JP6830735B2 - 乳化型皮膚外用剤 - Google Patents

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本発明は乳化型皮膚外用剤に関する。
従来、肌を保湿することや肌の乾燥を防ぐことを目的とする皮膚外用剤としては、化粧水、ジェル、乳液、クリームなどの様々な剤型のものが知られている(例えば、特許文献1〜3)。これらの中でも、保湿感の高さ、使い勝手の良さの観点では、乳液、クリームなどの乳化型皮膚外用剤が好まれている。
これらの乳化型皮膚外用剤においては、保湿感を高める観点から、油分や多価アルコールの配合量を増やすことが有効である。しかしながら、油分や多価アルコールの配合量を増やすと、使用者によっては、べたつきを感じる場合がある。特に、「しっとり感」よりも「さっぱり感」を重視する使用者(例えば、男性など)は、その傾向が顕著である。従って、特にさっぱり感を重視する使用者に対しては、塗布後の肌の保湿感(潤い感)とべたつきの少なさ(さっぱり感)を両立させた乳化型皮膚外用剤が求められている。
特開2009−40705号公報 特開2006−22037号公報 特開2001−316243号公報
本発明は、良好な保湿感が得られ、かつ、使用後のべたつきが少なく、さっぱり感に優れた乳化型皮膚外用剤を得ることを目的とする。
すなわち、本発明は、
(1)下記成分A〜成分Fを含有する乳化型皮膚外用剤、
成分A:二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステル
成分B:トラネキサム酸及び/又はその誘導体
成分C:グリセリン及び/又はポリグリセリン
成分D:重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル
成分E:アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩
成分F:高級アルコール
(2)前記成分Aが、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステルである(1)記載の乳化型皮膚外用剤、
(3)前記成分Aの含有量が0.1〜2.0質量%であり、
前記成分Bの含有量が0.5〜2.5質量%であり、
前記成分Cの含有量が0.5〜12質量%である(1)又は(2)記載の乳化型皮膚外用剤、並びに
(4)さらに、下記成分Gを含有する(1)〜(3)のいずれかに記載の乳化型皮膚外用剤
成分G:シア脂
に関する。
本発明の、二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステル、トラネキサム酸及び/又はその誘導体、グリセリン及び/又はポリグリセリン、重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル、アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩、並びに高級アルコールを含有する乳化型皮膚外用剤は、良好な保湿感が得られ、かつ、使用後のべたつきが少なく、さっぱり感に優れる。さらに、本発明の乳化型皮膚外用剤は肌への伸び及び肌へのなじみに優れ、使用感に優れる。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステル、トラネキサム酸及び/又はその誘導体、グリセリン及び/又はポリグリセリン、重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル、アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩、並びに高級アルコールを含む。
本明細書において、前記二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステルは「成分A」と称する場合がある。前記トラネキサム酸及び/又はその誘導体は「成分B」と称する場合がある。前記グリセリン及び/又はポリグリセリンは「成分C」と称する場合がある。前記重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルは「成分D」と称する場合がある。前記アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩は「成分E」と称する場合がある。また、前記高級アルコールは「成分F」と称する場合がある。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、さらに前記の成分A〜F以外の成分(他の成分)を含んでいてもよい。上記の成分、例えば、成分A〜F及び他の成分は、それぞれ、1種のみが用いられてもよく、2種以上が用いられてもよい。
成分A:二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステル
前記成分Aは、混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステルである。前記混合脂肪酸は、2種以上の脂肪酸からなる。前記混合脂肪酸は、二塩基酸である脂肪酸を含む。前記混合脂肪酸は、特に限定されず、例えば、直鎖脂肪酸であっても、分岐鎖脂肪酸であってもよい。また、飽和脂肪酸であっても、不飽和脂肪酸であってもよい。なお、本明細書において、前記「オリゴエステル」とは、特に限定されないが、好ましくは、重合度が2〜20のエステル体のことをいう(例えば、1分子中にグリセリンに由来する構成単位を2〜20含むエステル体のことをいう)。成分Aは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
