JP4650107B2 - 共焦点光学系を有した測定装置 - Google Patents

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Description

本発明は、共焦点光学系を用いて被検部位を高精度に測定する測定装置に関する。
従来、微小な被検物の形状を高精度で測定できる装置として、共焦点光学系を用いた形状測定装置が知られている。共焦点光学系は、対物レンズの後ろ側焦点位置にピンホールを置くことにより、焦点面(ピントが合った面)以外から出る光を除去してコントラストの高い画像が得られるようにしたものであり、この共焦点光学系の焦点面を被検物に対してその高さ方向に一定量ずつ相対移動させて被検物の走査画像(画像データ)を取得すれば、被検物表面のうち焦点面と一致した部分だけが明るくなる画像が各高さごとに得られるので、これを3次元画像処理することにより、精度の高い形状測定結果が得られる。
特開2002−13917号公報
しかしながら、上記被検物の高さ測定を行う場合、すなわち被検物の外形形状を求める場合には、各Z軸上の所定間隔ごとの走査画像データを全て取り込むことなる。例えば、被検物が半導体チップのように保護樹脂(半透明部材)などで覆われているような物の場合には、Z軸方向に複数の焦点面(ピーク光量画像)が検出されることになる。そうなると、形状測定装置では、半導体チップの外形形状を計測することはできるが、半導体チップの保護樹脂に隠れた被検部位の高さ測定をしようとしても、複数の光量ピークのうち最大値を示す画像データのみ(輪郭画像)が測定結果として取得されてしまい、所望の被検部位の高さを測定できないことがあった。
本発明はこのような問題に鑑みてなされたものであり、半透明物質などに覆われた被検物であってもその内部の所望の被検部位の計測ができる共焦点光学系を有した測定装置を提供することを目的としている。
このような目的を達成するため、本発明の測定装置は、共焦点光学系を備え、共焦点光学系の焦点面を被検物に対してその高さ方向に相対移動させながら異なる高さ位置ごとに、順次、前記被検物の光量データを取得し、記憶する装置であり、被検物の被検部位を指定すると共に、その指定した被検部位の高さ方向の光量データ分布グラフ上において、所望の測定範囲を任意に指定し、指定情報をティーチングデータとすることで、その記憶した光量データに基づき被検部位の高さなどの測定が可能である。
本発明に係る測定装置によれば、被検物の被検部位を指定することで、その被検部位の高さ方向の測定範囲を自由に設定できるので、所望の箇所の高さなどの測定ができる。また、ティーチングデータとしてその測定範囲を記憶することで、無駄のないスキャン範囲を設定でき、その範囲内で取得された光量データに基づき形状測定ができるので、形状測定などのデータ処理を高速化できる。
(測定装置1の全体構成)
以下、図1及び図2を参照して本発明の好ましい実施形態について説明する。図1は本発明の実施形態に係る高さ測定装置1の共焦点光学系の構成図を示している。図2は測定装置1の処理装置18のブロック図を示している。
図1は本発明に係る測定装置1を示しており、一度のスキャンで広視野の高さ測定を行う高さ測定光学系2と、ズーミングにより求めたい位置の2次元測定を高精度で行う2次元測定光学系3とから構成される。
高さ測定光学系2は、共焦点光学系を形成しており、被検物40から光軸上に並んで、1/4λ板6、第1対物レンズ7、第2対物レンズ8、共焦点ディスク9、第1偏光ビームスプリッタ11、第1リレーレンズ12、ハーフプリズム13及び高感度CFカメラ14を有しており、また、ハーフプリズム13の側方に低感度CFカメラ15を有し、第1偏光ビームスプリッタ11の側方に、第1コンデンサレンズ17と第1照明用光源16を有している。
この高さ測定光学系2において、第1照明用光源16から出射された光線は第1コンデンサレンズ17で平行光に変換され、第1偏光ビームスプリッタ11に入射する。この第1偏光ビームスプリッタ11は、入射した光線のうちP偏光を透過し、S偏光を反射する性質を有しており、反射した光線(S偏光)が共焦点ディスク9の上面に照射される。
共焦点ディスク9は、薄い円板状に形成されており、板厚方向に貫通する共焦点ピンホール9aが螺旋状に多数形成され(このような構成の共焦点ディスクはニッポウディスクとも呼ばれる)、第1偏光ビームスプリッタ11で反射された光線(照明光)を遮るように、高さ測定光学系2の光軸に対して直交するように配置されている。この共焦点ディスク9は、モータ10により所定の回転速度で回転されており、共焦点ピンホール9aを通過した照明光は、第2対物レンズ8及び第1対物レンズ7でステージ上に載置されている被検物40に共焦点ピンホール9aの像として集光されて照射される。なお、図1においては2つの共焦点ピンホール9aを図示している。
被検物40に集光照射された共焦点ピンホール9aの像は、被検物40の表面(以下、「物体面O」と呼ぶ)で反射されて、再び第1対物レンズ7に入射し、この第1対物レンズ7及び第2対物レンズ8で集光されて共焦点ディスク9の下面に被検物40の表面の像を結像し、さらに、共焦点ピンホール9aを通過する。このとき、第1照明用光源16から出射されて共焦点ピンホール9aを通過した照明光(S偏光)は、第1対物レンズ7と被検物40との間に配設された1/4λ板6を2回通過するため、P偏光に変換される。そのため、第1偏光ビームスプリッタ11を透過することができ、この第1偏光ビームスプリッタ11を通過した後、第1リレーレンズ12で集光されてハーフプリズム13を一部の光線が透過して高感度CFカメラ14の撮像面に共焦点ピンホール9aの反射像として結像する。また、ハーフプリズム13で残りの光線が反射し低感度CFカメラ15の撮像面に共焦点ピンホール9aの反射像として結像する。なお、ハーフプリズム13は約70%の光線を反射し、約30%の光線を透過するように構成されている。
