JP6486461B2 - 改良されたムーニー粘度安定性を有する臭素化エラストマーの調製方法 - Google Patents

改良されたムーニー粘度安定性を有する臭素化エラストマーの調製方法 Download PDF

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Description

発明者Leming Gu, Stephen T.Dalpe, Mauritz Kelchtermans, Sunny Jacob, Michael F.McDonald, John Andrew Clark, Torri L.Rose
関連出願への優先権主張
この出願は2014年9月30日に出願された米国仮特許出願第62/057,392号の優先権を主張し、その開示が参考として本明細書に完全に含まれる。
本発明は改良されたムーニー粘度安定性を有するハロゲン化ポリマー及びこのようなポリマーを得る方法に関する。更に特別には、本発明は得られるポリマーが経時の改良されたムーニー粘度安定性を有するハロゲン再生方法を使用するハロゲン化ポリマーの製造方法に関する。
再生ハロゲン化方法は溶媒に溶解されたポリマー、ハロゲン化剤、及びエマルションを接触させることにより達成される。ハロゲン化剤として、分子状臭素、塩化臭素、臭化水素、臭化ナトリウム、又はこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。エマルションはハロゲン化水素を遊離ハロゲンに変換し得る水溶性酸化剤、乳化剤、有機溶媒、及び水の混合物である。ハロゲン化ポリマーはその混合物から回収される。既知の再生ハロゲン化方法についての多くの情報が米国特許第5,681,901号及び同第5,569,723号に開示されている。
その再生方法を使用して製造されたハロゲン化ポリマーは通常のハロゲン化方法と較べて大きい最大理論的ハロゲン化利用を生じるが、その再生方法は通常の方法によりハロゲン化されたポリマーと較べられる場合にポリマーのムーニー粘度増大の上昇されたレベルをもたらす。ムーニー粘度増大、又はムーニー増大は、コンパウンド配合物、例えば、インナーライナー配合物の不満足な加工性をもたらし得る。ブロモブチルポリマーと違って、クロロブチルポリマーはポリマー構造への臭素と較べて、塩素と関連主鎖炭素の一層大きい結合強さのためにブロモブチルポリマーと同じ程度の上昇するムーニー粘度を一般に経験しない。図3は通常に製造されたブロモブチル及び従来の臭素再生で製造されたブロモブチルの両方についてのムーニー粘度の変化を示す。図3に見られるように、全てのブロモブチルポリマーはポリマーが熟成するにつれてムーニー粘度の或る程度の増大を受ける。臭素再生で製造されたブロモブチルについて、ムーニー粘度の増大の傾斜は一層大きい。例えば、再生により調製されたポリマーのムーニー粘度増大は約2.5年にわたっての倉庫条件で貯蔵された通常の方法により調製されたポリマーのそれの約2倍である(本明細書に後に記載されるオーブン熟成試験により推定)。ポリマームーニー粘度の小さい増大はそのポリマーを使用してつくられた製品を負に変化せず、又はそのポリマーを使用する製造方法を変化しないが、促進されたムーニー粘度増大はハロゲン化ポリマーの貯蔵寿命を減少する。
2014年2月28日に出願された、米国特許出願第61/946018号は遊離基脱除剤を通常の方法及び臭素再生方法により製造された最終ポリマーに添加してムーニー粘度増大を抑制することを開示している。2014年2月28日に出願された、米国特許出願第61/946035号はイオノマー安定剤を最終エラストマーナノ複合材料に添加してムーニー増大を抑制することを開示している。
当業界で知られている再生ハロゲン化方法を改良し、それにより得られるポリマーが低減されたムーニー粘度増大を有するようにとの要望が依然としてある。
本発明は既に知られている同様の組成物に対して改良された特性を有するエラストマー組成物の製造方法に関する。
本発明は臭素化エラストマーの調製方法に関する。その方法はC4〜C7イソモノオレフィン及び少なくとも一種のモノマー又はその他の重合性単位を重合してC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得、そのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを臭素化ユニット中でハロゲン化剤及びエマルションと接触させて臭素化エラストマー流出物を生成し、その臭素化エラストマー流出物を中和剤及び水で中和して中和された流出物を生成し、炭化水素溶媒を中和された流出物から気化して臭素化エラストマースラリーを生成し、そして臭素化エラストマーをその臭素化エラストマースラリーから回収することを含む。回収された臭素化エラストマーのムーニー粘度増大を抑制又は低減するために、臭素化エラストマーを含む流出物又は流れがかなりの温度変化を受ける前に、ムーニー安定剤がその方法に加えられる。その安定剤は中和中に存在してもよく、炭化水素溶媒の気化の前に中和された流出物中に存在すべきである。好ましくは、回収された臭素化エラストマーが33℃で貯蔵される場合に1年までにわたって17ムーニー単位より大きく増大しないムーニー粘度値を有する。別の実施態様において、回収された臭素化エラストマーが33℃で貯蔵される場合に1年までにわたって15ムーニー単位より大きく増大しないムーニー粘度値を有する。別の実施態様において、回収された臭素化エラストマーが33℃で貯蔵される場合に9ヶ月までにわたって11.5ムーニー単位より大きく増大しないムーニー粘度値を有する。
また、本発明は臭素化エラストマーの調製方法に関するものであり、その方法はC4〜C7イソモノオレフィン及び少なくとも一種の付加的な重合性モノマー又は単位、例えば、イソプレン又はアルキルスチレンを重合してC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得、ムーニー安定剤の最初の部分をそのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーに添加し、そのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを臭素化ユニット中でハロゲン化剤及びエマルションと接触させて臭素化エラストマー流出物を生成し、この場合、ムーニー安定剤の任意の部分を臭素化ユニットに添加し、ムーニー安定剤の任意の部分を臭素化エラストマー流出物に添加し、その臭素化エラストマー流出物を中和剤及び水で中和して中和された流出物を生成し、この場合、ムーニー安定剤の任意の部分を中和された流出物に添加し、炭化水素溶媒を中和流出物から気化して臭素化エラストマースラリーを生成し、臭素化エラストマーをその臭素化エラストマースラリーから回収し、この場合、ムーニー安定剤の任意の部分をその臭素化エラストマーに添加することを含む。
