JP6487587B2 - バルブ開閉機構 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンのシリンダに吸気又は排気を行うエンジンバルブの動弁機構に係り、エンジンバルブの開閉タイミングを変えるバルブ開閉機構に関するものである。
エンジンのシリンダ内での燃料の燃焼効率向上を図るため、エンジンの回転数に合わせてバルブ開閉機構の開閉タイミングを制御することが、一般に行われている。
このような技術として、特許文献1が開示されている。
特許文献1によると、エンジンの吸気バルブ又は排気バルブと、該バルブを閉弁方向に付勢するバルブスプリングと、該バルブスプリングの付勢力に抗してバルブを開弁方向に押圧するためのカムと、バルブに連結されたピストンと、該ピストンが挿入されるピストン挿入孔から構成される制御室と、該制御室にチェック弁を介して接続され制御室に作動流体を供給する供給側流路と、制御室に接続され常時に閉弁する逃がし弁と、該逃がし弁をエンジンの回転数に応じたタイミングで開く駆動手段とを備えている。
即ち、エンジンの吸気バルブ又は排気バルブを開閉するために、カムでバルブを押圧して開弁した後に、バルブに連結されたピストンが挿入されている制御室にバルブの開弁量に応じて作動流体が流入する。
制御室の作動流体は、バルブスプリングの付勢力に抗して、バルブの開弁状態を維持している。
エンジンの吸気バルブ又は排気バルブの閉弁は、制御室の作動流体を逃がす逃がし弁の開タイミングによって行われる。
駆動手段によって行われる逃がし弁の開作動は、エンジン回転に応じたタイミングで作動する制御装置によって、ソレノイドを開方向に駆動する。
一方、制御装置によってソレノイドを開方向に駆動する手段とは独立して設けられ、エンジンの回転によって駆動されるカムの動力を受けて作動するリンク機構を備えている。
リンク機構は、逃がし弁を機械的に開閉操作動作する。
特開2010−270609号公報
特許文献1によると、エンジンの吸気バルブ又は排気バルブの閉作動は、制御室の作動流体を逃がす逃がし弁の開タイミングによって開閉タイミングを制御している。
逃がし弁の駆動手段としては、制御装置によってソレノイドを駆動する方法と、カム駆動によるリンク機構を用いる方法を併設している。
それによって、いずれに不具合が発生した場合であっても、エンジンの稼働を維持するためである。
従って、同じ作用をする装置を二重に装着するためコストが嵩み、装置全体が複雑構造となりトラブルの要因が増加すると、共にエンジン自体が大きくなり、エンジンを装置の動力源として使用する場合、設置上のレイアウトにも無用な影響を及ぼす不具合を有している。
本発明はかかる技術的課題に鑑み、内燃機関のシリンダの複数の給排気バルブの開閉タイミングをずらして、省燃費、抵コストのバルブ開閉装置の提供を目的とする。
本発明は、かかる課題を解決するため、内燃機関のクランク軸の回転に連動して回転するカム軸と、前記内燃機関のシリンダ内と給気通路との開閉を行う2個の給気バルブと、前記カム軸に設けられたカムの回転により揺動駆動する給気バルブのロッカーアームと、前記給気バルブのロッカーアームと前記2個の給気バルブとの間に介装され、前記2個の給気バルブ間に架橋して、前記給気バルブのロッカーアームの揺動駆動による押圧で前記2個の給気バルブの開閉を行う給気バルブのバルブブリッジとを備え、
前記給気バルブのロッカーアームが前記給気バルブのバルブブリッジを押圧する位置は、該押圧位置と前記2個の給気バルブとの距離を不等距離に設定して、前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブが開弁した後に遅れて前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブを開弁するように構成するとともに、前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブを前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブより前記給気通路の給気流れ下流側であって、前記シリンダ内にスワール流を形成するように位置せしめ、前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブを前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブより前記給気通路の給気流れ上流側であって、前記シリンダ内に形成される前記スワール流を後押しするように位置せしめることを特徴とするバルブ開閉機構を提供できる。