本実施例に係るスキャン測定装置1において検査の対象とする被検物10は、材質の違いにより物体面Oでの照明光の反射率が約200倍程度の差が生じることがあるため、1台のカメラで共焦点ピンホール9aの反射像を効率良く測定することは困難である。そのため、ハーフプリズム13で透過光と反射光に分けて、被検物40の材質(反射率)に応じてそれぞれ検出感度の異なる2台のCCDカメラ(高感度CFカメラ14及び低感度CFカメラ15)を切り替えて検出するように構成されている。このカメラ14,15で検出された反射像の信号は、処理装置18に渡される。
この処理装置18は、図2に示すように、演算制御装置31、記憶装置32、表示装置33、キーボード34、ポインティングデバイス35などの基本構成を備えており、詳細は後述する。
また、1/4λ板6でS偏光をP偏光に変換して第1偏光ビームスプリッタ11を透過させるように構成することにより、第1偏光ビームスプリッタ11よりも被検物側の光学部材の表面で反射するフレア光(このフレア光は、1/4λ板6を通過していないためS偏光である)を第1偏光ビームスプリッタ11で遮断して、カメラ14,15に入射しないようにすることができ、高さ測定の精度を向上させることができる。
このように、共焦点ピンホール9aが形成された共焦点ディスク9をモータ10により所定の速度で高速回転させることにより、この共焦点ピンホール9aを通過した照明光がスポット光として被検物40の物体面Oをスキャンすることとなり、この共焦点ピンホール9a(スポット光)の反射像を高感度CFカメラ14若しくは低感度CFカメラ15で検出して処理装置18で処理することにより、被検物40の高さ情報を得ることができる。
カメラ14,15の撮像面に結像される共焦点ピンホール9a(スポット光)の反射像は、第1対物レンズ7の焦点面が物体面Oに一致しているときだけ明るく写り、物体面Oが光軸方向に焦点面からずれているときは暗く写る。そのため、本実施例に係るスキャン測定装置1では、第1対物レンズ7を光軸方向に移動させて反射像の光の強度変化をカメラ14,15で取得して高さ情報を求めるように構成されている。以下、具体的な方法について説明する。
第1対物レンズ7は、駆動部19及び光軸方向の位置を検知する位置センサー(光学式エンコーダーなど)19aにより被検物40に対して光軸に沿って上下に移動可能なように構成されている。そのため、第1対物レンズ7の焦点面付近に被検物40の物体面Oが位置するようにしてこの第1対物レンズ7を上下に移動させると、第1対物レンズ7の光軸方向位置Zとカメラ14,15で検出される反射像の光の強度Iとの関係は、図4に示すように、第1対物レンズ7の焦点面と物体面Oとが一致する位置Zにおいて、光の強度Iが最も大きくなるような分布を示す。よって、処理装置18で駆動部19を制御して第1対物レンズ7を光軸方向に移動させて、カメラ14,15で検出された信号の光量ピーク値を求めることにより、そのときの第1対物レンズ7の光軸方向位置Z(位置センサー19aから得た情報)から、被検物40の高さ情報を得ることができる。このとき、第1対物レンズ7及び第2対物レンズ8からなる結像光学系を被検物40側がテレセントリックとなるように構成することにより、第1対物レンズ7が移動してデフォーカスしてもこの結像光学系における倍率変動がないため、同一倍率で反射像を測定することができ、測定精度に影響を与えることがない。
なお、上述のように、共焦点ディスク9を所定の速度で高速に回転させて被検物40をスキャンしているため、被検物40(物体面O)上の多数のポイントに対する高さ情報を同時に測定することができる。このとき、物体面O上の測定範囲は、カメラ14,15の撮像面の撮像視野に対応し、被検物40の高さ情報の測定範囲は、第1対物レンズ7の光軸方向の移動範囲に対応する。また、物体面Oが高さ測定光学系2の光軸に対して傾きがあると、この物体面Oで反射した反射光(共焦点ピンホール9aの反射像)が第1対物レンズ7に入射せず測定できない。そのため、高さ情報の測定可能な物体面Oの傾きの範囲は、第1対物レンズ7の開口数により決定される。
次に、2次元測定光学系3について説明する。この2次元測定光学系3は、明視野光学系を形成しており、高さ測定光学系2の光軸上で第2対物レンズ8と共焦点ディスク9との間に第1ミラー20を挿抜することにより、2次元測定光学系3で被検物40の測定が可能なように構成されている。そのため、2次元測定光学系3は、被検物40から順に、第1対物レンズ7、第2対物レンズ8、第1ミラー20、この第1ミラー20の側方に配設されて第1ミラー20と対向する第2ミラー21、第2ミラー21の上方に配設された第2偏光ビームスプリッタ22、第2リレーレンズ23、第2リレーレンズ23を構成する2枚のレンズの間に配設されたズーム光学系24及び明視野カメラ25とから構成される。また、第2偏光ビームスプリッタ22の側方には、第2コンデンサレンズ27及び第2照明用光源26を有している。なお、第1対物レンズ7と第2対物レンズ8は、高さ測定光学系2と共用されている。
この2次元測定光学系3において、第2照明用光源26から出射された光線は第2コンデンサレンズ27で平行光に変換され第2偏光ビームスプリッタ22に入射する。この第2偏光ビームスプリッタ22も、入射した光線のうちP偏光を透過し、S偏光を反射する性質を有しており、反射した光線(S偏光)が第2ミラー21に入射する。そして、第2ミラー21で側方に反射された光線はさらに第1ミラー20で下方に反射されて第2対物レンズ8及び第1対物レンズ7で集光されて被検物40に照射される。被検物40で反射した光線は、第1対物レンズ7及び第2対物レンズ8により集光され第1ミラー20及び第2ミラー21で反射されて上方に出射して第2偏光ビームスプリッタ22に入射する。
