JP6493098B2 - 電源装置及びその充電制御方法 - Google Patents

電源装置及びその充電制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、蓄電池を充電して蓄えた電力を、必要なときに交流電力として出力する電源装置及びその充電制御方法に関する。
例えば、無停電電源装置(UPS:Uninterruptible Power Supply)は、通常、商用電力系統により蓄電池を充電しておき、停電時には蓄電池に蓄えられた電力を交流電力に変換して出力する電源装置である。かかる電源装置には出力コンセントが設けられており、この出力コンセントには、停電があっても電力供給を継続したい電気機器が接続される。
商用電力系統から正常に給電されている場合は、電源装置を単に電路として通過する形で、電気機器には商用電力系統から電力が供給されている。また、蓄電池は、商用電力系統の交流電圧を変換した直流電圧により、充電される。停電が発生すると、蓄電池に蓄えられた電力を放出し、交流電力に変換して電気機器への給電が継続される。
一方、電源装置に外部から供給する交流電源として、商用電力系統の他、例えば、太陽光発電のパワーコンディショナに設けられている自立運転出力(交流)を使うことも考えられている(例えば、特許文献1,2、非特許文献1参照。)。
特開2003−348768号公報 特開2010−130836号公報
「太陽光発電の賢い使い方」、[online]、環境省、[平成27年6月29日検索]、インターネット<https://www.env.go.jp/earth/info/pv_pamph/full.pdf>
電源装置に外部から供給する交流電源が、商用電力系統である場合は、電気機器に流れる負荷電流と、蓄電池の充電電流との合算値が、商用電力系統の1コンセント当たりの最大電流を超えないように、電源装置は、充電電流を制限する。
しかしながら、電源装置に外部から供給する交流電源として、商用電力系統の代わりに、パワーコンディショナに設けられている自立運転出力を使った場合、商用電力系統に比べて電源側のインピーダンスが高い。その状態で、負荷として例えばコンデンサインプット型整流回路を有する、力率が悪い電気機器が接続されると、入力電圧が歪みを生じる。そのため、充電の制御ができないか、あるいは、電源装置のインバータが停止する場合がある。これでは、結果的に、交流電源から入力できる電力をフル活用できない。
かかる課題に鑑み、本発明は、商用電力系統に比べて電源側のインピーダンスが高い交流電源であっても、常に支障なく運転を継続することができる電源装置及びその充電制御方法を提供することを目的とする。
本開示は以下の発明を含む。但し、本発明は特許請求の範囲によって定められるものである。
開示の電源装置は、装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記入力端での入力電圧を検出する電圧センサと、前記変換部についての交流の充放電電流を検出する充放電電流センサと、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させるとともに、前記電圧センサの検出出力に基づいて前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、当該劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する制御部と、を備えている。
また、本開示は、装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させる制御部と、を備えた電源装置について、前記制御部が実行する充電制御方法であって、
前記入力端での入力電圧を取得し、前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、前記劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する、充電制御方法である。
本発明によれば、商用電力系統に比べて電源側のインピーダンスが高い交流電源であっても、電源装置の運転を常に支障なく継続することができる。
本発明の一実施形態による電源装置の概要を示す単線接続図である。 電源装置の詳細な回路図の一例である。 充電電流の制限のための、第1の充電制御方法を示すフローチャートである。 充電電流の制限のための、第2の充電制御方法を示すフローチャートである。 充電電流の制限のための、第3の充電制御方法を示すフローチャートである。 力率が悪い負荷を出力端に接続した場合の入力電流の波形の一例を示す図である。
[実施形態の要旨]
本発明の実施形態の要旨としては、少なくとも以下のものが含まれる。
(1)この電源装置は、装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記入力端での入力電圧を検出する電圧センサと、前記変換部についての交流の充放電電流を検出する充放電電流センサと、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させるとともに、前記電圧センサの検出出力に基づいて前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、当該劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する制御部と、を備えている。
