JP2018153923A - スクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法 - Google Patents

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Takahiro Yamamoto
孝大 山本
村上 稔
Minoru Murakami
稔 村上
秀一 留奥
Shuichi Tomeoku
秀一 留奥
坂上 隆昭
Takaaki Sakagami
隆昭 坂上
香月 隆
Takashi Katsuki
隆 香月
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Abstract

【課題】作業者の安全を確保しつつ、スクリーン印刷作業中に作業者がマスクを取り出すことができるようにして作業効率の向上を図ることができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
【解決手段】印刷作業位置に位置したマスクが移動機構(スキージング機構)によってマスク退避位置に位置されるまでのマスクの移動経路中にマスクと当接して揺動する複数の揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)を設け、これら複数の揺動体それぞれの姿勢の変化に基づいて、マスク取出し開口17Tから異物(作業者の手Hd)が挿入された状態を検出する。そして、マスク取出し開口17Tから異物が挿入された状態が検出された場合には、所定の動作機構部の動作を停止させる。
【選択図】図10

Description

本発明は、マスクを介して基板にペーストを印刷するスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法に関するものである。
スクリーン印刷装置は従来、パターン開口が形成されたマスクを基板に接触させ、マスク上でペーストをスキージによって掻き寄せることで基板にペーストを印刷する構成となっている。マスクは基板に応じて作製されるものであり、印刷対象となる基板が変わるとマスクを交換する必要が生じる。このようなマスク交換は通常、作業者が手作業で行うが、交換用のマスクを予めストッカに設置しておくと、マスクの交換時には適切なマスクがストッカから引き出されて印刷作業位置に自動で設置されるようになっているものが知られている(例えば、下記の特許文献1)。
特許第2861332号公報
しかしながら、上記自動で交換用のマスクが設置されるものでは、マスクをストックしておくストッカが必要であり、コスト高であった。このため交換用のマスクをカバー部材に設けられたマスク挿入開口から挿入し、またマスク取出し開口から使用済みのマスクを取り出すようにする構成が考えられるが、そうすると、印刷作業中に作業者が使用済みのマスクを取り出そうする場合には作業者が非安全な状態になるおそれがあり、作業効率が低下するおそれがあるという問題点があった。
そこで本発明は、作業者の安全を確保しつつ、スクリーン印刷作業中に作業者がマスクを取り出すことができるようにして作業効率の向上を図ることができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
本発明のスクリーン印刷装置は、印刷作業位置に位置させたマスクに基板を接触させて前記基板にペーストを印刷し、前記印刷作業位置に位置した使用済みのマスクを移動機構によってマスク退避位置に位置させることで前記マスク退避位置に位置した前記使用済みのマスクをマスク取出し開口から取り出すことができるスクリーン印刷装置であって、前記印刷作業位置に位置した前記マスクが前記移動機構によって前記マスク退避位置に位置されるまでの前記マスクの移動経路中に、前記マスクと当接して揺動する複数の揺動体と、前記複数の揺動体それぞれの姿勢を検出する複数の揺動体センサと、前記複数の揺動体センサにより検出される前記複数の揺動体それぞれの姿勢の変化に基づいて、前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態を検出する異物検出手段と、前記異物検出手段により前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態が検出された場合に所定の動作機構部の動作を停止させる動作停止手段とを備えた。
本発明のスクリーン印刷方法は、印刷作業位置に位置させたマスクに基板を接触させて前記基板にペーストを印刷し、前記印刷作業位置に位置した使用済みのマスクを移動機構によってマスク退避位置に位置させることで前記マスク退避位置に位置した前記使用済みのマスクをマスク取出し開口から取り出すことができるスクリーン印刷装置によるスクリーン印刷方法であって、前記印刷作業位置に位置した前記マスクが前記移動機構によって前記マスク退避位置に位置されるまでの前記マスクの移動経路中に設けられて前記マスクと当接して揺動する複数の揺動体それぞれの姿勢の変化に基づいて、前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態を検出する異物検出工程を、前記異物検出工程で前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態が検出された場合に所定の動作機構部の動作を停止させる動作停止工程とを含む。
本発明によれば、作業者の安全を確保しつつ、スクリーン印刷作業中に作業者がマスクを取り出すことができ、作業効率の向上を図ることができる。
