JP6493182B2 - 溶接装置及び溶接方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2つの金属板を重ね合わせて溶接する技術に関する。
従来、2つの金属板を重ね合わせて溶接する溶接装置の一例として、例えば下記特許文献1に開示の自動スポット溶接装置(以下、単に「溶接装置」という。)が知られている。この溶接装置は、アクチュエータによって待機位置と溶接位置との間で上下動可能なスポット溶接ガンを備えている。この溶接装置において、2つの金属板は以下の手順で溶接される。
先ず、支持用の第1治具の上に重ねて置いた2つの金属板のうち上側の金属板を押さえ用の第2治具によって上方から押さえる。その後、スポット溶接ガンを上側の金属板の溶接予定箇所に向けて待機位置から溶接位置まで移動させる。このとき、溶接位置にあるスポット溶接ガンの可動側電極と固定側電極とで2つの金属板を挟んで加圧し、両電極間にスポット溶接のための電流を通電する。これにより、重ね合わせた2つの金属板がスポット溶接される。最後に、スポット溶接ガンを、次のスポット溶接に備えて溶接位置から待機位置へと移動させる。
特開2008−290149号公報
上記の溶接装置によるスポット溶接作業は、次の3つの工程に大別される。第1の工程は、スポット溶接ガンを待機位置から溶接位置に向けて移動させる工程である。第2の工程は、溶接位置においてスポット溶接ガンによって2つの金属板を加圧しながら該金属板にスポット溶接電流を印加する工程である。この第2の工程において、実質的な溶接処理が行われる。第3の工程は、スポット溶接ガンを溶接位置から待機位置まで移動させる工程である。
上記の第2の工程に要する時間は、スポット溶接ガンの移動のための第1の工程や第3の工程に要する時間に比べて短く、一連のスポット溶接作業全体の作業時間に占める比率が低い。従って、上記のスポット溶接の場合、仮に第2の工程に要する時間、即ち実質的なスポット溶接時間を短縮できたとしても、溶接作業全体の作業時間を短く抑えるのは難しい。
本発明は、かかる背景に鑑みてなされたものであり、2つの金属板を重ね合わせて溶接する作業の高速化を図るのに有効な技術を提供しようとするものである。
本発明の一態様は、2つの金属板を重ね合わせて溶接する溶接装置であって、
一対の電極と、
上記一対の電極の一方を備えた第1治具と、
上記一対の電極の他方を備えた第2治具と、
上記2つの金属板を重ね合わせてなるワークを上記一対の電極に接触させた状態で上記第1治具と上記第2治具とで挟み込んで所定の搬送方向に搬送するとともに、上記ワークの上記搬送方向への搬送中に該ワークを加圧しながら上記一対の電極の間に溶接のための電流を通電する搬送装置と、
を含む、溶接装置にある。
本発明の他の態様は、2つの金属板を重ね合わせて溶接する溶接方法であって、
一対の電極の一方を備えた第1治具を準備し、
上記一対の電極の他方を備えた第2治具を準備し、
上記2つの金属板を重ね合わせてなるワークを上記一対の電極に接触させた状態で上記第1治具と上記第2治具とで挟み込んで所定の搬送方向に搬送するとともに、上記ワークの上記搬送方向への搬送中に該ワークを加圧しながら上記一対の電極の間に溶接のための電流を通電する、溶接方法にある。
上記の各態様によれば、ワークを第1治具と第2治具とで挟んで搬送する搬送中に、このワークを構成する2つの金属板の溶接を行うことができる。要するに、ワークの搬送を妨げることなく搬送作業と溶接作業を同時並行で進めることができる。これにより、ワークの搬送中に2つの金属板を搬送方向に沿った複数の溶接箇所において連続的に溶接することが可能になる。この場合、例えばスポット溶接の際に生じるスポット溶接ガンの移動時間のような時間が必要ない。
従って、上記の態様によれば、2つの金属板を重ね合わせて溶接する作業の高速化を図ることが可能になる。
本実施形態における溶接システムの概略図。 図1中のワーク、第1治具及び第2治具のそれぞれの斜視図。 図2中のA領域における分解拡大図。 第1治具の電極部周辺における断面図。 図2中のB領域における分解拡大図。 第2治具の電極部周辺における断面図。 ワークが第1治具及び第2治具によって挟み込まれた状態を示す断面図。 溶接装置の概略図。 溶接装置の1つの給電ローラの領域を搬送方向後方側から視た図。 溶接装置の給電ローラの領域を側方から視た図。 ワークの溶接処理のフローチャート。 ワーク搬送中に電極部に対して給電ローラの位置が変化する様子を示す図。 別実施形態における電極に対する給電ローラの設置態様を示す図。 別実施形態における電極に対する給電ローラの設置態様を示す図。
上記の溶接装置において、
上記第1治具のうち上記ワークとは反対側の面には、該第1治具に設けられた第1電極に電気的に接続された第1導電部が設けられ、
上記第2治具のうち上記ワークとは反対側の面には、該第2治具に設けられた第2電極に電気的に接続された第2導電部が設けられ、
上記搬送装置は、
上記第1治具及び上記第2治具をこれら治具の厚み方向の両側から挟み込むとともに、一方が上記第1導電部に接触したときに他方が上記第2導電部に接触する一対の導電部材と、
上記ワークを加圧するために上記一対の導電部材のうち一方を他方に向けて付勢する付勢部材と、
上記第1電極と上記第2電極との間の通電のために上記一対の導電部材の間に電源電圧を印加する電源装置と、
