JP6970497B2 - 無機材料系建造物用の外装塗料を用いた鉄筋コンクリート電気防食用の陽極被膜 - Google Patents

無機材料系建造物用の外装塗料を用いた鉄筋コンクリート電気防食用の陽極被膜 Download PDF

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本発明は、鉄筋コンクリート電気防食用の外装塗料及び陽極被膜に係り、具体的には、外装が無機材料(典型的には、コンクリート、無機材料の新建材、など)により形成された建造物の外装塗料、鉄筋(又は鉄骨、以下鉄筋と総称する。)コンクリートの鉄筋の電気防食用の陽極として用いる被膜を形成するのに好適な外装塗料、及び鉄筋コンクリート電気防食用の陽極被膜に関する。
一般の住宅、高層住宅、事務棟、工場建屋などの各種の建造物において、空気中の塵埃による汚染、酸性雨あるいは空気中の炭酸ガス等の酸性要因、さらには太陽光により、無機材料系の外壁材あるいは屋根材(以下、外装材と総称する。)が劣化することが知られている。このような外装材の劣化を抑制するために、表面に塗装などにより保護被膜を形成することが行われている。例えば、特許文献1には、外装材にポリシロキサンと、該ポリシロキサン以外の集合体とからなる複合樹脂を水性媒体中に分散若しくは溶解してなる水性樹脂を含有する水性塗料を提案している。
一方、橋梁、トンネル、擁壁、水路、貯水槽、海水貯漕、岸壁、などの鉄筋コンクリート建造物では、コンクリートは高アルカリ性(pH12〜13)であり、鉄筋表面に緻密な不働態被膜が形成されるので、一般には錆が発生しないとされている。しかし、最近、酸性雨あるいは空気中の炭酸ガス等の酸性要因又は海水など塩害によってコンクリートが中性化する問題が提起されている。例えば、コンクリートが中性化して、水と酸素が浸透すると鉄筋は腐食する。この鉄筋コンクリートの中性化対策の一つとして、コンクリート表面に保護被覆を施すことが行われている。例えば、特許文献2に記載された保護被覆は、無機質セメントの結晶生成作用を有する触媒化合物を含浸させた不織布からなるシート材を、打設された未硬化のコンクリート表面に接着して形成される。これにより、未硬化のコンクリートの水和反応熱により不織布から触媒化合物が溶け出し、コンクリート内部に浸透する。コンクリート内部に浸透した触媒化合物は拡散してセメント結晶の生成を恒久的に行うので、コンクリートの劣化を防ぐことができるとしている。
ところで、コンクリートが中性化する現象は、空気中の炭酸ガスの作用を受けて、コンクリート中のセメントの水和によって生成した水酸化カルシウム(CaOH)が徐々に炭酸カルシウム(CaCO)になり、表面より次第にアルカリ性を失って中性化(炭酸化)すると言われている。また、海水や道路に散布された融雪剤に由来する塩化物イオンClが多孔質体のコンクリート中に浸透し、コンクリートのアルカリ性により形成され、鉄筋の表面を保護する不動態層を破壊して、アルカリ性環境下であるにもかかわらず腐食を進行させる「塩害」も深刻な問題となっている。しかしながら、鉄筋コンクリートの内部に一旦浸潤した塩化物イオンの除去は不可能に近いとされている。
一方、鉄筋コンクリートが中性化して鉄筋の錆びが進むと、強度が低下するとともに、錆により鉄筋が膨張してコンクリートのひび割れにつながるおそれがある。鉄筋の発錆を阻止する方法として、電気化学反応による電気防食を行うことが広く知られている(特許文献3)。つまり、鉄筋を陰極とし、鉄筋コンクリートの外表面に陽極を設け、それらの電極間に電流を流して鉄筋の電位を鉄鋼腐食の不活性領域に維持する電流を流して鉄筋の腐食を防止している。特に、特許文献3には、鉄筋コンクリートの表面に陽極となる金属線を設け、鉄筋コンクリートの表面に導電性粒子が混合された水性導電性塗料により被着し、これに陽極となる金属線を接続することが提案されている。なお、水性導電性塗料は、水性アクリル樹脂又は水性エポキシ樹脂に石油コークス粒子、グラファイト片、カーボンブラック粒子などの導電性粒子を混ぜ込んで生成することが記載されている。