更に、本発明はC4〜C7イソモノオレフィン及びC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得るための少なくとも一種のモノマー又は重合性単位から構成された臭素化エラストマーに関するものであり、そのエラストマーは更に0.001〜0.2モル%のアリルアルコールを有し、その臭素化エラストマーのムーニー粘度はオーブン熟成試験により80℃で約10日までにわたって約15ムーニー単位より大きく増大せず、又はその臭素化エラストマーのムーニー粘度は33℃で貯蔵された場合に1年までにわたって約15ムーニー粘度単位より大きく増大しない。
本発明が添付図面を参照して例により記載されるであろう。
本発明の再生ハロゲン化方法を示す。 本発明の再生ハロゲン化方法を示す。 通常の臭素化方法及び従来の再生臭素化方法により生成されたポリマーのムーニー粘度増大を示す。 臭素化方法の異なる段階における通常の臭素化方法及び従来の再生臭素化方法により調製されたポリマーのGPC Mzを示す。 通常の臭素化方法及び再生臭素化方法により調製されたポリマーのムーニー増大の変化を示す。
本発明は得られるハロゲン化ポリマーが或る時間の期間後に一層遅いムーニー粘度増大を経験する再生ハロゲン化方法に関する。全てのポリマーは、ポリマー構造中の活性部位のために、ポリマー鎖間の時折の鎖間カップリングを経験し、これにより時間及び温度のために分子量が増大する。このカップリングはその塊中に存在する一層大きいポリマー鎖を生じ、これによりそれが図3に見られるように、ポリマー塊の分子量に関連するムーニー粘度を増大する。また、そのカップリングは新たにつくられた一層大きいポリマーの存在のためにZ平均分子量(Mz)及び分子量分布(MWD)に影響する。
図3に見られるように、ムーニー粘度の増大は通常に臭素化されたポリマーよりも既知の臭素再生方法により調製された臭素化ポリマーについて一層大きい。本発明はポリマーが通常にハロゲン化されたポリマーのそれに匹敵するムーニー粘度増大を有する改良された再生ハロゲン化方法を使用して生成されるハロゲン化ポリマーを得ることに関する。
定義
現在記載される発明に適用し得る定義は以下に記載されるとおりである。
ポリマーはホモポリマー、コポリマー、インターポリマー、ターポリマー等を表すのに使用し得る。同様に、コポリマーは任意のその他のモノマーとともに、少なくとも2種のモノマーを含むポリマーを表し得る。ポリマーがモノマーを含むと言及される場合、そのモノマーはそのモノマーの重合形態又はそのモノマーからの誘導体の重合形態(即ち、モノマー単位)でポリマー中に存在する。しかしながら、言及の容易さのために、(それぞれの)モノマー等を含むという表現が速記として使用される。同様に、触媒成分が成分の中性の安定な形態を含むと記載される場合、成分のイオン形態がモノマーと反応してポリマーを生成する形態であることが当業者により良く理解される。
エラストマーは“大きい変形から回復することができ、それが加硫された場合に溶媒に実質的に不溶性である(しかし、膨潤し得る)状態に変性し得るか、又は既に変性されている材料”というASTM D1566の定義に合致するあらゆるポリマー又はポリマーのブレンドを表す。エラストマーはしばしばまたゴムと称され、そのエラストマーという用語はゴムという用語と互換可能に本明細書に使用し得る。好ましいエラストマーは示差走査熱量法(DSC)により測定し得ないか、又はそれがDSCにより測定し得る場合に40℃未満、又は好ましくは20℃未満、もしくは0℃未満である融点を有する。好ましいエラストマーはDSCにより測定して−50℃未満のTgを有する。
ムーニー粘度又は粘度はゴムの粘度の目安を意味する。それは円筒形キャビティ内でゴムに埋め込まれた円筒形の金属ディスク(又はローター)の回転に抵抗するせん断トルクと定義される。ムーニー粘度を測定するためのせん断ディスク粘度計の寸法、試験温度、及び操作がASTM D1646に特定されている。ムーニー粘度はムーニー単位で測定され、本明細書では125℃におけるML1+8として報告される。
イソオレフィンは炭素に二つの置換を有する少なくとも1個の炭素を有するあらゆるオレフィンモノマーを表す。マルチオレフィンは二つ以上の二重結合を有するあらゆるモノマーを表す。好ましい実施態様において、マルチオレフィンが二つの共役二重結合を含むあらゆるモノマー、例えば、イソプレンのような共役ジエンである。
イソブチレンをベースとするエラストマー又はポリマーはイソブチレンからの少なくとも70モル%の反復単位を含むエラストマー又はポリマーを表す。
エラストマー
本発明に有益なエラストマーポリマーはモノマーの混合物から誘導されたエラストマーを含み、その混合物は少なくとも(1) C4〜C7イソオレフィンモノマー成分と(2)少なくとも一種のマルチオレフィン又はその他の重合性モノマー成分とを有する。イソオレフィンはいずれかの実施態様において合計モノマーの70質量%から99.5質量%まで、又はいずれかの実施態様において85質量%から99.5質量%までの範囲で存在する。マルチオレフィン誘導成分又はその他の重合性モノマー成分はいずれかの実施態様において30質量%から約0.5質量%まで、又はいずれかの実施態様において15質量%から0.5質量%まで、又はいずれかの実施態様において8質量%から0.5質量%までの範囲の量で存在する。
イソオレフィンはC4〜C7化合物であり、その非限例はイソブチレン、イソブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、2−メチル−2−ブテン、1−ブテン、2−ブテン、メチルビニルエーテル、インデン、ビニルトリメチルシラン、ヘキセン、及び4−メチル−1−ペンテンの如き化合物である。マルチオレフィンはC4〜C14マルチオレフィン、例えば、イソプレン、ブタジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ミルセン、6,6−ジメチル−フルベン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、及びピペリレンである。その他の重合性モノマー、例えば、スチレン及びジクロロスチレンがまたブチルゴムにおけるホモ重合又は共重合に適している。
本発明の実施に有益な好ましいエラストマーとして、イソブチレンをベースとするコポリマーが挙げられる。上記したように、イソブチレンをベースとするエラストマー又はポリマーは少なくとも70モル%のイソブチレンからの反復単位及び少なくとも一種のその他の重合性単位を含むエラストマー又はポリマーを表す。これらのポリマーはまた通常ブチルゴムと称される。本発明の一種のブチルゴムポリマーはイソブチレンを0.5〜8質量%のイソプレンと反応させ、又はイソブチレンを0.5質量%〜5.0質量%のイソプレンと反応させることにより得られ、ポリマーの残りの質量%はイソブチレンから誘導される。
