以下に図面を参照して、本発明にかかる遠隔制御装置、遠隔制御方法、遠隔制御プログラム、および遠隔制御システムの実施の形態を詳細に説明する。
(遠隔制御システム100の動作例)
図1は、本実施の形態にかかる遠隔制御システム100の動作例を示す説明図である。遠隔制御システム100は、遠隔制御装置101と、訓練場102とを含む。訓練場102は、監視カメラ110と、複数の対象者120とを含む。
遠隔制御装置101は、監視カメラ110に制御信号を送信可能なコンピュータである。また、遠隔制御装置101は、監視カメラ110が撮影した画像を表示可能である。また、遠隔制御装置101は、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサで取得された検出値を受信可能である。対象者120とは、安全管理の対象となる者である。バイタルセンサとは、対象者120のバイタル情報を検出する検出手段を有する装置である。バイタル情報とは、対象者120の生命兆候を示す情報である。バイタル情報は、例えば、心拍、脈拍、呼吸数、体温、血圧、歩数、発汗量、および消費カロリーなどの検出値である。
ここで、遠隔制御装置101の利用者が、遠隔制御装置101で表示された、監視カメラ110が撮影範囲111を撮影した画像を見て、訓練場102にいる対象者120を監視し、安全管理を行う場合が考えられる。この場合には、遠隔制御装置101の利用者は、遠隔制御装置101を操作して、監視カメラ110に制御信号を送信して監視カメラ110の撮影範囲111を変更させて、訓練場102にいる対象者120それぞれの様子を確認することになる。
しかしながら、この場合では、遠隔制御装置101の利用者は、訓練場102にいる複数の対象者120のうちの誰を優先して様子を確認しておくべきか判断することが難しい。このため、遠隔制御装置101の利用者は、監視カメラ110の撮影範囲111に、複数の対象者120のうちの誰を入れるべきかを判断することが難しい。したがって、遠隔制御装置101の利用者は、優先して様子を確認しておくべき対象者120を見落とすことがあり、訓練場102にいる対象者120の安全管理を行うことが難しい。
また、遠隔制御装置101の利用者は、訓練場102にいる対象者120が増えるほど、訓練場102にいる全ての対象者120を監視することが難しくなる。そして、遠隔制御装置101の利用者は、訓練の疲労や訓練場102の過酷な環境などによって体調が悪化した対象者120を見落としやすくなる。遠隔制御装置101の利用者は、例えば、熱中症などの症状が出始めた対象者120を見落としやすくなる。
そこで、本実施の形態では、対象者120の安全管理を支援することができる遠隔制御方法について説明する。
図1の例では、(1)遠隔制御装置101は、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサで取得された検出値を受信し、所定範囲を外れるか否かを判定する。所定範囲とは、対象者120の安全管理のために設定される範囲である。所定範囲は、例えば、バイタルセンサで取得された検出値が正常な値であり、対象者120に危機がないとされる範囲である。換言すれば、検出値が、所定範囲を外れる場合には、異常な値であり、対象者120の体調が悪化した可能性があるとされる。
(2)遠隔制御装置101は、受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、監視カメラ110を、所定範囲を外れる検出値を取得したバイタルセンサを取り付けている対象者120に指向させる制御信号を送信する。遠隔制御装置101は、例えば、所定範囲を外れる検出値を取得したバイタルセンサを取り付けている対象者120の位置を示す情報を取得し、所定範囲を外れる検出値を取得したバイタルセンサを取り付けている対象者120の位置を特定する。対象者120の位置を特定する一例については、図10に後述する。次に、遠隔制御装置101は、特定した対象者120の位置が監視カメラ110の指向方向の直線上に存在するように監視カメラ110の指向方向を変更する制御信号を生成する。そして、遠隔制御装置101は、生成した制御信号を監視カメラ110に送信する。一方で、監視カメラ110は、制御信号を受信して、受信した制御信号に基づいて指向方向を変更する。
これにより、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である対象者120を監視カメラ110の撮影範囲111に入れることができる。そして、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である対象者120を撮影した画像を表示することができる。このため、遠隔制御装置101の利用者は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値であり、安全管理のために優先して監視すべき対象者120を監視しやすくなる。そして、遠隔制御装置101の利用者は、対象者120が危険な状態であると判断した場合には、対象者120に連絡したり、対象者120の救護を他の対象者120に要請したり、訓練を中断することができる。
(遠隔制御システム100を適用した訓練システム200の一例)
次に、図2を用いて、図1に示した遠隔制御システム100を適用した訓練システム200の一例について説明する。
図2は、遠隔制御システム100を適用した訓練システム200の一例を示す説明図である。図2の例では、訓練システム200は、屋内にある訓練場で訓練を行うためのシステムである。訓練システム200には、例えば、人員数名〜数百名が参加する。
図2において、訓練システム200は、統裁室210と、訓練場となる屋内の1または複数の空間220とを含む。統裁室210は、遠隔制御装置101を含む。遠隔制御装置101は、図1と同様に、監視カメラ221に制御信号を送信するコンピュータである。遠隔制御装置101は、具体的には、サーバ、PC(Personal Computer)、ノートPCなどである。
屋内の空間220は、例えば、部屋や廊下などである。屋内の空間220は、部屋や廊下の一部であってもよい。屋内の空間220は、家屋や建物などの全体または階層であってもよい。屋内の空間220は、1または複数の監視カメラ221と、入室検知用送信器222と、対象者120となる複数の参加者223と、無線中継器224とを含む。以下の説明では、入室検知用送信器222を「送信器222」と表記する場合がある。以下の説明では、無線中継器224を「中継器224」と表記する場合がある。
監視カメラ221は、撮影範囲を撮影して、撮影した画像を遠隔制御装置101に送信する装置である。監視カメラ221は、遠隔制御装置101から制御信号を受信し、受信した制御信号に基づいて指向方向や撮影倍率を変更して、撮影範囲を変更することができる。監視カメラ221は、例えば、監視を目的として製造された監視用のビデオカメラである。監視カメラ221は、可搬型の装置であってもよい。監視カメラ221は、GPS(Global Positioning System)受信器を有し、監視カメラ221の位置を特定可能な装置であってもよい。
監視カメラ221は、監視を目的として製造された監視用のビデオカメラでなくてもよい。例えば、監視カメラ221は、撮影を目的として製造された撮影用のビデオカメラであってもよい。監視カメラ221は、撮影用のビデオカメラを搭載し、制御信号に基づいて搭載した撮影用のビデオカメラの指向方向を変更可能な支持部材によって実現されてもよい。
送信器222は、送信器222が設けられた空間を示す情報を、通信圏内に発信する装置である。送信器222は、例えば、部屋に1つ設けられ、送信器222が設けられた部屋に固有な情報を、通信圏内に発信する。また、送信器222は、例えば、部屋に複数設けられ、部屋の中で送信器222が設けられた領域に固有な情報を、通信圏内に発信してもよい。
参加者223は、バイタルセンサ225と、表示デバイス226とを有する。バイタルセンサ225とは、対象者120のバイタル情報を検出する検出手段を有する装置である。バイタル情報とは、対象者120の生命兆候を示す情報である。バイタル情報は、例えば、心拍、脈拍、呼吸数、体温、血圧、歩数、発汗量、および消費カロリーなどの検出値である。バイタルセンサ225は、具体的には、心拍センサや温度センサを含む腕時計型の装置であってもよい。また、バイタルセンサ225は、心拍センサ、脈拍センサ、および体温センサなどの少なくともいずれかを含む装置であってもよい。バイタルセンサ225は、検出手段が検出した検出値を取得して、取得した検出値を表示デバイス226に送信する。
