JP6495784B2 - 油圧制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの油圧制御装置に関し、特に、可変容量型のオイルポンプなどによって油圧を変更可能なものに適した故障の判定に係る。
従来より一般にエンジンのオイル供給系においては、オイルパンに貯留されているオイルをオイルポンプによって汲み上げて、シリンダやクランクジャーナル、動弁系などの各潤滑部に供給するようになっている。また、ピストンを冷却するために、その下方からオイルを噴射するピストンジェットのノズルを備えたものもある。一例として特許文献1に記載のエンジンでは、前記ノズル(同文献ではオイルジェット装置のノズルと呼称)に対してオイルを供給または遮断するように切り換えられる切換バルブを備えている。
そして、前記従来例のエンジンでは、例えば冷間始動後に暫くの間、切換バルブによってオイルの流通を遮断し、ノズルからピストンに向かってオイルが噴射されないようにしている。これにより、エンジンの暖機を促進することができる。一方、暖機完了後は切換バルブによってオイルが供給され、ノズルからピストンに向かって噴射されるようになる。さらに、前記従来例においては、例えば電磁ソレノイドの故障や異物の噛み込みによる切換バルブの固着などを想定し、この切換バルブを供給または遮断のいずれかの状態に切り換えて、これによる油圧の検出値の変化が所定以下の場合には、切換バルブが故障していると判定するようにしている。
特開2014−098344号公報
ところで、エンジンのオイルポンプは通常、チェーンやギヤなどを介してクランクシャフトにより駆動されるので、これに伴うエンジンの動力損失(ポンプ駆動損失)を低減するために、軽負荷の運転状態などにおいて油圧を低下させることが提案されている。このために可変容量型のオイルポンプを採用するとともに、メインギャラリなどに配設した油圧センサからの信号に基づいてポンプ容量を変更し、油圧をフィードバック制御することが考えられる。
しかしながら、そうして油圧のフィードバック制御を行うようにした場合、前記従来例のように切換バルブを動作させて、その際に検出される油圧の変化に基づいて切換バルブの故障を判定することが困難になってしまう。これは、エンジンのメインギャラリなどの油圧は、切換バルブの動作に伴い一時的に変化しても、油圧フィードバック制御によって直ちに元に戻ってしまうからである。
このような問題点を考慮して本発明の目的は、エンジンのオイル供給系の油圧をフィードバック制御するようにした場合でも、ピストンジェットノズルへのオイルの供給、遮断を切り換える切換バルブの故障を判定できるようにすることである。
本発明は、オイル供給系の油圧を変更可能な油圧可変手段と、ピストンに向かってオイルを噴射するピストンジェットノズルに対して、オイルを供給または遮断するように切り換えられる切換バルブと、オイルパンに貯留されているオイルの油面高さを計測可能なオイルレベルセンサと、を備えるエンジンに適用され、前記オイル供給系に設けた油圧センサによる油圧の検出値に応じて、前記油圧可変手段により油圧をフィードバック制御するようにした油圧制御装置を対象とする。
そして、前記切換バルブを供給または遮断のいずれかの状態に切り換え制御する切換バルブ制御手段を備えるとともに、前記オイルレベルセンサにより計測される油面高さと、前記切換バルブの状態に応じて設定される基準油面高さとの差に基づいて、前記切換バルブの故障を判定する故障判定手段を備えている。
なお、オイルパンに貯留されているオイルの油面高さは、オイルポンプによるオイルの吐出量(即ちオイルパンからの吸い込み量)によって変化する。よって、切換バルブが供給状態になっていて、ピストンジェットノズルからオイルが噴射されているときには、切換バルブが遮断状態になっているときに比べて油面高さは低くなる。また、一般的にオイルポンプの吐出量はエンジン回転数などに応じて変化し、これに応じて油面高さも変化する。
さらに、可変容量型のオイルポンプであれば、エンジンの負荷に応じてオイルポンプの吐出量が変更されることもあるし、エンジン始動後には油温が低くて、オイルの粘性が高くなっていることがあり、この場合にもオイルポンプの吐出量は変化するので、オイルパン内の油面高さは油温やエンジンの負荷によっても変化する。そこで、前記の基準油面高さは、切換バルブの状態は勿論、エンジンの負荷や回転数、さらには油温に応じて変化するように設定しておくことが好ましい。
前記の構成により、エンジンの運転中に切換バルブ制御手段によって切換バルブが例えば供給状態に制御され、ピストンジェットノズルに対してオイルが供給されているときには、その分、オイルポンプの吐出量が多くなってオイルパン内の油面高さは低くなるはずであり、これに対応するように基準油面高さが設定される。反対に切換バルブが遮断状態に制御されているときには、相対的にオイルポンプの吐出量が少なくなるので、オイルパン内の油面高さは高くなるはずであり、これに対応するように基準油面高さが設定される。そして、この基準油面高と、オイルレベルセンサにより計測される油面高さとの差に基づき、故障判定手段によって切換バルブの故障が判定される。