本発明のその他のエラストマーポリマーはC4〜C7イソオレフィン及びアルキルスチレンコモノマーを含む少なくとも一種のランダムコポリマーから誘導される。イソオレフィンは先にリストされたC4〜C7イソオレフィンモノマーのいずれかから選ばれてもよく、好ましくはイソモノオレフィンであり、いずれかの実施態様においてイソブチレンであってもよい。アルキルスチレンは少なくとも80質量%、更にまた少なくとも90質量%、好ましくは95質量%のパラ−異性体を含む、パラ−メチルスチレンであってもよく、また官能化ターポリマーを含み得る。ランダムコポリマーはスチレンモノマー単位中に存在する少なくとも1個以上のアルキル置換基を有する。いずれかの実施態様において、エラストマーがイソブチレン及び0.5〜20モル%のパラ−メチルスチレンのランダムポリマーを含む。
本発明のいずれかの実施態様において、その他の有益なエラストマーとして、イソオレフィンのその他の不飽和コポリマーが挙げられる。このような不飽和ポリマーの非限定例はポリ(スチレン共ブタジエン)、星型−分枝イソブチレン−イソプレン、星型−分枝イソブチレン−p−メチルスチレン、イソブチレン−イソプレン−アルキルスチレンブロックポリマー及びイソブチレン−イソプレン−アルキルスチレンのランダムポリマーである。
上記ポリマーは当業界で知られているあらゆる好適な手段により生成されてもよく、本発明は本明細書ではポリマーの製造方法により制限されない。ポリマーは従来スラリー重合方法又は溶液重合方法により生成される。ポリマーがスラリー重合方法により生成され、これによりポリマーが反応媒体から沈殿する場合、ポリマーが好適な溶媒に溶解され、即ち、ポリマーセメントがハロゲン化の前に生じられる。溶液方法により生成されるポリマーについて、未反応モノマーの除去及び未使用触媒の除去又は中和後に、同じポリマーを含む溶液、又はポリマーセメントが、ハロゲン化に使用されてもよい。ポリマーセメントは1〜70質量%のポリマー、また10〜60質量%のポリマー、また10〜50質量%のポリマー、又はまた10〜40質量%のポリマーを含む。
ハロゲン化エラストマーの調製方法
臭素再生によりブロモブチルエラストマーを調製する一つの方法が米国特許第5,670,582号に記載されている。ポリマー主鎖中に不飽和を有するイソブチレンをベースとするポリマー、例えば、イソブチレン−イソプレンポリマーは、ハロゲン源、例えば、分子状臭素又は塩素とのポリマーの接触中にイオンメカニズムを使用して、約20℃から80℃までの範囲の温度で直ぐにハロゲン化されてもよい。ポリマー主鎖中に不飽和を有しないイソブチレンをベースとするポリマー、例えば、イソブチレン−アルキルスチレンポリマーは、遊離基ハロゲン化条件下で、即ち、白色化学線の存在下で、又は反応混合物中の有機遊離基開始剤の混入により、20℃〜90℃の温度でハロゲン化を受ける。
先に説明したように、通常の再生ハロゲン化方法はポリマー溶液をハロゲン化剤及び酸化剤を含むエマルションと接触させることにより起こる。酸化剤はハロゲン化中に生じられたハロゲン化水素と相互作用して、ハロゲンをポリマーの更なるハロゲン化に有益な形態に逆に変換し、それによりハロゲン利用を改良する。
本発明の再生臭素化方法1が図1に示される。ポリマーセメントが供給流Cにより臭素化ユニット10に供給される。臭素化ユニット10は所望の反応を可能にするあらゆる通常の手段であってもよく、それは混合流撹拌タンク、通常の撹拌タンク、充填塔、又は所望の反応が起こることを可能にするのに充分な流れ及び滞留時間を有するパイプであってもよい。分子状臭素、塩化臭素、臭化水素、臭化ナトリウムの形態の、ハロゲン化剤、又はこれらの混合物が供給流Bにより臭素化ユニット10に供給される。
エマルションは供給流Eにより臭素化ユニット10に供給される。エマルションは酸化剤、水、溶媒、及び乳化剤、例えば、表面活性剤を含む。エマルションは水中酸化剤の10〜80質量%、また20〜70質量%又は25〜45質量%の溶液を用意し、これを好適な混合条件下で溶媒及び乳化剤と混合して安定なエマルションを生成することにより調製される。エマルションは水相を乳化剤を含む溶媒に混合することにより、又は酸化剤を最初に乳化剤と混合し、次いで溶媒と合わせることにより得られてもよい。酸化剤の量はハロゲン化剤1モル当り活性酸化剤0.1〜3モル、また0.25〜3モル、又はまた0.5〜3モルの範囲である。臭素化中の酸化剤の使用は臭素利用を約70〜85%増大する。
その方法に有益な酸化剤は酸素を含む物質、好ましくは水溶性の酸素を含む薬剤である。好適な薬剤として、下記の物質により例示されるような過酸化物及び過酸化物生成物質が挙げられる:過酸化水素、有機過酸化水素、塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム又は次亜臭素酸ナトリウム、窒素の酸化物、オゾン、尿素過酸化物、酸、例えば、過チタン酸、過ジルコニウム酸、過クロム酸、過モリブデン酸、過タングステン酸、過ウナン酸、過ホウ酸、過リン酸、過ピロリン酸、過硫酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩及び過ヨウ素酸。以上の中で、過酸化水素及び過酸化水素生成化合物、例えば、過酸及び過酸化ナトリウムが、所望のハロゲン再生を行なうのに高度に適していることがわかった。
エマルションのための溶媒の選択はポリマーセメントを生成する際の使用に適し、又はその際に使用されるあらゆる溶媒であってもよく、一実施態様において、溶媒がポリマーセメントを生成するのに使用されるのと同じ溶媒であるように選ばれる。好適な溶媒として、炭化水素、例えば、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン等、不活性ハロゲン含有炭化水素、例えば、モノ−、ジ−、又はトリ−ハロゲン化C1〜C6パラフィン炭化水素又はハロゲン化芳香族炭化水素、例えば、塩化メチル、塩化メチレン、塩化エチル、臭化エチル、ジクロロエタン、塩化n−ブチル、及びモノクロロベンゼン又は炭化水素と不活性ハロ炭化水素溶媒の混合物が挙げられる。更に、溶媒は本明細書に提示された溶媒(これらの異性体を含む)の一つの組み合わせであってもよい。
供給流Eによるエマルションはハロゲン化サイクルの開始時又はポリマーのハロゲン化による臭素の消費が始まった後に臭素化ユニット10に導入されてもよい。臭素化反応及び臭素再生反応はポリマーの臭素化を完結するのに充分な時間にわたって20℃〜90℃の範囲で起こる。分子状臭素が供給流Bにより導入されるハロゲン化剤である場合、臭素消費が赤褐色から明黄褐色又は黄褐色への反応混合物の色の変化により示される。臭素化ユニット10中の充分な反応時間後に、臭素化ユニット10を出る、臭素化流出物、流れFが、流出物流Fを中和ユニット20中で中和供給流N(必要により希釈水Wを含んでもよい)とブレンドすることにより中和される。熱が中和の前に流出物Fから導入されないし、又は除去されず、その流れの温度の変化は中和の反応の熱のためである。実施態様において、熱が中和の前に導入又は除去されてもよい。