この2次元測定光学系3においても、第2偏光ビームスプリッタ22で反射されたS偏光の光線は、1/4λ板6を2回透過してP偏光の光線に変換されているため、被検物40で反射された照明光は第2偏光ビームスプリッタ22を透過することができる。そのため、第2偏光ビームスプリッタ22よりも被検面側の光学部材の表面で発生したフレア光は第2偏光ビームスプリッタ22で遮断されるため、被検物40のクリアな画像を取得することができる。この第2偏光ビームスプリッタ22を透過した光線は、第2リレーレンズ23及びズーム光学系24により変倍されて明視野カメラ25の撮像面に被検物40の反射像として結像される。明視野カメラ25で検出された信号は処理装置18に渡される。
これらカメラ14、15、25により得られた画像データは、図2に示すように演算制御装置31に入力される。また、駆動部19のZ軸方向位置は位置センサー19aにより検出され、その検出情報は演算制御装置31(マイクロプロセッサー)に入力される。また、演算制御装置31にはピンホールディスク駆動部10、駆動部19、記憶装置32(半導体メモリやリムーブァブルメモリなど)、表示装置(液晶ディスプレイ)33、キーボード34及びポインティングデバイス(例えばマウス)35が接続されており、ピンホールディスク駆動部10及び駆動部19に制御信号を出力してこれらを作動させるほか、カメラ14,15より送られてきた画像データを記憶装置32に記憶させ(保存し)、表示装置33に表示することができるようになっている。また、記憶装置32は、明視野カメラ25の画像データも記憶している。
よって、本高さ測定装置1において、ピンホールディスク9を回転させた状態で、対物レンズ7をZ軸方向に所定のステップ毎に(間隔毎に)移動させながらその都度撮像を行えば、共焦点光学系2の焦点面FSにより被検物40を切断したときに得られる被検物40の断面形状の画像(断面の輪郭部のみが明るくなった画像、すなわち被検物40の共焦点像)が、その撮像が行われた焦点面FSの高さ方向(z軸方向)位置の情報と関連付けられた状態で得られる。なお、焦点面FSの高さ位置(高さ方向位置)は対物レンズ7のZ軸方向位置と一対一で対応するので、演算制御装置31は、位置センサ19aから出力される対物レンズ7のZ軸方向位置の情報に基づいて焦点面FSの高さ位置を把握することができる。ここで、焦点面FSの高さ位置とは、焦点面FSのステージ30に対する高さ方向(被検物40の高さ方向)の位置のことであり、焦点面FSがステージ30の上面30aに一致するときの焦点面FSの高さ位置を零と設定すれば、焦点面FSが被検物40中の被検部位(高さを測定しようとしている被検物中の一部位)に一致した状態では、そのとき検出される焦点面FSの高さ位置の値は、そのまま被検部位の高さ(ステージ30の上面30aからの高さ)の値となる。以下、このようにステージ30の上面30aを基準とした焦点面FSの高さ位置(距離)を、焦点面位置zと称する。
なお、上記説明では、被検物40と共焦点光学系2との相対移動を対物レンズ7をZ軸方向の移動により実現しているが、これに限らず、ステージ30をZ軸方向に移動してもよいし、対物レンズ7とステージ30とを相対的に移動してもよい。
(形状、高さ測定を行う被検物40の構造の説明)
本実施形態に係る被検物40(ここではICチップ)の構造を説明する。図3は、被検物40であるICパッケージの断面図を示す。図4は、ICパッケージのワイヤ144の一部箇所の高さ測定の例を示し、縦軸にZ軸方向の変位を、横軸に受光光量Iの変化を示す。
図3、図4に示すように、ICチップである被検物40は、非透明材料からなる基板141と、この基板141の上面141aに載置された半導体チップ142と、半導体チップ142を覆うように形成された非透明材料からなる保護樹脂143とから構成されている。基板141と半導体チップ142とを導通するための複数のワイヤ144が、基板の複数の電極141bと半導体チップ142の複数の電極142aとに接続されている。この複数のワイヤ144は、保護樹脂143により保護されている。
ここでは、本測定装置が、ICチップの不良を判定するために使われる例を説明する。例えば、正常なICチップであれば、保護樹脂143により全てのワイヤ144が保護樹脂143で覆われることになるが、ワイヤボンデリング装置に不具合があると、保護樹脂143からワイヤ144が飛び出てしまうことがある。このようなワイヤ144が存在するか否かを判定するために、本測定装置による高速測定が必要となってくる。そのために、半導体チップ142と基板141とに接続されたワイヤ141個々の最大高さ箇所を測定し、その各最大高さが保護樹脂143の高さ以内にあるか否かを判定すればよい。
ICチップである被検物40は、複数のワイヤ144が存在し、各ワイヤ144の最大高さ箇所の高さを測定する例を示す。説明の都合上、図4は、ワイヤ144の一部の高さ測定の例を示し、縦軸に焦点面のZ軸方向の変位を、横軸にワイヤ144の長手方向の位置と受光光量Iの変化を示している。
なお、走査画像の取得工程における焦点面FSの走査方向(移動方向)は、z軸に対する正方向(下から上へ向く方向)とする。また、高さ方向走査領域の始点は基板141の上面141aより低い任意の位置(焦点面位置z=zs)とし、終点は保護樹脂143の上面143aよりも高い任意の位置(焦点面位置z=ze)とする。
CCDカメラ14,15を構成する一つの画素が受光する光の光量は高さ方向(z軸方向)の走査の過程において変化し、その画素が撮像領域とする被検物40上の部位に焦点面FSが近づく過程では受光光量(光量データ)は増大していき、両者が一致したときに極大(光量ピーク)となる。そして、上記被検物40上の部位から焦点面FSが遠ざかる過程では、受光光量は減少していく。図4はこのような焦点面位置(走査方向)zと上記画素における受光光量Iとの関係を示している。このことから、被検物40中のワイヤ144の被検部位について高さ測定を行う場合には、例えば、その被検部位を撮像領域に含む3画素(A、B、C)に注目して説明すると、所定の高さ方向の分解能(z1〜z15)で高さ方向領域についての走査画像(被検物40の断面輪郭形状に相当する各高さごとの画像データの集まり)を読み出して光量ピーク(I12、I22、I32)を検出し、その光量ピークに対応する焦点面位置(z4、z8、z12)を求めれば、その焦点面位置z(=zi)がそのまま被検部位の高さとなる。
