JP6495685B2 - 水中油型乳化組成物 - Google Patents
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Description
さらに驚くべきことに、これらを組み合わせることにより、ニコチン酸アミド単体を含有するときよりも肌のハリ・弾力が向上することを見出し、シワ・たるみといった老化の形態的変化を予防・改善することを見出して本発明を完成した。
本発明における成分(A)ニコチン酸アミドは、ニコチン酸(ビタミンB3/ナイアシン)のアミドである。ニコチン酸アミドは水溶性ビタミンで、ビタミンB群の一つである公知の物質であり、天然物(米ぬかなど)から抽出されたり、あるいは公知の方法によって合成することができる。具体的には、第15改正日本薬局方2008に収載されているものを用いることが出来る。
本発明では成分(B)として下記式(I)で表される長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤が用いられる。
上記式(I)中、R1CO−は平均炭素原子数10〜22の飽和または不飽和の脂肪酸
残基(アシル基)を表す。R1COとして、C11H23CO、C12H25CO、C13H27CO、C14H29CO、C15H31CO、C16H33CO、C17H35CO、ココヤシ脂肪酸残基、パームヤシ脂肪酸残基等が例示される。なお、R1COは、安全性等の点から、その平均炭素原子数が12〜22のものがより好ましい。
本発明の成分(C)ステロール誘導体はステロール骨格を有する油剤を指す。ステロール骨格を有する誘導体で医薬品、化粧品に用いられるものであれば誘導体の種類は特に限定されないが、ステロールに存在する水酸基と各種の酸とのエステル体が好ましい。特に、脂肪酸、アシルアミノ酸、ダイマージリノール酸とのエステル体が好ましい。
中でも、フィトステロール、ラノステロール、コレステロールまたはジヒドロコレステロールが好ましく、フィトステロールまたはコレステロールが特に好ましい。
中でも、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/ベヘニル/オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/ベヘニル/2−オクチルドデシル)、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル/オクチルドデシル)またはN−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(フィトステリル/2−オクチルドデシル)が好ましい。N−アシルアミノ酸ステロールエステルは、2種以上の混合物であってもよい。
具体的には、ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル/セチル/ステアリル/ベヘニル)、ダイマージリノール酸ダイマージリノレイルビス(ベヘニル/イソステアリル/フィトステリル)、ダイマージリノール酸ジ(イソステアリル/フィトステリル)等が挙げられる。
下記表1〜2に示す処方の水中油型乳化乳液を調製し、肌のハリ・弾力、べたつき、刺激感について下記の方法により評価した。その結果も併せて表1〜2に示す。
イ.肌のハリ・弾力
ロ.べたつき
ハ.刺激感
[イ、ロについて(官能評価)]
20代〜40代の女性で官能評価の訓練を受け、一定の基準で評価が可能な専門パネルを10名選定した。各試料について専門パネルが皮膚に塗布した時に感じる、肌のハリ・弾力、べたつきを下記絶対評価にて5段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:非常に肌のハリ・弾力があると感じる
4点:肌のハリ・弾力があると感じる
3点:普通
2点:あまり肌のハリ・弾力があると感じない
1点:肌のハリ・弾力があると感じない
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超える4点以下 :良好
△ :2点を超える3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:べたつきを感じない
4点:ほとんどべたつきを感じない
3点:ややべたつきを感じる
2点:べたつきを感じる
1点:非常にべたつきを感じる
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超える4点以下 :良好
△ :2点を超える3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
[ハについて(官能評価)]
本発明における「刺激感」とは塗布直後のぴりぴり・ちくちくとした感触(スティンギング)であり、他に通常、紅斑や浮腫のような炎症性症状は伴わず、一過性に消失する反応を指すものである。事前に社内スティンギングテストを行い、刺激に感度が高く、安定した評価が可能な20代〜50代の男性10名を専門パネルとして選定した。各試料について専門パネルが皮膚に塗布した時に感じる、刺激感を下記絶対評価にて5段階に評価し評点を付け、各試料ごとにパネル全員の評点合計から、その平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
(刺激感の評価)
絶対評価基準
(評点):(評価)
5点:刺激感を感じない
4点:ほとんど刺激感を感じない
3点:やや刺激感を感じる
2点:刺激感を感じる
1点:はっきりと刺激感を感じる
4段階判定基準
(判定):(評点の平均点)
◎ :4点を超える :非常に良好
○ :3点を超える4点以下 :良好
△ :2点を超える3点以下 :やや不良
× :2点以下 :不良