を備えるのが好ましい。
この溶接装置において、一対の導電部材は、第1電極及び第2電極に対する通電手段であり、且つ付勢部材によって付勢されることで通電時にワークを加圧する加圧手段でもある。従って、一対の導電部材に2つの手段を兼務させることによって、溶接装置の構造を簡素化することができる。
また、上記の溶接装置において、
上記一対の導電部材の一方は、上記第1治具のうち上記ワークとは反対側の面に外周面が接した状態で回転する導電性の第1搬送ローラであり、上記一対の導電部材の他方は、上記第2治具のうち上記ワークとは反対側の面に外周面が接した状態で回転し且つ上記第1搬送ローラが上記第1治具の上記第1導電部に接触したときに上記第2治具の上記第2導電部に接触する導電性の第2搬送ローラであるのが好ましい。
この溶接装置において、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラは、回転時にワークを搬送する搬送手段である一方で、第1電極及び第2電極に対する通電手段であり、且つ付勢部材によって付勢されることで通電時にワークを加圧する加圧手段でもある。従って、第1搬送ローラ及び第2搬送ローラに3つの手段を兼務させることによって、溶接装置の構造をより簡素化することができる。
また、上記の溶接装置において、
上記第1電極は、上記第1治具のうち上記ワーク側の面に電極先端部が露出した状態で上記第1治具に埋設されるとともに、上記第1治具のうち上記ワークとは反対側の面に露出した状態で上記第1治具に埋設された上記第1導電部に治具内部で固定されており、上記第1搬送ローラが上記第1導電部に接触したときに該第1導電部を介して上記第1搬送ローラに電気的に接続され、
上記第2電極は、上記第2治具のうち上記ワーク側の面に電極先端部が露出した状態で上記第2治具に埋設されるとともに、上記第2治具のうち上記ワークとは反対側の面に露出した状態で上記第2治具に埋設された上記第2導電部に治具内部で固定されており、上記第2搬送ローラが上記第2導電部に接触したときに該第2導電部を介して上記第2搬送ローラに電気的に接続されるのが好ましい。
この溶接装置によれば、治具のワーク側の面において一対の電極とワークとを接触させ、且つ治具のワークとは反対側の面において一対の導電部と一対の搬送ローラとを接触させることで、治具内部を一対の電極と一対の搬送ローラとの間の通電経路として利用できる。従って、溶接装置の構造の更なる簡素化を図ることができる。
また、上記の溶接装置において、上記第1治具及び上記第2治具の少なくとも一方は、当該治具に対する上記ワークの上記2つの金属板の少なくとも一方の位置決めのためのワーク位置決め部を備えるのが好ましい。ワーク位置決め部を用いることによって、治具に対する金属板の位置決めに要する時間を短く抑えることが可能になる。
また、上記の溶接装置において、上記第1治具及び上記第2治具の少なくとも一方は、一方の治具に対する他方の治具の位置決めのための治具位置決め部を備えるのが好ましい。治具位置決め部を用いることによって、一方の治具に対する他方の治具の位置決めに要する時間を短く抑えることが可能になる。
以下、2つの金属板を重ね合わせて溶接する技術の一実施形態について、図面を参照しつつ説明する。尚、当該図面では、2つの金属板を重ね合わせてなるワークの搬送方向である第1方向を矢印Xで示し、ワークの板厚方向である第2方向を矢印Yで示し、第1方向Xと第2方向Yの双方に直交する第3方向を矢印Zで示している。
図1に示されるように、本実施形態における溶接システム1は、2つの金属板である第1金属板P1と第2金属板P2とを重ね合わせて溶接するシステムである。本実施形態では、一方の金属製の板材である第1金属板P1は、第3方向Zの板幅が他方の金属製の板材である第2金属板P2よりも小さい。
第1金属板P1及び第2金属板P2は、同種の金属材料からなる。ここでいう「同種の金属材料」とは、材料を構成する主要な金属が一致する場合をいう。従って、主要な金属以外の金属の種類や配合比率は一致してもよいし或いは相違してもよい。金属板P1,P2を構成する典型的な金属材料として、鉄系材料、ステンレス系材料、チタン系材料、アルミニウム系材料が挙げられる。
溶接システム1は、第1治具10、第2治具20、ワークセット装置30、溶接装置40及びワーク取出し装置50を備えている。
第1治具10は、該第1治具10に対して2つの第1金属板P1,P1のそれぞれの位置決めを行う位置決め機能を有する。従って、この第1治具10を「位置決め治具」ということもできる。第2治具20は、2つの第1金属板P1,P1に第2金属板P2を重ね合わせてなるワークWを第2金属板P2側から押さえる機能を有する。従って、この第2治具20を「押さえ治具」ということもできる。
ワークセット装置30は、第1治具10にワークW(金属板P1,P2)をセットするための装置である。このワークセット装置30は、搬入ローラ31及びロボット32を備えている。
搬入ローラ31は、駆動部(図示省略)によって駆動されて第3方向Zに延びる筒軸を中心に回転する円板状のローラとして構成される。この搬入ローラ31は、その外周面によって第1治具10を下方から支持すると共に、筒軸を中心に回転することにより第1治具10と第2治具20とで挟まれているワークWを溶接装置40へ搬入する機能を有する。