更に高精度に高さ測定をするためには、以下に述べるように内挿演算処理を用いれば良い。本高さ測定装置1において、共焦点光学系2の焦点面FSを被検物40に対してその高さ方向(z軸方向)に所定の分解能で(所定ステップzi、i=1〜15)相対移動させながら(焦点面位置zを高さ方向に変化させながら)異なる高さ位置ごとにCCDカメラ14,15による撮像を行っている。そのため、CCDカメラ14,15が被検物40の走査画像(画像データ)を取得した場合、焦点面FSの高さ位置(焦点面位置zi)の変化に対する受光光量の変化のデータは離散的なものとしてしか得られないので、光量ピークに対応する分解能以下の焦点面位置zを直接検出することはできない。従って、光量ピークの焦点面位置(Zpi、i=1〜3)を求めるために、良く知られた内挿演算処理により光量ピークの前後の焦点面位置(例えば、画素Aの場合にはz3、z4、z5)を使い、所定分解能以下の焦点面位置を求めている。
(被検物の形状測定処理の説明)
以下、本実施形態に係る高さ測定装置によりICパッケージである被検物40の形状測定を行う具体的な手順について図5〜図11を用いて説明する。 図5は、測定装置の形状測定処理(画像処理)の概念図を示す。図6は、測定装置の形状測定処理(画像処理)のフローチャート図を示す。図7及び図10は、表示装置33が測定装置1の所定撮影倍率で被検物40を表示した表示例を示す。図8は、表示装置33に表示された被検物40の断面を概略説明するための図である。図9及び図11は、表示装置33に表示される被検物40の画像データの光量分布データのグラフを示す。
形状測定処理の特徴的な構成は、図5に示すように演算制御装置31のピーク検出部31a、三次元(3D)画像構築部31b、積算処理部31c、エラー処理部31dであり、これら処理を受けた走査画像データの取得、記憶にある。ここで言う走査画像データは、撮像装置19(二次元CCD素子)の画素単位の画像データを指している。すなわち、撮像装置19は、被検物40の3次元画像を取得するため、共焦点光学系の焦点面をz軸方向に所定分解能(所定間隔)ごとに移動させながら、走査画像データを記憶装置32に出力するが、記憶装置32は撮像装置19から送られてきた走査画像データの全てを記憶するわけではない。撮像装置19と記憶装置32との間に介在する演算制御装置31のピーク検出部31aにより不要な走査画像データ(画素単位の画像データ)が取り除かれ、記憶装置32には被検物40の輪郭像に相当する画像データ(光量データのピーク値を持つ画像データに対応するxyz座標情報及び光量データ情報)、その他に欠陥画素の情報のみが記憶される。その原理は、撮像装置19の画像データの中から、共焦点光学系により形成された被検物40の、共焦点位置にある被検部位の光像(共焦点像)のみが抽出されことにある。そして、その共焦点像に対応する画像データのみがxyz座標情報と共に関連付けされた画像データとして記憶装置32(32a〜32d)に記憶される。
撮像装置19は、共焦点光学系2の焦点面を被検物40に対してその高さ方向に相対移動させながら異なる高さ位置(z軸方向の所定分解能)ごとに、順次、被検物40の画像データを撮像装置19の画素毎に取得し、異なる高さ位置に取得した画像データを順次、ピーク検出部31aへ出力する。
ピーク検出部31aは、高さ位置毎に取得された画素単位の画像データの光量データ同士を比較し、最終的には各画素における光量データのピーク値を示す画像データを抽出する(チャンピオンデータの抽出)。その際に、高さ位置毎の分解能より高精度に高さ位置を求める場合には内挿処理演算のために、ピーク値を示す画像データとその前後の画像データを抽出する。これら単位画素毎の画像データは、光量データ情報(Ik-1、Ik、Ik+1)と、xyz座標情報(Zk-1、Zk、Zk+1)とから構成され、画像データ記憶部32dに記憶される。xyz座標情報は、三次元(3D)画像構築部31bに送られ、光量データ情報は、積算処理部31cに送られる。
三次元(3D)画像構築部31bは、各画素にピーク値を示す画像データのxyz座標情報(Zk-1、Zk、Zk+1)に基づき、被検物の各部位の高さを求める。この被検物の各部位の高さデータは、3D画像記憶部32bに出力され、格納される。この3D画像は、被検物40の高さデータに基づき、例えば擬似カラー情報で表されて表示装置33に表示される。これにより、表示装置33のモニターを見ると被検物40の各被検部位毎の高さが色により識別できる。
積算処理部31cは、異なる高さ毎の画像データの光量データ情報(Ik-1、Ik、Ik+1)に基づき、それらを積算することで積算画像(合成画像)を生成するものである。この積算画像データは、被検物40の例えば、ピーク値を示す画像データの光量データ情報とその前後の画像データの光量データ情報とを積算処理したものである(被見物40から反射光に基づく画像データである)。この積算画像データは、積算画像記憶部32cに出力され、格納される。
エラー処理部31dは、撮像装置19で取得された各画素毎の画像データから欠陥画素を特定するものである。各画素毎に取得された画像データの光量データ情報を監視することで、例えばその光量データと、予め決められた上限或いは下限光量データとを比較し、その上限或いは下限光量データの適正輝度範囲から逸脱する画素を欠陥画素として特定することができる。この結果、撮像装置19の撮像面の欠陥画素に対応するアドレス情報をエラー画像記憶部32dに出力し、格納する。
これら記憶装置32に格納されたデータは、イーサネットなどの転送経路を通じて外部装置例えばPCなどに転送できる。