かかる発明によれば、バルブブリッジの押圧位置を、該押圧位置と複数のバルブとの距離を不等距離にすることで、バルブに作用する作用力を変えることでバルブの開タイミングを変えて、複雑なバルブタイミング調整装置を使用しないことで、構造の簡素化によるコスト低減、耐久信頼性の向上が図れる。
また本発明は、前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブが開弁した後に遅れて前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブを開弁するように構成するとともに、前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブを前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブより前記給気通路の給気流れ下流側であって、前記シリンダ内にスワール流を形成するように位置せしめ、前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブを前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブより前記給気通路の給気流れ上流側であって、前記シリンダ内に形成される前記スワール流を後押しするように位置せしめることを特徴とする。
このような構成にすることにより、2個の給気バルブの開放に時間差を設けることにより、最初に開いた給気バルブによって生成されたシリンダ内のスワールに習い、次に解放された給気バルブからの吸気が、先のスワールを強くする方向に作用させて、燃焼効率の向上を図り、省燃費及び高出力化に伴い商品性が向上する。
また本発明において好ましくは、前記不等距離の短い距離側の前記給気通路は、前記シリンダの内周面に沿うように湾曲した給気通路に形成されているとよい。
このような構成にすることにより、不等距離の短い距離側の給気通路をシリンダの内周面に沿うように湾曲させることで、給気にシリンダの内周面に沿うような慣性力が作用して、シリンダ内に発生するスワールをより強力にすることができる。
また本発明において好ましくは、前記内燃機関のシリンダ内と排気通路との開閉を行う2個の排気バルブと、前記2個の排気バルブ間に架橋して、排気バルブのロッカーアームの揺動駆動による押圧で前記2個の排気バルブの開閉を行う排気バルブのバルブブリッジとを備え、前記排気バルブのロッカーアームが前記排気バルブのバルブブリッジを押圧する位置は、該押圧位置と前記2個の排気バルブとの距離を不等距離に設定して、前記不等距離の短い距離側の前記排気バルブが開弁した後に遅れて前記不等距離の長い距離側の前記排気バルブを開弁するように構成するとともに、前記不等距離の短い距離側の前記排気バルブは、前記不等距離の長い距離側の前記排気バルブより前記排気通路の排気流上流側に位置して、排気ポート内での排気干渉を抑制するとよい。
このような構成にすることにより、2個の排気バルブの開放に時間差を設けることにより排気通路において、最初に開放された排気バルブによって形成された排気流れに、次に解放された排気バルブからの排ガスが吸出されるようにして流れるため、シリンダからの排ガスの排出抵抗が小さくなり、内燃機関の出力向上が図れる。
また本発明において好ましくは、前記2個の給気バルブを常閉位置に付勢するバルブスプリングは、前記不等距離の短い方のバネ定数を、前記不等距離の長い方のバネ定数より小さくするとよい。
また、前記2個の排気バルブを常閉位置に付勢するバルブスプリングは、前記不等距離の短い方のバネ定数を、前記不等距離の長い方のバネ定数より小さくするとよい。
