JP6488230B2 - セルロースエステルフィルム、偏光板及び画像表示装置。 - Google Patents
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画像表示装置における画像品質の低下は、水分が偏光板内部へと進入し、偏光子を劣化させることが一因とされる。偏光子はその表面に保護フィルムが積層されて保護されているが、保護フィルムにも薄膜化が求められている。保護フィルムを薄膜化すると水分が偏光子とより接触しやすくなり、画像品質がより低下しやすくなる。また、かかる画像品質の低下は、屋外用途等の過酷環境下での使用においてより顕在化する。
また、保護フィルムの薄層化はフィルムの機械強度(引裂強度等)の低下を伴うため、薄層化した保護フィルムを構成する樹脂には、より高い機械強度を実現できる特性が求められる。
本発明は、引裂強度に優れ、偏光子との密着性にも優れ、さらに偏光子と重ね合わせることにより、高温高湿条件下においても偏光子の劣化(光学特性の低下)を効果的に防ぐことができるセルロースエステルフィルム、このセルロースエステルフィルムを用いた偏光板及び画像表示装置を提供することを課題とする。
なお、本明細書中、高温高湿条件下における偏光子の劣化のし難さを、「偏光子耐久性」または「偏光板耐久性」とも称する。
本発明はこれらの知見に基づきさらに検討を重ね、完成されるに至ったものである。
〔1〕
セルロースエステルが有するヒドロキシ基の水素原子が置換された部位を有するセルロースエステルフィルムであって、このセルロースエステルフィルム中の、上記のセルロースエステルが有するヒドロキシ基の水素原子が置換された部位を含む構造が下記式(I)で表される、セルロースエステルフィルム。
〔2〕
セルロースエステルが有するヒドロキシ基の水素原子が置換された部位を有するセルロースエステルフィルムであって、このセルロースエステルフィルム中の、上記のセルロースエステルが有するヒドロキシ基の水素原子が置換された部位を含む構造が下記式(I)で表される、セルロースエステルフィルム。
〔3〕
上記式(I)で表される構造が、下記式(I−1)で表される構造である、〔1〕に記載のセルロースエステルフィルム。
〔4〕
上記R 2 及びR 3 が水素原子を示す、〔1〕〜〔3〕のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
〔5〕
上記式(I)で表される構造がセルロースエステル同士を連結する橋かけ構造、又は、セルロースエステル同士を連結する橋かけ構造の一部である、〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載のセルロースエステルフィルム。
〔6〕
セルロースエステルと、このセルロースエステルが有するヒドロキシ基a1に対して反応性を示す基a2を有する化合物であって共役酸pKaが1.00未満の化合物とが、ヒドロキシ基a1と基a2との反応により連結してなるセルロースエステルフィルムであって、
上記の基a2が、芳香族環の環構成原子に直接結合したヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、シクロアルコキシメチル基、アシルオキシメチル基又はアリールオキシメチル基であるセルロースエステルフィルム。
〔7〕
上記の基a2を有する化合物が下記式(III)で表される化合物である、〔6〕記載のセルロースエステルフィルム。
〔8〕
上記bが1〜3の整数であり、上記R1のうち少なくとも1つがヒドロキシ基である、〔7〕記載のセルロースエステルフィルム。
〔9〕
上記aが2である、〔7〕又は〔8〕記載のセルロースエステルフィルム。
〔10〕
上記式(III)で表される化合物が、下記式(III−1)で表される化合物である、〔7〕又は〔8〕記載のセルロースエステルフィルム。
〔11〕
上記〔1〕〜〔10〕のいずれか1項記載のセルロースエステルフィルムと偏光子とを有する偏光板。
〔12〕
〔11〕に記載の偏光板を有する画像表示装置。
本発明の偏光板及び画像表示装置は、偏光板を構成するセルロースエステルフィルム(保護フィルム)と偏光子との密着性に優れ、偏光子耐久性を維持することができ、また引裂強度にも優れる。
本明細書において置換、無置換を明記していない置換基(連結基についても同様)については、所望の効果を奏する範囲で、その基に任意の置換基を有していてもよい意味である。これは置換、無置換を明記していない化合物についても同義である。
また本明細書において単に「置換基」という場合、特段の断りが無い限り、下記置換基群Tから選択される基が挙げられる。また、特定の範囲を有する置換基が記載されているだけの場合(例えば「アルキル基」と記載されているだけの場合)は、下記置換基群Tの対応する基(上記の場合はアルキル基)における好ましい範囲、具体例が適用される。
本明細書において、ある基の炭素数を規定する場合、この炭素数は、基全体の炭素数を意味する。つまり、この基がさらに置換基を有する形態である場合、この置換基を含めた全体の炭素数を意味する。
アルキル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8のものであり、例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基などが挙げられる。)、シクロアルキル基(好ましくは炭素原子数3〜20、より好ましくは3〜12、特に好ましくは3〜8のものであり、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。)、アルケニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる。)、アルキニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜12、特に好ましくは2〜8であり、例えばプロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる。)、アリール基(好ましくは炭素原子数6〜30、より好ましくは6〜20、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基などが挙げられる。)、アミノ基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜10、特に好ましくは0〜6であり、例えばアミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜12、特に好ましくは1〜8であり、例えばメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる。)、アリールオキシ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが挙げられる。)