表示デバイス226は、バイタルセンサ225から検出値を受信し、受信した検出値を、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信する。また、表示デバイス226は、送信器222から、送信器222が設けられた空間を示す情報を受信し、受信した情報を、表示デバイス226の位置を特定するための情報として、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信する。表示デバイス226は、受信した送信器222が設けられた空間を示す情報に基づいて、表示デバイス226の位置を特定し、特定した表示デバイス226の位置を示す情報を、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信してもよい。表示デバイスは、具体的には、携帯電話、スマートフォン、PDA(Personal Digital Assistants)を利用することができる。表示デバイス226は、少なくとも通信機能を有する装置である。
中継器224は、表示デバイス226と、遠隔制御装置101との通信を中継する装置である。訓練システム200において、遠隔制御装置101と、複数の監視カメラ221と、中継器224とは、有線または無線のネットワーク230を介して接続される。ネットワーク230は、例えば、LAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)、インターネットなどである。
(遠隔制御システム100を適用した訓練システム200の他の例)
次に、図3を用いて、図1に示した遠隔制御システム100を適用した訓練システム200の他の例について説明する。
図3は、遠隔制御システム100を適用した訓練システム200の他の例を示す説明図である。図3の例では、訓練システム200は、屋外にある訓練場で訓練を行うためのシステムである。訓練システム200には、例えば、人員数名〜数百名が参加する。図2に示した訓練システム200と同様の要素については、図2と同一の符号を付して、重複する説明を省略する。
図3において、訓練システム200は、統裁室210と、訓練場となる屋外の1または複数の空間310と、GPS衛星320とを含む。統裁室210は、遠隔制御装置101を含む。遠隔制御装置101については、図2と同様であるため、説明を省略する。
屋外の空間310は、複数の監視カメラ221と、複数の参加者223と、無線中継器224とを含む。監視カメラ221と、参加者223と、バイタルセンサ225とについては、図2と同様であるため、説明を省略する。表示デバイス226は、図2と同様に、バイタルセンサ225から検出値を受信し、受信した検出値を、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信する。また、表示デバイス226は、図2とは異なり、複数のGPS衛星320から時刻情報や軌道情報を受信し、受信した時刻情報や軌道情報を、表示デバイス226の位置を特定するための情報として、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信する。表示デバイス226は、受信した時刻情報や軌道情報に基づいて、表示デバイス226の位置を特定し、特定した表示デバイス226の位置を示す情報を、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信してもよい。
中継器224は、図2と同様であるため、説明を省略する。GPS衛星320は、時刻情報や軌道情報を示す情報を発信する装置である。訓練システム200において、遠隔制御装置101と、複数の監視カメラ221と、中継器224とは、有線または無線のネットワーク230を介して接続される。
ここでは、訓練システム200が、訓練場となる屋内および屋外のいずれかの空間で訓練を行うためのシステムである場合について説明したが、これに限らない。例えば、訓練システム200は、屋内および屋外の両方の空間を含む訓練場で訓練を行うためのシステムであってもよい。
また、ここでは、表示デバイス226が、送信器222およびGPS衛星320のいずれか一方から情報を受信する場合について説明したが、これに限らない。例えば、表示デバイス226は、送信器222およびGPS衛星320の両方から情報を受信してもよい。また、表示デバイス226は、さらに、加速度センサを有し、加速度センサの検出値を、表示デバイス226の位置を特定するための検出値として、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信してもよい。
また、ここでは、表示デバイス226とバイタルセンサ225とが別々の装置である場合について説明したが、これに限らない。例えば、表示デバイス226が、バイタルセンサ225を含んでもよい。また、バイタルセンサ225が、1つの装置ではなく、複数の装置の組み合わせによって実現されてもよい。
(遠隔制御装置101のハードウェアの一例)
次に、図4を用いて、図2および図3に示した訓練システム200に含まれる遠隔制御装置101のハードウェアの一例について説明する。
図4は、遠隔制御装置101のハードウェアの一例を示す説明図である。図4において、遠隔制御装置101は、CPU(Central Processing Unit)401と、メモリ402と、インターフェイス(Interface)403と、ディスクドライブ404と、ディスク405と、ディスプレイ406と、キーボード407と、マウス408とを有する。CPU401と、メモリ402と、インターフェイス403と、ディスクドライブ404と、ディスプレイ406と、キーボード407と、マウス408とは、バス400によってそれぞれ接続される。
ここで、CPU401は、遠隔制御装置101の全体の制御を司る演算処理装置である。メモリ402は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)およびフラッシュROMなどを有する。
具体的には、例えば、ROMやフラッシュROMは、ブートプログラムなどの各種プログラムを記憶する不揮発性メモリである。RAMは、CPU401のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。メモリ402に記憶されるプログラムは、CPU401にロードされることで、コーディングされている処理をCPU401に実行させる。
メモリ402は、図8に後述するカメラテーブル800、図9に後述する入室検知用テーブル900、図11に後述するバイタル情報DB(Data Base)1100などの各種テーブルを記憶する。また、メモリ402は、複数の監視カメラ221それぞれの位置を示す情報を記憶してもよい。
インターフェイス403は、通信回線を通じてネットワーク230に接続され、ネットワーク230を介して他のコンピュータ(例えば、図2および図3に示した監視カメラ221や中継器224)に接続される。そして、インターフェイス403は、ネットワーク230と内部のインターフェイスを司り、他のコンピュータからのデータの入出力を制御する。インターフェイス403には、例えば、モデムやLANアダプタなどを採用することができる。
ディスクドライブ404は、CPU401の制御に従ってディスク405に対するデータのリード/ライトを制御する。ディスクドライブ404は、例えば、磁気ディスクドライブや光ディスクドライブなどである。ディスク405は、ディスクドライブ404の制御で書き込まれたデータを記憶する不揮発メモリである。ディスク405は、メモリ402の代わりに、図8に後述するカメラテーブル800、図9に後述する入室検知用テーブル900、図11に後述するバイタル情報DB1100などの各種テーブルを記憶してもよい。ディスク405は、例えば、磁気ディスクや光ディスクなどである。
ディスプレイ406は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ406は、例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどである。キーボード407は、文字、数字、各種指示などの入力のためのキーを有し、データの入力を行う。マウス408は、カーソルの移動や範囲選択、あるいはウィンドウの移動やサイズの変更などを行う。
遠隔制御装置101は、上述した構成部の他、例えば、SSD(Solid State Drive)、スキャナ、プリンタなどを有することにしてもよい。また、遠隔制御装置101は、ディスクドライブ404およびディスク405の代わりに、SSDなどを有することにしてもよい。また、遠隔制御装置101は、キーボード407の代わりに、タッチパネル式の入力パッドやテンキーなどを有することにしてもよい。また、遠隔制御装置101は、マウス408の代わりに、ポインティングデバイスとなるトラックボールやジョイスティックなどを有することにしてもよい。
(表示デバイス226のハードウェアの一例)
次に、図5を用いて、図2および図3に示した訓練システム200に含まれる表示デバイス226のハードウェアの一例について説明する。