商用電力系統から安定して得られる交流電源よりも高インピーダンスな交流電源(例えばパワーコンディショナの自立運転出力等の独立電源や、商用電力系統ではあるが工事用の仮電源など)から電源装置が電源供給を受けたとき、入力電圧の歪みによる波形の劣化が大きくなり、実効値が低下する場合がある。かかる場合にも当該電源装置は、劣化の程度に応じて充電電流を制限することにより、電源装置の運転停止を予防し、運転を継続することができる。
(2)また、(1)の電源装置において、前記出力端への出力電流を検出する出力電流センサを備え、前記制御部は、負荷に一定の出力電流を提供している状態で、充電電流を0[A]から徐々に増大させ、前記劣化の許容限度を表す閾値を超える直前の充電電流を、当該出力電流についての上限値とするようにしてもよい。
この場合、出力電流に応じて動的に上限値を定めることができる。従って、常に、その時の上限値を的確に定めることができ、交流電力の利用効率を高めることができる。
(3)また、(1)の電源装置において、前記出力端への出力電流を検出する出力電流センサを備え、前記制御部は、負荷への出力電流に応じて段階的に前記充電電流の上限値を設定するようにしてもよい。
この場合、出力電流に応じて予め適切な、充電電流の上限値を定めることができる。従って、上限値を定める手順が簡素で、制御が簡単である。
(4)また、(1)の電源装置において、前記出力端への出力電流Iを検出する出力電流センサを備え、前記制御部は、前記入力端からの入力電流IACを設定し、前記充電電流の上限値を、(IAC−I)に基づいて設定するようにしてもよい。
この場合、数式により簡単に上限値を求めることができる。
また、上記電源装置において、波形の劣化の「指標」としては例えば以下のものが考えられる。
(5)前記制御部は、前記劣化の指標を、前記入力電圧の歪み率とすることができる。
(6)前記制御部は、前記劣化の指標を、前記入力電圧の実効値と、前記入力電圧の瞬時値の絶対値での最大値との差とすることができる。
(7)また、前記制御部は、前記劣化の指標を、前記入力電圧及び入力電流の位相及び力率とすることができる。なお、入力電流は、入力端に入力電流センサを設けて検出してもよいし、出力端への出力電流及び、充放電電流に基づいて算出してもよい。
(8)なお、力率が悪い負荷を出力端に接続した場合、例えば、以下のようにして、劣化の程度を把握することができる。
すなわち、前記制御部は、前記入力端での入力電流及び、所定期間に前記入力電流の実効値を求め、当該実効値から理想正弦波を生成し、その後の期間において、前記理想正弦波と実際の入力電流とを互いに比較することで前記劣化の程度を把握するようにしてもよい。
(9)一方、これは、装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させる制御部と、を備えた電源装置について、前記制御部が実行する充電制御方法であって、
前記入力端での入力電圧を取得し、前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、前記劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する、充電制御方法である。
商用電力系統から安定して得られる交流電源よりも高インピーダンスな交流電源(例えばパワーコンディショナの自立運転出力等の独立電源や、商用電力系統ではあるが工事用の仮電源など)から電源装置が電源供給を受けたとき、入力電圧の歪みによる波形の劣化が生じ、実効値が低下する場合がある。かかる場合にも、このような充電制御方法によれば、劣化の程度に応じて充電電流を制限することにより、電源装置の運転停止を予防し、運転を継続することができる。
[実施形態の詳細]
以下、実施形態の詳細について図面を参照して説明する。
《電源装置の概要》
図1は、本発明の一実施形態による電源装置の概要を示す単線接続図である。図において、電源装置1の入力端4には交流電源2が接続され、出力端5には交流負荷3が接続されている。交流負荷3は、電源装置1を通して電源供給したい電気機器である。入力端4から出力端5に至る交流電路6の途中には、ACスイッチ27が設けられている。交流電路6には、DC/DCコンバータ11及び双方向インバータ12を含む変換部13が接続されている。また、交流電路6には、変換部13を介して、蓄電池10が接続されている。
交流電源2から交流負荷3に電力を供給するときは、ACスイッチ27が閉路されている。この場合の電源装置1は、交流電流に関して、単に、入力端4から出力端5への通電をしているのみである。また、交流電路6から変換部13を介して直流電圧が生成され、蓄電池10が充電される。
交流電源2が使用できない(又は交流電源2を使用しない)ときは、ACスイッチ27が開路し、蓄電池10に蓄えられた電力が変換部13により交流電力に変換され、交流負荷3に供給される。
