JP4004663B2 - 赤外顕微鏡 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、赤外顕微鏡、特に試料の極微小部位の観察および赤外スペクトル測定を行うことのできる赤外顕微鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
たとえば、固定表面に付着した有機物などの分子構造などを調べるため、各種赤外顕微鏡が用いられる。
このような赤外顕微鏡は、一般にステージに保持された試料の測定面に特定の赤外光を照射し、その透過光または反射吸収スペクトルを測定している。
ところで、試料上の特定部位のスペクトルを測定するためには、他の部分の光を制限しなければならない。
このため、光路上にアパーチャを設け、他の部分の光をカットし、測定したい箇所のみを選択して、その光を受光手段で受けて、データを取り込むようにしている。
【0003】
従来、測定時のアパーチャの開度、角度などの状態を設定をするために、測定者は、可視筒鏡20などの目視観察手段を覗きながら、つぎの調整作業を行う必要があった。
すなわち、焦点合わせを行った後、測定する試料部位を、可視筒鏡20の視野の中心へもってくる。
ここで、測定者は、アパーチャを手動で開閉および回転させて、所望の開度および角度を調整していた。
【0004】
このような調整を的確に行うためには、試料の全体像とアパーチャ像とを光学的に合成する必要があり、各種手法が用いられる。
たとえば、図1において、試料からの光をビームスプリッタ22により二分割し、一方を、アパーチャ16により特定部分の光のみを取り出して、受光手段18ないし反射鏡24、ビームスプリッタ26を介して、可視筒鏡20まで導光する。他方を、アパーチャ16により光を制限せず、反射鏡28、ビームスプリッタ26を介して、可視筒鏡20のみに導光する手段を採用することがあった。
これにより、可視筒鏡20では、試料の特定部分のみならず、その周辺部分も観察可能となるのである。
【0005】
しかしながら、このような光学系にあっても、構成が複雑である。しかも、受光手段18にビームスプリッタ22により導光される光が分割されて用いられるので、視野が暗いという課題が残されていた。
このような課題を解決するため、図2に示すような手法が採用されることもあった。
すなわち、同図において、アパーチャ16とカセグレン鏡30との間に、ビームスプリッタ22を配置し、カセグレン鏡30により得られる試料像光を、反射鏡28を介して可視筒鏡20へ導光する。
【0006】
一方、図中、アパーチャ16の上方には、照明手段32が設置され、この照明手段32の照明光は、平面鏡34を介してアパーチャ16に照明される。
そして、アパーチャ16を介したアパーチャ像光のみが、ビームスプリッタ22により反射され、平面鏡36を介して再度ビームスプリッタ22を通過し、結像点で前記試料像光と合成される。
これにより、可視筒鏡20では、試料像光とアパーチャ像光とが合成された観察視野を得ることができ、赤外スペクトルを得る部分は、アパーチャ像光成分により明るくなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記図2に示す赤外顕微鏡にあっても、アパーチャの状態などの設定を行う際は、可視筒鏡20では、試料の全体像を実際に観察しているものの、実際に赤外スペクトルを得る試料の特定部分を観察していない。
すなわち、アパーチャ16を介したカセグレン鏡30よりの試料像光を、実際に観察しているのでなく、アパーチャ16を介した照明手段32よりのアパーチャ像光、つまり、アパーチャ像の虚像を可視筒鏡20で観察しているに過ぎないのである。
【0008】
このため、測定者が選択した部分と異なる他の部分よりの赤外スペクトルが得られてしまうことがある。
このことは、試料の極微少部位よりの赤外スペクトルを測定する必要のある顕微赤外分析の分野では特に深刻な問題であった。
したがって、この種の分野では、試料の極微小部位の測定を、より確実に行うことのできる技術の開発が強く望まれていたものの、これを解決するための技術は未だ存在しなかった。
【0009】
本発明は、前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、試料の特定部位の測定を、より確実に行うことのできる赤外顕微鏡を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明にかかる赤外顕微鏡は、ステージ上の試料より光を採取する顕微手段と、前記顕微手段により採取された光より、前記試料の特定部位の光のみを採取するアパーチャと、前記アパーチャにより選択された試料の特定部位より、赤外スペクトルを検出する受光手段と、を備えた赤外顕微鏡において、撮像手段と、表示手段と、導光手段と、作成手段と、表示制御手段と、を備えたことを特徴とする。
【0011】
ここで、前記撮像手段は、前記アパーチャを介した前記顕微手段よりの試料像光を撮像する。
また、前記表示手段は、前記撮像手段により撮像された試料画像を表示する。
前記導光手段は、前記アパーチャを介した前記顕微手段よりの試料像光を、前記受光手段または前記撮像手段へ選択的に導光する。
前記作成手段は、実際に前記アパーチャにより選択された制御視野領域を示す枠を作成する。
前記表示制御手段は、前記表示手段において、前記撮像手段で得た全視野の画像上に、前記作成手段で得た枠を重畳表示させる。
【0012】
ここにいう全視野とは、前記アパーチャを全開にして得られた試料の全体像をいう
【0013】
また、制御視野とは、前記アパーチャを絞って得られた特定部位の試料像をいう。
【0014】
なお、前記赤外顕微鏡においては、前記作成手段が、識別手段を備えることが好適である。
【0015】
ここで、前記識別手段は、前記撮像手段で得た画像を二値化処理し、前記アパーチャの開口部分か、または掩蔽部分かを識別する。
前記作成手段は、前記識別手段で得た開口部分より掩蔽部分へ一定の幅をもつ、前記枠を作成する。
前記表示制御手段は、前記撮像手段で得た全視野の画像上に、前記作成手段で得た枠を重畳表示する。
【0016】
また、前記赤外顕微鏡においては、読取手段を備えることが好適である。
ここで、前記読取手段は、前記制御視野の画像のエッジの座標値を、該画像撮像時のアパーチャ制御情報に基づき読み取る。
また、前記作成手段は、前記読取手段で得た各座標間を直線補完して、前記枠を作成する。
前記表示制御手段は、前記撮像手段で得た全視野の画像上に、前記作成手段で得た枠を重畳表示する。
【0017】