従来知られている中和方法により、中和ユニット20を出る中和された流出物流、NFが、スラリー(又はフラッシュ)タンク30に送られてポリマーを中和された流出物(その中に今臭素化されたポリマーがその中に溶解されて残っている)から回収する。実施態様において、多くのスラリー(又はフラッシュ)タンクがその方法のこの段階で存在することができ、直列又は平行に操作し得る。流れSが、120℃から200℃まで、好ましくは約150℃〜180℃の温度で、スラリータンク30に導入されて炭化水素溶媒を気化し、気化された溶媒がオーバーヘッド流Oにより除去される。スラリータンク30中の温度は80℃〜200℃の範囲、又はまた90℃〜120℃の範囲である。生成されたスラリー中のポリマーを含む、スラリータンク30中の成分の温度は、炭化水素溶媒の除去を達成するために中和された流出物流NFと混合される流れSの量及び温度に依存する。ポリマー温度は100℃〜175℃の範囲である。
スラリータンクオーバーヘッド流Oはセパレーターに送られてもよく、そこで気化された炭化水素溶媒がオーバーヘッド流中に含まれる水から分離され、回収された炭化水素溶媒が処理されて、重合又は臭素化方法に逆に循環されることが好ましい。セパレーターから回収された水が中和供給流に逆に循環されてもよい。
オーバーヘッド流Oによる気化された溶媒の除去後に、スラリータンク流出物Rは水及び沈澱された臭素化ポリマーだけでなく、残留成分のスラリー混合物である。ポリマースラリーRは水の除去及びポリマー生成物流Pの回収のために押出乾燥ユニット40に入る。
実施態様において、エポキシド化大豆油(またESBOと称される)及びステアリン酸カルシウムを含むが、これらに限定されない、当業界で知られている添加剤が、再生方法中に添加されてもよい。ESBOは乾燥工程中にユニット40中に約1phrから約2phrの範囲で添加されてもよい。ステアリン酸カルシウムは中和ユニット20にセメントに添加されてもよく、かつ/又はスラリータンク30に添加されてもよく、ポリマーを装置への粘着から助け、水スラリー中のゴム粒子サイズを調節してもよく、かつ/又は乾燥工程中にユニット40に添加されてもよい。図1を参照して、実施態様において、酸化防止剤、例えば、以下に説明されるムーニー安定剤が、X5により押出乾燥ユニット40に添加されてもよい。
本発明の再生臭素化方法の別の実施態様2が図2に示される。セメントが中和ユニット20中で中和された後に、それが脱蔵ユニット50に供給され、そこで気化された溶媒がオーバーヘッド流Oにより除去され、ポリマー生成物流Pを回収する。この実施態様において、熱が機械エネルギー及び/又は熱い油もしくはあらゆるその他の伝熱媒体による表面加熱により脱蔵装置50へのインプットとして提供される。実施態様において、ESBOが図2のユニット50に添加されてもよく、またステアリン酸カルシウムが図2のユニット20及び/又はユニット50に添加されてもよい。図2を参照して、実施態様において、酸化防止剤、例えば、ムーニー安定剤が、X6により脱蔵ユニット50に添加されてもよい。
先に説明され、図3に示されるように、臭素再生方法により調製されたポリマーは倉庫中に貯蔵される場合にムーニー増大の上昇を受け易い。促進ムーニー粘度増大の理解を助けるために、多くのサンプルが通常の臭素化方法及び既知の再生臭素化方法の種々の位置で採取され、サンプリングがポリマー生成後から乾燥ポリマー荷造まで行なわれた。
本発明者らは当業界で知られているゲル透過クロマトグラフィー(GPC)方法により測定される、Mzが、将来のムーニー粘度増大を予測するのに有益であることを発見した。従って、図1のスラリータンク30から採取されたサンプル対中和されたセメントNFから採取されたサンプルのMzの変化を測定することにより、荷造及び倉庫中の熟成間の包装後のサンプルポリマーのムーニー粘度増大を予測することが可能である。当業界で知られている通常の方法及び再生方法における種々のサンプリング位置におけるMzが図4に示され、図1に示された位置に相当する。ポリマーサンプルが異なるムーニー粘度を有しており、こうして、両方の方法により生成されたポリマーについての異なる初期のMz値、ムーニー粘度変化の傾向線(GPC Mzの変化に基づく)が有益である。図4のサンプリングデータから明らかなように、通常製造の臭素化ポリマー(通常と略記)のMz(ひいてはムーニー粘度)は方法により比較的合致する。既知の再生臭素化方法による臭素化を受けるポリマー(ブロモ再生と略記)は、中和後(“NF”と標識)並びに脱蔵及びスラリーへのポリマーの沈澱中(“R”と標識)にMzの急な増大を示す。この点における特有のプロセス変化は20℃〜80℃の範囲から100℃〜120℃の範囲までのポリマーの温度の変化であり、ポリマーが炭化水素溶媒を気化/除去するのに使用される高温流に暴露される。
この分子量/粘度増大について単一の理論に束縛されたくないが、本件出願人は再生臭素化方法中に、エラストマーがまた酸化剤及び酸素のその分解生成物により酸化されると考える。酸化構造は濃度が非常に低く、エラストマー中の一つの既知の得られる構造は0.001 〜0.2 モル%の量で存在するアリルアルコールである。ポリマーがかなりの熱変化、例えば、中和後のスラリー方法にかけられる場合、酸化された構造が分解してポリマーの遊離基を生じる。妨げられないと、ラジカルが分子量、Mz、及びムーニー粘度の増大を示すのに充分な量のポリマー中の架橋網状構造のその場の生成を生じる。
ムーニー安定剤
臭素再生方法中に生成されるポリマー遊離基の問題に取り組むために、遊離基安定剤、遊離基脱除剤、又は酸化防止剤(本明細書中で“ムーニー安定剤”又は“安定剤”と集約して称される)が、遊離基の生成又はその場の架橋網状構造の生成の時点の前にポリマー又はポリマースラリーに混入される。ムーニー安定剤は油溶性であってもよく、又は水相溶性化合物であってもよく、ヘキサン可溶性化合物を含むが、それに限定されない油溶性化合物が好ましい。
好適なムーニー安定剤として、立体障害ニトロキシルエーテル、立体障害ニトロキシルラジカル、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、ヒドロキシヒドロシンナメート、チオジプロピオネート、ホスファイト、及びこれらの組み合わせが挙げられるが、これらに限定されない。
立体障害ニトロキシルエーテルは、本発明によれば、式(I)又は(II)により表わされる構造を有するが、これらに限定されず、式中、nは1から10までの数であり、かつR1はプロピルである。
Figure 0006486461
Figure 0006486461
立体障害ニトロキシルラジカルは式(Ia) により表わされる構造を有するが、これらに限定されず、式中、nは1から10までの数である。
Figure 0006486461