次に、本測定装置の演算制御装置31の処理手順を図6〜図11に基づき説明する。
図6において、記憶装置32に格納されている実行プログラムの内容を示すフローチャートであり、演算制御装置31は、この実行プログラムを図示しない実行プログラム記憶装置から図示しない内部メモリに取り込んで実行する。
ICチップの被検物40である完成品の形状測定を行う際に、保護樹脂143の高さ及び、被検物40のワイヤ144の高さを測定することになる。例えば、図7の表示装置33に示されるように、被検物40が測定装置1の所定撮影倍率で拡大表示され、測定箇所の指定マーク50により指示された所が測定されることになる。図8は、説明の都合上、図7に表示された被検物40の断面を概略説明するための図である。
図7に示された被検物40に形成された多数のワイヤ144のそれぞれの最大高さを測定することで、保護樹脂143から各ワイヤ144が外に飛び出す不良がないか否かを検査(保護樹脂143とワイヤ144との間隔を求める)できる。そこで、以下にワイヤ144の形状測定につき具体的に説明する。
まず、ステップ1からステップ8において、図7の表示装置33で表示された被検物40の画像取得領域(矩形領域)の画像データを取得し、すなわち、被検物40の基礎的な画像データを取得する。
ステップ1及び2: 演算制御装置31は先ず、図6に示すように、駆動部19を作動させて、共焦点光学系2の焦点Fを高さ方向走査領域の始点(図4のz1)に一致させた後(ステップS1)、ピンホールディスク駆動部24を作動させて、ピンホールディスク14の回転を開始する(ステップS2)。これによりCCDカメラ14,15には、現在の焦点面位置zi=z1(高さ方向走査領域の始点)に応じた画像(基板141の表面141aの画像)が表示装置33に映し出される。
ステップ3: 演算制御装置31は、CCDカメラ14,15から焦点面位置ziにおける走査画像データ(光量データ情報及びxyz座標情報)を取得し、画像データファイルに一時記憶する。この画像データファイルには、所定枚数分の画像データが格納され、各画像データとして画素単位毎に、輝度データ情報とxyz座標情報が記憶されている。
この画像データは順次、ピーク検出処理部31a(ステップ4)とエラー処理部31dに送られる。
エラー処理部31dでは既に説明したように順次送られてきた画像データから欠陥画素を特定する。特定された欠陥画素は、そのアドレスデータがエラー画像記憶部32dに記憶される。
ステップ4: ピーク検出処理を実行する。演算制御装置31は、画像データファイルを開いて画像データを順次、読み出す。その読み出した画像データから、被検物40の被検部位に相当する画像内領域についての光量データ情報を検出し、今回読み出した画像データにおける光量データ情報と前回読み出した画像データにおける光量データ情報とを比較する。そして、今回読み出した画像データの光量データ情報の方が前回読み出した画像データの光量データ情報よりも大きくなっている状態から、今回読み出した画像データの光量データ情報の方が前回読み出した画像データの光量データ情報よりも小さくなる状態に切り換わったとき、その間にその画像内領域についての光量ピークが存在しているものと判断する(光量ピークの検出)。例えば、Nを或る整数とした場合、N番目の画像データの光量データ情報IN(焦点面位置はzNとする)とN−1番目の画像データの光量データ情報IN-1(焦点面位置はzN-1とする)との関係ではIN>IN-1であったものが、N+1番目の画像データの光量データ情報IN+1(焦点面位置はzN+1とする)とN番目の画像データの光量データ情報INとの関係ではIN+1<INとなった場合には、光量データ情報IN+1と光量データ情報IN-1との間に上記画像内領域についての光量ピークが存在していることが分かる。
例えば、図4においてワイヤ144の被検部位A点の部分では、光量データ分布IAに基づきピーク値I12が検出される。ワイヤ144の被検部位B点及びC点も同様に、光量データ分布IB、ICに基づきピーク値I32、I22が検出される。このピーク検出を行うために、内挿処理を行う場合には、ピーク値を示す画像データの前後の画像データの光量データ情報(A点に対応する画素AではI11、I13が検出され、B点に対応する画素BではI11、I13が検出され、C点に対応する画素CではI21、I23が検出される)も検出する。
ステップ5: 3D画像構築処理を実行する。ステップ4でピーク検出された光量ピークを持つ画像データ(図4の光量データI12、I22、I32)に関連するxyz座標データを取得する。図4では、ワイヤ144のA点では、光量データ情報(I11〜I13)に関連するxyz座標情報(z3〜z5)を取得する。また、B点では、光量データ情報(I31〜I33)に関連するxyz座標情報(z11〜z13)を取得する。また、C点では、光量データ情報(I21〜I23)に関連するxyz座標情報(z7〜z9)を取得する。このxyz座標情報に基づき、ワイヤ144の高さ情報(z情報)からワイヤ144の形状を3次元的に構築する。例えば、高さ情報を擬似カラー化することで、色によりワイヤ144の3次元画像を構築する。あるいは、高さ情報を明るさ表示することで、明暗によりワイヤ144の3次元画像を構築する。
そして、このワイヤ144の光量ピークを持つ画像データのxyz座標情報のみを記憶装置32の3D画像記憶部32bに記憶する。
すなわち、図4に示すワイヤ144のA点の部位に相当する撮像装置19の画素に着目して説明すると、A点の画像データとしてはZ1〜Z15の15枚の画像データが存在することになる。しかし、本実施形態の装置ではA点の部位に相当する撮像装置19の画素の15枚の画像データ全てを記憶装置32に記憶することはなく、Z3〜Z5の3枚の画像データのみを記憶することなる。このように、本実施形態では、画像データの記憶容量を抑制でき、ワイヤ144の形状測定処理を高速に実行可能である。撮像装置19の各画素に関連して、上記と同様な処理を行こなっていることで、画像データの記憶容量を大幅に削減することが可能となっている。