すなわち、例えば前記故障判定手段は、前記切換バルブ制御手段が切換バルブを供給状態に制御しているときに、前記オイルレベルセンサにより計測される油面高さが基準油面高さよりも高く、かつ両者の差が第1の閾値以上であれば、前記切換バルブの閉故障であると判定する。オイルパンに貯留されているオイルの油面高さが基準油面高さよりも所定以上、高くなっているということは、切換バルブが供給状態に制御されているにもかかわらず、ピストンジェットノズルに対してオイルが供給されていないということであり、このことから、切換バルブが遮断状態になったままの閉故障であると判定することができる。なお、前記油面高さの第1の閾値は、そのような切換バルブの閉故障による油面高さの変化を、通常の油面高さのばらつきと区別して判定できるように予め実験などによって設定すればよい。
好ましくは前記故障判定手段は、前記切換バルブ制御手段が切換バルブを遮断状態に制御しているときに、前記オイルレベルセンサにより計測される油面高さが基準油面高さよりも低く、かつ両者の差が第2の閾値以上であれば、前記切換バルブが供給状態になったままの開故障であると判定する。こうすれば、前記切換バルブの閉故障と同様に、その開故障についても判定できる。
また、好ましくは、前記故障判定手段によって切換バルブの閉故障であると判定された場合に、警報を発するとともに、エンジンの出力を制限するフェールセーフ手段を備えることである。こうすれば、ピストンにオイルを噴射して冷却すべき状況にもかかわらず、切換バルブの閉故障によってピストンジェットノズルにオイルが供給されず、ピストンが過熱することを防止できる。
一方、前記故障判定手段によって切換バルブの開故障であると判定された場合は、前記フェールセーフ手段によって警報を発する一方、エンジンの出力は制限しないことが好ましい。切換バルブが開故障していて供給状態になったままであると、エンジンの暖機が遅れたり、熱損失が増大して燃費の悪化を招くという不具合はあるものの、ピストンの過熱といった問題は生じないので、エンジンの出力は制限せず、ドライバビリティを確保するものである。
また、前記切換バルブ制御手段は、エンジンの温度状態および運転状態に応じて、前記切換バルブを供給または遮断のいずれかの状態に制御するものとすればよい。こうすれば、エンジンの状態に応じて切換バルブを制御し、ピストンジェットノズルへのオイルの供給、遮断を切り換える通常の制御を行いながら、その切換バルブの故障を判定することができる。
すなわち、仮にピストンへオイルを噴射すべき運転状態で、切換バルブの故障を判定するために強制的に遮断状態にすると、ピストンジェットノズルからのオイルの噴射が行われなくなって、ピストンが過熱するおそれがある。一方、オイルの噴射を停止すべき運転状態では、切換バルブを強制的に供給状態にしても油面が低下し難く、判定を行い難いという実状がある。よって、前記のように通常の切換バルブの制御を行いながら、その故障を判定することが好ましい。
さらに、前記のように基準油面高さは、切換バルブの状態だけでなく、エンジンの負荷や回転数、さらには油温に応じて変化するように設定しておくことが好ましが、それだけではなく、オイルパンに貯留されているオイルの油面の高さは、ユーザがオイルパンに注入しているオイルの量のばらつきによっても変化する。このことから、エンジンの所定の運転状態で基準油面高さを校正する油面高さ校正手段を備えることが好ましい。
本発明に係る油圧制御装置によると、エンジンの運転中にオイルパン内の油面高さが基準油面高さから所定以上、大きく乖離していることに基づいて、ピストンジェットノズルへのオイルの供給、遮断を切り換える切換バルブの故障を判定することができる。このように油面の高さに基づいて、油圧のフィードバック制御が行われていても切換バルブの故障を判定できる。
本発明の実施形態に係るエンジンの油圧制御装置を示す概略構成図であって、オイルポンプの容量が最大の状態を示す。 ポンプ容量が最小の状態を示す図1相当図である。 OCV電流値とエンジン回転数とポンプ吐出圧との相関の一例を示すグラフ図である。 エンジンの油圧制御のメインルーチンを示すフローチャートである。 エンジンの負荷率および回転数に応じて変化する基準油面高さを、ジェット噴射領域およびジェット停止領域でそれぞれ設定した油面高さマップのイメージ図である。 OSVの故障診断ルーチンのフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。この実施形態では、自動車に搭載されたエンジンのオイルポンプに本発明を適用した場合について説明するが、これに限ることはない。
−オイル供給系の概略構成−
図1には模式的に示すように、エンジン1の下部にはオイルパン11が配設されていて、図示しないピストンやクランクジャーナル等を潤滑するためのエンジンオイル(以下、単にオイルという)が貯留されている。また、エンジン1には、オイルパン11からオイルを汲み上げて、前記ピストンやクランクジャーナル等に供給するオイル供給系2が設けられている。すなわち、クランクシャフト12によって駆動されるオイルポンプ3がストレーナ13を介してオイルパン11内のオイルを汲み上げ、図示しないオイルフィルタを通過させてメインギャラリ20へ送給するようになっている。
