JP6492612B2 - 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法 - Google Patents

漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6492612B2
JP6492612B2 JP2014254083A JP2014254083A JP6492612B2 JP 6492612 B2 JP6492612 B2 JP 6492612B2 JP 2014254083 A JP2014254083 A JP 2014254083A JP 2014254083 A JP2014254083 A JP 2014254083A JP 6492612 B2 JP6492612 B2 JP 6492612B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gas cloud
gas
cloud
unit
leaked
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014254083A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2016114500A (ja
Inventor
伸吾 金沢
伸吾 金沢
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2014254083A priority Critical patent/JP6492612B2/ja
Publication of JP2016114500A publication Critical patent/JP2016114500A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6492612B2 publication Critical patent/JP6492612B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Examining Or Testing Airtightness (AREA)

Description

本発明は、空間に漏洩した所定のガスを検出する漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法に関する。
例えば、可燃性ガス、毒性ガスおよび有機溶剤の蒸気等のガスが配管やタンク等から漏洩した場合、早期に対処する必要がある。このため、漏洩ガス等のガスを測定する装置が要望されている。このような装置として、例えば、特許文献1にガス測定装置が開示されている。この特許文献1に開示されたガス測定装置は、測定領域からの赤外線を受け付け、当該赤外線についての赤外スペクトルデータを出力する赤外線検出手段と、前記測定領域からの赤外線に生じている、前記測定領域内の測定対象ガスによって変動した赤外線の強度の変動量を、前記赤外スペクトルデータを用いて検出する変化量検出手段と、前記赤外スペクトルデータを、赤外領域の波長と当該波長における輝度温度とを示す輝度温度スペクトルデータに変換する変換手段と、前記輝度温度スペクトルデータにて示される輝度温度のうちの最大輝度温度を、前記測定対象ガスの背景温度として検出する背景温度検出手段と、前記輝度温度スペクトルデータにて示される輝度温度のうち、前記赤外領域内の水蒸気の吸収帯に含まれる波長帯における輝度温度を用いて、前記測定対象ガスの温度を検出するガス温度検出手段と、前記赤外線の強度の変動量と、前記測定対象ガスの背景温度と、前記測定対象ガスの温度と、に基づいて、前記測定対象ガスの面密度を算出する算出手段と、を含む。そして、前記特許文献1の163段落ないし165段落には、次のように開示されている。すなわち、例えば、2つのガス測定装置を用いて、測定対象のガスを異なる方向から観察すると、測定対象のガス雲の大きさを推定することができる。この場合、測定対象のガス雲の大きさと、測定対象のガスの面密度と、を用いて、測定対象のガスの濃度を導き出すことができる。また、この場合、表示部は、映像に、測定対象のガス雲の大きさを重ねて表示してもよい。
特開2009−174990号公報
前記特許文献1では、測定対象のガス雲の大きさを推定するためには、測定対象のガス雲を異なる方向から観察する2つのガス測定装置が必要である。このため、特許文献1に開示された技術では、ガス雲の大きさを推定する場合、装置が大型化してしまう。
本発明は、上述の事情に鑑みて為された発明であり、その目的は、1つの装置でガスの漏洩位置と漏洩したガス(漏洩ガス)におけるガス雲(漏洩ガス雲)の3次元の大きさを求めることができる漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法を提供することである。
本発明者は、種々検討した結果、上記目的は、以下の本発明により達成されることを見出した。すなわち、本発明の一態様にかかる漏洩ガス検出装置は、ガスを収容するガス収容部を含む対象領域からの赤外線を撮像し、前記対象領域の熱分布画像を生成する赤外線撮像部と、前記赤外線撮像部で生成された前記対象領域の熱分布画像に基づいて、前記ガス収容部から漏洩している前記ガスの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出するガス雲処理部と、前記漏洩ガス雲までの距離を取得する距離取得部と、前記ガス収容部における前記漏洩ガス雲の漏洩位置に応じた、前記赤外線撮像部の撮像方向から見た前記漏洩ガス雲における2次元モデル形状を予め記憶するモデル記憶部と、前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状と前記モデル記憶部に記憶された前記2次元モデル形状とに基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および前記距離取得部で求めた前記漏洩ガス雲までの距離に基づいて前記漏洩ガス雲の横幅を求め、前記求めた横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求めるガス雲検出処理部とを備えることを特徴とする。
このような漏洩ガス検出装置は、赤外線撮像部によって対象領域の熱分布画像を生成し、ガス雲処理部によって漏洩ガス雲のガス雲画像領域を抽出し、距離取得部によって漏洩ガス雲までの距離を取得する。そして、上記漏洩ガス検出装置は、ガス雲検出処理部によって漏洩ガス雲の2次元モデル形状と前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状に基づいて漏洩ガス雲の漏洩位置を求める。さらに、上記漏洩ガス検出装置は、ガス雲検出処理部によって前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および漏洩ガス雲までの距離に基づいて実際の漏洩ガス雲の横幅(横方向(水平方向)の長さ)を求め、そして、漏洩ガス雲の横幅を漏洩ガス雲の厚み(奥行き方向の長さ)とみなすことで、漏洩ガス雲の3次元的な大きさを求める。したがって、上記漏洩ガス検出装置は、1つの装置でガスの漏洩位置とこの漏洩したガス(漏洩ガス)におけるガス雲(漏洩ガス雲)の3次元の大きさを求めることができる。
また、他の一態様では、上述の漏洩ガス検出装置において、風向および風速を測定する風向風速測定部をさらに備え、前記2次元モデル形状は、風向および風速に応じた形状であり、前記ガス雲検出処理部は、前記風向風速測定部で測定した風向および風速と前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状と前記モデル記憶部に記憶された前記2次元モデル形状とに基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める場合に、前記風向風速測定部で測定した風向および風速に基づいて前記漏洩ガス雲の厚みを補正することを特徴とする。
風が吹いていると、漏洩ガスは、前記風によって流れる。このような漏洩ガス検出装置は、風向風速測定部によって風向および風速を測定し、ガス雲検出処理部によって、この測定した風向および風速も考慮して漏洩ガス雲の漏洩位置およびその3次元の大きさを求める。したがって、上記漏洩ガス検出装置は、風が吹いている場合でも、1つの装置で漏洩ガスにおける漏洩位置および3次元の大きさを求めることができる。
また、他の一態様では、これら上述の漏洩ガス検出装置において、前記ガス雲検出処理部は、前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状と前記モデル記憶部に記憶された前記2次元モデル形状との間でパターンマッチングを実行することによって前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求めることを特徴とする。
このような漏洩ガス検出装置は、パターンマッチングによって漏洩ガス雲の漏洩位置をより詳細に求めることができる。
また、他の一態様では、これら上述の漏洩ガス検出装置において、前記ガス雲処理部は、前記抽出したガス雲画像領域に基づいて前記漏洩ガス雲の濃度厚み積をさらに求め、前記ガス雲処理部で求めた前記漏洩ガス雲の濃度厚み積と、前記ガス雲検出処理部で求めた前記漏洩ガス雲の厚みとに基づいて前記漏洩ガス雲の濃度を求めるガス雲濃度処理部をさらに備えることを特徴とする。
このような漏洩ガス検出装置は、先に、ガス雲検出処理部で漏洩ガス雲の厚みを求めているので、ガス雲処理部によって前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求めることで、前記漏洩ガス雲の濃度を求めることができる。
