へ移動させるようにして揺動する（図１８（ａ）→図１８（ｂ）。図１０（ａ）も参照）。すなわち本実施の形態において、揺動体５４は、マスクフレーム１５Ｆと接触した２つの突起部５４Ｐが前方に押圧されることによって揺動姿勢となるようになっている。

前方横桟部１５ａが突起部５４Ｐの下方を通過中であり、突起部５４Ｐが前方横桟部１５ａの上面と接触している間は、揺動体５４は揺動姿勢を継続する（図１８（ｂ）→図１８（ｃ））。この間、揺動体５４は２つの突起部５４Ｐにおいてのみマスクフレーム１５Ｆと接触しており、揺動体５４の中央部５４Ｔの下端５４Ｋがマスクフレーム１５Ｆと接触することはない。

前方横桟部１５ａが揺動体５４の下方を通過して前方横桟部１５ａが突起部５４Ｐから離間すると、揺動体５４はマスクフレーム１５Ｆの前方横桟部１５ａから押圧力を受けなくなるので、自重によって垂下姿勢に復帰する（図１８（ｄ）。図１０（ｂ）も参照）。そして、マスク１５がマスク退避位置Ｐ３に位置した状態では、揺動体５４はマスク１５の前方横桟部１５ａと後方横桟部１５ｂの間で垂下姿勢となり、マスク取出し開口１７Ｔを閉止した状態にする（図１９）。

また、マスク退避位置Ｐ３に位置したマスク１５を作業者ＯＰがマスク取出し開口１７Ｔから取り出す際には、マスク１５の後方横桟部１５ｂが揺動体５４の２つの突起部５４Ｐに後方から当接する。そして、マスク１５の前方への移動に伴って２つの突起部５４Ｐが前方に押圧され、揺動体５４が下端５４Ｋを前方に移動させて揺動姿勢となる。後方横桟部１５ｂが突起部５４Ｐの下方を通過中であり、突起部５４Ｐが後方横桟部１５ｂの上面と接触している間は、揺動体５４は揺動姿勢を継続する。この間、揺動体５４は２つの突起部５４Ｐにおいてのみマスクフレーム１５Ｆと接触しており、揺動体５４の中央部５４Ｔの下端５４Ｋがマスクフレーム１５Ｆと接触することはない。

後方横桟部１５ｂが揺動体５４の下方を通過して後方横桟部１５ｂが突起部５４Ｐから離間すると、揺動体５４は自重によって垂下姿勢に復帰する。そして、マスク１５がマスク取出し開口１７Ｔから抜き去られた状態では、揺動体５４は垂下姿勢となり、マスク取出し開口１７Ｔを閉止した状態となる（図７）。

このように本実施の形態において、揺動体５４は、印刷作業位置Ｐ２に位置している使用済みのマスク１５がマスク退避位置Ｐ３に移動される際、使用済みのマスク１５のマスクフレーム１５Ｆの横桟部（前方横桟部１５ａ又は後方横桟部１５ｂ）に押圧されて揺動し、横桟部が直下を通過した後は、横桟部による押圧が解除されて垂下姿勢に復帰してマスク取出し開口１７Ｔを閉止するようになっている。揺動体５４がマスク取出し開口１７Ｔを閉止した状態では、作業者ＯＰは、マスク取出し開口１７Ｔを通じてスクリーン印刷装置１の内部にまで手を挿入することは容易にできないことから、揺動体５４は、作業者ＯＰの安全を確保する安全確保手段となっている。

また、本実施の形態では、揺動体５４は、印刷作業位置Ｐ２の側に向けて突出した突起部５４Ｐを有しており、印刷作業位置Ｐ２からマスク退避位置Ｐ３に移動される使用済みのマスク１５の横桟部（前方横桟部１５ａ又は後方横桟部１５ｂ）が突起部５４Ｐに当接することで、揺動体５４は下端５４Ｋをマスクフレーム１５Ｆの横桟部に接触させることなく揺動し得るようになっている。このため、横桟部の上面にスキージ２３から垂れたペーストＰｓｔが付着していた場合であっても（図１０（ａ），（ｂ）中に示すペーストＰｓｔ参照）、そのペーストＰｓｔが揺動体５４の下端５４Ｋに付着してしまうことがない。