このメインギャラリ20からは、図示はしないが、複数のオイル油路によってエンジン1の動弁系やその可変機構、および、クランクジャーナルやチェーンテンショナなどにオイルが供給される。そうしてエンジン1の各潤滑部に供給されたオイルは、オイル落とし通路を流下して、再びオイルパン11内に貯留されるようになる。また、本実施の形態では、オイルポンプ3からメインギャラリ20に至る高圧オイル通路14から分岐する分岐通路14aが設けられ、この分岐通路14aによってピストンジェットノズル15にもオイルが供給される。
ピストンジェットノズル15は、ピストンに向かって下方からオイルを噴射するものであり、分岐通路14aと連通する部分にチェックボール15aが配設されている。すなわち、分岐通路14aの油圧が所定値未満であれば、スプリング15bの付勢力によってチェックボール15aが分岐通路14aとの連通部分を閉ざしている。一方、分岐通路14aの油圧が所定値以上になれば分岐通路14aとの連通部分が開かれて、オイルがピストンジェットノズル15に流入し、上方のピストンに向かって噴射されるようになる。
また、前記分岐通路14aにはオイルスイッチングバルブ(Oil Switching Valve:OSV)5が配設されていて、その供給ポート5aが分岐通路14aの上流側に連通し、排出ポート5bが分岐通路14aの下流側に連通している。このOSV5は一例として、電磁ソレノイド51によってスプール52を動作させる切換バルブであり、供給ポート5aおよび排出ポート5bが連通する供給位置と、供給ポート5aおよび排出ポート5bが遮断される遮断位置と、に切り換えられる。
つまり、OSV5は、分岐通路14aに配設されて、ピストンジェットノズル15に対しオイルを供給または遮断するように切り換えられる切換バルブである。このOSV5を供給位置に切り換えて、分岐通路14aによりオイルをピストンジェットノズル15に供給すれば、前記のようにピストンに向かってオイルを噴射させることができる。一方、OSV5を遮断位置に切り換えれば、ピストンジェットノズル15からピストンに向かってのオイルの噴射を停止させることができる。
−オイルポンプ−
図1の他、図2にも示すように、オイルポンプ3は内接ギヤポンプであって、そのハウジング30には外歯車のドライブロータ31と、これに噛み合って回転される内歯車のドリブンロータ32とが収容されている。ドリブンロータ32の外周は調整リング33によって保持されており、後述するように、この調整リング33の動作によってドライブロータ31およびドリブンロータ32が変位されると、ポンプ容量が変更されるようになっている。
前記ドライブロータ31はクランクシャフトの端部に取り付けられており、このドライブロータ31の中心に対してドリブンロータ32の中心は所定量、偏心している。そして、その偏心している側(図1の右上側)においてドライブロータ31の外歯31aとドリブンロータ32の内歯32aとが噛み合わされていて、これら2つのロータ31,32の間の三日月状の空間に、円周方向に並んで複数の作動室Rが形成されている。
これらの作動室Rは、2つのロータ31,32の回転に連れて円周方向に移動しながら、その容積が徐々に増大または減少するようになっており、容積が徐々に増大してゆく範囲(図2の右側に示す吸入範囲)において、ハウジング30に形成された吸入ポート30aからオイルを吸入する一方、容積が徐々に減少してゆく範囲(図1の左側に示す吐出範囲)において、ハウジング30に形成された吐出ポート30bへオイルを加圧しながら送り出す。
前記吸入ポート30aは、吸入パイプを介してストレーナ13に接続されており、一方、吐出ポート30bは、吐出油路を介して高圧オイル通路14に接続されている。そして、クランクシャフト12の回転によりドライブロータ31およびドリブンロータ32が互いに噛み合いながら回転すると、前記のように吸入範囲を移動する作動室Rにはストレーナ13および吸入ポート30aを介してオイルが吸い込まれ、吐出範囲を移動する作動室Rからは吐出ポート30bを介して高圧オイル通路14にオイルが吐出される。
−容量可変機構−
また、オイルポンプ3には、前記のようにしてクランクシャフトの1回転毎に吐出されるオイルの量、即ちポンプ容量を変更可能な容量可変機構が備わっている。この容量可変機構は、ハウジング30内に形成した制御空間TCの油圧によって、調整リング33を回動(変位)させ、ドライブロータ31およびドリブンロータ32の吸入ポート30aおよび吐出ポート30bに対する相対的な位置を変化させるものである。
すなわち、調整リング33には、ドリブンロータ32を保持するリング状の本体部から外方に向かって延びるアーム部33aが形成され、このアーム部33aに作用するコイルバネ34の押圧力によって、図2の時計回りに回動するように付勢されている。なお、調整リング33の回動する方向は、長穴33b,33cに挿入されたガイドピン35,36によって規制されている。
一方、前記のアーム部33aには、ハウジング30内に形成された制御空間TCの油圧が作用しており、この油圧(以下、制御油圧という)によって調整リング33には、図2の反時計回りに回動させるような押圧力が作用する。制御油圧の大きさは、制御空間TCに臨んで開口する油路40(以下、制御油路40という)を介して、オイルコントロールバルブ(Oil Control Valve:OCV)4によって制御される。