図5は、表示デバイス226のハードウェアの一例を示す説明図である。図5において、表示デバイス226は、CPU501と、ROM502と、RAM503とを有する。さらに、表示デバイス226は、無線通信回路504と、近距離無線通信回路505と、を有する。さらに、表示デバイス226は、GPS受信器506と、入室検知用受信器507とを有する。さらに、表示デバイス226は、マイク508と、ディスプレイ509とを有する。
さらに、表示デバイス226は、充電制御部510と、二次電池511と、電圧生成部512と、を有する。CPU501と、ROM502と、RAM503と、無線通信回路504と、近距離無線通信回路505と、GPS受信器506と、入室検知用受信器507と、マイク508と、ディスプレイ509とは、バス500によって接続される。また、図5に示した破線に含まれるハードウェアは、電圧生成部512により駆動電源が供給されるものである。
CPU501は、表示デバイス226の全体の制御を司る演算処理装置である。ROM502は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶する不揮発性メモリである。RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。
無線通信回路504は、受信した電波に対応する情報を出力し、入力された情報を電波として送信する。無線通信回路504は、例えば、Wi−Fi(登録商標)に対応する通信回路である。近距離無線通信回路505は、受信した電波に対応する情報を出力し、入力された情報を電波として送信する。近距離無線通信回路505は、例えば、Bluetooth(登録商標)に対応する通信回路である。電波の干渉を回避するために、無線通信回路504と、近距離無線通信回路505とは、それぞれ異なる周波数帯域を用いてもよい。
GPS受信器506は、GPS衛星320から電波を受信し、受信した電波に対応する情報を出力する。入室検知用受信器507は、送信器222から電波を受信し、受信した電波に対応する情報を出力する。マイク508は、周囲の音声を検出し、検出した音声に対応する音声情報を出力する。ディスプレイ509は、カーソル、アイコンあるいはツールボックスをはじめ、文書、画像、機能情報などのデータを表示する。ディスプレイ509は、例えば、液晶ディスプレイ、有機EL(Electro Luminescence)ディスプレイなどである。
充電制御部510は、外部の充電用電源から供給される電力を二次電池511に供給し、二次電池511に電力を蓄える制御を行う装置である。二次電池511は、充電制御部510の制御により電力を蓄える装置である。電圧生成部512は、二次電池511によって蓄えられた電力を、表示デバイス226の各部に駆動電源として供給する制御を行う装置である。
(バイタルセンサ225のハードウェアの一例)
次に、図6を用いて、図2および図3に示した訓練システム200に含まれるバイタルセンサ225のハードウェアの一例について説明する。
図6は、バイタルセンサ225のハードウェアの一例を示す説明図である。図6において、バイタルセンサ225は、CPU601と、ROM602と、RAM603とを有する。さらに、バイタルセンサ225は、近距離無線通信回路604を有する。さらに、バイタルセンサ225は、心拍センサ605と、温度センサ606とを有する。
さらに、バイタルセンサ225は、充電制御部607と、二次電池608と、電圧生成部609と、を有する。CPU601と、ROM602と、RAM603と、近距離無線通信回路604と、心拍センサ605と、温度センサ606とは、バス600によって接続される。また、図6に示した破線に含まれるハードウェアは、電圧生成部609により駆動電源が供給されるものである。
CPU601は、バイタルセンサ225の全体の制御を司る演算処理装置である。例えば、CPU601は、心拍センサ605と、温度センサ606とのそれぞれの検出値を取得して処理する。ROM602は、ブートプログラムなどのプログラムを記憶する不揮発性メモリである。RAM603は、CPU601のワークエリアとして使用される揮発性メモリである。
近距離無線通信回路604は、受信した電波に対応する情報を出力し、入力された情報を電波として送信する。近距離無線通信回路604は、例えば、Bluetoothに対応する通信回路である。心拍センサ605は、バイタルセンサ225を取り付けている対象者の心拍を検出する装置である。温度センサ606は、バイタルセンサ225を取り付けている対象者の体温や周辺温度を検出する装置である。
充電制御部607は、外部の充電用電源から供給される電力を二次電池608に供給し、二次電池608に電力を蓄える制御を行う装置である。二次電池608は、充電制御部607の制御により電力を蓄える装置である。電圧生成部609は、二次電池608によって蓄えられた電力を、バイタルセンサ225の各部に駆動電源として供給する制御を行う装置である。
ここでは、バイタルセンサ225が、心拍センサ605や温度センサ606を有する場合について説明したが、これに限らない。例えば、バイタルセンサ225は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、血圧、歩数、発汗量、消費カロリーなどの少なくともいずれかを検出するセンサを有する装置であってもよい。なお、図6の例では、複数種類のセンサがバイタルセンサ225の中に組み込まれた例を示しているが、この構成に限る必要はない。例えば、複数種類のセンサは、検出した値をバイタルセンサ225もしくは表示デバイス226に送信できれば、それぞれ別筐体に格納されていても構わない。
(遠隔制御装置101の機能的構成例)
次に、図7を用いて、遠隔制御装置101の機能的構成例について説明する。
図7は、遠隔制御装置101の機能的構成例を示すブロック図である。遠隔制御装置101は、制御部700となる機能として、受信部701と、特定部702と、選択部703と、生成部704と、送信部705とを含む。
制御部700は、記憶装置に記憶されたプログラムをCPU401が実行することにより、特定部702、選択部703、生成部704の機能を実現する。またインターフェイス403は、受信部701、送信部705の機能を実現する。インターフェイス403により実現される受信部701、送信部705をまとめて通信部と表現することもできる。記憶装置とは、具体的には、例えば、メモリ402である。また、各部の処理結果は、メモリ402、CPU401のレジスタなどに格納される。
受信部701は、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられた1または複数のセンサそれぞれで取得された検出値を受信する。対象者120とは、安全管理の対象になる者である。対象者120は、例えば、訓練の参加者223である。センサは、例えば、バイタルセンサ225である。受信部701は、例えば、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサ225から表示デバイス226に送信され、表示デバイス226から中継器224を介して送信された心拍センサ605や温度センサ606の検出値を受信する。これにより、受信部701は、複数の対象者120それぞれの心拍センサ605や温度センサ606の検出値を受信して、生成部704に出力することができる。
受信部701は、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられた表示デバイス226で取得された、表示デバイス226の位置を特定するための情報を受信する。受信部701は、例えば、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられた表示デバイス226から中継器224を介して送信された、送信器222が設けられた部屋に固有の情報を受信する。これにより、受信部701は、複数の対象者120それぞれの位置を特定するための情報を受信して、特定部702に出力することができる。
特定部702は、受信部701で受信した表示デバイス226の位置を特定するための情報に基づいて、複数の表示デバイス226それぞれの位置を、複数の表示デバイス226それぞれを有する対象者120の位置として特定する。特定部702は、例えば、図9に後述する入室検知用テーブル900を参照して、受信部701で受信した、送信器222が設けられた部屋に固有の情報に対応する部屋を、対象者120の位置となる対象者120が有する表示デバイス226の位置として特定する。これにより、特定部702は、対象者120の位置を示す情報として、特定した対象者120が有する表示デバイス226の位置を示す情報を、選択部703に出力することができる。
選択部703は、複数の対象者120のうちの監視カメラ221を指向させる対象者120を選択する。監視カメラ221は、それぞれの監視領域を有する複数の監視カメラ221であってもよい。監視領域は、監視カメラ221が撮像可能な領域である。監視領域は、例えば、監視カメラ221が変更可能な指向方向のそれぞれにおける撮影範囲を結合した範囲である。そして、選択部703は、例えば、受信部701で受信した複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値に基づいて、複数の対象者120のうちの監視カメラ221を指向させる対象者120を選択する。