本発明におけるブロモブチルエラストマーの調製中に添加し得るムーニー安定剤の市販の例として、TEMPO、チヌビンTM NOR 371、イルガノックスPS 800、イルガノックス1035、イルガノックス1010、イルガノックス1076、イルガフォス168 が挙げられるが、これらに限定されない。TEMPOは(2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−イル)オキシを表すのに当業界で一般に使用される用語である。本発明において試験された立体障害ニトロキシルラジカルはTEMPOである。チヌビンTM NOR 371はBASFからプラスチック添加剤として市販される、高分子量ヒンダードアミンNOR 安定剤である。本発明において試験される立体障害ニトロキシルエーテルはチヌビンTM NOR 371である。イルガノックスPS 800はCIBAから市販され、ジドデシル3,3’−チオジプロピオネートのトレード名である。イルガノックス1035はCIBA/BASFから市販され、チオジエチレンビス(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシヒドロシンナメート)のトレード名である。イルガノックス1010はBASFから市販され、ペンタエリスリトールテトラキス(3−(3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート)のトレード名である。イルガノックス1076はCIBAから市販され、オクタデシル−3−(3,5−ジ−tert.ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネートのトレード名である。本発明において試験された立体障害フェノール化合物として、BHT、イルガノックスPS 800、及びイルガノックス1035が挙げられる。イルガフォス168はBASFから市販され、一般目的のホスファイトである。実施態様において、光安定剤及びUV吸収剤を含むが、これらに限定されないその他のムーニー安定剤が本発明のブロモブチルをベースとするエラストマー組成物に添加されてもよい。
図1及び図2を参照して、実施態様において、ムーニー安定剤がセメント流Cにより添加される。別の実施態様において、ムーニー安定剤が流れX2により臭素化ユニット10に添加される。別の実施態様において、ムーニー安定剤がX3により流れFに添加され、その後に臭素化ユニット10からの流出物が流れNにより中和された。別の実施態様において、ムーニー安定剤が中和ユニット20に添加される。更に別の実施態様において、ムーニー安定剤が中和ユニット20後にX4により流れNFに添加される。
実施態様において、ムーニー安定剤がハロゲン化方法で一つより多い位置で添加されてもよく、但し、ムーニー安定剤の一部がかなりの熱変化を伴なう工程の前に添加されることを条件とする。ムーニー安定剤が中和の前又はその間に添加される場合、その方法における滞留時間が酸化された構造及び/又はポリマー遊離基を相殺するための時間を安定剤に与える。ムーニー安定剤が流れC、又は臭素化ユニット10、又は中和前の臭素化流出物F、又は中和中のユニット20、もしくは中和後のNF、又は押出乾燥ユニット40、又は脱蔵ユニット50、及びこれらのあらゆる組み合わせに添加されてもよい。
いずれかの実施態様において、臭素化エラストマーの調製方法中に添加されるムーニー安定剤の合計量が約500ppmより多く、約800ppmより多く、約1,000ppmより多く、約2,000ppm未満まで、約5,000ppm未満まで、又は約10,000ppm未満までであり、又は記載された最大量のいずれかと組み合わせて上記の最小量の一つによりつくられるいずれかの範囲である。ppm質量基準は臭素化ポリマー(溶液、スラリー中、又は回収)の質量である。
試験方法及び実施例
オーブン熟成試験
倉庫条件を模擬し、図3のデータを得るために、ポリマーサンプルを本明細書に記載されるオーブン熟成試験にかけた。ポリマーサンプル臭素化エラストマースラリー(即ち、図1又は2の流れP)から回収した直後、又はサンプルを約25℃で90日以下にわたって貯蔵した後に、サンプルを荷造から採取し、荷造の内部から2”のキューブに切断し、Chemfab 50−8(テフロン(登録商標)被覆ガラス,6ミル,12”x36ヤードのロール)中に包装し、アルミニウムホイルで2重に包装する。通常のオーブン中で80℃で4−5日にわたって熟成されたホイル包装されたサンプルは倉庫条件で1年間にわたる組成物と同様の性質を示すと予想される。通常のオーブン中で80℃で8−10日にわたって熟成されたホイル包装されたサンプルは倉庫条件で2−2.5年間にわたる組成物と同様の性質を示すと予想される。特別な倉庫条件は倉庫の地理的位置に応じて変化することがあり、この試験は平均の倉庫条件についての近似にすぎないことが認められる。オーブン熟成試験中に、ホイル包装されたサンプルが包装を解かれ、約0.25”がサンプルのそれぞれの側から剃られ、試験に適した熟成サンプルをもたらした。図3に示されるように、通常の方法及び既知の再生臭素化方法の両方により調製されたサンプルが経時のムーニー粘度増大の上昇を示した。
安定剤試験
臭素化イソブチレン−イソプレンのポリマーセメントを異なるレベルで異なるムーニー安定剤とブレンドしてポリマーの分子量安定性(即ち、ムーニー粘度増大の制御)についての安定剤の効果を測定した。セメントのサンプルを同定されたムーニー安定剤と合わせ、ヘキサン溶媒から除去し、フィルムに形成した。フィルムを窒素パージされたオーブン中で90℃で24時間熟成した。それぞれのサンプルのMzをオーブン熟成の前後に計算した。結果を以下に表1に示す。
表1中の試験されたポリマーセメントを調製するのに使用された再生方法は炭化水素を溶媒として使用したので、安定剤が中和(図1及び2中の流れNの添加)及びスラリースチームストリッピング(図1中の流れSの添加)工程中に炭化水素相中に残存するように、安定剤の選択を表1中で試験した。本明細書に挙げられるその他のムーニー安定剤が同様にムーニー増大及びMzの変化を低減するであろうと予想される。本発明の再生方法における使用に適したムーニー安定剤として、表1中の試験されたものが挙げられるが、これらに限定されない。
Figure 0006486461
表1中の試験された安定剤の大半は100ppmレベルでさえもGPC Mz変化(ひいてはムーニー粘度増大)を抑制した。イルガノックス PS 800は対照と較べて、100ppm及び1,000ppmレベルで不利に高いムーニー増大を示したが、10,000ppmレベルでムーニーの実質的な低下を示した。驚くことに、幾つかの安定剤(例えば、TEMPO 及びチヌビンTM NOR 371)は10,000ppmレベルよりもむしろ、100ppm及び1,000ppmレベルの一層低いレベルで一層有利なムーニー増大抑制を示した。表1はムーニー安定剤の量及び型が臭素化エラストマーの必要とされるムーニー増大抑制に基づいて選択し得ることを示す。
