JP6488944B2 - 多層プリント配線板の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は多層プリント配線板の製造方法に関し、特に、多層プリント配線板の製造に際してレーザによるブラインドビアホール形成が容易であり、めっき銅(銅層)から形成される外層回路と、この外層回路と内層回路間に存在する有機絶縁樹脂との密着性が改善され、かつ微細配線を形成することができる多層プリント配線板の製造方法に関する。
近年、電子機器の小型化、軽量化、多機能化に伴い、多層プリント配線板は微細配線化とビアホールの小径化が求められている。直径200μm以下の穴開けは機械的なドリル加工では困難であり、このため最近、レーザが広く用いられるようになってきた。
各種のレーザによるビアホール形成は、プリント配線用として工業的に多く用いられている。銅表面はレーザビームを反射するため、厚膜の銅箔の穴開けは困難である。そのため、特公平4−3676号公報(特許文献1)に開示されるように、あらかじめビアホール径と同じ大きさの穴の部分だけエッチングにより銅箔を除去しておき、次いで同じ位置にレーザビームを照射して穴開けする必要がある。この特公平4−3676号公報に記載された方法では、レーザ照射のための穴開けパターニングが必須となり、銅箔上から直接に穴あけが可能な従来タイプの機械式ドリル穴開けによる多層プリント配線板の製法に比べ、生産性を甚だしく低下させる原因となっていた。また、銅箔をハーフエッチングし、銅箔の厚みを薄くしてから、直接銅箔の上からレーザにより穴開けをする方法もある。しかし、この方法では、銅箔を平面で均一に薄くエッチングする必要があり、非常に高い技術が必要となる。
一方、特開平11−346060号公報(特許文献2)に開示されるように、極薄銅箔を用いて、直接銅箔の上からレーザにより穴開けをする方法もある。その後、極薄銅箔上にレジストパターンを形成し、形成されたレジストパターン間にめっき銅層を形成した後、レジストパターンを除去して露出した外層の極薄銅箔を酸エッチングで除去して、内層回路と接続された微細な外層回路を形成する方法である。この場合には、直接銅箔の上からレーザにより穴開けが可能となる。しかし、外層回路を形成する際、最後に外層の極薄銅箔を酸エッチングで除去するが、現行の極薄銅箔では厚く、ライン/スペース(L/S)=20/20μmを下回るような微細配線形成においては、エッチング量が多くラインが細くなってしまう問題がある。
特公平4−3676号公報 特開平11−346060号公報
本発明は、これら従来技術の問題点を解決し、多層プリント配線板の製造時におけるレーザによるビアホール形成を容易にし、かつ微細な外層回路を形成することができる多層プリント配線板の製造方法を提供することにある。
本発明者らは上記従来技術の問題点について検討したところ、内層回路付基板と有機接着層を有する外層銅箔とを有機絶縁樹脂を介して積層して積層板(a)を成形し、次いでこの積層板(a)にレーザを照射して穴開けし、得られた穴開き積層板(b)の外層銅箔をエッチング除去した後、極薄の外層銅層を形成した後に、内層回路と接続された外層回路を形成して多層プリント配線板を製造するに際して、前記有機接着層を有する外層銅箔の厚みを特定の厚み以下とし、前記外層銅箔上からレーザを照射して該外層銅箔、有機接着層及び有機絶縁樹脂層に穴開けし、ビアホール(ブラインドビアホール)を形成すれば、内層回路を損傷することなく、高速で外層銅箔と有機絶縁樹脂層とに穴開けしかつ微細な外層回路を形成しうることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の多層プリント配線板の製造方法は、内層回路付基板に、有機絶縁樹脂層を介して、銅箔の厚みが3μm以下で、かつ前記内層回路の銅箔厚みに対して1/6以下であって、厚さが10μm以下の有機接着層を有する極薄銅箔を、銅箔支持体と共に積層した後、該銅箔支持体を剥離して外層銅箔層を有する積層板(a)を形成し、次いで該銅箔支持体が剥離された外層銅箔層の表面から積層板(a)にレーザを照射して該外層銅箔層、接着層及び有機絶縁樹脂層を穴開けしてブラインドビアホールを有する穴開き積層板(b)を形成し、該穴開き積層板(b)の外層銅箔層をエッチング除去した後、該穴開き積層板(b)上に厚さ2μm以下の外層銅層を形成し、該外層銅層上に塗布されたレジストによりレジストパターンを形成した後、該形成されたレジストパターン間およびブラインドビアホールの該外層銅層表面に電気銅めっきでさらに回路層を形成し、次いでレジストパターンを除去して露出した該外層銅層をエッチングで除去して、内層回路と接続された外層回路を形成する工程を含むことを特徴としている。