一例としてOCV4は、リニアソレノイド41によってスプール42を動作させる電磁比例弁であり、その供給ポート4aには、高圧オイル通路14から分岐する分岐油路14bによってオイルが供給される。OCV4は、そうして供給ポート4aに供給されるオイルを制御ポート4bから制御油路40へ送り出す状態(図2に示す)と、反対に制御油路40からのオイルを制御ポート4bに受け入れて、ドレンポート4cから排出する状態(図1に示す)とに切り換えられる。
前記のOCV4によって制御油圧を調圧し、制御空間TCの油圧を増大または減少させて、アーム部33aに作用する押圧力を調整することで、この押圧力とコイルバネ34の押圧力とがバランスするようにアーム部33aの位置が決まるようになる。これにより、図1に示す最大ポンプ容量の状態と図2に示す最小ポンプ容量の状態との間で、調整リング33の位置を変化させることができる。
−ECU−
前記のような容量可変機構の動作によるポンプ容量の調整は、エンジン制御用のECU100によって行われる。本実施形態のECU100は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびバックアップRAMなどを備えた公知のものである。図1、2に模式的に示すようにECU100には、エンジン1のクランク角センサ101、エアフローセンサ102、水温センサ103、油温センサ104、油圧センサ105等の各種センサが接続されている。
また、本実施の形態においてECU100には、オイルパン11に貯留されているオイルの油面高さを計測するオイルレベルセンサ106も接続されている。このオイルレベルセンサ106は、油面の高さの変化に応じて連続的に変化する信号を出力する。さらに、ECU100には、エンジン1の吸気通路に配設された電動のスロットルバルブ16と、自動車の車室に配設されたMILランプ(Malfunction Indicator Lamp)17なども接続されている。
ECU100は、前記各種センサ101〜106から入力する信号などに基づいて、エンジン1の運転に関わる種々の制御プログラムを実行するとともに、前記した容量可変機構を動作させてオイルポンプ3の容量を変更し、オイル供給系2の油圧を制御する。すなわち、基本的にはエンジン1の負荷率やエンジン回転数に応じてOCV4への指令値を変更し、負荷率が高いときにはポンプ容量を増大させる一方、負荷率が低いときには減少させる。オイルポンプ3の回転数はエンジン回転数と同じなので、エンジン回転数が高くなれば、自ずとオイルの吐出量は増大する。
一例として図3には、ECU100からOCV4への指令値(OCV電流値)と、エンジン回転数と、オイルポンプ3の吐出圧との相互の関係を示す。この図から、OCV電流値の制御によってポンプ容量を変更すれば、ポンプ吐出圧を調整できることが分かる。すなわち、エンジン回転数が或る程度以上、高ければ、その変化によらずポンプ吐出圧を維持することができ、オイル供給系2のメインギャラリ20の油圧を好適に制御することができる。
そこで、ECU100は、例えばエンジン1の負荷率および回転数に応じて目標油圧を決定し、負荷率や回転数が低いときには油圧を低下させることにより、オイルポンプ3の駆動によるエンジン1の動力損失(ポンプ駆動損失)を低減するようにしている。具体的に油圧の基本制御としては、油圧センサ105からの信号をフィードバックし、検出油圧(油圧センサ105による油圧の検出値)の目標油圧からの偏差に応じてポンプ容量を変更することによって、メインギャラリ20の油圧を目標油圧に収束させる。
また、ECU100は、エンジン1の温度や運転状態などに応じてOSV5を供給または遮断のいずれかの状態に切り換える。例えば、冷間始動後等にOSV5を遮断位置に切り換えて、オイルの流通を遮断することにより、ピストンジェットノズル15からのオイルの噴射を停止させる。これにより、エンジン1の暖機を促進することができる。一方、暖機完了後には、詳しくは後述する所定の運転領域(図5を参照)でOSV5を供給位置に切り換えて、ピストンジェットノズル15からピストンに向かってオイルを噴射させる。これにより、ピストンを効果的に冷却することができる。
−油圧制御の基本的な処理−
以下に、まず、本実施形態のエンジン1の油圧制御に係る基本的な処理について図4を参照して具体的に説明する。これは、前記したようにポンプ容量を調整して、オイル供給系2の油圧を制御する処理の基本的な流れ(油圧制御のメインルーチン)を示し、このルーチンは、エンジン1の運転中にECU100において所定のタイミングで繰り返し実行される。このルーチンは、エンジン1の運転状態に応じて油圧を制御する基本制御に相当する。
図4のフローのスタート後のステップST101では、エンジン1の運転状態を表す各種情報を取得する。例えば、クランク角センサ101からの信号によってエンジン回転数を算出し、エアフローセンサ102からの信号によって吸気量を算出し、これらエンジン回転数および吸気量(アクセル操作量でもよい)から、エンジン1の負荷率を算出する。また、水温センサ103、油温センサ104および油圧センサ105からの信号によってエンジン1の水温、油温および油圧を検出する。