前記二塩基酸としては、特に限定されないが、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、酒石酸などが挙げられる。前記混合脂肪酸を構成する二塩基酸以外の脂肪酸としては、特に限定されないが、例えば、カプリル酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、アラキン酸、ベヘン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、2−エチルブタン酸、2−メチルペンタン酸、2−エチルヘキサン酸、イソステアリン酸などが挙げられる。
成分Aとしては、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステルが好ましい。
成分Aの製造方法は、特に限定されず、公知のエステル化法により得ることができる。例えば、酸クロリドからエステル化する方法、エステル基交換法、混合脂肪酸とグリセリンとのエステルを合成した後に二塩基酸でエステル化する方法、二塩基酸とグリセリンのエステルを合成した後に混合脂肪酸でエステル化する方法:二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンを同時にエステル化する方法などが挙げられる。
成分Aの市販品としては、例えば、日清オイリオグループ株式会社製、商品名「ノムコートLAH[(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステル]」などが挙げられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Aの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.1〜2.0質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜1.2質量%である。前記含有量が0.1質量%以上であることにより、なじみの速さ及び肌に保湿感を与える効果、並びに使用後の肌の乾燥を防ぐ効果がより一層向上する。また、前記含有量が2.0質量%以下であることにより、使用後の肌のべたつきの抑制効果がより一層向上する。当該成分Aの含有量は、本発明の乳化型皮膚外用剤中の全ての成分Aの含有量の合計である。特に、本発明の乳化型皮膚外用剤中の(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステルの含有量が前記範囲内であることが好ましい。
成分B:トラネキサム酸及び/又はその誘導体
前記成分Bは、トラネキサム酸及び/又はトラネキサム酸の誘導体である。成分Bは、トラネキサム酸及びトラネキサム酸の誘導体のうち、いずれか一方であってもよいし、両方であってもよい。具体的には、成分Bは、特に限定されないが、トラネキサム酸、トラネキサム酸塩、トラネキサム酸の二量体、トラネキサム酸のアミド体、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル、トラネキサム酸とゲンチシン酸のエステルなどが挙げられる。前記トラネキサム酸塩としては、特に限定されないが、カリウム塩、ナトリウム塩、マグネシウム塩、カルシウム塩等の金属塩、リン酸塩、塩酸塩、硫酸塩などが挙げられる。成分Bは、1種のみが用いられてもよいし、2種以上が用いられてもよい。成分Bとしては、トラネキサム酸及び/又はトラネキサム酸塩が特に好ましい。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Bの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.5〜2.5質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜2.2質量%である。前記含有量が0.5質量%以上であることにより、使用後の肌のべたつきの抑制効果、なじみやすさ及び保湿感がより一層向上する。また、前記含有量が2.5質量%以下であることにより、使用後の肌のかさつきの抑制効果が向上する。当該成分Bの含有量は、本発明の乳化型皮膚外用剤中の全ての成分Bの含有量の合計量である。特に、本発明の乳化型皮膚外用剤中のトラネキサム酸及びトラネキサム酸塩の含有量が前記範囲内であることが好ましい。
成分C:グリセリン及び/又はポリグリセリン
前記成分Cは、グリセリン及び/又はポリグリセリンである。成分Cは本発明の乳化型外用剤に優れた保湿感を付与することを目的として配合する。成分Cは他の多価アルコールに比べ、べたつきが少ないため、成分Cを保湿剤として配合することで、良好な保湿感が得られ、かつ、使用後のべたつきが少ない乳化型皮膚外用剤が得られる。本発明において「グリセリン」とは、「グリセリン」と「濃グリセリン」の双方を意味する。ポリグリセリンとしては、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、デカグリセリンなどが挙げられ、ジグリセリン、トリグリセリンが好ましい。成分Cは、グリセリン及びポリグリセリンのうち、いずれか一方であってもよく、両方であってもよい。なかでも、使用後のべたつきの観点からグリセリンのみを用いることがより好ましい。
