JP7056342B2 - ガス検知用画像処理装置、ガス検知用画像処理方法、及び、ガス検知用画像処理プログラム - Google Patents

ガス検知用画像処理装置、ガス検知用画像処理方法、及び、ガス検知用画像処理プログラム Download PDF

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本発明は、画像を利用してガスを検知する技術に関する。
プラントで事故が発生するのを未然に防止するために、プラント監視装置が提案されている。例えば、特許文献1は、プラントを構成するプラント機器の中で、異常の予兆が検知されたプラント機器があるとき、そのプラント機器及びそのプラント機器が配置されている周囲のプラント機器の配置を三次元CADで示す画像を表示装置に表示する第1表示処理部と、異常の予兆が検知されたプラント機器についての保守ガイド情報を前記画像上に重ねて表示する第2表示処理部と、を備えるプラント監視装置を開示している。
プラントで発生する事故の1つにガス漏洩がある。ガス漏洩の監視に適用できるガス検知用画像処理装置が提案されている。例えば、特許文献2は、ガス漏れの監視対象を複数の時刻で撮影した赤外画像に対して画像処理をするガス検知用画像処理装置であって、漏れたガスによる温度変化を示す第1の周波数成分データよりも周波数が低く、前記監視対象の背景の温度変化を示す第2の周波数成分データを、前記赤外画像を示す画像データから除く処理をする画像処理部を備えるガス検知用画像処理装置を開示している。
特開2012-168799号公報 特許第6245418号
本発明者は、特許文献2が開示するガス検知用画像処理装置のように、画像を利用してガスを検知する場合、様々な原因でガスの誤検知が発生することを見出した。例えば、3.2~3.4μmの波長帯に感度を持つ設計がされた赤外線カメラを用いて、この波長帯の光を吸収する特性を有するガス(例えば、メタン)を検知する場合、この赤外線カメラは、水蒸気にも感度を有するので、水蒸気を、検知対象となるガスと誤検知してしまう。また、特許文献2に開示されたガス検知用画像処理装置は、草木等を、検知対象となるガスと誤検知することがある。
カメラの設置時に撮影した画像から、ガスの誤検知の可能性があるエリアを予め人がチェックする場合、カメラ設置時とは、風、天候等の異なることが原因でガスの誤検知が発生することに気づかないことがある。
本発明は、画像を利用したガス検知において、ガスの誤検知を減らすことができるガス検知用画像処理装置、ガス検知用画像処理方法、及び、ガス検知用画像処理プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成する本発明の一形態に係るガス検知用画像処理装置は、撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理装置であって、ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶部と、前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定部と、を備える。
ガスは、ガス検知の対象として予め定められたガスであり、水蒸気を除く。ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データは、この施設に存在する物(設備)の三次元情報及び位置情報を含む。三次元設計データの具体例として、プラントの三次元設計データ、ガス採掘施設の三次元設計データがある。設計者は、例えば、三次元CADを使用して三次元設計データを作成する。
三次元エリアは、三次元で規定されるエリア、言い換えれば、立体形状を有するエリアである。三次元エリアが設定される物として、ガス漏洩の監視対象物と、ガスの誤検知の原因となる物とがある。前者は、例えば、プラントのガス管、ガスタンクである。後者は、例えば、撮影装置から見て、別の設備の背後に位置し、水蒸気を大気中(空気中)に放出する設備である。この設備において、通常、画像に水蒸気が写らないが、風が吹くと、画像に水蒸気が写る。この他、水蒸気を間欠的に大気中に放出する設備、施設内に設けられた芝生領域がある。ガス像は、後者が原因で発生することがあり、必ずしもガス漏洩が原因とはならない。従って、ガス像は、ガス候補像と言い換えることができる。
三次元エリアは、ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、三次元エリアの設定者によって設定される。三次元設計データによれば、設定者は、三次元エリアが設定される物と撮影装置との立体的な位置関係を容易に把握できる。よって、三次元エリアが設定される物を見逃すことなく、三次元エリアを設定することができる。
判定部は、三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報、撮影装置の位置情報、並びに、撮影装置の方向情報を基にして、撮影装置が撮影した画像にガス像が含まれるか否かを判定する。本発明の一態様に係るガス検知用画像処理装置によれば、上述したようにして、三次元エリアを設定できるので、ガスの誤検知を減らすことができる。
上記構成において、前記位置情報及び前記方向情報を基にして三次元空間に示される前記撮影装置の撮像面に、前記三次元エリア情報を基にして前記三次元空間に示される前記三次元エリアを投影した二次元エリアを生成する生成部をさらに備え、前記判定部は、前記二次元エリアを基にして、前記ガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する。
この構成は、三次元エリアを撮影装置の撮像面に投影した二次元エリアを基にして、ガス像が画像に含まれるか否かを判定する。このため、判定部は、ガス像が画像に含まれるか否かの判定において、三次元エリアを考慮する必要がないので(二次元でガス像が画像に含まれるか否か判定される)、この判定に必要な画像処理の量を減らすことができる。
上記構成において、前記判定部は、前記三次元エリアがガスの誤検知の原因となる物に設定されている場合、前記画像のうち、前記二次元エリアに含まれる前記ガス像をガス検知の判定対象から除外する。
この構成は、ガスの誤検知の原因となる物に三次元エリアが設定された場合に適用される。判定部は、画像にガス像が含まれていても、それが二次元エリアにあれば、ガス検知と判定しない。これにより、三次元エリアが設定された物が原因でガスの誤検知が発生することを減らすことができる。
この構成には、2つの態様がある。1つ目を説明する。判定部は、ガス像が画像に含まれる判定をしたとき、ガス像が二次元エリアに含まれるか否かを判定する。判定部は、ガス像が二次元エリアに含まれる判定をしたとき、ガス検知と判定しない。判定部は、ガス像が二次元エリアに含まれない判定をしたとき、ガス検知と判定する。2つ目を説明する。判定部は、二次元エリアを除外して、ガス像が画像に含まれるか否かを判定する。判定部は、ガス像が画像に含まれる判定をしたとき、ガス検知と判定する。判定部は、ガス像が画像に含まれない判定をしたとき、ガス検知と判定しない。
上記構成において、前記生成部は、前記撮影範囲において前記撮影装置と前記三次元エリアとの間に位置し、前記三次元エリアが設定された前記物以外の物が前記撮像面に投影された部分を除いた前記二次元エリアを生成する。