特開2012−232887号公報 特開2010―242300号公報 特開2012−036343号公報
特許文献1に記載された複合樹脂を溶媒に溶解してなる塗料は、無機材料系建造物の外装塗料として、耐曝露汚染性、耐酸性雨性、耐水性などの耐候性に一定の効果があると認められる。しかし、一般の無機材料系建造物の外装の劣化を保護する外装塗料としては、耐候性などについて改善の余地があると思われる。
一方、特許文献2に記載の保護被膜は、無機質セメントの結晶生成作用を有する触媒化合物を含浸させた不織布からなるシート材を、打設された未硬化のコンクリート表面に接着することにより、コンクリートの中性化を予防できるものと認められるが、施工性について改善の余地がある。
さらに、特許文献3に記載の保護被膜は、鉄筋コンクリートの電気防食に適用して中性化を抑制して、鉄筋の発錆を阻止することが可能である。しかし、鉄筋コンクリート建造物の外表面に電気防食用の陽極となる金属線を被着する水性導電性塗料により形成される導電性被覆は、導電性粒子と塗装樹脂の結合は単なる物理的なものである。したがって、風雨や紫外線に曝されると塗装膜の耐水性及び耐候性が劣化し易いという問題がある。
なお、鉄筋コンクリートの電気防食用の保護被膜には、導電性及び通気性と透水性を備え、陽極として用いることが望まれるが、特許文献1,2に記載の塗料は、その要望に対応することができない。
本発明が解決しようとする課題は、無機材料系建造物の外装塗装膜の耐久性を一層向上 することができ、かつ導電性及び通気性と透水性を備えた外装塗装膜を形成するのに適 した外装塗装を用いて鉄筋コンクリート電気防食用として好適な陽極被膜を提供するこ とにある。
本発明の課題を解決するため、本発明に用いられる無機材料系建造物の外装用塗料は 、主成分がスルホン酸をグラフト重合させたPTFEであり、前記主成分におけるスル ホン酸当量が800以上、1170以下の範囲であり、前記主成分が2質量%以上、4 質量%以下の範囲で水を含む溶剤に混合されてなることを特徴とする。
本発明の塗料の主成分であるスルホン酸グラフト重合型PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂は、主鎖であるPTFEが電気化学的に安定な樹脂であることが知られている。したがって、空気中の塵埃による汚染、酸性雨あるいは空気中の炭酸ガス等の酸性要因、太陽光等による劣化を起こしにくい、耐水性及び耐候性に優れている等の特性を持つことから、無機材料系の外壁材あるいは屋根材の保護に適している。
ここで、グラフト部末端のスルホン酸当量は、スルホン酸1モル当たりの主成分の樹脂固体重量で表される数値である。すなわち、数値が大きいとスルホン酸基が少なく、数値が小さいとスルホン酸基が多いということになる。一方、スルホン酸基は、親水性を有することから、スルホン酸当量が大きい(スルホン酸基の数が少ない)と耐水性(水に溶け出さない性質)が向上する。逆に、スルホン酸当量が小さい(スルホン酸基の数が多い)と耐水性が低下する。そこで、一般の無機材料系の外装塗料には、耐水性を考慮して、主成分におけるスルホン酸当量が800以上であることが好ましい。
また、スルホン酸基は、イオン導電性を呈する(担う)ことから、後述する本発明の鉄筋コンクリートの陽極被膜として用いる場合は、スルホン酸当量が小さく、スルホン酸基の数が多いほうが好ましいので、用途に応じてスルホン酸当量を適宜選択するのが好ましい。
