JP6492129B2 - 流量制御弁 - Google Patents

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本発明は、例えば、エアコン、冷凍機などの空気調和機の冷媒循環回路などに用いられる流量制御弁に関する。
従来、流量制御弁は、電磁弁などの直動式や、電動弁などのギヤ式などの駆動方式があるが、いずれの駆動方式の流量制御弁においても、弁体であるニードル弁が弁座に対して離接することによって、弁座に設けられた弁ポート(オリフィス)を開閉することにより、ニードル弁の先端部の径と弁ポートの径との間の隙間量(弁開度)を調整することによって、流量を制御するように構成されている。
このように、弁体の先端がくさび形状のニードル弁と、弁ポートを構成する弁座を備えた流量制御弁においては、さまざまなニードル弁と弁座の形状が採用されている。
図4は、このような従来の流量制御弁の一例を示す縦断面図である。
図4に示したように、流量制御弁10は、電動弁であって、弁本体12を備えており、弁本体12内には弁室14が形成されている。そして、この弁室14に連通するように、第1の配管部材16と、第2の配管部材18とが装着されている。
また、第1の配管部材16の上部には、弁本体12に弁座20が固定されており、この弁座20に弁ポート22が設けられている。
さらに、メネジ部材24は、ガイド部材40を備えており、このガイド部材40の下端には、弁座20に嵌着する嵌合部24bが形成されており、ガイド部材40の嵌合部24bを弁座20に嵌着することにより、メネジ部材24が弁座20に固定されている。これにより、弁本体12内に、メネジ部材24が固定されている。
また、ガイド部材40の嵌合部24bの上方に一定間隔離間して、弁室14とローター室28を隔てる隔壁26が形成されており、この隔壁26の端部30が弁本体12の内壁に嵌合することにより、弁本体12内にガイド部材40が固定されている。
さらに、弁本体12の上端部に、固定金具32を嵌合することにより、ガイド部材40が弁本体12に固定されている。
一方、このガイド部材40の嵌合部24bと隔壁26との間に、主流路34が形成されており、隔壁26には、ニードル弁36が挿通される挿通孔38が形成されている。
また、この隔壁26の上部には、略筒状のガイド部40aが延設されており、ガイド部材40のガイド部40aには、内周に雌ネジ40bが形成されている。この雌ネジ40bに噛合するように、ローター軸52の下端に形成された雄ネジ部54の雄ネジ54aが螺着されている。
このローター軸52に形成されたニードル弁挿通孔56に、ニードル弁36が挿通され、ニードル弁36の基端部に形成された拡径部36aにより、ニードル弁36の抜け落ちが防止されるようになっている。
また、ローター軸52の上端の外周には、永久磁石からなる略円筒形のローターマグネット58が、嵌合部58aにより嵌着されている。このローターマグネット58の下端には、弁開ストッパー60が内周方向に突設され、ガイド部材40のガイド部40aの上端に外周方向に突設された弁開ストッパー62に、このローターマグネット58の弁開ストッパー60が、弁全開時に当接することにより、ストッパーの機能をするように構成されている。
同様に、ローター軸52の上端に外周方向に突設された弁閉ストッパー64に、ガイド部材40のガイド部40a上端に形成された弁閉ストッパー66が、弁閉時に当接することにより、ストッパーの機能をするように構成されている。
また、ローター軸52の上部には、バネ受け金具68が、ローター軸52の上端に嵌合されているとともに、ニードル弁36の基端部に形成された拡径部36aの上方に、バネ受け70が装着されている。そして、これらのバネ受け金具68とバネ受け70との間に圧縮状態のコイルバネ72が介装され、ニードル弁36を弁座20の方向に突出するように付勢するよう構成されている。
さらに、弁本体12の上部には、有底筒形状のケース74が溶着などによって固定されており、このケース74の内部に、これらのローターマグネット58などからなる駆動部76が収容されるとともに、ケース74の内部にローター室28が形成されている。
また、ケース74の外周に、図4に示したように、コイル78が装着されている。
このように構成される流量制御弁10は、弁開状態においては、コイル78により送りパルスを発生させることによって、ローターマグネット58が回転し、このローターマグネット58とともに、ローター軸52、ニードル弁36が一体的に回転して、ローター軸52の雄ネジ部54の雄ネジ54aと、ガイド部材40のガイド部40aの雌ネジ40bとが噛合して案内され、ニードル弁36が上方に移動する。これにより、ニードル弁36の下端が、弁座20の弁ポート22から離間して、弁開状態となるように構成されている。
この際、ローターマグネット58の回転にともなって、ガイド部材40のガイド部40aの上端に外周方向に突設された弁開ストッパー62に、ローターマグネット58の弁開ストッパー60が、弁開時に当接することにより、上方位置が規制されるようになっている。
そして、この状態から、コイル78により逆の送りパルスを発生させることによって、ローターマグネット58が逆方向に回転し、このローターマグネット58とともに、ローター軸52、ニードル弁36が一体的に回転して、ローター軸52の雄ネジ部54の雄ネジ54aと、ガイド部材40のガイド部40aの雌ネジ40bとが噛合して案内され、ニードル弁36が下方に移動する。これにより、ニードル弁36の下端が、弁座20の弁ポート22に当接して、図4に示したような弁閉状態となるように構成されている。