また、前記赤外顕微鏡において、前記表示制御手段は、前記表示手段に、ウインドウを1つ開き、該1つのウインドウに、前記枠を含む各画像を重畳表示可能にすることも好適である。
また、前記赤外顕微鏡において、前記表示手段に重畳表示可能な、前記枠を含む各画像のうち、上位画像を透過画像に加工可能な加工手段を備えることも好適である。
【0018】
また、前記赤外顕微鏡において、前記表示制御手段は、前記表示手段に、同様のウインドウを2つ開き、一方のウインドウに、前記キャプチャで得たビデオ画像を表示し、
他方のウインドウを透過ウインドウにして、該透過ウインドウに、前記撮像手段で得た実画像を透過画像で表示し、
前記ビデオ画像を表示しているウインドウに、前記実画像を透過画像で表示している透過ウインドウをぴったり重ねて表示することも好適である。
【0019】
前記赤外顕微鏡において、前記表示制御手段は、前記表示手段に、前記試料画像を表示するための試料画像表示画面と、
前記試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に得るのに必要な、各種制御情報を表示するための制御情報表示画面と、を並べて表示することも好適である。
【0020】
【発明の実施形態】
本発明にかかる赤外顕微鏡は、前述のようにアパーチャを介した顕微手段よりの試料像光を、導光手段により受光手段ないし撮像手段へ選択的に導光している。
すなわち、赤外スペクトル測定を行う時は、導光手段により、アパーチャを介した顕微手段よりの試料像光を受光手段へ導光している。また、アパーチャの状態の確認、変更などを行う時は、前記赤外スペクトル測定時と同様の試料像光を撮像手段へ導光している。
【0021】
この結果、測定者は、表示手段で実際にアパーチャにより選択されている試料の特定部分を確認することが可能となる。これにより、試料の特定部位の測定を、より確実に行うことが可能となる。
また、全視野の実画像をキャプチャにより取り込み、表示制御手段により、先ほどキャプチャで得た全視野のビデオ画像上に、前記撮像手段で得た制御視野の実画像を重畳表示することにより、赤外スペクトルを得る特定部分のみならず、その周辺部分も簡便に観察することが可能となる。
【0022】
また、制御視野の実画像をキャプチャにより取り込み、表示制御手段により、撮像手段で得た全視野の実画像上に、先ほどキャプチャで得た制御視野のビデオ画像を重畳表示することにより、実際に赤外スペクトルを得る部分も観察可能となるため、測定点の指定などを、より正確におよび容易に行うことが可能となる。
また、表示制御手段により、全視野の実画像に、アパーチャにより選択されている制御視野領域を示す枠を表示することにより、全視野との重畳部分を大幅に少なくすることが可能となるので、試料画像の観察を、より良好に行うことが可能となる。
【0023】
また、前記枠を含む各画像を、表示制御手段により、1つのウインドウに重畳表示可能にすることにより、画面を有効活用することが可能となる。
また、前記表示手段に重畳表示可能な、前記枠を含む各画像のうち、上位画像を加工手段により透過加工することにより、上位画像のみならず、下位画像も観察することが可能となる。
【0024】
さらに、前記表示制御手段により、前記試料画像を表示するための試料画像表示画面と、試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に検出するのに必要な、測定点、アパーチャの状態の予約済み制御情報を表示するための制御情報表示画面と、を並べて表示することにより、画面に表示する予約済み制御情報が増えた場合であっても、測定者は、試料画像の観察を良好に行うことが可能となる。
【0025】
以下、図面に基づき本発明の好適な実施形態を説明する。
図3には、本発明の一実施形態にかかる赤外顕微鏡の概略構成が示されている。なお、前記図1〜2と対応する部分には、符号100を加えて示し説明を省略する。
同図に示す赤外顕微鏡110は、顕微手段と、アパーチャ116と、受光手段118を含む。
【0026】
そして、前記顕微手段は、ステージ112とカセグレン鏡130を含み、ステージ112上には試料114が載置されている。
ステージ112に保持された試料114の測定面に赤外光を照射し、その透過光ないし反射光は、カセグレン鏡130を通り、図中上方に導光され、アパーチャ116を通過した後、受光手段118により光電変換される。
【0027】
なお、受光手段118より出力される測定結果には、中央演算処理ユニット(CPU)138により所望のデータ処理が行われる。
以上のようにして本実施形態にかかる赤外顕微鏡110によれば、アパーチャ116により選択されている試料の特定部位より、赤外スペクトルを測定することができる。
【0028】
本発明において特徴的なことは、試料の特定部位の測定を、より確実に行うことを可能にしたことである。
このために、本実施形態においては、同図に示すように、アパーチャ116と受光手段118との間の光路中に、反射鏡124などの導光手段を、挿入または待避可能に配置している。
【0029】
そして、アパーチャの状態の確認、変更などを行う時は、導光手段124を図中左方に移動して、アパーチャ116と受光手段118との間に入れている。
これにより、カセグレン鏡130により得られる試料像光を、アパーチャ116、導光手段118を介して、さらに反射鏡142、レンズ144によりCCDカメラ146などの撮像手段へ導光している。CCDカメラ146へ導光された試料像光は、CPU138などの表示制御手段によりディスプレイ148などの表示手段に表示される。
【0030】
したがって、測定者は、ディスプレイ148で実際に全視野を観察しながら、赤外スペクトルを得る部分、すなわち測定点を指定することができる。
また、測定者は、ディスプレイ148で、実際にアパーチャ116により選択されている制御視野領域を観察しながら、アパーチャ116の開度、角度などの状態を確認したり、変更することができる。
【0031】
本実施形態においては、このような測定点の指定、アパーチャの状態などの確認などをする際は、つぎの機構を用いることができる。
すなわち、本実施形態においては、指定手段150と、表示制御手段も含む。
前記指定手段150は、たとえばマウス、キーボードなどよりなり、ディスプレイ148に表示された全視野より、赤外スペクトルを検出する部位、測定点を指定する。
【0032】
そして、マウスのポインタの動きやキーボードからのキー入力などに連動してステージ112およびアパーチャ116を自動的に制御している。
すなわち、本実施形態において、ステージ112は、たとえばXYの2次元またはXYZの3次元制御が可能である。