このような構成を有する本発明の外装塗料によれば、コンクリート建造物の外表面あるいは無機質系材料からなる新建材の外表面に塗布して乾燥させることにより、耐水性及び耐候性に優れた塗装膜を生成することができる。特に、溶剤を含む外装塗料に占める主成分の混合割合が1質量%以上、10質量%以下の範囲で選択すればよい。さらに、この範囲内でも、例えば、1.5質量%を超え8質量%以下の範囲を選択すれば、酸性雨あるいは炭酸ガス等の酸性要因が塗装膜に遮られて浸透しにくくなり、耐水性及び耐候性を向上させ、かつ太陽光による劣化を低減することができる。また、空気中の塵埃が付着しても、雨が降る度に外装面が雨により洗浄されてきれいになるという格別な効果が得られる。また、本発明の外装塗料は、コンクリート建造物の外表面あるいは無機質系材料からなる新建材の基材に直塗りすることが望ましい。これにより、施工が簡便になり、工期短縮に効果がある。しかし、これに限らず、外装材の塗装面の状態によっては、他の一般的な下塗り及び中塗りを行い、上塗りとし本発明の外装塗料を用いてもよい。
さらに、本発明の鉄筋コンクリート電気防食用の外料は、スルホン酸当量の上限を規定するとともに、主成分の外装塗料に占める混合割合を少なくする。すなわち、電気防食用の外装塗料は、主成分におけるスルホン酸当量が800以上、1170以下の範囲であること、及び溶剤を含む外装塗料に占める主成分の混合割合が1質量%以上、10質量%以下の範囲、好ましくは2質量%以上、4質量%以下の範囲で設定することを特徴とする。
このような本発明の外装塗料によれば、主成分中のスルホン酸基がイオン導電性を有することから、鉄筋コンクリート建造物の表面に導電性の被膜を形成することができる。特に、鉄筋コンクリート電気防食用の塗装被膜は、陽極として機能するものであるから導電性を有し、かつ被膜の表面抵抗を十分に小さくすることが望ましい。そこで、塗装被膜の導電性を担うスルホン酸当量が大きすぎると、表面抵抗が高くなりすぎるので、上限を1170以下に制限する。
また、電気防食用の塗装被膜は、防食電流の流路となる水分が鉄筋の深さまで浸透する必要がある。そのため、溶剤を含む外装塗料に占める主成分の混合割合を低い範囲に設定する。これにより、塗装被膜の密度を下げて、通気性及び透水性を持たせることができる。また、コンクリートは多孔質であるから、電気防食用の塗装被膜から鉄筋まで浸透する電流路を形成できる。その結果、鉄筋の防食電流を通流できるとともに、コンクリートの塩害の主要因である塩化物イオンを電気泳動により塗装膜近傍まで引き寄せることができる。
このように、本発明の外装塗料を鉄筋コンクリート表面に被着させて形成される塗装被膜は、導電性、通気性及び透水性を有することから、電気防食用の陽極として好適な陽極被膜を形成することができる。また、この陽極被膜は、従来のように導電性粒子と塗装樹脂を物理的に結合した陽極被膜と異なり、風雨や紫外線に曝されても耐水性及び耐候性が劣化しにくいという効果がある。特に、本発明の外装塗料は、鉄筋コンクリートの外表面に噴霧又は塗布により直塗りする。これにより、鉄筋コンクリートの鉄筋の発錆を抑える電気防食に好適な陽極被膜を形成することができる。
このような本発明の鉄筋コンクリート電気防食用の陽極被膜によれば、酸性雨や海水、あるいは塩分、及びその他の塩素化合物(例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、など)を含む水分が、陰極である鉄筋まで浸透して、電気化学反応によって分解される。その結果、コンクリートのアルカリ性が回復及び保持され、鉄筋表面の不働態被膜が侵されることはない。一方、電気化学反応によって分解された塩素イオンなど負イオンは、陽極に向かって泳動して陽極に至り、酸化されて塩素ガスなどのガスになり、導電性被膜の細孔を通って大気中に放散される。その結果、従来問題となっていた、鉄筋コンクリート中の塩素化合物の除去を行うことができるという格別な効果が得られる。