特開平6−174129号公報
ところで、このような流量制御弁10において、その基本特性として、弁開度と流量との関係を表す固有流量特性が用いられている。このような固有流量特性として、従来から、JIS規格にも規定されており、図5のグラフに示したように、
(1)リニア特性
(2)イコールパーセント特性
(3)クイックオープン特性
の3種類の固有流量特性が用いられている。
このうち、(1)のリニア特性は、例えば、特許文献1(特開平6−174129号公報)にも開示されているように、流量(%)(Cv値)が弁開度に対して比例的に変化する固有流量特性である。このようなリニア特性を有する流量制御弁は、その特性を生かして、例えば、流量制御弁の差圧が一定の場合などに用いられている。
また、(3)のクイックオープン特性は、弁が開き始めると、流量(%)(Cv値)が急激に増加する固有流量特性である。このようなクイックオープン特性を有する流量制御弁は、例えば、遮断弁、開放弁などのオンオフ的な流量制御弁に用いられる。
ところで、近年、冷凍機、空調機の省エネ性の向上のため、圧縮機などの回転数の制御性や、熱交換器の熱交換率の向上が課題となっている。また、冷凍サイクルの効率向上のためには、流量制御弁などの省エネ性向上も求められている。
従って、従来の流量制御弁に対して、流量の制御を向上させることで、省エネ性が確保できると考えられている。このため、流量の制御性を高めるために微小流量の制御が可能な流量制御弁の開発が求められている。
しかしながら、流量制御弁10では、ニードル弁36の径のバラツキ、弁ポート22の径のバラツキ、ローター軸52の雄ネジ54aとガイド部材40の雌ネジ40bなどからなるネジ送り機構のガタツキ、ガイド部材40の弁開ストッパー62とローターマグネット58の弁開ストッパー60とのストッパー位置のガタツキなどの影響(以下、単に「弁寸法や弁開点のバラツキ」と言う)により流量のバラツキが発生する。
このような流量のバラツキは、(1)のリニア特性を有する流量制御弁では、図6に示したように、弁リフト100%(全開状態)(以下、単に「弁リフト100%」と言う)における流量のバラツキb2と、例えば、弁リフト50%の流量のバラツキb1とは同じであって、微小流量域から全開流量域まで、流量のバラツキが大きい。
従って、このような(1)のリニア特性を有する流量制御弁は、流量の制御性を高めるために微小流量の制御域で使用するには、流量のバラツキが大きく、正確に流量を制御すすることができず不向きである。
その結果、細かな流量制御ができず、微小流量の制御が可能な流量制御弁を提供することができない。
これに対して、(2)のイコールパーセント特性を有する流量制御弁では、制御面から省エネ性向上を考えた場合、制御弁としては流量変化率を一定に保つ特性を有しており、図7に示したように、微小流量の制御域での流量のバラツキが小さく好ましいものである。
なお、(2)のイコールパーセント特性とは、相対トラベル(弁開度)の等量増分が相対容量係数(Cv値=流量)の等比率の増分を生じる固有流量特性を言う。下記の式で示される。
Figure 0006492129
ここで、Фは、相対容量係数(Cv値=流量)、Ф0は、h=0の時の相対容量係数(Cv値=流量)、hは、相対トラベル(弁開度)、nは、hに対してlogФをプロットするときの固有イコールパーセント特性の傾きである。
しかしながら、このような(2)のイコールパーセント特性を有する流量制御弁では、図7の弁開度と流量の関係を示すグラフに示したように、弁リフトが上昇するにしたがって、弁寸法や弁開点のバラツキなどの影響により流量のバラツキが大きく、流量制御弁として、流量のバラツキを極力抑えるようにすることが望まれる。
ところで、流量のバラツキが最も顕著に現れるのは、弁開度の変化に対する流量変化量が最も大きくなる弁リフト100%の状態(位置)である。
すなわち、弁リフト100%の付近は、流量変化量が大きいので、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが大きくなる。
この弁リフト100%の状態での流量のバラツキが大きい場合、流量過多、流量不足(弁能力不適)の要因となってしまう。
また、流量のバラツキを考慮した場合に、全開状態での流量を確保するためには、弁口径を拡大する必要があるが、弁口径の拡大は弁作動に対し、高い推力が必要となってしまう。
すなわち、図7、図8の実線で示した状態は、弁寸法や弁開点のバラツキがない状態(流量中心)を示している。なお、図8は、図4の弁リフト100%(全開状態)の状態を説明する図4のA部分の部分拡大断面図である。
また、図7、図8の一点鎖線で示した状態は、弁リフト100%において、弁寸法や弁開点のバラツキによって、全開流量が最も大きい状態(全開流量上限)を示している。すなわち、弁リフト100%において、ニードル弁36が、最も上方の位置に位置しており、弁ポート22から最も離間している状態を示している。
さらに、図7、図8の二点鎖線で示した状態は、弁リフト100%において、弁寸法や弁開点のバラツキによって、全開流量が最も小さい状態(全開流量下限)を示している。すなわち、弁リフト100%において、ニードル弁36が、最も下方の位置に位置しており、弁ポート22から最も近接している状態を示している。