続いてステップST102では、主に負荷率やエンジン回転数などに基づいて、即ち、エンジン1の運転状態に基づいて、図示しない公知のマップを参照してメインギャラリ20の油圧の目標値(目標油圧)を算出する。ステップST103では、油圧センサ105による検出油圧が前記の目標油圧になるように、フィードバック制御演算を行う。すなわち、検出油圧と目標油圧との偏差を算出し、この偏差に応じてPID則などにより、検出油圧が目標油圧に収束するようなポンプ容量の目標値を算出する。
ステップST104では、前記ポンプ容量の目標値に基づいて、オイルポンプ3の制御空間TCに供給する制御油圧を算出し、この制御油圧をOCV4が出力するように、そのスプール42を動作させるための指令信号、即ちOCV電流値を算出する。この指令信号がECU100からOCV4へ出力されることによって、オイルポンプ3の容量が好適に制御され、メインギャラリ20の油圧は徐々に目標油圧に収束するようになる。
なお、前記のポンプ容量、制御油圧、OCV電流値などのパラメータの対応関係は、予め実験・シミュレーションなどによって適合されてマップとしてECU100のROMに記憶されており、前記のステップST104では、そのようなマップを参照して、目標とするポンプ容量を実現するためのOCV電流値を算出する。また、マップの代わりにパラメータの対応関係を計算式として設定することもできる。
−OSVの制御および故障診断−
前記したようにECU100は、暖機完了後のエンジン1の運転状態に応じてOSV5を供給または遮断のいずれかの位置に切り換えて、ピストンジェットノズル15からオイルを噴射させたり、停止させたりする。具体的には、一例として図5の油面高さマップにハッチングを入れて示すように、中負荷ないし高負荷で且つ中回転ないし高回転の運転領域(以下、ジェット噴射領域という)において、OSV5を供給位置に切り換えて、ピストンジェットノズル15からオイルを噴射させる。これによりピストンを効率良く冷却できる。
一方、暖機後であっても軽負荷ないし低回転のジェット停止領域(前記ジェット噴射領域以外の運転領域)では、OSV5を遮断位置に切り換えて、ピストンジェットノズル15からのオイルの噴射を停止させる。すなわち、熱負荷の低い運転状態でピストンをオイルで冷却する必要がないときには、オイル供給系2におけるオイルの流量を減らして、オイルポンプ3の駆動負荷を低減することができる。このようにOSV5を供給、遮断に切り換えて制御することによって、ECU100が切換バルブ制御手段を構成している。
ところで、例えばOSV5の電磁ソレノイド51が故障したり、異物が噛み込んでスプール52の動作不良が起きたりすると、OSV5が遮断位置に切り換えられたまま(閉故障)になってしまうことがある。この場合、前記のジェット噴射領域においてもピストンジェットノズル15からオイルが噴射されなくなり、ピストンが過熱するおそれがある。反対に、OSV5が供給位置に切り換えられたまま(開故障)になると、冷間始動後であってもピストンにオイルが噴射されてしまい、暖機を促進できなくなる。
このようなOSV5の故障について、所定の状態でOSV5を供給または遮断のいずれかに切り換えて、これによる検出油圧の変化からOSV5が故障しているか否か判定することも考えられる。しかしながら、本実施の形態では、前記のように可変容量型のオイルポンプ3を用いて油圧をフィードバック制御しているので、検出油圧は、OSV5の動作に伴い一時的に変化しても、直ちに元に戻ってしまう。よって、この検出油圧の変化に基づいてOSV5の故障を判定することは困難である。
そこで、本実施の形態では以下に説明するように、オイルパン11に貯留されているオイルの油面高さに着目し、エンジン1の運転中にオイルパン11内の油面高さが基準油面高さから所定以上、大きく乖離していることに基づいて、OSV5の故障を判定するようにしている。すなわち、オイルパン11内の油面高さは、オイルポンプ3によるオイルの吐出量(即ちオイルパン11からの吸い込み量)によって変化するので、エンジン1の運転中には停止中に比べて油面が低くなり、エンジン回転数の上昇に連れてさらに低くなってゆく。
また、本実施の形態では上述したようにポンプ容量の制御を行っているので、エンジン1の負荷率が高いほど、オイルポンプ3の吐出量が多くなり、これに応じて油面は低くなる。このような油面高さの変化を考慮して、図5に一例を示すように、暖機完了後のエンジン1の負荷率やエンジン回転数に応じて変化する正常な油面の高さを、予め実験・シミュレーションによって調べて、基準油面高さのマップとして設定しておく。このマップにおいて基準油面高さは、エンジン回転数が高いほど低くなるとともに、負荷率が高いほど低くなっている。
また、基準油面高さは、ジェット噴射領域およびジェット停止領域でそれぞれ異なっている。図5においてハッチングを入れて示すジェット噴射領域では、OSV5が供給位置とされ、ピストンジェットノズル15からオイルが噴射されるので、その分、オイルポンプ3の吐出量が多くなり、仮想線で示すようにジェット停止領域の特性をそのまま延長した場合に比べて、基準油面高さは低くなる。反対にジェット停止領域においてはOSV5が遮断位置になって、オイルポンプ3の吐出量が少なくなることから、仮想線で示すようにジェット噴射領域の特性をそのまま延長した場合に比べて、基準油面高さは高くなる。