また、本発明に係る鉄筋コンクリート電気防食用の陽極被膜は、陽極電源に接続して用いられる。この場合において、陽極被膜の表面に紐状又は線状の炭素繊維、又は公知の白金族被覆チタン材よりなる陽極電極を備えて構成することが好ましい。特に、チタン材を薄い帯状に形成した陽極電極を用いるのがよい。この場合、陽極被膜への導体の電気的接続は、例えば一般の導電性を有する接着材あるいはシール材により圧接するようにすればよいが、弾力性を持つ材質を表側から被せて電気防食用の陽極被膜に圧着させるだけでも機能する。これにより、電気防食用の直流電源の陽極被膜への接続を容易に、かつ確実に行うことができる。
さらに、防食電流を供給する直流電源としては、太陽電池を用いることが好ましい。つまり、陽極電極に太陽電池の陽極を電気的に接続し、太陽電池の陰極を鉄筋コンクリートの鉄筋に電気的に接続して構成する。すなわち、電気防食用電流は、微小電流であり、電圧も数ボルトないし数十ボルトの直流電圧であることから、小型の太陽電池で広い面積の鉄筋コンクリート表面をカバーすることができる。また、鉄筋の電気防食の原理に従って、鉄筋の電位が鉄鋼腐食の周知の不活性領域に低下するように電流を調整すればよい。これにより、鉄筋の鉄分がイオン化して溶出するのを抑制あるいは阻止して鉄鋼の腐食が防止される。このとき流れる電流を、鉄筋の電位が不活性領域に維持するように、太陽電池の出力電流を調整する。
なお、日照が得られない夜間あるいは雨の場合には、防食用電流が得られない。しかし、間欠的な防食電流であっても、一定の防食効果が得られるとともに、塩化物イオンの除去が行われるから、問題とはならない。また、日照が得られる時間帯に太陽電池の電力で生成されたOH基が鉄筋コンクリート中に残存しているから、鉄筋周りのアルカリ性が保持されるので、鉄筋の腐食を防止できる。なお、必要ならば、必要に応じた容量の充電可能な電池を付設すればよい。
本発明によれば、無機材料系建造物の外装塗装膜の耐候性を一層向上し、鉄筋コンクリ ート電気防食用の導電性及び通気性と透水性を備えた好適な陽極被膜を提供することが できる。
本発明の鉄筋コンクリート電気防食用の外装塗料により形成された陽極被膜及び陽極電極を含む鉄筋コンクリート断面図である。
以下、本発明を実施例に基づいて説明する。
本発明の外装用塗料の具体例1は、無機材料系建造物の外装用塗料について説明する 。本実施例は、一般の住宅、高層住宅、事務棟、工場建屋などの各種の建造物の外壁材 、屋根材等に好適な外装用塗料である。これらの建造物の外壁あるいは屋根は、空気中 の塵埃による汚染、酸性雨あるいは空気中の炭酸ガス等の酸性要因、さらには太陽光に 曝される。これらの外壁あるいは屋根は、各種の材料により形成されるが、コンクリー ト、無機材からなる新建材、などの無機材料系の材料を用いて形成されるものが多くな っている。これらの無機材料系の外壁材あるいは屋根材( 以下、外装材と総称する。 ) は、一定の耐候性を備えていることから、普及されている。
しかし、無機材料系の建造物においても、長い間、空気中の塵埃による汚染、酸性雨あるいは空気中の炭酸ガス等の酸性要因、太陽光等に曝されると、外装材が劣化することが知られている。このような劣化を抑制するため、外装材の表面に塗装などにより保護被膜を形成することが行われている。しかし、一般の無機材料系建造物の外装の劣化を保護する外装塗料の耐候性などについては、寿命や費用について改善の余地がある。