本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の平面図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の一部の側面図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の斜視図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の前部の斜視図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置が備える揺動体をマスク及びマスクガイドとともに示す斜視図 本発明の一実施の形態におけるマスク取出し開口から見た(a)後方揺動体の正面図(b)(c)前方揺動体の正面図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の制御系統を示すブロック図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置のマスク取出し開口から異物(手)が挿入された場合における揺動体の動作を説明する図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置のマスク取出し開口から異物(手)が挿入された場合における揺動体の動作を説明する図 (a)(b)(c)(d)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置のマスク退避位置にマスクが移動される場合における揺動体の動作を説明する図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置のマスク退避位置にマスクが移動される場合における揺動体の動作を説明する図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置のマスク退避位置にマスクが移動される場合における揺動体の動作を説明する図 (a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置によるマスクの設置手順を説明する図 (a)(b)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の動作を説明する部分側面図 (a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の動作を説明する部分斜視図 (a)(b)(c)本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置のマスク退避位置に位置した使用済みのマスクを取り出す手順を説明する図 本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置の前部の拡大斜視図
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1、図2及び図3は、本発明の一実施の形態におけるスクリーン印刷装置1を示している。スクリーン印刷装置1は上流工程側から供給された基板2を搬入し、その基板2の表面に設けられた電極2dに半田等のペーストPstを印刷して下流工程側に搬出する装置である。ここでは説明の便宜上、作業者OPから見たスクリーン印刷装置1の左右方向をX軸方向とし、左方を上流工程側、右方を下流工程側とする。また、作業者OPから見たスクリーン印刷装置1の前後方向をY軸方向とし、作業者OPから見た手前側を前方、作業者OPから見た奥側を後方とする。更に、スクリーン印刷装置1の上下方向をZ軸方向とする。
スクリーン印刷装置1は基台11に搬入コンベア12、基板昇降機構13及び搬出コンベア14を備えている。基板昇降機構13の上方にはマスク15及びスキージング機構16が設けられている。基台11及び基台11に設けられた上記設備は、カバー部材17によって覆われている(図1及び図4)。
図1において、基板昇降機構13は基台11の中央部に設けられている。基板昇降機構13は基板2を保持する機能と基板2を昇降させる機能とを有する。搬入コンベア12は上流工程側から送られてきた基板2を搬入して基板昇降機構13に受け渡し、搬出コンベア14は基板昇降機構13から受け取った基板2を下流工程側に搬出する。
図2及び図3において、マスク15は金属製の板状部材から成るマスク本体部15Gと、マスク本体部15Gの周辺部を支持する矩形のマスクフレーム15Fを備えている。マスク本体部15Gの中央部には、基板2の電極2dに対応して配置された多数のパターン開口15Hが設けられている(図2)。
図2において、マスクフレーム15FはX軸方向に延びた一対の横桟部(前方横桟部15a及び後方横桟部15b)と、Y軸方向に延びた一対の縦桟部15cを有している。前方横桟部15aはマスク本体部15Gの前方に位置しており、後方横桟部15bはマスク本体部15Gの後方に位置している。一対の縦桟部15cは、マスク本体部15Gの両側方に位置している。
図1、図2及び図3において、基台11の上方には左右に配置された一対のマスクガイド15LがそれぞれY軸方向(すなわち水平方向)に設けられている。一対のマスクガイド15LのX軸方向の間隔は、マスクフレーム15Fの2つの縦桟部15cの間隔に合致している。一対のマスクガイド15Lは、Y軸方向に3つのマスク15を載置できる長さを有しており、後端(すなわち一端)側から順に、マスク待機位置P1、印刷作業位置P2及びマスク退避位置P3が設定されている(図2及び図4)。
図1において、カバー部材17の後部には、マスクガイド15Lのマスク待機位置P1側に開口したマスク挿入開口17Kが設けられている。マスク挿入開口17Kは、カバー部材17の後部に設けられた後部扉18(図4も参照)によって開閉される。後部扉18を下方に揺動させて開扉状態にすると、作業者OPはマスク挿入開口17Kを通じてマスク待機位置P1にマスク15を設置することができるようになる。
図1及び図4において、カバー部材17の前部には、マスクガイド15Lのマスク退避位置P3側に開口したマスク取出し開口17Tが設けられている。マスク取出し開口17Tは、カバー部材17の前部に設けられた前部扉19によって開閉される。後部扉18と前部扉19はそれぞれ下方に揺動させて開くことができる。
図1及び図2において、スキージング機構16は、印刷ヘッド16Hと印刷ヘッド移動機構16Kを備えている。印刷ヘッド16Hは、図1及び図3に示すように、X軸方向に延びた移動ベース21と、移動ベース21に設けられて2つのスキージ昇降シリンダ22によって昇降される前後の2つのスキージ23を備えている。印刷ヘッド16Hは、印刷ヘッド移動機構16Kに駆動されてY軸方向に移動する。