ロボット32は、アーム先端部の保持装置によって第2金属板P2を保持すると共に、保持した第2金属板P2を第1治具10に対して位置決めされた2つの第1金属板P1,P1の上にセットする機能を有する。このロボット32は、第2金属板P2のセット位置が予め教示された制御部(図示省略)によって制御される。
溶接装置40は、ワークWを溶接処理するための装置である。この溶接装置40によれば、ワークWを構成する2つの第1金属板P1,P1と1つの第2金属板P2とを重ね合わせて溶接することができる。
ワーク取出し装置50は、溶接装置40において溶接処理されたワークWを取り出すための装置である。このワーク取出し装置50は、搬出ローラ51、検出器52及びロボット53を備えている。
搬出ローラ51は、搬入ローラ31と同様に、駆動部(図示省略)によって駆動されて第3方向Zに延びる筒軸を中心に回転する円板状のローラとして構成される。この搬出ローラ51は、その外周面によって第1治具10を下方から支持すると共に、筒軸を中心に回転することにより第1治具10と第2治具20とで挟まれているワークWを溶接装置40から搬出する機能を有する。
検出器52は、第2治具20が第1治具10から取り外され且つ第1治具10上にワークWがある状態であるか否かを検出する機能を有する。
ロボット53は、第2治具20が第1治具10から取り外された状態で、アーム先端部の保持装置によってワークWを保持して第1治具10から取り出す機能を有する。このロボット53は、溶接装置40から搬出された第1治具10の位置が予め教示された制御部(図示省略)によって制御される。
ワーク取出し装置50において回収された第1治具10及び第2治具20は共にワークセット装置30に戻されることによって、別のワークWに対して使用される。
ここで、上記の第1治具10及び第2治具20のそれぞれの詳細な構造について、図2〜図7を参照しつつ説明する。
図2に示されるように、第1治具10は、底部11及び枠部12を有する有底箱状に構成されている。第1治具10は、樹脂材料からなる。底部11は、第1方向Xと第3方向Zとのよって規定される平面上に延在するプレート部分である。底部11には、その上面との間で段差面を形成する凹状の2つの溝部11a,11aが第3方向Zについて所定間隔を隔てて設けられている。
溝部11aは、第1方向の溝長さが第1金属板P1の長さに概ね一致し、第2方向Yの溝深さが第1金属板P1の厚みに概ね一致し、且つ第3方向Zの溝幅が第1金属板P1の幅に概ね一致するように寸法設定されている。従って、この溝部11aは、第1治具10に対するワークWの第1金属板P1の位置決めのためのワーク位置決め部となる。第1治具10の2つの溝部11a,11aのそれぞれに第1金属板P1を嵌め込むことによって、第1治具10に対して2つの第1金属板P1,P1のそれぞれの位置決めを行うことができる。
第1治具10の枠部12は、底部11の外周部分から第2方向Yに枠状に立設された部位である。枠部12は、第2治具20の外形を若干下回るように寸法設定されている。このため、枠部12は、その枠内に第2治具20が嵌め込まれた場合に、第1治具10に対する第2治具20の位置決めを行う治具位置決め部となる。
第1治具10は、電極部13を備えている。具体的には、第1治具10の底部11の2つの溝部11a,11aのそれぞれに複数(本実施形態では3つ)の電極部13が埋設されている。電極部13の埋設のために、第1治具10の溝部11aに取付穴11bが設けられている。図3及び図4に示されるように、電極部13は、第1電極ホルダ14と第1電極15とによって構成されている。第1電極ホルダ14及び第1電極15はいずれも金属材料(典型的には、銅系材料)からなる。この電極部13を第1電極ということもできる。尚、第1電極ホルダ14及び第1電極15を、金属材料以外の他の導電性材料によって構成することもできる。
第1電極ホルダ14は、第1治具10に固定されている。この第1電極ホルダ14は、平板状のプレート部14aと、円筒状の筒部14bと、を備えている。プレート部14aは、第1治具10のうちワークWと対向する上面とは反対側の下面に設けられている。プレート部14aは、その平面視が第1方向Xを長辺とし第3方向Zを短辺とする長方形となるように構成されている。筒部14bは、プレート部14aから第2方向Yに延出し且つ雌ねじ穴14cを有する。
第1電極15は、ボルト形状の本体部15aと、電極先端部を構成するように本体部15aに設けられた突起15bと、を備えている。第1電極15は、第1治具10の取付穴11bに挿入された状態で、その本体部15aが第1電極ホルダ14の筒部14bの雌ねじ穴14cに螺合することによって第1電極ホルダ14と一体化される。これにより、第1電極15は、第1治具10のうちワークW側の面(治具上面)に電極先端部である突起15bが僅かに露出した状態で第1治具10に埋設される。また、この第1電極15は、第1治具のうちワークWとは反対側の面(治具下面)に露出した状態で第1治具10に埋設された第1電極ホルダ14に治具内部で固定される。これにより、第1電極15は、第1導電部である第1電極ホルダ14に電気的に接続される。その結果、電極部13によって第1治具10をその厚み方向(第2方向Y)に貫通する通電経路が形成される。