選択部703は、具体的には、受信部701で受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。
選択部703は、より具体的には、受信部701で受信した複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサ225で取得された心拍センサ605や温度センサ606の検出値が、所定範囲を外れるか否かを判定する。そして、選択部703は、所定範囲を外れると判定した心拍センサ605や温度センサ606の検出値を取得したバイタルセンサ225を取り付けられた対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。これにより、選択部703は、監視カメラ221を指向させるバイタル情報が異常である対象者120を示す情報を生成部704に出力することができる。
また、選択部703は、具体的には、複数の対象者120のうちの監視カメラ221で撮像可能な対象者120にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値が所定範囲を外れるか否かを判定してもよい。そして、選択部703は、所定範囲を外れると判定した場合に、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。
選択部703は、より具体的には、図8に後述するカメラテーブル800を参照して、複数の対象者120のうちの監視カメラ221で撮像可能な1または複数の対象者120を特定する。次に、選択部703は、特定した1または複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサ225で取得された心拍センサ605や温度センサ606の検出値が、所定範囲を外れるか否かを判定する。そして、選択部703は、所定範囲を外れると判定した心拍センサ605や温度センサ606の検出値を取得したバイタルセンサ225を取り付けている対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。これにより、選択部703は、監視カメラ221が撮像可能な対象者120のうちの監視カメラ221を指向させるバイタル情報が異常である対象者120を示す情報を生成部704に出力することができる。
また、選択部703は、具体的には、受信部701で受信した複数の対象者120に取り付けられたセンサで取得された複数の検出値が所定範囲を外れるか否かを判定してもよい。そして、選択部703は、所定範囲を外れると判定した場合に、複数の検出値のうちの所定範囲からの乖離が大きい検出値に対応するセンサを取り付けている対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。
選択部703は、より具体的には、受信部701で受信した複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサ225で取得された心拍センサ605や温度センサ606の検出値が所定範囲を外れるか否かを判定する。次に、選択部703は、所定範囲を外れると判定した場合には、所定範囲を外れる検出値について所定範囲からの乖離度合いを特定する。そして、選択部703は、所定範囲からの乖離度合いが最も大きい心拍センサ605や温度センサ606の検出値を取得したバイタルセンサ225を取り付けている対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。これにより、選択部703は、監視カメラ221を指向させる最もバイタル情報が異常である対象者120を示す情報を生成部704に出力することができる。
また、選択部703は、具体的には、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された、種類の異なる複数の検出値それぞれが所定範囲を外れるか否かを判定してもよい。そして、選択部703は、所定範囲を外れるか否かを判定した結果に基づいて、複数の対象者120のうちの監視カメラ221を指向させる対象者120を選択する。
選択部703は、より具体的には、受信部701で受信した複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサ225で取得された心拍センサ605や温度センサ606の検出値が所定範囲を外れるか否かを判定する。そして、選択部703は、所定範囲から外れる検出値を最も多く取得したバイタルセンサ225を取り付けている対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。これにより、選択部703は、監視カメラ221を指向させるバイタル情報が異常である対象者120を示す情報を生成部704に出力することができる。
また、選択部703は、具体的には、複数の対象者120それぞれについて、受信部701で受信した複数の検出値それぞれが所定範囲を外れる都度、監視カメラ221を指向させる優先度合いを示す評価値を高くしてもよい。そして、選択部703は、複数の対象者120の中で評価値が高い対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。
選択部703は、より具体的には、受信部701で受信した複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたバイタルセンサ225で取得された心拍センサ605や温度センサ606の検出値が所定範囲を外れるか否かを判定する。次に、選択部703は、複数の対象者120それぞれについて、心拍センサ605や温度センサ606の検出値が所定範囲から外れる都度、評価値を加算する。そして、選択部703は、複数の対象者120のうちの評価値が最も高い対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。これにより、選択部703は、監視カメラ221を指向させる、バイタル情報となる複数の検出値が異常である対象者120を示す情報を生成部704に出力することができる。
また、選択部703は、より具体的には、心拍センサ605や温度センサ606の検出値について複数の所定範囲を設定してもよい。心拍センサ605の検出値についての所定範囲の一つとして、例えば、複数の対象者120それぞれの心拍センサ605の検出値のうちの2番目に大きい値から最も小さい値までの第1の範囲や3番目に大きい値から最も小さい値までの第2の範囲などが設定される。
次に、選択部703は、複数の対象者120それぞれの心拍センサ605の検出値が、設定された複数の所定範囲のそれぞれを外れるか否かを判定する。そして、選択部703は、複数の対象者120それぞれについて、心拍センサ605の検出値がいずれの所定範囲から外れたかに基づいて、評価値を加算する。評価値には、例えば、第2の範囲から外れたが第1の範囲から外れなかった場合よりも、第2の範囲からも第1の範囲からも外れた場合の方が、大きい値が加算される。
次に、選択部703は、同様にして、複数の対象者120それぞれについて、温度センサ606の検出値に基づいても評価値を加算する。そして、選択部703は、複数の対象者120のうちの評価値が最も高い対象者120を、監視カメラ221を指向させる対象者120として選択する。これにより、選択部703は、監視カメラ221を指向させる、バイタル情報となる複数の検出値が異常である対象者120を示す情報を生成部704に出力することができる。
生成部704は、監視カメラ221を制御する制御信号を生成する。生成部704は、例えば、監視カメラ221を、選択部703で選択した対象者120の所在位置側に指向させる制御信号を生成する。生成部704は、具体的には、監視カメラ221の位置を示す情報と、選択部703で選択した対象者120について特定部702で特定した位置を示す情報とを取得する。次に、生成部704は、取得した情報に基づいて、選択した対象者120が監視カメラ221の指向方向の直線上に存在するようになる、監視カメラ221の指向方向を決定する。そして、生成部704は、監視カメラ221の指向方向を、決定した指向方向に変更する制御信号を生成する。これにより、生成部704は、監視カメラ221に送信する制御信号を生成して、送信部705に出力することができる。