後部扉18を下方に揺動させて開扉状態にすると、作業者OPはマスク挿入開口17Kを通じて一対のマスクガイド15Lの後端部にマスク15を挿入することができるようになる。作業者OPは、マスク15をマスク待機位置P1に設置するときは、水平姿勢にしたマスク15の前方横桟部15aの両端を一対のマスクガイド15Lに載せて、マスク15の後方横桟部15bを前方に押し込む。
マスク待機位置P1まで押し込まれたマスク15は、移動機構としてのスキージング機構16によってマスクガイド15L上を移動され、印刷作業位置P2に設置される(詳細な動作は後述)。印刷作業位置P2に設置されたマスク15は、そのマスク15を用いた印刷作業の終了後には、使用済みのマスク15として、スキージング機構16によってマスクガイド15L上を移動され、マスク退避位置P3に退避されたうえで、マスク取出し開口17Tから作業者OPによって取り出される。
上記マスクガイド15L上でのマスク15の移動において、マスクガイド15L上のマスク待機位置P1と印刷作業位置P2との間の領域は、印刷作業位置P2にマスク15を設置するためのマスク15の移動経路として機能する。また、マスクガイド15L上の印刷作業位置P2とマスク退避位置P3との間の領域は、印刷作業位置P2からマスク15を退避させるためのマスク15の移動経路として機能する。
図4において、カバー部材17の前端部には前部扉センサ19aと前部扉ロック機構19bが設けられている。前部扉センサ19aは、マスク取出し開口17Tに対して前部扉19の開閉状態を検出する。前部扉ロック機構19bは、マスク取出し開口17Tを閉止する閉扉状態にある前部扉19を閉扉状態に機械的にロックし、またそのロックを解除する。これは、マスク15の移動中(搬出中)にマスク15が前部扉19から誤って飛び出すことを防止する目的と、マスク退避位置P3にマスク15が存在しないとき(マスク退避位置P3が空洞状態であるとき)には、前部扉19が機械的にロックされていることにより、手などの異物が前部扉19よりスクリーン印刷装置1の内部に入らないように安全性を確保するためである。
図2において、スクリーン印刷装置は1、マスク待機位置P1に位置した状態のマスク15の前方横桟部15aの側方に相当する位置にマスク検出センサ31を備えている。マスク検出センサ31は検査光をX軸方向(基台11の中央部側に向く方向)に投光しており、その検査光がマスクフレーム15Fの縦桟部15cの側面によって反射される反射光を受光する。
図2、図5及び図6(a),(b)において、スクリーン印刷装置1は、複数の揺動体としての後方揺動体41と前方揺動体42を備えている。これら後方揺動体41と前方揺動体42はそれぞれ、上縁部がX軸方向を軸とする蝶番43によって基台11側の部材に取り付けられており、スキージング機構16によって印刷作業位置P2からマスク退避位置P3に移動されるマスク15の一部(マスクフレーム15Fの前方横桟部15a及び後方横桟部15b)によって押圧されて揺動する。後方揺動体41及び前方揺動体42はそれぞれ前方への揺動(下端が前方に進む方向への揺動)のみが許容されており、前方への押圧力が作用していない状態では、自重によって、下端が蝶番43の直下に位置する垂下姿勢を取る(図6(a),(b))。
図6(a),(b)及び図7(a)において、後方揺動体41の左右の2箇所には、下方に開口した形状の2つの溝部41Mが設けられている。これら2つの溝部41Mは、一対のマスクガイド15Lとの干渉を避けるために設けられている。図6(a),(b)及び図7(b),(c)において、前方揺動体42の左右の2箇所には、下方に開口した形状の2つの溝部42Mが設けられている。これら溝部42Mは、一対のマスクガイド15L及びこの一対のマスクガイド15L上を進行するマスクフレーム15Fの2つの縦桟部15cとの干渉を避けるために設けられている。溝部41M及び溝部42Mの溝径の大きさは必要最低限の大きさとして、特に、溝部41Mから指などが入り、後方揺動体41を前方揺動体42側に持ち上げられないような溝径の大きさとする。容易にマスク15が前部扉19から侵入した手などの異物が、後方揺動体41よりスクリーン印刷装置1の内部へ侵入することを防ぎ、安全性を確保するためである。
後方揺動体41の2つの溝部41Mの間の中央部41T(図6(a),(b))の下端は、後方揺動体41が垂下姿勢にあるときには、マスクガイド15L上を進行するマスク15のマスク本体部15Gの上面よりも高く、かつ、マスクフレーム15Fの上面(前方横桟部15a及び後方横桟部15bの上面)よりも低い位置に位置する。同様に、前方揺動体42の2つの溝部42Mの間の中央部42T(図6(a),(b))の下端は、前方揺動体42が垂下姿勢にあるときには、マスクガイド15L上を進行するマスク15のマスク本体部15Gの上面よりも高く、かつ、マスクフレーム15Fの上面よりも低い位置に位置する。
図5、図6(a)及び図7(b)において、前方揺動体42は、2つの側方張出部42Hを有している。これら2つの側方張出部42Hは、前方揺動体42の幅方向(X軸方向)側の両側部から、マスク15の進行方向(Y軸方向)と直交する水平方向(X軸方向)の外側に張り出して延びている。前方揺動体42の中央部42Tが2つのマスクガイド15Lの間の領域を塞ぐ働きをするのに対し、2つの側方張出部42Hは、2つのマスクガイド15Lの外側の領域(図7(c)中に示す領域SP)を塞ぐ働きをする。
マスク取出し開口17Tは、搬入する最大マスクサイズの幅に合わせて開口の大きさを当初、設計するが、マスクサイズは印刷用途に応じて多様化する傾向にあり、それよりも小さい幅のマスク15を搬入する場合、既存のスクリーン印刷装置1において、マスクガイド15Lの幅の間隔を狭めることになるため、左右のマスクガイド15Lの外側の領域SPが広く開いてしまうことになる。マスクサイズに応じて、側方は拡張部を設けることにより、その空間から作業者OPが誤って手(指)を差し入れてしまうことを検知して所定のシステムを停止することが望ましい。なお、前方揺動体42の側方張出部42Hの幅は図7(b)に示すほどなくてもよく、マスクガイド15Lに寄り添うくらいの幅であってもよい。