三次元エリアが設定された物以外の物(設定対象外物)が、三次元エリアと撮影装置との間に位置することがある。三次元エリアがそのまま撮像面に投影されれば、二次元エリアには、設定対象外物を撮像面に投影した部分が含まれる。設定対象外物は、三次元エリアが設定された物と関係がない。そこで、この構成は、設定対象外物を撮像面に投影した部分を除いた二次元エリアを生成する。
上記構成において、前記画像に対して、前記ガス像を抽出する画像処理をする抽出部と、前記三次元エリア情報を基にして前記三次元エリアを三次元空間に生成し、かつ、前記位置情報及び前記方向情報を基にして示される前記撮影装置の撮像面において、前記撮像面に写された前記画像から抽出された前記ガス像と、前記位置情報が示す前記撮影装置の位置と、を通る直線を前記三次元空間に生成する生成部と、をさらに備え、前記判定部は、前記三次元エリア及び前記直線を用いて、ガス検知したか否かを判定する。
この構成は、二次元エリアを生成せずに、三次元エリアを直接用いて、ガス検知したか否かを判定する。以下、説明する。上述したように、抽出部によって抽出されたガス像には、ガス漏洩の監視対象物から漏洩したガスが原因で発生する場合と、ガス漏洩と無関係な原因で発生する場合とがある。生成部によって生成された直線は、三次元エリアが存在する三次元空間において、画像から抽出されたガス像と撮影装置の位置とを通る。よって、直線が三次元エリアを通れば、ガス像と三次元エリアとは、関連性を有することになる。判定部は、これを基にして、ガス検知したか否かを判定する。
上記構成において、前記判定部は、前記三次元エリアがガスの誤検知の原因となる物に設定されている場合、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、ガス検知と判定しない。
この構成は、ガスの誤検知の原因となる物に三次元エリアが設定された場合に適用される。この構成によれば、ガスの誤検知を減らすことができる。
上記構成において、前記判定部は、前記三次元エリアが設定された前記物でガス漏洩が発生することにより漏洩するガス種を示すガス種情報が、前記記憶部に予め記憶されており、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、前記ガス種情報を基にして、ガス検知をしたか否かを判定する。
この構成は、ガス漏洩の監視対象物に三次元エリアが設定された場合に適用される。上述したように、ガス種に応じて、例えば、ガス像の濃度の範囲が決まる。判定部は、直線が三次元エリアを通るガス像の濃度が、ガス種情報が示すガス種によるガス像の濃度の範囲から外れているとき、ガス検知と判定せず、外れていないとき、ガス検知と判定する。
上記構成において、前記画像から抽出された前記ガス像のガス濃度厚み積を算出する算出部をさらに備え、前記判定部は、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、前記ガス種情報及び前記ガス濃度厚み積を基にして、ガス検知をしたか否かを判定する。
ガス濃度厚み積は、ガス種に応じて取りうる範囲が決まる。判定部は、直線が三次元エリアを通るガス像について算出されたガス濃度厚み積が、ガス種情報が示すガスが取りうるガス濃度厚み積の範囲を外れているとき(例えば、ガス濃度厚み積が、ガス種情報が示すガスが原因となるガス濃度厚み積の上限値を超えている)、ガス検知と判定せず、外れていないとき、ガス検知と判定する。この構成によれば、ガスの誤検知を減らすことができる。
本発明のさらに他の形態に係るガス検知用画像処理プログラムは、撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理プログラムであって、ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶ステップと、前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定ステップと、をコンピュータに実行させる。
本発明のさらに他の形態に係るガス検知用画像処理プログラムは、本発明の一形態に係るガス検知用画像処理装置をプログラムの観点から規定しており、本発明の一形態に係るガス検知用画像処理装置と同様の作用効果を有する。
本発明によれば、画像を利用したガス検知において、ガスの誤検知を減らすことができる。
実施形態に係るガス検知システムの構成を示すブロック図である。 図1Aに示すガス検知用画像処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。 比較例に係るガス検知システムの構成図である。 比較例に係るガス検知システムに備えられる赤外線カメラによって撮影された画像、並びに、この画像に設定された矩形領域及びエリアの一例を示す模式図である。 ガスの誤検知の第1原因を説明する説明図である。 ガスの誤検知の第2原因を説明する説明図である。 ガスの誤検知の第3原因を説明する説明図である。 実施形態において、三次元エリアを設定し、これを基にして二次元エリアを設定する手順を説明するフローチャートである。 三次元エリアを設定する物を拡大した画像の一例を示す模式図である。 図8に示す画像を鉛直軸を中心にして90度回転させた画像の一例を示す模式図である。 三次元エリア及び撮像面が生成された三次元空間の一例を示す模式図である。 三次元エリアを撮像面に投影した二次元エリアの一例を示す模式図である。 図11に示すに二次元エリアに対して、第3設備を撮像面に投影した部分を除く処理がされた二次元エリアを示す模式図である。 実施形態に係るガス検知システムを用いたガス検知について説明するフローチャートである。 ガス検知において、赤外線カメラの撮影範囲に含まれる被写体の一例を示す模式図である。 第1変形例において 三次元エリアを撮像面に投影した二次元エリアの一例を示す模式図である。 第1変形例に係るガス検知システムの構成を示すブロック図である。 第1変形例に係るガス検知システムを用いたガス検知を説明するフローチャートの前半である。 図18は、同後半である。 第2変形例に係るガス検知システムの構成を示すブロック図である。 三次元エリア及び直線が生成された三次元空間の一例を示す模式図である。 第2変形例に係るガス検知システムを用いたガス検知について説明するフローチャートである。
以下、図面に基づいて本発明の実施形態を詳細に説明する。各図において、同一符号を付した構成は、同一の構成であることを示し、その構成について、既に説明している内容については、その説明を省略する。本明細書において、総称する場合には添え字を省略した参照符号で示し(例えば、画像Im2)、個別の構成を指す場合には添え字を付した参照符号で示す(例えば、画像Im2-1,Im2-2)。図1Aは、実施形態に係るガス検知システム1の構成を示すブロック図である。ガス検知システム1は、赤外線カメラ2とガス検知用画像処理装置3とを備える。
赤外線カメラ2は、ガス漏洩の監視対象物を含む被写体について、赤外画像の動画を撮影し、動画を示す動画データMDを生成する。時系列に撮影された複数の赤外画像であればよく、動画に限定されない。赤外線カメラ2は、光学系4、フィルター5、二次元イメージセンサー6及び信号処理部7を備える。
