JP6489442B2 - シリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法 - Google Patents

シリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法 Download PDF

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本発明は、高集積デバイスを作製するための半導体用シリコン基板の性能を左右するシリコンウェーハ中の有害な重金属不純物の固溶限界濃度測定方法であり、ひいては有害不純物を除去する方法であるゲッタリング技術の能力評価方法に関する。
半導体集積回路等のデバイスの高密度化、高集積化に伴い、デバイス動作の安定化が頓に望まれてきている。特にリーク電流や酸化膜耐圧等の特性値改善は重要な課題である。
しかるに、半導体集積回路の製造工程において、望まれざる重金属、例えばCu、Fe、Niといった不純物に汚染される可能性が現在においても否定できていない。これらの重金属不純物はシリコン単結晶中に固溶、あるいは析出した状態で、前述のリーク電流や酸化膜耐圧特性を著しく劣化させることが広く知られている。
これらの重金属不純物を除去する方法であるゲッタリング技術は多岐に渡って世に知られている。そのいずれの方法も、それぞれ異なる特徴を有し、除去可能な元素やその適用可能範囲といったものが存在するため、作製するデバイスの種類やその作製方法によって、最適なゲッタリング技術を持ったウェーハを使用する必要がある。
ここで、各種ゲッタリング機構分類とその挙動に関する基礎的な事項について述べる。ゲッタリング機構は、緩和型と偏析型の2種に大別されている。前者には、BMDをゲッタリングサイトと捉えたIG(Internal Gettering)やBSD(Back Side Damage)があり、低温において固溶度が不純物濃度を下回るいわゆる過飽和固溶状態になると、Si結晶中の過剰な固溶成分が、ゲッタリングサイトにおいて優先的にシリサイドの形で析出することによって、周囲の固溶不純物濃度が低減するという機構である。従って、ゲッタリングが進行し、最終的に到達する濃度は、その温度における固溶度である。つまり、そのゲッタリング工程の温度における固溶度以上の汚染濃度であれば、固溶度までの差分がゲッタリングサイトに捕獲できることになるため、緩和型機構には、高濃度汚染の場合が適している。この緩和型機構では、初期汚染濃度と固溶度との差がゲッタリング進行の駆動力となる。そのため、低温保持により固溶度を低くするほどゲッタリング進行の駆動力は大きい。それに対し、除去対象層からゲッタリング層までの拡散を速めるには、高温ほど望ましいことから、ある中庸な温度が最適温度として存在することになる。
一方、後者の偏析型は、高い固溶度を持つ別層をゲッタリング層として利用するもので、PBS(Poly-Si Back Seal)やp/p+EPWがここに分類される。この機構では、ゲッタリング層中にデバイス活性層中より高濃度の不純物が固溶することで、目的のデバイス活性層中の不純物濃度を低減する機構である。このデバイス活性層中の固溶度とゲッタリング層の固溶度との比を偏析係数と呼び、温度の指数関数で示される。そのため、温度を固定すれば、偏析係数は一定となる。つまり、ある汚染濃度に対し、偏析係数から決定される一定の割合だけゲッタリング層中に除去できる機構であるため、汚染濃度が高いと多量の不純物がデバイス層に残留することになり、大量汚染への対処は不向きである。しかし、偏析型機構では、ゲッタリングを進行させるための条件として、必ずしも過飽和は必要でなく、高温不飽和固溶状態においても一定の割合でゲッタリングを進行させることができるため、低濃度汚染時には絶大な効果を発揮する。また、偏析係数は低温ほど大きいため、偏析型機構が低温ほど有効に機能する。しかし、ゲッタリング層への拡散を速めるには高温が必要であることから、上記緩和型と同じ事情で偏析型の場合もゲッタリングを進行させるのに最適な温度が存在する。