図6(a),(b)及び図7(a)において、後方揺動体41の後面側であって、中央部41TのX軸方向の端部の位置には2つの突起部41Pが設けられている。これら2つの突起部41Pはそれぞれ後方(すなわち印刷作業位置P2の側)に突出して延びている。印刷作業位置P2からマスク退避位置P3に向けて進行してきたマスク15のマスクフレーム15Fの一対の縦桟部15cが後方揺動体41を押圧するとき、一対の縦桟部15cは後方揺動体41の中央部41Tに直接当接するのではなく、2つの突起部41Pに当接する。そして、これら2つの突起部41Pを介して中央部41Tを押圧し、後方揺動体41を揺動させる。なお、突起部41Pの個数は2つでなくても構わない。
図6(a),(b)及び図7(b),(c)において、前方揺動体42の後面側であって、中央部42TのX軸方向の端部の位置には2つの突起部42Pが設けられている。これら2つの突起部42Pはそれぞれ後方(印刷作業位置P2の側)に突出して延びている。印刷作業位置P2からマスク退避位置P3に向けて進行してきたマスク15のマスクフレーム15Fの横桟部(前方横桟部15a又は後方横桟部15b)が前方揺動体42を押圧するときは、横桟部は前方揺動体42の中央部42Tに直接当接するのではなく、2つの突起部42Pに当接する。そして、これら2つの突起部42Pを介して中央部42Tを押圧し、前方揺動体42を揺動させる。なお、突起部42Pの個数は2つでなくても構わない。
後方揺動体41及び前方揺動体42それぞれX軸方向の一端側にほぼ扇型形状の光反射部44を有している(図5及び図6(a),(b))。一方、基台11上には、図2及び図6(a),(b)に示すように、後方揺動体41の姿勢を検出する揺動体センサである後方揺動体センサ45aと、前方揺動体42の姿勢を検出する揺動体センサである前方揺動体センサ45bが設けられている。後方揺動体センサ45a及び前方揺動体センサ45bはそれぞれ光センサから成り、一方のマスクガイド15Lの側方の位置から、基台11の中央部側に向けて側方(X軸方向)に検査光を投光する。
後方揺動体センサ45aが投光する検査光は、後方揺動体41が垂下姿勢となっているときには後方揺動体41の光反射部44において反射されないが、後方揺動体41が揺動姿勢(垂下姿勢から一定角度以上揺動した姿勢)となったときに後方揺動体41の光反射部44よって反射され、後方揺動体センサ45aによって受光される。このため後方揺動体センサ45aが反射光を受光するか否かに基づいて、後方揺動体41が垂下姿勢にあるか揺動姿勢にあるかを検出できる。
前方揺動体センサ45bが投光する検査光は、前方揺動体42が垂下姿勢となっているときには前方揺動体42の光反射部44において検査光が反射されないが、前方揺動体42が揺動姿勢となったときに前方揺動体42の光反射部44によって反射され、前方揺動体センサ45bによって受光される。このため前方揺動体センサ45bが反射光を受光するか否かに基づいて、前方揺動体42が垂下姿勢にあるか揺動姿勢にあるかを検出できる。後方揺動体センサ45a及び前方揺動体センサ45bは反射型の検出センサを使用しているが、マスクガイド15Lやマスク本体部15Gによって、投光した検査光が反射されることがない位置に設置されている。
後方揺動体41と前方揺動体42は、印刷作業位置P2からマスク退避位置P3に移動するマスク15の前方横桟部15aによって同時に押圧されることがなく、後方横桟部15bによっても同時に押圧されることのない間隔に設けられている。更には、後方揺動体41と前方揺動体42は、これらが仮に同時に揺動姿勢になった場合であっても互いに干渉することがない位置に設けられている。また、後方揺動体センサ45a及び前方揺動体センサ45bはそれぞれ、検査光を投光する対象となる揺動体(後方揺動体41又は前方揺動体42)が垂下姿勢にあるときに、検査光がマスクフレーム15Fで反射されない位置に設けられている。
図8において、スクリーン印刷装置1が備える制御装置60は、搬入コンベア12による基板2の搬入動作、基板昇降機構13による基板2の保持及び移動動作、搬出コンベア14による基板2の搬出動作等の各制御を行う。また制御装置60は、印刷ヘッド移動機構16Kによる印刷ヘッド16Hの移動動作及びスキージ昇降シリンダ22によるスキージ23の昇降動作、前部扉ロック機構19bによる前部扉19のロック及びロック解除等の各制御を行う。前部扉センサ19aによる前部扉19の開閉状態の検出情報は制御装置60に入力され、制御装置60はその検出情報に基づいて前部扉19の開閉状態を検知する。
図8において、マスク検出センサ31によるマスク15の検出情報は制御装置60に入力される。制御装置60は、マスク検出センサ31が検査光の反射光を受光しない場合にはマスク待機位置P1にマスク15はないと判断し、マスク検出センサ31がそれまで反射光を受光していなかった状態から反射光を受光する状態に切り替わった場合に、マスク15がマスク待機位置P1に到達したと判断する。
図8において、制御装置60には、入出力装置としてのタッチパネル61が接続されている。タッチパネル61は、作業者OPが制御装置60に所要の入力を行う入力装置として機能するほか、制御装置60がスクリーン印刷装置1の状態を作業者OPに表示したり作業者OPに作業指示を与えたりする出力装置として機能する。
図8において、制御装置60には、後方揺動体センサ45aによる後方揺動体41の姿勢の検出情報(垂下姿勢であるか揺動姿勢であるかの検出情報)と、前方揺動体センサ45bによる前方揺動体42の姿勢の検出情報(垂下姿勢であるか揺動姿勢であるかの検出情報)が入力される。
マスク退避位置P3にマスク15が位置していない状態では、前部扉19を開けた状態で、前方揺動体42の中央部42Tの下端を前方(作業者OPから見て手前側)に引き寄せ(図9(a)及び図10(a))、更に後方揺動体41の中央部41Tの下端を前方に引き寄せることによって(図9(b)及び図10(b))、後方揺動体41の後方(すなわち基台11の中央部側)の領域に手を差し入れることができる。しかしながら、作業者OPがそのような領域に手を差し入れてしまうことは好ましくなく、仮にそのような領域に作業者OPが手を差し入れてしまった場合であっても作業者OPの安全を図ることができるように、制御装置60は異物検出部60aと停止制御部60bを備えている(図8)。