そして、本実施の形態では、図5のような油面高さマップに設定されている基準油面高さと比較して、ジェット噴射領域において油面高さが所定以上、基準油面高さよりも高くなっていれば、OSV5が遮断位置になったままの閉故障であると判定する。また、ジェット停止領域において油面高さが所定以上、基準油面高さよりも低くなっていれば、OSV5が供給位置になったままの開故障であると判定する。
以下、図6のフローチャートを参照して、前記のようなOSV5の故障診断について具体的に説明する。このフローに示すルーチンは、エンジン1の始動後に所定のタイミングで開始され、まず、スタート後のステップST201では、エンジン1の負荷率、エンジン回転数、油温などのデータを読み込む。なお、負荷率やエンジン回転数は、上述したようにエンジン1の運転制御のためにECU100において演算され、RAMに記憶されている。
続いてステップST202において、エンジン1が温間アイドル状態か否か判定する。すなわち、油温(エンジン水温でもよい)が所定温度以上であり、エンジン1の負荷率が所定以下であって且つエンジン回転数が所定のアイドル回転数の範囲内にあれば、温間アイドル状態と肯定判定する(YES)。一方、いずれか1つでも条件が満たされていなければ、否定判定(NO)して、ステップST201に戻る。つまり、温間アイドル状態になるまでは待機する。
そして、温間アイドルであると肯定判定(YES)すれば、オイルパン11内の油面の高さが安定するので、ステップST203に進んで油面高さの初期値を学習する(初期油面学習)。すなわち、前記図5の油面高さマップから現在のエンジン1の運転状態に対応する基準油面高さ(図5には符号OL0として示す)を読み込んで、オイルレベルセンサ106によって計測される油面高さとの差分を、学習値として記憶する。
こうして記憶した学習値は、自動車のユーザなどによってオイルパン11に注入されているオイルの量のばらつきを考慮して、図5の油面高さマップに設定されている基準油面高さを校正するためのものである。注入されているオイルが少なければ、その分、オイルパン11内の油面は低くなるので、油面高さマップに設定されている基準油面高さから、前記学習値を減算すればよい。反対にオイルが多ければ、その分、油面は高くなるので、前記学習値を基準油面高さに加算すればよい。
初期油面学習を行った後のステップST204では、現在の運転状態に対応する基準油面高さを前記図5の油面高さマップから読み込み、前記のように学習値によって校正して基準油面高さを算出する。このときにはエンジン1の運転状態はアイドルとは限らないが、図5の油面高さマップには、エンジン1の負荷率およびエンジン回転数に応じて基準油面高さが設定されているので、現在のエンジン1の運転状態における基準油面高さを算出することができる。
続いてステップST205では、オイルレベルセンサ106からの信号によって、オイルパン11内の実際の油面高さを計測し、続くST206において、その計測した油面高さが前記基準油面高さ(ステップST204で算出した値)よりも第1の閾値以上、高いか否か判定する。この第1の閾値は、OSV5の閉故障による油面高さの変化を、通常の油面高さのばらつきと区別して判定できるように、予め実験などによって設定したものである。
そして、計測した油面高さが、基準油面高さに前記第1の閾値を加算したものよりも低ければ、前記ステップST206において否定判定(NO)して、後述のステップST210に進む。一方、計測した油面高さが、基準油面高さに第1の閾値を加えたもの以上であれば、前記ステップST206において肯定判定(YES)してステップST207に進み、今度は、エンジン1の運転状態が、図5を参照して上述したジェット噴射領域にあるか否か判定する。
この判定が否定判定(NO)であれば、前記ステップST204にリターンする一方、エンジン1がジェット噴射領域にあると肯定判定(YES)すれば、ステップST208に進んでOSV5の閉故障と判定し、続くステップST209において、スロットルバルブ16の開度に制限を加えるとともに、MILランプ17を点灯させて、自動車の乗員に警報を発し、その後、制御を終了する(エンド)。
つまり、ジェット噴射領域にあるにもかかわらず、オイルパン11内の油面高さが基準油面高さよりも所定以上、高くなっていれば、OSV5の閉故障であると判定し、警報を発するとともに、エンジンの出力を制限するフェールセーフ処理を行う。これにより、ピストンが過熱することを防止できる。
これに対し、前記のステップST206において油面はあまり高くはなっていない、と否定判定(NO)して進んだステップST210では、今度は、オイルレベルセンサ106によって計測した油面高さが第2の閾値以上、基準油面高さよりも低くいか(即ち、油面高さが基準油面高さよりも低く、かつ両者の差が第2の閾値以上であるか)否か判定する。この第2の閾値も、OSV5の開故障による油面高さの変化を、通常の油面高さのばらつきと区別して判定できるように予め実験などによって設定されている。
そして、ST210において油面高さが、基準油面高さから第2の閾値を減算したものよりも高ければ、否定判定(NO)して前記ステップST204にリターンする。一方、油面高さが、基準油面高さから第2の閾値を減算したもの以下であれば、肯定判定(YES)してステップST211に進む。ここでは、エンジン1の運転状態がジェット停止領域にあるか否か判定し、ジェット停止領域にないと否定判定(NO)すれば、前記ステップST204にリターンする。