《電源装置の回路構成》
図2は、電源装置1の詳細な回路図の一例である。
図2において、入力端4(入力側端子)には外部の交流電源2が接続される。交流電源2としては、商用電力系統の他、太陽光発電その他の小規模発電装置による独立電源も接続可能である。出力端5(出力側端子)には交流負荷3が接続される。入力端4から出力端5へ至る交流電路6(2線路)の1線路には、ACスイッチ27が設けられている。ACスイッチ27は、制御部30により開閉制御される。
電圧センサ28は、入力端4の2線間の電圧を検出し、検出出力を制御部30に送る。電圧センサ25は、出力端4の2線間の電圧を検出し、検出出力を制御部30に送る。電流センサ24(充放電電流センサ)は、交流リアクトル22に流れる電流を検出し、検出出力を制御部30に送る。電流センサ26(出力電流センサ)は、出力端5への出力電流を検出し、検出出力を制御部30に送る。また、電流センサ29(入力電流センサ)は、入力端4からの入力電流を検出し、検出出力を制御部30に送る。但し、この電流センサ29は省略する場合もある。
交流電路6と双方向インバータ12との間には、フィルタ回路21が設けられている。フィルタ回路21は、交流リアクトル22と、交流リアクトル22より交流電路側(図の右側)に設けられた平滑用のコンデンサ23とを備えている。フィルタ回路21は、双方向インバータ12で発生する高周波ノイズが交流電路側へ漏れ出ないように、通過を阻止している。
双方向インバータ12は、フルブリッジ回路を構成するスイッチング素子Q1〜Q4を備えている。これらスイッチング素子Q1〜Q4は、例えば、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。各素子Q1,Q2,Q3,Q4にはそれぞれ、逆並列に、ダイオードd1,d2,d3,d4が接続されている。各スイッチング素子Q1〜Q4は、制御部30により制御される。なお、IGBTに代えて、MOSFET(Metal-Oxide-Semiconductor Field Effect Transistor)を用いることもできる。
双方向インバータ12とDC/DCコンバータ11とを繋ぐDCバス18には、平滑用のコンデンサ19が接続されている。DCバス18の電圧は電圧センサ20により検出され、検出された電圧情報は制御部30に提供される。
DC/DCコンバータ11は、直流リアクトル16と、ダイオードd5を逆並列に接続したスイッチング素子Q5と、ダイオードd6を逆並列に接続したスイッチング素子Q6とを備え、直流チョッパ回路を構成している。スイッチング素子Q5,Q6としては例えば、図示のIGBTや、MOSFETを使用することができる。各スイッチング素子Q5,Q6は、制御部30により制御される。
DC/DCコンバータ11の低電位側(図の左側)には、電圧センサ14、電流センサ17、及び、平滑用のコンデンサ15が設けられている。電圧センサ14は、蓄電池10の両端電圧を検出し、検出出力を制御部30に送る。電流センサ17は、DC/DCコンバータ11に流れる電流を検出し、検出出力を制御部30に送る。
制御部30は例えば、コンピュータを含み、ソフトウェア(コンピュータプログラム)をコンピュータが実行することで、必要な制御機能を実現する。ソフトウェアは、制御部の記憶装置(図示せず。)に格納される。但し、コンピュータを含まないハードウェアのみの回路で制御部30を構成することも、基本的には可能である。
《充放電動作の概要》
上記のように構成された電源装置1の変換部13は、交流電源2の電力により、蓄電池10を充電する動作、及び、蓄電池10の放電電力により、交流負荷3に電力を供給する動作、の双方向動作が可能である。
なお、双方向インバータ12が昇圧を行う場合の交流リアクトル22は、双方向インバータ12の一部である。
《充電電流の制限》
次に、交流電源2から交流負荷3に電力供給し、かつ、交流電源2によって蓄電池10を充電する場合の、充電電流の制限について説明する。例えば、交流電源2を、商用電力系統の常設のコンセントからとった場合は、当該コンセントへの屋内配線の分岐元にあるブレーカの定格通電電流の範囲内で、電流(電力)を使用することができる。例えば、交流電源2からの入力電流をIAC、充電電流をI、交流負荷3への負荷電流をI、ブレーカの定格電流をIとすると、I+I=IACであり、IAC≦Iであれば連続して使用することができる。また、入力電圧の電圧降下や波形の歪みも許容範囲内に収まる。
しかしながら、交流電源2が、例えば、太陽光発電のパワーコンディショナに装備されている自立運転出力コンセントからとったものである場合は、商用電力系統よりも、電源側のインピーダンスが大きい。従って、大きな電流を引き出すほど、電圧降下が生じ、波形が歪んでくる。このことは、太陽光発電に限らず、小規模な他の独立電源でも同じである。
そこで、このような場合の充電電流の制限について説明する。
(充電制御方法1)
図3は、充電電流の制限のための、第1の充電制御方法を示すフローチャートである。このような処理は、制御部30により、周期的に実行される。