、アシル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばアセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜10であり、例えばフェニルオキシカルボニル基などが挙げられる。)、アシルオキシ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる。)、アシルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜10であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる。)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数2〜20、より好ましくは2〜16、特に好ましくは2〜12であり、例えばメトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素原子数7〜20、より好ましくは7〜16、特に好ましくは7〜12であり、例えばフェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる。)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる。)、スルファモイル基(好ましくは炭素原子数0〜20、より好ましくは0〜16、特に好ましくは0〜12であり、例えばスルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる。)、カルバモイル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる。)、アルキルチオ基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる。)、アリールチオ基(好ましくは炭素原子数6〜20、より好ましくは6〜16、特に好ましくは6〜12であり、例えばフェニルチオ基などが挙げられる。)、スルホニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメシル基、トシル基などが挙げられる。)、スルフィニル基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばメタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる。)、ウレタン基、ウレイド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる。)、リン酸アミド基(好ましくは炭素原子数1〜20、より好ましくは1〜16、特に好ましくは1〜12であり、例えばジエチルリン酸アミド、フェニルリン酸アミドなどが挙げられる。)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素原子数1〜30、より好ましくは1〜12であり、ヘテロ原子としては、例えば窒素原子、酸素原子、硫黄原子、具体的には例えばイミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる。)、及びシリル基(好ましくは、炭素原子数3〜40、より好ましくは3〜30、特に好ましくは3〜24であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)。
これらの置換基は更に置換されてもよい。また、置換基が2つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、隣接する置換基は互いに連結して環を形成してもよい。
本発明のセルロースエステルフィルムは、セルロースエステルが有するヒドロキシ基の一部又は全部が、反応性化合物が有する反応性官能基と反応し、ヒドロキシ基置換部位を形成したセルロースエステルを含む。本発明のセルロースエステルフィルムは、上記ヒドロキシ基置換部位を有するセルロースエステルと共に、ヒドロキシ基置換部位を有しないセルロースエステルを含んでもよい。
本発明において、セルロースエステルフィルム中のセルロースエステルの含有量は、ヒドロキシ基置換部位を有するセルロースエステルの含有量と、ヒドロキシ基置換部位を有しないセルロースエステルの含有量との合計を意味する。ここで、ヒドロキシ基置換部位を有するセルロースエステルの含有量は、ヒドロキシ基置換部位をヒドロキシ基に置き換えて算出されるセルロースエステルの含有量を意味する。
なお、上記ヒドロキシ基置換部位をヒドロキシ基に置き換えてセルロースエステルの含有量を算出する際には、たとえば、核磁気共鳴スペクトルや赤外吸収スペクトルを用いることができる。
赤外吸収スペクトルの結果を元に算出する場合は、例えば、ヒドロキシ基置換部位形成前後におけるセルロースエステルのヒドロキシ基のスペクトル変化率や、予め置換度が判明しているセルロースエステルを用いて作成した検量線から求めることができる。
本発明のセルロースエステルフィルムの製造において、原料として用いるセルロースエステルについて説明する。
本発明で使用されるセルロースエステルの原料のセルロースとしては、綿花リンタや木材パルプ(広葉樹パルプ,針葉樹パルプ)などがあり、何れの原料セルロースから得られるセルロースでも使用でき、場合により混合して使用してもよい。原料セルロースは、例えば、丸澤、宇田著,「プラスチック材料講座(17)繊維素系樹脂」,日刊工業新聞社(1970年発行)や発明協会公開技報公技番号2001−1745号(7頁〜8頁)に記載のセルロースを用いることができる。
セルロースエステルとしては、セルロース由来のヒドロキシ基を有する限り特に制限されず、セルロースエステルフィルムの製造に用いられる公知のセルロースエステルを何ら制限なく用いることができる。なかでもセルロースアシレートを用いることが好ましい。
本発明に用いるセルロースアシレートは、セルロースアシレートフィルムの製造に用いられる公知のセルロースアシレートを何ら制限なく用いることができる。
セルロースを構成するβ−1,4結合しているグルコース単位は、2位、3位及び6位に遊離のヒドロキシ基を有している。セルロースアシレートは、これらのヒドロキシ基の一部をアシル基によりアシル化した重合体(ポリマー)である。
アシル置換度(以下、単に「置換度」ということがある)は、2位、3位及び6位に位置するセルロースのヒドロキシ基のアシル化の度合いを示すものであり、全てのグルコース単位の2位、3位及び6位のヒドロキシ基がいずれもアシル化された場合、総アシル置換度は3である。例えば、全てのグルコース単位で、6位のみが全てアシル化された場合、総アシル置換度は1である。同様に、全グルコースの全ヒドロキシ基において、各々のグルコース単位で、6位及び2位のいずれか一方の全てがアシル化された場合も、総アシル置換度は1である。
すなわち置換度は、グルコース分子中の全ヒドロキシ基が全てアシル化された場合を3として、アシル化の度合いを示すものである。