つまり、オイルパン11内の油面があまり低くなっていないか、或いはかなり低くなっていても、ジェット停止領域でない場合は、OSV5の故障とは判定しないで、前記ステップST204〜ST207,ST210,ST211の手順を繰り返し実行する。これは例えば10秒など、所定の時間間隔で繰り返される。
一方、前記のステップST211においてエンジン1の運転状態がジェット停止領域にあると肯定判定(YES)すれば、ステップST212に進んでOSV5の開故障と判定し、続くステップST213においてMILランプ17を点灯させて、制御を終了する(エンド)。つまり、ジェット停止領域であるにもかかわらず、オイルパン11内の油面高さが基準油面高さよりも所定以上、低くなっていれば、OSV5の開故障であると判定して、フェールセーフ処理を行う。
この場合は、OSV5を遮断位置に切り換えることができず、ピストンジェットノズル15からオイルが噴射されたままになるので、冷間始動後のエンジン1の暖機が遅れたり、熱損失の増大によって燃費の悪化を招くという不具合はあるものの、ピストンの過熱といった問題は生じない。そこで、フェールセーフ処理としては警報を発するに留め、エンジン1の出力制限は行わないことで、ドライバビリティを確保するようにしている。
前記図6のフローのステップST206〜ST208を実行することによってECU100は、エンジン1の運転状態に応じてOSV5が供給位置に制御されているときに、オイルレベルセンサ106により計測される油面高さが基準油面高さよりも第1の閾値以上、高ければ、閉故障であると判定する故障判定手段を構成する。また、ステップST209を実行することによってECU100は、OSV5の閉故障であると判定された場合に、警報を発するとともに、エンジン1の出力を制限するフェールセーフ手段を構成する。
本実施の形態において前記故障判定手段は、前記フローのステップST210〜ST212を実行することにより、OSV5が遮断位置に制御されているときに、オイルレベルセンサ106により計測される油面高さが基準油面高さよりも低く、かつ両者の差が第2の閾値以上であれば、開故障であると判定するものとなっている。
また、前記フェールセーフ手段は、前記フローのステップST213を実行することによって、OSV5の開故障であると判定された場合には警報を発する一方、エンジン1の出力は制限しないものとなっている。さらに、図6のフローのステップST202,ST203を実行することによってECU100は、エンジン1の温間アイドル状態で基準油面高さを校正する油面高さ校正手段を構成する。
以上、説明したように本実施の形態によると、エンジン1の運転中に、その運転状態に応じてOSV5の制御が行われ、ジェット噴射領域であればピストンジェットノズル15から噴射されるオイルによって、効率良くピストンが冷却される。一方、例えばエンジン1の冷間始動後および暖機後のジェット停止領域では、ピストンジェットノズル15からオイルは噴射されず、冷間始動後であれば暖機の促進が図られるとともに、暖機後であれば熱損失の低減やオイルポンプ3の駆動損失の低減などによる燃費の改善が図られる。
そして、前記ジェット噴射領域においてオイルレベルセンサ106によって計測されるオイルパン11内の油面高さが基準油面高さよりも所定以上、高ければ、OSV5が遮断位置になったままの閉故障であると判定できる。これに応じて自動車の乗員に警報を発するとともに、エンジン1の出力を制限するフェールセーフ処理を行うことで、ピストンジェットノズル15からのオイルの噴射が行われなくなっていても、ピストンの過熱を防止できる。
一方、前記ジェット停止領域においてオイルレベルセンサ106により計測される油面高さが第2の閾値以上、基準油面高さよりも低ければ、OSV5が供給位置になったままの開故障であると判定できる。この場合は、ピストンの過熱といった問題は生じないので、自動車の乗員に警報を発するフェールセーフ処理を行う一方、エンジン1の出力制限は行わずにドライバビリティを確保する。
また、本実施の形態では、前記のようにエンジン1の運転状態に応じてOSV5の切り換え制御を行いながら、その故障を判定するようにしているので、故障を判定する機会が十分に多くなって、その実効が担保される。すなわち、例えば、ジェット噴射領域においてOSV5を強制的に遮断位置にして、そのときに生じる油面高さの変化からOSV5の開故障を判定することも考えられるが、こうすると、オイルが噴射されなくなることによって、ピストンが過熱するおそれがあり、好ましくない。
一方、ジェット停止領域においてOSV5を強制的に供給位置にした場合は、ピストンの過熱のような不具合は発生しないものの、この場合は油面の高さが変化し難いことから、判定を行い難いという実状がある。詳しくはジェット停止領域である低回転領域では、低油圧に制御されているため、OSV5を供給位置にしてもオイルポンプ3の吐出量はあまり多くはならず、油面高さの変化が大きくならない。