たとえば、ステッピングモータなどのステージ移動手段154と、駆動回路156と、CPU138などのステージ制御手段を含む。
【0033】
そして、測定点を指定する際は、たとえばCPU138が指定手段150の移動方向および移動量に基づき、ステージ112の移動手段154を制御して、ステージ112を移動させる。
これにより、測定者は、ディスプレイ148で全視野の実画像を観察しながら、測定点を指定することができる。
【0034】
なお、CPU138は、ステージ移動手段154および駆動回路156を介してステージ112の現在位置などの情報を取得可能である。
また、前記アパーチャ116は、2軸で開閉可能でかつ回転可能である。
たとえば、アパーチャ駆動手段158と、駆動回路160と、CPU138などのアパーチャ制御回路を含む。
【0035】
そして、アパーチャ116の状態の確認、変更などをする際は、たとえば、指定手段150により測定点を指定すると、CPU138がその測定点に設定されているアパーチャ116の開度および角度などの制御情報に基づき、アパーチャ116の駆動手段158を制御して、アパーチャ116を動作させてもよい。
ここで、測定者は、ディスプレイ148で制御視野領域を観察しながら、設定済みのアパーチャの状態を確認したり、変更をすることができる。
【0036】
なお、ディスプレイ148に、全視野の実画像を表示するか、または制御視野の実画像を表示するかを、CPU138などの表示制御手段により制御している。
すなわち、測定点を指定する際は、CPU138がアパーチャ116を全開にして得られた全視野の実画像162(図4(a)参照)を、ディスプレイ148に表示する。
【0037】
ここで、測定者は、指定手段152を用いて、全視野の実画像162より、赤外スペクトルを得る測定点を指定する。
これに対し、アパーチャ116の状態を確認したり、変更する際は、CPU138が、前記実画像162の画面を切り替えて、アパーチャ116を絞って得られた制御視野の実画像164をディスプレイ148に表示する。
【0038】
ここで、測定者は、制御視野の実画像164を観察しながら、前記測定点でのアパーチャ116の開度、角度などの状態を確認したり、変更をする。
ただし、この場合、アパーチャ116の掩蔽部分166は、ディスプレイ148に黒く表示されている。
【0039】
このように本実施形態にかかる赤外顕微鏡110によれば、測定者は、実際に赤外スペクトルを得る部位をディスプレイ148で観察するため、試料の特定部位の測定を、より確実に行うこともできる。
ここで、通常、赤外スペクトルを得る部分と、アパーチャの実際の開度などの関係を予め校正しておいて、ディスプレイに表示された全視野の実画像より、赤外スペクトルを得る部分を枠などで選択するが、測定時に、先ほど枠で選択した開度、角度までアパーチャを閉める手法も考えられる。
【0040】
しかしながら、このような手法を用いたのでは、あらかじめアパーチャの実際の開度、角度など、さらには、枠と全視野の実画像との関係もあらかじめ校正しておかなければならず、面倒であった。
また、アパーチャの位置、角度情報を得るのに、温度、長期ドリフトを含むセンサなどを用いると、長期的に精度を維持することができない。
【0041】
さらに、枠でアパーチャの状態などを設定している時は、実際にアパーチャは閉まっておらず、測定を開始して始めて、先ほど設定しておいた開度までアパーチャを閉めるようにしていたため、測定時のアパーチャの状態を確認することができなかった。この初期校正値に誤差があると、試料の特定部位の測定を、正確に行うことができなかった。
【0042】
そこで、本実施形態においては、前述のようにしてアパーチャ116を介したカセグレン鏡130よりの制御視野領域を、ディスプレイ148で、観察可能にしているのである。
この結果、ディスプレイ148で実際に赤外スペクトルを得る部分を観察しているので、そのような工夫のないものに比較し、試料の特定部位の測定を、より確実に行うことができる。
【0043】
また、前記校正などが必要ないので、そのような工夫のないものに比較し、操作容易化を図ることもできる。
なお、本発明の赤外顕微鏡としては、前記実施形態に限定されるものでなく、発明の要旨の範囲内で種々の変形が可能である。
たとえば、ディスプレイに制御視野の実画像を表示しながら、アパーチャの開度および角度などの状態を確認したのち、試料のある特定部分に、アパーチャを移動させる。
【0044】
つぎに、前記制御視野の実画像より、アパーチャの現在位置を取得して、得られた現在位置が、指定手段により指定された測定点となるように、負帰還制御でステージを移動させる。
そして、この測定点での制御視野の実画像を、キャプチャにより取り込む。キャプチャで得た制御視野のビデオ画像を、その後、全視野の実画像に重畳表示してもよい。
【0045】
このために、本実施形態においては、前記キャプチャは、たとえば、CPU138と、メモリ152などよりなり、CCDカメラ146により撮像された試料画像を、CPU138を介してメモリ152に取り込む。
ここで、CPU138は、CCDカメラ146で得た実画像と、メモリ152に取り込んでおいたビデオ画像を合成する。
【0046】
具体的には、CPU138は、試料のある測定点の指定およびアパーチャ116の状態の確認などをした後、図5(a)に示すようなアパーチャ画像168をメモリ152に取り込む。
そして、他の測定点を指定する際は、アパーチャ116を全開にして得られた同図(b)に示すような全視野の実画像162を得る。
【0047】
つぎに、同図(c)に示すように、全視野の実画像162上に、先ほどメモリ152に取り込んでおいた制御視野のビデオ画像168を重畳表示する。
このような画像より、測定者は、指定手段152により測定点を指定してもよい。
このように本実施形態においては、制御視野の画像を、CPU138、メモリ152などのキャプチャにより取り込む。CPU138などの制御手段により、CCDカメラ146で得た全視野の実画像上に、先ほど取り込んでおいた制御視野のビデオ画像を重畳表示することにより、実際に赤外スペクトルを得る部分も観察可能となるため、測定点の指定を、正確におよび容易に行うことができる。
【0048】
ここで、前記制御視野の画像168などの試料画像を、CPU138などの加工手段により二値化処理して、得られた制御視野の透過画像169を、全視野の体実画像162上に重ねて表示してもよい(同図(d)参照)。