仮に、揺動体５４の下端５４ＫにペーストＰｓｔが付着してしまったとすると、そのペーストＰｓｔが揺動体５４の揺動動作に伴ってスクリーン印刷装置１の内部に拡散してしまい、その拡散したペーストＰｓｔによってスクリーン印刷装置１の内部機構のほか、印刷前及び印刷後の基板２が汚損されることになる。拡散したペーストＰｓｔを除去する作業には多大な時間を要することになるので、本実施の形態のように、揺動体５４の下端５４ＫにペーストＰｓｔを付着させない構成による効果は極めて大きなものとなる。

このように本実施の形態におけるスクリーン印刷装置１において、揺動体５４は、ペーストＰｓｔの付着によるペーストＰｓｔの拡散を防ぎつつ、作業者ＯＰがマスク取出し開口１７Ｔからスクリーン印刷装置１の内部に誤って手を挿入することを防止するものとなっている。

なお、スキージ２３の幅（Ｘ軸方向の寸法であり、図１５（ａ），（ｂ），（ｃ）中に示す寸法Ｒ）はマスクフレーム１５Ｆの２つの縦桟部１５ｃの間の間隔よりも小さく、従ってスキージ２３から垂れたペーストＰｓｔがマスクフレーム１５Ｆの横桟部の上面に付着するＸ軸方向の領域は２つの溝部５４Ｍの間の領域に限定される。このため本実施の形態のように、２つの突起部５４Ｐが揺動体５４の後面側であって、中央部５４ＴのＸ軸方向の端部の位置に設けられていれば、２つの突起部５４Ｐが横桟部の上面に付着したペーストＰｓｔと接触することはなく、揺動体５４のどの箇所にもペーストＰｓｔは付着しない。

上記のように、ペーストＰｓｔがマスクフレーム１５Ｆに落下するエリアは、スキージ２３が移動するエリアをマスク１５が通過する所に限られて、マスクフレーム１５Ｆ上におけるペーストＰｓｔの落下エリアを特定することができるので、ペーストＰｓｔが落下する可能性のあるマスクフレーム１５Ｆ上に揺動体５４の下端５４Ｋが接しないように突起部５４Ｐを形成すればよく、突起部５４Ｐの形成位置は、図１０（ａ），（ｂ）等に示す位置でなくても構わない。

以上説明したように、本実施の形態におけるスクリーン印刷装置１（スクリーン印刷方法）では、水平方向（Ｙ軸方向）に設けられ、一端側から順にマスク待機位置Ｐ１、印刷作業位置Ｐ２及びマスク退避位置Ｐ３が設定されたマスクガイド１５Ｌと、マスクガイド１５Ｌの一端側から挿入されてマスク待機位置Ｐ１に位置したマスク１５を印刷作業位置Ｐ２に移動させるマスク移動機構としてのスキージング機構１６を備えており、マスク移動機構としてのスキージング機構１６が、印刷作業位置Ｐ２に位置した使用済みのマスク１５をマスク退避位置Ｐ３に移動させることによって、使用済みのマスク１５をマスクガイド１５Ｌの他端側から取り出して回収することができるようにしている。このため、使用済みのマスク１５の回収とこれから使用するマスク１５の供給を作業者ＯＰが手作業で行うことができ、従来のマスクの自動交換機能を備えたスクリーン印刷装置に比較して安価な構成にすることができる。また、従来の上記スクリーン印刷装置のようにストッカが不要であるので、スペース的にも有利である。

また、本実施の形態におけるスクリーン印刷装置１では、使用済みのマスク１５を印刷作業位置Ｐ２から取り出す（退避させる）ためのマスク１５の移動路と、これから使用するマスク１５を印刷作業位置Ｐ２に設置するためのマスク１５の移動路とは異なり、しかもこれら２つの移動路が一直線上に並んで繋がっているので、マスク１５の交換時に、先ず使用済みのマスク１５を取り出し、その後にこれから使用するマスク１５を設置するといった２段階の動作を行う必要がなく、使用済みのマスク１５を取り出すための動作とこれから使用するマスク１５を設置する動作とを同時に（同じ動作で）行うことができ、マスク１５の交換を迅速に行うことが可能である。