本発明の多層プリント配線板の製造によれば、銅箔面にレーザ透過用の穴を予め形成することなく銅箔及び絶縁樹脂層に直接ビアホールを形成することができ、生産効率を著しく高めることができる。また、外層回路形成に際し、極薄銅箔と有機絶縁樹脂との間に、めっき銅との高い接着性を有する接着層を配すことにより、下地となるめっき層を極めて薄くすることができ、微細配線の形成が可能となる。
本発明の多層プリント配線板の製造工程を示す図である。
以下、本発明の多層プリント配線板の製造方法について図1を用いてさらに詳しく説明する。図1は、本発明のパターンメッキ法による多層プリント配線板の製造工程を示す図である。図1において、1は外層銅箔層、2は有機接着層、3は有機絶縁樹脂層、4は内層回路、5は内層樹脂層、6はブラインドビアホール、7は外層銅層、8は回路層、9はレジストパターン、10はパッド、11は外層回路を示す。
本発明に係る多層プリント配線板の製造方法では、まず内層回路付基材と、有機接着層2を有する外層銅箔1とを有機絶縁樹脂層3を介して積層して、積層板(a)を成形する(図1(i))。この内層回路付基材は、内層回路4と内層樹脂層5とから構成されている。内層回路付基材と外層銅箔1とを有機接着層2及び有機絶縁樹脂3を介して積層して、積層板(a)を成形するには、たとえば下記のようにすればよい。
厚みが3μm以下でかつ内層回路厚みに対して1/6以下である銅箔が支持体(たとえば支持体金属箔)に剥離層を介して剥離可能に支持されてなる支持体付の薄い銅箔の表面に、樹脂を溶剤で希釈したワニスを塗布して有機接着層を形成した後、加熱し、半硬化状態にして、接着層付きの極薄銅箔を得る。ここで得られた極薄銅箔を有機絶縁樹脂層3の上に積層すると、極薄銅箔における薄い銅箔は外層銅箔1に、半硬化状態の有機接着層は有機接着層2にそれぞれ対応することになる。
接着層で使用する樹脂組成物は、プリント配線板の絶縁材料として用いられる公知慣例の樹脂組成物を用いることができる。通常、耐熱性、耐薬品性の良好な熱硬化性樹脂がベースとして用いられ、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂等が例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱硬化性樹脂は、1種類のものを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
また、接着層として用いられる樹脂組成物には、誘電特性、耐衝撃性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあってもよい。熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエン等が例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱可塑性樹脂は、1種類のものを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
接着層として用いられる樹脂組成物には、無機フィラーが混合されてあってもよい。
無機フィラーとしては、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、溶融シリカ、ガラス粉、石英粉、シラスバルーン等が挙げられる。これら無機フィラーは単独で使用してもよいし、2種類以上を混合して使用してもよい。
接着層として用いられる樹脂組成物は難燃剤を含有してもよい。難燃剤としては、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、トリブロモフェノール等の臭素化合物、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェート等のリン化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、赤リン及びその変性物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン等のアンチモン化合物、メラミン、シアヌール酸、シアヌール酸メラミン等のトリアジン化合物など公知慣例の難燃剤を用いることができる。