光学系4は、被写体の赤外画像を二次元イメージセンサー6上で結像させる。フィルター5は、光学系4と二次元イメージセンサー6との間に配置され、光学系4を通過した光のうち、特定波長の赤外線のみを通過させる。赤外の波長帯のうち、フィルター5を通過させる波長帯は、検知するガスの種類に依存する。例えばメタンの場合、3.2~3.4μmの波長帯を通過させるフィルター5が用いられる。二次元イメージセンサー6は、例えば、冷却型インジウムアンチモン(InSb)イメージセンサーであり、フィルター5を通過した赤外線を受光する。信号処理部7は、二次元イメージセンサー6から出力されたアナログ信号を、デジタル信号に変換し、公知の画像処理をする。このデジタル信号が、動画データMDとなる。
ガス検知用画像処理装置3は、パーソナルコンピュータ、スマートフォン、タブレット端末等であり、機能ブロックとして、画像データ入力部8、画像処理部9、表示制御部10、ディスプレイ11及び入力部12を備える。
画像データ入力部8は、赤外線カメラ2の通信部(不図示)と通信する通信インターフェイスである。画像データ入力部8には、赤外線カメラ2の通信部から送られてきた動画データMDが入力される。画像データ入力部8は、動画データMDを画像処理部9へ送る。
画像処理部9は、動画データMDに所定の処理をする。画像処理部9は、所定の処理を実行するために、抽出部91、記憶部92、判定部93及び生成部94を備える。これらについては、後で説明する。
表示制御部10は、動画データMDで示される動画、及び、画像処理部9で上記所定の処理がされた動画を、ディスプレイ11に表示させる。
入力部12は、ガス検知に関連する各種入力がされる。実施形態に係るガス検知用画像処理装置3は、ディスプレイ11及び入力部12を備えるが、これらを備えないガス検知用画像処理装置3でもよい。
図1Bは、図1Aに示すガス検知用画像処理装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。ガス検知用画像処理装置3は、CPU(Central Processing Unit)3a、RAM(Random Access Memory)3b、ROM(Read Only Memory)3c、HDD(Hard Disk Drive)3d、液晶ディスプレイ3e、通信インターフェイス3f、キーボード等3g、及び、これらを接続するバス3hを備える。液晶ディスプレイ3eは、ディスプレイ11を実現するハードウェアである。液晶ディスプレイ3eの替わりに、有機ELディスプレイ(Organic Light Emitting Diode display)、プラズマディスプレイ等でもよい。通信インターフェイス3fは、画像データ入力部8を実現するハードウェアである。キーボード等3gは、入力部12を実現するハードウェアである。キーボードの替わりに、タッチパネルでもよい。
HDD3dには、画像処理部9及び表示制御部10について、これらの機能ブロックをそれぞれ実現するためのプログラム、及び、各種データ(例えば、動画データMD)が格納されている。画像処理部9を実現するプログラムは、動画データMDを取得し、動画データMDに上記所定の処理をする処理プログラムである。表示制御部10を実現するプログラムは、例えば、動画データMDで示される動画をディスプレイ11に表示させたり、画像処理部9によって上記所定の処理がされた動画をディスプレイ11に表示させたりする表示制御プログラムである。これらのプログラムは、HDD3dに予め記憶されているが、これに限定されない。例えば、これらのプログラムを記録している記録媒体(例えば、磁気ディスク、光学ディスクのような外部記録媒体)が用意されており、この記録媒体に記憶されているプログラムがHDD3dに記憶されてもよい。また、これらのプログラムは、ガス検知用画像処理装置3とネットワーク接続されたサーバに格納されており、ネットワークを介して、これらのプログラムがHDD3dに送られ、HDD3dに記憶されてもよい。これらのプログラムは、HDD3dの替わりにROM3cに記憶してもよい。ガス検知用画像処理装置3は、HDD3dの替わりに、フラッシュメモリを備え、これらのプログラムはフラッシュメモリに記憶してもよい。
CPU3aは、ハードウェアプロセッサの一例であり、これらのプログラムを、HDD3dから読み出してRAM3bに展開させ、展開されたプログラムを実行することによって、画像処理部9及び表示制御部10が実現される。但し、画像処理部9の機能及び表示制御部10の機能について、各機能の一部又は全部は、CPU3aによる処理に替えて、又は、これと共に、DSP(Digital Signal Processor)による処理によって実現されてもよい。又、同様に、各機能の一部又は全部は、ソフトウェアによる処理に替えて、又は、これと共に、専用のハードウェア回路による処理によって実現されてもよい。
なお、画像処理部9は、図1Aに示す複数の要素によって構成される。従って、HDD3dには、これらの要素を実現するためのプログラムが格納されている。すなわち、HDD3dには、抽出部91、判定部93及び生成部94のそれぞれを実現するためのプログラムが格納されている(図16に示す第1変形例の場合、抽出部91、判定部93、生成部94及び算出部95のそれぞれを実現するためのプログラムが格納されている。図19に示す第2変形例の場合、抽出部91、判定部93及び生成部96のそれぞれを実現するためのプログラムが格納されている。)。これらのプログラムは、抽出プログラム、判定プログラム、生成プログラムと表現される。これらのプログラムは、異なるHDDに記憶されていてもよい。この場合、抽出プログラムを記憶しているHDDを有するサーバと、判定プログラムを記憶しているHDDを有するサーバと、生成プログラムを記憶しているHDDを有するサーバとが、ネットワーク(例えば、インターネット)を介して接続されていてもよい。又は、少なくとも1つのHDDが、USBポートなどに接続された外付けHDDでもよいし、ネットワーク対応のHDD(NAS:Network Attached Storage)でもよい。
これらのプログラムは、要素の定義を用いて表現される。抽出部91及び抽出プログラムを例にして説明する。抽出部91は、動画データMDを構成する各フレーム(画像)に対して、ガス像を抽出する画像処理をする。抽出プログラムは、動画データMDを構成する各フレーム(画像)に対して、ガス像を抽出する画像処理をするプログラムである。
CPU3aによって実行されるこれらのプログラム(抽出プログラム、判定プログラム、生成プログラム等)のフローチャートが、後で説明する図7、図13、図17、図18、図21である。
比較例を用いて、ガスの誤検知の原因について具体的に説明する。図2は、比較例に係るガス検知システム100の構成図である。ガス検知システム100は、赤外線カメラ101及びPC102を備える。赤外線カメラ101は、ガス漏洩の監視対象物の赤外画像を撮影する。PC102は、この赤外画像に対して、公知の画像処理をし、処理後の画像にガス像が含まれるか否かを判定する。
比較例に係るガス検知システム100の設定者は、ガス漏れの監視対象物が撮影範囲に含まれるアングルで赤外線カメラ101を設置する。図3は、この赤外線カメラ101によって撮影された画像Im1、並びに、画像Im1に設定された矩形領域114及びエリア115の一例を示す模式図である。図2及び図3を参照して、画像Im1は、PC102のディスプレイに表示されている。画像Im1には、プラントに設けられた設備のうち、検知対象となるガスを処理する第1設備111、水蒸気113を大気中に放出する第2設備112等が写されている。第1設備111は、ガス漏洩の監視対象物である。第2設備112は、ガスの誤検知の原因となる物である。