安定化試験
ポリマーサンプルを通常の臭素化方法及び再生臭素化方法により調製した。両方の方法において、400ppmのBHTを供給X4でスチームストリッピングユニット30の前に添加し、別の400ppmのBHTを供給X5でユニット40に添加した。再生臭素化方法の一つの実験において、付加的な800ppmのBHTを中和中の系中に存在する中和前の系に注入した(図1及び2のX3により)。こうして、通常の臭素化生成サンプル及び最初の再生臭素化生成サンプルは800ppmのBHTを含み、また付加的なBHTを含む再生臭素化により調製されたサンプルは1600ppmのBHTを含んでいた。全ての三つの型のサンプルは臭素化流出物流Fの中和後にポリマーに添加された1.3質量%のエポキシド化大豆油を有していた。
サンプルを9ヶ月にわたって33℃でオーブン熟成し、その試験温度をポリマーにより経験し得る最高の夏季の倉庫条件を模擬するように選んだ。一定温度が試験中に維持されたので、潜在的な最低の冬季温度倉庫条件がデータ中に表されていないことが注目されるべきであり、当業者は一層冷たい倉庫温度がポリマーサンプルのムーニー増大傾向を低下するであろうと直ぐに認めるであろう。オーブン熟成の前に、ポリマーサンプルを上記されたのと同じ様式で調製した:サンプルはポリマー荷造の内部から得られ、Chemfab 50−8中に包装され、アルミニウムホイルで2重に包装された2”のキューブであり、サンプルがオーブン熟成期間の長さにわたってこうして包装されたままであった。それぞれのサンプルのムーニー粘度を試験期間の開始時に測定して基準ムーニー粘度値(それに対してデルタムーニーが変化を測定するために測定し得た)を確立し、それぞれのポリマーサンプルについての実際のムーニー値は同じではなかった。サンプルを9連続月についての月末に除去し、ムーニー粘度を測定して値の変化を測定した。
9連続月のそれぞれの月末に測定された初期のムーニー粘度値からのムーニー粘度の変化(即ち、デルタムーニー)をサンプルについて図5に示す。通常の臭素化方法サンプルを“予備試験対照、付加的なBHT なし”と同定し、第一の再生臭素化方法サンプルを“Br再生対照、付加的なBHT なし”と同定し(これらのサンプルは800ppmのBHTを含んでいた)、また第二の再生臭素化方法サンプルを“Br再生、〜800ppmのBHT 添加”と同定した(これらのサンプルは1600ppmのBHTを含んでいた)。図5中のデータから明らかなように、全ての三つの型のサンプルがムーニー粘度増大を経験し、予想されたように、通常の臭素化方法により調製されたサンプル(予備試験対照)が最小のムーニー粘度増大を経験した。9ヶ月の熟成で、通常の臭素化サンプルは約10.1の平均デルタムーニーを有し、800ppmのBHTを有する再生臭素化サンプルは約13.1の平均デルタムーニーを有し、また1600ppmのBHTを有する再生臭素化サンプルは約11.3の平均デルタムーニーを有していた。再生臭素化方法の比較において、臭素化エラストマー流出物の中和中に追加量のムーニー粘度安定剤を含む場合、通常の臭素化方法がムーニー値についての基準線目標であるムーニー粘度増大は驚くことに系の温度が未だかなりの温度変化を受けなかったことを考えて50%より多く低下された。換言すれば、通常の対照サンプルと“Br再生,約800ppm BHT”サンプルとの間のムーニー粘度増大デルタは通常の対照サンプルと“Br再生対照”サンプルの間のデルタの50%未満である。図5中のデータは模擬夏季倉庫熟成の9ヶ月に過ぎないが、デルタムーニー値の数学的に妥当な投影に基づいて、1600ppm BHT再生臭素化サンプルについての1年のデルタームーニーデータは15を超えるべきではなく、おそらく13を超えないであろうし、また800ppm BHT 再生臭素化対照サンプルについて、1年のデルタムーニーデータは16を超えるべきではなく、おそらく15をこえないであろう。
図3(この場合、2〜2.5年の倉庫熟成が促進高温熟成により模倣された)及び図5のデータを比較するに、ムーニー安定剤の少なくとも一部を再生方法により得られる臭素化ポリマーがかなりの温度変化を受ける前に添加することは通常のハロゲン化方法により得られる臭素化ポリマーと較べて熟成臭素化ポリマーのデルタムーニーを低減する。ムーニー安定剤の添加は単一プロセス位置又は多プロセス位置で行なわれてもよい。
評価された全ての試験サンプルがスチームストリッピングの前に添加された800ppmの最小量のBHTを有していたが、合計500ppm程度に低い、ムーニー安定剤のその他の範囲が、本発明に従っての注入に適しているかもしれないことが認められる。更に、本明細書に開示されたその他のムーニー安定剤(BHTに代えて、又はそれに加えて)がムーニー増大抑制に同等又はそれ以上に有効であり得ることが認められる。また、ラインX3又はX4による中和の前及び/又は後にムーニー安定剤を注入することに加えて、図1及び2に示されるように、ムーニー安定剤をX1によりセメントに、又はX2により臭素化ユニット10中に添加することがまた好適であることが認められる。実施態様において、ムーニー安定剤が図5に示されるように脱蔵ユニット50に添加される。
或る実施態様及び特徴が数的上限の組及び数的下限の組を使用して記載された。特に示されない限り、あらゆる下限からあらゆる上限までの範囲が意図されていることが認められるべきである。或る下限、上限、及び範囲が以下の一つ以上の請求項に現れる。全ての数値は“約”又は“およそ”の示された値であり、当業者により予想される実験誤差及び変化を考慮する。
請求項に使用される用語が先に定義されない場合には、それは当業者が少なくとも一つの印刷刊行物又は発行特許に反映されるようにその用語に与えた最も広い定義を与えられるべきである。更に、この出願で引用された全ての特許、試験操作、及びその他の書類はこのような開示がこの出願と不一致ではない程度まで、またこのような組み入れが許される全ての司法権について参考として完全に含まれる。
以上が本発明の実施態様に関するが、本発明のその他の更なる実施態様がその基本的範囲から逸脱しないで推考されてもよく、その範囲は以下の実施態様により決められる。
特別な実施態様
従って、本発明は下記の実施態様を提供する:
パラグラフA:臭素化エラストマーの調製方法であって、その方法はC4〜C7イソモノオレフィン及び少なくとも一種のモノマー又はその他の重合性単位を重合してC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得、そのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを臭素化ユニット中でハロゲン化剤及びエマルションと接触させて臭素化エラストマー流出物を生成し、その臭素化エラストマー流出物を中和剤及び水で中和して中和された流出物を生成し、炭化水素溶媒を中和された流出物から気化して臭素化エラストマースラリーを生成し、そして臭素化エラストマーをその臭素化エラストマースラリーから回収することを含み、ムーニー安定剤を炭化水素溶媒の気化の前にその方法に添加し、その添加が中和前、中和直前、中和中、又は炭化水素溶媒の気化前の中和後に起こることを特徴とする前記方法。
