JP6495694B2 - 鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造 - Google Patents

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Description

本発明は、塩害等による鉄筋コンクリート構造物の鉄筋の腐食を防止する電気防食構造に関する。
鉄筋コンクリート構造物においては、酸素、水、塩化物イオン等の内部浸透によって、鉄筋に腐食が発生する。この腐食生成物の体積膨張によりコンクリートにひび割れが発生し、腐食をさらに加速させ、鉄筋の断面減少等を引き起こすことにより、最終的には構造物の強度等の諸性能が低下する。そのため、コンクリート構造物中の鉄筋の腐食を防止する様々な手段が開発されてきており、その中の一つに電気防食方法がある。
電気防食方法には、流電陽極方式と外部電源方式とがある。流電陽極方式は、鉄筋等の鋼材に対して電気化学的に卑な電位を有する亜鉛、アルミニウムのような金属を流電陽極としてコンクリート構造物のコンクリート表面に取り付け、この金属と鋼材との電位差を利用して両者の間に電池を構成させて鋼材に直流電流を供給する方式である。外部電源方式は、コンクリート構造物のコンクリート表面又はそのコンクリート表面に切削した溝などに電気防食用電極を設置し、コンクリート構造物中の鉄筋を陰極とし、直流電源装置を用いて電気防食用電極から陰極に直流電流を供給することにより陰極の電位を卑方向に変化させ防食する方式である。
流電陽極方式を鉄筋コンクリート構造物に対して適用する方法の1つとして、コンクリート構造物のコンクリート表面と陽極との間に、バックフィルなどとも呼ばれる保水材を設けることによって、コンクリート表面と陽極との間の隙間を無くし、陽極の接地抵抗の低下を図り、陽極から十分に電流を発生させる方法が知られている。
特許文献1には、前記保水材として、ベントナイト及び塩化マグネシウムを含んだ粉末状又は粒子状の混合物を水と混練してペースト状にしたものが記載されている。しかし、このようなペースト状の保水材は、一定の保形性を有する必要があるため、硬く伸展性が悪く、均一に陽極に展延、塗布できない、使用量を一定にできない等の問題があった。さらに、不慣れな作業者では展延、塗布にムラが発生する等の問題もあった。
また特許文献1には、前記保水材として、高吸水性ポリマー入りの高吸収シートが記載されている。しかし、このような吸収シートは、高吸水性ポリマーを均一に分散させ固定化させることが困難なために、高吸水性ポリマーの膨潤空間が十分に確保されておらず、吸水性能、保水性能の点で改善の余地がある。そもそも特許文献1には、吸収シートが電解質を含有している点について記載がなく、吸収シートに電流が流れるか否かが不明である。
特許文献2には、前記保水材として、ベントナイト、石膏、ボウ硝等を主成分とする粉末又は粒子状のバックフィル組成物を通水性シートで包んでなるシート状物が記載されており、該シート状物の使用方法として、コンクリート構造物のコンクリート表面に取り付ける直前に、該シート状物に散水することも記載されている。しかし、特許文献2記載のシート状物に散水した場合、その水の全部がバックフィル組成物に直接接触することはなく、通水性シートを透過した水のみがバックフィル組成物に接触するため、バックフィル組成物と水とが均一に混ざり難い。そのため、特許文献2記載のシート状物は、電気伝導性が不十分であり、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造には利用し難い。
特開平2−209494号公報 特開平3−80142号公報
本発明は、製造が簡単で施工性に優れ、且つ長期間にわたって電気防食が行える鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造に関する。
本発明は、鉄筋コンクリート構造物のコンクリート表面に設けられた保水層と、該保水層に接触して設けられた流電陽極とを有し、該流電陽極と該鉄筋コンクリート構造物の鉄筋とが導通可能に接続され、該流電陽極から該保水層を介して該鉄筋に防食電流が流れるようになされている、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造であって、前記保水層は、親水性繊維を含んで構成される吸水体に、潮解性塩を含む電解質水溶液を保持させてなる、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造である。