セルロースアシレートの置換度は、手塚他,Carbohydrate.Res.,273,83−91(1995)に記載の方法、又は、ASTM−D817−96に規定の方法に準じて測定することができる。
本発明のセルロースエステルフィルムとして、後述の共流延法などにより、異なるセルロースアシレートからなる複数層からなるフィルムを採用することも好ましい。
例えば、綿花リンター又は木材パルプ由来のセルロースを原料とし、これを酢酸等の有機酸で活性化処理した後、硫酸触媒の存在下で、所望の構造の有機酸を用いてエステル化することによりセルロースアシレートを得ることができる。また、アシル化剤として有機酸無水物を用いる場合には、一般にセルロース中に存在するヒドロキシ基の量に対して有機酸無水物を過剰量で使用してセルロースをエステル化する。
またセルロースアシレートは、例えば、特開平10−45804号公報に記載された方法により合成することもできる。
本発明に用いるセルロースエステルフィルムは、セルロースエステルの一部又は全部のヒドロキシ基(以下、「ヒドロキシ基a1」ともいう)と、このヒドロキシ基に対して反応性の基(以下、「基a2」ともいう)を有する特定構造の化合物(反応性化合物)における上記基a2とが反応して連結構造(上述の通り、この連結構造部分を「ヒドロキシ基置換部位」とも称す。)を形成している。すなわち、基a2は、通常は芳香族環の環構成原子又は窒素原子(なお、この窒素原子は芳香族環の環構成原子ではない。)に直接結合したヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、シクロアルコキシメチル基、アシルオキシメチル基又はアリールオキシメチル基であり、それぞれヒドロキシ基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、アシルオキシ基の脱離を伴いながらヒドロキシ基a1と反応し、連結する。
すなわち本発明のセルロースエステルフィルムは、ヒドロキシ基置換部位を含む構造として、下記式(I)又は(II)で表される構造を有している。(換言すると、本発明のセルロースエステルフィルムは、セルロースエステルが有するヒドロキシ基を介した連結構造を有するセルロースエステルフィルムであって、この連結構造が下記式(I)又は(II)で表される構造を有する。)
Zとして採り得る芳香族炭化水素環としては、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、テトラセン環、ペンタセン環、フェナントレン環、クリセン環、トリフェニレ環ン、フルオレン環が挙げられ、なかでもベンゼン環が好ましい。
Zとして採り得る複素芳香族環としては、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、トリアジン環、テトラジン環、チオフェン環、フラン環、イミダゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、ピラゾール環、ピロール環が挙げられる。
Zはより好ましくはベンゼン環である。
R2及びR3として採り得るアルキル基は、その炭素数が1〜20が好ましく1〜10がより好ましく、1〜8がさらに好ましく、1〜6がさらに好ましく、1〜4がさらに好ましい。このアルキル基の好ましい具体例として、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、t−ブチル、s−ブチル、イソブチル、n−ヘキシルを挙げることができる。
R2及びR3として採り得るアリール基は、その炭素数が6〜30が好ましく、6〜20がさらに好ましく、6〜12がさらに好ましい。このアリール基の好ましい具体例として、例えばフェニル及びナフチルを挙げることができる。
R2及びR3として採り得るシクロアルキル基は、その炭素数が3〜20が好ましく、3〜12がより好ましく、3〜8がさらに好ましい。このシクロアルキル基の好ましい具体例として、例えばシクロプロピル、シクロペンチル及びシクロヘキシルを挙げることができる。
R2及びR3は、環Z上にR1として水酸基を有する場合には、いずれも水素原子であることが好ましい。一方、環Z上に置換基として水酸基を有さない場合は、R2及びR3はいずれもアルキル基、アリール基又はシクロアルキル基であることが好ましい。
また、R1として採り得るアルコキシ基及びアシルオキシ基、並びに、RXとして採り得るアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の好ましい形態は、上述した置換基群T中の対応する基の好ましい形態と同じである。
式(I)において、bが1で且つR1がヒドロキシ基の場合、あるいは、bが2又は3で且つR1のうち1つがヒドロキシ基である場合であって、且つ、式(I)中の*1が後述する連結部位である場合、このヒドロキシ基R1は、式(I)中の*1の位置に対してパラ位に位置する炭素原子に連結していることが好ましい。
*1として採り得る置換基に特に制限はなく、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基が好ましい。*1として採り得るアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の好ましい形態は、それぞれ上記式(I)においてR2として採り得る基として説明したアルキル基、シクロアルキル基及びアリール基の好ましい形態と同じである。
また、連結部位*1に結合する上記連結基は、セルロースエステルに連結する部位を複数(好ましくは2〜4の整数個)有していることも好ましい(すなわち3価以上の多価連結基であることも好ましい)。この場合において、連結部位*1に結合する上記連結基に連結するセルロースエステルは、単一のセルロースエステル分子でもよいし(すなわち、一のセルロースエステルがその分子内の複数の部位で上記連結基に結合していてもよいし)、異なるセルロースエステル分子であってもよい(すなわち、複数のセルロースエステル分子が上記連結基に結合していてもよい)。
**−L3−(O−Cel2)d 式(Ia)
式(Ia)中、**は式(I)における連結部位*1との結合部位を示す。Cel2はセルロースエステル残基を示す。上記式(Ia)において−O−Cel2で表される構造は、連結構造を形成する前のセルロースエステルにおいては、HO−Cel2として存在していた構造である。dは1〜4の整数である。
L3は2〜5価(d+1価)の連結基である。L3の分子量は14〜1500が好ましく、14〜1000がより好ましく、14〜500がさらに好ましい。