また、生成部704は、例えば、監視カメラ221を、選択した対象者120、および一部の他の対象者120のそれぞれの所在位置が画面に入るように指向させる制御信号を生成してもよい。画面とは、例えば、監視カメラ221が撮影した画像が表示されたディスプレイ406である。画面に入るとは、例えば、監視カメラ221が撮影した画像に映ることであり、監視カメラ221の撮影範囲に含まれることである。生成部704は、具体的には、監視カメラ221の位置を示す情報と、特定部702で特定した複数の対象者120のそれぞれの位置を示す情報とを取得する。次に、生成部704は、取得した情報に基づいて、選択した対象者120、および一部の他の対象者120が監視カメラ221の撮影範囲に含まれるようになる監視カメラ221の指向方向を決定する。そして、生成部704は、監視カメラ221の指向方向を、決定した指向方向に変更する制御信号を生成する。これにより、生成部704は、監視カメラ221に送信する制御信号を生成して、送信部705に出力することができる。
また、生成部704は、例えば、複数の監視カメラ221のうちで、選択した対象者120の所在位置を撮像可能な監視カメラ221を選択して、選択した監視カメラ221を、選択した対象者120に指向させる制御信号を生成してもよい。生成部704は、具体的には、複数の監視カメラ221の位置を示す情報と、選択した対象者120について特定部702で特定した位置を示す情報とに基づいて、選択した対象者120を撮像可能な監視カメラ221を選択する。次に、生成部704は、選択した対象者120が、選択した監視カメラ221の指向方向の直線上に存在するようになる、監視カメラ221の指向方向を決定する。そして、生成部704は、監視カメラ221の指向方向を、決定した指向方向に変更する制御信号を生成する。これにより、生成部704は、監視カメラ221に送信する制御信号を生成して、送信部705に出力することができる。
送信部705は、生成部704で生成した、監視カメラ221を制御する制御信号を送信する。これにより、送信部705は、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120に、監視カメラ221を指向させることができる。
(カメラテーブル800の記憶内容の一例)
次に、図8を用いて、カメラテーブル800の記憶内容の一例について説明する。
図8は、カメラテーブル800の記憶内容の一例を示す説明図である。カメラテーブル800は、訓練において用いる監視カメラ221の位置と監視領域とを示す情報を記憶するテーブルである。カメラテーブル800は、例えば、遠隔制御装置101の利用者によって、キーボード407やマウス408を用いて予め入力される。
図8に示すカメラテーブル800は、レコード801〜804を有する。カメラテーブル800は、運営番号と、カメラIDと、設置種別と、屋外と、屋内と、というフィールドを含む。屋外のフィールドは、さらに、座標1〜4というフィールドを含む。
運営番号フィールドには、訓練に割り振られた番号が格納される。カメラIDフィールドには、運営番号フィールドに格納された番号が割り振られた訓練において用いる監視カメラ221に割り振られた番号が格納される。設置種別フィールドには、カメラIDフィールドに格納された番号が割り振られた監視カメラ221が設置された場所が、屋外であるか屋内であるかを示す情報が格納される。例えば、屋外を示す情報は「1」である。屋内を示す情報は「2」である。
屋外フィールドには、カメラIDフィールドに格納された番号が割り振られた監視カメラ221の監視領域を示す情報が格納される。例えば、座標1〜4フィールドそれぞれには、監視領域となる矩形の頂点のそれぞれを示す座標値が格納される。座標値は、例えば、緯度と経度との値の組み合わせである。屋外フィールドには、監視カメラ221が設置された場所が屋内である場合には、NULLが格納される。
屋内フィールドには、カメラIDフィールドに格納された番号が割り振られた監視カメラ221の監視領域を示す情報が格納される。例えば、屋内フィールドには、送信器222が設けられた場所を示す情報が格納される。屋内フィールドには、監視カメラ221が設置された場所が屋外である場合には、NULLが格納される。
例えば、レコード801は、番号「20141001001」が割り振られた訓練において用いられる、番号「1」が割り振られた監視カメラ221が、屋外に設置された監視カメラ221であることを示すレコードである。レコード801は、さらに、監視カメラ221の監視領域が、座標1〜4フィールドそれぞれの座標値「(N1,E1)、(N1,E2)、(N2,E1)、(N2,E2)」で囲まれる領域であることを示す。
(入室検知用テーブル900の記憶内容の一例)
次に、図9を用いて、入室検知用テーブル900の記憶内容の一例について説明する。
図9は、入室検知用テーブル900の記憶内容の一例を示す説明図である。入室検知用テーブル900は、入室検知用送信器222が設置された場所を示す情報を記憶するテーブルである。入室検知用テーブル900は、例えば、遠隔制御装置101の利用者によって、キーボード407やマウス408を用いて予め入力される。
図9に示す入室検知用テーブル900は、レコード901〜904を有する。入室検知用テーブル900は、運営番号と、入室検知用送信器IDと、設置場所と、というフィールドを含む。
運営番号フィールドには、訓練を一意に識別するために割り振られた番号が格納される。入室検知用送信器IDフィールドには、運営番号フィールドに格納された番号が割り振られた訓練において用いる入室検知用送信器222に割り振られた番号が格納される。設置場所フィールドには、入室検知用送信器IDフィールドに格納された番号が割り振られた入室検知用送信器222が設置された場所を示す情報が格納される。
例えば、レコード901は、番号「20141001001」が割り振られた訓練において用いられる、番号「1」が割り振られた入室検知用送信器222が、「A棟2階○○室」に設置された入室検知用送信器222であることを示すレコードである。
(監視カメラ221の制御例)
次に、図10〜図12を用いて、遠隔制御装置101による監視カメラ221の制御例について説明する。
図10は、遠隔制御装置101による監視カメラ221の制御例を示す説明図である。図10において、(11)送信器222は、送信器222が設けられた部屋を示す情報を発信する。表示デバイス226は、送信器222が発信した情報を、表示デバイス226の位置を特定するための情報として受信する。
(12)バイタルセンサ225は、心拍センサ605や温度センサ606の検出値を取得して、取得した心拍センサ605や温度センサ606の検出値を表示デバイス226に送信する。表示デバイス226は、バイタルセンサ225から、バイタルセンサ225を有する参加者223のバイタル情報となる心拍センサ605や温度センサ606の検出値を受信する。
(13)表示デバイス226は、送信器222から受信した情報と、バイタルセンサ225から受信した心拍センサ605や温度センサ606の検出値とを、中継器224を介して遠隔制御装置101に送信する。遠隔制御装置101は、表示デバイス226で受信した表示デバイス226の位置を特定するための情報と、表示デバイス226で受信した検出値とを受信する。
(14)遠隔制御装置101は、入室検知用テーブル900を参照して、受信した表示デバイス226の位置を特定するための情報に基づいて、表示デバイス226の位置を、参加者223の位置として特定する。遠隔制御装置101は、特定した参加者223の位置と、表示デバイス226で受信した心拍センサ605や温度センサ606の検出値とを、図11に後述するバイタル情報DB1100に蓄積する。
ここでは、表示デバイス226が、受信した送信器222が設けられた部屋を示す情報を遠隔制御装置101に転送する場合について説明したが、これに限らない。例えば、表示デバイス226は、複数のGPS衛星320から時刻情報や軌道情報を受信し、受信した時刻情報や軌道情報を、遠隔制御装置101に転送してもよい。この場合には、遠隔制御装置101は、時刻情報や軌道情報に基づいて、表示デバイス226の位置を、参加者223の位置として特定する。
また、例えば、表示デバイス226は、受信した時刻情報や軌道情報に基づいて、表示デバイス226の位置を特定し、特定した表示デバイス226の位置を示す情報を、遠隔制御装置101に転送してもよい。この場合には、遠隔制御装置101は、受信した情報が示す表示デバイス226の位置を、参加者223の位置として特定する。ここで、図11の説明に移行して、バイタル情報DB1100の記憶内容の一例について説明する。
・バイタル情報DB1100の記憶内容の一例
図11は、バイタル情報DB1100の記憶内容の一例を示す説明図である。図11に示すバイタル情報DB1100は、レコード1101〜110nを有する。nは、自然数である。nは、例えば、参加者223の人数である。バイタル情報DB1100は、参加者と、位置と、心拍数と、体温と、というフィールドを含む。
参加者フィールドには、訓練の参加者223に割り振られた識別情報が格納される。位置フィールドには、参加者フィールドに格納された識別情報が割り振られた参加者223の位置を示す情報が格納される。例えば、位置フィールドには、参加者223の位置を示す座標値が格納される。座標値は、例えば、緯度と経度との値の組み合わせである。