また本発明は、鉄筋コンクリート構造物のコンクリート表面に設けられた保水層と、該保水層に接触して設けられた流電陽極とを有し、該流電陽極と該鉄筋コンクリート構造物の鉄筋とが導通可能に接続され、該流電陽極から該保水層を介して該鉄筋に防食電流が流れるようになされている、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造において、前記保水層として用いられる保水材であって、親水性繊維を含んで構成される吸水体に、潮解性塩を含む電解質水溶液を保持させてなる保水材である。
本発明によれば、製造が簡単で施工性に優れ、且つ長期間にわたって電気防食が行える鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造が提供される。本発明の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造は、電解質水溶液を保持する保水層において離水が生じにくく、保水層から鉄筋コンクリート構造物に電解質水溶液が実質的に漏出することがないため、鉄筋コンクリート構造物に塩害を発生させることなく、鉄筋コンクリート構造物の鉄筋を長期間にわたって電気防食することができ、鉄筋コンクリート構造物の耐久性を向上させることができる。
図1は、本発明の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造の一実施形態を模式的に示す断面図である。 図2は、図1に示す電気防食構造の要部を拡大して模式的に示す拡大断面図である。 図3は、本発明の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造の他の実施形態の要部を拡大して模式的に示す拡大断面図(図2相当図)である。 図4は、実施例の保水材(電気防食構造における保水層)について実施した導通性の評価試験方法の説明図である。 図5は、実施例1〜3の保水材(電気防食構造における保水層)についての、導通性の指標の1つである電流密度の経日変化を示すグラフである。 図6は、実施例1〜3の保水材(電気防食構造における保水層)についての、導通性の指標の1つである平均電流密度を示すグラフである。 図7は、実施例1〜3の保水材(電気防食構造における保水層)についての、導通性の指標の1つである年間電気量を示すグラフである。 図8は、実施例4〜7の保水材(電気防食構造における保水層)についての、導通性の指標の1つである電流密度の経日変化を示すグラフである。 図9は、実施例4〜7の保水材(電気防食構造における保水層)についての、導通性の指標の1つである平均電流密度を示すグラフである。 図10は、実施例4〜7の保水材(電気防食構造における保水層)についての、導通性の指標の1つである年間電気量を示すグラフである。 図11の上段は、実施例8〜11及び比較例1の保水材についての、吸放水性の指標の1つである電解質水溶液の質量増減率を示すグラフ、図11の下段は、該質量増減率を評価している際の湿度及び温度を示すグラフである。 図12は、実施例11〜12及び比較例2の保水材についての電解質水溶液の含浸量の経日変化を示すグラフである。 図13は、実施例11〜12及び比較例2の保水材についての離水率の経日変化を示すグラフである。 図14は、実施例11〜12及び比較例2の保水材についての体積抵抗率の経日変化を示すグラフである。
以下、本発明の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造(以下、単に、電気防食構造ともいう)について、その好ましい実施形態に基づき図面を参照しながら説明する。図1及び図2には、第1実施形態の電気防食構造10Aが示されている。電気防食構造10Aは、鉄筋コンクリート構造物20のコンクリート表面20aに設けられた保水層11と、保水層11に接触して設けられた電気防食用電極としての流電陽極12とを有し、流電陽極12と鉄筋コンクリート構造物20の鉄筋21とが導通可能に接続され、流電陽極12から保水層11を介して鉄筋21に防食電流が流れるようになされている。