L3はアルキレン基(好ましくは炭素数1〜5、より好ましくは炭素数2又は3のアルキレン基、さらに好ましくは−C(CH3)(CH3)−)であるか、又は、L3がその構造中に5員環又は6員環の環構造(炭化水素環及び複素環のいずれでもよい)を有することが好ましい。L3がその構造中に5員環又は6員環の環構造を有する場合、5員環又は6員環の環構造を1〜5の整数個有することがより好ましい。L3はより好ましくはベンゼン環を有し、ベンゼン環を1〜4の整数個有することがより好ましく、1〜3個有することがさらに好ましい。L3中、上記5員環又は6員環は互いに縮合して縮環を形成していてもよい。
L3はその構造中に、−S−、−O−、−CO−、SO2−、−NRL―及びアルキレン基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜10、さらに好ましくは炭素数1〜5のアルキレン基、このアルキレン基は置換基を有してもよい。)から選ばれる2価の連結基、又はこれらの2価の連結基のうち2以上の連結基を組合せてなる2価の連結基を有することも好ましい。またこの場合、L3は、かかる2価の連結基と、5員環又は6員環の環構造とを有することが好ましい。RLは水素原子又はアルキル基(例えば炭素数1〜8のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基など)である。
さらにL3はその構造中に、芳香族環の環構成原子又は窒素原子(なお、この窒素原子は芳香族環の環構成原子ではない。以下同様。)に直接結合した、ヒドロキシメチル基(好ましくは炭素数1〜3)、アルコキシメチル基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4)、シクロアルコキシメチル基(好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは炭素数4〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8)、アシルオキシメチル基(好ましくは炭素数3〜12、より好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数3〜8、さらに好ましくは炭素数3〜6)又はアリールオキシメチル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜15、さらに好ましくは炭素数7〜10)を有することも好ましい。またL3は、ベンゼン環に直接結合したヒドロキシ基を有することも好ましい。
下記構造中、**は式(I)における連結部位*1との連結部位を示す。下記構造中、*が1つである構造において*は−O−Cel2との連結部位を示す。また下記構造中、*が2つ以上存在する構造においては、少なくとも1つの*が−O−Cel2との連結部位を示す。*が−O−Cel2との連結部位でない場合、*はヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、さらに好ましくはメトキシ又はエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜15、さらに好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基、さらに好ましくはフェニルオキシ基)、シクロアルキルオキシ基(好ましくは炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜15、さらに好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基)又はアシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4のアシルオキシ基、さらに好ましくはアセチル)を示す。
Raは水素原子、ヒドロキシ基、アルキル基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルキル基、さらに好ましくはメチル又はエチル)、シクロアルキル基(好ましくは炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜12、さらに好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキル基、さらに好ましくはシクロペンチル又はシクロヘキシル)、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、さらに好ましくはメトキシ又はエトキシ)又はアリール基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜15、さらに好ましくは炭素数6〜12のアリール基、さらに好ましくはフェニル又はナフチル)を示す。
Gは単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜3)又はカルボニル基を示す。
R1aは水素原子、置換基又は−C(R2)(R3)−O−Celを示す。R2、R3及びCelはそれぞれ上記R2、R3及びCelと同義である。R1aとして採り得る置換基の好ましい形態は、上述したR1として採り得る置換基の好ましい形態と同じである。
上記式(II)中、R4及びR5は上記式(I)において説明したR2と同義であり、好ましい形態も同じである。R4及びR5は、いずれも水素原子であることが好ましい。
また、連結部位*2に結合する上記連結基は、セルロースエステルに連結する部位を複数(好ましくは2〜4の整数個)有していることも好ましい。この場合において、連結部位*2に結合する上記連結基に連結するセルロースエステルは、単一のセルロースエステル分子でもよいし(すなわち、一のセルロースエステルがその分子内の複数の部位で上記連結基に結合していてもよいし)、異なるセルロースエステル分子であってもよい(すなわち、複数のセルロースエステル分子が上記連結基に結合していてもよい)。
***−L4−(O−Cel3)e 式(IIa)
式(IIa)中、***は式(II)における連結部位*2との結合部位を示す。Cel3はセルロースエステル残基を示す。上記式(IIa)において−O−Cel3で表される構造は、連結構造を形成する前のセルロースエステルにおいては、HO−Cel3として存在していた構造である。eは1〜3の整数である。
L4は2〜4価の連結基である。L4は***側の末端にN原子を有することが好ましい。L4の分子量は15〜1500が好ましく、15〜1000がより好ましく、15〜500が特に好ましい。但し、L4は、O−Cel3との連結部位以外にも、式(II)中の−NR6−のN原子と連結する部位を有していてもよい(この場合、R6は連結部位となる)。
さらにL4はその構造中に、芳香族環の環構成原子又は窒素原子に直接結合した、ヒドロキシメチル基(好ましくは炭素数1〜3)、アルコキシメチル基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4)、シクロアルコキシメチル基(好ましくは炭素数4〜20、より好ましくは炭素数4〜12、さらに好ましくは炭素数4〜8)、アシルオキシメチル基(好ましくは炭素数3〜12、より好ましくは炭素数3〜10、さらに好ましくは炭素数3〜8、さらに好ましくは炭素数3〜6)又はアリールオキシメチル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜15、さらに好ましくは炭素数7〜10)を有することも好ましい。