第2治具20は、第1方向Xと第3方向Zとのよって規定される平面上に延在するプレート部材として構成されている。第2治具20は、樹脂材料からなる。この第2治具20には、電極部13と同数の電極部21が埋設されている。また、電極部21は、第1治具10の枠部12の枠内に第2治具20が嵌め込まれた状態で、第1治具10側の電極部13と一対一の関係で重なるように配置されている。即ち、第1治具10側の1つの電極部13と第2治具20側の1つの電極部21とによって、ワークWに作用する一対の電極部13,21が構成される。本実施形態では、一対の電極部13,21がワークWの六箇所に配置されている。
図5及び図6に示されるように、電極部21は、第2電極ホルダ22と第2電極23とによって構成されている。この電極部21は、前述の電極部13と同種の材料からなる。第2治具20には、この電極部21の埋設のための取付穴20aが設けられている(図6参照)。この電極部21を第2電極ということもできる。
第2電極ホルダ22は、第2治具20に固定されている。この第2電極ホルダ22は、平板状のプレート部22aと、円筒状の筒部22bと、を備えている。プレート部22aは、前記のプレート部14aと同形状であり、ワークWと対向する下面とは反対側の上面に設けられている。筒部22bは、前記の筒部14bと同形状であり、プレート部22aから第2方向Yに延出し且つ雌ねじ穴22cを有する。
第2電極23は、前記の第1電極15と同形状であり、ボルト形状の本体部23aと、電極先端部を構成するように本体部23aに設けられた突起23bと、を備えている。第2電極23は、前記の第1電極15とともに一対の電極を構成する。第2電極23は、第2治具20の取付穴20aに挿入された状態で、その本体部23aが第2電極ホルダ22の筒部22bの雌ねじ穴22cに螺合することによって第2電極ホルダ22と一体化される。これにより、第2電極23は、第2治具20のうちワークW側の面(治具下面)に電極先端部である突起23bが僅かに露出した状態で第2治具20に埋設される。また、この第2電極23は、第2治具20のうちワークWとは反対側の面(治具上面)に露出した状態で第2治具20に埋設された第2電極ホルダ22に治具内部で固定される。これにより、第2電極23は、第2導電部である第2電極ホルダ22に電気的に接続される。この電極部21によって第2治具20をその厚み方向(第2方向Y)に貫通する通電経路が形成される。
図7に示されるように、第1治具10の枠部12の枠内に第2治具20が嵌め込まれた状態では、第1治具10と第2治具20とでワークWが挟み込まれて一体化された被搬送物Tが形成される。このとき、第1電極15の電極先端部である突起15bがワークWの第1金属板P1の下面に接触し、且つ第2電極23の電極先端部である突起23bがワークWの第2金属板P2の上面に接触する。即ち、ワークWは、第2方向Yについて実質的に第1電極15の突起15bと第2電極23の突起23bとによって挟み込まれる。
図8に示されるように、溶接装置40は、一方の第1電極15を備えた第1治具10と、他方の第2電極23を備えた第2治具20と、搬送装置41と、を備えている。搬送装置41は、複数個所に配置された一対の搬送ローラ42,43と、複数個所に配置された一対の給電ローラ44,45と、付勢部材46と、電源装置47と、を備えている。
搬送ローラ42は、第3方向Zに延びる回転軸42aを中心に矢印R1で示される第1回転方向に回転する円板状のローラとして構成される。この搬送ローラ42は、その外周面によって第1治具10を下方から支持すると共に、回転軸42aを中心に所定の周速度で回転して第1治具10を搬送方向D1に搬送するように制御される。ここで搬送方向D1は、ワークWの板面に沿った方向である。
同様に、搬送ローラ43は、第3方向Zに延びる回転軸43aを中心に矢印R2で示される第2回転方向に回転する円板状のローラとして構成される。この搬送ローラ43は、その外周面が第2治具20の上面に接した状態で、回転軸43aを中心に搬送ローラ42と同じ周速度で回転するように制御される。本実施形態では、一対の搬送ローラ42,43は、第1方向Xの前後二箇所、及び第3方向Zの左右二箇所の計四箇所に設置されている。
一対の給電ローラ44,45は、一対の搬送ローラ42,43よりも搬送方向D1の後方側に配置されている。一対の給電ローラ44,45は、第1治具10及び第2治具20をこれら治具の厚み方向(第2方向Y)の両側から挟み込む。一対の給電ローラ44,45は、一対の搬送ローラ42,43と同じ搬送機能を有するとともに、更に給電機能が付加された搬送ローラである。従って、給電ローラを搬送ローラということもできる。
第1給電ローラ(第1搬送ローラ)44は、第1治具10のうちワークWとは反対側の下面に外周面が接した状態で回転軸44aを中心に第1回転方向R1に回転する円板状のローラとして構成される。この第1給電ローラ44は、その外周面によって第1治具10を下方から支持すると共に、回転軸44aを中心に搬送ローラ42と同じ周速度で回転して第1治具10を搬送方向D1に搬送するように制御される。第1給電ローラ44は、導電性材料からなる導電部材であり、電極部13の第1電極ホルダ14に接触したときに、第1電極ホルダ14を介して第1電極15に電気的に接続される。ここでいう導電性材料として典型的には、金属材料や、カーボンを含む樹脂材料などが挙げられる。