この結果、ディスプレイ148に表示されている全視野の実画像のうち、制御視野の画像と重なっている部分も観察することができる。このため、ステージ操作、試料上サーチなどを、制御視野の画像を表示したまま行うことができるので、そのような工夫のないものに比較し、測定点の指定などを、より正確におよび容易に行うことができる。
【0049】
なお、前記透過画像の具体的な作成方法として、先ず、制御視野の画像を取得して、アパーチャ116の掩蔽部分の暗い部分と、開口部分の試料画像が見えている部分を、明るさ情報などで分離して、アパーチャ開口部分を透過させる情報に置き換える。
また、アパーチャの掩蔽部分の画像データを、1対1、1対2などの割合で、画素ごとに互い違いにして、透過情報に置き換える。透過しない部分の画像を、そのままにしたり、異なる色に変えてもよい。
【0050】
これに対し、アパーチャ116の状態の確認、変更などをする際は、アパーチャ116を全開にして得られる図6(a)に示すような全視野の実画像170を、メモリ152により取り込む。アパーチャ116を絞って得られた、同図(b)に示すような制御視野の実画像164を得る。
【0051】
つぎに、同図(c)に示すように、メモリ152に取り込んでおいた全視野のビデオ画像170上に、制御視野の実画像164を重畳表示することにより、測定者は、ディスプレイ148で、制御視野の実画像156、すなわち、実際に赤外スペクトルを得る部分を観察しながら、アパーチャ116の開度および角度の確認などを行うことができる。
【0052】
この場合も、取り込まれた全視野のビデオ画像170を、CPUにより二値化処理して、得られた全視野の透過画像172を、制御視野の実画像164上に重ねて表示してもよい(同図(d)参照)。
この結果、試料の特定部分のみならず、その周辺部分も観察しながら、アパーチャの状態の確認などを行うことができる。
【0053】
また、本実施形態においては、つぎのようにしてもよい。
すなわち、先ず、CPU138により、ディスプレイに、たとえば、制御視野のビデオ画像168を表示する(図7(a)参照)。
つぎに、CPU138等の識別手段により、同図に示す画面を識別レベルで二値化処理して、アパーチャ116の開口部分か、または掩蔽部分かを識別する。
ここで、開口部分の制御視野の中にも、暗い部分があり、前記画面を識別レベルで二値化処理しただけでは、アパーチャの実際の掩蔽部分のみならず、制御視野のある部位も誤って掩蔽部分と識別してしまう事もある。
【0054】
また、この場合、同図(b)に示すように、制御視野領域を示す枠174を線で表示すると、アパーチャの実際の開口部分と掩蔽部分との実際の境界173は直線であるにも拘わらず、波状となってしまう場合が多い。
そこで、本実施形態においては、CPU138により、同図(c)に示すように、得られた開口部分より掩蔽部分へ一定の幅Aをもつ、枠174を作成している。
【0055】
そして、CPU138により、同図(d)に示すように、CCDカメラ146で得た全視野の実画像162上に、先ほど得た枠174を重畳表示してもよい。
このように本実施形態においては、CPU138により、全視野の実画像162上に、前述のようにして得た一定の幅Aをもつ枠174を重畳表示しても、前記図5、6と同様に、アパーチャの状態の確認などを正確におよび容易に行うことができる。
【0056】
ここで、前記枠174をCPU138により透過枠175に加工したのち、同図(e)に示すように、前記全視野の実画像162上に重畳表示しても、枠の下に表示されている試料画像も観察可能となるので、前記図5(d)、6(d)と同様に、前記観察などを、より良好に行うこともできる。
【0057】
また、本実施形態においては、メモリ152に取り込んでおいた制御視野のビデオ画像より、エッジの座標値を読み取り、読み取った座標値を基に、制御視野領域を示す枠を作成して、全視野の実画像上に重畳表示してもよい。
たとえば、図8(a)に示すように、メモリ152に取り込んでおいた制御視野のビデオ画像168より、アパーチャ開口部分のエッジの座標値p1〜p4を、読取手段でもあるアパーチャ駆動部158、駆動回路160を介してCPU138により読み取る。
【0058】
CPU138は、読み取った座標値p1〜p4を基に、同図(b)に示すような前記アパーチャ開口部分を示す枠174を作成する。
つぎに、CPU138は、同図(c)に示すように、前記枠174を、CCDカメラ146で得た全視野の実画像162上に重畳表示してもよい。
【0059】
このようにアパーチャ開口部分を示す枠のみを、全視野の実画像162上に重畳表示することにより、制御視野の画像をそのまま重畳表示した場合に比較し、全視野の画像への重畳部分を大幅に低減することができるので、全視野の観察を良好に行うこともできる。
【0060】
ここで、前述のようにして得た枠174を、前記図7(e)と同様に、CPU138により透過枠に加工したのち、全視野の実画像162上に重畳表示することにより、枠の下位にある試料画像も観察することができるので、前記観察を、より良好に行うこともできる。
また、本実施形態において、アパーチャの状態を変更する際は、つぎのようにしてもよい。
【0061】
すなわち、メモリ152に取り込んでおいた制御視野の画像をディスプレイに表示して、指定手段によりアパーチャの開度および角度を制御視野の画像を基に、変化分を指定する。たとえば、キー操作により変化分を数値入力して、その場所の表示に、ソフトまたはハード的に生成描画した、前記枠を用いて、次回からの測定に用いてもよい。
【0062】
たとえば、CPU138が図9(a)に示すようにメモリ152に格納しておいた制御視野の画像168をディスプレイ148に表示している時は、このアパーチャ画像168を基に、アパーチャ116の開度および角度を、このアパーチャ画像168に対する変更量で指定手段などにより入力する(同図(b)参照)。
入力された変更量を基に、同図(c)に示すような、枠176を作成して、これを次回からの測定に用いてもよい。
【0063】
このように、各測定点でのアパーチャの状態を変更するのに、開度、角度などの状態を最初から変更し直すのでなく、すでに取得してある制限視野の画像168を基に、変更量のみを入力するのみで、変更可能にすることにより、アパーチャの状態の変更などを行う際は、操作容易化を図ることもできる。
【0064】
また、本実施形態においては、ディスプレイ148の画面に開いた1つのウインドウに、前記枠を含む各画像などを重畳表示してもよい。
たとえば、CPU138は、図10に示すように、ディスプレイに、1つのウインドウ178を開き、このウインドウ178に、前記全視野の実画像、制御視野の実画像、メモリに取り込んでおいたビデオ画像、これを透過加工して得られた透過画像などの各画像162を重畳表示してもよい。これにより、画面を有効活用することもできる。