成分Cの市販品としては、例えば、阪本薬品工業株式会社製、商品名「化粧品用濃グリセリン」(グリセリン)などが挙げられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Cの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.5〜12質量%が好ましく、より好ましくは、1.2〜9質量%であり、さらに好ましくは3.0〜8質量%である。前記含有量が0.5質量%以上であることにより、保湿感及び伸びがより一層向上する。また、前記含有量が12質量%以下であることにより、使用後の肌のべたつきの抑制効果がより一層向上する。当該成分Cの含有量は、本発明の乳化型皮膚外用剤中の全ての成分Cの含有量の合計である。
成分D:重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル
前記成分Dは、重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステルである。前記ポリグリセリンの重合度は、分子中の親水性部分が相対的に大きくなり、優れた乳化効果が発揮されるという観点から4以上であり、好ましくは4〜10であり、より好ましくは6〜10である。また、前記ポリグリセリン脂肪酸エステルのHLBは、耐水性ないし撥水性の効果の観点から、8以下のものが好ましい。これらの観点から、成分Dは炭素数が12以上の脂肪酸1以上と、ポリグリセリンとのエステルであることが好ましい。さらに成分Dは、常温で固体のものが望ましく、液状のものは、高温での安定性が悪化する傾向がある。
成分Dとしては、特に限定されないが、例えば、ジラウリン酸テトラグリセリル、ジミリスチン酸テトラグリセリル、ジパルミチン酸テトラグリセリル、ジステアリン酸テトラグリセリル、ジベヘニン酸テトラグリセリル、トリラウリン酸テトラグリセリル、トリミリスチン酸テトラグリセリル、トリパルミチン酸テトラグリセリル、トリステアリン酸テトラグリセリル、トリベヘニン酸テトラグリセリル、テトララウリン酸テトラグリセリル、テトラミリスチン酸テトラグリセリル、テトラパルミチン酸テトラグリセリル、テトラステアリン酸テトラグリセリル、テトラベヘニン酸テトラグリセリル、ジラウリン酸ヘキサグリセリル、ジミリスチン酸ヘキサグリセリル、ジパルミチン酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸ヘキサグリセリル、ジベヘニン酸ヘキサグリセリル、トリラウリン酸ヘキサグリセリル、トリミリスチン酸ヘキサグリセリル、トリパルミチン酸ヘキサグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、トリベヘニン酸ヘキサグリセリル、テトララウリン酸ヘキサグリセリル、テトラミリスチン酸ヘキサグリセリル、テトラパルミチン酸ヘキサグリセリル、テトラステアリン酸ヘキサグリセリル、テトラベヘニン酸ヘキサグリセリル、ペンタラウリン酸ヘキサグリセリル、ペンタミリスチン酸ヘキサグリセリル、ペンタパルミチン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタベヘニン酸ヘキサグリセリル、トリラウリン酸デカグリセリル、トリミリスチン酸デカグリセリル、トリパルミチン酸デカグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリベヘニン酸デカグリセリル、テトララウリン酸デカグリセリル、テトラミリスチン酸デカグリセリル、テトラパルミチン酸デカグリセリル、テトラステアリン酸デカグリセリル、テトラベヘニン酸デカグリセリル、ペンタラウリン酸デカグリセリル、ペンタミリスチン酸デカグリセリル、ペンタパルミチン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタベヘニン酸デカグリセリル、ヘプタラウリン酸デカグリセリル、ヘプタミリスチン酸デカグリセリル、ヘプタパルミチン酸デカグリセリル、ヘプタステアリン酸デカグリセリル、ヘプタベヘニン酸デカグリセリル、オクタラウリン酸デカグリセリル、オクタミリスチン酸デカグリセリル、オクタパルミチン酸デカグリセリル、オクタステアリン酸デカグリセリル、オクタベヘニン酸デカグリセリルなどが挙げられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Dの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは、0.5〜5質量%である。当該成分Dの含有量は、本発明の乳化型皮膚外用剤中の全ての成分Dの含有量の合計である。
成分E:アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩
前記成分Eは、アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩である。前記アシル基の炭素数は、乳化剤としての性能に優れるという観点から、8以上であり、好ましくは8〜18である。成分Eの原料となる脂肪酸には、飽和、不飽和、分岐脂肪酸、親水性置換基をもつ脂肪酸から、1種あるいは2種以上を組み合わせたものが選択される。また、塩の種類としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩などのアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩などのアルカリ土類金属塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩などが挙げられる。アシル乳酸及びその塩は、水相成分が多く油相やワックス等の油相成分が少ない処方でも安定した乳化型皮膚外用剤とすることができる。
成分Eとしては、特に限定されないが、例えば、オクタノイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;カプロイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;2−エチルヘキサノイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;ラウロイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;ミリストイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;パルミトイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;ステアロイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;イソステアロイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;オレオイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;12−ヒドロキシステアロイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;リシノレイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩;ベヘノイル乳酸及びそのナトリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、アンモニウム塩、トリエタノールアミン塩などが挙げられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Eの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.01〜5質量%が好ましく、より好ましくは、0.1〜2質量%である。当該成分Eの含有量は、本発明の乳化型皮膚外用剤中の全ての成分Eの含有量の合計である。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Dと成分Eとの合計含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型外用剤100質量%に対して、0.2〜15質量%が好ましく、より好ましくは、0.6〜7質量%である。また、成分Dと成分Eとの含有質量比は、広い範囲で適用可能であるが、1:20〜20:1の任意の質量比が好ましく、より好ましくは1:10〜10:1である。この質量比は、水相のpHや油相成分の極性、濃度に依存することなく設定することができる。成分Dと成分Eとの含有質量比が、前記範囲であれば、安定性に優れ、さらに使用後のべたつきが少なく、さっぱり感に優れた乳化型皮膚外用剤がより容易に調製できる。
前記成分D及び前記成分Eはあらかじめ混合された混合乳化剤として配合してもよい。また、さらに高級アルコールが加えられた混合乳化剤として配合してもよい。高級アルコールが加えられた混合乳化剤の市販品として、日光ケミカルズ株式会社製、商品名「NIKKOL ニコムルス41(ベヘニルアルコール、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ステアロイル乳酸ナトリウム)」などが挙げられる。
成分F:高級アルコール
前記成分Fは、高級アルコールである。高級アルコールは本発明の乳化型外用剤に一層優れた保湿感及び乳化安定性を付与すること、並びに乳化型皮膚外用剤のかたさを調節することを目的として配合する。成分Fとしては、炭素数12〜22のものが好ましく、より好ましくは炭素数16〜20のものである。かかる成分Fは市販品として容易に入手することができる。
成分Fの具体例としては、例えば、ラウリルアルコール、ミリスチルアルコール、セチルアルコール(セタノール)、ステアリルアルコール、イソステアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、オレイルアルコール、べへニルアルコールなどが挙げられる。高級アルコールは、1種を単独で用いても良く、2種以上を適宜組み合わせて用いても良い。なかでも、セチルアルコール、ステアリルアルコール、べへニルアルコールが好ましい。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の成分Fの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.5〜15質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜10質量%である。前記含有量が0.5質量%以上であることにより、保湿感及び乳化安定性がより一層向上する。また、前記含有量が15質量%以下であることにより、べたつき抑制効果がより一層向上する。特に本発明の乳化型皮膚外用剤をクリームとする場合の前記含有量は2質量%以上がさらに好ましい。当該成分Fの含有量は、本発明の乳化型皮膚外用剤中の全ての成分Fの含有量の合計である。