ステップ6: 積算画像処理を実行する。ステップ4でピーク検出された光量ピークを持つ画像データから、光量データ情報のみを取得する。図4では、ワイヤ144のA点では、光量データ情報(I11〜I13)を取得する。また、B点では、光量データ情報(I31〜I33)を取得する。また、C点では、光量データ情報(I21〜I23)を取得する。そして、このワイヤ144のA点の積算画像は、光量データ情報(I11〜I13)を積算することで作成される。同様に、B点及びC点においても3つの光量データ情報を積算することで作成される。この結果、ワイヤ144は、明るさの情報によって形状が形作られる。
そして、ワイヤ144の光量ピークを持つ画像データの光量データ情報のみが記憶装置32の積算画像記憶部32cに記憶される。その他の画像データを記憶することはない。
すなわち、図4に示すワイヤ144のA点の部位に相当する撮像装置19の画素に着目して説明すると、A点の画像データとしてはZ1〜Z15の15枚の画像データが存在することになる。しかし、本実施形態の装置ではA点の部位に相当する撮像装置19の画素の15枚の画像データ全てを記憶装置32に記憶することはなく、Z3〜Z5の3枚の画像データのみを記憶することなる。このように、本実施形態では、画像データの記憶容量を抑制でき、ワイヤ144の形状測定処理を高速に実行可能である。撮像装置19の各画素に関連して、上記と同様な処理を行こなっていることで、画像データの記憶容量を大幅に削減することが可能となっている。
ステップ7: 共焦点光学系の焦点面位置をZ軸方向に一定量移動zi(i=1〜15)する。この一定量移動毎に、上述したステップのように光量ピークを持つ画像データをサーチしている。
ステップ8: 共焦点光学系の焦点面位置をZ軸方向に走査(z15となるまで)が終了するまでステップ3〜ステップ7を繰り返す。これにより、被検物40の画像データを効率よく取得でき、記憶装置32の記憶容量も抑制でき、被検物40の形状測定を高速化できる。
ステップ9: 被検物40の画像表示ルーチンでは、表示装置33のモニター画面上に被検物40の3D画像や積算画像を表示できる。その際に、ユーザーはキーボード34により、欠陥画素データの読み出しの有無を選択できる。ユーザーは、欠陥画素のアドレスデータから、エラー情報を読み出して、欠陥画素から得られた画像データが信頼性の低いことを表示することができる。例えば、欠陥画素に相当する画像データに特定の色を付すことで、モニター表示上、正常な画素と識別ができる。このように、欠陥画素が特定できれば、高さ算出した結果の信頼性も同時に情報として得ることができる。
また、ステップ9の高さ/段差算出のサブルーチンでは、後述するように、オペレータの所望する被検物の被検部位の高さ/段差情報を、効率よく取得する。
ステップ10のティーチング処理では、後述するように、ステップ9で設定されたオペレータの所望する被検物の被検部位を記憶するとともに、その高さ/段差の情報の取得方法を記憶装置32に記憶する。
それでは、次にステップ9及びステップ10の処理について図7から図11を用いて詳細に説明する。
図7に示すように、オペレータは、表示装置33に表示された被検物40の一部拡大像(測定装置1の撮影倍率による画像)に基づき、所望する被検物40の高さ測定箇所を表示装置33上でポインティング(指定マーク50で指定)する。その指定マーク50で指定された箇所(被検物40の所望する箇所)の高さ測定が行われる。この高さ測定処理は、既に述べたように、演算制御装置31により積算画像すなわち光量ピークデータに基づき座標Zを内挿或いは非内挿処理して求めたり、また3D画像の画像データに基づき座標Zを内挿或いは非内挿処理して求めることができる。
図7に示される表示装置33に表示される被検物40の画像は、CCDカメラ25による明視野画像でも良く、或いはCCDカメラ14,15による積算画像(或いは3D画像)でも良い。
なお、表示装置33上に表示された画像がCCDカメラ25による明視野画像であった場合には、指定マーク50で指定された箇所(画素)のみが、既に図5で説明した画像処理が実行され、記憶装置32に籍算画像、3D画像の画像データが記憶される。
そして、オペレータが層厚さ算出(段差算出)を行う選択していたら、高さ測定と同様に、被検物の検出部位の厚さをXYZ座標データから算出する。
オペレータが(マウスによって)ポインティングした箇所(指定マーク50)上の画素Bに相当する画像データは、記憶装置32から読み出される。読み出された画像データの輝度に関連する光量データ分布は、図9に示すように表示装置33に表示される。表示装置33には、図7の被検物40の積算画像(或いは3D画像或いはCCDカメラ25で取得された明視野画像)による表示と、図9の指定マーク50上の光量データ分布のグラフ表示とが分割表示されても良い。
図9(A),(B)を用いて、オペレータが高さ測定する箇所をマニュアル設定する2つの方法について説明する。図8に概念的に示されるように、指定マーク50のZ軸方向の光量データ分布は、Z1位置において保護樹脂143の表面において光量ピークP1が発生し、また、Z2位置においてワイヤ144の表面において光量ピークP2が発生し、また、Z3位置において基板表面141aの表面において光量ピークP3が発生している。
まず、第一のマニュアル設定の方法について説明する。
図7に示すように、オペレータは表示装置33に表示された画像に対して、所望する測定箇所(被検物の被検部位)を指定マーク50で指定する。指定マーク50で指定された箇所の光量データ分布グラフが図9(A)に示すように表示される。オペレータは、図9(A)の光量データ分布グラフを見ながら所望の高さ、段差などの計測したい高さ方向の測定箇所を計測ライン51Aにより指定する。