第2給電ローラ(第2搬送ローラ)45は、第2治具20のうちワークWとは反対側の上面に外周面が接した状態で回転軸45aを中心に第2回転方向R2に回転する円板状のローラとして構成される。この第2給電ローラ45は、その外周面が第2治具20の上面に接した状態で、回転軸45aを中心に第1給電ローラ44と同じ周速度で回転するように制御される。第2給電ローラ45は、第1給電ローラ44と同様の導電性材料からなる導電部材であり、電極部21の第2電極ホルダ22に接触したときに、第2電極ホルダ22を介して第2電極23に電気的に接続される。また、この第2給電ローラ45は、第1給電ローラ44が第1電極ホルダ14に接触したときに第2電極ホルダ22に接触するように構成されている。本実施形態では、一対の給電ローラ44,45は、第3方向Zの左右二箇所に設置されている。
上記の一対の搬送ローラ42,43及び一対の給電ローラ44,45は、その搬送機能によって、金属板P1,P2を重ね合わせてなるワークWを第1治具10と第2治具20とで挟み込んで搬送方向D1に搬送することができる。図8では、この搬送中に、一対の給電ローラ44,45に最初に接触する電極部13,21を電極部13a,21aとし、その次に接触する電極部13,21を電極部13b,21bとし、最後に接触する電極部13,21を電極部13c,21cとして符号を付している。
付勢部材46は、第2給電ローラ45を第1給電ローラ44に向けて弾性付勢することによってワークWを加圧するコイルばねによって構成されている。この付勢部材46によれば、コイルばねによって第2給電ローラ45の第2方向Yの変位を吸収しつつ、第2給電ローラ45を介して第2治具20に適正な加圧力を付与することができる。この加圧力は、電極部21の第2電極23を経て第2金属板Pの上面に伝達されるため、ワークWの加圧に利用される。これにより、ワーク搬送時に一対の電極15,23をワークWに強く押し付けることができる。
電源装置47は、一対の給電ローラ44,45と電気的に接続されている。この電源装置47は、第1給電ローラ44と第2給電ローラ45との間に連続的に或いはタイマ等を使用して断続的に電源電圧を印加するように制御される。これにより、一対の給電ローラ44,45は、一対の電極15,23の間に溶接のための電流を通電する給電機能を発揮する。この場合、第1給電ローラ44と接触した電極部13の第1電極15は、第2給電ローラ45と接触した電極部21の第2電極23と極性について対をなす。例えば、第1電極15が負極のときに第2電極23が正極になる。尚、第1電極15及び第2電極23の極性は予め定められてもよいし、或いは一定時間毎に切替わってもよい。
搬送装置41は、ワークWの搬送方向D1への搬送中に、ワークWを付勢部材46によって弾性付勢された一方の第2給電ローラ45を利用して加圧しながら、上記の電源装置47によって一対の電極15,23の間に溶接のための電流を通電することができる。
図9及び図10に示されるように、上記の電源装置47によれば、第1給電ローラ44が電極部13の第1電極ホルダ14に接触し、且つ第2給電ローラ45が電極部21の第2電極ホルダ22に接触している間、第1給電ローラ44と第2給電ローラ45とを結ぶ通電経路E(図中の矢印付き破線)に溶接電流が通電される。このときの溶接電流、通電時間、ワークWの加圧力等の溶接条件は、金属板の材質、金属板の厚みなどの寸法に応じて適宜に選択される。通電時間は、電極ホルダ14,22の第1方向Xの長さLを搬送方向D1の搬送速度で除した値として定められる。
ここで、溶接システム1による溶接方法を、前述の説明で参照した図面に加えて図11及び図12を参照しつつ説明する。この溶接方法では、図11に示されるステップS1からステップS10までの一連の処理が実行される。尚、必要に応じて、これらのステップとは別のステップを付加してもよいし、或いは複数のステップを組み合わせて1つのステップとしてもよい。
ステップS1は、第1治具10を準備するとともに、この第1治具10をワークセット装置30に取り付けるステップである。このステップによれば、先ず、第1電極15を備えた第1治具10が準備される。その後、この第1治具10がワークセット装置30の搬入ローラ31の上に置かれる。このとき、第1治具10は、搬入ローラ31によって下方から支持される(図1参照)。
ステップS2は、搬入ローラ31の上に置かれた第1治具10に2つの第1金属板P1,P1及び1つの第2金属板P2をセットするステップである。このステップによれば、先ず、第1治具10の底部11に設けられた各溝部11a(ワーク位置決め部)に第1金属板P1を嵌め込む。これにより、第1治具10に対して2つの第1金属板P1,P1のそれぞれが位置決めされる(図1及び図2参照)。このとき、ワーク位置決め部を用いることによって、第1治具10に対する第1金属板P1の位置決めに要する時間を短く抑えることが可能になる。次に、ロボット32を制御して、2つの第1金属板P1,P1が位置決めされた第1治具10に対して更に第2金属板P2をセットする。これにより、2つの第1金属板P1,P1に第2金属板P2を重ね合わせてなるワークWが形成される。尚、ロボット32を用いる代わりに、作業者が第2金属板P2を手指で掴んでセットするようにしてもよい。