A:成分1〜5を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分6〜12を70℃で均一に溶解混合する。
C:AにBを添加し70℃で乳化する。
D:Cに成分13〜15を添加混合した後、40℃まで冷却して水中油型乳化乳液を得た。
これに対して成分(A)を含有していない比較品1では肌のハリ・弾力を得ることが出来なかった。また成分(B)を含有していない比較品2では乳化不良で水中油型乳化乳液を調製することが出来ず、評価することが出来なかった。成分(B)の代わりに脂肪酸石鹸乳化を行った比較品3ではべたつきを低減することは出来なかった。
A:成分1〜4を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分5〜17を70℃で均一に溶解混合する。
C:AにBを添加し70℃で乳化する。
D:Cに成分18〜20を添加混合した後、40℃まで冷却して水中油型乳化乳液を得た。
これに対して成分(C)を含有していない比較品4では刺激感を低減することが出来なかった。成分(C)の代わりに誘導体ではないステロールを含有した比較品5及び6においても同様に刺激感を低減することは出来ず、さらにべたつきが増してしまった。
しかも(A)/((C)+(E))<1であると刺激感、べたつきについて特に優れることがわかった。
(成分) (質量%)
1.1,3−ブチレングリコール 12.0
2.グリセリン 5.0
3.精製水 残部
4.ニコチン酸アミド 5.0
5.N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム 0.5
6.ヒドロキシステアリン酸コレステリル (注11) 4.0
7.ミツロウ 1.0
8.α−オレフィンオリゴマー 5.0
9.重質流動イソパラフィン (注12) 3.0
10.ジメチルポリシロキサン(10CS) 1.0
11.セラミド2 0.1
12.アスタキサンチン 0.1
13.トコフェロール 0.01
14.セトステアリルアルコール 2.0
15.ベヘニルアルコール 1.0
16.パラオキシ安息香酸メチル 適量
17.アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体 (注3) 0.15
18.キサンタンガム 0.1
19.水酸化ナトリウム2%溶液 0.2
20.香料 適量
注11)サラコスHS(日清オイリオ社製)
注12)パールリーム18(日油社製)
A:成分1〜4を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分5〜16を80℃で均一に溶解混合する。
C:AにBを添加し70℃で乳化する。
D:Cに成分17〜19を添加混合した後、40℃まで冷却して水中油型乳化クリームを得た。
(成分) (%)
1.1,3−ブチレングリコール 5.0
2.ジブチレングリコール 5.0
3.精製水 残部
4.ニコチン酸アミド 5.0
5.N−ステアロイル−N−メチルタウリンナトリウム 0.25
6.マカデミアナッツ油脂肪酸フィトステリル (注13) 1.0
7.軽質流動イソパラフィン (注14) 2.0
8.ジメチルポリシロキサン(6CS) 3.0
9.セラミド3 0.1
10.トコフェロール 0.01
11.セトステアリルアルコール 0.5
12.パラオキシ安息香酸メチル 適量
13.カルボマー (注10) 0.15
14.(アクリル酸Na/アクリロイルジメチルタウリンNa)コポリマー
(注15) 0.1
15.水酸化ナトリウム2%溶液 0.2
16.エタノール 5.0
17.香料 適量
注13)PLANDOOL−MAS(日本精化社製)
注14)クロラータムLES(クローダ社製)
注15)SIMULGEL EG(SEPIC社製)
A:成分1〜4を70℃で均一に溶解混合する。
B:成分5〜12を80℃で均一に溶解混合する。
C:AにBを添加し70℃で乳化する。
D:Cに成分13〜17を添加混合した後、40℃まで冷却して水中油型乳化美容液を得た。
Claims (5)
- 次の成分(A)〜(D);
(A)ニコチン酸アミド
(B)下記式(I)で表される長鎖アシルスルホン酸塩型陰イオン性界面活性剤、
R1CO−a−(CH2)nSO3M1 (I)
〔式(I)中、R1CO−は平均炭素原子数10〜22の飽和又は不飽和の脂肪酸残基(アシル基)を示し;aは−O−又は−NR2−(ただし、R2は水素原子、又は炭素原子数1〜3のアルキル基を示す)を示し;M1は水素原子、アルカリ金属類、アルカリ土類金属類、アンモニウム又は有機アミン類を示し;nは1〜3の整数を示す。〕
(C)ステロール誘導体
(D)水
を含有し、組成物中の成分(A)と成分(C)の含有質量比(A)/(C)が0.5〜50である、水中油型乳化組成物。 - 成分(A)が組成物の総質量に対して1〜10質量%である、請求項1に記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(C)がステロールの脂肪酸、アシルアミノ酸、ダイマージリノール酸からなる群から選ばれる1種又は2種以上とのエステル体である、請求項1又は2に記載の水中油型乳化組成物。
- 組成物中の成分(A)と成分(B)の含有質量比(A)/(B)が1〜50である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水中油型乳化組成物。
- 成分(E)として成分(C)以外の油剤を更に含有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水中油型乳化組成物。
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