JP6488905B2 - 顕微鏡 - Google Patents
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Description
赤外顕微鏡101は、試料Sが載置されるXYステージ機構10と、赤外光を出射する赤外光源部20と、可視光を出射する可視光源部30と、赤外光を検出する検出部240と、可視光を検出する検出面を有する画像取得装置50と、カセグレン鏡260、261と、平板形状の切替鏡270と、赤外顕微鏡101全体の制御を行うコンピュータ190とを備える。
ステージの上面には、試料Sを載せたり取り除いたりすることが可能となっている。このようなステージは、コンピュータ190のスペクトル取得部191cによって駆動機構へ必要な駆動信号が出力されることにより、所望のX方向とY方向とに移動できるようになっている。
検出部240は、検出器241と、検出器241の前方に配置された集光鏡242やミラー243とを備える。
画像取得装置50は、可視光を検出する検出面を有するCCDカメラ51と、CCDカメラ51の前方に配置されたリレーレンズ52とを備える。
これにより、試料S上の測定点からの赤外光がカセグレン鏡260によって集光されて、所定方向(−Z方向)に進行する赤外光となって、光路上に配置された切替鏡270によって赤外光が−X方向に反射された後、検出部240で検出されるようになっている。また、試料S表面上の測定点を含む領域からの可視光がカセグレン鏡260によって集光されて、所定方向(−Z方向)に進行する可視光となった後、CCDカメラ51の検出面で検出されるようになっている。
例えば、分析者は、モニタ93に表示された光学像画像を観察しながら、操作部(マウスドラッグの操作等)92を用いて、赤外光の照射位置(例えば15μm×15μmの測定点)が直線状に等間隔(例えば30μm間隔)に並んだ「ラインマッピング」や、赤外光の照射位置(例えば15μm×15μmの測定点)がX方向とY方向とに等間隔(例えば50μm間隔)に並んだ「2次元マッピング」や、任意の複数の赤外光の照射位置(例えば15μm×15μmの測定点)となる「ランダムマッピング」を実行するように指定する。
そして、光学像画像上には、操作部92によって「2次元マッピング」が選択され、その「2次元マッピング」の測定範囲(例えば200μm×320μm)を示す太線の四角形の測定範囲画像が図のように表示されている。
例えば、スペクトル取得部191cは、四角形の測定範囲画像の左上端を原点(x0、y0)とし、四角形の測定範囲画像の左上端と四角形の測定範囲画像の右上端とが4等分されるように測定点x0、x1、・・・、x4のX座標を設定し、また、四角形の測定範囲画像の左上端と四角形の測定範囲画像の左下端とが8等分されるように測定点y0、y1、・・・、y8のY座標を設定して、合計45個の測定点の座標(黒丸)を設定する。
そこで、マッピング測定を一旦実行した後、測定範囲を変更して再度マッピング測定を実行するときに、測定範囲の変更前後で測定点に重複がある場合、その測定点における取得済のスペクトル測定の結果はそのまま残し、重複しない測定点についてのみ新たにスペクトル測定を実行することを見出した。
また、「n」は、1以上の自然数となる。
また、本発明の顕微鏡において、前記第nの測定範囲及び前記第(n−1)の測定範囲には、X方向とY方向とに等間隔に並んだ測定点が設定されるようになっているようにしてもよい。
本発明の顕微鏡によれば、変更前の測定範囲内との重複部分にある測定点と重複しない部分にある測定点とが等間隔にならず、測定点の位置の変化が一様でないため、スペクトル(測定光情報)の取得位置ごとの変化の割合も一様でなくなることを防ぐことができる。
赤外顕微鏡1は、試料Sが載置されるXYステージ機構10と、赤外光を出射する赤外光源部20と、可視光を出射する可視光源部30と、赤外光を検出する検出部240と、可視光を検出する検出面を有する画像取得装置50と、カセグレン鏡260、261と、平板形状の切替鏡270と、赤外顕微鏡1全体の制御を行うコンピュータ90とを備える。
カセグレン鏡副鏡260bは、Z方向から見ると円形状であり、Y方向やX方向から見ると上面が半球状を有する凸面であるとともに下面が平面である。そして、カセグレン鏡副鏡260bは、XYステージ機構10の上方に配置されており、上面が上方(−Z方向)を向くように配置されている。また、カセグレン鏡主鏡260aは、Z方向から見るとカセグレン鏡副鏡260bと同形状の開口を有する円環形状であり、Y方向やX方向から見ると下面が半球状を有する凹面であるとともに上面が平面である。そして、カセグレン鏡主鏡260aは、XYステージ機構10の上方に配置され、さらにカセグレン鏡副鏡260bの上方に配置されており、上面が上方(−Z方向)を向くように配置されている。
これにより、赤外光源部20からの赤外光は、カセグレン鏡副鏡260bで反射された後、カセグレン鏡主鏡260aによって集光されて、試料S上の測定点に照射されるようになっている。また、試料S上の測定点を含む領域からの光は、カセグレン鏡主鏡260aで集光された後、カセグレン鏡副鏡260bで反射されて、−Z方向に進行するようになっている。
なお、カセグレン鏡(シュバルツシルド式反射対物鏡)261も、カセグレン鏡260と同様の構造をしており、XYステージ機構10を挟んで上下対称となるように配置されている。
(つまり、第1の測定範囲の赤外光情報を取得する場合)
例えば、スペクトル取得部91cは、第1の測定範囲画像の左上端を原点(x0、y0)とし、第1の測定範囲画像の左上端と第1の測定範囲画像の右上端とが4等分されるように測定点x0、x1、・・・、x4のX座標を設定して、また、第1の測定範囲画像の左上端と第1の測定範囲画像の左下端とが8等分されるように測定点y0、y1、・・・、x8のY座標を設定して、合計45個の測定点の座標を設定する(図5参照)。