流電陽極12は、鉄筋コンクリート構造物20の鉄筋21に対して電気化学的に卑な電位を有する金属、例えば、亜鉛、アルミニウム等からなる板状物、孔明けが施された板状物、メッシュ状物等である。電気防食構造10Aにおいては、鉄筋コンクリート構造物20の1つのコンクリート表面20a上に、複数(例えば図1では2枚)の平面視四角形形状の流電陽極12が所定間隔をおいて固定されている。複数の流電陽極12は、互いに同一形状同一寸法であり、いずれもコンクリート表面20aを所定の隙間をもって覆うように配置されている。保水層11は、複数の流電陽極12と同数設けられ、各流電陽極12とコンクリート表面20aとの間に両者12,20aと接触するように介在配置されている。保水層11は、流電陽極12よりも平面視における寸法が小さい板状物であり、流電陽極12の裏面(コンクリート表面20aとの対向面)の周縁部以外の部分を被覆している。流電陽極12とコンクリート表面20aとの間における、流電陽極12の裏面の周縁部に対応する部分には、保水層11からの電解質水溶液の外部への流出を防止する流出防止材13が、保水層11を包囲するように配置されている。流出防止材13としては、柔軟性、止水性及び耐久性の観点から、ポリウレタン系、ポリエチレン系の発泡体あるいはゴム系の材料からなるものが好ましい。尚、本実施形態においては流電陽極12の平面視形状を四角形としたが、人による持ち運びができ、所定の隙間をあけてコンクリート表面を覆るものであれば、三角形、台形等、いかなる形状としても良い。また、複数の流電陽極12についても、互いに同一形状同一寸法としたが、異なる形状又は異なる寸法としても良い。さらに、保水層についても、複数の流電陽極12と必ずしも同枚数としなくても良い。
電気防食構造10Aにおいては、図1及び図2に示す如き、流電陽極12がコンクリート表面20aを所定の隙間をもって覆うように配置される形態を可能にするために、固定用基材14が設けられている。より具体的には電気防食構造10Aにおいては、導電性を備えた複数(例えば図1では3本)の固定用基材14が、所定間隔をおいて水平にコンクリート表面20a上に配置され、それぞれ固定用具15によりコンクリート表面20aに固定されている。例えば図1においては、3本の固定用基材14のうちの1本は、2枚の流電陽極12,12間(コンクリート表面20aの中間部)に位置して、これら2枚の流電陽極12,12を下方から支持し、残りの2本はそれぞれ、該1本の固定用基材14とは流電陽極12を介して反対側(コンクリート表面20aの周縁部)に位置して、該流電陽極12を下方から支持している。各流電陽極12はその両端部において固定用具16により固定用基材14に固定され、これにより、流電陽極12とその裏面側に位置する保水層11及び流出防止材13とが、コンクリート表面20a上に固定される。斯かる固定用基材14を用いた固定形態において、保水層11はコンクリート表面20aに接触した状態であり、流電陽極12は固定用基材14との間で導通が確保された状態である。
固定用具15は、固定用基材14を鉄筋コンクリート構造物20に固定するための固定用具である。固定用具15としては、アンカーボルト、ネジ等を特に制限なく用いることができるが、固定強度等を考慮すると、アンカーボルトが好ましい。固定用具15としてアンカーボルトを用いる場合には、鉄筋コンクリート構造物20に、円筒状のネジ穴を有するアンカーに対応した下穴を設けた後、そのアンカーを挿入し打ち込んでおくことが好ましく、また、固定用具15としてネジを用いる場合には、鉄筋コンクリート構造物20に、そのネジに対応したネジ穴を有するプラグをはめ込んでおくことが好ましい。
固定用具16は、流電陽極12を固定用基材14に固定するための固定用具である。固定用具16としては、リベット、ネジ等を用いることができるが、施工のしやすさ等を考慮すると、リベットが好ましい。固定用具16の材質としては、流電陽極12と同様の材質が好ましいが、それ以外の材質でも良く、例えば炭素鋼やステンレス鋼の鋼系、アルミニウム系、チタン系が挙げられる。
固定用基材14及び鉄筋コンクリート構造物20の鉄筋21には、それぞれ、導線17が結線されており、それら複数の導線17は、鉄筋コンクリート構造物20の外部に配置されたジョイントボックス18に結線されている。これにより、各流電陽極12と鉄筋21とが各固定用基材14を介して電気的に接続されて、電気防食回路が形成される。