本発明の具体例1の無機材料系建造物の外装塗料は、一般の無機材料系建造物の外装 の劣化を保護するものであり、化1に示す化学構造を有するスルホン酸グラフト重合型 PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)樹脂を主成分とする。化1におけるRFは、 化2〜4に示すように、種々の変形が可能である。
化1に示す主成分を、水及びアルコールを含む溶剤に溶かし又は混合して、無機材料系建造物の外装塗料とする。本実施例の外装塗料は、噴霧又は刷毛塗りなどにより、外装材の表面に直塗りすることが好ましい。これにより、施工が簡便になり、工期を短縮することができる。しかし、これに限られるものではなく、外装材表面の状態によっては、例えばコンクリートのように表面が粗く、塗料の浸透性が高い場合には、適宜、下塗りさらに中塗りを施したのち、本実施例の外装塗料を上塗りすることを妨げるものではない。また、下塗り塗料及び中塗り塗料は、その目的に応じて適宜選択することができる。
Figure 0006970497

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化1の化学構造の主鎖であるPTFEは電気化学的に安定な樹脂であることが知られている。したがって、酸性雨あるいは空気中の炭酸ガス等の酸性要因、太陽光等による劣化しにくい。また、耐水性及び耐候性に優れていることから、空気中の塵埃による汚染に対して水洗することにより、容易にきれいにすることができ、無機材料系の外壁材あるいは屋根材の保護に適している。
ここで、グラフト部末端のスルホン酸当量は、スルホン酸1モル当たりの主成分の樹脂固体重量、つまりスルホン酸グラフト重合型PTFEの重量で表される数値である。したがって、スルホン酸当量の数値が大きいとスルホン酸基が少なく、数値が小さいとスルホン酸基が多いことを意味する。ところで、スルホン酸基は親水性を有することから、スルホン酸当量が大きい(スルホン酸基の数が少ない)と耐水性(水に溶け出さない性質)が向上する。逆に、スルホン酸当量が小さい(スルホン酸基の数が多い)と耐水性が低下する。したがって、外装塗料の使用目的に応じて、スルホン酸当量を調整する必要がある。
本実施例の外装塗料の用途である無機材料系の外装材は、風雨に曝されるから、耐水性が最も主要な因子である。したがって、本実施例の無機材料系の外装塗料には、耐水性を考慮して、主成分におけるスルホン酸当量が一定値以上であることが好ましい。そこで、表1に示すように、主成分におけるスルホン酸当量Ewを変えて複数の試料について測定した。
ここで、スルホン酸当量Ewの測定法には、FT−IRや原子吸光法により、Sにまつわる検量線を作成する手法があるが、表1の測定は最も単純で正確な酸・塩基滴定法によった。また、試料には、便宜的に、化5に示すフッ素系カチオン交換樹脂を用いた。この樹脂は、電気化学的安定性とイオン導電性の高さを評価されて燃料電池の固体電解質あるいは食塩電界の隔膜として広く用いられている。特に、化学的及び電気化学的安定性は主鎖のPTFEに類した化学構造部分が担っていること、イオン導電性はグラフト部末端のスルホン酸基SO が担っていることから、主鎖がPTFEあるいはPTDFの場合でも、スルホン酸当量の耐水性及びイオン電導性の評価を考察することができると解する。
Figure 0006970497
ここで、フッ素系カチオン交換樹脂の試料E2についてスルホン酸当量を滴定により計測する手順を次に説明する。
・試料E2は、不揮発分20%の1プロパノール/水混合溶液
・試料E2:20gに水を80gに加えて100gとし、1%フェノールフタレイン溶液10gを加えて、1.0M水酸化リチウム水溶液を滴下
・1.0M水酸化リチウム水溶液を4.8g滴下した時点で中和を確認
この滴下により得られたデータに基づいて、スルホン酸当量Ewを次式(数1)により算出した。
(数1)
25×0.24/x=y×1.0/1000