異物検出部60aは、2つの揺動体センサ(後方揺動体センサ45a及び前方揺動体センサ45b)により検出される2つの揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)それぞれの姿勢の変化に基づいて、マスク取出し開口17Tから異物が挿入された状態を検出する。具体的には、前方揺動体42が揺動した状態で、更に後方揺動体41が揺動したことを検知した場合に(図10(a)→図10(b))、マスク取出し開口17Tから異物が挿入されたと判断する。
マスク退避位置P3にマスク15が位置していない状態で2つの揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)の姿勢が変化するのは、上記のようにマスク取出し開口17Tから作業者OPが手Hdを差し入れた場合のほか、印刷作業位置P2に位置したマスク15がマスク退避位置P3に移動してきた場合にも起こり得る。しかし、この場合には、マスクフレーム15Fの一対の縦桟部15cによって前方に押圧された後方揺動体41が揺動姿勢を維持したまま前方揺動体42が前方に押圧されて揺動姿勢になった後(図11(a)→図11(b)→図11(c)及び図12(a)→図12(b)→図13(a))、前方横桟部15aが前方揺動体42の下方を通過した後は、前方揺動体42のみが垂下姿勢に復帰することとなる(図11(d)及び図13(b))。このため、前方揺動体42が揺動した状態で、更に後方揺動体41が揺動した状況となるのは、マスク取出し開口17Tから異物(作業者OPの手Hd)が挿入された場合のみとなる。
なお、図11(c)のように、マスク15の搬出時でも前方揺動体42と後方揺動体41がともに揺動状態となることがあり得るが、前部扉19が開いている状態で、前方揺動体42と後方揺動体41がともに揺動状態になっている場合にのみ、印刷機能を停止させるものとする。すなわち、前部扉19が閉まっている場合は、前方揺動体42と後方揺動体41がともに揺動状態になっていても、手などの異物が挿入されることはないので、印刷機能を停止させない。
停止制御部60bは、異物検出部60aによって、マスク取出し開口17Tから異物(作業者OPの手Hd)が挿入された状態が検出された場合に、所定の動作機構部の動作を停止させる。ここで、「所定の動作機構部」とは、後方揺動体41よりも後方(すなわち基台11の中央側)の領域内に位置する動作機構部のうち、マスク取出し開口17Tから異物(例えばOPの手Hd)が挿入された場合にその異物と接触するおそれがあるものをいう。本実施の形態では、具体的には、スキージング機構16及びこれに関連する駆動機構部が該当する。すなわち印刷動作が停止する。
このように本実施の形態において、制御装置60の異物検出部60aは、複数の揺動体センサ(後方揺動体センサ45a及び前方揺動体センサ45b)により検出される複数の揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)それぞれの姿勢の変化に基づいて、マスク取出し開口17Tから異物(具体的には作業者OPの手Hd)が挿入された状態を検出する異物検出手段となっている。具体的には、異物検出部60aは、複数の揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)それぞれの姿勢変化が、複数の揺動体がマスク15によって揺動された場合と、複数の揺動体がマスク取出し開口17Tから挿入された異物(作業者OPの手Hd)によって揺動された場合とで異なることに基づいて、マスク取出し開口17Tから異物(手Hd)が挿入された状態を検出するようになっている。
また、本実施の形態において、制御装置60の停止制御部60bは、異物検出手段である制御装置60の異物検出部60aによりマスク取出し開口17Tから異物が挿入された状態が検出された場合に所定の動作機構部の動作を停止させる動作停止手段となっている。
なお、後方揺動体41から上記所定の動作機構部までの距離は、2つの揺動体(前方揺動体42及び後方揺動体41)の姿勢の変化に基づいて異物の挿入を検出されてから上記動作機構部が停止されるまでに要する時間よりも、異物の挿入が検出されてからその異物が所定の動作機構部に到達するのに要する時間が十分に長くなるような距離に設定される。
このような構成のスクリーン印刷装置1において、マスク15を印刷作業位置P2に設置するには先ず、作業者OPは、基台11の前方の位置から基台11の後方の位置に移動したうえで、後部扉18を下方に揺動させて開扉状態とする。そして、作業者OPは、マスクガイド15Lの一端側(後端側)からマスク15を挿入してマスク待機位置P1に位置させる(図14(a)。図中に示す矢印P)。作業者OPは、マスク15をマスク待機位置P1に位置させたら、後部扉18を上方に揺動させて、閉扉状態にする。
マスク15がマスク待機位置P1に位置したら、マスク検出センサ31の検査光(反射光)に受光状態が非受光状態から受光状態に切り替わるので、制御装置60はそのタイミングをもって、マスク15がマスク待機位置P1に位置したことを判断する。そして、制御装置60は、マスク15を印刷作業位置P2に移動させるべきタイミングになったら、マスク待機位置P1に位置したマスク15を印刷作業位置P2に移動させる。
制御装置60は、マスク15を印刷作業位置P2に移動させるときには、マスク待機位置P1に位置したマスク15の前方横桟部15aをスキージ23で前方へ押圧する(図14(b)中に示す矢印A1)。このとき、既に印刷作業位置P2にマスク15が設置してあった(使用済みのマスク15があった)場合には、その使用済みのマスク15も一緒に前方に押圧して、使用済みのマスク15をマスク退避位置P3に位置させる(図14(b))。
このように、本実施の形態におけるスクリーン印刷装置1では、マスク15が挿入される位置(マスク待機位置P1)と、マスク15が基板2と接触されてスクリーン印刷作業が行われる位置(印刷作業位置P2)と、マスク15が排出のために移動される位置(マスク退避位置P3)がこの順で並んで設定されており、マスク待機位置P1に位置したマスク15と、印刷作業位置P2に位置したマスク15とを、移動機構(本実施の形態ではスキージング機構16)による1回の動作で同時にスライドさせてマスク待機位置P1に位置したマスク15を印刷作業位置P2に位置させ、印刷作業位置P2に位置したマスク15をマスク退避位置P3に位置させるようになっている。
