JP6490979B2 - 水処理方法 - Google Patents
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Description
また、水資源の確保の観点から排水の再利用に向けた検討が進む中、脱塩を含む処理システム全体の中で油、SSの除去は前段処理として後段への影響が大きいことから注目されている。例えば石油精製工場や汚染土壌の浄化、随伴水の処理などが対象となる。
特に、海洋海底や陸上において原油やメタンガス等を採取する際に同伴して取り出される多量の「随伴水」は、「規制物質の投棄・排出の禁止、通報義務、その手続き等について規定するための国際条約とその議定書(正式名称は1973年の船舶による汚染の防止のための国際条約に関する1978年の議定書(海洋汚染防止条約もしくはマルポール73/78条約と呼ばれる))」に規定されている、油分などの物質が含まれているため、簡便で安価に処理することが求められている。さらに規制強化の動きがあり、
随伴水の処理コストが原油の生産価格を押し上げることが懸念されている。また、近年では再利用、高度処理が注目されている。
また、乳化オイルの場合は、溶解オイルと同様に酸化剤の添加で分解除去することができるが、不溶状態で分離していることから、分解に要する酸化剤の量は溶解オイルより大幅に多くなる上、反応に長時間を必要とし、完全に分解できないこともある。そこで、凝集法や乳化オイル破壊法が提案されている。
凝集法は、凝固剤や凝集剤を被処理排水に添加して、遠心分離機等で油分と水分とを分離する方法であり、乳化オイル破壊法は油性の被処理排水に乳化破壊剤を添加して油分を分離する方法である。さらに、これら凝集法や乳化オイル破壊法に加えて、上記した吸着法が併用されることもある。
また、随伴水には、上述した油分の他、硫化物、浮遊物質(SS)、有害金属類、菌体微生物類が含まれている場合が考えられる。これら複数の処理対象物質を含む膨大な水量の随伴水を処理するためには、従来は複雑な処理システムが必要となる上、複数の薬剤の準備と大量の廃棄物の取り扱いが必要となり、設備費用や運転費用の増加が避けられなかった。
この処理方法は、原油または天然ガスの産出に伴って取り出され、処理対象物質として少なくとも油分を含む随伴水の処理方法であり、オゾン含有ガスからなるマイクロナノバブルを随伴水に導入して乳化オイルを凝集させる凝集工程と、凝集した乳化オイルをスカムとして浮上分離させて浄化水を得る浮上分離工程とからなる処理方法であり、薬剤の使用やそれに伴う廃棄物の発生を抑えながら大量の随伴水を簡便に処理することが可能となる。
なお、マイクロナノバブルとは、マイクロスケールのバブル径を有するいわゆるマイクロバブルおよびナノスケールのバブル径を有するいわゆるナノバブルのうちのいずれか一方、またはそれら両方を含むバブルのことを言うものとする。
また、オゾンガスを用いる処理法は薬剤使用量が少なく廃棄物処理量も少ないことから、2次汚染の可能性が少ない、簡便で安価な方法として注目されている。
前記油分を前記オゾンにより反応凝集させる際に、前記被処理排水に酸を添加し、前記被処理排水のpHを、前記酸の添加前のpHからpH3.5までの範囲内でpHが下がるように調整することを特徴とする。
特に好ましいのは、マイクロバブルを生成するために、専断ノズル、エジェクターやポンプのキャビテーションを利用して、多量のオゾン含有ガスをマイクロバブル化して凝集工程に供給する場合、マイクロバブル化するために循環される排水中に酸添加することである。これであれば、十分な循環により十分な混合が早くできpHがより早く均一化できるためである。さらに酸添加によって、局部的にpHが下がることから、オゾンの自己分解が抑制されて、オゾンの有効利用率が向上する効果がある。
前記油分を前記オゾンにより反応凝集させる際に、所定の酸添加条件が成立した場合に、前記被処理排水に酸を添加し、前記被処理排水のpHを、前記酸の添加前のpHからpH3.5までの範囲内でpHが下がるように調整することを特徴とする。
この場合に、オゾンを用いた油分の凝集分離において、オゾン量を増加しなくても、pHを下げることにより油分の除去能力を向上できるとともに、SS濃度の低下を図ることができる。したがって、上述のように被処理排水の油分濃度やSS濃度の上昇や被処理排水の水量の増大等の処理負荷が増加する変動に対して、被処理排水に酸を添加することにより、処理後の被処理排水の油分濃度やSS濃度が高くなるのを防止することができる。
また、例えば想定する油分濃度(油分含有量)の範囲の上限から5〜10%分を酸添加条件として、残りの90〜95%に相当するオゾン生産設備を設けることで設置する関連設備を小さくしてコストの低減を図ることができる。
硫酸を添加した場合、カルシウムとの反応によって難溶解性物質(たとえば石膏など)を生成して好ましくない。
また、酸添加条件が成立した場合にだけ酸を被処理排水に添加するのであれば、随伴水のように排出量が多くなる被処理排水においても、pHを低下させるための酸や、中性付近に戻すためのアルカリにかかるコストを低減することができる。
図1に示すように本実施の形態の水処理方法では、海洋海底や陸上において原油や天然ガス等を採取する際に同伴して取り出される随伴水を処理する。なお、本実施の形態の水処理方法で処理される被処理排水は、随伴水に限られるものではなく、随伴水以外の油分を含む被処理排水から油分、特に乳化(エマルジョン)オイルを凝集分離するものとしてもよい。また、被処理排水から除去するのは、油分に限られるものではなく、硫化物、浮遊物(SS)、有害金属類、菌体微生物類等を油分とともに処理することができる。