心拍数フィールドには、参加者フィールドに格納された識別情報が割り振られた参加者223の心拍数が格納される。心拍数の単位は、例えば、bpm(beats per minute)である。体温フィールドには、参加者フィールドに格納された識別情報が割り振られた参加者223の体温が格納される。体温の単位は、セルシウス度(℃)である。
例えば、レコード1101は、「参加者A」の位置が「(n1,e1)」であり、「参加者A」の心拍数が「113bpm」であり、「参加者A」の体温が「37.2℃」であることを示すレコードである。ここで、図10の説明に戻る。
図10において、(15)遠隔制御装置101は、複数の監視カメラ221それぞれについて、当該監視カメラ221が撮像可能な参加者223の中から、バイタル情報が異常である参加者223を特定する。遠隔制御装置101は、例えば、カメラテーブル800を参照して、複数の監視カメラ221それぞれの監視領域を特定する。また、遠隔制御装置101は、バイタル情報DB1100を参照して、複数の参加者223それぞれの位置を特定する。
次に、遠隔制御装置101は、特定した複数の監視カメラ221それぞれの監視領域に含まれる位置にいる参加者223を、複数の監視カメラ221それぞれが撮像可能な参加者223として特定する。そして、遠隔制御装置101は、バイタル情報DB1100を参照して、バイタル情報が異常である参加者223を特定する。
ここでは、遠隔制御装置101が、複数の参加者223それぞれの位置を特定してから、バイタル情報が異常である参加者223を特定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、遠隔制御装置101は、バイタル情報が異常である参加者223を特定してから、バイタル情報が異常である参加者223それぞれの位置を特定してもよい。ここで、図12の説明に移行して、バイタル情報が異常である参加者223を特定する一例について説明する。
・バイタル情報が異常である参加者223を特定する一例
図12は、バイタル情報が異常である参加者223を特定する一例を示す説明図である。図12において、遠隔制御装置101は、複数の監視カメラ221のいずれかを選択する。次に、遠隔制御装置101は、バイタル情報DB1100を参照して、選択した監視カメラ221が撮像可能な1または複数の参加者223それぞれのバイタル情報を取得する。そして、遠隔制御装置101は、取得したバイタル情報に含まれる心拍の検出値を降順に並べる。
次に、遠隔制御装置101は、降順に並べた心拍の検出値「113→81→78」の順位に基づいて、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223それぞれについてポイントを算出する。遠隔制御装置101は、例えば、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223それぞれについて、「(選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223の人数)−(降順に並べた場合の参加者223の心拍の順位)+1」を、ポイントとして算出する。遠隔制御装置101は、具体的には、「参加者A」について、「参加者A」の心拍の順位は「1」であるため、ポイント「3−1+1=3」を算出する。
また、遠隔制御装置101は、取得したバイタル情報に含まれる体温の検出値を降順に並べる。次に、遠隔制御装置101は、降順に並べた体温の検出値「37.5℃→37.2℃→36.6℃」の順位に基づいて、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223それぞれについてポイントを算出する。遠隔制御装置101は、例えば、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223それぞれについて、「(選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223の人数)−(降順に並べた場合の参加者223の体温の順位)+1」を、ポイントとして算出する。遠隔制御装置101は、具体的には、「参加者A」について、「参加者A」の体温の順位は「2」であるため、ポイント「3−2+1=2」を算出する。
次に、遠隔制御装置101は、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223それぞれについて算出したポイントを合計して、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223それぞれについて総ポイントを算出する。そして、遠隔制御装置101は、総ポイントが最も高い参加者223を、バイタル情報が異常である参加者223として特定する。遠隔制御装置101は、例えば、総ポイントが最も高い「参加者A」を、バイタル情報が異常である参加者223として特定する。
ここでは、遠隔制御装置101が、ポイントを算出する際に、心拍と体温との両方について降順に並べた順位を用いる場合について説明したが、これに限らない。例えば、遠隔制御装置101は、ポイントを算出する際に、心拍については降順に並べた順位を用いて、体温については昇順に並べた順位を用いてもよい。
また、ここでは、遠隔制御装置101が、ポイントを算出する際に、心拍と体温とのそれぞれについて並べ替えた順位を用いる場合について説明したが、これに限らない。例えば、遠隔制御装置101は、ポイントを算出する際に、心拍と体温とのそれぞれについて、所定の基準値からの差分を算出して、算出した差分を並べ替えた順位を用いてもよい。基準値は、例えば、予め統計によって得られた心拍や体温の正常値である。また、基準値は、例えば、複数の参加者223の心拍や体温の平均値であってもよいし、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223の心拍や体温の平均値であってもよい。
遠隔制御装置101は、具体的には、ポイントを算出する際に、予め統計によって得られた心拍の正常値からの差分を算出して、算出した差分を降順に並べた順位を用いてもよい。また、遠隔制御装置101は、具体的には、ポイントを算出する際に、心拍と体温とのそれぞれについて、選択した監視カメラ221が撮像可能な参加者223の心拍や体温の平均値からの差分を算出して、算出した差分を並べ替えた順位を用いてもよい。
また、例えば、遠隔制御装置101は、ポイントを算出する際に、心拍と体温のそれぞれについて、所定の基準値からの差分の大きさに応じて重み付けしてもよい。また、例えば、遠隔制御装置101は、ポイントを算出する際に、心拍から算出するポイントよりも体温から算出するポイントの方が大きくなるように重み付けしてもよい。
また、例えば、遠隔制御装置101は、ポイントを算出する際に、心拍と体温のそれぞれについて、予め設定された所定範囲から外れるか否かを用いてもよい。遠隔制御装置101は、具体的には、心拍と体温のそれぞれについて、所定範囲から外れない場合にはポイント「0」を算出し、所定範囲から外れる場合にはポイント「1」を算出してもよい。
また、ここでは、遠隔制御装置101が、算出したポイントに基づいて、バイタル情報が異常である参加者223を特定する場合について説明したが、これに限らない。例えば、遠隔制御装置101は、心拍と体温とのそれぞれの基準値からの差分に基づいて、バイタル情報が異常である参加者223を特定してもよい。遠隔制御装置101は、具体的には、心拍について基準値「70bpm」からの差分が最も大きい参加者223を特定する。また、遠隔制御装置101は、心拍と体温とのそれぞれについて偏差値を算出し、偏差値の和が最も大きい参加者223を特定してもよい。
また、例えば、遠隔制御装置101は、心拍と体温とのそれぞれが所定範囲から外れるか否かに基づいて、バイタル情報が異常である参加者223を特定してもよい。遠隔制御装置101は、例えば、心拍について所定範囲「50〜100bpm」を外れる参加者223を特定する。また、遠隔制御装置101は、心拍について所定範囲「50〜100bpm」を外れるか否かを判定し、体温について所定範囲「36.0〜37.0℃」を外れるか否かを判定し、いずれかが所定範囲を外れる参加者223を特定してもよい。また、遠隔制御装置101は、心拍と体温との両方が所定範囲を外れる参加者223を特定してもよい。ここで、図10の説明に戻る。
図10において、(16)遠隔制御装置101は、選択した監視カメラ221を、特定した参加者223に指向させる制御信号を生成して、選択した監視カメラ221に送信する。遠隔制御装置101は、例えば、メモリ402を参照して、監視カメラ221の位置を特定する。ここで、遠隔制御装置101は、監視カメラ221がGPS受信器を有している場合には、監視カメラ221から監視カメラ221の位置を特定するための情報を受信し、監視カメラ221の位置を特定してもよい。