【0065】
また、本実施形態においては、CPU138が2つのウインドウを開き、一方のウインドウ180には、キャプチャに取り込まれた制御視野の画像、さらには、これを透過画像に加工した透過画像181などを表示する(図11(a)参照)。
一方、同図(b)に示すような他方のウインドウ182には、CCDカメラで得た実画像を表示して、このウインドウ182自身の属性に、トランスペアレントの属性を設定して、このウインドウ182の下に重なっている画像などが透過して見えるようにしている。
【0066】
そして、同図(c)に示すように、透過ウインドウ182を、ウインドウ180の上にぴったり重ねて表示し、下位ウインドウ180に表示されているビデオ画像181を観察しながら、透過ウインドウ182で実画像の観察を行ってもよい。
このようにしても、画面を有効活用することができる。
【0067】
ここで、上位ウインドウ182をマウスなどで移動させる時は、下位ウインドウ180の表示を一旦消して、上位ウインドウ182の移動した場所にて、下位、上位の順に各ウインドウを描画させると、上位、下位ウインドウを、前記移動前と同様にぴったり重ねて表示することもできる。
【0068】
なお、前記各透過画像、透過ウインドウは、CPU138により、透過率を適宜変更することもできる。
ところで、従来のアパーチャ像と試料の全体像とを合成する手法では、観察可能な範囲よりステージの移動可能な範囲が遥かに広いので、測定点などの指定を行うに際し、種々の制限を受けることもあった。
【0069】
このために、本実施形態においては、CPU138が、ディスプレイ148に、前記試料画像を表示するための試料画像表示画面と、試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に検出するのに必要な各種制御情報、たとえば、予約済みの測定点、各測定点で予約済みのアパーチャの状態などを表示するための制御情報表示画面と、を並べて表示してもよい。
【0070】
すなわち、図12において、試料画像表示画面184には、CPU138により、全視野、制御視野などの試料画像を表示している。
一方、指定手段により指定された測定点p1〜p4、ステージの現在位置p0などは、CPU138により制御情報表示画面186のみに表示している。
さらに、図13に示すように、制御情報表示画面186には、前記各測定点p1〜p4で予約済みのアパーチャの開度および角度a1〜a4などを表示可能にしてもよい。
【0071】
たとえば、CPU138により、アパーチャ116の中心部分と、それに対応する測定点とが一致するように、アパーチャ116の開度、角度などの状態を示す枠a1〜a4を、各対応測定点p1〜p4に重ねて表示している。
そして、測定の開始を指示する信号が、指定手段などよりCPU138へ入力されると、CPU138は、制御情報表示画面186上に予約済みの測定点pn、アパーチャの状態anなどの各種制御情報に従い、順次アパーチャ制御、ステージ制御をして、前記各測定点よりの赤外スペクトル測定を自動的に行う。
【0072】
このように本実施形態においては、CPU138により、試料画像表示画面184と、制御情報表示画面186と、を重畳せずに並べて表示している。
すなわち、ディスプレイ148で、各種予約済み制御情報を観察可能にした機構では、従来の可視筒鏡などの目視観察手段を用いたものに比較して、測定者が、測定点、アパーチャの状態などの各種予約済み制御情報を、ディスプレイで簡便に確認することができる点では優れているものの、試料画像上に予約済み制御情報を重ね過ぎると、試料画像の観察を良好に行えず、予約などを正確に行えないこともあった。
【0073】
そこで、本実施形態においては、CPU138により、試料画像を表示するための試料画像表示画面184と、試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に得るのに必要な、予約済みの測定点、アパーチャの状態などの各種制御情報を表示するための制御情報表示画面186と、を重畳せずに並べて表示している。
そして、予約済みの測定点pnならびにアパーチャの開度および角度などの状態を示す枠anなどを、制御情報表示画面186のみに表示させることにより、全視野、制御視野などの試料画像の観察を良好に行いながら、試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に得るのに必要な各種制御情報を正確に確認したり、変更することもできる。
【0074】
これにより、測定点などの調整を行う際は、時間短縮を図ることもできる。
さらに、たとえば、画面のバックグラウンドに官能基のマッピングデータなどを表示可能にすることにより、マッピング測定の結果に従い、さらに測定点の指定、アパーチャの状態の変更などが可能となり、測定時間を、より短縮化することもできる。
【0075】
なお、制御情報表示画面186では、マッピングを行う際の自動ステージ制御に関する予約も可能である。
また、手動ステージを用いた場合には、この制御情報表示画面186は、表示しなくてもよい。
また、同図においては、試料画像表示画面184と制御情報表示画面186を横に並べて表示した例について説明したが、これに限られるものでなく、縦や斜めなどでもよい。
【0076】
また、制御表示表示画面186は、最大でステージの動作範囲をカバーしてもよい。また、必要に応じて拡大表示ないし縮小表示を可能にしてもよい。このような拡大、縮小モードでは、自動ステージの全動作範囲、試料画像表示画面184と同一サイズ、さらには任意にカーソルで操作可能な領域を表示させてもよい。
【0077】
さらに、測定点の指定とアパーチャの状態の確認などをする際は、マウスなどの指定手段により、ファンクションボタンなどを操作して、試料画像表示画面184に表示された全視野の画像、制御視野の画像のうち、一方の画像をアクティブにしたときは、他方の画像をフリーズして、全視野と制御視野との間で簡便に切り換えられるようにしてもよい。
【0078】
たとえば、本実施形態のように、自動ステージを用いた場合は、ステージの移動を指示する信号がCPU138に入力されると、CPU138が全視野の実画像をアクティブにしてもよい。
これに対し、手動ステージを用いた場合は、アパーチャの動作が終了したのち、CPU138が全視野の実画像をアクティブにしてもよい。
また、アパーチャ操作の命令を実行する前は、全視野の実画像をフリーズにしておいてもよい。