また、他の一態様では、上述の漏洩ガス検出装置において、前記ガス雲濃度処理部で求めた前記漏洩ガス雲の濃度に基づいて前記漏洩ガス雲が爆発する危険の程度を表す指標である爆発危険度を求める危険度処理部をさらに備えることを特徴とする。
このような漏洩ガス検出装置は、漏洩ガス雲の濃度を求めているので、漏洩ガス雲のガスが爆発する濃度を考慮することで、爆発危険度を求めることができる。
また、他の一態様では、上述の漏洩ガス検出装置において、前記対象領域の画像を取得する画像取得部と、前記危険度処理部で求めた爆発危険度に応じた表示で、前記ガス雲処理部で抽出したガス雲画像領域を、前記画像取得部で取得した前記対象領域の画像に重畳して表示する表示部をさらに備えることを特徴とする。そして、前記爆発危険度に応じた表示は、ハイライトであることが好ましい。
このような漏洩ガス検出装置は、画像取得部によって対象領域の画像を取得し、この画像に、爆発危険度に応じた表示(例えばハイライト等)でガス雲画像領域を表示部に表示する。このため、上記漏洩ガス検出装置は、漏洩ガス雲における漏洩位置、漏洩ガス雲の2次元形状および爆発危険度を視覚的にユーザ(オペレータ)に認識させることができる。
また、他の一態様では、これら上述の漏洩ガス検出装置において、前記ガス雲処理部は、前記抽出したガス雲画像領域に基づいて、前記漏洩ガス雲のガス絶対温度と前記漏洩ガス雲の背景の背景絶対温度とを用いることによって前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求めることを特徴とする。
この構成によれば、ガス雲画像領域に基づいて、漏洩ガス雲のガス絶対温度と前記漏洩ガス雲の背景の背景絶対温度とを用いることによって前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求める漏洩ガス検出装置を提供できる。
そして、本発明の他の一態様にかかる漏洩ガス検出方法は、ガスを収容するガス収容部を含む対象領域からの赤外線を赤外線撮像部で撮像し、前記対象領域の熱分布画像を生成する赤外線撮像工程と、前記赤外線撮像工程で生成された前記対象領域の熱分布画像に基づいて、前記ガス収容部から漏洩している前記ガスの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出するガス雲処理工程と、前記漏洩ガス雲までの距離を取得する距離取得工程と、前記ガス雲処理工程で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部に予め記憶され、前記ガス収容部における前記漏洩ガス雲の漏洩位置に応じた、前記赤外線撮像部の撮像方向から見た前記漏洩ガス雲における2次元モデル形状とに基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記ガス雲処理工程で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および前記距離取得工程で求めた前記漏洩ガス雲までの距離に基づいて前記漏洩ガス雲の横幅を求め、前記求めた横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求めるガス雲検出処理工程とを備えることを特徴とする。
このような漏洩ガス検出方法は、赤外線撮像工程によって対象領域の熱分布画像を生成し、ガス雲処理工程によって漏洩ガス雲のガス雲画像領域を抽出し、距離取得工程によって漏洩ガス雲までの距離を取得する。そして、上記漏洩ガス検出方法は、ガス雲検出処理工程によって漏洩ガス雲の2次元モデル形状と前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状に基づいて漏洩ガス雲漏洩位置を求める。さらに、上記漏洩ガス検出方法は、ガス雲検出処理工程によって前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および漏洩ガス雲までの距離に基づいて実際の漏洩ガス雲の横幅を求め、そして、漏洩ガス雲の横幅を漏洩ガス雲の厚みとみなすことで、漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める。したがって、上記漏洩ガス検出方法は、1つの装置で漏洩ガス雲の漏洩位置とその3次元の大きさを求めることができる。
本発明にかかる漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法は、1つの装置でガスの漏洩位置と漏洩したガス(漏洩ガス)におけるガス雲(漏洩ガス雲)の3次元の大きさを求めることができる。
実施形態における漏洩ガス検出装置の構成を示すブロック図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における画像取得部を説明するための図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における漏洩ガス雲の2次元モデル形状を説明するための図である。 風を考慮した、漏洩ガス雲の2次元モデル形状を説明するための図である。 実施形態における漏洩ガス検出装置の動作を示すフローチャートである。 実施形態の漏洩ガス検出装置における赤外線撮像部で生成される対象領域の熱分布画像を説明するための図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における赤外線撮像部で生成される、ガス雲領域画像を含む対象領域の熱分布画像の一例を示す図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における濃度厚み積の演算方法を説明するための図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における漏洩ガス雲の漏洩位置およびその大きさを求める処理方法を説明するための図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における、風向および風速による厚みの補正を説明するための図である。 実施形態の漏洩ガス検出装置における表示部に表示される検出結果の表示例を示す図である。
以下、本発明にかかる実施の一形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において同一の符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、適宜、その説明を省略する。また、本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す。
図1は、実施形態における漏洩ガス検出装置の構成を示すブロック図である。図2は、実施形態の漏洩ガス検出装置における画像取得部を説明するための図である。図3は、実施形態の漏洩ガス検出装置における漏洩ガス雲の2次元モデル形状を説明するための図である。図4は、風を考慮した、漏洩ガス雲の2次元モデル形状を説明するための図である。図4(A)は、赤外線撮像部1の撮像方向から見て横風を受けて配管DWの上面から上方向へ漏洩する場合における漏洩ガス雲の2次元モデル形状を示し、図4(B)は、赤外線撮像部1の撮像方向から見て横風を受けて配管DWの前面から手前方向へ漏洩する場合における漏洩ガス雲の2次元モデル形状を示す。
本実施形態における漏洩ガス検出装置は、ガスを収容するガス収容部を含む対象領域からの赤外線を撮像することによって生成された前記対象領域の熱分布画像から、前記ガス収容部から漏洩している前記ガスの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出し、この抽出したガス雲画像領域に対し、漏洩ガス雲の2次元モデル形状を考慮することで、前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記抽出したガス雲画像領域に対し、漏洩ガス雲までの距離を考慮することで、実際の前記漏洩ガス雲の横幅を求めて、これを前記漏洩ガス雲の厚みとみなし、前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める装置である。このような本実施形態における漏洩ガス検出装置Gは、例えば、図1に示すように、赤外線撮像部1と、距離所得部2と、制御処理部5と、記憶部9とを備え、図1に示す例では、さらに、風向風速測定部3と、画像取得部4と、入力部6と、表示部7と、インターフェース部(IF部)8とを備える。
赤外線撮像部1は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、ガスを収容するガス収容部を含む対象領域からの赤外線を撮像し、前記対象領域の熱分布画像を生成する装置である。赤外線撮像部1は、例えば、対象領域の赤外線光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記対象領域の赤外線光学像を電気的な信号に変換する赤外線イメージセンサ、および、赤外線イメージセンサの出力を画像処理することで熱分布画像のデータを生成する赤外線画像処理部等を備える赤外線カメラ(サーモグラフィ(熱線画像計測装置))等である。赤外線撮像部1は、対象領域の熱分布画像(熱分布画像のデータ)を制御処理部5へ出力する。
ガス収容部は、例えば、配管や貯留タンク等の、入出口を除いてガスの外界との流通を遮断してガスを収容するものである。前記ガスは、赤外線を吸収する性質を持つ気体であれば任意の種類の物質であってよいが、例えば、可燃性ガス、毒性ガスおよび有機溶剤の蒸気等である。