また、遠隔制御装置101は、バイタル情報DB1100を参照して、特定した参加者223の位置を特定する。次に、遠隔制御装置101は、特定した監視カメラ221の位置と参加者223の位置とに基づいて、特定した参加者223が、選択した監視カメラ221の指向方向の直線上に存在するように、選択した監視カメラ221の指向方向を変更する制御信号を生成する。そして、遠隔制御装置101は、生成した制御信号を、選択した監視カメラ221に送信する。
これにより、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である参加者223を監視カメラ221の撮影範囲に入れることができる。このため、遠隔制御装置101の利用者は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である参加者223を監視して、安全管理を効率よく行うことができる。
ここでは、複数の監視カメラ221のそれぞれが、訓練中に常に稼働している場合について説明したが、これに限らない。例えば、複数の監視カメラ221は、訓練を開始した時には、稼働を停止していてもよい。そして、遠隔制御装置101は、バイタル情報が異常である参加者223を特定した場合に、特定した参加者223を撮像可能な監視カメラ221に、稼働を開始する制御信号と、特定した参加者223に指向させる制御信号とを送信してもよい。これにより、遠隔制御装置101は、監視カメラ221の稼働を停止させて消費電力を低減しながら、バイタル情報が異常である参加者223がいれば監視カメラ221を指向させて安全管理を行うことができる。
(制御処理手順の一例)
次に、図13を用いて、制御処理手順の一例について説明する。
図13は、制御処理手順の一例を示すフローチャートである。図13において、遠隔制御装置101は、カメラテーブル800に基づいて、複数の監視カメラ221それぞれの監視領域を特定する(ステップS1301)。
次に、遠隔制御装置101は、バイタル情報DB1100に基づいて、複数の参加者223それぞれがいる位置を特定する(ステップS1302)。そして、遠隔制御装置101は、複数の監視カメラ221のいずれかを選択して、複数の参加者223の中で、選択した監視カメラ221の監視領域内の位置にいる1または複数の参加者223を特定する(ステップS1303)。
次に、遠隔制御装置101は、バイタル情報DB1100に基づいて、特定した1または複数の参加者223のバイタル情報を取得する(ステップS1304)。そして、遠隔制御装置101は、特定した1または複数の参加者223それぞれのバイタル情報について総ポイントを算出する(ステップS1305)。
次に、遠隔制御装置101は、算出した総ポイントが最も高いバイタル情報に対応する参加者223を、バイタル情報が異常である参加者223として特定する(ステップS1306)。そして、遠隔制御装置101は、選択した監視カメラ221の位置と、特定したバイタル情報が異常である参加者223の位置とに基づいて、選択した監視カメラ221の指向方向を決定する(ステップS1307)。
次に、遠隔制御装置101は、選択した監視カメラ221の指向方向を、決定した指向方向に変更する制御信号を生成して、選択した監視カメラ221に送信する(ステップS1308)。そして、遠隔制御装置101は、全ての監視カメラ221を選択したか否かを判定する(ステップS1309)。
ここで、選択していない監視カメラ221がある場合(ステップS1309:No)、遠隔制御装置101は、ステップS1303の処理に移行する。一方で、全ての監視カメラ221を選択した場合(ステップS1309:Yes)、遠隔制御装置101は、制御処理を終了する。これにより、遠隔制御装置101は、複数の監視カメラ221それぞれを、バイタル情報が異常である参加者223に指向させることができる。
ここでは、遠隔制御装置101が、複数の監視カメラ221のいくつかを同じ参加者223に指向させてもよい場合について説明したが、これに限らない。例えば、遠隔制御装置101は、ある監視カメラ221を指向させる参加者223となるステップS1306で特定したバイタル情報が異常である参加者223が、他の監視カメラ221を指向させる参加者223として特定されないようにしてもよい。
具体的には、遠隔制御装置101は、ステップS1303〜S1309の繰り返しにおいて、ステップS1306で一度特定された参加者223を、以降に行われるステップS1303で特定される参加者223から除外するようにしてもよい。また、遠隔制御装置101は、ステップS1303〜S1309の繰り返しにおいて、ステップS1306で一度特定された参加者223が、以降に行われるステップS1306で再び特定されたことを検出するようにしてもよい。そして、遠隔制御装置101は、再び特定されたことを検出した場合には、再び特定された参加者223の次に総ポイントが高いバイタル情報に対応する参加者223を特定する。
以上説明したように、遠隔制御装置101によれば、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値を受信することができる。そして、遠隔制御装置101によれば、監視カメラ110を、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120に指向させる制御信号を送信することができる。これにより、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である対象者120を監視カメラ110の撮影範囲111に入れることができる。
そして、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である対象者120を撮影した画像を表示することができる。このため、遠隔制御装置101の利用者は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値であり、安全管理のために優先して監視すべき対象者120を監視しやすくなる。そして、遠隔制御装置101の利用者は、対象者120が危険な状態であると判断した場合には、対象者120に連絡したり、対象者120の救護を他の対象者120に要請したり、訓練を中断することができる。
また、遠隔制御装置101の利用者は、どの対象者120を優先して監視すべきか分からずに、遠隔制御装置101のキーボード407などを操作して、制御信号を監視カメラ110に送信して、監視カメラ110の撮影範囲111を変更しなくてもよくなる。このため、遠隔制御装置101は、監視カメラ110に制御信号を送信する回数を低減することができ、遠隔制御装置101と監視カメラ110との通信量を低減することができる。
また、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が、所定範囲の上限値を超える場合と、所定範囲の下限値を下回る場合との両方を、異常な値であると判定することができる。このため、遠隔制御装置101は、検出値が大きすぎて安全管理のために監視すべき対象者120も、検出値が小さすぎて安全管理のために監視すべき対象者120も特定することができ、安全管理を精度よく行うことができる。
また、遠隔制御装置101によれば、監視カメラ110を、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120および一部の他の対象者120が画面に入るように指向させる制御信号を送信することができる。これにより、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値である対象者120と共に、他の対象者120を監視カメラ110の撮影範囲に入れることができる。このため、遠隔制御装置101の利用者は、安全管理のために優先して監視すべき対象者120を監視しやすくなると共に、優先して監視すべき対象者120を援助や救護することができる他の対象者120を把握することができる。
また、遠隔制御装置101によれば、監視カメラ110を、複数の対象者120のうちの監視カメラ110で撮像可能な対象者120であって所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120に指向させる制御信号を送信することができる。これにより、遠隔制御装置101は、監視カメラ110で撮像不可能な対象者120に監視カメラ110を指向させることを防止することができ、監視カメラ110を有効に活用することができる。
また、遠隔制御装置101によれば、複数の監視カメラ110のうちの、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120を撮像可能な監視カメラ110を選択することができる。そして、遠隔制御装置101によれば、選択した監視カメラ110を、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120に指向させる制御信号を送信することができる。これにより、遠隔制御装置101は、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120に、当該対象者120を撮像不可能な監視カメラ110を指向させることを防止することができ、監視カメラ110を有効に活用することができる。