使用済みのマスク15がマスク退避位置P3に位置したら、スキージ23によって、印刷作業位置P2に設置しようとするマスク15を少し後方に戻して(図14(c)中に示す矢印A2)、正確な位置決めを行う(図14(c))。使用済みのマスク15がマスク退避位置P3に移動された状態では、作業者OPは前部扉19を開扉状態にしたうえで、マスクガイド15Lの前端側から使用済みのマスク15を取り出すことができる。
スクリーン印刷装置1は、スクリーン印刷作業を行うときは、上記のようにして印刷作業位置P2に設置したマスク15の下面に基板2を接触させたうえで(図15(a)。図中に示す矢印B)、スキージ昇降シリンダ22によってスキージ23を下降させてマスク15に当接させ、印刷ヘッド16Hを水平方向(Y軸方向)に移動させる(図15(b)及び図16(a)中に示す矢印C)。これによりスキージ23がマスク本体部15G上で摺動し、マスク本体部15G上でペーストPstが掻き寄せられることによって(図16(a)→図16(b)→図16(c))、パターン開口15Hを介して基板2の電極2dにペーストPstが塗布される。基板2の電極2dにペーストPstが塗布されたら基板2を下降させてマスク15から離間(版離れ)させ、搬出コンベア14によって基板2を下流工程側に搬出する。
スクリーン印刷装置1は、マスク15の設置を設置する動作(設置動作)を実行する際、既に印刷作業位置P2にマスク15が設置してあった場合には、上記のマスク設置動作を行い際に、印刷作業位置P2に位置している使用済みのマスク15を印刷作業位置P2からマスク退避位置P3に移動させる必要となる。この場合、スクリーン印刷装置1が行う動作は、マスク15の交換動作となる。
マスク15の交換動作では、制御装置60は、前述したように、マスク待機位置P1に位置しているマスク15を印刷作業位置P2へ移動させる動作と、印刷作業位置P2に位置しているマスク15(使用済みのマスク15)をマスク退避位置P3へ移動させる動作とを同時に行う。詳細には、マスク待機位置P1に位置しているマスク15を印刷作業位置P2へ移動させる動作によって、印刷作業位置P2に位置しているマスク15をマスク退避位置P3へ移動させる(図14(a)→図14(b)→図14(c))。これにより、使用済みのマスク15がマスク退避位置P3に移動されるので、作業者OPは前部扉19を開扉状態にしたうえで、マスクガイド15Lの前端側(他端側)から使用済みのマスク15を取り出すことができるようになる。なお、制御装置60は、スキージング機構16によって使用済みのマスク15をマスク退避位置P3に移動させたら、前部扉ロック機構19bによる前部扉19のロックを解除して、作業者OPが前部扉19を開くことができるようにする。
前部扉19のロック解除中は、ロック解除中であることをタッチパネル61等にモニター表示することが望ましい。作業者OPがマスク15を取り出した後、前部扉19を閉めた場合、制御装置60はロックを掛ける。また、マスク退避位置P3にマスク15がない状態で前部扉19が開いている場合は、前部扉19を閉めるようにタッチパネル61等にモニター表示させる。
マスク退避位置P3にマスク15が位置されたら(図17(a))、作業者OPは、前部扉19を下方に揺動させて開扉状態としたうえで、マスク退避位置P3に位置しているマスク15をマスク取出し開口17Tから取り出す(図17(b)中に示す矢印D)。これによりマスク退避位置P3は空いた状態(空洞状態)となり(図17(c))、次回のマスク設置動作において、使用済みのマスク15をマスク退避位置P3に位置させることができるようになる。作業者OPは、マスク退避位置P3から使用済みのマスク15を取り出したら、前部扉19を閉じて閉扉状態にする(図17(c)中に示す矢印E)。
このように作業者OPは、上記スクリーン印刷作業が行われているときであっても、使用済みのマスク15がマスク退避位置P3に位置した状態であれば、前部扉19を開いてマスク取出し開口17Tから使用済みのマスク15を取り出すことができるが、マスク15を取出した後の空洞領域に作業者OPが手を差し入れてしまうと非安全である。このため、制御装置60の異物検出部60aは、2つの揺動体センサ(前方揺動体センサ45b及び後方揺動体センサ45a)を通じて把握する2つの揺動体(前方揺動体42及び後方揺動体41)それぞれの姿勢の変化に基づいて、マスク取出し開口17Tから作業者OPの手Hdが挿入された状態を検出し(異物検出工程)、これによりマスク取出し開口17Tから作業者OPの手Hdが挿入された状態を検出した場合には、所定の動作機構部の動作を停止させるようになっている(動作停止工程)。作業者OPの手に移動中の動作機構部が当たるようなことはなく、作業者OPの安全が図られる。
本実施の形態におけるスクリーン印刷装置1はこのような安全機構を備えているため、作業者OPは印刷動作中であってもスクリーン印刷装置1の動作を停止させることなく、時間があるときに、使用済みのマスク15をマスク退避位置P3から取り出すことができる。これにより、複数台のスクリーン印刷装置1を一人の作業者OPが操作する場合には特に、作業者OPの作業効率が各段に向上する。
印刷作業位置P2に位置していた使用済みのマスク15がマスク退避位置P3に移動する場合、マスク15は一対の縦桟部15cにより後方揺動体41を前方に押圧して揺動させるが、一対の縦桟部15cは後方揺動体41の2つの突起部41Pに当接して後方揺動体41を押し上げるので、マスク15が後方揺動体41の下方に位置している間、後方揺動体41の下端はマスクフレーム15Fの上面よりも上方に位置する。