このように、図7に示したように、例えば、弁リフト50%の状態において、弁リフト50%の流量のバラツキB1よりも、弁リフト100%の状態において、弁リフト100%の流量のバラツキB2が大きくなってしまう。
なお、図7、図8において、弁リフト100%の状態は、流量制御弁10の使用上の全開状態(ニードル弁36の作動範囲の上限位置)にあることを意味している。すなわち、実際には、ガイド部材40の弁開ストッパー62とローターマグネット58の弁開ストッパー60とが当接した状態である機械的な全開状態は、図7のグラフのより右側の弁開口度が大きい点に位置している。
ところで、図8において、ハッチングで示したように、弁リフト100%の状態において、弁ポート22の弁ポート面積S1と、ニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係は、弁ポート面積S1>弁開口面積S2である。
なお、図8のハッチングでは、模式的に示しているが、図9に示したように、ニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mのなす弁開口面積S2は、上面から見た断面視で円環状である。
この状態では、流量のバラツキは、弁開口面積S2に依存するため、弁寸法や弁開点のバラツキの影響を受けて、流量のバラツキが大きくなってしまう。
なお、弁ポート22の弁ポート面積S1と、ニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mの弁開口面積S2とが等しくなる点を、以下、「流量飽和点」と言う)。
本発明は、このような現状に鑑み、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することを目的とする。
また、本発明は、流量過多、流量不足(弁能力不適)をきたすことがなく、しかも、全開状態での流量を確保するために、弁口径を拡大する必要がなく、弁作動に対し、高い推力も不要で、コンパクトな流量制御弁を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の流量制御弁は、
弁体の径と弁ポートの径との間の隙間量を調整することによって、流量を制御するように構成するとともに、
前記弁体の制御部の形状により、流量変化率を一定に保つ流量特性を有する流量制御弁であって、
弁リフト30%〜100%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の制御部の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定するとともに、
前記弁体の制御部の形状を、前記弁体の制御部の長さLが、開口面積Mの円錐の高さの分だけ、弁リフトが100%の位置で全弁リフト(弁ポート面積S1≦弁開口面積S2の範囲)となる場合の制御部の長さLよりも短くなる形状にしたことを特徴とする。
このように構成することによって、弁リフト100%において、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2であるので、弁体が弁座(弁ポート)に対して流量飽和点以上に位置することになる。
従って、この状態では、流量のバラツキは、弁ポート面積S1に依存する。すなわち、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポートの径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
その結果、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
また、流量過多、流量不足(弁能力不適)をきたすことがなく、しかも、全開状態での流量を確保するために、弁口径を拡大する必要がなく、弁作動に対し、高い推力も不要で、コンパクトな流量制御弁を提供することができる。
また、本発明の流量制御弁は、前記流量制御弁の弁体の先端に、円錐形状の先端部分を備えることを特徴とする。
また、本発明の流量制御弁は、前記流量制御弁において、弁リフト30%〜100%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定したことを特徴とする。
このような範囲において、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2であれば、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポートの径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
また、本発明の流量制御弁は、前記流量制御弁において、弁リフト50%〜90%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定したことを特徴とする。
このような範囲において、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2であれば、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポートの径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
また、本発明の流量制御弁は、
前記流量制御弁において、弁リフト50%〜90%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定するとともに、