また、同じくジェット停止領域である中回転ないし高回転の軽負荷領域については、自動車の運転中にエンジン1がこの運転領域で運転される頻度が非常に少なく、油面の高さが変化するのに十分な時間(例えば10秒くらい)、連続してエンジン1が中回転ないし高回転の軽負荷状態になることは希である。よって、この運転状態においてOSV5を強制的に供給位置にして、油面高さの判定を行うことも困難であり、本実施の形態のように通常のOSV5の切り換え制御を行いながら、その故障を判定することが好ましいのである。
−他の実施形態−
上述した実施形態の記載はあくまで例示に過ぎず、本発明の構成や用途などについても限定することを意図しない。例えば前記実施の形態においては、図6のフローのステップST202,ST203に表れているように、エンジン1の温間アイドル状態において初期油面学習を行うようにしているが、これに限らず、アイドル以外であっても定常運転状態であれば油面高さの学習は可能である。また、初期油面学習を行わないことも可能である。
また、前記実施の形態では、図6のフローのステップST210〜ST213において、OSV5の開故障について判定しているが、この判定はせず、ステップST206〜ST209における閉故障についての判定だけをするようにしてもよい。閉故障の場合は、ピストンの過熱を招くおそれがあり、エンジン1の運転中に判定を行うことの重要性が高いからである。
さらに、前記実施の形態におけるエンジン1のオイル供給系2は、オイルポンプ3からメインギャラリ20に至る高圧オイル通路14から分岐する分岐通路14aによって、ピストンジェットノズル15にオイルを供給するようにしているが、これにも限定されず、メインギャラリ20から分岐する通路によって、ピストンジェットノズル15にオイルを供給するようにしてもよい。
本発明は、エンジンのオイル供給系の油圧をフィードバックしていても、ピストンジェットノズルへのオイルの供給、遮断を切り換える切換バルブ(OSVなど)の故障を判定できるものであり、自動車用のエンジンに適用して効果が高い。
1 エンジン
2 オイル供給系
3 オイルポンプ
33 調整リング(容量可変機構:油圧可変手段)
34 コイルバネ(容量可変機構:油圧可変手段)
5 OSV(切換バルブ)
11 オイルパン
15 ピストンジェットノズル
100 ECU(切換バルブ制御手段、故障判定手段、フェールセーフ手段、油面高さ校正手段)
105 油圧センサ
106 オイルレベルセンサ
TC 制御空間(容量可変機構:油圧可変手段)

Claims (7)

  1. オイル供給系の油圧を変更可能な油圧可変手段と、
    ピストンに向かってオイルを噴射するピストンジェットノズルに対して、オイルを供給または遮断するように切り換えられる切換バルブと、
    オイルパンに貯留されているオイルの油面高さを計測可能なオイルレベルセンサと、を備えるエンジンに適用され、
    前記オイル供給系に設けた油圧センサによる油圧の検出値に応じて、前記油圧可変手段により油圧をフィードバック制御するようにした油圧制御装置であって、
    前記切換バルブを供給または遮断のいずれかの状態に切り換え制御する切換バルブ制御手段と、
    前記オイルレベルセンサにより計測される油面高さと、前記切換バルブの状態に応じて設定される基準油面高さとの差に基づいて、前記切換バルブの故障を判定する故障判定手段と、を備えることを特徴とする油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載の油圧制御装置において、
    前記故障判定手段は、前記切換バルブ制御手段が切換バルブを供給状態に制御しているときに、前記オイルレベルセンサにより計測される油面高さが基準油面高さよりも高く、かつ両者の差が第1の閾値以上であれば、前記切換バルブの閉故障であると判定する、油圧制御装置。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載の油圧制御装置において、
    前記故障判定手段は、前記切換バルブ制御手段が切換バルブを遮断状態に制御しているときに、前記オイルレベルセンサにより計測される油面高さが基準油面高さよりも低く、かつ両者の差が第2の閾値以上であれば、前記切換バルブの開故障であると判定する、油圧制御装置。
  4. 請求項2に記載の油圧制御装置において、
    前記故障判定手段によって切換バルブの閉故障であると判定された場合に、警報を発するとともに、エンジンの出力を制限するフェールセーフ手段を備える、油圧制御装置。
  5. 請求項4に記載の油圧制御装置において、
    前記フェールセーフ手段は、前記故障判定手段によって切換バルブの開故障であると判定された場合には、警報を発する一方でエンジンの出力は制限しない、油圧制御装置。
  6. 請求項1〜5のいずれか1つに記載の油圧制御装置において、
    前記切換バルブ制御手段は、エンジンの温度状態および運転状態に応じて、前記切換バルブを供給または遮断のいずれかの状態に制御する、油圧制御装置。
  7. 請求項1〜6のいずれか1つに記載の油圧制御装置において、
    エンジンの所定の運転状態で前記基準油面高さを校正する油面高さ校正手段を備える、油圧制御装置。
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