このように緩和型と偏析型では機構が異なり、その最適な使用法も異なる。そのため、デバイスの種類や作製プロセスによって、より効果的な機構を持つゲッタリング手法を使い分けているのが実情である。
さて、上述した2つのゲッタリング機構の分類は、各対象元素とゲッタリング手法の組み合わせに対し、適切な条件、例えば、汚染濃度、温度などを設定して評価すれば、どちらの機構か判定できる。その際、予め、対象元素の拡散係数と固溶度を調査しておくことは、その最適条件設定をする上で必須になる。なぜなら、拡散係数が不明であれば、シリコンウェーハ中に均一固溶分布させるために必要な時間が不明ということになり、温度依存性を調査するにも、熱処理時間の設定ができない。また、固溶度が不明であれば、調査対象温度において、導入可能な限界濃度が不明ということになり、初期汚染濃度を決定することができなくなるため、広範囲に汚染濃度を振った実験が必要となり、ゲッタリング機構調査をする上では手順が増えることになる。
したがって、拡散係数と固溶度調査の2つの物性定数調査は、ゲッタリング機構判定を行う際の前準備として重要とわかる。このうち、前者である拡散係数は、多くの文献報告値があり、新たに調査対象として元素のゲッタリング機構やその特性調査を行う必要が生じたとしても、その文献値を用いて結果を予想可能である。
しかるに、後者である固溶度は、特定の元素の文献報告値は存在するが、拡散係数ほど知られてはおらず、拡散係数のみ既知だが、固溶度は不明という元素も少なくない。このような元素のゲッタリング特性把握を行うには、初期汚染濃度を広範囲に設定することで、その知見不足を補う必要がある。また、上述したように、2つのゲッタリング機構の特性に関係する、共通の物性定数は固溶度であり、最終的にゲッタリング特性の全貌を把握するためにも、固溶度を知ることは重要である。
一般的に、固溶度を決定するためには、シリコンウェーハ中に調査対象温度において飽和するまで対象元素を十分に拡散、溶解させ、その濃度を測定することで得られる。多くの元素は、シリコンウェーハのみならず高温ほど高濃度溶解することが知られており、その温度依存性は指数関数として以下の式(1)で表される。
Ceq=C0 eqexp(-Q/kT) … (1)
ここで、Ceqは固溶度、kはボルツマン定数、Tは絶対温度、C0 eqとQは定数である。
したがって、各元素の固溶度が既知であるというためには、式(1)中の2つの定数であるC0 eqとQを決定すればよい。
しかし、固溶度が不明の元素の多くは、拡散係数が極めて小さいため、シリコンウェーハの数100μmの厚みに対し、対象元素を均一に分布させることは、現実的に困難である。
これを回避するための別の手法として、対象元素を十分均一に分布させることなく固溶度を求める手法も用いられている。それは、拡散途上の表面近傍濃度を測定する方法である。ウェーハ表面に対象元素が十分大量に付着している状態、つまり、表面からバルク方向に向かって対象元素が拡散する際、表面不純物が枯渇しない条件で拡散させると、表面近傍濃度は固溶度となる。これは、拡散という現象を表すFickの第2法則の境界条件として、しばしば用いられる。すなわち、
Figure 0006489442
C(x=0)=Ceq … (3)
式(2)はFickの第2法則であり、式(3)は、表面、つまり、x=0における境界条件である。
この式は、表面に十分な濃度の不純物が存在し、拡散中にその表面に存在する不純物が枯渇しない条件において用いられる。そのため、拡散途上で、十分に均一分布していない濃度勾配が存在する段階においても成立する。これを用いれば、拡散途上のシリコンウェーハを作製し、その表面近傍濃度を測定することで固溶度を知ることができる。
しかし、表面近傍の不純物濃度を正確に測定する方法は数少なく、また、拡散途上の濃度勾配存在下の測定のため、誤差も大きくなり、全く未知な元素の固溶度を大まかに把握するための手法としてとらえられ、物性定数として、正確な値を得たとは言えない。