ステップS3は、第2治具20を準備するとともに、この第2治具20をワークセット装置30に取り付けるステップである。このステップによれば、先ず、第2電極23を備えた第2治具20が準備される。その後、ワークセット装置30の搬入ローラ31の上に置かれた第1治具10の枠部12の枠内にこの第2治具20が嵌め込まれる。このとき、第1治具10の枠部12(治具位置決め部)によって、第1治具10に対する第2治具20の位置決めがなされる。この治具位置決め部を用いることによって、第1治具10に対する第2治具20の位置決めに要する時間を短く抑えることが可能になる。第1治具10と第2治具20とでワークWが挟み込まれ、且つ第2方向Yについて第1電極15の突起15bの位置と第2電極23の突起23bの位置とが一致する(図7参照)。
ステップS4は、第1治具10と第2治具20とで挟み込まれたワークWを溶接装置40へ搬入するステップである。このステップによれば、第1治具10と第2治具20とでワークWが挟み込まれてなる被搬送物Tは、ワークセット装置30の搬入ローラ31によって第1方向Xに直線的に搬送されて溶接装置40へ搬入される(図1及び図7参照)。
ステップS5は、溶接装置40によってワークWに溶接処理を施すステップである。このステップによれば、一対の搬送ローラ42,43及び一対の給電ローラ44,45を使用し、ワークWを一対の電極15,23に接触させた状態で第1治具10と第2治具20とで挟み込んで搬送方向D1に搬送する。一対の給電ローラ44,45では、第1回転方向R1に回転する第1給電ローラ44と、第2回転方向R2に回転する第2給電ローラ45との双方によってワークWが第1治具10及び第2治具20と共に搬送方向D1に搬送される(図8参照)。
更に、このワーク搬送中に、ワークWを加圧しながら一対の電極15,23の間に溶接のための電流を通電する。具体的に説明すると、第1給電ローラ44が電極部13の位置に達し、且つ第2給電ローラ45が電極部21の位置に達したとき、付勢部材46によって弾性付勢された一方の第2給電ローラ45が電極部21を介して第2治具20を下向きに加圧する。このとき、第2給電ローラ45が第1給電ローラ44に向けて付勢されるため、第2治具20も第1治具10に向けて付勢される。
この場合、第1電極15の突起15bはワークWの第1金属板P1の下面に加圧状態で接触し、且つ第2電極23の突起23bはワークWの第2金属板P2の上面に加圧状態で接触する。第1給電ローラ44は、第1電極15に電気的に接続され、且つ第2給電ローラ45は、第2電極23に電気的に接続される。従って、電源装置47により第1給電ローラ44と第2給電ローラ45との間に印加された電源電圧によって一対の電極15,23の間の通電経路Eに溶接のための電流が通電される。これにより、第1金属板P1と第2金属板P2とが接触する部位にジュール熱が生じる。このとき、第1金属板P1及び第2金属板P2の双方の金属材料がジュール熱によって加熱されて溶融した後、図示省略の溶接合金層(ナゲット)を形成する。その結果、第1金属板P1と第2金属板P2とが互いに溶接される(図9及び図10参照)。
本実施形態では、図8及び図12(a)が参照されるように、ワーク搬送時に先ず一対の給電ローラ44,45が電極部13a,21aと接触する。このとき、第1金属板P1と第2金属板P2は、電極部13a,21aの位置に対応した左右二箇所で互いに溶接される。その後、図8及び図12(b)が参照されるように、一対の給電ローラ44,45が電極部13b,21bと接触する。このとき、第1金属板P1と第2金属板P2は、電極部13b,21bの位置に対応した左右二箇所で互いに溶接される。その後、図8及び図12(c)が参照されるように、一対の給電ローラ44,45が電極部13c,21cと接触する。このとき、第1金属板P1と第2金属板P2は、電極部13c,21cの位置に対応した左右二箇所で互いに溶接される。従って、この溶接装置40によれば、ワーク搬送中に、2つの金属板P1,P2を搬送方向D1に沿った複数の溶接箇所(本実施形態では、左右三箇所ずつの計六箇所)において連続的に溶接することが可能になる。
ステップS6は、溶接処理されたワークWを溶接装置40から搬出するステップである。このステップによれば、ワーク取出し装置50の搬出ローラ51を駆動することによって、被搬送物Tを構成するワークWが搬送方向D1に搬送されて溶接装置40から搬出する(図1参照)。
ステップS7は、ワーク取出し装置50において、第1治具10から第2治具20を取り外すステップである。これにより、溶接完了後のワークWの上方が開放され、該ワークWが第1治具10から取出し可能な状態になる。
ステップS8は、溶接処理されたワークWを第1治具10から取出すステップである。このステップによれば、検出器52によって第2治具20が第1治具10から取り外され且つ第1治具10上にワークWがあることが検出されたことを条件にロボット53が制御される。ロボット53の制御によって、溶接完了後のワークWが第1治具10から取り出される。尚、ロボット53を用いる代わりに、作業者がワークWを手指で掴んで第1治具10から取り出すようにしてもよい。
ステップS9は、ワーク取出し装置50において、第1治具10及び第2治具20を回収するステップである。回収された第1治具10及び第2治具20は、ワークセット装置30へ戻されて、別のワークWの処理に使用される。
ステップS10は、予定数のワークWの溶接処理が完了したか否かを判定するステップである。予定数のワークWの溶接処理が完了していないと判定した場合(ステップS10の「No」の場合)にはステップS1に戻る一方で、予定数のワークWの溶接処理が完了したと判定した場合(ステップS10の「Yes」の場合)には溶接システム1による処理を終了する。