距離取得部2は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、赤外線撮像部1から、ガス収容部から漏洩したガス(漏洩ガス)によって空間に形成されたガス雲(漏洩ガス雲)までの距離を取得するものである。距離取得部2は、赤外線撮像部1から前記ガス収容部における漏洩ガス雲の漏洩位置までの距離を、赤外線撮像部1から前記漏洩ガス雲までの距離とみなして良く、また、赤外線撮像部1から前記ガス収容部までの距離を、赤外線撮像部1から、前記漏洩ガス雲までの距離とみなして良い。距離取得部2は、例えば、光学式、超音波式およびレーザ光式等の、距離を計測する距離計を備えて構成され、外線撮像部1から漏洩ガス雲までの距離を実測して良い。また例えば、距離取得部2は、図2に示すように、ガス収容部と赤外線撮像部1との配設位置を示す設備図面(例えば設計図や地図等)を予め記憶する設備図面記憶部と、この設備図面に基づいて赤外線撮像部1から漏洩ガス雲までの距離を求める距離処理部とを備えて構成され、予め記憶された設備図面に基づいて赤外線撮像部1から漏洩ガス雲までの距離を求めてよい。なお、図2には、赤外線撮像部1から50m離れて赤外線撮像部1の撮像方向から見て左右方向に延びるように布設された第1配管DW1と、赤外線撮像部1から20m離れて赤外線撮像部1の撮像方向から見て左右方向に延びるように布設された第2配管DW2とを備える設備図面が示されている。距離取得部2は、この取得した赤外線撮像部1から漏洩ガス雲までの距離を制御処理部5へ出力する。
風向風速測定部3は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、風向および風速を測定する装置であり、例えば、風車式(プロペラ式)および超音波式等の風向風速計を備えて構成される。風向風速測定部3は、この測定した風向および風速を制御処理部5へ出力する。なお、好ましくは、風向風速測定部3は、ガス収容部が位置する箇所またはその近傍に配置でき、そして、風向および風速をリモートセンシングできるように、制御処理部5から遠隔配置可能におよび遠隔操作可能に構成される。
画像取得部4は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、対象領域の画像を取得するものである。画像取得部4は、例えば、対象領域の可視光学像を所定の結像面上に結像する結像光学系、前記結像面に受光面を一致させて配置され、前記対象領域の可視光学像を電気的な信号に変換するイメージセンサ、および、イメージセンサの出力を画像処理することで画像のデータを生成する画像処理部等を備える可視カメラ等であり、前記対象領域を撮像し、前記対象領域の画像を生成してよい。また例えば、画像取得部4は、対象領域の画像(対象領域の実写の画像および対象領域の図面の画像を含む)を予め記憶する画像記憶部を備えて構成され、画像記憶部から前記対象領域の画像を取り出しても良い。画像取得部4は、対象領域の画像(画像のデータ)を制御処理部5へ出力する。
入力部6は、制御処理部5に接続され、例えば、漏洩ガスを検出する検出動作の開始を指示するコマンド等の各種コマンド、および、例えば対象領域の識別子の入力等の漏洩ガスの検出を実行する上で必要な各種データを漏洩ガス検出装置Gに入力する機器であり、例えば、所定の機能を割り付けられた複数の入力スイッチ、キーボードおよびマウス等である。表示部7は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、入力部6から入力されたコマンドおよびデータ、ならびに、漏洩ガス検出装置Gによって検出された漏洩ガス雲の漏洩位置、2次元形状、厚み、濃度および爆発危険度等を出力する機器であり、例えばCRTディスプレイ、LCDおよび有機ELディスプレイ等の表示装置である。なお、漏洩ガス雲の大きさが表示部7に立体的に表示されても良い。
なお、入力部6および表示部7からタッチパネルが構成されてもよい。このタッチパネルを構成する場合において、入力部6は、例えば抵抗膜方式や静電容量方式等の操作位置を検出して入力する位置入力装置である。このタッチパネルでは、表示装置の表示面上に位置入力装置が設けられ、表示装置に入力可能な1または複数の入力内容の候補が表示され、ユーザが、入力したい入力内容を表示した表示位置を触れると、位置入力装置によってその位置が検出され、検出された位置に表示された表示内容がユーザの操作入力内容として漏洩ガス検出装置Gに入力される。このようなタッチパネルでは、ユーザは、入力操作を直感的に理解し易いので、ユーザにとって取り扱い易い漏洩ガス検出装置Gが提供される。
IF部8は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、外部機器との間でデータの入出力を行う回路であり、例えば、シリアル通信方式であるRS−232Cのインターフェース回路、Bluetooth(登録商標)規格を用いたインターフェース回路、IrDA(Infrared Data Asscoiation)規格等の赤外線通信を行うインターフェース回路、および、USB(Universal Serial Bus)規格を用いたインターフェース回路等である。また、IF部8は、有線または無線によって通信する通信カード等であり、例えばイーサネット環境等の通信ネットワークを介して例えばサーバ装置等の外部装置との間で通信しても良い(イーサネットは登録商標)。
記憶部9は、制御処理部5に接続され、制御処理部5の制御に従って、各種の所定のプログラムおよび各種の所定のデータを記憶する回路である。前記各種の所定のプログラムには、例えば、漏洩ガスを検出するための漏洩ガス検出プログラム等の制御処理プログラムが含まれる。記憶部9は、例えば不揮発性の記憶素子であるROM(Read Only Memory)や書き換え可能な不揮発性の記憶素子であるEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)等を備える。記憶部9は、前記所定のプログラムの実行中に生じるデータ等を記憶するいわゆる制御処理部5のワーキングメモリとなるRAM(Random Access Memory)等を含む。そして、記憶部9は、機能的に、モデル記憶部91を備える。
モデル記憶部91は、ガス収容部における漏洩ガス雲の漏洩位置に応じた、赤外線撮像部1の撮像方向から見た前記漏洩ガス雲の2次元形状(2次元モデル形状)を予め記憶するものである。赤外線撮像部1の前記撮像方向は、赤外線撮像部1の光軸に沿った方向であり、赤外線撮像部1から対象領域を見込む方向である。前記2次元モデル形状は、対象領域の空間を満たす気体に対する漏洩ガスの比重およびガス収容部内外の圧力差等を考慮して、前記ガス収容部における漏洩ガス雲の漏洩位置に応じて予め適宜に作成され、前記ガス収容部における前記漏洩ガス雲の漏洩位置と対応付けてモデル記憶部91に予め記憶される。
例えば、図3に示すように、空気より比重の軽いメタンガスを圧送している配管DWから前記メタンガスが漏洩する場合、前記メタンガスは、漏洩位置から円錐状に断熱膨張で噴出し、その後、空間に拡散することによって漏洩ガス雲を形成する。この漏洩ガス雲の濃度は、漏洩位置から離れるに従って徐々に相対的に薄くなり、漏洩位置に近い前記円錐状の部分が最も濃くなる。この漏洩位置に近い前記円錐状の部分は、風の影響を受け難く、風によって流れ難い。このようなメタンガスの漏洩ガス雲を無風状態で赤外線撮像部1の撮像方向から見ると、漏洩位置が配管DWの前面である場合の2次元モデル形状GM1は、前記円錐状の部分に当たる、相対的に濃い濃度を持つ円形状の第1円形状部分GM11と、第1円形状部分GM11が中央より下側に位置するように第1円形状部分GM11の周囲を取り囲む外形円形状の、相対的に中程度の濃度を持つ第2円形状部分GM12と、第2円形状部分GM12の周囲を取り囲む外形円形状の、相対的に薄い濃度を持つ第3円形状部分GM13とを備え、全体的に円形状となる。漏洩位置が配管DWの上面である場合の2次元モデル形状GM2は、前記円錐状の部分に当たる、相対的に濃い濃度を持つ三角形状の第1円錐状部分GM21と、第1円錐状部分GM21の上部に位置する外形三日月形状の、相対的に中程度の濃度を持つ第2三日月形状部分GM22と、第2三日月形状部分GM22の上部に位置する外形円形状の、相対的に薄い濃度を持つ第3円形状部分GM23とを備える。漏洩位置が配管DWの後面である場合の2次元モデル形状GM3は、前記円錐状の部分に当たる、相対的に濃い濃度を持つ半円以下の形状の第1半円形状部分GM31と、第1半円形状部分GM31の周囲を取り囲む外形半円形状の、相対的に中程度の濃度を持つ第2半円形状部分GM32と、第2半円形状部分GM32の周囲を取り囲む外形半円形状の、相対的に薄い濃度を持つ第3半円形状部分GM33とを備える。なお、前記円錐状の部分に当たる第1半円形状部分GM31は、漏洩位置が配管DWの後面で撮像方向から見え難いので、省略されてもよい。漏洩位置が配管DWの下面である場合の2次元モデル形状GM4は、前記円錐状の部分に当たる、相対的に濃い濃度を持つ三角形状の第1円錐状部分GM41と、第1円錐状部分GM41の下部に位置する外形三日月形状の、相対的に中程度の濃度を持つ第2三日月形状部分GM42と、第2三日月形状部分GM22の下部に位置する外形円形状の、相対的に薄い濃度を持つ第3円形状部分GM43とを備える。なお、メタンガスは、空気より軽い比重を持つので、漏洩位置が配管DWの下面である場合では、2次元モデル形状GM4に代え、前記円錐状の部分に当たる、相対的に濃い濃度を持つ三角形状の第1円錐状部分GM51と、第1円錐状部分GM51の下部に位置し両端が上部へ延びる外形略円形状の、相対的に薄い濃度を持つ第2円形状部分GM52とを備える2次元モデル形状GM5が用いられても良い。