このような構成にすることにより、不等距離の短い方のバルブのバルブスプリングのバネ定数を、不等距離の長い方のバルブのバルブスプリングのバネ定数より小さくすることで、不等距離の短い方のバルブを早く開弁させることで、開閉タイミングの差を大きくすることができ、更に省燃費および高出力化が図れる。
かかる発明によれば、内燃機関のシリンダの複数の給排気バルブの開閉タイミングをずらして、省燃費、抵コストのバルブ開閉装置の提供することができる。
本発明の第1実施形態かかるバルブ開閉機構の概略構成断面図を示す。 図1のA部の拡大詳細図を示す 本発明の給気バルブと排気バルブの配置を表す平面視図を示す。 (A)は本発明の第1実施形態に係る給気バルブ解放時のシリンダ内におけるスワールの説明図、(B)は従来のスワールの説明図を示す。 (A)は本発明の第1実施形態に係る排気バルブ解放時の排気通路における排ガス流の説明図、(B)は従来の排ガス流の説明図を示す。 (A)は第1実施形態における、バルブ部ブリッジのレバー比とバルブスプリングバネ定数,(B)は(A)の説明図,(C)はクランク角度とバルブリフト量の関係図を示す。 (A)は第2実施形態における、バルブ部ブリッジのレバー比とバルブスプリングバネ定数,(B)は(A)の説明図,(C)はランク角度とバルブリフト量の関係図を示す。 (A)は従来技術における、バルブ部ブリッジのレバー比とバルブスプリングバネ定数,(B)は(A)の説明図,(C)はランク角度とバルブリフト量の関係図を示す。
以下、本発明に係る実施形態について図面を用いて説明する。
但し、この実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、その相対配置などはとくに特定的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態かかるバルブ開閉機構の概略構成断面図、図2は、図1のA部詳細図を示す。
内燃機関であるエンジン1は、エンジン1の本体となるシリンダブロック2と、該シリンダブロック2の上方(図1において)に載置されたシリンダヘッド3と、該シリンダヘッド3の上部に配設された、本発明のバルブ開閉機構5と、該バルブ開閉機構5を覆うロッカーカバー6と、を備えている。
シリンダブロック2の内部には、円筒状のシリンダ22と、該シリンダ22の軸線に沿って往復動するピストン23と、該ピストン23の往復動を図示省略のコネクチングロッドを介して、回転運動に変換するクランクシャフト(図示省略)を有している。
そして、ピストン23の上面と、シリンダ22の内周面と、シリンダヘッド3の下面とで囲まれた空間部が燃焼室Sとなる。
また、シリンダブロック2の内部には、燃焼室Sから発散される熱を適度の温度に保つ冷却水が通過する冷却水ギャラリィー(図示省略)が設けられている。
シリンダヘッド3には、燃焼室Sに外部の空気を導入する連通路である給気通路35と、燃焼室Sで燃焼した排ガス(燃焼ガス)を外部へ排出する連通路である排気通路36とを有している。
給気通路35及び排気通路36は、エンジン1の外部から燃焼室Sに至る途中において、二股に分岐した状態で、分岐した先端部が夫々燃焼室Sに対して臨んでいる。
従って、1個の燃焼室Sに対して、2個の吸気通路35、35と、2個の排気通路36,36が臨んだ状態になっている。所謂、4バルブエンジンとなっている。
シリンダヘッド3の燃焼室Sを形成する面には、後述する給気バルブ55及び排気バルブ56のバルブヘッド55bに形成された、テーパ上のバルブシール面55aが当接して、燃焼室S内の気密保持を行う前記テーパ上のバルブシール面55aに対応したテーパ状のシール部3aが形成されている。
シール部3aは、給気通路35及び排気通路36の燃焼室S側端部になる。
また、テーパ状のシール部3aの軸線CL上方には、1シリンダ22に対して4個のガイド孔32が形成されている。
ガイド孔32内には、給気バルブ55及び排気バルブ56を軸線CL方向に摺動をガイドする円筒状のバルブガイド31が嵌入されている。