下記構造中、***は式(II)における連結部位*2との連結部位を示す。****が1つである構造において****は−O−Cel3との連結部位を示す。****が2つ以上存在する構造においては、少なくとも1つの****が−O−Cel3との連結部位を示す。****が−O−Cel3との連結部位でない場合、ヒドロキシ基、アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜8、さらに好ましくは炭素数1〜6、さらに好ましくは炭素数1〜4のアルコキシ基、さらに好ましくはメトキシ又はエトキシ)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜15、さらに好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基、さらに好ましくはフェニルオキシ基)、シクロアルキルオキシ基(好ましくは炭素数3〜20、より好ましくは炭素数3〜15、さらに好ましくは炭素数3〜8のシクロアルキルオキシ基)又はアシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜10、より好ましくは炭素数2〜8、さらに好ましくは炭素数2〜6、さらに好ましくは炭素数2〜4のアシルオキシ基、さらに好ましくはアセチル)との連結部位である。
Raは上記式(Ia)のL3の具体例におけるRaと同義であり、好ましい形態も同じである。
Rbは水素原子又は置換基を示し、水素原子が好ましい。Rbとして採り得る置換基の好ましい形態は、上記R6の好ましい形態(連結部位である場合を除く)と同じである。
L5は−CR5aR5bを示す。R5a及びR5bは、上記R2と同義であり、好ましい形態も同じである。
*nは、式(II)中のNR6のN原子と連結する部位を示す(この場合、R6は連結部位を示す)。
Gは単結合、酸素原子、硫黄原子、アルキレン基(好ましくは炭素数1〜3)又はカルボニル基を示す。
反応性化合物の共役酸pKaは、本田格著「アリールメラミン類の解離定数」(福井大学工学部研究報告12巻)に記載の酸塩基滴定方法で求めることができる。また、分子構造からソフトウェアまたは既知の値を用いて算出することもできる。たとえば、Marvin Sketch(Chem Axon社製)を用いた計算値として算出することができる。なお、Marvin Sketchでは算出が不可能な場合は、“pKa Data Compiled by R. Williams”に記載の値を用いて部分構造の値を割り当てて算出することができる。本発明において、共役酸pKaとは、Marvin SketchまたはpKa Data Compiled by R. Williamsに記載の値を元に算出された値を意味する。
共役酸pKaとは、化合物が有する酸性の度合いの指標となる値である。本発明の反応性化合物は塩基性を示さない化合物であり、共役酸pKaの上限値が好ましくは1.0未満である。なお、下限値については、1.0より小さな値ほど酸性度が高いため特に制限はないが、合成適性などの観点から−20.0が好ましく、−15.0であることがより好ましい。
またR8はその構造中に、−S−、−O−、−CO−、SO2−、−NRL―及びアルキレン基(好ましくは炭素数1〜10、より好ましくは炭素数1〜5、さらに好ましくは炭素数1〜3のアルキレン基)から選ばれる2価の連結基、又はこれらの2価の連結基のうち2つ以上の連結基を組合せてなる2価の連結基を有することも好ましい。また、かかる2価の連結基と、上述の5員環又は6員環の環構造とを組合せて有することも好ましい。RLは水素原子又はアルキル基(例えば炭素数1〜8のアルキル基であって、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、ヘキシル基、オクチル基など)である。
さらにR8は、その構造中に−C(R2)(R3)−O−R7を有することも好ましい。この−C(R2)(R3)−O−R7は、式(III)中に示された−C(R2)(R3)−O−R7と同義である。
式(III)で表される化合物は、その基a2がセルロースエステルのヒドロキシ基a1と反応して、セルロースエステル同士を連結する橋かけ構造を形成することが好ましい。
Gは上述したGと同義である。
RNM1として採り得るアルキル基及びシクロアルキル基の好ましい形態は、それぞれ上記置換基群Tにおけるアルキル基及びシクロアルキル基の好ましい形態と同じである。
RNM1として採り得るオキソアルキル基は、その炭素数が3〜10が好ましく、3〜6がより好ましい。
RNM3として採り得るオキソアルキル基及びオキソアルコキシ基の炭素数は、3〜10が好ましく、3〜6がより好ましい。
続いて本発明のセルロースエステルフィルムの製造について説明する。
本発明のセルロースエステルフィルムは、セルロースエステルと上記反応性化合物とを反応させて連結構造を形成させること以外は、公知の方法を参照して製造することができる。すなわち、セルロースエステルと上記反応性化合物を溶媒中で均質に混合した組成物を用いて溶融製膜法又は溶液製膜法(ソルベントキャスト法)により成膜し、この製膜時の加温乾燥により反応性化合物とセルロースエステルとを反応させ、製造することができる。
また、連結反応の効率を高めるために酸発生剤を添加することも好ましい。酸発生剤としては公知の光酸発生剤や熱酸発生剤を広く用いることができる。また、フィルムの加工性をより向上させるために、後述するウレタン結合含有化合物を添加することも好ましい。
添加剤の揮散や分解を抑える観点からは、溶液製膜法によりセルロースエステルフィルムを製造することがより好ましい。溶液製膜法を利用したポリマーフィルムの製造例については、米国特許第2,336,310号、同第2,367,603号、同第2,492,078号、同第2,492,977号、同第2,492,978号、同第2,607,704号、同第2,739,069号及び同第2,739,070号の各明細書、英国特許第640731号及び同第736892号の各明細書、並びに特公昭45−4554号、同49−5614号、特開昭60−176834号、同60−203430号及び同62−115035号等の各公報を参考にすることができる。また、本発明のセルロースエステルフィルムは、延伸処理が施されていてもよい。延伸処理の方法及び条件については、例えば、特開昭62−115035号、特開平4−152125号、同4−284211号、同4−298310号、同11−48271号等の各公報を参考にすることができる。