計測ライン51Aは、ポインティングデバイ35を用いて、表示画面上で高さ方向(Z方向)に左右に移動でき、オペレータは、表示画面の計測値表示部33aを確認しながら高さ方向の測定箇所を決定する。計測値表示部33aは、計測ライン51Aと光量データ分布グラフとの交点のZ方向位置を数値表示するものである。
具体的には、オペレータは、指定マーク50で指定したワイヤ144の高さ位置と、保護樹脂143の表面からワイヤ144までの段差とを測定したいと考えている場合には次のような設定動作となる。
まず、オペレータは、指定マーク50を図7の表示画面上でワイヤ144の所望する箇所に設定する。表示装置33には、指定マーク50で指定された箇所の光量データ分布グラフが図9(A)のように表示される。オペレータは、図9(A)の表示画面上にある計測ライン51Aをマウスでクリックして、第2番目の光量ピークP2付近に移動させる。計測ライン51Aの移動に伴い、計測値表示部33aには数値表示が表示されるので、オペレータはその数値表示を見ながら、ワイヤ144の頂点を探すことができ、Z方向位置を決定できる。
その後、オペレータは、ステップ10のティーチングデータ記憶処理を実行するため、不図示のティーチングスイッチをオンすると、先ほど設定した指定マーク50のXY座標位置データと、計測ライン51Aの高さ方向のZ座標位置データとが記憶装置32に記憶され、次回の測定から、オペレータが記憶装置32からティーチングデータを読み出し、自動測定動作を実行することができる。
次に、第二のマニュアル設定の方法について説明する。
図7に示すように、オペレータは表示装置33に表示された画像に対して、所望する測定箇所(被検物の被検部位)を指定マーク50で指定する。指定マーク50で指定された箇所の光量データ分布グラフが図9(B)に示すように表示される。図9(B)に示すように、オペレータは、光量データ分布グラフを見ながら所望の高さ、段差などの計測したい測定演算範囲を計測ライン51Aと計測ライン51Bとを使い設定できる。この一対の計測ライン51Aと51Bは、図9(B)の表示画面において自由にZ方向に移動ができ、一対の計測ラインによって挟まれた領域が高さ/段差測定演算される範囲となる。ティーチングデータとして、この計測ラインを設定することで、無駄な測定演算処理をすることない。
次に、このティーチングデータの記憶動作について説明する(ステップ10)。
オペレータが設定した指定マーク50及び計測ライン51A,51Bは、不図示の記憶スイッチを操作することで既に説明したように記憶装置32にティーチングデータとして記憶され、以降の自動測定動作がこのティーチングデータに基づき処理できるようになる。
ティーチングデータに基づき形状測定処理が行われる際には、この計測ライン51Aと51Bとの測定範囲は、駆動部(図1の10,19など)による共焦点光学系2の焦点面と被検物40との相対移動を行うスキャン範囲となると共に、演算制御装置31による光量データに基づく高さ測定などための演算範囲となる。すなわち、この場合には、スキャン範囲と演算範囲とが一対の計測ラインで設定された測定範囲と一致する。
次に、図10及び図11にもとづき、上述の形状測定処理よりも高度な形状測定処理について説明する。
図10に示すように、オペレータが所望する被検物40の高さ測定箇所を表示装置33上でポインティング(指定マーク60A〜60Cで指定)することで、被検物40の所望する3か箇所の高さ測定が行われる。そして、オペレータが層厚さ算出(段差算出)を行う選択していたら、高さ測定と同様に、被検物の検出部位の厚さをXYZ座標データから算出する。
オペレータが(マウスによって)ポインティングした箇所(指定マーク60A〜60C)上の画素に相当する画像データ(Z方向の画像データ)は、記憶装置32から読み出だされる。読み出された画像データの輝度に関連する光量データ分布は、図11(D)に示すように表示装置33に合成表示される。
表示装置33には、図7の被検物40の積算画像(或いは3D画像或いは明視野画像)による表示と、図10の指定マーク60A〜60C上の光量データ分布のグラフ表示とが分割表示されても良い。図11(D)を概念的に説明すると、図11(A)〜(C)は、それぞれ指定マーク60A〜60CのZ軸方向の光量データ分布に対応している。図11(A)は、指定マーク60Aの画素において保護樹脂143の表面とワイヤ144の表面の光量ピークが発生している状態をグラフ化している。また、図11(B)は、指定マーク60Bの画素において保護樹脂143の表面と半導体チップ142の表面の光量ピークが発生している状態をグラフ化している。図11(C)は、指定マーク60Cの画素において保護樹脂143の表面と基板表面141aの表面の光量ピークが発生している状態をグラフ化している。そして、これら図11(A)〜(C)を、1つのグラフに示すと図11(D)のような光量データの分布グラフとなり、表示装置33には図11(D)が最終表示される。なお、オペレータの使用勝手によるが、表示装置33には図(A)から(C)も同時表示する構成でも良い。
オペレータは、図11(D)を見ながら所望の高さ、段差などの計測したい測定演算範囲を計測ライン61Aと計測ライン61Bとを使い設定できる。この一対の計測ライン61Aと61Bは、図11(D)の表示画面において自由にZ方向に移動ができ、一対の計測ラインによって挟まれた領域が測定演算される範囲となる。この場合には基板141表面からの半導体チップ142の高さ、又はワイヤ144の高さを求めている。
そして、計測ライン61Aと61Bとで挟まれた測定範囲の中で、実際に測定演算に使用される光量データを必要最小限に設定すると演算範囲71A、71B、71Cのようになる。この演算範囲71A〜71Cは、光量データ分布グラフの3つの光量ピーク値から自動的に設定される。すなわち、演算制御装置31は、光量データの分布グラフから所定値以上の光量ピーク値を自動的に抽出し、抽出された光量ピークを中心に前後方向に所定範囲を演算範囲71A〜71Cとして設定する。従って、この場合には、計測ライン61Aと61Bで挟まれた範囲61がスキャン範囲に設定され、そのスキャン範囲内で測定演算処理をする範囲として、演算範囲71A〜71Cが設定される。これらの範囲をティーチングデータとして、記憶装置32に記憶することで、以降の測定演算処理が効率よく実行されることになる。