接着層として用いられる樹脂組成物に対して、さらに必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、熱可塑性粒子、着色剤、紫外線不透過剤、酸化防止剤、還元剤などの各種添加剤または充填剤を加えて調合する。
このような接着層としては、例えば、エポキシ樹脂として、ビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂100質量部に対して、トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂(窒素含有量18%、水酸基当量151)のような硬化剤60〜80質量部、可塑剤あるいは応力緩和剤として、カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子5〜15質量部、硬化促進剤として、1、8−ジアザビシクロウンデセンのような、塩基性化合物0.01〜5質量部、溶剤としてメチルエチルケトン等を使用して形成された層があげられる。
この半硬化状態の有機接着層の厚さとしては、10μm以下の範囲が好ましい。この有機接着層の厚が10μmより厚いと、積層した際に耐熱性、低熱膨張係数といった有機絶縁樹脂層3が有する特性を低下させてしまうことがある。
このように有機接着層を半硬化状態にした接着層付き極薄銅箔を、樹脂側を接着面として、内層回路付基材(内層回路4を有する内層樹脂層5)の片面または両面に有機絶縁樹脂層3を介して、配置した後、150〜300℃で加熱成形して積層し、有機接着層2、外層銅箔層1を形成する。次に、このように積層された内層回路付積層板から、前記支持体を剥離または除去することにより、内層回路付の積層板(a)を得る(図1(i))。
なお支持体なしの、厚みが3μm以下である極薄の銅箔は使用が著しく困難であり、取扱時にしわ、折れが容易に生ずるためハンドリングが困難である。また現状では3μm以下の支持体なしの極薄の銅箔は一般に入手しがたい。本発明の多層プリント配線板の製造方法では、外層銅箔の厚さは、3μm以下であって、かつ内層回路付基材の内層回路の銅箔の厚さの1/6以下でなければならない。外層銅箔の銅箔の厚さが内層回路厚みの1/6を超えると、炭酸ガスレーザで外層銅箔ごと穴開けを行う際に、有機接着層及び有機絶縁樹脂層だけでなく内層回路に損傷を与えてしまうことがある。また、銅箔の厚さが3μm超えると、炭酸ガスレーザ照射後の外層銅箔のバリが多く発生し、穴形状が不安定となることがある。
この場合、穴開けする外層銅箔の厚さが厚くなると、穴開けするためのレーザのエネルギーを高める必要があるが、エネルギーを高めるほど発熱量が増えるため、外層銅箔と内層回路の間の樹脂の損傷が大きくなる。内層回路の厚みを増して熱拡散を図ることはできるが、外層銅箔の厚さが3μmを超えると35μmを超える厚い内層回路を使用しても、樹脂に与えるエネルギーが大きすぎて、ビアホールの周囲に膨れが発生する。この膨れは樹脂の溶融及び熱分解によるものであり、プリント配線板としては特性上の欠陥となり好ましくない。このため、外層銅箔の厚みは3μm以下とすることが好ましい。
なお内層回路と接着層付き外層銅箔を接合する有機絶縁樹脂層3としては、一般的に樹脂組成物を基材に含浸又は塗工したプリプレグが用いられる。基材としては各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。基材の材質の例としては、Eガラス、Dガラス、Sガラス又はQガラス等の無機物繊維、ポリイミド、ポリエステル又はテトラフルオロエチレン等の有機繊維、及びそれらの混合物等が挙げられる。
これらの基材は、例えば織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状を有するが、材質及び形状は、目的とする成形物の用途、あるいは性能により選択され必要により単独または2種類以上の材質及び形状からの使用が可能である。基材の厚みには特に制限はないが、通常0.01〜0.5mm程度のものを使用し、シランカップリング剤等で表面処理したもの、機械的に開繊処理を施したものは耐熱性、耐湿性、加工性の面から好適である。