設定者は、画像Im1を見て、ガスの誤検知の原因となる物が画像Im1に写されているか否かを判断する(言い換えれば、ガスの誤検知の原因となる物が赤外線カメラ101の撮影範囲に含まれるか否かを判断する)。画像Im1には、第2設備112が写されている。第2設備112から大気中に放出される水蒸気113は、ガスと誤検知されることがある。
そこで、設定者は、PC102を操作して、第2設備112を囲む矩形領域114を画像Im1に設定する。PC102は、矩形領域114を所定量拡大する処理をする。拡大後の矩形領域114をエリア115と称する。エリア115は、第2設備112から放出された水蒸気113が広がると予測される範囲を含む。PC102には、矩形領域114の拡大量が予め設定されている。
PC102は、エリア115の画像Im1上の位置を記憶する。PC102は、赤外線カメラ101から送られてきた赤外画像に公知の画像処理をし、処理後の画像にガス像が含まれるか否かを判定する。このとき、処理後の画像にエリア115を設定し、エリア115に含まれるガス像について、ガス検知の判定対象から除外する。これにより、水蒸気113が原因となるガスの誤検知を防止する。
このように、比較例は、ガスの誤検知を防止するために、エリア115を設定しているが、これでも不十分であり、ガスの誤検知が発生することがある。ガスの誤検知の第1原因について説明する。図4は、ガスの誤検知の第1原因を説明する説明図である。画像Im2の撮影範囲117には、第1設備111、第2設備112に加えて、第3設備116が含まれる。第2設備112と赤外線カメラ101との間に、第3設備116が配置されている。このため、画像Im2には、第2設備112が写されていない。
画像Im2-1は、撮影範囲117が無風のときに撮影された画像である。第2設備112から放出された水蒸気113は、鉛直方向に流れているので、第3設備116の背後に隠れている。このため、水蒸気113が画像Im2-1に写らない。
画像Im2-2は、撮影範囲117に風が吹いているときに撮影された画像である。第2設備112から放出された水蒸気113は、風によって横方向に流れているので、水蒸気113の一部が第3設備116の背後からはみ出している。このため、水蒸気113の一部が画像Im2-2に写されている。
設定者がエリア115(図3)を設定するときに、撮影された画像が画像Im2-1であれば、設定者は、第3設備116の背後に存在する水蒸気113に気づかない。このため、水蒸気113が拡がる範囲を囲むエリア115が設定されない。従って、撮影範囲117に風が吹き、画像Im2-2に示すように、水蒸気113の一部が第3設備116の背後からはみ出した場合、ガスの誤検知が発生する。
ガスの誤検知の第2原因について説明する。図5は、ガスの誤検知の第2原因を説明する説明図である。画像Im3には、図3に示す画像1m1と同様に、第1設備111及び第2設備112が写されている。第2設備112は、水蒸気113を間欠的に放出する。画像Im3-1は、第2設備112から水蒸気113が放出されていないときに撮影された画像である。画像Im3-2は、第2設備112から水蒸気113が放出されているときに撮影された画像である。
設定者がエリア115(図3)を設定するときに、撮影された画像が画像Im3-1であれば、設定者は、第2設備112から放出される水蒸気113に気づかない。このため、水蒸気113が拡がる範囲を囲むエリア115が設定されない。従って、第2設備112から水蒸気113が放出されると、画像Im3-2に示すように、水蒸気113が画像に写る。この場合、ガスの誤検知が発生する。
ガスの誤検知の第3原因について説明する。図6は、ガスの誤検知の第3原因を説明する説明図である。画像Im4の撮影範囲には、第1設備111、第2設備112に加えて、芝生領域118が含まれる。天気が晴れており、かつ、強い風が吹いているとき、芝生領域118に生えている芝生が大きく揺れた状態で、芝生で光が反射される。これにより、芝生領域118に、きらきらして見える箇所119が発生する。この箇所119の像は、ガス像と似ている。このため、きらきらして見える箇所119を有する芝生領域118は、ガスの誤検知の原因となる物であり、水蒸気112を放出する第2設備112と同様に、エリア115(図3)の設定が必要である。
設定者がエリア115を設定するときに、撮影された画像が画像Im4-1であれば、設定者は、きらきらして見える箇所119に気づかない。このため、芝生領域118を囲むエリア115が設定されない。天気が晴れており、かつ、強い風が吹いているとき、画像Im4-2に示すように、きらきらして見える箇所119が画像に写る。この場合、ガス誤検知が発生する。
実施形態は、ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データDDを基にして、三次元エリアを設定することにより、上述した誤検知を減らすことができる。図1Aに示すガス検知用画像処理装置3を用いて三次元エリアが設定される例で説明するが、別の情報処理装置(PC)を用いて三次元エリアが設定され、この三次元エリアを示す三次元エリア情報I1がガス検知用画像処理装置3に記憶されてもよい。
図7は、実施形態において、三次元エリアを設定し、これを基にして二次元エリアを設定する手順を説明するフローチャートである。図1A及び図7を参照して、記憶部92には、三次元設計データDD、位置情報I3及び方向情報I4が予め記憶されている。三次元設計データDDは、ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データである。三次元設計データDDは、この施設に存在する物(設備)の三次元情報及び位置情報を含む。設定者は、この施設に存在する物(設備)について知識を有するので、三次元エリアを設定すべき物を知っている。三次元設計データDDは、例えば、三次元CADを使用して作成される。
位置情報I3は、赤外線カメラ2が設定された位置を三次元で示す情報である。方向情報I4は、赤外線カメラ2が設置されている向き(赤外線カメラ2の光軸方向)を示す情報である。
設定者は、入力部12を操作して、表示制御部10に、三次元設計データDDで示される施設の全体画像をディスプレイ11に表示させる。設定者は、全体画像を見て、三次元エリアを設定する物を探す。設定者は、三次元エリアを設定する物を見つけると、入力部12を操作して、表示制御部10に、その物を拡大した画像Im5をディスプレイ11に表示させる(ステップS1)。
図8は、画像Im5の一例を示す模式図である。画像Im5には、図4に示す第2設備112及び第3設備116が示されているが、第1設備111が示されていない。第1設備111は、第3設備116の後ろに隠れているからである。第2設備112は、水蒸気を大気中に放出するので、設定者は、水蒸気が拡がる範囲を考慮し、この範囲を含む矩形121の4つの頂点P1,P2,P3,P4を、入力部12を操作して指定する。矩形121は、三次元エリアの正面となる。