溶液の流延方法としては、調製されたドープを加圧ダイから金属支持体上に均一に押し出す方法、一旦金属等の支持体上に流延されたドープをブレードで膜厚を調節するドクターブレードによる方法、逆回転するロールで調節するリバースロールコーターによる方法等があり、加圧ダイによる方法が好ましい。加圧ダイにはコートハンガータイプやTダイタイプ等があるが、いずれも好ましく用いることができる。また、ここで挙げた方法以外にも、従来知られているセルロースエステル溶液を流延製膜する種々の方法で実施することができ、用いる溶媒の沸点等の違いを考慮して各条件を設定することができる。
共流延法及び逐次流延法によりフィルムを製造する場合には、先ず、各層用のセルロースエステル溶液(ドープともいう。このドープは上記反応性化合物を含む。)を調製し、この溶液を支持体上に流延する。
共流延法(重層同時流延)では、まず流延用支持体(バンド又はドラム)の上に、各層(3層あるいはそれ以上でもよい)各々の流延用ドープを別々のスリットなどから同時に押出すことができる流延用ギーサを用いてドープを押出して、各層同時に流延する。
上記流延後、例えば、熱及び/又は光を加えることでセルロースエステルと反応性化合物との反応を進行させ、本発明のセルロースエステルフィルムを得ることができる。
熱によってセルロースエステルと反応性化合物との反応を進行させる場合は、上記流延後、支持体から剥ぎとった後の残留溶剤を含むフィルム(ウェブ)を乾燥させる際にウェブを加熱することが好ましい。加熱温度(ウェブの表面温度)としては100℃以上が好ましく、120℃以上がより好ましい。
また、光によってセルロースエステルと反応性化合物との反応を進行させる場合は、上記流延後、支持体から剥ぎとった後のウェブに対して、あるいは支持体上に製膜された状態のフィルムに対して、紫外線等の活性エネルギー線を照射することが好ましい。
上記の共流延ギーサを用いることにより、例えば、流延用支持体の上に表層用ドープから形成された表層2層と、これら表層に挟まれたコア層用ドープからなるコア層の計3層を、支持体上に同時に押出して流延することもできる。
また塗布法では、一般的には、コア層を溶液製膜法によりフィルム状に形成し、その表層に、目的のセルロースエステル溶液である塗布液を塗布し、上記と同様にしてセルロースエステルと反応性化合物との反応を進行させた後、積層構造のセルロースエステルフィルムを得ることができる。
本発明のセルロースエステルフィルムは、上記の流延、反応、乾燥によりフィルムを得た後、延伸処理されていることが好ましい。セルロースエステルフィルムの延伸方向はフィルム搬送方向(MD(Machine Direction)方向)と搬送方向に直交する方向(TD(Transverse Direction)方向)のいずれでもよい。後に続く偏光板加工プロセスを考慮すると、TD方向であることが好ましい。延伸処理は2段階以上に分けて複数回行ってもよい。
MD方向の延伸の場合、例えば、フィルムの搬送ローラーの速度を調節して、フィルムの剥ぎ取り速度よりも巻き取り速度を速くすることで行うことができる。
本発明のセルロースエステルフィルムは、本発明の効果を損なわない範囲で、添加剤を含んでいてもよい。添加剤としては、公知の可塑剤、有機酸、色素、ポリマー、レターデーション調整剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、マット剤などが例示される。これらについては、特開2012−155287号公報の段落番号0062〜0097の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。また、添加剤としては、剥離促進剤、有機酸、多価カルボン酸誘導体を挙げることもできる。これらについては、国際公報WO2015/005398号段落0212〜0219の記載を参酌でき、これらの内容は本願明細書に組み込まれる。
添加剤の含有量(上記セルロースエステルフィルムが二種以上の添加剤を含有する場合には、それらの合計含有量)は、セルロースエステル100質量部に対して50質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましい。
上記添加剤として、本発明のセルロースエステルフィルムは、ウレタン結合含有化合物を含むことも好ましい。このウレタン結合含有化合物の作用は定かではないが、セルロースエステルと相互作用する基を分子中に有するため、セルロースエステルフィルムに含まれるセルロースエステルのポリマー鎖間の隙間を埋めることができるものと推定される。このため、ヒドロキシ基置換基部位を有するセルロースエステルを含む本発明のセルロースエステルフィルム中にウレタン結合含有化合物を含有させることで、偏光子中への水分の侵入がさらに効果的に抑制されるため、偏光子耐久性をさらに高めることができる。
ウレタン結合含有化合物の含有量は特に設定されるものではないが、相溶性の観点から、上限値は、セルロースエステル100質量部に対して50質量部以下であることが好ましく、30質量部以下であることがより好ましく、20質量部以下であることがさらに好ましく、15質量部以下であることが最も好ましい。一方、下限値は、偏光子耐久性改良効果の観点からセルロースエステル100質量部に対して0.1質量部以上であることが好ましい。
本発明のセルロースエステルフィルムは、アルカリ鹸化処理することにより、ポリビニルアルコールのような偏光子の材料との密着性を高めることができる。
鹸化の方法については、特開2007−86748号公報の段落番号0211及び段落番号0212に記載されている方法を用いることができる。
本発明のセルロースエステルフィルムの膜厚は、1〜40μmが好ましく、1〜30μmがより好ましく、3〜25μmがさらに好ましい。
セルロースエステルフィルムの膜厚を1〜40μmにすることで、フィルム製造及び偏光板作製時における搬送工程で、フィルムや偏光板を安定に搬送させることが可能となる。
しかも、本発明では、上記のように膜厚が薄い場合に、効果的に本発明の効果を奏することが可能となる。
(ヘイズ)
本発明のセルロースエステルフィルムは、下記方法により測定されるヘイズが1%以下であることが好ましく、0.7%以下であることがより好ましく、0.5%以下であることが特に好ましい。上記セルロースエステルフィルムは、上記範囲のヘイズを示すことができる。このようなヘイズを示すセルロースエステルフィルムは、透明性に優れるため、液晶表示装置のフィルム部材として好適である。ヘイズの下限値は、例えば0.001%以上であるが、特に限定されない。
ヘイズは、セルロースエステルフィルム40mm×80mmを用いて、25℃、相対湿度60%の環境下で、ヘイズメーター(HGM−2DP、スガ試験機)を用いて、JIS K7136(2000)にしたがって測定する。
本発明のセルロースエステルフィルムの透湿度は、JIS Z−0208をもとに、40℃、相対湿度90%の条件において測定される。