スクリーン印刷装置1による印刷動作実行前には、ペーストPstをマスク本体部15G上で均してからスキージ23を持ち上げるなどしてスキージ23からペーストPstが落ちないようにする。このため、通常は、スキージ23から落下したペーストPstがマスクフレーム15F上(詳細にはマスク15の横桟部、すなわち前方横桟部15a及び後方横桟部15b)に付着するようなことはないのであるが、稀に、スキージ23からペーストPstが落下し、そのペーストPstがマスクフレーム15F上に付着してしまうことがあり得る。しかし、上記のように、本実施の形態では、一対の縦桟部15cが後方揺動体41の2つの突起部41Pに当接して後方揺動体41を押し上げ、マスク15が後方揺動体41の下方に位置している間、後方揺動体41の下端はマスクフレーム15Fの上面よりも上方に位置するようになっているので、マスク15の横桟部の上面にスキージ23から垂れたペーストPstが付着してしまった場合であっても、そのペーストPstが後方揺動体41の下端にも付着してしまうようなことはない(図11(a)→図11(b)→図11(c)→図11(d)及び図12(a)→図12(b)→図13(a)→図13(b))。
同様に、印刷作業位置P2に位置していた使用済みのマスク15がマスク退避位置P3に移動する場合、マスク15は前方横桟部15aにより前方揺動体42を前方に押圧して揺動させるが、前方横桟部15aは前方揺動体42の2つの突起部42Pに当接して前方揺動体42を押し上げるので、前方横桟部15aが前方揺動体42の下方を通過し終えるまでの間、前方揺動体42の下端はマスクフレーム15Fの上面よりも上方に位置する。このため、スキージ23からペーストPstが垂れ、そのペーストPstがマスクフレーム15Fの上面に付着してしまった場合であっても、そのペーストPstが前方揺動体42の下端にも付着してしまうようなことはない(図11(a)→図11(b)→図11(c)→図11(d)及び図12(a)→図12(b)→図13(a)→図13(b))。
前方横桟部15aが前方揺動体42の下方を通過して突起部42Pから離間すると、前方揺動体42は前方横桟部15aから押圧力を受けなくなって、自重により垂下姿勢に復帰する(図11(d)及び図13(b))。そして、マスク15がマスク退避位置P3に位置した状態では、前方揺動体42は前方横桟部15aと後方横桟部15bの間で垂下姿勢となり、マスク取出し開口17Tを閉止する(図18)。
マスク退避位置P3に位置したマスク15を作業者OPがマスク取出し開口17Tから取り出す際、マスク15の一対の縦桟部15cは後方揺動体41の2つの突起部41Pに当接して後方揺動体41を押し上げた状態を維持する。そして、一対の縦桟部15cが後方揺動体41の下方を通過し終えると、一対の縦桟部15cによる突起部41Pの押圧は解除されて、後方揺動体41は自重により垂下姿勢に復帰するが、この間、後方揺動体41の下端はマスクフレーム15Fの上面よりも上方に位置しているので、マスク15の後方横桟部15bの上面にスキージ23から垂れたペーストPstが付着していた場合であっても、そのペーストPstが後方揺動体41の下端にも付着してしまうようなことはない。
同様に、マスク退避位置P3に位置したマスク15を作業者OPがマスク取出し開口17Tから取り出す際には、マスク15は後方横桟部15bにより前方揺動体42を前方に押圧して揺動させるが、後方横桟部15bは前方揺動体42の2つの突起部42Pに当接して前方揺動体42を押し上げるので、後方横桟部15bが前方揺動体42の下方を通過し終えるまでの間、前方揺動体42の下端はマスクフレーム15Fよりも上方に位置する。このため、マスク15の後方横桟部15bの上面にスキージ23から垂れたペーストPstが付着していた場合であっても、そのペーストPstが前方揺動体42の下端にも付着してしまうようなことはない。
仮に、後方揺動体41の下端や前方揺動体42の下端にペーストPstが付着してしまったとすると、そのペーストPstが後方揺動体41或いは前方揺動体42の揺動動作に伴ってスクリーン印刷装置1の内部に拡散してしまい、その拡散したペーストPstによってスクリーン印刷装置1の内部機構のほか、印刷前及び印刷後の基板2が汚損されることになる。拡散したペーストPstを除去する作業には多大な時間を要することになるので、本実施の形態のように、前方揺動体42の下端にペーストPstを付着させない構成による効果は極めて大きい。
なお、スキージ23の幅(X軸方向の寸法であり、図16(a)中に示す寸法R)はマスクフレーム15Fの2つの縦桟部15cの間の間隔よりも小さく、従ってスキージ23から垂れたペーストPstがマスクフレーム15Fの横桟部の上面に付着するX軸方向の領域は前方揺動体42の2つの溝部42Mの間の領域に限定される。このため本実施の形態のように、前方揺動体42の2つの突起部42Pは、前方揺動体42の後面側であって、中央部42TのX軸方向の端部の位置に設けられているのであれば、2つの突起部42Pが横桟部の上面に付着したペーストPstと接触することはなく、前方揺動体42のどの箇所にもペーストPstは付着しない。
すなわち、ペーストPstがマスクフレーム15Fに落下するエリアは、スキージ23が移動するエリアをマスク15が通過する所に限られて、マスクフレーム15F上におけるペーストPstの落下エリアを特定することができるので、ペーストPstが落下する可能性のあるマスクフレーム15F上に前方揺動体42の下端が接しないように突起部42Pを形成すればよく、突起部42Pの形成位置は、図6(a),(b)等に示す位置でなくても構わない。
以上説明したように、本実施の形態におけるスクリーン印刷装置1(及びスクリーン印刷装置1によるスクリーン印刷方法)では、複数の揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)それぞれの姿勢の変化に基づいて、マスク取出し開口17Tから異物(作業者OPの手)が挿入された状態を検出し、その場合には所定の動作機構部の動作を停止させるようになっている。このため、作業者OPは、印刷作業中であっても安全が確保された状態で使用済みのマスク15をマスク取出し開口17Tから取り出すことができる。すなわち、今までは、スクリーン印刷動作を停止させて、マスク交換を実施していたが、本実施の形態では、危険を検知した場合を除き、スクリーン印刷動作を停止させることなく印刷済みのマスク15を取り出すことが可能である。このため、印刷作業効率の向上を図ることができる。複数の揺動体(後方揺動体41及び前方揺動体42)は上記のようにマスク取出し開口17Tから異物(作業者OPの手)が挿入された場合にこれを検出するほか、作業者OPが容易に手をマスク取出し開口17Tから挿入し得ないようにする(挿入を邪魔する)効果も有しており、これにより作業者OPの安全が図られる。