なお、赤外顕微鏡1では、45個の測定点からの赤外光情報の取得が完了せず、途中で中止された場合、測定点の一部だけにスペクトル測定の結果が存在する場合でも、記憶部94に記憶させることになる。
(つまり、第2の測定範囲の赤外光情報を取得する場合)
スペクトル取得部91cは、第1の測定範囲と第2の測定範囲とを比較して、第1の測定範囲と重複しない第2の測定範囲の非重複部分に、第1の測定範囲の格子(原点(x0、y0)とX方向間隔とY方向間隔)を用いて測定点を設定する。つまり、変更後の測定範囲内の測定点も、変更前の測定範囲の測定点と同じ原点(x0、y0)を基準に設定する。これにより、第2の測定範囲の左上端は格子点上にないため、そこを原点として測定点を設定すると、第1の測定範囲の測定点とは、ずれが生じてしまうことになるが、連続性が乱れることを防いでいる。
(つまり、第nの測定範囲の赤外光情報を取得する場合)
スペクトル取得部91cは、第(n−2)の測定範囲と第(n−1)の測定範囲と第nの測定範囲とを比較して、第(n−2)の測定範囲と第(n−1)の測定範囲とのいずれにも重複しない第nの測定範囲の非重複部分に、第1の測定範囲の格子を用いて測定点を設定する。また、第(n−3)の測定範囲と第(n−1)の測定範囲と第nの測定範囲との重複部分に、第1の測定範囲の原点(x0、y0)と間隔とを用いて測定点を設定する。つまり、第(n−3)以前の測定範囲の赤外光情報が存在するが、本発明の赤外顕微鏡1では、赤外光情報の取得後の時間の経過により周囲の水蒸気や二酸化炭素の濃度が変化し、新規にスペクトル測定したスペクトル測定の結果との差が大きくなるので、使用しないように設定されている。
また、誤って第(n−1)の測定範囲を設定したことにより、スペクトル測定中に第(n−1)の測定範囲でのマッピング測定を中断した場合でも、測定済のスペクトル測定の結果を無駄にすることなく、訂正した第nの測定範囲でのマッピング測定を短時間で完了させることができる。
さらに、変更前の測定範囲内との重複部分にある測定点と重複しない部分にある測定点とが等間隔にならず、測定点の位置の変化が一様でないためスペクトル(測定光情報)の取得位置ごとの変化の割合も一様でなくなるようなことを防ぐため、変更前の測定範囲内に設定されていた測定点の格子状の配置をステージ上全体に延長し、その格子点上に変更後の測定範囲内の測定点を設定することにより、変更後の測定範囲内の全測定点を等間隔に保つことができる。
上述した赤外顕微鏡1において、第(n−3)以前の測定範囲の赤外光情報を使用しない構成としたが、第(n−4)以前の測定範囲の赤外光情報を使用しない構成してもよく、また所定時間以前の測定範囲の赤外光情報を使用しない構成してもよい。
10 XYステージ機構
20 赤外光源部(測定光源部)
30 可視光源部
91 CPU(制御部)
92 操作部(入力装置)
94 記憶部
240 検出部
Claims (3)
- 試料上の測定点に測定光を出射する測定光源部と、
前記試料上の測定点からの測定光を検出する検出部と、
前記試料が載置された試料台を移動させることが可能なXYステージ機構と、
格子状または直線状に並ぶ複数の測定点を設定するための測定範囲を入力情報として入力するための入力装置と、
前記入力情報に基づいて前記測定範囲内の前記複数の測定点の座標を設定した後に、前記XYステージ機構を制御するとともに、座標が設定された前記複数の測定点の測定光情報を取得する制御部とを備え、
前記制御部は、前記入力装置で入力された第(n−1)の入力情報に基づいて、第(n−1)の測定範囲内の複数の測定点の座標を設定した後に、前記XYステージ機構を制御するとともに、座標が設定された前記第(n−1)の測定範囲内の複数の測定点の測定光情報を取得して記憶部に記憶させる第(n−1)取得工程を実行した後、
前記入力装置で入力された前記第(n−1)とは別の第nの入力情報に基づいて、第nの測定範囲の複数の測定点の座標を設定した後に、前記XYステージ機構を制御するとともに、座標が設定された前記第nの測定範囲の複数の測定点の測定光情報を取得する第n取得工程を実行することが可能な顕微鏡であって、
前記制御部は、前記記憶部に測定光情報が存在していないときに入力された初回の入力情報に基づいて設定された複数の測定点の座標の1つを座標原点とし、以後の前記第(n−1)の入力情報、前記第nの入力情報に基づいて前記複数の測定点の座標を設定する際には、初回の入力情報で設定された座標原点を基準に測定点の座標を設定し、
前記第n取得工程では、前記第(n−1)の測定範囲と重複する第nの測定範囲の重複部分における測定光情報を取得せずに、前記第(n−1)取得工程で記憶部に記憶された重複部分における測定光情報を用いて、前記第nの測定範囲の測定光情報を作成することを特徴とする顕微鏡。
- 前記第nの測定範囲及び前記第(n−1)の測定範囲には、X方向とY方向とに等間隔に並んだ測定点が設定されるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の顕微鏡。
- 前記試料上の測定点を含む領域に可視光を出射する可視光源部と、
前記試料上の測定点を含む領域からの可視光が検出面に入射して、光学像を取得して光学像画像を表示装置に表示する画像取得装置とを備え、
前記入力情報は前記光学像画像を用いて入力されることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の顕微鏡。
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