図において、処理開始により、制御部30は、入力電圧を、基本波の1サイクル以上にわたって取得する(ステップS31)。続いて、制御部30は、歪み率を演算する(ステップS32)。
歪み率とは、全ての高調波の実効値を、基本波の実効値で割った値である。例えば、基本波の実効値をV、(2〜n)次高調波の実効値をそれぞれ、V,V,V,・・・,Vとすると、歪み率THDは、
THD=(V +V +V +・・・+V 1/2/V
である。nの値は例えば40であるが、次数の上限を、影響の大きい次数までに限定して演算することもできる。
次に、制御部30は、歪み率が閾値より大きいか否かを判定する(ステップS33)。歪み率が閾値より大きい場合は、制御部30は、充電電流を減少方向に変更させる(ステップS34)。減少のさせ方は、歪み率に応じて充電電流を制限する形になればよく、歪み率が大きいほど、充電電流を低く制限する。また、ステップS33において、歪み率が閾値以下の小さい値であれば、制御部30は、充電電流を増大方向に変更させる(ステップS35)。増大のさせ方は、歪み率に応じて充電電流を制限する形になればよく、歪み率が小さいほど、充電電流の制限を緩和する。
これが、最も基本的な制御である。
すなわち、電源装置1では、商用電力系統から安定して得られる交流電源よりも高インピーダンスな交流電源(例えばパワーコンディショナの自立運転出力等の独立電源)から電源供給を受けたとき、入力電圧の歪み率が大きくなり、実効値が低下する場合がある。かかる場合に、歪み率に応じて充電電流を制限することにより、電源装置1の運転停止を予防し、運転を継続することができる。
(充電制御方法2)
図4は、充電電流の制限のための、第2の充電制御方法を示すフローチャートである。このような処理は、制御部30により、周期的に実行される。
図において、処理開始により、制御部30は、初期値として充電電流を0[A]に設定する(ステップS41)。そして、制御部30は、入力電圧を、基本波の1サイクル以上にわたって取得する(ステップS42)。
続いて、制御部30は、歪み率を演算する(ステップS43)。そして、制御部30は、歪み率が閾値より大きいか否かを判定する(ステップS44)。最初は、充電電流が0[A]であるから通常は閾値以下であり、制御部30は、充電電流を増加方向に変更させる(ステップS45)。増加のさせ方としては、例えば、現在値から一定値ΔI[A]を増大させる。
以下、同様に、ステップS42→S43→S44→S45→S42のように処理が繰り返される。その過程で、歪み率が閾値を超えると、制御部30は、充電電流を減少方向に変更させる(ステップS46)。減少のさせ方としては、例えば、現在値から一定値ΔI[A]を減少させる。その後、制御部30は、ステップS42に戻る。
このような制御を行うことにより、出力電流に応じて動的に充電電流の上限値を定めることができる。従って、常に、その時の上限値を的確に定めることができ、交流電力の利用効率を高めることができる。
(充電制御方法3)
図5は、充電電流の制限のための、第3の充電制御方法を示すフローチャートである。このような処理は、制御部30により、周期的に実行される。
図において、処理開始により、制御部30は、電流センサ26からの検出信号に基づいて、出力電流を取得する(ステップS51)。
充電電流としては、予め、出力電流に対応した複数の値を決めておく。例えば、3段階の値を設定するとすれば、ICL>ICM>ICSの関係にある3段階の充電電流ICL,ICM,ICSを用意しておく。また、出力電流の閾値を、ILL,ILM,ILS(ILL>ILM>ILS)とする。これにより、出力電流と充電電流との関係を、例えば以下のように定める。
すなわち、
出力電流が0〜ILS以下のとき、充電電流はICH
出力電流がILSより大きくILM以下のとき、充電電流はICM
出力電流がILMより大きくILH以下のとき、充電電流はICS
である。
制御部30は、出力電流に応じて充電電流を定め、仮に、充電電流ICMを選択したとする(ステップS52)。続いて、制御部30は、入力電圧を、基本波の1サイクル以上にわたって取得する(ステップS53)。続いて、制御部30は、歪み率を演算する(ステップS54)。そして、制御部30は、歪み率が閾値より大きいか否かを判定する(ステップS55)。歪み率が閾値以下である場合は、制御部30は、ステップS52で選択した充電電流に決定する(ステップS57)。
また、ステップS55において、もし、歪み率が閾値を超える場合は、閾値を1ランク落とすべく、充電電流を変更する(ステップS56)。例えばこの場合、充電電流がICMからICSに変更される。以後、ステップS53,S54,S55が実行され、ステップS55において、歪み率が閾値以下である場合は、制御部30は、現在の充電電流に決定する(ステップS57)。
このような制御を行うことにより、出力電流に応じて予め適切な、充電電流の上限値を定めることができる。従って、上限値を定める手順が簡素で、制御が簡単である。
(充電制御方法4)
なお、上述の各方法のように、充電電流を段階的に模索して決定するのではなく、例えば前述の数式I+I=IACに基づいて決定することもできる。