また、スキャン範囲の設定方法として、別のやり方として次の方法がある。すなわち、図11(D)に示す場合には、隣り合う演算範囲71Aと71Bとの間隔は所定距離以上離れており、演算範囲71Bと71Cとの間隔は所定距離以内にあることから、演算制御装置31は、スキャン範囲として、演算範囲71Aを含む最小限のスキャン範囲を設定すると共に、演算範囲71Bと71Cとの両方を包含する最小限のスキャン範囲を別に自動設定する。こうすれば、スキャン動作をより効率化できる。
図1は、本発明の実施形態に係る形状測定装置の共焦点光学系を示す図である。 図2は、上記第1実施形態に係る形状測定装置のブロック図である。 図3は、被検物の一例であるICパッケージを示す側面図である。 図4は、ICパッケージのワイヤ144の一部箇所の高さ測定の例を示し、縦軸にZ軸方向の変位を、横軸に受光光量Iの変化を示す。 図5は、測定装置の形状測定処理(画像処理)の概念図を示す。 図6は、測定装置の形状測定処理(画像処理)のフローチャート図を示す。 図7は、表示装置33が形状測定装置の所定撮影倍率で被検物40を表示した表示例を示す。 図8は、表示装置33に表示された被検物40の断面と光量データ分布との関係を概略説明するための図である。 図9は、表示装置33に表示される被検物40の指定マーク上の光量データ分布のグラフを示す。 図10は表示装置33が形状測定装置の所定撮影倍率で被検物40を表示した表示例を示す。 図11は表示装置33に表示される被検物40の3つの指定マーク上の光量データ分布のグラフを示す。
符号の説明
1 高さ測定装置
2 共焦点光学系
7 対物レンズ
16 光源
14、15、25 CCDカメラ
19 駆動部
30 ステージ
31 演算制御装置
32 記憶装置
34 キーボード
40 被検物

Claims (6)

  1. 共焦点光学系と、
    前記共焦点光学系の焦点面と被検物とをその高さ方向に相対移動させる駆動手段と、
    前記共焦点光学系を介して前記被検物の像を受光し、前記駆動手段により相対移動された前記共焦点光学系の焦点面の高さ位置ごとに、順次、前記被検物の光量データを取得する光電変換手段とを備えた共焦点光学系を有した測定装置において、
    前記被検物の形状を表示する表示手段と、
    前記表示手段により表示された被検物画像上において、測定したい所望の被検部位の位置を指定する第一指定手段と、
    前記第一指定手段で指定された前記被検部位における、前記光電変換手段で取得した前記高さ方向の前記光量データの分布グラフを表示するグラフ表示手段と、
    前記グラフ表示手段により表示された前記光量データの分布グラフ上において、測定したい所望の前記高さ方向の位置を指定する第二指定手段と、
    前記第二指定手段により指定された前記高さ方向の位置の前記光量データに基づき、前記被検物の形状を測定する測定演算手段と
    前記第一及び第二指定手段により指定した指定情報をティーチングデータとして記憶するティーチングデータ記憶手段と
    を備えたことを特徴とする共焦点光学系を有した測定装置。
  2. 請求項1に記載の共焦点光学系を有した測定装置において、
    前記第二指定手段は、前記グラフ表示手段の前記分布グラフ上を前記高さ方向に移動する1つの計測ラインを表示し、前記計測ラインにより前記分布グラフの所望の箇所を指定し、
    前記測定演算手段は、前記計測ラインと前記分布グラフとの交点における前記高さ方向の高さを演算することを特徴とする共焦点光学系を有した測定装置。
  3. 請求項1に記載の共焦点光学系を有した測定装置において、
    前記二指定手段は、前記グラフ表示手段により表示された前記分布グラフ上に、所望の測定範囲を設定するための一対の計測ラインを表示し、前記一対の計測ラインにより前記分布グラフを挟むことで指定し、
    前記測定演算手段は、前記一対の計測ラインで挟まれた前記分布グラフに相当する前記光量データに基づき前記高さ方向の高さを演算することを特徴とする共焦点光学系を有した測定装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の共焦点光学系を有した測定装置において、
    前記ティーチングデータ記憶手段により記憶された前記第二指定手段により設定された測定範囲は、前記駆動手段によるスキャン範囲であり、かつ前記測定演算手段による演算範囲であることを特徴とする共焦点光学系を有した測定装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の共焦点光学系を有した測定装置において、
    前記測定演算手段は、前記光量データの分布グラフからピーク光量位置を検出し、前記測定範囲のうち前記ピーク光量位置を含む所定範囲を演算範囲に再設定し、
    前記駆動手段は、前記測定範囲をスキャン範囲に設定し、
    前記ティーチングデータ記憶手段は、前記測定演算手段の前記演算範囲と前記駆動手段の前記スキャン範囲とをティーチングデータとして記憶することを特徴とする共焦点光学系を有した測定装置。
  6. 請求項に記載の共焦点光学系を有した測定装置において、
    前記演算範囲が複数個存在する際に、隣同士の前記演算範囲が所定距離以内であればそれら前記演算範囲を全て包含する1つの前記スキャン範囲を設定し、逆に前記演算範囲が所定距離以上離れている場合には前記スキャン範囲を分割して設定することを特徴とする共焦点光学系を有した測定装置。
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