【0079】
また、前記画像をアクティブにするか、またはフリーズかの選択は、前述のようにCPU138が自動的に行うのでなく、測定者により、手動的に選択可能としてもよい。
さらに、アパーチャの状態の確認、変更時には、全視野の画像を画面上でインチングでずらしてもよい。
つぎに、試料画像表示画面184と制御情報表示画面186を、より具体的に示す。
【0080】
試料画像表示画像
(1)標準画像(スタンダード):視野領域**μm×**μm
たとえば、アパーチャ半開時の制御視野の画像を、試料画像表示画面の表示領域全面に、標準画像表示してもよい(図14参照)。
(2)広視野画像(ワイド):視野領域**μm×**μm
たとえば、アパーチャ全開時の全視野の画像を、前記同様の表示領域全面に、標準画像表示してもよい(図15参照)。
【0081】
(3)連結画像(マルチ):視野領域n(**μm)×m(**μm)
たとえば、前記標準画像をメモリ152に縦n枚、横m枚取り込み、CPU138により、前記同様の表示領域に連結して表示してもよい(図16参照)。
ただし、前記nは、たとえば縦2〜**までの整数倍、前記mは、たとえば横2〜**までの整数倍としてもよい。
なお、このような連結画像を表示する時は、制御情報表示画面186を図17に示すような全面マップとしてもよい。
【0082】
制御情報表示画面
最大表示領域は、ステージの移動範囲、最小領域は前記視野領域**としてもよい。
また、前記図14〜17に示したスタンダードマップ、ワイドマップ、マルチマップ、最大マップの表示を、マウスなどを用いてツールボタンなどより選択可能にしてもよい。
この制御情報表示画面186では、以下のコントロールも可能にする。
【0083】
(1)自動ステージのコントロール
▲1▼多点測定:1点〜30点、もしくは現在のマッピングソフトに順ずる。
▲2▼格子測定:測定領域と設定した測定点数とより算出されるアパーチャサイズによる格子測定を可能にする。
▲3▼直線測定:始点と終点とを制御情報表示画面上で指定して、分割点数とアパーチャサイズを選択して直線上の測定を可能にする。
【0084】
(2)選択した測定点とステージの現在位置を表示可能にする。
(3)測定済みの測定点のスペクトルも表示可能にする。
(4)アパーチャ設定
▲1▼多点測定:各測定点において独立にアパーチャの状態の予約をすることができるようにする。
▲2▼格子測定:測定領域と設定した測定点数とより算出されるアパーチャサイズによる格子測定を可能にする。
▲3▼直線測定:直線測定時のアパーチャの状態予約を可能にする。
【0085】
(5)アパーチャの設定方法
アパーチャの設定では、制御情報表示画面よりX,Y,θの2軸の設定、回転の設定もできるようにしてもよい。
このような設定は、制御情報表示画面に、アパーチャの現在位置より算出した制御視野の画像を表示して、これを基に設定することができるようにしてもよい。
【0086】
ここで、アパーチャの座標を表示可能にし、数値入力を可能にしてもよい。
また、アパーチャは、90°回転で設定可能にする。
また、アパーチャの開度および角度などの状態は、制御視野の画像上に直接マウス・ポインタなどを置いて操作することにより変更可能にしてもよい。
さらに、アパーチャの設定動作中は、試料画像表示画面の制御視野の実画像をアクティブにして、設定状況をリアルタイムに表示可能にしてもよい。
【0087】
(5)制御情報表示画面186には、格子測定を行った場合の官能基マップをバックグラウンドに表示してもよい。このマップ表示において、測定点を選択すると、その測定点より得られたスペクトルを表示してもよい。
また、この時、リファレンススペクトルも表示して、任意の波数位置を選択することができるようにしてもよい。
【0088】
また、前記実施形態においては、測定点の選択、アパーチャの調整などを行うに際し、制御情報表示画面上で選択した例について説明したが、これに限られるものでなく、試料画像表示画面上でもよい。
たとえば、前記連結画像を表示して測定点が複数ある場合には、画像表示画像上で選択することが好ましい。
すなわち、試料画像表示画面に表示されている試料画像のある位置にマウス・ポインタを合わせてマウスをクリックすると、CPU138がその位置に相当する点ないし座標などが、制御情報表示画面に表示する。
【0089】
このようにして測定点を制御情報表示画面に表示したのち、測定者は、試料画像表示画面の標準画像を見ながら、測定点の観察およびアパーチャの状態の確認、変更などを行ってもよい。
さらに、本実施形態においては、メモリ152などに、以下に示す機能を実行可能なプログラムを格納しておくことにより、多機能化を図ることもできる。
【0090】
スケッチ
本実施形態においては、図18(a)に示すように試料画像表示画面184に表示された実画像188を基に、制御情報表示画面186に、テンポラリなマーカM1〜M8を作成してもよい。
そして、このような機能を用いると、試料のコーナなどの試料形状を表す任意な点に対してステージを移動させ、実画像を見て位置を確認しながら、テンポラリなマーカMnを設定する。
【0091】
このような操作を繰り返して試料の概略形状を表すのに十分なマーカMnを置いたところで、CPU138は、制御情報表示画面の各マーカMn間を線で結ぶことにより、試料の概略形状190をスケッチしてもよい(同図(b)参照)。
【0092】
スペクトルデータとの連動
本実施形態においては、多点測定およびマッピング測定の後、制御情報表示画面に測定点を表示させてもよい。
ここで、各測定点のうち、所望の測定点上にカーソルを合せてマウス・ボタンを押すと、CPU138が新しいウインドウを開いて、その測定点で得たスペクトルデータを表示してもよい。
【0093】
スケール
本実施形態においては、試料の大きさを容易に把握するため、試料画像表示画面と制御情報表示画面に、図19(a)に示すようなスケール192を表示させてもよい。
同図において、スケール192は、画面右下に表示されているが、マウスなどでドラッグ・アンド・ドロップすることにより、画面上の任意の位置に移動してもよい。
【0094】
また、スケールの幅Lは、自由に設定できるようにしてもよい。
また、スケールの種類は、たとえば、同図(b)〜(d)より、選択することができるようにしてもよい。
さらに、スケールの文字、たとえば40μmなどは、表示するか、または表示しないかを選択することができるようにしてもよい。
このようにスケールを表示することにより、試料のサイズを、容易に把握することも可能となる。
【0095】
目盛線の種類