前記流量制御弁の弁体の制御部の長さLを、弁リフトが100%である全弁リフトの場合の制御部の長さLに対して、40%〜70%の範囲となるように設定したことを特徴とする。
また、本発明の流量制御弁は、前記弁リフト100%が、流量制御弁の使用上の全開状態であることを特徴とする。
このように構成することによって、流量制御弁の使用上の全開状態において、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポートの径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、流量制御弁の使用上の全開状態において、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
また、本発明の流量制御弁は、前記弁リフト100%が、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態であることを特徴とする。
このように構成することによって、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態において、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポートの径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態において、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
本発明によれば、弁リフト100%以下の位置において、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2であるので、弁体が弁座(弁ポート)に対して流量飽和点以上に位置することになる。
従って、この状態では、流量のバラツキは、弁ポート面積S1に依存する。すなわち、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポートの径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
その結果、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
また、流量過多、流量不足(弁能力不適)をきたすことがなく、しかも、全開状態での流量を確保するために、弁口径を拡大する必要がなく、弁作動に対し、高い推力も不要で、コンパクトな流量制御弁を提供することができる。
図1は、弁開度と流量の関係を示すグラフである。 弁リフト100%(全開状態)の状態を説明する部分拡大断面図である。 図3は、ニードル弁36の形状を示す部分拡大概略図である。 図4は、従来の流量制御弁の縦断面図である。 図5は、種類の固有流量特性を示す弁開度と流量の関係を示すグラフである。 図6は、リニア特性を有する流量制御弁の弁開度と流量の関係を示すグラフである。 図7は、イコールパーセント特性を有する流量制御弁の弁開度と流量の関係を示すグラフである。 図8は、図4の弁リフト100%(全開状態)の状態を説明する図1のA部分の部分拡大断面図である。 図9は、ニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mのなす弁開口面積S2を示す上面から見た断面視である。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、弁開度と流量の関係を示すグラフ、図2は、弁リフト100%(全開状態)の状態を説明する部分拡大断面図である。
この実施例の流量制御弁10は、図4に示した従来の流量制御弁10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
なお、第1の配管部材16を入口継手とし、第2の配管部材18を出口継手とすることも、また、逆に、第1の配管部材16を出口継手とし、第2の配管部材18を入口継手とすることも可能である。
この実施例の流量制御弁10は、イコールパーセント特性の固有流量特性を有する流量制御弁である。すなわち、イコールパーセント特性を有する流量制御弁10では、制御面から省エネ性向上を考えた場合、制御弁としては流量変化率を一定に保つ特性を有しており、図7に示したように、微小流量の制御域での流量のバラツキが小さくなっている。
そして、この実施例の流量制御弁10では、図1において、実線で示した状態は、弁寸法や弁開点のバラツキがない状態(流量中心)を示している。
この実施例の流量制御弁10では、この流量中心の状態において、図1において、実線で示したように、弁リフト100%以下の位置、この実施例の場合には、弁リフト90%の位置において、
弁ポート22の弁ポート面積S1と、ニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定している。
この弁リフト90%の状態において、図1において、一点鎖線で示した状態は、弁寸法や弁開点のバラツキによって、全開流量が最も大きい状態(全開流量上限)を示している。この状態においては、弁ポート面積S1<弁開口面積S2の状態となっている。
一方、弁リフト90%の状態において、図1において、二点鎖線で示した状態は、弁寸法や弁開点のバラツキによって、全開流量が最も小さい状態(全開流量下限)を示している。この状態においては、弁ポート面積S1>弁開口面積S2の状態となっている。