成分G:シア脂
本発明の乳化型皮膚外用剤は、シア脂(成分G)を含有することが好ましい。シア脂(「シアバター」とも称する)であり、INCI名(International Cosmetic Ingredient Dictionary and Handbook,第15版,第1巻,Personal Care Products Council,2014年,p.495)で「BUTYROSPERMUM PARKII (SHEA) BUTTER」と表記される。成分Gは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。成分Gを配合することで、使用後の肌の保湿感(潤い感)をより一層向上させることができ、さらに塗布時にコクのある使用感を向上させることができる。
成分Gは、特に限定されないが、塗布時のコクのある使用感をより一層向上させる観点から、25℃で固形である(すなわち、25℃で流動性がない)ことが好ましい。また、成分Gの市販品としては、例えば、商品名「Star Shea Butter Refined」、高級アルコール工業株式会社製、商品名「シアバター RF」、クローダジャパン株式会社製、商品名「CROPURE SHEA BUTTER」)などが挙げられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤中の、成分Gの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.1〜5.0質量%が好ましく、より好ましくは0.3〜3.0質量%である。前記含有量が0.1質量%以上であることにより、シア脂を含有することの効果が充分得られる。また、前記含有量が5.0質量%以下であることにより、使用後の肌のべたつきの抑制効果がより一層向上する。
その他の成分
本発明の乳化型皮膚外用剤は前記の成分A〜G以外の成分(その他の成分)を含有することができる。前記その他の成分としては、特に限定されず、化粧品や医薬部外品に通常用いられる成分などが挙げられる。具体的には、水、エタノール等の低級アルコール、成分G以外の油脂、ロウ、炭化水素、シリコーン化合物、脂肪酸エステル、高級脂肪酸等の油性成分、成分D以外のノニオン界面活性剤、成分E以外のアニオン界面活性剤、カチオン界面活性剤、両性界面活性剤等の界面活性剤、成分A〜F以外の多価アルコール(他の多価アルコール)、カルボキシビニルポリマー、アクリル酸・メタクリル酸アルキル共重合体、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、キサンタンガム等の増粘剤、グリチルリチン酸及びその塩等の抗炎症剤、メントールなどの清涼剤、リン酸およびその塩類、クエン酸およびその塩類、乳酸およびその塩類、水酸化ナトリウム、トリエタノールアミンなどのpH調整剤、香料、紫外線吸収剤、酸化防止剤、金属イオン封鎖剤、被膜形成性高分子化合物、粉体、色素、顔料、染料、ビタミン類、アミノ酸類、収斂剤、美白剤、動植物抽出物、酸、アルカリなどが挙げられる。前記その他の成分は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、水を含むことが好ましい。前記水は、特に限定されないが、精製水が好ましい。本発明の乳化型皮膚外用剤中の水の含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、40〜90質量%が好ましく、より好ましくは50〜80質量%である。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、エタノールを含むことが好ましい。本発明の乳化型皮膚外用剤中の、エタノールの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%対して、0.1〜10質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜7質量%、さらに好ましくは1.0〜5質量%である。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、使用感をより向上させ、かつ、べたつきをさらに抑制する観点から、シリコーン化合物を含むことが好ましい。前記シリコーン化合物としては、特に限定されないが、メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルシクロポリシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、オクタメチルシクロペンタシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサンなどが挙げられる。