本実施形態においては、試料画像観察画面と制御情報表示画面の間で、試料の位置を容易に対比するため、つぎのような目盛線を表示させてもよい。
たとえば試料画像の観察時に、センタの位置を強調するため、たとえば、図20に示すような縦横の目盛線194aを表示してもよい。
【0096】
または、試料画像表示部分と制御情報表示画面の位置関係を容易に対比するため、図21に示すような縦横の目盛線194bを表示してもよい。
または、アパーチャ設定時の角度の対比を容易にするため、図22に示すような放射状の目盛線194cを表示してもよい。
【0097】
ツールボタン
本実施形態においては、使用するツールを、図23に示すようなツールボタンより選択してもよい。
たとえば測定者は、このウインドウ上の矢印ボタン196aをマウス・クリックすると、測定点の選択をすることができる。
また、定規ボタン196bをクリックすると、試料画像のある部分の測長をすることができる。
【0098】
具体的には試料画像表示画面に表示された試料画像上における測長部位の始点にマウスのカーソルを合わせてそのボタンを押し、終点で離すと、CPU138が2点間の距離を数値で表示してもよい。
さらに、前記標準画像、広視野画像、連結画像などの表示の切り換えを、同図に示すようなツールボタンより行ってもよい。
【0099】
偏光子設定
本実施形態にかかる機構に、たとえば偏光子などのように光路中に入れたり待避させたりする部品を設けた場合は、偏光子設定を、図24に示すようなウインドウ上で行うことができる。
たとえば測定者が、INの項目をチェックすると、CPU138により偏光子を光路中に入れさせる。逆にOUTの項目をチェックすると、それを待避させる。
また、このようなウインドウ上で偏光子の角度を選択してもよい。
【0100】
アパーチャ設定
本実施形態においては、図25に示すようなウインドウ上で、アパーチャ設定を行ってもよい。
たとえば測定者が、このウインドウ上で、アパーチャの縦および横の開口並びに角度を入力し、適用ボタン198を押すと、CPU138が設定された開口および角度でアパーチャを動作させてもよい。
【0101】
観察/測定設定
本実施形態においては、図26に示すようなウインドウ上で観察/測定設定をすることができる。
たとえば、測定の項目201がチェックされた状態で、選択欄203にて反射かまたは透過かを選択すると、CPU138はその設定内容で測定を行う。
【0102】
また、観察205の項目がチェックされた状態で、同様にして反射かまたは透過かを選択すること、その内容で観察を行うこともできる。
さらに、このウインドウの照明調整では、インジケータ207にマウス・カーソルを合わせてマウス・ドラッグすることにより、照明の輝度を、0から最大の間で調節することができる。
【0103】
対物鏡選択
本実施形態においては、対物鏡選択を、図27に示すようなウインドウ上で設定してもよい。
たとえば測定者がオートの項目209をチェックすると、CPU138が透過フォーカスをオートにしたり、チェック209を外すと、ボタン211、選択欄213より0から100までの間で固定することができる。
また、このウインドウ上では、対物鏡の欄215で使用している対物鏡の種類を選択することができる。たとえば、16倍のカセグレン鏡を選択することができる。
【0104】
XYZステージ制御
本実施形態においては、XYZステージ制御を、図28に示すようなマウス操作またはキー操作のウインドウ上で行うことができる。
たとえば、同図に示すようなマウス操作のウインドウでは、測定者は、ジョイステック217上の任意の位置でマウス・ボタンをクリックすることにより、ステージを移動する方向および速度を選択することができる。
【0105】
すなわち、原点に対しマウス・クリックした方向で、ステージを移動する方向を選択する。たとえば、X方向をクリックすると、ステージは+X方向へ移動する。
また、クリックした原点からの距離により、ステージを移動する際の速度を選択する。
すなわち、A点と、それより遠い場所に位置するB点を比較すると、B点をマウス・クリックすると、A点をクリックした場合に比較し速い速度でステージが移動する。
【0106】
また、同図に示すウインドウ上のキー操作219のボタンを押すと、図29に示すようなキー操作の表示に切り替わるので、このウインドウ上で、測定者は、キーボードより入力欄221に数値を入力することにより、ステージ制御をする。
このような偏光子、対物鏡選択、ステージ制御などの部品の操作などを画面上で可能にすることにより、そのような工夫のないものに比較し、操作容易化を図ることもできる。
【0107】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明にかかる赤外顕微鏡によれば、前述のようにアパーチャを介した顕微手段よりの試料像光を、導光手段により受光手段ないし撮像手段へ選択的に導光している。
すなわち、赤外スペクトル測定を行う時は、導光手段により、アパーチャを介した顕微手段よりの試料像光を受光手段へ導光している。また、アパーチャの状態の確認、変更などを行う時は、前記赤外スペクトル測定時と同様の試料像光を撮像手段へ導光している。
この結果、測定者は、表示手段で実際にアパーチャにより選択されている試料の特定部分を確認することができる。これにより、試料の特定部位の測定を、より確実に行うことができる。
また、全視野の実画像をキャプチャにより取り込み、表示制御手段により、先ほどキャプチャで得た全視野のビデオ画像上に、前記撮像手段で得た制御視野の実画像を重畳表示することにより、赤外スペクトルを得る特定部分のみならず、その周辺部分も簡便に観察することができる。
また、制御視野の実画像をキャプチャにより取り込み、表示制御手段により、撮像手段で得た全視野の実画像上に、先ほどキャプチャで得た制御視野のビデオ画像を重畳表示することにより、実際に赤外スペクトルを得る部分も観察することができるため、測定点の指定などを、より正確におよび容易に行うことができる。
また、表示制御手段により、全視野の実画像に、アパーチャにより選択されている制御視野領域を示す枠を表示することにより、全視野との重畳部分を大幅に少なくすることができるので、試料画像の観察を、より良好に行うことができる。
また、前記枠を含む各画像を、表示制御手段により、1つのウインドウに重畳表示可能にすることにより、画面を有効活用することができる。
また、前記表示手段に重畳表示可能な、前記枠を含む各画像のうち、上位画像を加工手段により透過加工することにより、上位画像のみならず、下位画像も観察することができる。