M. Aoki et al.: J. Appl. Phys. 72 (1992) 895.
本発明は、このような問題点に鑑みてなされたもので、ゲッタリング機構分類やその特性調査に必須な固溶度という元素特有の物性定数を測定するための方法、特に、拡散の遅い元素に対しても有効な測定手法である、シリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明のシリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法は、電子デバイス形成用基板であるシリコンウェーハ中の重金属不純物の固溶限界濃度を測定する方法であり、第一シリコン単結晶層と、前記第一シリコン単結晶層上に形成された酸化膜層と、前記酸化膜上に形成され、測定対象とされ且つ厚みが1μm〜100μm程度であり前記第一シリコン単結晶層よりも薄い第二シリコン単結晶層とからなる3層構造とされたシリコンウェーハに対して、その表面である前記第二シリコン単結晶層側から前記第二シリコン単結晶層に飽和するまで測定対象元素を拡散する工程と、前記拡散工程の後、前記第二シリコン単結晶層中の前記測定対象元素の濃度を測定することにより固溶限界濃度を決定する工程と、を含むシリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法である。
第一シリコン単結晶層と、前記第一シリコン単結晶層上に形成された酸化膜層と、前記酸化膜上に形成され、測定対象とされる第二シリコン単結晶層とからなる3層構造とされたシリコンウェーハとしてSOIウェーハを用いることが好適である。
本発明によれば、ゲッタリング機構分類やその特性調査に必須な固溶度という元素特有の物性定数を測定するための方法、特に、拡散の遅い元素に対しても有効な測定方法を提供することができる。さらに、本発明の測定方法を用いれば、従来の手法よりはるかに厳密な固溶度を測定することができ、ひいては、ゲッタリング機構分類とその特性把握のための実験的調査が容易になり、かつ、その挙動予測が可能になる。
本発明に係る測定方法に用いられるシリコンウェーハの構造の一つの実施の形態を示す断面模式図である。 本発明に係る測定方法の一つの実施の形態を示すフローチャートである。
以下に、本発明の実施の形態を図面を参照しながら説明するが、これらは例示的に示されるもので、本発明の技術思想から逸脱しない限り種々の変形が可能なことはいうまでもない。
拡散の遅い元素をウェーハの深さ方向に対し均一に分布させるには、拡散係数からの予想を用い、十分にウェーハ厚さ以上の拡散長となるように熱処理時間を設定すればよい。しかし、このことは理論的には可能でも、現実的には不可能なことも多い。そのためには、拡散の遅い元素でも十分に均一分布できるような薄いシリコンウェーハを用いればよい。しかし、ウェーハ厚が100μm以下になると、ウェーハが自重によりたわむため、2次元の平面の状態を維持することが困難である。また、著しく強度が低下するため、故意汚染や熱処理、その他、実験に伴うハンドリングで破損する可能性も高くなる。
これを補うためには、シリコンウェーハの厚みを通常の数100μm程度に保ちつつ、かつ、拡散深さを狭く限定し、その狭い領域のみを飽和濃度で満たせばよいことに想到し、本発明を完成させた。すなわち、厚いシリコン単結晶基板上に酸化膜を形成し、さらにその上部に薄いシリコン単結晶層を形成した3層構造のウェーハを用い、その表面である薄いシリコン単結晶層側から対象元素を拡散導入すれば、薄い単結晶層中の不純物濃度は短時間で飽和濃度に到達し、かつ、その薄い単結晶シリコン層直下の酸化膜によって、そのさらに下部に位置する単結晶シリコン基板への不純物の侵入が阻害され、表層側の薄い単結晶シリコン層のみ固溶限界濃度で調査対象不純物を満たすことができる。
図1に、本発明に係る測定方法に用いられるシリコンウェーハの構造の一つの実施の形態を示す断面模式図を示す。
図1において、シリコンウェーハ10は、第一シリコン単結晶層12と、前記第一シリコン単結晶層12上に形成された酸化膜層14と、前記酸化膜14上に形成され、測定対象とされる第二シリコン単結晶層16とからなる3層構造とされている。