ここで、xは、試料E2のスルホン酸当量Ew
yは、水酸化リチウム水溶液の滴下量[g]
数1に、y=4.8を代入することにより、x=1042を得た。
Figure 0006970497
表1の考察から、耐水性が可とされるスルホン酸当量は800となる。したがって、主成分におけるスルホン酸当量を800以上に設定することにより、コンクリート建造物の外表面あるいは無機質系材料からなる新建材の外表面に塗布して乾燥させれば、耐水性及び耐候性に優れた塗装膜を生成することができる。
一方、耐候性を確実に持たせるには、スルホン酸当量のみではなく、酸性雨や空気中の炭酸ガスの浸入を遮る特性が要求される。そこで、外装塗膜を形成する樹脂の高い密度(緻密性)が要求されるので、溶剤を含む外装塗料に占める主成分の混合割合を、1質量%以上、10質量%以下の範囲の高めの混合割合(例えば、1.5質量%以上、8質量%以下)の範囲に設定すれば、空気中の塵埃が付着したり、酸性雨あるいは炭酸ガス等の酸性要因が塗装膜に遮られて浸透しにくくなり、耐水性及び耐候性を向上させ、かつ太陽光による劣化を低減することができる。また、雨が降る度に外装面が雨により洗浄されて、付着した塵埃が流されてきれいになるという格別な効果が得られる。
実施例1の外装塗料に、塗料質量に対して光触媒粒子を0.2質量%以上、5.0質量%以下の範囲から選択した量を含有させることにより、耐久性を向上させることができる。
具体例2は、本発明の鉄筋コンクリート電気防食用の外装用塗料である。具体例1の 外装用塗料と異なる点は、主成分におけるスルホン酸当量の上限を規定したこと、及び 主成分の外装塗料に占める混合割合を小さい範囲に規定したことにある。すなわち、電 気防食用の外装用塗料は、主成分におけるスルホン酸当量が800以上、1170以下 の範囲であること、及び溶剤を含む外装塗料に占める主成分の混合割合が1質量%以上 、10質量%以下の範囲、好ましくは2質量%以上、4質量%以下の範囲に規定してい る。その他の点は、具体例1と同様であるから、説明を省略する。
本実施例によれば、主成分中のスルホン酸基がイオン導電性を有することから、鉄筋コンクリート建造物の表面に導電性被膜を形成することができる。特に、鉄筋コンクリート電気防食用の塗装被膜は、陽極として機能するものであるから導電性を有し、かつ被膜の表面抵抗を十分に小さくすることが望ましい。そこで、塗装被膜の導電性を担うスルホン酸当量が大きすぎると、表面抵抗が高くなりすぎるので、上限を1170以下に制限している。
また、電気防食用の塗装被膜は、水分が鉄筋の深さまで浸透する必要がある。そこで、本実施例では、溶剤を含む外装塗料に占める主成分の混合割合を、実施例1の外装塗料よりも低い範囲に設定している。これにより、塗装被膜に通気性及び透水性を持たせることができ、電気防食用の塗装被膜から、多孔質のコンクリート層を介して鉄筋にまで浸透する電流路を形成できる。透水性は、水の浸透深さを例えば5mm深さ、その場合の塗布量は50〜90g/mとする。その結果、鉄筋の防食電流を通流できるとともに、コンクリートの中性化の主要因である塩化物イオンを電気泳動により塗装膜近傍まで引き寄せることができる。塗装膜近傍に引き寄せられた塩化物イオンは、接続された陽極から供給される陽子によって中和されてガス化され、通気性を有する塗装被膜を通って大気に放出される。その結果、鉄筋コンクリート中の塩化物イオンを大気に放出させて除去することができる。
上述したように、本実施例の外装塗料によれば、鉄筋コンクリート表面に形成される塗装被膜が、導電性、通気性及び透水性を有することから、電気防食用の陽極として好適な陽極被膜を形成することができる。また、この陽極被膜は、従来のように導電性粒子と塗装樹脂を物理的に結合した陽極被膜と異なり、風雨や紫外線に曝されても耐水性及び耐候性が劣化しにくいという効果がある。加えて、透明な被膜が形成されるので、外観を損なうことがないという利点がある。特に、本実施例の外装塗料を鉄筋コンクリートの外表面に直接、噴霧又は塗布により直塗りして、鉄筋コンクリートの鉄筋の電気防食に好適な導電性被膜を形成することができる。