さらに、前記表示制御手段により、前記試料画像を表示するための試料画像表示画面と、試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に検出するのに必要な、測定点、アパーチャの状態の予約済み制御情報を表示するための制御情報表示画面と、を並べて表示することにより、画面に表示する予約済み制御情報が増えた場合であっても、測定者は、試料画像の観察を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来のView In View法を用いた赤外顕微鏡の概略構成の説明図である。
【図2】従来のATOS照明法を用いた赤外顕微鏡の概略構成の説明図である。
【図3】本発明の一実施形態にかかる赤外顕微鏡の概略構成の説明図である。
【図4】前記図3に示した赤外顕微鏡の表示手段による表示画面の一例である。
【図5】,
【図6】,
【図7】,
【図8】,
【図9】,
【図10】,
【図11】前記図4に示した表示画面の変形例である。
【図12】,
【図13】前記図3に示した赤外顕微鏡において好適な試料画像表示画面と制御情報表示画面との説明図である。
【図14】,
【図15】,
【図16】,
【図17】前記図12、13に示した表示画面のより詳細な例である。
【図18】,前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能なスケッチ機能の説明図である。
【図19】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能なスケール機能の説明図である。
【図20】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能な目盛線機能の説明図である。
【図21】,
【図22】,前記図20に示した目盛線の変形例である。
【図23】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能なツールボタン機能の説明図である。
【図24】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能な偏光子設定機能の説明図である。
【図25】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能なアパーチャ設定機能の説明図である。
【図26】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能な機能の観察/測定設定機能の説明図である。
【図27】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能な対物鏡選択機能の説明図である。
【図28】前記図3に示した赤外顕微鏡に付加可能なステージ制御機能の説明図である。
【図29】前記図28に示したステージ制御機構の変形例である。
【符号の説明】
110…赤外顕微鏡
114…ステージ(顕微手段)
116…アパーチャ
118…受光手段
124…導光手段
130…カセグレン鏡(顕微手段)
138…CPU(表示制御手段、キャプチャ、加工手段など)
146…CCDカメラ(撮像手段)
148…ディスプレイ(表示手段)
150…指定手段
152…メモリ(キャプチャ)

Claims (7)

  1. ステージ上の試料より光を採取する顕微手段と、
    前記顕微手段により採取された光より、前記試料の特定部位の光のみを採取するアパーチャと、
    前記アパーチャにより選択されている試料の特定部位より、赤外スペクトルを検出する受光手段と、
    を備えた赤外顕微鏡において、
    前記アパーチャを介した前記顕微手段よりの試料像光を撮像する撮像手段と、
    前記撮像手段により撮像された試料画像を表示するための表示手段と、
    前記アパーチャを介した前記顕微手段よりの試料像光を、前記受光手段または前記撮像手段へ選択的に導光する導光手段と、
    実際に前記アパーチャにより選択された制御視野領域を示す枠を作成する作成手段と、
    前記表示手段において、前記撮像手段で得た全視野の画像上に、前記作成手段で得た枠を重畳表示させる表示制御手段と、
    を備えたことを特徴とする赤外顕微鏡。
  2. 請求項1記載の赤外顕微鏡において、前記作成手段は、前記撮像手段で得た画像を二値化処理し、前記アパーチャの開口部分か、または掩蔽部分かを識別する識別手段を備え、
    前記作成手段は、前記識別手段で得た開口部分より掩蔽部分へ一定の幅をもつ、前記枠を作成し、
    前記表示制御手段は、前記撮像手段で得た全視野の画像上に、前記作成手段で得た枠を重畳表示することを特徴とする赤外顕微鏡。
  3. 請求項1又は2記載の赤外顕微鏡において、前記制御視野の画像のエッジの座標値を、該画像撮像時のアパーチャ制御情報に基づき読み取る読取手段を備え、
    前記作成手段は、前記読取手段で得た各座標間を直線補完して、前記枠を作成し、
    前記表示制御手段は、前記撮像手段で得た全視野の画像上に、前記作成手段で得た枠を重畳表示することを特徴とする赤外顕微鏡。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の赤外顕微鏡において、前記表示制御手段は、前記表示手段にウインドウを1つ開き、該1つのウインドウに、前記枠を含む各画像を重畳表示可能にしたことを特徴とする赤外顕微鏡。
  5. 請求項1〜4の何れかに記載の赤外顕微鏡において、前記表示手段に重畳表示可能な、前記枠を含む各画像のうち、上位画像を透過画像に加工可能な加工手段を備えたことを特徴とする赤外顕微鏡。
  6. 請求項記載の赤外顕微鏡において、前記表示制御手段は、前記表示手段に、同様のウインドウを2つ開き、一方のウインドウに、前記キャプチャで得たビデオ画像を表示し、
    他方のウインドウを透過ウインドウにして、該透過ウインドウに、前記撮像手段で得た実画像を透過画像で表示し、
    前記ビデオ画像を表示しているウインドウ上に、前記実画像を透過画像で表示している透過ウインドウをぴったり重ねて表示することを特徴とする赤外顕微鏡。
  7. 請求項1〜の何れかに記載の赤外顕微鏡において、前記表示制御手段は、前記表示手段に前記試料画像を表示するための試料画像表示画面と、
    前記試料の特定部位より赤外スペクトルを自動的に得るのに必要な、各種制御情報を表示するための制御情報表示画面と、を並べて表示することを特徴とする赤外顕微鏡。
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