本発明の乳化型皮膚外用剤中の、シリコーン化合物の含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.01〜10質量%が好ましく、より好ましくは1.0〜8質量%である。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、保湿感及び使用感をより向上させる観点から、脂肪酸エステルを含むことが好ましい。前記脂肪酸エステルとしては、特に限定されないが、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸2−オクチルドデシル、2−エチルヘキサン酸セチル、パルミチン酸2−エチルヘキシル、ジ−2−エチルヘキサン酸ネオペンチルグリコール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセロール、オレイン酸2−オクチルドデシル、トリイソステアリン酸グリセロール、トリ−2−エチルヘキサン酸グリセロール、オレイン酸2−オクチルドデシル、リンゴ酸ジイソステアリル、トリイソステアリン酸グリセロール、2−エチルヘキサン酸ジグリセリド、テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリットなどが挙げられる。本発明の乳化型皮膚外用剤中の、脂肪酸エステルの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、1.0〜30質量%が好ましく、より好ましくは3.0〜20質量%である。
前記油脂としては、例えば、オリーブ油、ツバキ油、マカデミアナッツ油、アボカド油などが挙げられる。前記ロウとしては、例えば、カルナバロウ、キャンデリラロウ、ホホバ油、ミツロウ、ラノリンなどが挙げられる。前記炭化水素としては、例えば、流動パラフィン、パラフィン、ワセリン、セレシン、マイクロクリスタリンワックス、スクワレン、スクワランなどが挙げられる。前記高級脂肪酸としては、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、イソステアリン酸、オレイン酸などが挙げられる。
前記界面活性剤としては、ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ジグリセリン脂肪酸エステル、トリグリセリン脂肪酸エステル、ヒマシ油、硬化ヒマシ油、及びこれらのアルキレンオキシド付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェノール、ポリオキシエチレンソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルホルムアルデヒド縮合物、ポリオキシエチレンステロール及びその誘導体、ポリオキシエチレンラノリン及びその誘導体、ポリオキシエチレンミツロウ誘導体、シュガーエステル類等のノニオン界面活性剤、高級脂肪酸石鹸、アルキル硫酸エステル塩、アルキルリン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸塩、アルキルエーテルリン酸エステル、アルキルエーテルカルボン酸塩、アシルメチルタウリン塩、N−アシル−N−メチル−β−アラニン塩、N−アシルグリシン塩、N−アシルグルタミン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルカルボン酸塩、アルキルフェニルエーテルスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸及びその塩、N−アシルサルコシン及びその塩、ポリオキシエチレンヤシ油脂肪酸モノエタノールアミド硫酸塩等のアニオン界面活性剤、アルキルアミン塩、脂肪酸アミドアミン塩、エステル含有3級アミン塩等のアミン塩、モノアルキル型4級アンモニウム塩、ジアルキル型4級アンモニウム塩、トリアルキル型4級アンモニウム塩、ベンザルコニウム型4級アンモニウム塩等のアルキル4級アンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩等の環式4級アンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム等のカチオン界面活性剤、アルキルグリシン塩、カルボキシメチルグリシン塩、N−アシルアミノエチル−N−2−ヒドロキシエチルグリシン塩等のグリシン型両性界面活性剤、アルキルアミノプロピオン酸塩、アルキルイミノジプロピオン酸塩等のアミノプロピオン酸型両性界面活性剤、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン、脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン等のアミノ酢酸ベタイン型両性界面活性剤、アルキルヒドロキシスルホベタイン等のスルホベタイン型両性界面活性剤等の両性界面活性剤などが挙げられる。中でも、ノニオン界面活性剤が好ましい。前記界面活性剤は、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。本発明の乳化型皮膚外用剤中の、界面活性剤の含有量は、特に限定されないが、製剤安定性の観点から、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、0.1〜15質量%が好ましく、より好ましくは0.5〜10質量%である。特に、ノニオン界面活性剤の含有量が前記範囲内であることが好ましい。