設定者は、入力部12を操作して、表示制御部10に、鉛直軸を中心にして、画像Im5を90度回転させた画像Im6をディスプレイ11に表示させる(ステップS2)。図9は、画像Im6の一例を示す模式図である。画像Im6には、第1設備111及び第3設備116が示されているが、第2設備112が示されていない。第2設備112は、第3設備116の後ろに隠れているからである。設定者は、水蒸気が拡がる範囲を考慮し、この範囲を含む矩形122の4つの頂点P5,P6,P7,P8を、入力部12を操作して指定する。矩形122は、三次元エリアの側面となる。これにより、矩形121と矩形122とで規定される三次元エリアが設定される。ここでの三次元エリアの形状は、直方体となるが、これに限定されない(例えば、立方体でもよい)。
ガスの誤検知の原因となる物として、図4に示す第2設備112を例にしている。設定者は、これ以外にガスの誤検知の原因となる物(例えば、図5に示す第2設備112、図6に示す芝生領域118)が、赤外線カメラ2の撮影範囲にあれば、この物に対して、三次元エリアを設定する操作をする。
図1A及び図7を参照して、生成部94は、三次元設計データDDが示す施設が位置する三次元空間において、矩形121と矩形122とで規定される三次元エリアの座標を示す情報を生成する。これは、三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報I1となる(ステップS3)。三次元エリアの位置によって、三次元エリアの形状が定まるので、三次元エリア情報I1には、三次元エリアの形状を示す情報が含まれていない。生成部94は、三次元エリア情報I1を記憶部92に記憶させる。
生成部94は、位置情報I3及び方向情報I4を基にして三次元空間に示される赤外線カメラ2の撮像面に、三次元エリア情報I1を基にして三次元空間に示される三次元エリアを投影した二次元エリアを生成する。以下、詳しく説明する。
生成部94は、三次元エリア情報I1、位置情報I3及び方向情報I4を記憶部92から読み出して、三次元設計データDDが示す施設が位置する三次元空間に、図10に示す三次元エリア123及び赤外線カメラ2の撮像面124を生成する。図10は、三次元エリア123及び撮像面124が生成された三次元空間の一例を示す模式図である。x軸、y軸及びz軸で規定される三次元空間は、三次元設計データDDが示す施設が位置する三次元空間と同じである。三次元エリア123は、三次元エリア情報I1を基にして生成される。撮像面124は、位置情報I3及び方向情報I4を基にして生成される。
赤外線カメラ2の方向ベクトルV1は、赤外線カメラ2の位置を示す座標C1と撮像面124の中心を示す座標C2とを通る直線の方向を示す。三次元エリア123の方向ベクトルV2は、座標C1と三次元エリア123の中心を示す座標C3とを通る直線の方向を示す。角度βは、xy平面において、ベクトルV1とベクトルV2との角度を示す。角度γは、yz平面において、ベクトルV1とベクトルV2との角度を示す。
図1A、図7及び図10を参照して、生成部94は、ベクトルV1、ベクトルV2、角度β、角度γ等を基にして、三次元エリア123を撮像面124に透視変換することにより、三次元エリア123を撮像面124に投影した二次元エリア125を生成する(ステップS4)。実施形態では、投影変換として、透視変換を例にしているが、これに限らない。図11は、三次元エリア123を撮像面124に投影した二次元エリア125の一例を示す模式図である。撮像面124には、二次元エリア125に加えて、第1設備111及び第3設備116が写されている。
生成部94は、赤外線カメラ2の位置を示す座標C1と三次元エリア123との間に位置し、三次元エリア123が設定された物以外の物(設定対象外物)が撮像面124に投影された部分を二次元エリア125から除く処理をする(ステップS5)。設定対象外物は、三次元エリア123が設定された物と関係がない。そこで、生成部94は、設定対象外物を撮像面124に投影した部分を除いた二次元エリア125を生成する。
ここでは、設定対象外物が第3設備116である。図12は、第3設備116を撮像面124に投影した部分を除く処理がされた二次元エリア125を示す模式図である。撮像面124には、二次元エリア125に加えて、第1設備111及び第3設備116が写されている。二次元エリア125のうち、第3設備116と重なる部分が二次元エリア125から除かれている。これが、赤外線カメラ2の撮影範囲(言い換えれば、撮像面124)に設定された二次元エリア125となる。生成部94は、撮像面124において、二次元エリア125を規定する座標(二次元エリア情報I2)を記憶部92に記憶させる。
設定対象外物を撮像面124に投影した部分を除いた二次元エリア125の生成方法の一例を説明する。生成部94は、三次元エリア123を撮像面124に投影し、二次元エリア(原二次元エリア)を生成する。生成部94は、三次元設計データDDを基にして、設定対象外物を特定し、設定対象外物を撮像面124に投影し、設定対象外物を撮像面124に投影した部分を生成する。生成部94は、原二次元エリアからその部分を除去する。これにより、設定対象外物を撮像面124に投影した部分を除いた二次元エリア125(図12)が生成される。
次に、実施形態に係るガス検知システム1を用いたガス検知について説明する。図13は、これを説明するフローチャートである。図14は、ガス検知において、赤外線カメラ2の撮影範囲126に含まれる被写体の一例を示す模式図である。図1A、図13及び図14を参照して、赤外線カメラ2のアングルは、二次元エリア125(図12)が設定されたときの赤外線カメラ2のアングルと同じである。従って、撮影範囲126には、図12に示す第1設備111及び第3設備116が含まれる。言い換えれば、撮像面124(図10)には、第1設備111及び第3設備116が写されている。
赤外線カメラ2は、撮影範囲126に含まれる被写体の動画を撮影する。赤外線カメラ2は、動画の動画データMDを、ガス検知用画像処理装置3に送る。動画データMDは、画像データ入力部8に入力される(ステップS11)。画像データ入力部8は、動画データMDを画像処理部9に送る。
抽出部91は、動画データMDを構成する各フレーム(画像)に対して、ガス像を抽出する画像処理をする(ステップS12)。画像処理の一例として、特許第6245418号に開示された画像処理があるが、これに限定されず、赤外画像からガス像を抽出する他の公知の画像処理でもよい。抽出されるガス像には、ガス漏洩の監視対象物から漏洩したガスが原因で発生する場合と、ガス漏洩と無関係な原因で発生する場合とがある。
判定部93は、画像処理後のフレーム(画像)にガス像が含まれるか否かの判定を各フレームに対して実行する(ステップS13)。判定部93は、画像処理後のフレーム(画像)にガス像が含まれる判定をしたとき(ステップS13でYes)、ガス像が二次元エリア125(図12)に含まれるか否かを判定する(ステップS14)。判定部93は、ガス像の一部が二次元エリア125に含まれるとき、ガス像が二次元エリア125に含まれる判定をしてもよいし、ガス像の全体が二次元エリア125に含まれるとき、ガス像が二次元エリア125に含まれる判定をしてもよい。
判定部93は、ガス像が二次元エリア125に含まれない判定をしたとき(ステップS14でNo)、ガス検知と判定する(ステップS15)。ガス検知用画像処理装置3は、発報する(ステップS16)。具体的には、表示制御部10は、ガス検知の警告を示す画像をディスプレイ11に表示させる。