前記第一シリコン単結晶層の厚みが200μm〜2000μm、酸化膜層の厚みが10nm〜5000nm、前記第二シリコン単結晶層の厚みが1μm〜100μm程度であるのが好適である。
ここで用いる酸化膜は、対象不純物元素の拡散係数が小さい媒質であれば、何を用いてもよく、必ずしもシリコン酸化膜に限らない。しかし、シリコン酸化膜は熱酸化やCVD法による膜形成が比較的容易であり、また、拡散係数も十分に小さい媒質であるため、好適である。
また、この3層構造を有したウェーハは、デバイス作製用基板として既によく用いられているSOI(Silicon On Insulator)ウェーハの構造と同一であり、これを用いることは便利である。このSOIウェーハを用いたとすれば、表層SOI層をSOIウェーハ製造時か、あるいは後にエピタキシャル成長などで数μmから数10μm厚の対象元素の拡散長から設定される厚さに任意に設定し、かつ、同様に酸化膜も対象元素が拡散で到達できない厚さに設定することもまた容易である。
このようにして作製した固溶度測定用の3層構造のウェーハ表面に十分な量の対象不純物元素を故意汚染し、十分な拡散時間を確保できるよう調査対象温度で拡散熱処理を施すことで飽和濃度に至らしめた後、表層単結晶シリコン層中不純物濃度を、化学分析等の手法で測定すれば、所望の固溶度が得られる。
図2に示すように、まず、測定対象となるシリコンウェーハ10を準備する(図2、S100)。次に、シリコンウェーハ10に対して、前記第二シリコン単結晶層に飽和するまで、即ち測定対象元素が固溶限界濃度まで固溶するまで、測定対象元素を拡散する(図2、S102)。次に、前記測定対象元素を固溶限界濃度まで固溶した前記第二シリコン単結晶層中の前記測定対象元素の濃度を測定することにより固溶限界濃度を決定する(図2、S104)。前記測定対象元素の濃度を測定する方法としては、例えばICP-MSで質量分析を行うことで測定可能である。
本発明による測定対象である重金属元素としては、デバイス動作上有害である重金属元素、例えば、Fe、Mo、Ti、V、Cu、Ni等が挙げられる。
以下に実施例をあげて本発明をさらに具体的に説明するが、これらの実施例は例示的に示されるもので限定的に解釈されるべきでないことはいうまでもない。
(比較例1)
CZ法により、直径8インチ、方位<100>、p型、抵抗率が10Ωcm、初期酸素濃度14ppmaの結晶棒を、引き上げ速度0.4mm/分で引き上げた。この結晶棒を加工してウェーハとし、そのウェーハ表面に1×1012atoms/cm2のFeを塗布した後、700℃/8時間の拡散熱処理を施してから、室温まで冷却した。このウェーハを1×1cmの小片に切り出し、その小片中のFe濃度をICP-MSで質量分析したところ、約6×1011atoms/cm3と測定され、非特許文献1に示されている Ceq(atoms/cm3)=4.3×1022exp(-2.1/kT)から見積もられた700℃におけるFeの固溶度文献値と一致し、正確に固溶度値を測定することができた。しかし、この従来の手法では、熱処理に8時間もの長時間を費やしており、効率的な手法とは言えない。
(比較例2)
CZ法により、直径8インチ、方位<100>、p型、抵抗率が10Ωcm、初期酸素濃度14ppmaの結晶棒を、引き上げ速度0.4mm/分で引き上げた。この結晶棒を加工してウェーハとし、そのウェーハ表面に1×1012 atoms/cm2のFeを塗布した後、700℃/1分の拡散熱処理を施してから、室温まで冷却した。このウェーハを20×7mmの小片に切り出し、その小片中のFe濃度をICP-MSで質量分析したところ、この手法の検出下限値である5×1010 atoms/cm3以下となった。この手法では、表層近傍付近までしか拡散できていないため、Fe濃度を求めることはできなかった。
(比較例3)