前記多価アルコール(成分A〜F以外の多価アルコール)としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリプロピレングリコール、イソプレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,2−ペンタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−デカンジオールなどのグリコール化合物、キシリトール、トレハロース、マルチトール、マンニトール、ソルビトール、エリスリトール、アラビトール、リビトール、ガラクチトール、グルシトール、エリトリトールなどの糖アルコールなどが挙げられる。前記多価アルコールは、1種のみを用いてもよいし、2種以上を用いてもよい。
前記多価アルコールを含有する場合の、本発明の乳化型皮膚外用剤中の前記多価アルコールの含有量は、特に限定されないが、本発明の乳化型皮膚外用剤100質量%に対して、使用後のべたつきの観点から、20質量%以下が好ましく、10質量%以下がより好ましく、実質的に含有しないことが最も好ましい。なお、本明細書における「実質的に含有しない」とは、「別途、含有させることはしない」という意味であり、各配合成分に含有される多価アルコールまでを除外するものではない。
本発明の乳化型皮膚外用剤の製造方法は、特に限定されず、公知の製造方法を用いることができる。例えば、前記各成分を混合し、パドルミキサーで攪拌し、各成分を均一化する方法が挙げられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品、雑貨などとして用いられる。具体的には、乳液、クリーム、美容液、軟膏などの乳化型皮膚外用剤に好ましく用いられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤は、皮膚に塗布することにより、肌に良好な保湿感を与える。また、肌の乾燥を防ぐことができる。さらに、使用後の肌のべたつきが抑制され、さっぱりとした使用感が得られる。このため、本発明の乳化型皮膚外用剤は、保湿感を得る目的や、乾燥を防ぐ目的で用いられる、スキンクリーム、乳液などに特に好ましく用いられる。また、本発明の乳化型皮膚外用剤は、保湿効果により、シワ形成抑制にも効果を発揮しうる。このため、本発明の乳化型皮膚外用剤は、抗シワ用の乳化型皮膚外用剤であることが好ましい。特に、本発明の乳化型皮膚外用剤は、さっぱりとした使用感を求める傾向の強い、男性向けの乳化型皮膚外用剤としてより好ましく用いられる。
本発明の乳化型皮膚外用剤を適用する部位としては、特に限定されず、例えば、顔(例えば、額、目元、目じり、頬、口元等)、腕、肘、手の甲、指先、足、膝、かかと、首、脇、背中などが挙げられる。中でも、特に好ましくは顔である。すなわち、本発明の乳化型皮膚外用剤は、顔用の乳化型皮膚外用剤であることが好ましい。
従来から、1,3−ブチレングリコールやグリセリン等の多価アルコールを含有し、保湿効果を有する乳化型皮膚外用剤が知られている。これらの乳化型皮膚外用剤においては、多価アルコールの配合量を増やすことにより保湿効果を高めることができる。一方、多価アルコールの配合量を増やすと、塗布後(使用後)の肌のべたつきが生じる。このため、乳化型皮膚外用剤の使用後の肌に、しっとりした感触よりもさっぱりとした感触(さっぱり感)を求める使用者(特に、男性)に対しては、高い保湿効果を有しながら、使用感も良好な乳化型皮膚外用剤は得られていないのが現状であった。
これに対して、本発明者は、成分A〜Fを併用する乳化型皮膚外用剤とすることにより、保湿感を与える効果とべたつき抑制効果を共に高いレベルとできることを見出した。これは、詳細は不明であるが、例えば、以下の理由によるものと推定される。成分Aは皮膚上に被膜を形成することにより肌からの水分の蒸散を抑制し、肌の乾燥を抑える。また、成分Cは肌に水分を与える効果を有する。このため、成分Aと成分Cにより、肌に保湿感を与え、乾燥を防ぐ効果を発揮する。そして、成分Aと成分Cは、前記のように異なる保湿メカニズムを有する成分であるため、これらを併用することにより、高い保湿効果を発揮しうる。ここで、成分Aと成分Cは、共に、比較的べたつきが生じにくい成分である。加えて、成分Bにより、べたつきがより一層低減される。さらに、成分D〜Fによる乳化系は、べたつきが生じにくい乳化系である。このため、成分A〜Fを併用する乳化型皮膚外用剤によれば、保湿感を与える効果とべたつき抑制効果の観点で、特にバランスの優れた乳化型皮膚外用剤が得られる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。尚、配合量は特記しない限り「質量%」を表し、配合成分は純分に換算した。
実施例及び比較例で用いた主な成分を示す。
成分A
(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリル:日清オイリオグループ株式会社製、商品名「ノムコートLAH」
成分B
トラネキサム酸:丸善製薬株式会社製、商品名「トラネキサム酸」
成分C
グリセリン: 阪本薬品工業株式会社製、商品名「化粧品用濃グリセリン」
成分D
ペンタステアリン酸デカグリセリル:日光ケミカルズ株式会社製、商品名「NIKKOL Decaglyn 5−SV」、HLB値3.5