上述の本実施形態によれば、以下のような作用効果が得られる。
本実施形態によれば、ワークWを第1治具10と第2治具20とで挟んで搬送する搬送中に、このワークWを構成する2つの金属板P1,P2の溶接を行うことができる。要するに、ワークWの搬送を妨げることなく搬送作業と溶接作業を同時並行で進めることができる。これにより、ワーク搬送中に2つの金属板P1,P2を連続的に溶接することが可能になる。この場合、例えばスポット溶接の際に生じるスポット溶接ガンの移動時間のような時間が必要ない。従って、2つの金属板P1,P2を重ね合わせて溶接する作業に要する時間を短く抑えることができ、該作業の高速化を図ることが可能になる。
本実施形態によれば、第1給電ローラ44及び第2給電ローラ45は、回転時にワークWを搬送する搬送手段である一方で、一対の電極15,23に対する通電手段であり、且つ付勢部材46によって弾性付勢されることで通電時にワークWを加圧する加圧手段でもある。従って、第1給電ローラ44及び第2給電ローラ45に3つの手段を兼務させることによって、溶接装置40の構造を簡素化することができる。
本実施形態によれば、治具10,20のワーク側の面において一対の電極15,23とワークWとを接触させ、且つ治具10,20のワークWとは反対側の面において一対の電極ホルダ14,22と一対の給電ローラ44,45とを接触させることができる。これにより、治具内部を一対の電極15,23と一対の給電ローラ44,45との間の通電経路として利用できる。従って、溶接装置40の構造の更なる簡素化を図ることができる。
本発明は、上述の本実施形態のみに限定されるものではなく、本発明の目的を逸脱しない限りにおいて種々の応用や変形が考えられる。例えば、本実施形態を応用した次の各形態を実施することもできる。
本実施形態では、一対の給電ローラ44,45が3つの手段(搬送手段、通電手段及び加圧手段)を兼務する場合について記載したが、ワークWの溶接処理をワーク搬送中に行うことができれば、上記の加圧機能及び通電機能の少なくとも一方を、一対の給電ローラ44,45以外の手段によって実現することもできる。即ち、搬送手段のみを有する第1の要素と、通電手段及び加圧手段を兼務する第2の要素(第1の要素とは別の要素)と、を用いることができる。例えば、搬送機能のみを有する一対の給電ローラ44,45を上記第1の要素とし、第1治具10及び第2治具20をこれら治具の厚み方向(第2方向Y)の両側から挟み込むとともに、一方が第1電極ホルダ14(第1導電部)に接触したときに他方が第2電極ホルダ22(第2導電部)に接触する一対の導電部材を上記第2の要素とすることができる。この場合の接触は、電極ホルダに対して導電部材が摺動するように、電極ホルダと導電部材とが両者の間に滑りを生じつつ接触するような形態であってもよいし、或いは電極ホルダと導電部材とが両者の間に滑りを生じない状態で接触するような形態であってもよい。
本実施形態では、2つの第1金属板P1,P1と1つの第2金属板P2とを重ね合わせて溶接する場合について記載したが、1つの金属材に重ね合わせる金属材の数は必要に応じて適宜に選択可能である。例えば、1つの金属材に対して1つ或いは3つ以上の金属材を重ね合わせて溶接する場合に、上記の溶接技術を適用することもできる。
本実施形態では、一対の給電ローラ44,45を第3方向Zの二箇所に設ける場合について記載したが、一対の給電ローラ44,45の第3方向Zの設置数は、一対の電極15,23の第3方向Rの配置数に応じて適宜に変更可能である。ここで、別実施形態における電極に対する給電ローラの設置態様を、図13及び図14を用いて説明する。これら別実施形態はいずれも、1つの第1金属板P1と1つの第2金属板P2とを重ね合わせて溶接する形態である。
図13に示される別実施形態では、一対の電極15,23は、第1行L1において第2列C2及び第3列C3の二箇所に配置され、第2行L2において第1列C1及び第2列C2の二箇所に配置され、第3行L3において第1列C1及び第3列C3の二箇所に配置されている。図14に示される実施形態では、一対の電極15,23は、第1行L1において全列C1〜C3の三箇所に配置され、第2行L2において第2列C2の一箇所に配置され、第3行L3において第1列C1及び第3列C3の二箇所に配置されている。これらの実施形態では、3つの列C1〜C3のいずれにも一対の電極15,23が配置されているため、一対の給電ローラ44,45の第3方向Zの設置数が3つに設定されている。
本実施形態では、一対の電極ホルダ14,22及び一対の電極15,23はいずれも治具に埋設される構成について記載したが、この構成に代えて一対の電極ホルダ14,22のみが治具に埋設される一方で一対の電極15,23が治具外部に配設される構成を採用することもできる。
本実施形態では、付勢部材46がコイルばねを用いて構成されているが、このコイルばねに代えて、板ばねや、ゴム等の弾性材料からなる弾性体や、アクチュエータ等の付勢手段を用いてもよい。この場合、第1給電ローラ44及び第2給電ローラ45の一方の給電ローラを他方の給電ローラに向けて付勢するために、第1給電ローラ44及び第2給電ローラ45の少なくとも一方に付勢部材を設けることができる。また、ワークWを加圧する機能を達成することができれば、第1治具10及び第2治具20の少なくとも一方に付勢部材を設けてもよい。