そして、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gでは、ガス収容部における漏洩ガス雲の漏洩位置に応じた各2次元モデル形状は、風向および風速に応じた形状となっている。このため、2次元モデル形状は、ガス収容部における漏洩ガス雲の漏洩位置と対応付けられているだけでなく、風向および風速にも対応付けられてモデル記憶部91に予め記憶される。
一例として、漏洩位置が配管DWの上面である場合における風向および風速を考慮した2次元モデル形状GM2(GM2−0、GM2−1、GM2−5、GM2−10)が、図4(A)に示されている。図4(A)には、紙面左から右へ順に、風速0m/sの場合、風速1m/sの横風の場合、風速5m/sの横風の場合および風速10m/sの横風の場合における各2次元モデル形状GM2−0〜GM2−10が示されている。より具体的には、風速0m/sの場合における2次元モデル形状MG2−0は、上述した図3に示す漏洩位置が配管DWの上面である場合の2次元モデル形状GM2である。なお、図4(A)では、第2三日月形状部分GM22と第3円形状部分GM23とは、一つに纏めて示されている。風速1m/sの場合における2次元モデル形状MG2−1は、風速0m/sの場合における第1円錐状部分GM21、第2三日月形状部分GM22および第3円形状部分GM23に対応する部分(すなわち全体)が風下方向へやや傾き、風速0m/sの場合における第2三日月形状部分GM22および第3円形状部分GM23に対応する部分がやや拡がっている形状である。風速5m/sの場合における2次元モデル形状MG2−1は、風速0m/sの場合における第1円錐状部分GM21、第2三日月形状部分GM22および第3円形状部分GM23に対応する部分(すなわち全体)が風下方向へさらに傾き、風速0m/sの場合における第2三日月形状部分GM22および第3円形状部分GM23に対応する部分がさらに拡がっている形状である。風速10m/sの場合における2次元モデル形状MG2−1は、風速0m/sの場合における第1円錐状部分GM21、第2三日月形状部分GM22および第3円形状部分GM23に対応する部分(すなわち全体)が風下方向へ大きく傾き、風速0m/sの場合における第2三日月形状部分GM22および第3円形状部分GM23に対応する部分が大きく拡がっている形状である。
また他の一例として、漏洩位置が配管DWの前面である場合における風向および風速を考慮した2次元モデル形状GM1(GM1−0、GM1−1、GM1−5、GM1−10)が、図4(B)に示されている。図4(B)には、紙面左から右へ順に、風速0m/sの場合、風速1m/sの横風の場合、風速5m/sの横風の場合および風速10m/sの横風の場合における各2次元モデル形状GM1−0〜GM1−10が示されている。より具体的には、風速0m/sの場合における2次元モデル形状MG1−0は、上述した図3に示す漏洩位置が配管DWの前面である場合の2次元モデル形状GM1である。なお、図4(B)では、第2円形状部分GM12と第3円形状部分GM13とは、一つに纏めて示されている。風速1m/sの場合における2次元モデル形状MG1−1は、横風の影響だけでなくメタンガスが空気より比重が軽いために、風速0m/sの場合における第1円形状部分GM11、第2円形状部分GM12および第3円形状部分GM13に対応する部分(すなわち全体)が風下上方方向へやや拡がっている形状である。風速5m/sの場合における2次元モデル形状MG1−1は、風速0m/sの場合における第1円形状部分GM11、第2円形状部分GM12および第3円形状部分GM13に対応する部分(すなわち全体)が風下上方方向へさらに拡がっている形状である。風速10m/sの場合における2次元モデル形状MG1−1は、風速0m/sの場合における第1円形状部分GM11、第2円形状部分GM12および第3円形状部分GM13に対応する部分(すなわち全体)が風下上方方向へ大きく拡がっている形状である。
このような2次元モデル形状がガス収容部における各漏洩位置それぞれに対し、各風向および各風速ごとに作成され、これら作成された複数の2次元モデル形状がガス収容部における漏洩ガス雲の漏洩位置、風向および風速に対応付けられてモデル記憶部91に予め記憶される。
なお、上述では、2次元モデル形状は、漏洩ガス雲の全体形状で形成されたが、漏洩ガス雲の一部形状で形成されても良い。特に、前記円錐状の部分は、相対的に濃い濃度であるので、比較的明確にガス雲処理部52によって後述のように識別できるため、2次元モデル形状は、この円錐状の部分をモデル化したものであっても良い。
制御処理部5は、漏洩ガス検出装置Gの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御し、漏洩ガスを検出するための回路である。制御処理部5は、例えば、CPU(Central Processing Unit)およびその周辺回路を備えて構成される。制御処理部5には、制御処理プログラムが実行されることによって、制御部51、ガス雲処理部52、ガス雲検出処理部53、ガス雲濃度処理部54および危険度処理部55が機能的に構成される。
制御部51は、測色装置CMの各部を当該各部の機能に応じてそれぞれ制御するためのものである。
ガス雲処理部52は、機能的に、ガス雲画像領域抽出部521および濃度厚み積演算部522を備える。ガス雲画像領域抽出部521は、赤外線撮像部1で生成された対象領域の熱分布画像に基づいて、ガス収容部から漏洩しているガスの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出するものである。濃度厚み積演算部522は、公知の常套手段を用いることによって、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域に基づいて漏洩ガス雲の濃度厚み積を求めるものである。好ましくは、濃度厚み積演算部522は、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域に基づいて、漏洩ガス雲のガス絶対温度と漏洩ガス雲の背景の背景絶対温度とを用いることによって漏洩ガス雲の濃度厚み積を求める。
ガス雲検出処理部53は、機能的に、位置検出部531および大きさ検出部532を備える。
位置検出部531は、ガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部91に記憶された2次元モデル形状GMとに基づいて漏洩ガス雲の漏洩位置を求めるものである。本実施形態では、2次元モデル形状は、風向および風速に応じた形状であるので、位置検出部531は、風向風速測定部3で測定した風向および風速とガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部91に記憶された2次元モデル形状とに基づいて漏洩ガス雲の漏洩位置を求める。好ましくは、位置検出部531は、ガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部91に記憶された2次元モデル形状GMとの間でパターンマッチングを実行することによって漏洩ガス雲の漏洩位置を求める。
大きさ検出部532は、ガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および距離取得部2で求めた漏洩ガス雲までの距離に基づいて前記漏洩ガス雲の横幅を求め、この求めた横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求めるものである。本実施形態では、風向および風速も考慮され、大きさ検出部532は、前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める場合に、風向風速測定部3で測定した風向および風速に基づいて前記漏洩ガス雲の厚みを補正する。
ガス雲濃度処理部54は、ガス雲処理部52の濃度厚み積演算部522で求めた漏洩ガス雲の濃度厚み積と、ガス雲検出処理部53の大きさ検出部532で求めた前記漏洩ガス雲の厚みとに基づいて前記漏洩ガス雲の濃度を求めるものである。
危険度処理部55は、ガス雲濃度処理部54で求めた漏洩ガス雲の濃度に基づいて前記漏洩ガス雲が爆発する危険の程度を表す指標である爆発危険度を求めるものである。
そして、制御部51は、危険度処理部55で求めた爆発危険度に応じた表示(例えばハイライト等)で、ガス雲処理部52で抽出したガス雲画像領域を、画像取得部4で取得した対象領域の画像に重畳して表示部7に表示する。
次に、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gの動作について説明する。図5は、実施形態における漏洩ガス検出装置の動作を示すフローチャートである。図6は、実施形態の漏洩ガス検出装置における赤外線撮像部で生成される対象領域の熱分布画像を説明するための図である。図7は、実施形態の漏洩ガス検出装置における赤外線撮像部で生成される、ガス雲領域画像を含む対象領域の熱分布画像の一例を示す図である。図8は、実施形態の漏洩ガス検出装置における濃度厚み積の演算方法を説明するための図である。図9は、実施形態の漏洩ガス検出装置における漏洩ガス雲の漏洩位置およびその大きさを求める処理方法を説明するための図である。図10は、実施形態の漏洩ガス検出装置における、風向および風速による厚みの補正を説明するための図である。外線撮像部1の撮像方向から見て横風が吹いている場合に、図10(A)は、赤外線撮像部1の撮像方向から見た漏洩ガス雲の様子を示し、図10(B)は、赤外線撮像部1の撮像方向に直交する直交方向から見た漏洩ガス雲の様子を示す。図11は、実施形態の漏洩ガス検出装置における表示部に表示される検出結果の表示例を示す図である。