そして、弁リフト100%の状態では、図1、図2に示したように、二点鎖線で示した全開流量が最も小さい状態(全開流量下限)においても、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2の状態となっている。
従って、弁リフト100%の状態において、流量中心の状態、全開流量上限の状態、全開流量下限の状態のいずれの状態でも、弁ポート22の弁ポート面積S1と、弁体であるニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2である。
これにより、弁体であるニードル弁36が弁座20(弁ポート22)に対して流量飽和点以上に位置することになる。
従って、この状態では、流量のバラツキは、弁ポート面積S1に依存する。すなわち、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポート22の径にのみ影響を受けることになり、図1のグラフに示したように、弁リフト100%での流量のバラツキB3を小さくすることができる。
その結果、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁10を提供することができる。
また、流量過多、流量不足(弁能力不適)をきたすことがなく、しかも、全開状態での流量を確保するために、弁口径を拡大する必要がなく、弁作動に対し、高い推力も不要で、コンパクトな流量制御弁を提供することができる。
この場合、弁リフト100%以下の位置としては、上記実施例では、弁リフト90%の位置で設定したが、何ら限定されるものではないが、好ましくは、弁リフト30%〜100%以下の位置、より好ましくは、弁リフト50%〜90%以下の位置とするのが望ましい。
すなわち、この範囲以下であれば、流量制御弁10の制御の分解能が小さく、実用上不向きであり、この範囲以上であれば、流量のバラツキの影響が大きくなってしまうからである。
このような範囲において、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2であれば、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポート22の径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁10を提供することができる。
また、この場合、弁リフト100%は、流量制御弁10の使用上の全開状態(ニードル弁36の作動範囲の上限位置)にあることを意味している。
すなわち、実際には、ガイド部材40の弁開ストッパー62とローターマグネット58の弁開ストッパー60とが当接した状態である機械的な全開状態は、図1のグラフのより右側の弁開口度が大きい点に位置している。
このように構成することによって、流量制御弁の使用上の全開状態において、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポート22の径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、流量制御弁の使用上の全開状態において、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁10を提供することができる。
また、本発明の流量制御弁においては、弁リフト100%が、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態であっても構わない。
このように構成することによって、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態において、全開状態である弁リフト100%での流量のバラツキが、弁ポート22の径にのみ影響を受けることになり、流量のバラツキを小さくすることができる。
これにより、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態において、弁寸法や弁開点のバラツキによる流量のバラツキが小さく、微小流量の制御が可能で、流量の制御性を高めることができ、冷凍機、空調機の省エネ性の向上を図ることができる流量制御弁を提供することができる。
なお、弁リフト100%以下の位置において、弁ポート22の弁ポート面積S1と、ニードル弁36の制御部36cの外周と弁ポート22の最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定する方法としては、ニードル弁36の形状を変更するなど特に限定されるものではない。
例えば、弁リフトが50〜90%以下で、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2とする場合、図3のハッチング部分で示したように、流量制御弁10のニードル弁36の先端の曲線形状の制御部36cの長さLを、弁リフトが100%である全弁リフト(弁ポート面積S1≦弁開口面積S2の範囲)の場合の制御部36cの長さLに対して、40%〜70%の範囲となるように設定すればよい。