成分E
ステアロイル乳酸ナトリウム:株式会社武蔵野科学研究所製、商品名「ステアロイル乳酸ナトリウム」
成分F
ベヘニルアルコール:日光ケミカルズ株式会社製、商品名「NIKKOL ベヘニルアルコール 65」
セタノール:花王株式会社製、商品名「カルコール 6870」
成分G
シア脂:IMCD Group B.V.社製、商品名「Star Shea Butter refined」
他の成分
ステアリン酸グリセリル:BASF社製、商品名「CUTINA GMS−V」
メチルポリシロキサン:東レ・ダウコーニング株式会社製、商品名「DOW CORNING TORAY SH200 C FLUID 50 CS」
テトラ2−エチルヘキサン酸ペンタエリトリット:日清オイリオグループ株式会社、商品名「サラコス5408」
カルボキシビニルポリマー:Lubrizol Advanced Materials社製、商品名「カーボポール980」
水酸化カリウム:東亞合成株式会社製、商品名「フレーク苛性カリ」
試料の調製
表1に記した各組成に従って調製した乳化型皮膚化粧料(スキンクリーム)を調製した。得られた各乳化型皮膚化粧料を下記の評価試験に供した。結果をそれぞれ表1に併記する。
伸び(塗布時の伸びやすさ)
男性の専門評価パネル3名がそれぞれ、各乳化型皮膚化粧料を顔に塗布し、塗布時の伸びやすさを評価した。
官能評価パネル3名の回答から、下記の判定基準で判定した。
○(良好):3名中3名が、伸びやすいと回答
△(使用可能):3名中1〜2名が、伸びやすいと回答
×(不良):3名中0名が、伸びやすいと回答
なじみ(塗布後のなじみの速さ)
男性の専門評価パネル3名がそれぞれ、前記伸びの評価後に、肌へのなじみの速さを評価した。
官能評価パネル3名の回答から、下記の判定基準で判断した。
○(良好):3名中3名が、なじみが速いと回答
△(使用可能):3名中1〜2名が、なじみが速いと回答
×(不良):3名中0名が、なじみが速いと回答
べたつき(塗布後の肌のべたつき)
男性の専門評価パネル3名がそれぞれ、前記伸びの評価後に、肌のべたつきの有無を評価した。
官能評価パネル3名の回答から、下記の判定基準で判定した。
○(良好):3名中3名が、べたつかないと回答
△(使用可能):3名中1〜2名が、べたつかないと回答
×(不良):3名中0名が、べたつかないと回答
保湿感
男性の専門評価パネル3名がそれぞれ、前記伸びの評価後に、肌の保湿感(潤い感)を評価した。
官能評価パネル3名の回答から、下記の判定基準で判断した。
○(良好):3名中3名が、使用後の潤い感があると回答
△(使用可能):3名中1〜2名が、使用後の潤い感があると回答
×(不良):3名中0名が、使用後の潤い感があると回答
Figure 0006830735
表1の結果から、本発明の乳化型皮膚外用剤が、良好な保湿感が得られ、かつ、使用後のべたつきが少なく、さっぱり感に優れ、さらには、肌への伸び及び肌へのなじみに優れ、使用感に優れることがわかる。
以下に、本発明の乳化型皮膚外用剤の処方例を示す。
処方例1(スキンクリーム)
(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)
グリセリルオリゴエステル 0.8質量%
トラネキサム酸 2.0質量%
グリセリン 8.0質量%
ベヘニルアルコール 2.0質量%
セタノール 0.8質量%
ペンタステアリン酸デカグリセリル 1.5質量%
ステアロイル乳酸ナトリウム 0.5質量%
親油型モノステアリン酸グリセリル 0.8質量%
メチルポリシロキサン 2.0質量%
パルミチン酸2−エチルヘキシル 5.0質量%
シア脂 1.0質量%
カルボキシビニルポリマー 0.2質量%
水酸化カリウム 0.2質量%
グリチルリチン酸ジカリウム 0.1質量%
1,3−ブチレングリコール 5.0質量%
エタノール 2.0質量%
香料 0.05質量%
精製水 68.05質量%
合計 100.00質量%

Claims (4)

  1. 下記成分A〜成分Fを含有する乳化型皮膚外用剤。
    成分A:二塩基酸を含む混合脂肪酸とグリセリンとのオリゴエステル
    成分B:トラネキサム酸、トラネキサム酸塩、トラネキサム酸の二量体、トラネキサム酸のアミド体、トラネキサム酸とハイドロキノンのエステル、及びトラネキサム酸とゲンチシン酸のエステルからなる群から選ばれる少なくとも1種
    成分C:グリセリン及び/又はポリグリセリン
    成分D:重合度4以上のポリグリセリンと脂肪酸とのエステルであるポリグリセリン脂肪酸エステル
    成分E:アシル基の炭素数が8以上のアシル乳酸及び/又はその塩
    成分F:高級アルコール
  2. 前記成分Aが、(アジピン酸・2−エチルヘキサン酸・ステアリン酸)グリセリルオリゴエステルである請求項1記載の乳化型皮膚外用剤。
  3. 前記成分Aの含有量が0.1〜2.0質量%であり、
    前記成分Bの含有量が0.5〜2.5質量%であり、
    前記成分Cの含有量が0.5〜12質量%である請求項1又は2記載の乳化型皮膚外用剤。
  4. さらに、下記成分Gを含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の乳化型皮膚外用剤。
    成分G:シア脂
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