パラグラフB:臭素化エラストマーのムーニー粘度が、工程 (f)における回収後に、1年にわたって33℃に暴露又は貯蔵された場合に約17ムーニー単位より大きく上昇せず、又は1年にわたって33℃に暴露又は貯蔵された場合に15ムーニー単位より大きく上昇せず、又は1年にわたって33℃に暴露又は貯蔵された場合に13ムーニー単位より大きく上昇せず、又は9ヶ月にわたって33℃に暴露又は貯蔵された場合に11.5ムーニー単位より大きく上昇しない、パラグラフAの方法。
パラグラフC:約500ppmより多く、又は800ppmより多く、又は1,000ppmより多い量のムーニー安定剤を臭素化エラストマーの調製方法中に添加する、パラグラフA及び/又はBの方法。
パラグラフD:ムーニー安定剤が立体障害ニトロキシルエーテル、立体障害ニトロキシルラジカル、立体障害フェノール化合物、ホスファイト、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれる、パラグラフA並びに任意のパラグラフB及び/又はCの方法。
パラグラフE:パラグラフA及び任意のパラグラフBからDのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法により調製された臭素化エラストマー組成物からつくられた物品であって、その物品がタイヤインナーライナーもしくはタイヤブラダーであり、又はタイヤ、ブラダー、ホース、ベルト、空気ばね、又は乗り物ボデイマウントに層として組み込まれることを特徴とする前記物品。
パラグラフF:ハロゲン化剤が分子状臭素、塩化臭素、臭化水素、及び臭化ナトリウムの少なくとも一種から選ばれる、パラグラフA及び任意のパラグラフBからEのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフG:エマルションが酸化剤、水、溶媒、及び表面活性剤を含む、パラグラフA及び任意のパラグラフBからFのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフH:酸化剤が水溶性含酸素薬剤、過酸化水素、有機過酸化水素、塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、窒素の酸化物、オゾン、尿素過酸化物、過チタン酸、過ジルコニウム酸、過クロム酸、過モリブデン酸、過タングステン酸、過ウナン酸、過ホウ酸、過リン酸、過ピロリン酸、過硫酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれた酸素を含む物質である、パラグラフGの方法。
パラグラフI:酸化剤が水溶性含酸素薬剤である、パラグラフGの方法。
パラグラフJ:溶媒がペンタン、ヘキサン、ヘプタン、モノ−、ジ−、又はトリ−ハロゲン化C1〜C6パラフィン炭化水素、塩化メチル、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれる、パラグラフGの方法。
パラグラフK:臭素化ユニットが混合流撹拌タンク、通常の撹拌タンク、充填塔、又はパイプである、パラグラフA及び任意のパラグラフBからJのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフL:臭素化エラストマーの調製方法であって、その方法はC4〜C7イソモノオレフィン及び少なくとも一種のモノマー又は重合性単位を重合してC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得、ムーニー安定剤の最初の部分をそのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーに添加し、そのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを臭素化ユニット中でハロゲン化剤及びエマルションと接触させて臭素化エラストマー流出物を生成し、この場合、ムーニー安定剤の任意の部分を臭素化ユニットに加え、ムーニー安定剤の任意の部分を臭素化エラストマー流出物に添加し、その臭素化エラストマー流出物を中和剤及び水で中和して中和された流出物を生成し、この場合、ムーニー安定剤の任意の部分を中和された流出物に添加し、炭化水素溶媒を中和流出物から気化して臭素化エラストマースラリーを生成し、臭素化エラストマーをその臭素化エラストマースラリーから回収し、この場合、ムーニー安定剤の任意の部分をその臭素化エラストマーに添加することを含む前記方法。
パラグラフM:臭素化エラストマーのムーニー粘度が、工程(f)における回収後に、1年にわたって33℃に暴露された場合に約15ムーニー単位より大きく上昇しない、パラグラフLの方法。
パラグラフN:約500ppmより多いムーニー安定剤を臭素化エラストマーの調製方法中に添加する、パラグラフL及び/又はMの方法。
パラグラフO:ムーニー安定剤が立体障害ニトロキシルエーテル、立体障害ニトロキシルラジカル、立体障害フェノール化合物、ホスファイト、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれる、パラグラフL並びに任意のパラグラフM及び/又はNの方法。
パラグラフP:パラグラフL及び任意のパラグラフMからOのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法により調製された臭素化エラストマー組成物からつくられた物品であって、その物品がタイヤインナーライナーもしくはタイヤブラダーであり、又はタイヤ、ブラダー、ホース、ベルト、空気ばね、又は乗り物ボデイマウントに層として組み込まれることを特徴とする前記物品。
パラグラフQ:ハロゲン化剤が分子状臭素、塩化臭素、臭化水素、及び臭化ナトリウムの少なくとも一種から選ばれる、パラグラフL及び任意のパラグラフMからPのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフR:エマルションが酸化剤、水、溶媒、及び表面活性剤を含む、パラグラフL及び任意のパラグラフMからQのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフS:酸化剤が水溶性含酸素薬剤、過酸化水素、有機過酸化水素、塩素酸ナトリウム、臭素酸ナトリウム、次亜塩素酸ナトリウム、次亜臭素酸ナトリウム、窒素の酸化物、オゾン、尿素過酸化物、過チタン酸、過ジルコニウム酸、過クロム酸、過モリブデン酸、過タングステン酸、過ウナン酸、過ホウ酸、過リン酸、過ピロリン酸、過硫酸塩、過塩素酸、過塩素酸塩、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれた酸素を含む物質である、パラグラフRの方法。