このようにして形成された本実施例の鉄筋コンクリート電気防食用の導電性被膜に、直流電源の陽極を接続し、陰極を鉄筋に接続して防食電流を流すことにより、酸性雨や海水、あるいは塩分、及びその他の塩素化合物(例えば、塩化ナトリウム、塩化水素、など)を含む水分が、陰極である鉄筋まで浸透し、電気化学反応によって分解される。これにより、コンクリートのアルカリ性が保持され、鉄筋表面の不働態被膜が侵されることはない。一方、電気化学反応によって分解された塩素イオンなど負イオンは、陽極に向かって泳動して陽極に至り、酸化されて塩素ガスなどのガスになり、導電性被膜の細孔を通って大気中に放散される。その結果、従来問題となっていた、鉄筋コンクリート中の塩素化合物の除去を行うことができるという格別な効果が得られる。
具体例2の外装塗料に、塗料質量に対して光触媒粒子を0.2質量%以上、5.0質 量%以下の範囲から選択した量を含有させることにより、親水状態とそれによる高い導 電性を向上させることができる。
本発明の実施例は具体例2の外装塗料を用いて形成した鉄筋コンクリート電気防食 用の導電被膜を用いて、直流電源に接続可能な構造の陽極被膜、及び直流電源に接続し て防食電流を通流可能な構成を備えた陽極被膜を形成したものである。特に、陽極被膜 は直流電源の陽極に接続する必要がある。しかし、塗料により形成された導電被膜は、 一般に極めて薄いことから、その被膜と直流電源の陽極とを接続するインターフェイス である被膜側の陽極電極の構成又は構造が重要になる。従来は、矩形板状の陽極電極を 陽極被膜に埋め込み又は導電性の接着材等で張付け、その陽極電極に直流電源の陽極に 接続された電線を端子接続することが行われていた。これによれば、矩形板状の陽極電 極を陽極被膜に適宜分散して複数張付ける必要があることから、作業が煩雑になるとと もに、それらに配線をしなければならないことから、施工性に問題がある。
本実施例は、陽極被膜と直流電源の陽極とを接続する陽極電極を改良したことを特徴とする。図1に、本実施例の鉄筋コンクリート電気防食用の陽極被膜、陽極電極及び直流電源の構成を断面図で示す。図1は、模式的に鉄筋コンクリートの部分断面を示すものであり、各部の寸法は適宜縮尺して記載しているので、実際の寸法とは異なるものである。図示のように、鉄筋コンクリート1は、内部に鉄筋2が埋設されている。鉄筋コンクリート1の外表面には、陽極被膜3である導電被膜が形成されている。陽極被膜3の表面には、炭素繊維からなる紐状の陽極電極4が、導電性の接着材5によって圧着により固定して電気的に接続されている。なお、接着材5に代えて周知のシール材により圧接するようにしてもよい。
陽極電極4の適宜箇所に、例えば矩形状の電極端子6が紐状の陽極電極4に電気的に接続して設けられている。なお、電極端子6は図示していない導電性の接着材により固定して設けられている。電極端子6には、図示していない接続端子と電線を介して直流電源7の陽極に接続されている。直流電源7の陰極は電線を介して鉄筋2に接続されている。また、紐状の陽極電極4は網状にする必要はなく、紐状又は線状に伸ばして敷設する陽極電極4の間隔は疎ら(20cm〜1000cm間隔、好ましくは30〜50cm間隔)でよい。なお、間隔を密にすれば、塩素イオンンのガス化を促進するので好ましい。