CZ法により、直径8インチ、方位<100>、p型、抵抗率が10Ωcm、初期酸素濃度14ppmaの結晶棒を、引き上げ速度0.4mm/分で引き上げた。この結晶棒を加工してウェーハとし、そのウェーハ表面に1×1012 atoms/cm2のFeを塗布した後、700℃/1分の拡散熱処理を施してから、室温まで冷却した。このウェーハの表層50μmをHF+HNO3混合液でエッチオフし、その溶液に含まれるFe濃度をICP-MSで質量分析したところ、ウェーハ表層50μm範囲の平均Fe濃度は4×1011 atoms/cm3と測定された。この値は、非特許文献1に示されている Ceq(atoms/cm3)=4.3×1022exp(-2.1/kT)から見積もられた700℃におけるFeの固溶度文献値である6×1011 atoms/cm3の2/3に過ぎず、固溶度を正確に測定できたとは言えない。
(実施例1)
第一シリコン単結晶層と、前記第一シリコン単結晶層上に形成された酸化膜層と、前記酸化膜上に形成され、測定対象とされる第二シリコン単結晶層とからなる3層構造とされたシリコンウェーハとして、シリコン単結晶によるSOI層/BOX酸化膜/シリコン単結晶基板という3層構造を持つSOIウェーハにおいて、各層厚がそれぞれ、10μm/150nm/725μmであるSOIウェーハを準備した。そのウェーハ表面に1×1012 atoms/cm2のFeを塗布した後、700℃/1分の拡散熱処理を施してから、室温まで冷却した。このウェーハの表面側SOI層10μmをHF+HNO3混合液でエッチオフし、その溶液に含まれるFe濃度をICP-MSで質量分析したところ、SOI層10μmの平均Fe濃度は約6×1011 atoms/cm3と測定され、非特許文献1に示されている Ceq(atoms/cm3)=4.3×1022exp(-2.1/kT)から見積もられた700℃におけるFeの固溶度文献値と一致した。この結果は、この手法で正確に固溶度が測定できることを示すが、比較例1に示す従来手法で必要とされた8時間の熱処理が1分に短縮されており、効率的な固溶度測定法と言える。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。上記形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、かつ同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。例えば、比較例、実施例では、Feを用いて、その効果を検証しているが、Mo、Ti、Vなどの他元素の測定にも用いることができることは言うまでもない。また、2つのシリコン単結晶層を酸化膜で隔てた3層構造として、実施例ではSOIウェーハを用いているが、この3層構造を有するものであれば、その製法を問うものではない。さらに、シリコン酸化膜以外の膜で単結晶シリコン層を隔てることも本手法と同様な効果が得られるため本発明の技術的範囲に包含される。
10:シリコンウェーハ、12:第一シリコン単結晶層、14:酸化膜層、16:第二シリコン単結晶層。

Claims (2)

  1. 電子デバイス形成用基板であるシリコンウェーハ中の重金属不純物の固溶限界濃度を測定する方法であり、
    第一シリコン単結晶層と、前記第一シリコン単結晶層上に形成された酸化膜層と、前記酸化膜上に形成され、測定対象とされ且つ厚みが1μm〜100μm程度であり前記第一シリコン単結晶層よりも薄い第二シリコン単結晶層とからなる3層構造とされたシリコンウェーハに対して、
    その表面である前記第二シリコン単結晶層側から前記第二シリコン単結晶層に飽和するまで測定対象元素を拡散する工程と、
    前記拡散工程の後、前記第二シリコン単結晶層中の前記測定対象元素の濃度を測定することにより固溶限界濃度を決定する工程と、を含む
    シリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法。
  2. 第一シリコン単結晶層と、前記第一シリコン単結晶層上に形成された酸化膜層と、前記酸化膜上に形成され、測定対象とされる第二シリコン単結晶層とからなる3層構造とされたシリコンウェーハとしてSOIウェーハを用いる、請求項1記載のシリコンウェーハ中の重金属不純物固溶限界濃度測定方法。
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