樹脂組成物は、プリント配線板の絶縁材料として用いられる公知慣例の樹脂組成物を用いることができる。通常、耐熱性、耐薬品性の良好な熱硬化性樹脂がベースとして用いられ、熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂等が例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱硬化性樹脂は、1種類のものを単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
本発明に使用する内層樹脂層5としては、ガラスエポキシ基材、ガラスポリイミド基材、ガラスポリエステル基材、アラミドエポキシ基材、コンポジット基材等が用いられる。樹脂を介して外層銅箔を張り合わせる内層回路付基板の内層回路厚さは、少なくとも外層銅箔の6倍以上であることが好ましい。この内層回路の厚さが、表面の極薄銅箔の6倍に満たない場合には、レーザを照射して穴開けを行ったときにレーザの高熱に耐え切れず、内層回路が損傷したり、内層回路の下側が膨れを生じたりするおそれがある。
次いで、得られた図1(i)に示された内層回路付の積層板(a)にレーザビームを照射して外層銅箔1、有機接着層2及び有機絶縁樹脂層3を穴開けしてブラインドビアホール6を形成して穴開き積層板(b)を製造する(図1(ii))。本発明で用いられるレーザは、炭酸ガスレーザが好ましい。炭酸ガスレーザビームを照射し、穴開け後、必要に応じてデスミア処理を行ってもよい。
このようにブラインドビアホールが形成された穴開き積層板(b)の外層銅箔1を塩化第二銅(CuCl)100g/L、遊離塩酸濃度100g/Lを含む溶液を用いて、温度50℃で酸エッチングを行い、外層銅箔を溶解させる(図1(iii))。次にエッチングした穴開き積層板(b)の表面上に、無電解銅めっき溶液(ATOTECH株式会社製カパラジドHL無電解銅めっき溶液、商品名)を用いて液温20〜40℃で5〜15分間の無電解めっきを行い、約0.5μmのめっき層を形成する(図1(iv))。このめっき層はブラインドビアホールの有機接着層及び有機絶縁樹脂層表面にも形成される。このめっき層(外層銅層7)はめっき銅と強固な接着力を有する有機接着層2に主に形成されるため、外層銅層7を有機絶縁樹脂層3に直接めっきする場合と比べ、有機絶縁樹脂層と外層銅層との間に高い接着強度が得られる。
このようにして形成された外層銅層7の表面に、定法に従い、フォトレジストとしてRY−5319(日立化成(株)製)をラミネートして、フォトレジスト面に露光機により、所定の回路を形成したマスクを用いて露光部と非露光部を形成する。露光後、NaCO 1%溶液により現像してレジストパターン9を形成する(図1(v))。
この形成されたレジストパターン間およびブラインドビアホールの銅層表面に銅30〜100g/L、硫酸50〜200g/Lを含む溶液を用いて、温度20〜80℃、陰極電流密度1〜100A/dmで電気めっきを行い、5〜15μmのパターンとなる銅の層である回路層8を形成する(図1(vi))。めっき終了後、フォトレジストをNaOH 3%溶液を用いる通常の方法で溶解除去すると、回路層8が形成されるとともに銅の回路層の間に外層銅層7が露出する(図1(vii))。
本発明では、外層銅層7の厚さが一般的に使用される極薄の銅箔と比較し極めて薄いため、一般的なフラッシュエッチング液(過酸化水素/硫酸系)で短時間処理して溶解させることができ、外層回路8を錫めっきで保護することなく、回路層8間の外層銅層7を除去することができ、外層回路11を形成することができる(図1(viii))。このようにして本発明では、外層銅層7は通常用いる極薄の銅箔よりも薄いため、エッチング量が少なく、より微細な回路形成が可能になる。
本発明は3層以上の多層の内層回路付基板に対しても適用できる。また、積層、レーザ穴開け、めっき、パターニングの工程を繰り返すことにより、ブラインドビアボールを持つ層の多層化も可能であり、任意の層数の多層プリント配線板の製造に適用できる。なお本発明では、接着層付の極薄銅箔を張り合わせ、支持体を剥離後、従来公知の方法により、外層銅箔の表面を黒化処理、還元黒化処理、メック社製CZ処理などを施し、表面に微細な粗化処理を行い、レーザの吸収性を高めて、レーザの穴開けをさらに容易にすることもできる。
本発明に使用する炭酸ガスレーザは特に限定されるものではないが、ビアメカニクス社製LC−L series、三菱電機社製ML605GTseries、ML505DTseriesなどを使用することができる。
(実施例1)