従って、テーパ状のシール部3aの軸線CLと、給気バルブ55及び排気バルブ56の軸線CLは、同一軸線上に位置している。
バルブ開閉機構5について説明する。
バルブ開閉機構5は、図示省略のクランクシャフトの回転に同期して回転するカム51aを有したカムシャフト51と、該カムシャフト51の回転により揺動駆動するロッカーアーム52と、該ロッカーアーム52の揺動駆動の回転軸となるロッカーアームシャフト53と、燃焼室Sと外部との連通路を開閉する給気バルブ55及び排気バルブ56と、該給気バルブ55及び排気バルブ56のバルブステム55cの上端部に係止されたスプリング受け座57と、該スプリング受け座57とシリンダヘッド3間に介装され、バルブヘッド55bをシール部3aに当接させて、燃焼室Sの機密を保持するバルブスプリング58と、バルブステム55cの上端(図1において)とロッカーアーム52の揺動先端部52aとの間に介装されたバルブブリッジ54とを備えている。
ロッカーアーム52は、一端52aがカム51aのカム面に摺接し、他端52bがバルブブリッジ54とピン結合されている。
ロッカーアーム52は、一端52aと他端52bの中間部がロッカーアームシャフト53に回転自在に嵌合していると共に、ロッカーアームシャフト53の軸線方向への移動は規制された状態に取付けられている。
従って、カムシャフト51の回転により、ロッカーアーム52の一端がカム形状に沿ってロッカーアームシャフト53を中心にして上下に揺動駆動する。
一方、ロッカーアーム52の他端52bは揺動駆動によって、バルブブリッジ54を下方へ押圧又は上方へ戻す動作を繰返して、バルブブリッジ54の他端52bと共に給気バルブ55又は排気バルブ56を上下に駆動して、連通路(給気通路35、排気通路36)の開閉動作をする。
図1のA部の拡大図を図2に示す。
図2は、バルブブリッジ54とロッカーアーム52の他端52bとの連結構造である。
バルブブリッジ54は、2本の給気バルブ55の給気バルブステム55c(又は、2本の排気バルブ56の排気バルブステム56c)の上端に架橋した状態で配設されている。
ロッカーアーム52の他端52bはバルブブリッジ54の中間部で、該バルブブリッジ54とピン52cにてピン結合(押圧位置)されている。
バルブブリッジ54は、ピン52cを中心にして、揺動自在に連結されている。
本実施形態では、ロッカーアーム52とバルブブリッジ54とをピン52cにてピン結合した構造としている。
尚、ガイドピンをシリンダヘッド3に配設して、ロッカーアーム52の押圧によって、バルブブリッジ54がガイドピンに沿ってガイドされるようにしてもよい。
バルブブリッジ54のピン52cは、バルブブリッジ54の両端部の押圧位置で、第1給気バルブ55A側の第1BP及び、第2給気バルブ55B側の第2BP夫々から不等距離に位置している。
尚、第1給気バルブ55A及び第2給気バルブ55Bは同一形状であるが、説明する上で給気バルブを特定した方が明確になるため、給気バルブ55を第1給気バルブ55A、第2給気バルブ55Bとした。
従って、特定する必要がない場合には、給気バルブ55で総称する。
即ち、ピン52cと第1BPの距離L1と、ピン52cと第2BPの距離L2は不等距離になっており、L2>L1に形成されている。
尚バルブブリッジ54とロッカーアーム52との連結関係は、給気バルブ55の場合と、排気バルブ56の場合と同じである。
また、図3にシリンダ22と給気バルブ55及び排気バルブ56の配置を平面視した状態で示す。
シリンダ22に対応して、給気通路35の下流側に位置する第1給気バルブ55Aと、第1給気バルブ55Aより上流側に位置する第2給気バルブ55Bと、燃焼室Sからの排ガスの連通路である排気通路36の上流側に位置する第1排気バルブ56Aと、第1排気バルブ56Aより下流側に位置する第2排気バルブ56Bとが配設されている。
従って、第1給気バルブ55Aとロッカーアームのピン52cとの距離L1、第2給気バルブ55Bとピン52cとの距離L2は上述の通りである。
また、第1排気バルブ56Aとピン52cとの距離L1、第2排気バルブ56Bとピン52cとの距離L2は、給気バルブ55と同じように、L2>L1に形成されている。