本実施形態では、第1治具10の底部11に第1金属板P1の位置決めのためのワーク位置決め部として溝部11aを設ける場合について記載したが、この種の溝部を第1治具10及び第2治具20の少なくとも一方に設けることができる。例えば、第1治具10に溝部11aに加えて第2金属板P2の位置決めのための溝部を設けることもできる。また、ワーク位置決め部として溝部11aのような凹部に代えて或いは加えて位置決めピンのような凸部を用いることもできる。また、ワーク位置決め部を必要に応じて省略することもできる。
本実施形態では、第2治具20の位置決めのための治具位置決め部として第1治具10に枠部12を設ける場合について記載したが、この種の治具位置決め部を第1治具10及び第2治具20の少なくとも一方に設けることができる。この場合、例えば一方の治具に設けられた位置決めピンと他方の治具に設けられたピン穴とが互いに係合する構造を採用することができる。また、治具位置決め部を必要に応じて省略することもできる。
10 第1治具
11a 溝部(ワーク位置決め部)
12 枠部(治具位置決め部)
14 第1電極ホルダ(第1導電部)
15 第1電極
20 第2治具
22 第2電極ホルダ(第2導電部)
23 第2電極
40 溶接装置
41 搬送装置
44 第1給電ローラ(第1搬送ローラ)
45 第2給電ローラ(第2搬送ローラ)
46 付勢部材
47 電源装置
P1 第1金属板
P2 第2金属板
W ワーク

Claims (7)

  1. 2つの金属板を重ね合わせて溶接する溶接装置であって、
    一対の電極と、
    上記一対の電極の一方を備えた第1治具と、
    上記一対の電極の他方を備えた第2治具と、
    上記2つの金属板を重ね合わせてなるワークを上記一対の電極に接触させた状態で上記第1治具と上記第2治具とで挟み込んで所定の搬送方向に搬送するとともに、上記ワークの上記搬送方向への搬送中に該ワークを加圧しながら上記一対の電極の間に溶接のための電流を通電する搬送装置と、
    を含む、溶接装置。
  2. 上記第1治具のうち上記ワークとは反対側の面には、該第1治具に設けられた第1電極に電気的に接続された第1導電部が設けられ、
    上記第2治具のうち上記ワークとは反対側の面には、該第2治具に設けられた第2電極に電気的に接続された第2導電部が設けられ、
    上記搬送装置は、
    上記第1治具及び上記第2治具をこれら治具の厚み方向の両側から挟み込むとともに、一方が上記第1導電部に接触したときに他方が上記第2導電部に接触する一対の導電部材と、
    上記ワークを加圧するために上記一対の導電部材のうち一方を他方に向けて付勢する付勢部材と、
    上記第1電極と上記第2電極との間の通電のために上記一対の導電部材の間に電源電圧を印加する電源装置と、
    を備える、請求項1に記載の溶接装置。
  3. 上記一対の導電部材の一方は、上記第1治具のうち上記ワークとは反対側の面に外周面が接した状態で回転する導電性の第1搬送ローラであり、上記一対の導電部材の他方は、上記第2治具のうち上記ワークとは反対側の面に外周面が接した状態で回転し且つ上記第1搬送ローラが上記第1治具の上記第1導電部に接触したときに上記第2治具の上記第2導電部に接触する導電性の第2搬送ローラである、請求項2に記載の溶接装置。
  4. 上記第1電極は、上記第1治具のうち上記ワーク側の面に電極先端部が露出した状態で上記第1治具に埋設されるとともに、上記第1治具のうち上記ワークとは反対側の面に露出した状態で上記第1治具に埋設された上記第1導電部に治具内部で固定されており、上記第1搬送ローラが上記第1導電部に接触したときに該第1導電部を介して上記第1搬送ローラに電気的に接続され、
    上記第2電極は、上記第2治具のうち上記ワーク側の面に電極先端部が露出した状態で上記第2治具に埋設されるとともに、上記第2治具のうち上記ワークとは反対側の面に露出した状態で上記第2治具に埋設された上記第2導電部に治具内部で固定されており、上記第2搬送ローラが上記第2導電部に接触したときに該第2導電部を介して上記第2搬送ローラに電気的に接続される、請求項3に記載の溶接装置。
  5. 上記第1治具及び上記第2治具の少なくとも一方は、当該治具に対する上記ワークの上記2つの金属板の少なくとも一方の位置決めのためのワーク位置決め部を備える、請求項1〜4のいずれか一項に記載の溶接装置。
  6. 上記第1治具及び上記第2治具の少なくとも一方は、一方の治具に対する他方の治具の位置決めのための治具位置決め部を備える、請求項1〜5のいずれか一項に記載の溶接装置。
  7. 2つの金属板を重ね合わせて溶接する溶接方法であって、
    一対の電極のうちの一方を備えた第1治具を準備し、
    上記一対の電極のうちの他方を備えた第2治具を準備し、
    上記2つの金属板を重ね合わせてなるワークを上記一対の電極に接触させた状態で上記第1治具と上記第2治具とで挟み込んで所定の搬送方向に搬送するとともに、上記ワークの上記搬送方向への搬送中に該ワークを加圧しながら上記一対の電極の間に溶接のための電流を通電する、溶接方法。
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