流電陽極12としては、アルミニウム系、亜鉛系、マグネシウム系等の、鉄筋よりも低電位を示し、犠牲陽極として作用する陽極を採用することができるが、質量、強度、価格の観点から、アルミニウム系の陽極が好ましい。流電陽極12の好ましい一実施形態として、アルミニウム板〔JIS H−4000(A1050P)〕を挙げることができる。流電陽極12の厚みは1〜10mmが好ましく、この範囲内において、防食期間に応じて設定される。腐食環境が厳しく、より耐食性が求められる場合には、流電陽極12の表面(コンクリート表面20aとの対向面とは反対側の面)に塗装、メッキ、アルマイト化等の耐食処理を施す、該表面を防水シート又は保護層で被覆する等の処置を施すことが好ましい。特に保護層は、雨水や海塩粒子等による流電陽極12の自己腐食防止、外界からの衝撃を受けたときの流電陽極12の保護、保水層11をコンクリート表面20aに一様に接触させる、等の目的を果たすのに有効である。この保護層としては、質量、耐食性、耐衝撃性、経済性の観点からプラスチック、特にガラス繊維等で補強した繊維強化プラスチック(FRP)が好ましい。
第1実施形態の電気防食構造10Aの主たる特徴の1つである保水層11について説明する。保水層11は、親水性繊維を含んで構成される吸水体を有し、該吸水体には潮解性塩を含む電解質水溶液が保持されている。保水層11は、潮解性塩による高い吸湿能力と吸水体による高い水分保持能力とを有し、これらの能力が相乗的に作用することで、電解質水溶液を長期間にわたって保持し、良好な電気伝導性を長期間にわたって維持し得る。
吸水体は親水性繊維を主体とする。吸水体中における親水性繊維の含有量は、吸水体の全質量に対して、好ましくは50質量%以上、さらに好ましくは70質量%以上である。吸水体の形態は特に限定されず、親水性繊維の集合体であれば良く、例えば、布、紙、編織物、不織布等が挙げられる。吸水体には、親水性繊維以外の他の成分が含まれていても良く、この他の成分としては、例えば、吸水性樹脂、接着剤、界面活性剤等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。吸水体の坪量は、好ましくは300〜5000g/m2、さらに好ましくは500〜3000g/m2である。
吸水体に含まれる親水性繊維としては、水性液を吸収保持可能な繊維状物であれば良く特に限定されないが、セルロース系繊維が好ましい。セルロース系繊維は、セルロースを主原料とした繊維である。セルロース系繊維を主体とする吸水体は、高い親水性と強い形態保持性とを有し、該吸水体全体に電解質水溶液が均一に分布しやすいため、該吸水体を保水層11として用いた場合には、良好な電気伝導性が得られる。
セルロース系繊維としては、天然セルロース系繊維の他、天然セルロース系繊維にエステル化やエーテル化等の処理を施して得られたセルロース誘導体を用いることができ、具体的には例えば、綿、麻、レーヨン、ポリノジック、リヨセル、キュプラ、パルプ等が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのセルロース系繊維の中でも、パルプが特に好ましい。パルプとしては、針葉樹、広葉樹等の木材パルプでも良く、バガス、草・藁・竹等の非木材パルプでも良く、また、木材等から直接製造されたバージンパルプでも良く、古紙等からも再生した再生パルプでも良い。
吸水体としては市販品を用いることもできる。パルプ不織布からなる市販の吸水体としては、例えば、王子キノクロス株式会社製の商品名「ハトシートXCA」、株式会社セリア発売の「セルロース水切りマット」がある。また、化学合成繊維不織布からなる市販の吸水体としては、例えば、株式会社セリア・プロ発売の「超吸水マット・シャムドライ(厚手)」がある。
吸水体に保持される電解質水溶液は、潮解性塩を水に溶解させて調製することができる。潮解性塩は空気中の水分を取り込んで潮解水となるため、これを含む保水層11は、長期間にわたって電解質水溶液を保持することができる。潮解性塩としては、塩化マグネシウム、塩化カルシウム、塩化リチウム等の電解質を用いることができ、中でも塩化マグネシウムは、低電位化の効果が高いため、本発明で好ましく用いられる。
電解質水溶液における潮解性塩の濃度は、該潮解性塩の飽和濃度に対する濃度比(電解質水溶液における潮解性塩の濃度/潮解性塩の飽和濃度)で表した場合に、好ましくは0.10以上、さらに好ましく0.75〜1.00である。斯かる濃度比が少なすぎると、保水層11の吸湿能力が不十分となって電解質水溶液の保持量を長期間にわたって保持することが困難になるおそれがあり、逆に多すぎると(過飽和であると)、電解質水溶液が保水層11の外部に漏出するおそれがある。