判定部93が、ガス像が二次元エリア125に含まれる判定をしたとき(ステップS14でYes)、ガス検知と判定しない(ステップS17)。また、判定部93が、各フレーム(画像)にガス像が含まれない判定をしたとき(ステップS13でNo)、ガス検知と判定しない(ステップS17)。このように、判定部93は、フレーム(画像)のうち、二次元エリア125に含まれるガス像をガス検知の判定対象から除外している。これにより、三次元エリア123(図10)が設定された物が原因でガスの誤検知が発生することを防止できる。
なお、ステップS13及びステップS14の替わりに、以下のステップでもよい。判定部93は、二次元エリア125を除外して、ガス像がフレーム(画像)に含まれるか否かを判定する。判定部93は、ガス像がフレーム(画像)に含まれる判定をしたとき、ガス検知と判定する(ステップS15)。判定部93は、ガス像がフレーム(画像)に含まれない判定をしたとき、ガス検知と判定しない(ステップS17)。
実施形態の主な効果を説明する。図8~図10で説明したように、三次元エリア123は、ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データDDを基にして、三次元エリア123の設定者によって設定される。三次元設計データDDによれば、設定者は、三次元エリア123が設定される物と赤外線カメラ2との立体的な位置関係を容易に把握できる。よって、三次元エリア123が設定される物を見逃すことなく、三次元エリア123を設定することができる。実施形態によれば、このようにして三次元エリア123が設定できるので、ガスの誤検知を減らすことができる。
実施形態の変形例を説明する。実施形態において、三次元エリア(例えば、図10に示す三次元エリア123)が設定された物は、ガスの誤検知の原因となる物である。これに対して、第1変形例において、三次元エリアが設定された物は、ガス漏洩の監視対象物である。
図15は、第1変形例において 三次元エリアを撮像面124に投影した二次元エリア131の一例を示す模式図である。三次元エリアは、実施形態と同様にして設定される。第1設備111からエチレンが大気中に漏洩する可能性がある。第3設備116からメタンが大気中に漏洩する可能性がある。二次元エリア131-1は、第1設備111の像を囲む設定がされている。二次元エリア131-2は、第3設備116の像を囲む設定がされている。二次元エリア131の設定方法は、実施形態の二次元エリア125の設定方法と同じなので、説明を省略する。
図16は、第1変形例に係るガス検知システム1aの構成を示すブロック図である。ガス検知システム1aが図1Aに示すガス検知システム1と異なる点を説明する。
記憶部92には、ガス種を示すガス種情報I5が二次元エリア131と紐付けて予め記憶されている。詳しく説明する。ガス種情報I5は、三次元エリアが設定された物でガス漏洩が発生することにより漏洩するガス種を示す。エチレンを示すガス種情報I5は、二次元エリア131-1(図15)と紐付けて、記憶部92に予め記憶されている。メタンを示すガス種情報I5は、二次元エリア131-2と紐付けて、記憶部92に予め記憶されている。
算出部95は、抽出部91によって抽出されたガス像に対して、ガス濃度厚み積を算出する。ガス濃度厚み積の算出方法の一例として、国際公開第2017/104617号に開示された方法があるが、これに限定されず、公知の他の方法でもよい。
抽出部91によって抽出されたガス像には、ガス漏洩の監視対象物から漏洩したガスが原因で発生する場合と、ガス漏洩と無関係な原因で発生する場合とがある。後者は、図4~図6で説明したガスの誤検知の原因となる物の他に、例えば、動く物(例えば、赤外線カメラ2の撮影範囲を走る自動車)が原因の場合がある。このように、抽出部91によって抽出されたガス像は、必ずしもガスが原因でないので、ガス候補像と言い換えることができる。第1変形例は、二次元エリア131-1,131-2(図15)に含まれるガス像(ガス候補像)が、漏洩したガスが原因で発生するのか、ガス漏洩と無関係な原因で発生するのかを判定する。
第1変形例は、この判定に、ガス濃度厚み積を利用する。ガス濃度厚み積について説明する。ガス漏洩が検知されたとき、ガスの危険度(例えば、爆発の可能性)が判定される必要がある。ガスの危険度は、ガスが漂っている箇所のガス濃度で判定することができる。しかし、赤外線カメラ2を利用した遠隔からのガス検知では、ガスが漂っている箇所のガスの濃度を直接測定することができず、ガス濃度厚み積を測定する。ガス濃度厚み積とは、ガスの濃度を、ガスが漂っている箇所の奥行き方向に沿って積分した値を意味する。
第1変形例に係るガス検知システム1aを用いたガス検知について説明する。図17及び図18は、これを説明するフローチャートである。ステップS11,S12,S13,S17は、図13に示すステップS11,S12,S13,S17と同じである。
図15、図16及び図17を参照して、判定部93が、抽出部91によってガス像が抽出する処理がされたフレーム(画像)に、ガス像が含まれる判定をしたとき(ステップS13でYes)、判定部93は、ガス像が二次元エリア131-1に含まれるか否かを判定する(ステップS21)。二次元エリア131-1は、エチレン検知用の二次元エリア131である。
判定部93が、ガス像が二次元エリア131-1に含まれる判定をしたとき(ステップS21でYes)、算出部95は、そのガス像に対して、ガス濃度厚み積を算出する(ステップS22)。
判定部93は、記憶部92に予め記憶されているガス種情報I5を参照する。二次元エリア131-1に紐付けられたガス種情報I5は、エチレンである。ガス種情報I5には、エチレンのガス濃度厚み積の上限値が含まれる。ガス濃度厚み積は、ガス種に応じて取り得る範囲が決まる。ガス濃度厚み積が、爆発下限界を大きく超えるとき、その値は異常値であるので、異常値の最小値が上限値となる。判定部93は、算出部95によって算出されたガス濃度厚み積が、上限値を超えているか否かを判定する(ステップS23)。
判定部93が、ガス濃度厚み積が上限値を超えていないと判定したとき(ステップS23でNo)、二次元エリア131-1に含まれるガス像が示すガスの種類がエチレンと判定し、エチレンガス検知と判定する(ステップS24)。そして、ガス検知用画像処理装置3は、発報する(ステップS25)。具体的には、表示制御部10は、エチレンガスを検知した旨の警告を示す画像をディスプレイ11に表示させる。
ガス濃度厚み積が上限値を超えていれば、ガス像はガス漏洩と無関係な原因で発生したことになる。判定部93が、ガス濃度厚み積が上限値を超えていると判定したとき(ステップS23でYes)、ガス検知と判定しない(ステップS26)。
判定部93が、ガス像が二次元エリア131-1に含まれない判定をしたとき(ステップS21でNo)、ステップS27の処理をする。図15、図16及び図18を参照して、ガス像が二次元エリア131-2に含まれるか否かを判定する(ステップS27)。二次元エリア131-2は、メタン検知用の二次元エリア131である。
判定部93が、ガス像が二次元エリア131-2に含まれる判定をしたとき(ステップS27でYes)、算出部95は、そのガス像に対して、ガス濃度厚み積を算出する(ステップS28)。