本実施例によれば、鉄筋コンクリート1の陽極被膜3は、透水性を有することから、酸性雨や海水、あるいは塩分、及びその他の塩素化合物(例えば、塩化ナトリウム、塩化水素、など)を含む水分が陽極被膜3を介して、鉄筋コンクリート1の内部に浸透し、陰極である鉄筋2まで達する。その過程で、直流電源7から電極端子6と陽極電極4を介して鉄筋2に防食電流が流れ、酸性雨や海水、あるいは塩分、及びその他の塩素化合物(例えば、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、など)が電気化学反応によって分解される。これにより、鉄筋コンクリート1のアルカリ性が保持され、鉄筋2表面の不働態被膜が侵されることなく、コンクリートのアルカリ性が保持され、鉄筋表面の不働態被膜が侵されない、つまり、鉄イオンの溶出が抑えられて、鉄筋2の発錆が抑えられる。
一方、電気分解により発生した塩化物イオンなど負イオンは、陽極に向かって泳動して陽極に至り、酸化されて塩素ガスなどのガスになり、陽極被膜3の細孔を通って大気中に放散される。その結果、従来問題となっていた、鉄筋コンクリート中の塩素化合物の除去を行うことができ、鉄筋の電気防食を持続できるという格別な効果が得られる。これに加えて、実施例2の塗装被膜の耐候性を備えていることは言うまでもない。
ここで、本実施例の直流電源7は、太陽電池あるいは風力発電機を用いて構成することが好ましい。つまり、太陽電池の陽極が電気的に接続された陽極被膜3と、太陽電池の陰極が鉄筋2に電気的に接続されたものとする。つまり、鉄筋の電気防食電流は、微小電流であり、電圧も数ボルトないし数十ボルトの直流電圧であるから、小型の太陽電池で広い面積の鉄筋コンクリート1の表面をカバーすることができる。特に、鉄筋2の電気防食の原理は、鉄筋2の電位が鉄鋼腐食の周知の不活性領域に低下するように電流を調整すればよい。これにより、鉄筋2の鉄分がイオン化して溶出するのを抑制あるいは阻止して鉄鋼の腐食が防止される。なお、鉄筋2の電位を不活性領域に維持するために、太陽電池の出力電流を調整するため、直流電源7には、防食電流を設定電流に制御する電圧制御機能を備えた構成する。
また、太陽電池を用いた場合は、日照が得られない夜間あるいは雨の場合には、防食用電流が得られない。しかし、間欠的な防食電流であっても、一定の防食効果が得られるとともに、塩化物イオンの除去が行われるから、問題とはならない。必要ならば、適宜な容量の蓄電池を付設すればよい。
以上、本発明を実施例に基づいて説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の主旨の範囲で変形又は変更された形態で実施することが可能であることは、当業者にあっては明白なことであり、そのような変形又は変更された形態が本願の特許請求の範囲に属することは当然である。
1 鉄筋コンクリート
2 鉄筋
3 陽極被膜
4 陽極電極
5 接着材
6 電極端子
7 直流電源

Claims (2)

  1. 鉄筋コンクリートの電気防食に用いられる陽極被膜であって、
    炭素繊維により形成された帯状、紐状又は線状の導線を固定してなる陽極電極を、前記 陽極被膜における鉄筋コンクリート側とは反対側である表面に備え、
    主成分がスルホン酸をグラフト重合させたPTFEであり、前記主成分におけるスルホ ン酸当量が800以上、1170以下の範囲であり、前記主成分が2質量%以上、4質 量%以下の範囲で水を含む溶剤に混合されてなる無機材料系建造物用の外装塗料を鉄筋 コンクリート建造物の外表面に被着して形成されてなる導電性及び通気性を有する鉄筋 コンクリート電気防食用の陽極被膜
  2. 前記陽極電極に太陽電池の陽極が電気的に接続され、前記太陽電池の陰極が前記鉄筋コ ンクリートの鉄筋に電気的に接続されてなることを特徴とする請求項1に記載の陽極被
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