本発明のセルロースエステルフィルムの透湿度は、1600g/m2/day以下であることが好ましく、1000g/m2/day以下であることがより好ましく、600g/m2/day以下であることがさらに好ましく、200g/m2/day以下であることが特に好ましい。本発明のセルロースエステルフィルムの透湿度を上記範囲に制御することで、本発明のセルロースエステルフィルムを搭載した液晶表示装置の常温、高湿及び高温高湿環境経時後の、液晶セルの反りや、黒表示時の表示ムラを抑制できる。
上記セルロースエステルフィルムの含水率(平衡含水率)は、偏光板の保護フィルムとして用いる際、ポリビニルアルコールなどの親水性熱可塑性樹脂との接着性を損なわないために、膜厚に関わらず、25℃、相対湿度80%における含水率が、0〜4質量%であることが好ましい。0〜2.5質量%であることがより好ましく、0〜1.5質量%であることが更に好ましい。平衡含水率が4質量%以下であれば、レターデーションの湿度変化による依存性が大きくなり過ぎず、液晶表示装置の黒表示時の表示ムラを抑止の点からも好ましい。
含水率の測定法は、フィルム試料7mm×35mmを水分測定器、試料乾燥装置“CA−03”及び“VA−05”{共に三菱化学(株)製}にてカールフィッシャー法で測定した。水分量(g)を試料質量(g)で除して算出できる。
本発明の偏光板は、偏光子と、この偏光子の保護フィルムとして本発明のセルロースエステルフィルムを少なくとも1枚含む。一般的には、偏光子の両面を偏光板保護フィルムで挟み両面を保護した偏光板が広く用いられている。
偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素溶液中に浸漬して延伸したもの等を用いることができる。ポリビニルアルコールフィルムをヨウ素溶液中に浸漬して延伸した偏光子を用いる場合、例えば、接着剤を用いて偏光子の少なくとも一方の面に、本発明のセルロースエステルフィルムを貼り合わせることができる。上記接着剤としては、ポリビニルアルコール又はポリビニルアセタール(例えば、ポリビニルブチラール)の水溶液、ビニル系ポリマー(例えば、ポリブチルアクリレート)のラテックス、あるいは紫外線硬化型の接着剤を用いることができる。特に好ましい接着剤は、完全鹸化ポリビニルアルコールの水溶液である。
セルロースエステルフィルムの偏光子への貼り合せは、偏光子の透過軸と偏光板保護フィルムの遅相軸が平行、直交又は45°となるように貼り合せることが好ましい。遅相軸の測定は、公知の種々の方法で測定することができ、例えば、複屈折計(KOBRADH、王子計測機器(株)製)を用いて行うことができる。
ここで、平行、直交及び45°については、本発明が属する技術分野において許容される誤差の範囲を含む。例えば、それぞれ平行、直交及び45°に関する厳密な角度から±10°の範囲内であることを意味し、厳密な角度との誤差は、±5°の範囲内が好ましく、±3°の範囲内がより好ましい。
偏光子の透過軸と偏光板保護フィルムの遅相軸についての平行とは、偏光板保護フィルムの主屈折率nxの方向と偏光子の透過軸の方向とが±10°の角度で交わっていることを意味する。この角度は、±5°の範囲内が好ましく、より好ましくは±3°の範囲内、さらに好ましくは±1°の範囲内、最も好ましくは±0.5°の範囲内である。
また、偏光子の透過軸と偏光板保護フィルムの遅相軸についての直交とは、偏光板保護フィルムの主屈折率nxの方向と偏光子の透過軸の方向とが90°±10°の範囲内の角度で交わっていることを意味する。この角度は、好ましくは90°±5°の範囲内、より好ましくは90°±3°の範囲内、さらに好ましくは90°±1°の範囲内、最も好ましくは90°±0.1°の範囲内である。上述のような範囲であれば、偏光板クロスニコル下における偏光度性能の低下が抑制され、光抜けが低減され好ましい。
本発明の偏光板は、偏光度が95.0%以上が好ましく、98%以上がより好ましく、最も好ましくは99.5%以上である。
={(平行透過率−直交透過率)/(平行透過率+直交透過率)}1/2×100
本発明の偏光板は、湿熱経時条件下における偏光子の劣化抑制(偏光子耐久性)に優れる。このため、後述する偏光子耐久性試験前後での偏光度の変化量は小さい。
本発明の偏光板は、日本分光(株)製自動偏光フィルム測定装置VAP−7070を用いて直交透過率及び平行透過率を測定し、上記式により偏光度を算出し、特に、85℃、相対湿度85%の環境下で500時間保存した場合の偏光度変化が5%未満であるのが好ましい。
本発明の偏光板のその他の好ましい光学特性等については特開2007−086748号公報の段落番号0238〜0255に記載されており、これらの特性を満たすことが好ましい。
本発明の偏光板は画像表示装置用途として好ましく用いられる。かかる画像表示装置として、液晶表示装置や有機エレクトロルミネッセンス表示装置が挙げられる。有機エレクトロルミネッセンス表示装置に用いる場合、例えば反射防止用途に用いられる。なかでも本発明の偏光板は液晶表示装置に好適に用いられる。
<液晶表示装置>
本発明の画像表示装置としての一実施形態である液晶表示装置は、液晶セルと、この液晶セルの少なくとも一方に配置された本発明の偏光板とを含む。
図1は、上記液晶表示装置の一実施形態を示す概略図である。図1において、液晶表示装置10は、液晶層5とこの上下に配置された液晶セル上電極基板3及び液晶セル下電極基板6とを有する液晶セル、液晶セルの両側に配置された上側偏光板1及び下側偏光板8からなる。液晶セルと各偏光板との間にカラーフィルターを配置してもよい。液晶表示装置10を透過型として使用する場合は、冷陰極あるいは熱陰極蛍光管、あるいは発光ダイオード、フィールドエミッション素子、エレクトロルミネッセント素子を光源とするバックライトを背面に配置する。液晶セルの基板は、一般に50μm〜2mmの厚さを有する。
液晶セルの基板は、一般に50μm〜2mmの厚さを有する。
本発明のセルロースエステルフィルムは、様々な表示モードの液晶セルに用いることができる。TN(Twisted Nematic)、IPS(In−PlaneSwitching)、FLC(Ferroelectric Liquid Crystal)、AFLC(Anti−ferroelectricLiquid Crystal)、OCB(Optically Compensatory Bend)、STN(Super Twisted Nematic)、VA(Vertically Aligned)、ECB(Electrically Controlled Birefringence)、及びHAN(Hybrid Aligned Nematic)のような様々な表示モードが提案されている。また、上記表示モードを配向分割した表示モードも提案されている。本発明のセルロースエステルは、いずれの表示モードの液晶表示装置にも好適に用いることができる。また、透過型、反射型、半透過型のいずれの液晶表示装置にも好適に用いることができる。
下記の組成物をミキシングタンクに投入し、加熱しながら攪拌して、各成分を溶解し、固形分濃度22質量%のセルロースアセテート溶液(ドープA)を調製した。
[セルロースアセテート溶液(ドープA)の組成]