すなわち、弁リフトが50〜90%以下で、弁ポート面積S1≦弁開口面積S2とする場合、制御部36cの長さLは、開口面積Mの円錐の高さ(図2の開口面積Mのハッチング部分)の高さの分だけ、弁リフトが100%である全弁リフト(弁ポート面積S1≦弁開口面積S2の範囲)の場合の制御部36cの長さLよりも短くなる。そのため、弁リフトが100%である全弁リフトの場合の制御部36cの長さLに対して、40%〜70%の範囲となる。
すなわち、流量制御弁10のニードル弁36の制御部36cの部分が、実際に流量制御弁10の流量特性に影響を及ぼす部分であって、この曲線形状によって流量制御弁10イコールパーセント特性にする部分であるからである。
また、図3に示したように、流量制御弁10のニードル弁36の先端部分36dは、流量制御弁10の流量特性に影響を及ぼさない部分である。すなわち、弁ポート22の開口面積に対して小径であるため、流量制御弁10の流量特性に影響を及ぼさない部分であるからである。
なお、このニードル弁36の先端部分36dは、第1の配管部材16を入口継手とし、第2の配管部材18を出口継手とした場合に、流体が直接制御部36cに当接するのを防止する機能も有する。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、弁体がニードル弁の形状の流量制御弁について、適用したが、弁体の形状は適宜変更可能である。
また、上記実施例では、電動弁に適用した流量制御弁について説明したが、電磁弁などその他のアクチュエーターによって駆動する流量制御弁に適用することも可能であるなど本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
本発明は、例えば、エアコン、冷凍機などの空気調和機の冷媒循環回路などに用いられ、微小流量の制御が可能な流量制御弁に適用することができる。
10 流量制御弁
12 弁本体
14 弁室
16 第1の配管部材
18 第2の配管部材
20 弁座
22 弁ポート
24 メネジ部材
24b 嵌合部
26 隔壁
28 ローター室
30 端部
32 固定金具
34 主流路
36 ニードル弁
36a 拡径部
36c 制御部
36d 先端部分
38 挿通孔
40 ガイド部材
40a ガイド部
40b 雌ネジ
52 ローター軸
54 雄ネジ部
54a 雄ネジ
56 ニードル弁挿通孔
58 ローターマグネット
58a 嵌合部
60 弁開ストッパー
62 弁開ストッパー
64 弁閉ストッパー
66 弁閉ストッパー
68 金具
72 コイルバネ
74 ケース
76 駆動部
78 コイル
B1 流量のバラツキ
b1 流量のバラツキ
b2 流量のバラツキ
B2 流量のバラツキ
B3 流量のバラツキ
M 最短距離
S1 弁ポート面積
S2 弁開口面積

Claims (6)

  1. 弁体の径と弁ポートの径との間の隙間量を調整することによって、流量を制御するように構成するとともに、
    前記弁体の制御部の形状により、流量変化率を一定に保つ流量特性を有する流量制御弁であって、
    弁リフト30%〜100%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の制御部の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
    弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定するとともに、
    前記弁体の制御部の形状を、前記弁体の制御部の長さLが、開口面積Mの円錐の高さの分だけ、弁リフトが100%の位置で全弁リフト(弁ポート面積S1≦弁開口面積S2の範囲)となる場合の制御部の長さLよりも短くなる形状にしたことを特徴とする流量制御弁。
  2. 前記流量制御弁の弁体の先端に、円錐形状の先端部分を備えることを特徴とする請求項1に記載の流量制御弁。
  3. 前記流量制御弁において、弁リフト50%〜90%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の制御部の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
    弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定したことを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の流量制御弁。
  4. 前記流量制御弁において、弁リフト50%〜90%の位置で、弁ポートの弁ポート面積S1と、弁体の制御部の外周と弁ポートの最短距離Mのなす弁開口面積S2との関係が、
    弁ポート面積S1≦弁開口面積S2となるように設定するとともに、
    前記流量制御弁の弁体の制御部の長さLを、弁リフトが100%である全弁リフトの場合の制御部の長さLに対して、40%〜70%の範囲となるように設定したことを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の流量制御弁。
  5. 前記弁リフト100%が、流量制御弁の使用上の全開状態であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の流量制御弁。
  6. 前記弁リフト100%が、弁開ストッパーが当接した状態である機械的な全開状態であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の流量制御弁。
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