判定部93は、記憶部92に予め記憶されているガス種情報I5を参照する。二次元エリア131-2に紐付けられたガス種情報I5は、メタンである。ガス種情報I5には、メタンのガス濃度厚み積の上限値が含まれる。判定部93は、算出部95によって算出されたガス濃度厚み積が、上限値を超えているか否かを判定する(ステップS29)。
判定部93が、ガス濃度厚み積が上限値を超えていないと判定したとき(ステップS29でNo)、二次元エリア131-2に含まれるガス像が示すガスの種類がメタンと判定し、メタンガス検知と判定する(ステップS30)。そして、ガス検知用画像処理装置3は、発報する(ステップS31)。具体的には、表示制御部10は、メタンガスを検知した旨の警告を示す画像をディスプレイ11に表示させる。
ガス濃度厚み積が上限値を超えていれば、ガス像はガス漏洩と無関係な原因で発生したことになる。判定部93が、ガス濃度厚み積が上限値を超えていると判定したとき(ステップS29でYes)、ガス検知と判定しない(ステップS32)。
判定部93が、ガス像が二次元エリア131-2に含まれない判定をしたとき(ステップS27でNo)、ガス検知と判定しない(ステップS33)。
第1変形例の主な効果を説明する。ガス濃度厚み積は、ガス種に応じて取りうる範囲が決まる。判定部93は、二次元エリア131に含まれるガス像について算出されたガス濃度厚み積が、ガス種情報I5が示すガスが原因となるガス濃度厚み積の上限値を超えているとき(ステップS23でYes、ステップS29でYes)、ガス検知と判定せず(ステップS26、ステップS32)、超えていないとき(ステップS23でNo、ステップS29でNo)、ガス検知と判定する(ステップS24、ステップS30)。第1変形例によれば、ガスの誤検知を減らすことができる。
第2変形例を説明する。第2変形例は、二次元エリアを生成せずに、三次元エリアを直接用いて、ガス検知したか否かを判定する。
図19は、第2変形例に係るガス検知システム1bの構成を示すブロック図である。ガス検知システム1bが図1Aに示すガス検知システム1と異なる点を説明する。ガス検知システム1bは、図1Aに示す生成部94の替わりに、生成部96を備える。
生成部96は、図7に示すステップS1~S3を実行して、三次元エリア情報I1を生成し、記憶部92に記憶させる。これにより、記憶部92には、実施形態と同様に、第2設備112(図8、図9)に対して設定された三次元エリア123(図10)に関する三次元エリア情報I1が記憶される。第2変形例において、生成部96は、二次元エリアを生成しないので、記憶部92には、二次元エリア情報I2(図1A)が記憶されていない。
生成部96は、三次元エリア123及び直線Lを三次元空間に生成する。直線Lは、ガス検知の判定に利用される。図20は、三次元エリア123及び直線Lが生成された三次元空間の一例を示す模式図である。図10との違いを主に説明する。生成部96は、三次元エリア情報I1を基にして三次元エリア123を三次元空間に生成する。これは、実施形態での三次元エリア123の生成と同じである。生成部96は、位置情報I3及び方向情報I4を基にして示される赤外線カメラ2の撮像面124において、撮像面124に写された画像から抽出されたガス像141と、位置情報I3が示す赤外線カメラ2の位置(座標C1)と、を通る直線Lを三次元空間に生成する。
直線Lが三次元エリア123を通れば、ガス像141と三次元エリア123とが関連性を有することになる。三次元エリア123は、ガスの誤検知の原因となる物に設定されている。判定部93は、直線Lが三次元エリア123を通れば、ガス検知と判定しない。判定部93は、直線Lが三次元エリア123を通らなければ、ガス検知と判定する。
第2変形例に係るガス検知システム1bを用いたガス検知について説明する。図21は、これを説明するフローチャートである。赤外線カメラ2は、実施形態と同様に、撮影範囲126(図14)に含まれる被写体の動画を撮影する。ステップS11~ステップS13、ステップS17は、図13に示すステップS11~ステップS13、ステップS17と同じである。
図19~図21を参照して、判定部93は、抽出部91によってガス像が抽出する処理がされたフレーム(画像)に、ガス像が含まれる判定をしたとする(ステップS13でYes)。生成部96は、三次元エリア情報I1を基にして三次元空間に三次元エリア123を生成し、かつ、ガス像141(例えば、ガス像141の中心の座標)と赤外線カメラ2の位置(座標C1)とを通る直線Lを生成する。なお、生成部96は、三次元空間に三次元エリア123を予め生成しておいてもよい。
判定部93は、直線Lが三次元エリア123と通るか否かを判定する(ステップS41)。判定部93が、直線Lが三次元エリア123を通る判定をしたとき(ステップS41でYes)、ガス検知と判定しない(ステップS17)。
判定部93が、直線Lが三次元エリア123を通らない判定をしたとき(ステップS41でNo)、ガス検知と判定し(ステップS15)、ガス検知用画像処理装置3は、発報をする(ステップS16)。
第2変形例は、第1変形例に対しても適用することができる。この場合、判定部93は、直線Lが三次元エリア123を通る判定をしたとき、第1変形例と同様に、ガス種情報I5及びガス濃度厚み積を基にして、ガス検知をしたか否かを判定する。
1,1a,1b,100 ガス検知システム
111 第1設備
112 第2設備
113 水蒸気
114 矩形領域
115 エリア
116 第3設備
117 撮影範囲
118 芝生領域
119 きらきらして見える箇所
121,122 矩形
123 三次元エリア
124 撮像面
125 二次元エリア
126 撮影範囲
131-1,131-2 二次元エリア
141 ガス像
C1 赤外線カメラの位置を示す座標
C2 撮像面の中心を示す座標
C3 三次元エリアの中心を示す座標
DD 三次元設計データ
I1 三次元エリア情報
I2 二次元エリア情報
I3 位置情報
I4 方向情報
I5 ガス種情報
L 直線
MD 動画データ
P1~P8 頂点
V1,V2 方向ベクトル

Claims (8)

  1. 撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理装置であって、
    ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶部と、
    前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定部と、
    前記位置情報及び前記方向情報を基にして三次元空間に示される前記撮影装置の撮像面に、前記三次元エリア情報を基にして前記三次元空間に示される前記三次元エリアを投影した二次元エリアを生成する生成部と、をえ、
    前記判定部は、前記二次元エリアを基にして、前記ガス像が前記画像に含まれるか否かを判定し
    前記判定部は、前記三次元エリアがガスの誤検知の原因となる物に設定されている場合、前記画像のうち、前記二次元エリアに含まれる前記ガス像をガス検知の判定対象から除外する、ガス検知用画像処理装置。
  2. 前記生成部は、前記撮影範囲において前記撮影装置と前記三次元エリアとの間に位置し、前記三次元エリアが設定された前記物以外の物が前記撮像面に投影された部分を除いた前記二次元エリアを生成する、請求項に記載のガス検知用画像処理装置。