すなわち、電流センサ26は、出力端5への出力電流Iを検出している。そこで、入力端4からの入力電流IACを適宜設定し、充電電流の上限値を、(IAC−I)に基づいて設定するようにしてもよい。
この場合、数式により簡単に上限値を求めることができる。
《歪み率に代わる実用的指標》
以上の説明では、歪み率に基づく充電電流の制限について説明した。但し、歪み率を正確に計算するにはフーリエ変換を行わなければならず、制御部30にとって、計算負荷が重い。そこで、歪み率に代えて、計算負荷が軽く、実用性に富む指標を提案する。
すなわち、制御部30は、入力電圧の歪みによる「波形の劣化」を検出し、当該劣化の程度に応じて蓄電池10の充電電流を制限すればよい。
そこで、例えば、制御部30は、劣化の指標を、入力電圧の実効値と、入力電圧の瞬時値の絶対値での最大値との差とすることができる。
また、制御部30は、入力電圧のみならず、入力端4での入力電流を検出する電流センサ29(入力電流センサ)の検出出力に基づいて、劣化の指標を、入力電圧及び入力電流の位相及び力率とすることができる。
図6は、力率が悪い負荷3を出力端5に接続した場合の入力電流の波形の一例を示す図である。力率の悪い負荷3を接続すると、本来正弦波になるはずの入力電流の波形が、図の尖った山形の電流波形となる。そこで、制御部30は、(N−1)区間にて、尖った山形の電流の実効値を計算する。そして、制御部30は、次のN区間においてその実効値を利用して、実線で示す理想正弦波を生成する。その生成した理想正弦波と、N区間における実測の尖った山形の電流とを互いに比較することにより、最大値の差分を捉える。この差分により、入力電圧の歪の程度(劣化の程度)を把握する。
《その他の交流電源》
なお、上記実施形態では、パワーコンディショナの自立運転出力コンセントその他の独立電源を想定したが、商用電力系統であっても、同様の充電電流の制限が必要になる場合がある。例えば、仮設電源のように、商用電力系統から長いケーブルを用いて仮設コンセントを設けた場合には、直近の変圧器から仮設コンセントまでの電路の総延長距離が長くなる。そのため、仮設コンセントから見た電源側のインピーダンスが、常設コンセントよりも、大きくなる。すなわち、この場合も、独立電源と同様に、充電電流の制限が必要になる。
《補記》
なお、上述の各充電制御方法については、その少なくとも一部を、相互に任意に組み合わせてもよい。
なお、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。
1 電源装置
2 交流電源
3 交流負荷
4 入力端
5 出力端
6 交流電路
10 蓄電池
11 DC/DCコンバータ
12 双方向インバータ
13 変換部
14 電圧センサ
15 コンデンサ
16 直流リアクトル
17 電流センサ
18 DCバス
19 コンデンサ
20 電圧センサ
21 フィルタ回路
22 交流リアクトル
23 コンデンサ
24 電流センサ(充放電電流センサ)
25 電圧センサ
26 電流センサ(出力電流センサ)
27 ACスイッチ
28 電圧センサ
29 電流センサ(入力電流センサ)
30 制御部
Q1〜Q6 スイッチング素子
d1〜d6 ダイオード

Claims (10)

  1. 装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、
    前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、
    前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、
    前記入力端での入力電圧を検出する電圧センサと、
    前記変換部についての交流の充放電電流を検出する充放電電流センサと、
    前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させるとともに、前記電圧センサの検出出力に基づいて前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、当該劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する制御部と、
    前記出力端への出力電流を検出する出力電流センサと、を備え、
    前記制御部は、負荷に一定の出力電流を提供している状態で、充電電流を0[A]から徐々に増大させ、前記劣化の許容限度を表す閾値を超える直前の充電電流を、当該出力電流についての上限値とする電源装置。
  2. 装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、
    前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、
    前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、
    前記入力端での入力電圧を検出する電圧センサと、
    前記変換部についての交流の充放電電流を検出する充放電電流センサと、