電解質水溶液には、必要に応じ、潮解性塩以外の他の成分を含有させることができ、例えば、塩化ナトリウム、塩化カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、硫酸ナトリウム、硝酸マグネシウム、硝酸カルシウム等を含有させることができる。
保水層11は、潮解性塩を含む電解質水溶液を吸水体に保持させることで得られる。電解質水溶液を吸水体に保持させる方法は特に限定されず、例えば、電解質水溶液を吸水体に塗布又は含浸させる方法が挙げられ、より具体的には、噴霧、刷毛塗り、スプレー塗布、ロールコーティング等が挙げられる。電解質水溶液は吸水体(保水層11)全体に均一に分布することが好ましい。また、電解質水溶液を保持する吸水体(保水層11)中に気泡が多く存在する場合には脱泡することが好ましい。脱泡は例えば、ローラーなどで押圧して気泡を追い出す方法、減圧して脱泡する方法等によって実施できる。保水層11(吸水体)の厚さは、好ましくは2〜30mm、さらに好ましくは4〜20mmである。
保水層11の体積抵抗率は、好ましくは10kΩ・cm以下、さらに好ましくは8kΩ・cm以下である。体積抵抗率が斯かる範囲にある保水層11は、電気伝導性に特に優れており、鉄筋コンクリート構造物20の鉄筋21に必要な電流を確実に流すことができる。保水層11は、前述の如き構成を有することで、その体積抵抗率が前記範囲内になり得る。
保水層11として使用可能な保水材の好ましい実施形態として、下記特定保水材A及びBが挙げられる。下記特定保水材A及びBは、いずれも潮解性塩として塩化マグネシウムを用い、且つ塩化マグネシウムを特定量保持することを主たる特徴としている。保水層11(保水材)中における塩化マグネシウム(潮解性塩)の含有量が下記特定保水材A又はBの範囲にあることにより、電解質水溶液の保水層11外部への漏出を効果的に防止しつつ、保水層11の吸湿能力を高めることが可能となり、電解質水溶液の保持量がより一層長期間にわたって保持され得る。また、下記特定保水材A又はBを用いて得られた保水層11は、その全体が、適正な範囲の特定電解質水溶液の液量を確保することができるため、電気防食に必要な電流を確実に流すことができる。
・特定保水材A:潮解性塩が塩化マグネシウムであり、電解質水溶液における該塩化マグネシウムの濃度が、(電解質水溶液における潮解性塩の濃度/潮解性塩の飽和濃度)で表した場合に0.10以上、好ましく0.75〜1.00であり、且つ電解質水溶液の単位体積当たりの保持量(含浸量)が100〜1200mg/cm3、好ましくは300〜800mg/cm3である保水材。
・特定保水材B:潮解性塩が塩化マグネシウムであり、該塩化マグネシウムの含有量が、単位体積当たり20〜450mg/cm3、好ましくは100〜300mg/cm3である保水材。
図3には、本発明の第2実施形態の電気防食構造10Bが示されている。第2実施形態の電気防食構造10Bについては、前記第1実施形態の電気防食構造10Aと異なる構成部分を主として説明し、同様の構成部分は同一の符号を付して説明を省略する。特に説明しない構成部分は、第1実施形態の電気防食構造10Aについての説明が適宜適用される。
第2実施形態の電気防食構造10Bにおいては、鉄筋コンクリート構造物20のコンクリート表面20aと保水層11との間に、導電性ハイドロゲルからなるゲル層19が設けられている。ゲル層19は、保水層11におけるコンクリート表面20aとの対向面の全域を被覆しており、保水層11及びコンクリート表面20aの両方に接触している。ゲル層19の厚さは、好ましくは0.1〜2.0mm、さらに好ましくは0.5〜1.0mmである。
ゲル層19は、非又は難透水性であるため、保水層11から電解質水溶液が漏出したとしても、その漏出した電解質水溶液はゲル層19で遮断されるため、電解質水溶液がコンクリート構造物20に浸透する不都合が効果的に防止ないし抑制される。またゲル層19は、電解質水溶液を含むことによりイオン伝導性を発揮するため、保水層11とコンクリート表面20aとの間における電気的な親和性が上昇して電流ロスを抑えることができる。さらにゲル層19は、柔軟で且つ粘着性を有し、コンクリート表面20aにおける微小な凹凸にその一部が入り込むことができるため、高い接着強度と広い接触面積とを備え、コンクリート表面20aに密着し得る。