パラグラフT:酸化剤が水溶性含酸素薬剤である、パラグラフRの方法。
パラグラフU:溶媒がペンタン、ヘキサン、ヘプタン、モノ−、ジ−、又はトリ−ハロゲン化C1〜C6パラフィン炭化水素、塩化メチル、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれる、パラグラフRの方法。
パラグラフV:臭素化ユニットが混合流撹拌タンク、通常の撹拌タンク、充填塔、又はパイプである、パラグラフL及び任意のパラグラフMからUのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフW:少なくとも一種の重合性単位がイソプレン、スチレン、アルキルスチレン、又は異なるC4〜C7イソモノオレフィンである、上記パラグラフのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせの方法。
パラグラフX:C4〜C7イソモノオレフィンとイソプレン及びアルキルスチレンから選ばれる少なくとも一種の重合性単位とから誘導された臭素化エラストマーであって、その臭素化エラストマーのムーニー粘度が33℃で1年にわたって約15ムーニー単位より大きく上昇しない、前記臭素化エラストマー。
パラグラフY:パラグラフAからKのいずれか一つもしくはあらゆる組み合わせにより調製され、又はパラグラフLからWのいずれか一つ又はあらゆる組み合わせにより調製された臭素化エラストマー又はパラグラフXのエラストマーであって、その臭素化エラストマーが0.001〜0.2モル%のアリルアルコールを含む、前記臭素化エラストマー。
工業上の適用可能性
本発明のポリマーはあらゆる数の物品をつくるのに使用し得る。一実施態様において、物品がタイヤ硬化ブラダー、タイヤインナーライナー、タイヤインナーチューブ、及びエアースリーブから選ばれる。別の実施態様において、物品がホース又は多層ホース中のホース部品、例えば、ポリアミドを部品層の一つとして含むものである。本発明のポリマーを使用してつくられるその他の有益な商品として、空気ばねブラダー、シール、成型商品、ケーブルハウジング、ゴムをベースとする医薬ストッパー、及びTHE VANDERBILT RUBBER HANDBOOK, PP.637−772(Ohm,ed.,R.T.Vanderbilt Company, Inc.1990)に開示されたその他の物品が挙げられる。
本明細書に引用された全ての優先権書類、特許、刊行物、及び特許出願、試験操作(例えば、ASTM方法)、並びにその他の書類はこのような開示が本発明と不一致ではない程度まで、またこのような組み入れが許される全ての司法権について参考として完全に含まれる。
数的下限及び数的上限が本明細書にリストされる場合、あらゆる下限からあらゆる上限までの範囲が意図されている。
1−再生臭素化方法
10−臭素化ユニット
20−中和ユニット
30−スラリータンク
40−押出乾燥ユニット
50−脱蔵ユニット

Claims (8)

  1. 臭素化エラストマーのムーニー安定性の改良方法であって、
    a.C4〜C7イソモノオレフィン及び少なくとも一種のモノマー又はその他の重合性単位を重合してC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得ること、
    b.そのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを臭素化ユニット中でハロゲン化剤及びエマルションと接触させて臭素化エラストマー流出物を生成すること、
    c.その臭素化エラストマー流出物を中和剤及び水で中和して中和された流出物を生成すること、
    d.炭化水素溶媒を中和された流出物から気化して臭素化エラストマースラリーを生成すること、および、
    e.臭素化エラストマーをその臭素化エラストマースラリーから回収することを含み、 ムーニー安定剤を前記中和の前又は前記中和の間に添加することを特徴とする前記方法。
  2. 臭素化エラストマーの調製方法であって、
    a.C4〜C7イソモノオレフィン及び少なくとも一種のモノマー又はその他の重合性単位を重合してC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを得ること、
    b.ムーニー安定剤をそのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーに添加すること、
    c.そのC4〜C7イソモノオレフィン誘導エラストマーを臭素化ユニット中でハロゲン化剤及びエマルションと接触させて臭素化エラストマーを生成することであって、ムーニー安定剤を臭素化ユニットに加えてもよいこと、
    d.ムーニー安定剤を、前記臭素化ユニットから出た前記臭素化エラストマーである臭素化エラストマー流出物に添加すること、
    e.前記d工程の後に、その臭素化エラストマー流出物を中和剤及び水で中和して中和された流出物を生成することであって、ムーニー安定剤を中和された流出物に添加してもよいこと、
    f.炭化水素溶媒を中和流出物から気化して臭素化エラストマースラリーを生成すること、および、
    g.臭素化エラストマーをその臭素化エラストマースラリーから回収することであって、ムーニー安定剤をその臭素化エラストマーに添加してもよいこと、
    を含む、方法。
  3. 回収された臭素化エラストマーのムーニー粘度が9か月にわたって33℃に暴露された場合に11.5ムーニー単位より大きく上昇しない、請求項1又は2記載の方法。
  4. 500ppmより多いムーニー安定剤を臭素化エラストマーの調製方法中に添加する、請求項1から3のいずれか1項記載の方法。
  5. ムーニー安定剤が立体障害ニトロキシルエーテル、立体障害ニトロキシルラジカル、立体障害フェノール化合物、ホスファイト、及びこれらの組み合わせの少なくとも一種から選ばれる、請求項1から4のいずれか1項記載の方法。
  6. ハロゲン化剤が分子状臭素、塩化臭素、臭化水素、及び臭化ナトリウムの少なくとも一種から選ばれる、請求項1から5のいずれか1項記載の方法。
  7. エマルションが酸化剤、水、溶媒、及び表面活性剤を含む、請求項1から6のいずれか1項記載の方法。
  8. 4〜C7イソモノオレフィンと、イソプレン及びアルキルスチレンから選ばれる少なくとも一種のモノマー又は重合性単位と、を含む、再生ハロゲン化法により得られた臭素化エラストマーであって、その臭素化エラストマーのムーニー粘度が9か月にわたって33℃に暴露された場合に11.5ムーニー単位より大きく上昇しないことを特徴とする、前記臭素化エラストマー。
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