支持体銅箔付き極薄の銅箔(支持体銅箔厚さ18μm、銅箔厚さ3μm、三井金属鉱業社製、商品名、MT18Ex−3)の銅箔接着面に、下記表1で示す樹脂組成物Aを塗布し接着層付きの極薄銅箔を作製した。塗布後は残溶剤が5%以下になるように170℃で10分程度の乾燥し接着層付きの極薄銅箔を得た。塗布した樹脂組成物Aの厚みは3.0μmであった。
(樹脂組成物Aの作製)

[表1]
・ビフェニル構造を有するノボラック型エポキシ樹脂
NC−3000−H(商品名、日本化薬株式会社製) 100質量部
・カルボン酸変性アクリロニトリルブタジエンゴム粒子
XER−91SE−15(商品名、JSR株式会社製) 10質量部
・トリアジン環含有クレゾールノボラック型フェノール樹脂
フェノライトLA−3018−50
(商品名、窒素含有量18%、水酸基当量151、DIC株式会社製) 70質量部
・イミダゾール誘導体化合物
1−シアノエチル−2フェニルイミダゾリウムトリメリテート
2PZ−CNS(商品名、四国化成工業株式会社製) 1質量部
・溶剤、メチルエチルケトン
次に、従来公知の方法により、厚さ0.5mmの高Tg基材(日立化成株式会社製、商品名、MCL−679FG)の両面に内層回路が形成され黒化処理が施された、回路厚さが両面ともに18μmの内層回路付基板の両面に、前記接着層を形成した支持体付極薄銅箔を接着樹脂面が内層側になるように積み重ね、185℃で60分間、圧力20kg/cmで真空プレスを用いて成形し、支持体を剥離後、内層回路付4層板を得た。
このように成形された内層回路付4層板の外層銅箔面の所定の位置に、炭酸ガスレーザ(三菱電機株式会社製、商品名、ML505DT)を使用し、ビーム径220μm、電流12A、パルス幅50μmの条件で4ショット照射してブラインドビアホールを形成した。
この穴開き4層板の外層銅箔を塩化第二銅エッチングにより除去した後、この穴開き4層板の表面上に、無電解銅めっき溶液(ATOTECH株式会社製、カパラジドHL無電解銅めっき溶液、商品名)を用いて液温30℃で8分間の無電解めっきを行い、約0.5μmのめっき層である外層銅層を形成した。
このようにして形成されためっき銅層の外層銅層の表面に、従来公知の方法により、フォトレジストRY−5319(商品名、日立化成株式会社製)をラミネートして、フォトレジスト面に露光機により、所定の回路を形成したマスクを用いて露光部と非露光部を形成した。露光後、NaCO 1%溶液により現像してレジストパターンを形成した。
この形成されたレジストパターン間およびブラインドビアホールの外層銅層表面に、硫酸銅浴を用いて、液温25℃、電流密度1.0A/dmの条件で、電気銅めっきを行い、厚み10μmの銅の回路層を形成した。めっき終了後、フォトレジストをNaOH 3%溶液を用いる通常の方法で溶解除去し、フラッシュエッチング液(過酸化水素/硫酸系)で約0.5μmのめっき層である外層銅層を溶解し、L/S=10/10μmの微細な外層回路を形成した。
(比較例1)
実施例1において用いた接着層付き極薄銅箔として、厚み3μmの銅箔に代えて、厚さが9μmの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、3EC−VLP、商品名)を用いた以外は実施例1と全く同様に、接着層付き極薄銅箔を得た。次に、このようにして得られた接着層付き極薄銅箔を、実施例1と同じように、厚さ0.5mmの高Tg基材(日立化成株式会社製、商品名、MCL−679FG)の両面に内層回路を形成し黒化処理を施した、回路厚さが両面ともに35μmの内層回路付基板の両面に前記接着層付き極薄銅箔を接着樹脂面が内層側になるように積み重ね、実施例1と全く同じ操作手順により、内層回路付4層板を得た。
このように成形された内層回路付4層板の外層銅箔面の所定の位置に、実施例1と全く同一条件下で炭酸ガスレーザを照射したが、実施例1の倍の8ショット照射しても、ブラインドビアホールの形成は不安定であり、位置によっては形成不能の場合もあった。また、ショット数を増すとレーザの熱による樹脂の損傷が激しく、ブラインドビアホール形成に成功した場合でも、外層銅箔表面の開口部に比べ、外層銅箔直下の有機接着層及び有機絶縁樹脂層の樹脂に大きな穴が形成され、外層銅箔がアンダーカットされた状態になり、後工程でのめっきに著しい支障をきたした。
(比較例2)
実施例1において、内層回路付4層板の内層回路の銅箔の厚みを9μmの厚さの銅箔(三井金属鉱業株式会社製、3EC−VLP、商品名)を用いたこと以外は、実施例1と同様に、内層回路付4層板を作製した。