ゲル層19を構成する導電性ハイドロゲルは、親水性高分子マトリックスに水及び電解質塩を保持させてなるのもので、常温常圧下において流動性を有しておらず保形性に優れると共に、導電性及び吸水性に優れ、高分子鎖間に多量の水を保持し得る。導電性ハイドロゲルを構成する親水性高分子マトリックスとしては、例えば、ポリビニルアルコール系、ポリビニルピロリドン系、ポリウレタン系、アクリル系等の合成高分子;デンプン、キチン、キトサン、ゼラチン等の天然高分子を用いることができ、これらの高分子は化学的に架橋されていても良い。導電性ハイドロゲルとしては市販品を用いることもでき、例えば積水化成品工業株式会社製の商品名「テクノゲルSC」(厚さ0.8mm)を挙げることができる。
保水層11とゲル層19とは一体化している。両層11,19を一体化させる方法は特に限定されず、例えば、1)導電性ハイドロゲルの粘着性によりゲル層19を保水層11に接着する方法、2)接着剤を介して両層11,19を接着する方法、3)両層11,19それぞれに官能基を予め導入しておき、該官能基を介して化学的に結合させる方法、4)保水層11の一面(コンクリート表面20aとの対向面)上で導電性ハイドロゲルを合成しゲル層19を形成する方法、等を利用することができる。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明する。しかしながら本発明の範囲は、斯かる実施例に制限されない。
〔実施例1〜7〕
潮解性塩として市販の塩化マグネシウムを用い、これを水に溶かして電解質水溶液を調製した。吸水体として、親水性繊維である木材パルプを主原料とする平面視正方形形状の板状(縦100mm、横100mm、厚さ12mm)のパルプ不織布(株式会社セリア発売の「セルロース水切りマット」坪量1650g/m2)を用い、この吸水体に電解質水溶液を散布し、延べ棒を用い手作業で含浸させて、平面視正方形形状の板状の保水材(縦100mm、横100mm、厚さ10mm)を得た。
以上の手順に従い、電解質水溶液における潮解性塩の濃度又は含浸量が異なる複数の保水材を作製し、実施例1〜7とした。作製した各保水材の特性を下記表1に示す。
Figure 0006495694
<導通性の評価>
実施例1〜7の保水材を、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造における保水層として使用し、その保水層の導通性を評価した。具体的には、下記の要領で図4に示す電気防食構造10Cを作製し、電気防食構造10Cにおける導線17の中間位置に無抵抗電流計22を配置して、流電陽極12の防食電流を定期的に測定し、その測定値から電流密度、平均電流密度及び年間電気量をそれぞれ算出した。その結果を図5〜図10に示す。
(鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造の作製方法)
鉄筋コンクリート構造物からなるコンクリート試験体20として、断面方形2000mm×2000mmのRCボックスカルバートを用意し、このボックスカルバート内に配筋された鉄筋21の一端を露出させ、その露出部に導線17を接続し外部に延出させた。また、流電陽極12として、平面視正方形形状の板状(縦120mm、横120、厚さ3mm)のアルミニウム板〔JIS H−4000(A1050P)〕を用意し、このアルミニウム板に導線17を接続した。そして、コンクリート試験体20の表面20aに、評価対象の保水材(実施試験体1〜7のいずれか1つ)を接触配置して保水層11とし、さらに、保水層11の表面に流電陽極12を接触配置すると共に、コンクリート試験体20から延出する導線17と流電陽極12から延出する導線17とを接続することによって、電気防食構造10Cを作製した。
図5及び図8に示すように、電流密度は、日にちの経過と共に低下したり上昇したりするが、数年間の長期にわたって発生し続けており、このことから、保水層11(実施試験体1〜7の保水材)が高い導通性を有し、鉄筋コンクリート構造物の電気防食に十分使用可能であることがわかる。
また、図6〜図10から明らかなように、保水層11中の潮解性塩(塩化マグネシウム)の含有量が多いほど、あるいは電解質水溶液における潮解性塩の濃度が高いほど、あるいは電解質水溶液の吸水体への含浸量が多いほど、電流密度、平均電流密度及び年間電気量が高くなる。
〔実施例8〜10及び比較例1〕
潮解性塩として市販の塩化マグネシウムを用い、これを水に溶かして電解質水溶液を調製した。吸水体として、親水性繊維である木材パルプを主原料とする平面視正方形形状の板状(縦100mm、横100mm、厚さ10mm)のパルプ不織布(王子キノクロス株式会社製の「ハトシートXCA」坪量1800g/m2)を用い、この吸水体に電解質水溶液30mlを含浸させて、保水材を得た。