また、第1給気バルブ55Aに連通する第1給気通路(不等距離の短い距離側の給気通路)35aは、エンジン1の上面視において、シリンダ22の内周面に沿うように湾曲した給気通路に形成されている。
このようにすることにより、第1給気バルブ55A側の給気通路35aをシリンダ22の内周面に沿うように湾曲させることで、給気にシリンダ22の内周面に沿うような慣性力を発生させることにより、シリンダ22内に発生するスワールをより強力にすることができる。
このような構造にすることにより、図6に示すバルブ開タイミングが生じる。
図6(A)は第1実施形態における、バルブブリッジのレバー比とバルブスプリングバネ定数,(B)は(A)の説明図,(C)は給気バルブ55側のバルブ開閉タイミングを横軸にクランクシャフトの回転角度、縦軸に夫々のリフト量を示し、図8は、従来のバルブブリッジのレバー比がL1=L2と比較するために記載したものである。
y1は不等距離の短い側に配置された第1給気バルブ55Aのリフト量(m)、y2は不等距離の長い側に配置された第2給気バルブ55Bのリフト量(mm)、y3はロッカーアーム52の他端である他端52bのリフト量(mm)を示す。
δはバルブクリアランス量である。
従来のバルブブリッジ54の中間(L1=L2)をロッカーアーム52押圧した場合は、y1及びy2共に同じリフト量になっている。
これは、バルブブリッジ54から第1給気バルブ55A及び第2給気バルブ55Bへの押圧力が等しくなっている。
4バルブエンジンにおける給気バルブが同時に開弁した場合に、シリンダ22内に発生するスワールの状況を図4(B)に模式的に示した。
このように、第1給気バルブ55Aと第2給気バルブ55Bが同時に開弁すると、瞬間の開口面積が広い分、給気の流速が落ち、シリンダ内に発生するスワールが弱くなる場合がある。
第1実施形態のバルブ開閉タイミングを図6に示すように、バルブブリッジ54へのロッカーアーム52の押圧位置(ピン52a)をL2>L1にした場合は、バルブブリッジ54のレバー比によって、y1が開弁してからクランク角度θ遅れて、y2が開弁している。
従って、y1は、y2に対して開弁のリフト量が大きく(リフト量差:R1)なり、給気時にはシリンダ内にスワールが生起し易くなり、排気時には排気マニホールド内での排気干渉が少なくなる。
y1が漸次増大するのは、y1に作用する押圧力がレバー比によって増大するためである。
一方、y2のリフト量が漸次減少するのは、バルブブリッジ54のレバー比によって、バルブブリッジ54はy1側が低く傾斜するため、y1側のバルブクリアランスδがy2側に集積され、その分y2側のバルブスプリング57を圧縮する押圧力が減少するためである。
従って、y2のリフト量は、ロッカーアーム52の他端である他端52bのリフト量(バルブクリアランスδを除いた量)より少なくなる。
図4(A)に、4バルブエンジンにおける第1給気バルブ55Aと第2給気バルブ55Bとをずらして開弁した場合に、シリンダ22内に発生するスワールの状況を模式的に示した。
このような構造にすることにより、第1及び第2給気バルブ55A、55Bの開弁タイミングをずらすことにより、最初に開いた第1給気バルブ55Aによってシリンダ22内に発生するスワールに対し、次に開弁する第2給気バルブ55Bからの給気がスワールを後押しするように習ってシリンダ22内に流れるため、スワールが効率よく生成され、給気効率を向上させることができる。
スワールが効率よく生成されることにより、燃料と給気との混合が進み、燃焼効率が向上することで、出力が向上し、省燃費効果を得ることができる。
また、バルブブリッジ54の押圧位置(ピン52c)を、第1給気バルブ55Aと押圧位置(ピン52c)との距離L1と、第2給気バルブ55Bと押圧位置(ピン52c)との距離L2とを不等距離にしただけの簡易構造で、バルブ開閉タイミングを変える構造としたので、バルブ開閉機構5の信頼耐久性が向上すると共に、低コストで達成できる。