このように成形された内層回路付4層板の外層銅箔面の所定の位置に、実施例1と同一条件でレーザを同一ショット数照射した。外見上は、実施例1と全く同じブラインドビアホールが形成されたが、断面を観察すると、レーザ照射部の内層回路と内層基材とのデラミネーションが観察された。このデラミネーションは半田リフローの熱でさらに成長し、最終的にはビアの導通破断に至ることもある重大な欠陥であった。
(比較例3)
実施例1において、接着層付きの極薄銅箔の有機接着層を15μmの厚さにした極薄銅箔を用いて、内層回路付4層板を成形したこと以外は、実施例1と同様に、内層回路付4層板を作製した。
このように成形された内層回路付4層板の外層極薄銅箔面の所定の位置に、実施例1と同一条件でレーザを同一ショット数照射した。実施例1と全く同じブラインドビアホールが形成された。しかし、この穴開き4層板は吸湿処理後(121℃、湿度100%、2気圧の条件で2時間)の半田リフローの熱処理によりデラミネーションが発生した。
(比較例4)
実施例1において、レーザ照射により穴開き4層板を作製した後、この表面の外層銅箔上に従来公知の方法により、フォトレジストRY−5319(商品名、日立化成株式会社製)をラミネートして、フォトレジスト面に露光機により、所定の回路を形成したマスクを用いて露光部と非露光部を形成した。露光後、NaCO 1%溶液により現像してレジストパターンを形成した。
この形成されたレジストパターン間およびブラインドビアホールの樹脂表面に、実施例1と同様の方法で、無電解銅めっき、電気銅めっきを行い、回路と同じ配置を有するめっき銅層を形成した。めっき終了後、フォトレジストをNaOH 3%溶液を用いる通常の方法で溶解除去し、銅層(or回路層)を形成するとともに銅の回路層の間に外層銅箔を露出させた。その後、フラッシュエッチング液(過酸化水素/硫酸系)で厚み3μmの外層銅箔を溶解し、L/S=10/10μmの微細な外層回路を形成した。しかし、一部にラインが細くなっている箇所があり、またラインが倒れている箇所も確認された。
上記実施例および比較例の結果から明らかなように、銅箔の厚みが3μm以下で、かつ内層回路の銅箔厚みに対して1/6以下の銅箔を用い、接着層の厚さを10μm以下とした極薄銅箔を用いて多層プリント配線板を製造することにより、レーザ照射によるブラインドビアホールの形成が容易となり、得られたブラインドビアホールは、その後の多層プリント配線板の製造工程で悪影響を与えるものではないことがわかる。
また、外層回路形成に際し、極薄銅箔と有機絶縁樹脂との間に、めっき銅との高い接着性を有する接着層を配すことにより、下地となるめっき層を極めて薄くすることができ、微細配線の形成が可能となることもわかる。
本発明の多層プリント配線板の製造方法は、銅箔面にレーザ透過用の穴を予め形成することなく銅箔及び絶縁樹脂層に直接ブラインドビアホールを形成することができ、生産効率を著しく高めることができるとともに、微細配線の形成が可能となる。
1:外層銅箔
2:有機接着層
3:有機絶縁樹脂層
4:内層回路
5:内層樹脂層
6:ブラインドビアホール
7:外層銅層
8:回路層
9:レジストパターン
10:パッド
11:外層回路

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  1. 内層回路付基板に、有機絶縁樹脂層を介して、銅箔の厚みが3μm以下で、かつ前記内層回路の銅箔厚みに対して1/6以下であって、厚さが10μm以下の有機接着層を有する極薄銅箔を、銅箔支持体と共に積層した後、該銅箔支持体を剥離して外層銅箔層を有する積層板(a)を形成し、次いで該銅箔支持体が剥離された外層銅箔層の表面から積層板(a)にレーザを照射して該外層銅箔層、接着層及び有機絶縁樹脂層を穴開けしてブラインドビアホールを有する穴開き積層板(b)を形成し、該穴開き積層板(b)の外層銅箔層をエッチング除去した後、該穴開き積層板(b)上に厚さ2μm以下の外層銅層を形成し、該外層銅層上に塗布されたレジストによりレジストパターンを形成した後、該形成されたレジストパターン間およびブラインドビアホールの該外層銅層表面に電気銅めっきでさらに回路層を形成し、次いでレジストパターンを除去して露出した該外層銅層をエッチングで除去して、内層回路と接続された外層回路を形成することを特徴とする多層プリント配線板の製造方法。
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