以上の手順に従い、電解質水溶液における潮解性塩の濃度が異なる複数の保水材を作製し、実施例8〜10とした。各実施例の電解質水溶液における潮解性塩(塩化マグネシウム)の濃度は、該潮解性塩の飽和濃度に対する濃度比(電解質水溶液における潮解性塩の濃度/潮解性塩の飽和濃度)で表した場合に、実施例8は0.50、実施例9は0.75、実施例10は1.00であった。
また、塩化マグネシウムに代えて、潮解性塩ではない電解質として塩化ナトリウムを用いた以外は実施例10と同様にして保水材を得、その保水材を比較例1とした。
<吸放湿性の評価>
実施例8〜10及び比較例1の保水材を室内のトレイに載置し、その室内の温度及び湿度並びに保水材の質量を定期的に測定した。保水材の質量の測定値に基づき下記式によって電解質水溶液の質量増減率(%)を算出した。その結果を図11に示す。
電解質水溶液の質量増減率(%)={(一定日数放置後の保水材の質量(g)−吸水体の質量(g))/(保水材の初期質量(g)−吸水体の質量(g))}×100
図11には、保水材中における電解質水溶液の質量増減率と該保水材が置かれていた環境の湿度及び温度との関係が示されている。図11に示すように、実施例8〜10の保水材は、周囲の湿度が高いと質量が増加し、周囲の湿度が低いと質量が減少することから、吸放湿性を有していることがわかる。この保水材の吸放湿性は、保水材中に含有されている潮解性塩(塩化マグネシウム)の作用によるものと推察される。中でも、電解質水溶液における潮解性塩の濃度が潮解性塩の飽和濃度に対する濃度比で0.75である実施例9が、質量増減率が最も小さいことから、長期間にわたる電気防食を可能にする観点からは該濃度比としては0.75あたりが最適であることがわかる。これに対し、潮解性塩を含有していない比較例1は、日にちの経過と共に放湿し、試験開始から6日後には質量増減率が−50%未満となるため、電気防食に必要な電流を流すことができないおそれがある。このことから、長期間にわたる電気防食を可能にするためには、保水材(電気防食構造における保水層)に潮解性塩を含有させることが有効であることがわかる。
〔実施例11〜12及び比較例2〕
潮解性塩として市販の塩化マグネシウムを用い、これを飽和になるまで水に溶かして電解質水溶液を調製した。吸水体として、親水性繊維である木材パルプを主原料とする平面視正方形形状の板状(縦100mm、横100mm、厚さ10mm)のパルプ不織布(王子キノクロス株式会社製の「ハトシートXCA」坪量1800g/m2又は株式会社セリア発売の「セルロース水切りマット」坪量1300g/m2)を用い、この吸水体を電解質水溶液中に15分間以上浸漬した後、吸水体を電解質水溶液から取り出して常温常圧の環境下で1分間以上吊るすことで、吸水体に含まれる過剰量の電解質水溶液を除去して、保水材を得た。
以上の手順に従い、吸水体の種類が異なる複数の保水材を作製し、実施例11〜12とした。各実施例の電解質水溶液における潮解性塩(塩化マグネシウム)の濃度は、該潮解性塩の飽和濃度に対する濃度比(電解質水溶液における潮解性塩の濃度/潮解性塩の飽和濃度)で表した場合に、実施例11及び12のいずれも1.00であった。
また、吸水体として、非親水性繊維であるポリエステル繊維100質量%のポリエステル繊維不織布(日本バイリーン株式会社製の「芯地バイノバFV−7」坪量1470g/m2)を用いた以外は実施例11と同様にして保水材を得、その保水材を比較例2とした。
<電解質水溶液の含浸量及び離水率の評価>
実施例11〜12及び比較例2の保水材の初期質量を測定して、下記式によって電解質水溶液の含浸量(g)を算出した。次にこれらの保水材を、温度25℃、相対湿度65%に調節した恒温恒湿槽内に静置し、その静置後から1日後、3日後、7日後に、恒温恒湿槽内から保水材を取り出して質量を測定し、下記式によって保水量(g)及び離水率(%)をそれぞれ算出した。その結果を図12及び図13に示す。
含浸量(g)=保水材の初期質量(g)−吸水体の質量(g)
保水量(g)=所定日数静置後における保水材の質量(g)−吸水体の質量(g)
離水率(%)={(含浸量(g)−保水量(g))/含浸量(g)}×100
<体積抵抗率の評価>
実施例11〜12及び比較例2の保水材における相対向する2つの端面(100mm×10mmの領域)に導電性ペーストを塗布してアルミニウム箔を接着させ、該アルミニウム箔を電極として抵抗値を測定した。測定は、コロージョンモニター(株式会社東方技研製AUTO−RANGE CORROSION MONITOR 7635)を使用して行った。また、その測定抵抗値に基づき、各保水材の体積抵抗率を下記式によって換算して算出した。体積抵抗率は、前記離水率と同様に、初期(0日後)、1日後、3日後、7日後の値とした。その結果を図14に示す。