  3. 撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理装置であって
    ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶部と
    前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定部と
    前記画像に対して、前記ガス像を抽出する画像処理をする抽出部と
    前記三次元エリア情報を基にして前記三次元エリアを三次元空間に生成し、かつ、前記位置情報及び前記方向情報を基にして示される前記撮影装置の撮像面において、前記撮像面に写された前記画像から抽出された前記ガス像と、前記位置情報が示す前記撮影装置の位置と、を通る直線を前記三次元空間に生成する生成部と、を備え
    前記判定部は、前記三次元エリア及び前記直線を用いて、ガス検知したか否かを判定し
    前記判定部は、前記三次元エリアがガスの誤検知の原因となる物に設定されている場合、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、ガス検知と判定しない、ス検知用画像処理装置。
  4. 撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理装置であって
    ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶部と
    前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定部と
    前記画像に対して、前記ガス像を抽出する画像処理をする抽出部と
    前記三次元エリア情報を基にして前記三次元エリアを三次元空間に生成し、かつ、前記位置情報及び前記方向情報を基にして示される前記撮影装置の撮像面において、前記撮像面に写された前記画像から抽出された前記ガス像と、前記位置情報が示す前記撮影装置の位置と、を通る直線を前記三次元空間に生成する生成部と
    前記画像から抽出された前記ガス像のガス濃度厚み積を算出する算出部と、をえ、
    前記判定部は、前記三次元エリア及び前記直線を用いて、ガス検知したか否かを判定し
    前記判定部は、前記三次元エリアが設定された前記物でガス漏洩が発生することにより漏洩するガス種を示すガス種情報が、前記記憶部に予め記憶されており、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、前記ガス種情報を基にして、ガス検知をしたか否かを判定し
    前記判定部は、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、前記ガス種情報及び前記ガス濃度厚み積を基にして、ガス検知をしたか否かを判定する、ス検知用画像処理装置。
  5. 撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理方法であって、
    ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶ステップと、
    前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定ステップと、
    前記位置情報及び前記方向情報を基にして三次元空間に示される前記撮影装置の撮像面に、前記三次元エリア情報を基にして前記三次元空間に示される前記三次元エリアを投影した二次元エリアを生成する生成ステップと、をえ、
    前記判定ステップは、前記二次元エリアを基にして、前記ガス像が前記画像に含まれるか否かを判定し
    前記判定ステップは、前記三次元エリアがガスの誤検知の原因となる物に設定されている場合、前記画像のうち、前記二次元エリアに含まれる前記ガス像をガス検知の判定対象から除外する、ガス検知用画像処理方法。
  6. 撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理方法であって
    ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶ステップと
    前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定ステップと
    前記画像に対して、前記ガス像を抽出する画像処理をする抽出ステップと
    前記三次元エリア情報を基にして前記三次元エリアを三次元空間に生成し、かつ、前記位置情報及び前記方向情報を基にして示される前記撮影装置の撮像面において、前記撮像面に写された前記画像から抽出された前記ガス像と、前記位置情報が示す前記撮影装置の位置と、を通る直線を前記三次元空間に生成する生成ステップと、を備え
    前記判定ステップは、前記三次元エリア及び前記直線を用いて、ガス検知したか否かを判定し
    前記判定ステップは、前記三次元エリアがガスの誤検知の原因となる物に設定されている場合、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、ガス検知と判定しない、ガス検知用画像処理方法
  7. 撮影装置が撮影した画像を基にして、前記撮影装置の撮影範囲に漏洩するガスを検知するガス検知用画像処理方法であって
    ガス漏洩の監視対象物が存在する施設の三次元設計データを基にして、前記撮影範囲に含まれる物に対して設定された三次元エリアの位置を示す三次元エリア情報と、前記撮影装置の位置を示す位置情報と、前記撮影装置の撮影方向を示す方向情報と、を予め記憶する記憶ステップと
    前記三次元エリア情報、前記位置情報、及び、前記方向情報を基にして、検知対象となるガスを示すガス像が前記画像に含まれるか否かを判定する判定ステップと
    前記画像に対して、前記ガス像を抽出する画像処理をする抽出ステップと
    前記三次元エリア情報を基にして前記三次元エリアを三次元空間に生成し、かつ、前記位置情報及び前記方向情報を基にして示される前記撮影装置の撮像面において、前記撮像面に写された前記画像から抽出された前記ガス像と、前記位置情報が示す前記撮影装置の位置と、を通る直線を前記三次元空間に生成する生成ステップと
    前記画像から抽出された前記ガス像のガス濃度厚み積を算出する算出ステップと、を備え
    前記判定ステップは、前記三次元エリア及び前記直線を用いて、ガス検知したか否かを判定し
    前記判定ステップは、前記三次元エリアが設定された前記物でガス漏洩が発生することにより漏洩するガス種を示すガス種情報が、前記記憶部に予め記憶されており、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、前記ガス種情報を基にして、ガス検知をしたか否かを判定し
    前記判定ステップは、前記直線が前記三次元エリアを通る判定をしたとき、前記ガス種情報及び前記ガス濃度厚み積を基にして、ガス検知をしたか否かを判定する、ガス検知用画像処理方法
  8. 請求項5ないし請求項7のうちいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実行させるガス検知用画像処理プログラム。
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