このような漏洩ガス検出装置Gでは、まず、ユーザ(オペレータ)によってガス収容部を含む対象領域を撮像できるように、漏洩ガス検出装置Gが配置される。これによって赤外線撮像部1の撮像方向は、前記対象領域に向く。また、距離取得部2が距離計である場合には、その測定方向は、前記対象領域に向き、画像取得部4が可視カメラである場合には、その撮像方向は、前記対象領域に向く。なお、風向風速測定部3は、前記ガス収容部が位置する箇所の風向および風速が測定できるように配置される。そして、ユーザによって図略の電源スイッチがオンされると、制御処理部5は、必要な各部の初期化を実行し、制御処理プログラムの実行によって、制御処理部5には、制御部51、ガス雲処理部52、ガス雲検出処理部53、ガス雲濃度処理部54および危険度処理部55が機能的に構成され、ガス雲処理部52には、ガス雲画像領域抽出部521および濃度厚み積演算部522が機能的に構成され、ガス雲検出処理部53には、位置検出部531および大きさ検出部532が機能的に構成される。
漏洩ガスの検出では、図5において、まず、制御処理部5は、制御部51によって各部1〜4を制御し、各データを取得する(S1)。より具体的には、制御部51は、赤外線撮像部1に、対象領域からの赤外線を撮像させ、前記対象領域の熱分布画像を生成させ、赤外線撮像部1から前記対象領域の熱分布画像を取得する。制御部51は、距離取得部2に、漏洩ガス雲までの距離、例えば、ガス収容部までの距離を取得させ、距離取得部2から、自機と前記ガス収容部との間の距離を取得する。制御部51は、風向風速測定部3に、風向および風速を測定させ、風向風速測定部3から前記風向および風速を取得する。制御部51は、画像取得部4に、対象領域の画像を取得させ、画像取得部4から、前記対象領域の画像を取得する。
次に、制御処理部5のガス雲処理部52は、ガス雲画像領域抽出部521によって、赤外線撮像部1で生成された対象領域の熱分布画像に基づいて、ガス収容部からの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出し、濃度厚み積演算部522によって、この抽出したガス雲画像領域に基づいて前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求める(S2)。
赤外線撮像部1は、対象領域内に存在する個々の物体(背景物)から輻射した赤外線(背景輻射赤外線)を撮像する。ここで、図6に示すように、赤外線撮像部1と前記背景物との間に漏洩ガス雲が存在すると、背景輻射赤外線は、前記漏洩ガス雲を介して赤外線撮像部1に到達する。前記漏洩ガス雲は、前記背景輻射赤外線の一部を吸収し、また前記漏洩ガス雲自体の温度に応じた赤外線を輻射する。背景輻射赤外線の吸収量は、漏洩ガス雲の濃度に従い、そして、前記漏洩ガス雲の厚みに従うので、結局、前記漏洩ガス雲の濃度厚み積に従う。例えば、濃度が低く厚みが厚い漏洩ガス雲の吸収量と、濃度が高く厚みが薄い漏洩ガス雲の吸収量とは、それらの濃度厚み積が等しい場合に、等しくなる。このため、赤外線撮像部1によって撮像され生成された対象領域の画像は、漏洩ガス雲の存否によって温度分布を持つ熱分布画像となり、この熱分布画像において、前記漏洩ガス雲を介した画像部分の輝度値は、前記漏洩ガス雲を介しなかった画像部分の輝度値と相違する。したがって、ガス雲画像処理部521は、前記熱分布画像から、予め設定された所定の判定閾値th1以下の輝度値を持つ画素の領域を抽出することによって、前記漏洩ガス雲のガス雲画像領域を抽出できる。前記漏洩ガス雲を介した画像部分の輝度値と前記漏洩ガス雲を介しなかった画像部分の輝度値との変化量は、背景物の温度、前記漏洩ガス雲の温度および濃度厚み積の関数となるので、前記所定の判定閾値th1は、前記背景物の温度、前記漏洩ガス雲の温度および前記濃度厚み積のうちの少なくともいずれかを考慮して適宜に設定されることが好ましい。なお、一例では、濃度厚み積を考慮する場合には、仮の判定閾値th2が設定され、この仮の判定閾値th2により、前記漏洩ガス雲の仮のガス雲画像領域が抽出され、この仮のガス雲画像領域に基づいて濃度厚み積が求められ、この濃度厚み積を考慮することで、前記所定の判定閾値th1が本設定される。
また、濃度厚み積演算部522は、公知の常套手段を用いることによって、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域に基づいて前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求める。例えば、濃度厚み積演算部522は、図7に示すように、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域に基づいて、漏洩ガス雲のガス絶対温度と漏洩ガス雲に対する背景の背景絶対温度とを用いることによって前記漏洩ガス雲の濃度厚み積(ppm・m)を求める。前記背景絶対温度は、公知の常套手段により、例えば、赤外線撮像部1の画素の輝度値(例えば漏洩ガス雲を介しなかったと推定できる熱分布画像における最大輝度値等)、赤外線撮像部1の結像光学系におけるレンズF値および大気の赤外線透過率から算出される赤外線輝度から求められる。前記ガス絶対温度は、公知の常套手段により、例えば、ガス収容部からの漏洩に対し、まず、断熱膨張による温度低下を推定し、その後の熱拡散による温度変化を考慮して推定する。あるいは、濃度厚み積演算部522は、公知の常套手段により、図8に示すように、同じ濃度のガス雲における互いに異なる2点の背景温度から求めることもできる。
次に、制御処理部5のガス雲検出処理部53は、位置検出部531によって、ガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部91に記憶された2次元モデル形状GMとに基づいて漏洩ガス雲の漏洩位置を求める(S3)。より具体的には、位置検出部531は、風向風速測定部3で測定した風向および風速とガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部91に記憶された2次元モデル形状とに基づいて漏洩ガス雲の漏洩位置を求める。より詳しくは、位置検出部531は、モデル記憶部91に記憶された2次元モデル形状GMの中から、風向風速測定部3で測定した風向および風速ならびにガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状に対応した1つの2次元モデル形状GMを選択する。例えば、風向風速測定部3で測定した風向および風速が無風である場合、位置検出部531は、図3に示す例の、漏洩ガス雲の漏洩位置に応じて形成された4個の2次元モデル形状GM1−0〜GM4−0の中から、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状に対応した2次元モデル形状GMを選択する。これによって、漏洩ガス検出装置Gは、ガス収容部上での大略の漏洩位置を検出できる。図3に示す例では、漏洩ガス検出装置Gは、漏洩位置が、配管DWでの前面(正面)であるか、上面であるか、後面(背面)であるか、あるいは、下面であるかを検出できる。ここでは、図9に示すように、漏洩位置が配管DWの上面である場合における2次元モデル形状GM2−0が選択されたとする。そして、本実施形態では、漏洩ガス検出装置Gは、ガス収容部上でのより詳細な漏洩位置を、テンプレートマッチングを実行することで次のように求めている。すなわち、次に、位置検出部531は、この選択した2次元モデル形状GM2−0の大きさを、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状の大きさに略一致するように変換してテンプレートマッチングのテンプレートとし、赤外線撮像部1で撮像され生成された熱分布画像上を、所定の画素位置(例えば画像の左上の画素位置)から、所定の画素間隔でテンプレートマッチングしながら走査し、前記熱分布画像上で、前記選択した2次元モデル形状GM2−0と一致(パターンマッチ)する箇所を探索する。この探索の結果、位置検出部531は、前記熱分布画像上で、前記選択した2次元モデル形状GM2−0と一致する箇所を前記漏洩ガス雲の漏洩位置として求める。これによって、漏洩ガス検出装置Gは、ガス収容部上でのより詳細な漏洩位置を検出できる。例えば、図9に示す例では、漏洩ガス検出装置Gは、配管DWにおける左右方向の中央位置より右寄りの位置をより詳細な漏洩位置として検出する。
次に、制御処理部5のガス雲検出処理部53は、大きさ検出部532によって、ガス雲処理部52のガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および距離取得部2で求めた漏洩ガス雲までの距離に基づいて前記漏洩ガス雲の横幅を求め、この求めた横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める。例えば、図9に示すように、赤外線撮像部1における結像光学系の水平画角が24度であり、熱分布画像の水平画素数が640画素であり、そして、漏洩ガス雲までの距離(ここでは、ガス収容部としての配管DWまでの距離)が50mである場合、水平方向に赤外線撮像部1によって写る長さは、21.7mである。この場合において、ガス雲画像領域抽出部521で抽出したガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅が画素数で20画素である場合、実際の漏洩ガス雲の横幅は、21.7m×20画素/640画素=0.68mと求められる。大きさ検出部532は、この求めた実際の漏洩ガス雲の横幅(この例では0.68m)を、前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさ(この例では横幅が0.68mで厚み(奥行き)が0.68mである大きさ)を求める。
この漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める場合に、大きさ検出部532は、風向風速測定部3で測定した風向および風速に基づいて前記漏洩ガス雲の厚みを補正してよい。例えば、赤外線撮像部1の撮像方向から見て横風が吹いている場合、漏洩ガス雲は、横風によって、図10(A)に示すようにその横幅が薄くなる一方、図10(B)に示すようにその厚みが増す。このため、風向および風速に応じた複数の補正係数が予め用意されて記憶部9に記憶され、大きさ検出部532は、風向風速測定部3で測定した風向および風速に応じた補正係数で、前記実際の漏洩ガス雲の横幅から求めた前記漏洩ガス雲の厚み(=前記実際の漏洩ガス雲の横幅)を補正し、新たな前記漏洩ガス雲の厚みとする。
そして、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gは、上述のように、漏洩ガス雲の漏洩位置および3次元的な大きさを検出するだけでなく、次のように、漏洩ガス雲の濃度および爆発危険度も求めている。
すなわち、次に、制御処理部5のガス雲濃度処理部54は、ガス雲処理部52の濃度厚み積演算部522で求めた漏洩ガス雲の濃度厚み積と、ガス雲検出処理部53の大きさ検出部532で求めた前記漏洩ガス雲の厚みとに基づいて前記漏洩ガス雲の濃度を求め、制御処理部5の危険度処理部55は、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度に基づいて爆発危険度を求める(S5)。
より具体的には、ガス雲濃度処理部54は、濃度厚み積演算部522で求めた漏洩ガス雲の濃度厚み積を、大きさ検出部532で求めた前記漏洩ガス雲の厚みで除算し、この除算結果として前記漏洩ガス雲の濃度を求める((漏洩ガス雲の濃度[ppm])=(濃度厚み積[ppm・m])/(厚み[m]))。
そして、危険度処理部55は、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度と、ガスが爆発する濃度範囲である爆発濃度限界範囲とを比較する。この比較の結果、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記爆発濃度限界範囲から外れている場合には、危険度処理部55は、漏洩ガスに爆発の危険が無いと判定して爆発危険度を0とし、前記比較の結果、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記爆発濃度限界範囲以内である場合には、危険度処理部55は、漏洩ガスに爆発の危険が有ると判定して爆発危険度を1とする。なお、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記爆発濃度限界範囲から外れており、漏洩ガスに爆発の危険が無いと判定した場合において、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記爆発濃度限界範囲に近づいており(例えば爆発濃度限界範囲の10%や20%等だけ爆発濃度限界範囲から外れている場合)、漏洩ガスに爆発の危険が迫っていることが判定されても良い。また、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記爆発濃度限界範囲以内であり、漏洩ガスに爆発の危険が有ると判定した場合において、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記爆発濃度限界範囲内のいずれのレベルであるかが判定されても良い。例えば爆発濃度限界範囲を等分に3段階に分け、ガス雲濃度処理部54で求めた前記漏洩ガス雲の濃度が前記3段階(低レベル爆発危険、中レベル爆発危険、高レベル爆発危険)のいずれかであるかが判定されても良い。
そして、次に、制御処理部5の制御部51は、危険度処理部55で求めた爆発危険度に応じた表示で、ガス雲処理部52で抽出したガス雲画像領域を、画像取得部4で取得した対象領域の画像に重畳して表示部7に表示し(S6)、処理を終了する。例えば、上述の処理S5で漏洩ガスに爆発の危険が有ると判定した場合の爆発危険度1である場合、図11に示すように、制御部51は、ガス雲処理部52で抽出したガス雲画像領域LG内に、爆発危険度1を示すハイライト表示の領域(爆発危険度表示領域)BDを設け、これらを、配管DWが写り込んだ、画像取得部4で取得した対象領域の画像に重畳して表示部7に表示する。
以上説明したように、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、赤外線撮像部1によって前記対象領域の熱分布画像を生成し、ガス雲処理部52によって前記漏洩ガス雲のガス雲画像領域を抽出し、距離取得部2によって前記漏洩ガス雲までの距離を取得する。そして、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、ガス雲検出処理部53によって前記漏洩ガス雲の2次元モデル形状と前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状に基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求める。さらに、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、ガス雲検出処理部53によって前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および前記漏洩ガス雲までの距離に基づいて実際の前記漏洩ガス雲の横幅を求め、そして、前記漏洩ガス雲の横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとみなすことで、漏洩ガス雲の3次元的な大きさを求める。したがって、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、1つの装置でガスの漏洩位置とこの漏洩した漏洩ガスにおける漏洩ガス雲の3次元の大きさを求めることができる。
また、風が吹いていると、漏洩ガスは、前記風によって流れる。本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、風向風速測定部3によって風向および風速を測定し、ガス雲検出処理部53によって、この測定した風向および風速も考慮して前記漏洩ガス雲の漏洩位置およびその3次元の大きさを求める。したがって、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、風が吹いている場合でも、1つの装置で前記漏洩ガスにおける漏洩位置および3次元の大きさを求めることができる。
また、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、パターンマッチングによって漏洩ガス雲の漏洩位置を前記ガス収容部上でより詳細に求めることができる。
また、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、先に、ガス雲検出処理部53で漏洩ガス雲の厚みを求めているので、ガス雲処理部52によって前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求めることで、前記漏洩ガス雲の濃度を求めることができる。
また、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、前記漏洩ガス雲の濃度を求めているので、前記漏洩ガス雲のガスが爆発する濃度を考慮することで、爆発危険度を求めることができる。
また、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、画像取得部4によって前記対象領域の画像を取得し、この画像に、爆発危険度に応じた表示(例えばハイライト等)でガス雲画像領域を表示部7に表示する。このため、本実施形態における漏洩ガス検出装置Gおよびこれに実装された漏洩ガス検出方法は、前記漏洩ガス雲における漏洩位置、漏洩ガス雲の2次元形状および爆発危険度を視覚的にユーザ(オペレータ)に認識させることができる。
本発明を表現するために、上述において図面を参照しながら実施形態を通して本発明を適切且つ十分に説明したが、当業者であれば上述の実施形態を変更および/または改良することは容易に為し得ることであると認識すべきである。したがって、当業者が実施する変更形態または改良形態が、請求の範囲に記載された請求項の権利範囲を離脱するレベルのものでない限り、当該変更形態または当該改良形態は、当該請求項の権利範囲に包括されると解釈される。
G 漏洩ガス検出装置
GM、GM1〜GM5、GM1−0〜GM1−10、GM2−0〜GM2−10 2次元モデル形状
DW、DW1、DW2 配管
1 赤外線撮像部
2 距離取得部
3 風向風速測定部
4 画像取得部
5 制御処理部
7 表示部
9 記憶部
51 制御部
52 ガス雲処理部
53 ガス雲検出処理部
54 ガス雲濃度処理部
55 危険度処理部
91 モデル記憶部
521 ガス雲画像領域抽出部
522 濃度厚み積演算部
531 位置検出部
532 大きさ検出部