また、作業者ＯＰは、印刷作業位置Ｐ２における印刷動作を停止させることなく、予めマスク待機位置Ｐ１へマスク１５を挿入しておくことが可能であり、作業者ＯＰに時間のあるときに、使用済みのマスク１５をマスク退避位置Ｐ３から取り出すことができるので、複数台のスクリーン印刷装置１を一人の作業者ＯＰが操作する場合、作業者ＯＰの作業効率が各段に向上する。

安価な構成でマスクの自動交換を迅速に行うことができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供する。

１ スクリーン印刷装置
２ 基板
１５ マスク
１５Ｆ マスクフレーム
１５ａ 前方横桟部（横桟部）
１５ｂ 後方横桟部（横桟部）
１５ｃ 縦桟部
１５Ｌ マスクガイド
１６ スキージング機構（マスク移動機構）
１７ カバー部材
１７Ｋ マスク挿入開口
１７Ｔ マスク取出し開口
２３ スキージ
５４ 揺動体
５４Ｋ 下端
５４Ｐ 突起部
Ｐ１ マスク待機位置
Ｐ２ 印刷作業位置
Ｐ３ マスク退避位置
Ｐｓｔ ペースト

Claims (5)

1. 水平方向に設けられ、一端側から順にマスク待機位置、印刷作業位置及びマスク退避位置が設定されたマスクガイドと、
   前記マスクガイドの前記一端側から挿入されて前記マスク待機位置に位置したマスクを前記印刷作業位置に移動させるマスク移動機構と、
   前記マスク移動機構により移動されて前記印刷作業位置に位置した前記マスク上で摺動して前記マスクに接触された基板にペーストを塗布するスキージとを備え、
   前記マスク移動機構は、前記マスク待機位置に位置した前記マスクを前記印刷作業位置に移動させる際、前記マスク待機位置から前記印刷作業位置に移動させる前記マスクで前記印刷作業位置に位置している前記使用済みのマスクを押圧して前記マスク退避位置に移動させることによって、前記使用済みのマスクを前記マスクガイドの他端側から取り出すことができるようにすることを特徴とするスクリーン印刷装置。
2. 前記マスクガイドを覆って設けられ、前記マスクガイドの前記マスク待機位置側に開口するマスク挿入開口及び前記マスクガイドの前記マスク退避位置側に開口するマスク取出し開口を有するカバー部材と、上縁が枢支された状態で前記マスク取出し開口の近傍に垂下した揺動体とを備え、前記マスクは一対の横桟部及び一対の縦桟部から成る矩形状のマスクフレームを有しており、前記揺動体は、前記印刷作業位置に位置している前記使用済みのマスクが前記マスク退避位置に移動される際、前記使用済みのマスクの前記マスクフレームの前記横桟部に押圧されて揺動し、前記横桟部が直下を通過した後は、前記横桟部による前記押圧が解除されて垂下姿勢に復帰することを特徴とする請求項１に記載のスクリーン印刷装置。
3. 前記揺動体は前記印刷作業位置の側に向けて突出した突起部を有しており、前記印刷作業位置から前記マスク退避位置に移動される前記使用済みのマスクの前記マスクフレームの前記横桟部が前記突起部に当接することで、前記揺動体は下端を前記横桟部に接触させことなく揺動し得るようになっていることを特徴とする請求項２に記載のスクリーン印刷装置。
4. 前記印刷作業位置に位置した前記マスク上で前記スキージを摺動させるスキージング機構が前記マスク移動機構を兼ねることを特徴とする請求項１〜３のいずれかに記載のスクリーン印刷装置。
5. 水平方向に設けられ、一端側から順にマスク待機位置、印刷作業位置及びマスク退避位置が設定されたマスクガイドの前記一端側からマスクを挿入して前記マスク待機位置に位置させるマスク挿入工程と、
   前記マスク待機位置に位置した前記マスクを前記印刷作業位置に移動させるマスク移動工程と、
   前記印刷作業位置に位置した前記マスク上でスキージを摺動させて前記マスクに接触させた基板にペーストを塗布するスキージング工程とを含み、
   前記マスク待機位置に位置した前記マスクを前記印刷作業位置に移動させる際、前記マスク待機位置から前記印刷作業位置に移動させる前記マスクで前記印刷作業位置に位置している使用済みのマスクを押圧して前記マスク退避位置に移動させることによって、前記使用済みのマスクを前記マスクガイドの他端側から取り出すことができるようにすることを特徴とするスクリーン印刷方法。

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