アセチル置換度2.86のセルロースアセテート 100質量部
トリフェニルホスフェート(可塑剤) 7.8質量部
ビフェニルジフェニルホスフェート(可塑剤) 3.9質量部
紫外線吸収剤(チヌビン328 チバ・ジャパン製) 0.9質量部
紫外線吸収剤(チヌビン326 チバ・ジャパン製) 0.2質量部
反応性化合物R−1 10質量部
メチレンクロライド(第1溶媒) 336質量部
メタノール(第2溶媒) 29質量部
1−ブタノール(第3溶媒) 11質量部
調製例1において、使用する反応性化合物の種類と使用量を下表に示す通りに変更したこと以外は、調製例1と同様にしてセルロースエステルフィルムCA−2〜CA−10、CA−12〜CA−14及びcCA−1〜cCA−4を得た。得られたセルロースエステルフィルムの厚さはいずれも、CA−1と同じ55μmであった。
東洋精機製作所製の軽荷重引き裂き強度試験器を用い、ISO6383/2−1983に従って、上記各調製例で得られたセルロースエステルフィルムを引き裂くのに要する苛重を測定した。具体的には、サイズ50mm×64mmのセルロースエステルフィルムを、高温高湿条件下(90℃、80%RH)で500時間保管し、次いで25℃、60%RHで2時間調整した後、上記苛重を測定した。得られた値から、下記評価基準に基づき引裂強度を評価した。
評価基準:
A:苛重600g/mm以上。
B:苛重400g/mm以上、600g/mm未満。
C:苛重200g/mm以上、400g/mm未満。
D:苛重200g/mm未満。
結果を下表に示す。
<セルロースエステルフィルムの鹸化>
上記各調製例で作製したセルロースエステルフィルムを、55℃に保った1.5mol/LのNaOH水溶液(鹸化液)に2分間浸漬した。次いでフィルムを水洗し、その後、25℃の0.05mol/Lの硫酸水溶液に30秒浸漬した。その後、更に水洗浴を30秒流水下に通して、フィルムを中性の状態にした。エアナイフによる水切りを3回繰り返し、水を落とした後に70℃の乾燥ゾーンに15秒間滞留させて乾燥し、鹸化処理したセルロースエステルフィルムを作製した。
特開2001−141926号公報の実施例1を参照し、延伸したポリビニルアルコール(PVA)フィルムにヨウ素を吸着させて膜厚27μmの偏光子を作製した。
上記の鹸化したセルロースエステルフィルムと上記で作製した偏光子とを、PVA系接着剤で貼合し、熱乾燥して、偏光板PL−1〜PL−10、PL−12〜PL−14及びcPL−1〜cPL−4を作製した。
この際、作製した偏光子のロールの長手方向とセルロースエステルフィルムの長手方向とが平行になるように配置した。
上記調製例19〜28及び30〜36で調製した各偏光板について、下記方法によりセルロースエステルフィルムと偏光子との密着性を評価した。
各偏光板について、偏光子の延伸方向と平行に200mm、直交方向に15mmの大きさに切り出した試験片5枚用意し、セルロースエステルフィルムと偏光子との間にカッターナイフで切り込みを入れた。
偏光板のセルロースエステルフィルム表面を、粘着剤を用いてガラス板と貼り合わせた状態で、テンシロン万能試験機RTGシリーズ(エー・アンド・デイ株式会社製)を用いて、ガラス板に対して90度方向に偏光子を引張り、セルロースエステルフィルムと偏光子とを剥離した際の剥離強度(単位:N(ニュートン))を測定した(剥離速度3000mm/min)。5枚の試験片の各剥離強度の算術平均値を、密着力とした。密着力が大きいほど密着性に優れる。
結果を下表に示す。
上記調製例19〜28及び30〜36で調製した各偏光板について、下記方法により偏光子耐久性を評価した。
各偏光板について、セルロースエステルフィルムの側を、接着剤を用いてガラス板に張り付けたサンプル(5cm×5cm)を2つずつ作製した。このサンプルのガラス板側を光源に向けてセットして偏光度を測定した。2つのサンプルの測定値を算術平均した値を偏光板の偏光度とした。
なお、偏光度は、以下の式により算出した。
その後、2つのサンプルを温度85℃、相対湿度85%の環境下で500時間保存した。その後、上記と同様にして2つのサンプルについて偏光度を測定し、2つのサンプルの測定値を算術平均した値を算出した。保存前後の偏光度の変化量に基づき、偏光子耐久性を下記評価基準に基づき評価した。
ここで、偏光度の変化量は下記式で算出される。
A+:偏光度変化量が0.05%未満
A :偏光度変化量が0.05%以上2.0%未満
B :偏光度変化量が2.0%以上3.0%未満
C :偏光度変化量が3.0%以上
また、メラミン系の架橋剤である化合物X−2を用いた場合も同様に、フィルムの引裂強度が弱く、偏光子に対する密着力と偏光子耐久性のいずれも劣る結果となった(比較例3)。化合物X−2は、酸発生剤を配合することにより引裂強度と密着力が改善する傾向が認められたが、それでも偏光子耐久性を本発明のレベルまで改善するには至らなかった(比較例4)。
これに対し本発明のセルロースエステルフィルムであるCA−1〜CA−10及びCA−12〜CA−14は、いずれも良好な引裂強度を示し、密着力にも優れ、偏光子耐久性も大きく向上することがわかった(実施例1〜10及び12〜14)。
2 上側偏光板吸収軸の方向
3 液晶セル上電極基板
5 液晶層
6 液晶セル下電極基板
8 下側偏光板
9 下側偏光板吸収軸の方向
10 液晶表示装置
Claims (12)
- セルロースエステルが有するヒドロキシ基の水素原子が置換された部位を有するセルロースエステルフィルムであって、該セルロースエステルフィルム中の、前記のセルロースエステルが有するヒドロキシ基の水素原子が置換された部位を含む構造が下記式(I)で表される、セルロースエステルフィルム。
- 前記R 2 及びR 3 が水素原子を示す、請求項1〜3のいずれか1項記載のセルロースエステルフィルム。
- 前記式(I)で表される構造がセルロースエステル同士を連結する橋かけ構造、又は、セルロースエステル同士を連結する橋かけ構造の一部である、請求項1〜4のいずれか1項記載のセルロースエステルフィルム。
- セルロースエステルと、前記セルロースエステルが有するヒドロキシ基a1に対して反応性を示す基a2を有する化合物であって共役酸pKaが1.0未満の化合物とが、ヒドロキシ基a1と基a2との反応により連結してなるセルロースエステルフィルムであって、
前記基a2が、芳香族環の環構成原子に直接結合したヒドロキシメチル基、アルコキシメチル基、シクロアルコキシメチル基、アシルオキシメチル基又はアリールオキシメチル基であるセルロースエステルフィルム。 - 前記bが1〜3の整数であり、前記R1のうち少なくとも1つがヒドロキシ基である、請求項7記載のセルロースエステルフィルム。
- 前記aが2である、請求項7又は8記載のセルロースエステルフィルム。
- 請求項1〜10のいずれか1項記載のセルロースエステルフィルムと偏光子とを有する偏光板。
- 請求項11に記載の偏光板を有する画像表示装置。
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