これまで本発明の実施の形態について説明してきたが、本発明は上述したものに限定されない。例えば、上述の実施の形態では、揺動体(前方揺動体42)が、マスク取出し開口17Tから取り出されるマスク15よりもマスク15の進行方向と直交する水平方向の外側に張り出した2つの側方張出部42Hを備えた形状を有したものであったが、揺動体の形状等は特に問わない。
また、上述の実施の形態では、スクリーン印刷装置1の後部側からマスク15を挿入し、スクリーン印刷装置1の前部側からマスク15を取り出す構成で説明したが、その他の構成でも構わない。また、本実施の形態では、後部扉18及び前部扉19は下方に揺動させて開く構成となっていたが、上方に開く構成であっても構わない。後部扉18及び前部扉19それぞれの開扉状態を安定的に維持し得るようにする観点からは、下方に開く構成の方が望ましい。また、後方揺動体41及び前方揺動体42にはストッパーがついており、印刷作業位置P2方向へ揺動しない構成とすることが望ましい。これは、異物の挿入抑制と、前部扉19からのマスク逆挿入防止になる。
また、上述の実施の形態では、前部扉ロック機構19bは、前部扉19を機械的にロックする形式となっていたが、機械的にロックするものでなくても構わない。マスク15の飛び出し防止及びマスク取出し時以外のときにマスク取出し開口17Tから作業者OPの手が入ることを防止するためには、機械的にロックするものであることが望ましい。また、上述の実施の形態では、光反射型の揺動体センサと扇型形状の光反射部44によって揺動体の揺動状態を検出する構成であったが、揺動体が垂下姿勢にあるか揺動姿勢にあるかを検出できるのであれば、その他の構成であってもよい。揺動体センサは故障検出機能があるものを使用することが望ましい。また、異常検知後の再起動(復帰)については、作業者OPから再起動の指示があり、制御装置60にて前部扉19が閉まっており、後方揺動体41及び前方揺動体42がともに垂下状態を検知できた場合(マスク15及び異物がマスク退避位置P3に存在しない状態)とすることが望ましい。
また、上述の実施の形態では、スキージング機構16が、印刷作業位置P2に位置した使用済みのマスク15をマスク退避位置P3に移動させる移動機構を兼ねたものとなっていたが、スキージング機構16が移動機構を兼務するのではなく、マスク15の移動のために設置された専用の機構が用いられるのであってもよい。また、上述の実施の形態では、説明の便宜上、スクリーン印刷装置1の後部から次に印刷するマスク15を挿入し、前部から印刷済みのマスク15を取り出す例で説明したが、工場ラインの設備構成によっては、その逆の構成であっても構わない。
作業者の安全を確保しつつ、スクリーン印刷作業中に作業者がマスクを取り出すことができるようにして作業効率の向上を図ることができるスクリーン印刷装置及びスクリーン印刷方法を提供することを目的とする。
1 スクリーン印刷装置
2 基板
15 マスク
16 スキージング機構(移動機構)
17T マスク取出し開口
41 後方揺動体(揺動体)
42 前方揺動体(揺動体)
45a 後方揺動体センサ(揺動体センサ)
45b 前方揺動体センサ(揺動体センサ)
60a 異物検出部(異物検出手段)
60b 停止制御部(動作停止手段)
P2 印刷作業位置
P3 マスク退避位置
Pst ペースト

Claims (3)

  1. 印刷作業位置に位置させたマスクに基板を接触させて前記基板にペーストを印刷し、前記印刷作業位置に位置した使用済みのマスクを移動機構によってマスク退避位置に位置させることで前記マスク退避位置に位置した前記使用済みのマスクをマスク取出し開口から取り出すことができるスクリーン印刷装置であって、
    前記印刷作業位置に位置した前記マスクが前記移動機構によって前記マスク退避位置に位置されるまでの前記マスクの移動経路中に、前記マスクと当接して揺動する複数の揺動体と、
    前記複数の揺動体それぞれの姿勢を検出する複数の揺動体センサと、
    前記複数の揺動体センサにより検出される前記複数の揺動体それぞれの姿勢の変化に基づいて、前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態を検出する異物検出手段と、
    前記異物検出手段により前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態が検出された場合に所定の動作機構部の動作を停止させる動作停止手段とを備えたことを特徴とするスクリーン印刷装置。
  2. 前記異物検出手段は、前記複数の揺動体それぞれの姿勢変化が、前記複数の揺動体が前記マスクによって揺動された場合と、前記複数の揺動体が前記マスク取出し開口から挿入された異物によって揺動された場合とで異なることに基づいて、前記マスク取出し開口から前記異物が挿入された状態を検出することを特徴とする請求項1に記載のスクリーン印刷装置。
  3. 印刷作業位置に位置させたマスクに基板を接触させて前記基板にペーストを印刷し、前記印刷作業位置に位置した使用済みのマスクを移動機構によってマスク退避位置に位置させることで前記マスク退避位置に位置した前記使用済みのマスクをマスク取出し開口から取り出すことができるスクリーン印刷装置によるスクリーン印刷方法であって、
    前記印刷作業位置に位置した前記マスクが前記移動機構によって前記マスク退避位置に位置されるまでの前記マスクの移動経路中に設けられて前記マスクと当接して揺動する複数の揺動体それぞれの姿勢の変化に基づいて、前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態を検出する異物検出工程を、
    前記異物検出工程で前記マスク取出し開口から異物が挿入された状態が検出された場合に所定の動作機構部の動作を停止させる動作停止工程とを含むことを特徴とするスクリーン印刷方法。
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