体積抵抗率(kΩ・cm)=測定抵抗値(kΩ)×電極面積(cm2)/電極間距離(cm)
図12〜図14に示すように、親水性繊維(木材パルプ)を主体とする吸水体を用いた実施例11及び12の保水材は、非親水性繊維(ポリエステル繊維)を主体とする吸水体を用いた比較例2の保水材に比して、電解質水溶液の含浸量が多く(図12参照)、離水率が低く(図13参照)、また、体積抵抗率が10kΩ・cm以下であるため、鉄筋コンクリート構造物の電気防食を行うのに必要な電流を継続的に流すことができることがわかる。これに対し、比較例2の保水材は、疎水性を有するために電解質水溶液の含浸量が少なく、また、試験開始から7日後の体積抵抗率が8500kΩ・cmもあって10kΩ・cmを大きく超えるため、電気防食に必要な電流を流すことができない。このことから、長期間にわたる電気防食を可能にするためには、保水材(電気防食構造における保水層)を構成する吸水体として、親水性繊維を主体とするものを用いることが有効であることがわかる。
10A,10B,10C 電気防食構造
11 保水層
12 流電陽極
13 流出防止材
14 固定用基材
15,16 固定用具
17 導線
18 ジョイントボックス
19 ゲル層
20 鉄筋コンクリート構造物
20a コンクリート表面
21 鉄筋

Claims (7)

  1. 鉄筋コンクリート構造物のコンクリート表面に設けられた保水層と、該保水層に接触して設けられた流電陽極とを有し、該流電陽極と該鉄筋コンクリート構造物の鉄筋とが導通可能に接続され、該流電陽極から該保水層を介して該鉄筋に防食電流が流れるようになされている、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造であって、
    前記保水層は、セルロース系繊維を含んで構成される吸水体に、潮解性塩を含む電解質水溶液を保持させてなり、該潮解性塩が塩化マグネシウムである、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造。
  2. 前記セルロース系繊維、天然セルロース系繊維及びそれに由来するセルロース誘導体からなる群から選択される1種以上である請求項1に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造。
  3. 記電解質水溶液における前記塩化マグネシウムの濃度が、(電解質水溶液における塩化マグネシウムの濃度/塩化マグネシウムの飽和濃度)で表した場合に0.10以上であり、且つ
    前記保水層における前記電解質水溶液の単位体積当たりの保持量が100〜1200mg/cm3である請求項1又は2に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造。
  4. 記塩化マグネシウムの含有量は、前記保水層の単位体積当たり20〜450mg/cm3である請求項1又は2に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造。
  5. 前記保水層の体積抵抗率が10kΩ・cm以下である請求項1〜4のいずれか1項に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造。
  6. 前記鉄筋コンクリート構造物のコンクリート表面と前記保水層との間に、導電性ハイドロゲルからなるゲル層が設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造。
  7. 鉄筋コンクリート構造物のコンクリート表面に設けられた保水層と、該保水層に接触して設けられた流電陽極とを有し、該流電陽極と該鉄筋コンクリート構造物の鉄筋とが導通可能に接続され、該流電陽極から該保水層を介して該鉄筋に防食電流が流れるようになされている、鉄筋コンクリート構造物の電気防食構造において、前記保水層として用いられる保水材であって、
    セルロース系繊維を含んで構成される吸水体に、潮解性塩を含む電解質水溶液を保持させてなり、該潮解性塩が塩化マグネシウムである保水材。
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