また、排気バルブ側の第1及び第2排気バルブ56A,56Bの開弁タイミングは、給気バルブ55側と同様に、燃焼室Sからの排ガスの連通路である排気通路36の上流側に位置する第1排気バルブ56Aが最初に開弁し、少し遅れて(給気バルブ55側に相当するθ)第1排気バルブ56Aより下流側に位置する第2排気バルブ56B開弁する。
尚、第1排気バルブ56Aと第2排気バルブ56Bの開弁タイミングは、給気バルブ55の場合と同様なので説明は省略する。
図5(B)に第1排気バルブ56A及び第2排気バルブ56Bを同時に開弁した場合、排気通路36内に発生する排ガスの流れを模式的に示した。
従来のように、第1排気バルブ56Aと第2排気バルブ56Bが同時に開弁すると、第1排気バルブ56Aから流出した排ガスと、第2排気バルブ56Bから流出した排ガスとの排出量が同じになり、合流点にて互いの流れに干渉して、流量抵抗が増大する。
従って、排気抵抗が大きくなると、エンジン出力が低下する場合がある。
図5(A)に第1排気バルブ56Aに少し遅れて(図6のクランク角度θに相当する)第2排気バルブ56Bを開弁した場合に、排気通路36内の排ガスの流れを模式的に斜視図で示した。
本発明によると、第1排気バルブ56Aと第2排気バルブ56Bとの開弁タイビングをずらすことによって、最初に開弁する第1排気バルブ56Aからは高い圧力の排ガスが勢いよく噴出する流れが排気通路内36に形成される。
少し遅れて開弁する第2排気バルブ56Bから排出される排ガスは、第1排気バルブ56Aからの流れに吸出されるように流れるため、排ガスの流通抵抗が小さくなる。
従って、排ガスのシリンダ22内からの排出抵抗が小さくなり、エンジンの内部抵抗が小さくなることによる出力向上が図れる。
(第2実施形態)
第2実施形態は、第1実施形態に対し、第1及び第2給気バルブ55A、55Bを閉弁位置に維持するバルブスプリング59のバネ定数Kを変更した以外は同じである。
従って、同一部分の説明は省略し、同一部品には、同一の符号を付して、説明は省略する。
本実施形態において、バルブブリッジ54とロッカーアーム52の他端52bとの連結構造は第1実施形態と同じように、なっている。
即ち、バルブブリッジ54とロッカーアーム52とを連結するピン52cは、バルブブリッジ54の両端部の押圧位置である第1BP及び第2BP夫々から不等距離に位置している。(図2参照)
即ち、ピン52cと第1BPの距離L1と、ピン52cと第2BPの距離L2は不等距離になっており、L2>L1(L2=2×L1)に形成されている。
更に、第1給気バルブ55Aをシリンダヘッド3のシール部3aに押圧する第1バルブスプリング59Aのバネ定数Kは、第2給気バルブ55Bの第2バルブスプリング59Bのバネ定数の1/2Kにした。
図7に、第2実施形態における、クランクシャフトの回転角度とカム51aのリフト量を示す。
図7(A)は第2実施形態における、バルブブリッジのレバー比とバルブスプリングバネ定数,(B)は(A)の説明図,(C)は給気バルブ55側のバルブ開閉タイミングを横軸にクランクシャフトの回転角度、縦軸に夫々のリフト量を示す。
バルブブリッジ54のレバー比及びバネ定数Kを変えたことにより、y1が開弁してからクランク角度θ遅れて、y2が開弁している。
従って、y1は、y2に対して開弁のリフト量が大きく(リフト量差:R2)なり、給気時にはシリンダ内にスワールが生起し易くなり、排気時には排気マニホールド内での排気干渉が少なくなる。
尚、y1とy2のリフト量の差はR1<R2となっている。
第2実施形態は、バネ定数K及びバルブブリッジ54のレバー比の変更により1実施形態に対し、第1給気バルブ55Aのリフト量と第2給気バルブ55Bとのリフト量の差はR1<R2となっている。
このような構造にすることにより、第1及び第2給気バルブ55A、55Bの開弁タイミングのずらす量を大きくことができる。
従って、最初に開いた第1給気バルブ55Aによってシリンダ22内に発生するスワールに対し、次に開弁する第2給気バルブ55Bからの給気がスワールを後押して、第1実施形態より更に強いスワールがシリンダ22内に発生させることができ、更なる給気効率の向上が図れる。
従って、燃料と給気との混合が進み、燃焼効率が向上することで、出力が向上し、省燃費効果を得ることができる。