Claims (8)

  1. ガスを収容するガス収容部を含む対象領域からの赤外線を撮像し、前記対象領域の熱分布画像を生成する赤外線撮像部と、
    前記赤外線撮像部で生成された前記対象領域の熱分布画像に基づいて、前記ガス収容部から漏洩している前記ガスの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出するガス雲処理部と、
    前記漏洩ガス雲までの距離を取得する距離取得部と、
    前記ガス収容部における前記漏洩ガス雲の漏洩位置に応じた、前記赤外線撮像部の撮像方向から見た前記漏洩ガス雲における2次元モデル形状を予め記憶するモデル記憶部と、
    前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状と前記モデル記憶部に記憶された前記2次元モデル形状とに基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および前記距離取得部で求めた前記漏洩ガス雲までの距離に基づいて前記漏洩ガス雲の横幅を求め、前記求めた横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求めるガス雲検出処理部とを備えること
    を特徴とする漏洩ガス検出装置。
  2. 風向および風速を測定する風向風速測定部をさらに備え、
    前記2次元モデル形状は、風向および風速に応じた形状であり、
    前記ガス雲検出処理部は、前記風向風速測定部で測定した風向および風速と前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状と前記モデル記憶部に記憶された前記2次元モデル形状とに基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求める場合に、前記風向風速測定部で測定した風向および風速に基づいて前記漏洩ガス雲の厚みを補正すること
    を特徴とする請求項1に記載の漏洩ガス検出装置。
  3. 前記ガス雲検出処理部は、前記ガス雲処理部で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状と前記モデル記憶部に記憶された前記2次元モデル形状との間でパターンマッチングを実行することによって前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求めること
    を特徴とする請求項1または請求項2に記載の漏洩ガス検出装置。
  4. 前記ガス雲処理部は、前記抽出したガス雲画像領域に基づいて前記漏洩ガス雲の濃度厚み積をさらに求め、
    前記ガス雲処理部で求めた前記漏洩ガス雲の濃度厚み積と、前記ガス雲検出処理部で求めた前記漏洩ガス雲の厚みとに基づいて前記漏洩ガス雲の濃度を求めるガス雲濃度処理部をさらに備えること
    を特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の漏洩ガス検出装置。
  5. 前記ガス雲濃度処理部で求めた前記漏洩ガス雲の濃度に基づいて前記漏洩ガス雲が爆発する危険の程度を表す指標である爆発危険度を求める危険度処理部をさらに備えること
    を特徴とする請求項4に記載の漏洩ガス検出装置。
  6. 前記対象領域の画像を取得する画像取得部と、
    前記危険度処理部で求めた爆発危険度に応じた表示で、前記ガス雲処理部で抽出したガス雲画像領域を、前記画像取得部で取得した前記対象領域の画像に重畳して表示する表示部をさらに備えること
    を特徴とする請求項5に記載の漏洩ガス検出装置。
  7. 前記ガス雲処理部は、前記抽出したガス雲画像領域に基づいて、前記漏洩ガス雲のガス絶対温度と前記漏洩ガス雲の背景の背景絶対温度とを用いることによって前記漏洩ガス雲の濃度厚み積を求めること
    を特徴とする請求項4ないし請求項6のいずれか1項に記載の漏洩ガス検出装置。
  8. ガスを収容するガス収容部を含む対象領域からの赤外線を赤外線撮像部で撮像し、前記対象領域の熱分布画像を生成する赤外線撮像工程と、
    前記赤外線撮像工程で生成された前記対象領域の熱分布画像に基づいて、前記ガス収容部から漏洩している前記ガスの漏洩ガス雲におけるガス雲画像領域を抽出するガス雲処理工程と、
    前記漏洩ガス雲までの距離を取得する距離取得工程と、
    前記ガス雲処理工程で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状とモデル記憶部に予め記憶され、前記ガス収容部における前記漏洩ガス雲の漏洩位置に応じた、前記赤外線撮像部の撮像方向から見た前記漏洩ガス雲における2次元モデル形状とに基づいて前記漏洩ガス雲の漏洩位置を求め、前記ガス雲処理工程で抽出した前記ガス雲画像領域の2次元抽出形状の横幅および前記距離取得工程で求めた前記漏洩ガス雲までの距離に基づいて前記漏洩ガス雲の横幅を求め、前記求めた横幅を前記漏洩ガス雲の厚みとして前記漏洩ガス雲の3次元の大きさを求めるガス雲検出処理工程とを備えること
    を特徴とする漏洩ガス検出方法。
JP2014254083A 2014-12-16 2014-12-16 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法 Active JP6492612B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014254083A JP6492612B2 (ja) 2014-12-16 2014-12-16 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014254083A JP6492612B2 (ja) 2014-12-16 2014-12-16 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2016114500A JP2016114500A (ja) 2016-06-23
JP6492612B2 true JP6492612B2 (ja) 2019-04-03