    前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させるとともに、前記電圧センサの検出出力に基づいて前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、当該劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する制御部と、
    前記出力端への出力電流を検出する出力電流センサと、を備え、
    前記制御部は、負荷への出力電流に応じて段階的に前記充電電流の上限値を設定する電源装置。
  3. 装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、
    前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、
    前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、
    前記入力端での入力電圧を検出する電圧センサと、
    前記変換部についての交流の充放電電流を検出する充放電電流センサと、
    前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させるとともに、前記電圧センサの検出出力に基づいて前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、当該劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限する制御部と、
    前記出力端への出力電流 を検出する出力電流センサと、を備え、
    前記制御部は、前記入力端からの入力電流I AC を設定し、前記充電電流の上限値を、(I AC −I )に基づいて設定する電源装置。
  4. 前記制御部は、前記劣化の指標を、前記入力電圧の歪み率とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  5. 前記制御部は、前記劣化の指標を、前記入力電圧の実効値と、前記入力電圧の瞬時値の絶対値での最大値との差とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  6. 前記制御部は、前記劣化の指標を、前記入力電圧及び入力電流の位相及び力率とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  7. 前記制御部は、前記入力端での入力電流及び、所定期間に前記入力電流の実効値を求め、当該実効値から理想正弦波を生成し、その後の期間において、前記理想正弦波と実際の入力電流とを互いに比較することで前記劣化の程度を把握する請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電源装置。
  8. 装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させる制御部と、を備えた電源装置について、前記制御部が実行する充電制御方法であって、
    前記入力端での入力電圧を取得し、
    前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、
    前記劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限するにあたって、前記出力端から負荷に一定の出力電流を提供している状態で、充電電流を0[A]から徐々に増大させ、前記劣化の許容限度を表す閾値を超える直前の充電電流を、当該出力電流についての上限値とする、充電制御方法
  9. 装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させる制御部と、を備えた電源装置について、前記制御部が実行する充電制御方法であって、
    前記入力端での入力電圧を取得し、
    前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、
    前記劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限するにあたって、負荷への出力電流に応じて段階的に前記充電電流の上限値を設定する、充電制御方法。
  10. 装置内で入力端から出力端に至る交流電路と、前記交流電路に接続され、双方向に電力変換可能な変換部と、前記変換部を介して前記交流電路に接続される蓄電池と、前記変換部を制御して前記蓄電池を充電又は放電させる制御部と、を備えた電源装置について、前記制御部が実行する充電制御方法であって、
    前記入力端での入力電圧を取得し、
    前記入力電圧の歪みによる波形の劣化を検出し、
    前記劣化の程度に応じて前記蓄電池の充電電流を制限するにあたって、前記出力端への出力電流I をとして、前記入力端からの入力電流I AC を設定し、前記充電電流の上限値を、(I AC −I )に基づいて設定する、充電制御方法。
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