塩酸であれば、排水に添加しても、析出物の生成がほとんどなく、析出物による油分、SSの除去性能への悪影響がなく、廃棄物の増加につながらないためである。
随伴水の処理では、原水としての随伴水の油分濃度や油分含有量、ガス中のオゾン濃度、後述するマイクロナノバブルを含んだバブル含有水中のマイクロナノバブル濃度等の条件が、時間の経過とともに異なったり運転の影響を受けて変動したりすることがあるため、オゾン含有ガスからなるマイクロナノバブルの供給量を調整して対処することが考えられるとともに、酸添加によるpH調整によって油分の除去率やSS濃度の低下を図ることが考えられる。
なお、マイクロナノバブルの気泡径の分布はマイクロバブル発生器によって概ね定まり比較的に広い分布を有し、中心的なサイズは一般に1nm〜50μm程度である。
GO/GY=0.05〜3.0、好ましくは、0.1〜2.5となるようにオゾン量を制御する。
これは、オゾン処理実験を行ったところ、さらに、オゾンの使用効率を高く維持し、排オゾンの後処理を無くす、もしくは大幅に削減するため、排オゾン濃度10ppm以下を考慮して、マイクロナノバブル中のオゾン量と被処理排水中の油分量との比率、オゾン(g/h)/油分(g/h)が0.05〜3.0、好ましくは0.1〜2.5の範囲でオゾン量が好適であることが分かったからである。
このように、被処理排水を一定時間(例えば30〜120分間)放置すると、被処理排水中に含まれる油分の一部が容易に浮上分離し、残りの油分は浮上せず被処理排水中に残存するので、浮上分離後の被処理排水の下方液相中の油分濃度を測定し、オゾンを含むマイクロナノバブル中のオゾン量を制御することによって、オゾンを最適な量で使用することができる。上述したように、本実施の形態では、凝集槽(オゾン反応槽)に供給される被処理排水である随伴水を、一定時間、例えば30〜120分間放置した後、被処理排水の下方液相中の油分濃度を測定し、オゾンを含むマイクロナノバブル中のオゾン量を制御する。さらに、測定された油分濃度(油分含有量)が所定値以上の場合に、酸添加条件が成立したものとして上述のように被処理排水に酸を添加する。
そして、前記導入するオゾン量の制御は、オゾン濃度を一定制御し、オゾン発生器の消費電力が低下するよう、オゾン発生器への供給ガス量、電圧を制御する。
浮上分離工程3の浮上分離槽には、排水によっては浮上させるためのバブルを新規に導入しなくてもよい。これは浮上分離槽に凝集工程2から流入する被処理排水にはバブルが残留しており静置することでオイルが浮上するためである。
なお、被処理排水の油分濃度に加えて、例えば処理後の浄化水のCOD、TOC、および油分濃度のうちの少なくとも1つを検出(連続モニターが好適)し、この検出値に基づいてオゾン濃度を制御したり、オゾン含有ガスの供給量を調整して気液接触時間を制御したり、酸の添加量を調整してpHを制御することで被処理排水を効率よく処理することが可能となる。
ガスボンベからの酸素ガス(流量0.8L/min)を用いてオゾン発生器(エコデザイン(株)製ED−OG−S1型)にてオゾン(濃度46g/m3N)を発生させて、そのガスを浮上分離槽の液とともにマイクロバブル製造器((株)アスプ製AS−K3型)に導きマイクロバブルを発生させた。そのマイクロバブルを含む液全量を模擬原水(液量25L、組成は下表に記載)の液深さ30cmのところに導入して処理試験を行った(バッチ処理)。
油分; 110 mg/L (A重油とB重油の混合油)
浮遊物(粒径5μ); 95 mg/L
NaCL 1wt%水
表1に実験結果を示す。
pHは原水より下げれば油分およびSSの除去性能が向上することが分かったが、pH3.5以下ではpH低下に多量の酸を用いるが、それに見合って除去性能が向上しないことが分かった。
2 凝集工程
3 浮上分離工程
Claims (7)
- 少なくとも油分を含む被処理排水に、凝集剤を添加することなく、オゾンを含むガスを導入して前記油分を反応凝集させることにより、凝集した前記油分を浮上分離させる水処理方法において、
前記油分を前記オゾンにより反応凝集させる際に、前記被処理排水に酸を添加し、前記被処理排水のpHを、pH6からpH3.5までの範囲内でpHが下がるように調整することを特徴とする水処理方法。 - 少なくとも油分を含む被処理排水に、凝集剤を添加することなく、オゾンを含むガスを導入して前記油分を反応凝集させることにより、凝集した前記油分を浮上分離させる水処理方法において、
前記油分を前記オゾンにより反応凝集させる際に、所定の酸添加条件が成立した場合に、前記被処理排水に酸を添加し、前記被処理排水のpHを、pH6からpH3.5までの範囲内でpHが下がるように調整することを特徴とする水処理方法。 - 所定の前記酸添加条件が前記被処理排水の前記油分の含有量が所定値以上になる場合であることを特徴とする請求項2に記載の水処理方法。
- 所定の前記酸添加条件が前記被処理排水の前記油分の含有量が増加傾向となる場合であることを特徴とする請求項2に記載の水処理方法。
- 前記酸が塩酸であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の水処理方法。
- 前記被処理排水に浮遊物質が含まれ、当該浮遊物質の少なくとも一部を除去することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の水処理方法。
- 前記被処理排水が油ガス田から排出される随伴水であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の水処理方法。
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