Family

ID=56141405

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014254083A Active JP6492612B2 (ja) 2014-12-16 2014-12-16 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6492612B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11686675B2 (en) 2021-11-19 2023-06-27 Rebellion Photonics, Inc. Systems, methods, and computer program products for infrared imaging operations

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2017183557A1 (ja) * 2016-04-20 2017-10-26 コニカミノルタ株式会社 温度計測システム
JP7036112B2 (ja) * 2017-05-18 2022-03-15 コニカミノルタ株式会社 ガス漏れ位置推定装置、ガス漏れ位置推定方法及びガス漏れ位置推定プログラム
JPWO2019138873A1 (ja) * 2018-01-09 2021-02-12 コニカミノルタ株式会社 ガス検知用画像処理装置およびガス検知用画像処理方法
JP7056342B2 (ja) * 2018-04-13 2022-04-19 コニカミノルタ株式会社 ガス検知用画像処理装置、ガス検知用画像処理方法、及び、ガス検知用画像処理プログラム
JP7232610B2 (ja) * 2018-10-16 2023-03-03 千代田化工建設株式会社 流体漏洩検知システム、流体漏洩検知装置、設計支援システム、設計支援装置、及び学習装置
JP7176378B2 (ja) * 2018-11-30 2022-11-22 コニカミノルタ株式会社 揮発性液体判定装置、方法及びプログラム
KR102446233B1 (ko) * 2020-04-16 2022-09-22 주식회사 와이제이이엔지 현장 맞춤형 방폭구분도 제공 방법 및 장치
WO2022153921A1 (ja) * 2021-01-13 2022-07-21 Arithmer株式会社 モデル生成装置、モデル生成方法、拡散源位置出力装置、拡散範囲出力装置及び拡散源位置出力方法
JPWO2022157922A1 (ja) * 2021-01-22 2022-07-28
CN114992813B (zh) * 2022-06-17 2023-05-12 珠海格力电器股份有限公司 物质泄漏的检测方法、装置、空调设备及存储介质

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3783019B2 (ja) * 2003-03-07 2006-06-07 株式会社四国総合研究所 ガス漏洩監視方法、及びそのシステム
JP4209877B2 (ja) * 2005-09-01 2009-01-14 ホーチキ株式会社 ガス監視装置
JP4823020B2 (ja) * 2006-11-01 2011-11-24 三菱重工業株式会社 ガス濃度モニタリングシステム、固定局及び移動局、並びにガス濃度計測方法
JP5125544B2 (ja) * 2008-01-24 2013-01-23 日本電気株式会社 ガス測定装置およびガス測定方法
JP2010060422A (ja) * 2008-09-03 2010-03-18 Toshiba Corp 液漏れ検出装置及び液漏れ検出方法
US7939804B2 (en) * 2008-11-26 2011-05-10 Fluke Corporation System and method for detecting gas leaks

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11686675B2 (en) 2021-11-19 2023-06-27 Rebellion Photonics, Inc. Systems, methods, and computer program products for infrared imaging operations

Also Published As

Publication number Publication date
JP2016114500A (ja) 2016-06-23

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6492612B2 (ja) 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法
EP2820617B1 (en) A method and system for projecting a visible representation of infrared radiation
JP6665863B2 (ja) 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法
JP6773043B2 (ja) 漏洩ガス検出装置および漏洩ガス検出方法
JP5655134B2 (ja) 3次元シーンにおけるテクスチャを生成する方法及び装置
US9383262B2 (en) Imaging inspection device
WO2019138873A1 (ja) ガス検知用画像処理装置およびガス検知用画像処理方法
CN107407634A (zh) 在无源光学气体成像中定量气体
CA2799869C (en) System and method for determining location data for pipes in a steam generator
CN109313263B (zh) 用于运行激光距离测量仪的方法
US9832386B2 (en) External recognition apparatus and excavation machine using external recognition apparatus
JP7238778B2 (ja) ガス撮像装置及び画像取得方法
CN104204848B (zh) 具有测距相机的勘测设备
EP3194883B1 (en) Method and relevant device for measuring distance with auto-calibration and temperature compensation
CN104155071A (zh) 一种基于背景纹影技术的气体泄漏监测装置与方法
CN105940277B (zh) 多分辨率、分层的辐射场估计
JP6174547B2 (ja) 分布図表示装置及び方法
KR101322801B1 (ko) 기준패턴을 이용한 적외선 열화상 카메라의 방사율 설정 시스템 및 그 방법
JP2011053138A (ja) レーダ画像処理装置
WO2017073429A1 (ja) ガス測定装置およびガス測定方法
JP5102181B2 (ja) 建造物壁面の変状部検出方法、変状部検出装置および変状部検出プログラム
WO2018190004A1 (ja) 疑似漏洩ガス画像生成装置および該方法ならびにガス検知装置
WO2016152789A1 (ja) ガス位置検出方法、ガス位置検出プログラム、ガス位置検出装置及びガス位置検出システム
Rangel et al. Characterization and calibration of a stereo gas camera system for obtaining spatial information of gas structures
KR20160014440A (ko) 화학 가스 탐지 시스템 및 그의 제어 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180718

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180821

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20181001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20190205

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20190218

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6492612

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150