また、遠隔制御装置101によれば、複数の対象者120に取り付けられたセンサで取得された複数の検出値のうちの、所定範囲からの乖離が大きい検出値に対応するセンサを取り付けている対象者120を選択することができる。そして、遠隔制御装置101によれば、選択した対象者120に監視カメラ110を指向させる制御信号を送信することができる。これにより、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が最も異常な値である対象者120を監視カメラ110の撮影範囲に入れることができる。このため、遠隔制御装置101の利用者は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が最も異常な値であり、安全管理のために最も優先して監視すべき対象者120を監視しやすくなる。
また、遠隔制御装置101によれば、監視カメラ110の位置を示す情報と、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120の位置を示す情報とに基づいて、監視カメラ110を指向させる制御信号を送信する。これにより、遠隔制御装置101は、監視カメラ110の位置と、所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者120の位置とに基づいて、監視カメラ110の指向方向を変更する精度を向上することができる。
また、遠隔制御装置101によれば、複数の対象者120にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧のうちの少なくともいずれかの検出値を受信することができる。これにより、遠隔制御装置101は、複数の対象者120それぞれの体調を示す検出値を受信することができる。そして、遠隔制御装置101は、心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧などの検出値が異常な値であり、体調が悪化した可能性がある、安全管理のために優先して監視すべき対象者120を特定しやすくなる。
なお、本実施の形態で説明した遠隔制御方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。本遠隔制御プログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。また本遠隔制御プログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布してもよい。
上述した実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)それぞれ所在位置が管理された複数の対象者にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値を受信する通信部と、
前記通信部で受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、カメラを、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の所在位置側に指向させる制御信号を送信する制御部と、
を有することを特徴とする遠隔制御装置。
(付記2)前記制御部は、受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、前記カメラを、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者および一部の他の対象者のそれぞれの所在位置が画面に入るように指向させる制御信号を前記通信部に送信させる、ことを特徴とする付記1に記載の遠隔制御装置。
(付記3)前記制御部は、前記複数の対象者のうちの前記カメラで撮像可能な対象者にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値が所定範囲を外れる場合に、前記カメラを、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の所在位置側に指向させる制御信号を前記通信部に送信させる、ことを特徴とする付記1または2に記載の遠隔制御装置。
(付記4)前記カメラは、それぞれの監視領域を有する複数のカメラであって、
前記制御部は、受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、前記複数のカメラのうち、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の所在位置を撮像可能なカメラを選択して指向させる制御信号を前記通信部に送信させる、ことを特徴とする付記1または2に記載の遠隔制御装置。
(付記5)前記制御部は、受信した複数の対象者に取り付けられたセンサで取得された複数の検出値が所定範囲を外れる場合に、前記所定範囲を外れる複数の検出値のうち、前記所定範囲からの乖離が大きい検出値に対応するセンサを取り付けている対象者の所在位置側に前記カメラを指向させる制御信号を前記通信部に送信させる、ことを特徴とする付記1〜4のいずれか一つに記載の遠隔制御装置。
(付記6)前記センサは、前記センサを取り付けている対象者について種類の異なる複数の検出値を取得し、
前記制御部は、前記複数の対象者にそれぞれ取り付けられたセンサそれぞれで取得された複数の検出値を受信し、受信した前記複数の検出値それぞれが所定範囲を外れるか否かに基づいて、前記複数の対象者のうちの前記カメラを指向させる対象者を選択し、前記カメラを、選択した対象者の所在位置側に指向させる制御信号を前記通信部に送信させる、
ことを特徴とする付記1に記載の遠隔制御装置。
(付記7)前記制御部は、前記複数の対象者それぞれについて、受信した前記複数の検出値それぞれが所定範囲を外れる都度、前記カメラを指向させる優先度合いを示す評価値を高くし、前記カメラを、前記複数の対象者のうちの評価値が高い対象者の所在位置側に指向させる制御信号を前記通信部に送信させる、
ことを特徴とする付記6に記載の遠隔制御装置。
(付記8)前記制御部は、前記カメラの位置を示す情報と、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の位置を示す情報とに基づいて、前記カメラの指向方向を、前記カメラの位置から前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の位置の方向に変更させる制御信号を前記通信部に送信させる、ことを特徴とする付記1〜7のいずれか一つに記載の遠隔制御装置。
(付記9)前記センサは、前記センサを取り付けている対象者の心拍、脈拍、呼吸数、体温、および血圧のうちの少なくともいずれかの検出値を取得する、ことを特徴とする付記1〜8のいずれか一つに記載の遠隔制御装置。
(付記10)コンピュータが、
それぞれ所在位置が管理された複数の対象者にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値を受信し、
カメラを制御する制御信号を送信する、処理を実行し、
前記送信する処理は、受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、前記カメラを、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の所在位置側に指向させる制御信号を送信する、ことを特徴とする遠隔制御方法。
(付記11)コンピュータに、
それぞれ所在位置が管理された複数の対象者にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値を受信し、
カメラを制御する制御信号を送信する、処理を実行させ、
前記送信する処理は、受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、前記カメラを、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の所在位置側に指向させる制御信号を送信する、ことを特徴とする遠隔制御プログラム。
(付記12)遠隔制御装置と、それぞれ所在位置が管理された複数の対象者にそれぞれ取り付けられたセンサとを有する、遠隔制御システムであって、
前記センサは、
取り付けられた対象者についての検出値を取得し、前記遠隔制御装置に送信し、
前記遠隔制御装置は、
前記複数の対象者にそれぞれ取り付けられたセンサで取得された検出値を受信し、
受信した検出値が所定範囲を外れる場合に、カメラを、前記所定範囲を外れる検出値を取得したセンサを取り付けている対象者の所在位置側に指向させる制御信号を送信する、
ことを特徴とする遠隔制御システム。