尚、本実施形態では、給気バルブのバルブ開閉機構について説明したが、排気バルブのバルブ開閉機構も第1実施形態と同様な効果を得ることができる。
エンジンのシリンダに吸気又は排気を行うエンジンバルブの動弁機構に係り、エンジンバルブの開閉タイミングを変えるバルブ開閉機構に利用できる。
1 エンジン(内燃機関)
2 シリンダブロック
3 シリンダヘッド
5 バルブ開閉機構
6 ロッカーカバー
22 シリンダ
23 ピストン
35 給気通路
36 排気通路
51 カムシャフト
51a カム
52 ロッカーアーム
52b 他端
52c ピン
54 バルブブリッジ
55 給気バルブ
55A 第1給気バルブ
55B 第2給気バルブ
56 排気バルブ
56A 第1排気バルブ
56B 第2排気バルブ
58,59 バルブスプリング
S 燃焼室

Claims (5)

  1. 内燃機関のクランク軸の回転に連動して回転するカム軸と、
    前記内燃機関のシリンダ内と給気通路との開閉を行う2個の給気バルブと、
    前記カム軸に設けられたカムの回転により揺動駆動する給気バルブのロッカーアームと、
    前記給気バルブのロッカーアームと前記2個の給気バルブとの間に介装され、前記2個の給気バルブ間に架橋して、前記給気バルブのロッカーアームの揺動駆動による押圧で前記2個の給気バルブの開閉を行う給気バルブのバルブブリッジとを備え、
    前記給気バルブのロッカーアームが前記給気バルブのバルブブリッジを押圧する位置は、該押圧位置と前記2個の給気バルブとの距離を不等距離に設定して、
    前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブが開弁した後に遅れて前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブを開弁するように構成するとともに、前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブを前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブより前記給気通路の給気流れ下流側であって、前記シリンダ内にスワール流を形成するように位置せしめ、
    前記不等距離の長い距離側の前記給気バルブを前記不等距離の短い距離側の前記給気バルブより前記給気通路の給気流れ上流側であって、前記シリンダ内に形成される前記スワール流を後押しするように位置せしめることを特徴とするバルブ開閉機構。
  2. 前記不等距離の短い距離側の前記給気通路は、前記シリンダの内周面に沿うように湾曲した給気通路に形成されていることを特徴とする請求項1記載のバルブ開閉機構。
  3. 前記内燃機関のシリンダ内と排気通路との開閉を行う2個の排気バルブと、前記2個の排気バルブ間に架橋して、排気バルブのロッカーアームの揺動駆動による押圧で前記2個の排気バルブの開閉を行う排気バルブのバルブブリッジとを備え、
    前記排気バルブのロッカーアームが前記排気バルブのバルブブリッジを押圧する位置は、該押圧位置と前記2個の排気バルブとの距離を不等距離に設定して、
    前記不等距離の短い距離側の前記排気バルブが開弁した後に遅れて前記不等距離の長い距離側の前記排気バルブを開弁するように構成するとともに、前記不等距離の短い距離側の前記排気バルブは、前記不等距離の長い距離側の前記排気バルブより前記排気通路の排気流上流側に位置して、排気ポート内での排気干渉を抑制することを特徴とする請求項1記載のバルブ開閉機構。
  4. 前記2個の給気バルブを常閉位置に付勢するバルブスプリングは、前記不等距離の短い方のバネ定数を、前記不等距離の長い方のバネ定数より小さくしたことを特徴とする請求項1記載のバルブ開閉機構。
  5. 前記2個の排気バルブを常閉位置に付勢するバルブスプリングは、前記不等距離の短い方のバネ定数を、前記不等距離の長い方のバネ定数より小さくしたことを特徴とする請求項3記載のバルブ開閉機構。
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