JP6486252B2 - エッジセンサ - Google Patents
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Description
図1は、実施の形態1に係るエッジセンサの構成を示す概略図である。
エッジセンサは、受光部1、投光部2およびエッジ検出部3で構成される。受光部1と投光部2は、隙間を挟んで互いに対峙した状態で検出対象物10が通過可能な隙間を形成したコ字形状の筐体に一体で組み込まれ、1つのセンシングユニット5として形成される。
図2に示すように、受光部1は、第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bで構成され、投光部2は第1のラインセンサ1aに向けて単色平行光4aを投光する第1の投光部2d、および第2のラインセンサ1bに向けて単色平行光4bを投光する第2の投光部2eで構成される。第1のラインセンサ1aと第2のラインセンサ1bは、一部の領域を検出対象物10の搬送方向Aに重ねて配置される。第1の投光部2dおよび第2の投光部2eは、第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bの配置位置に対応させて、一部の領域を検出対象物10の搬送方向Aに重ねて配置する。
ロール状に巻かれた帯状の検出対象物10は、搬送ローラ11a,11bに挟まれ、当該搬送ローラ11a,11bの回転により搬送方向Aに搬送される。検出対象物10は、搬送方向Aに搬送される経路の途中で、第1の投光部2dおよび第2の投光部2eが投光した単色平行光4a,4bの一部を遮断する。一部が遮断された単色平行光4a,4bを受光した第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bの出力を用いて、エッジ検出部3の演算部3bが検出対象物10のエッジ10aの位置を演算する。エッジ検出部3の演算部3bによって演算された検出対象物10のエッジ10aの位置は、搬送ローラ11a,11bなどを駆動する駆動制御部にフィードバックされることにより、検出対象物10の搬送駆動を制御するために用いられる。
エッジ検出部3は、センシングユニット5の隙間を通過する検出対象物10のエッジ10aの位置を、第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bの出力から検出する。具体的には、投光部2が投光する単色平行光4a,4bの一部が検出対象物10によって遮られると、当該検出対象物10のエッジ10aにおいてフレネル回折が生じる。第1のラインセンサ1aの受光セル1eまたは第2のラインセンサ1bの受光セル1fに到達する単色平行光4a,4bの強度は、エッジ10aの位置近傍で急峻に立ち上がり、エッジ10aの位置から離れるに従って振動しながら収束する分布特性を有する。当該分布特性に着目し、エッジ検出部3の演算部3bは第1のラインセンサ1aの受光領域1cまたは第2のラインセンサ1bの受光領域1dが受光した単色平行光4a,4bの強度分布に基づいて、検出対象物10のエッジ10aの位置を演算する。
上述したエッジ位置の演算方法として、従来から用いられている一般的手法を適用可能であることから、詳細な演算方法の説明は省略する。
図5(a)に示すように第1のラインセンサ1aの受光領域1cの一部と、第2のラインセンサ1bの受光領域1dの一部が、検出対象物10の搬送方向Aに対して範囲Cで重なるように配置する。図5(a)の例では、受光領域1cおよび受光領域1dの受光幅は共に15.0mmであり、範囲Cにおいて受光領域1cと受光領域1dが互いに2.0mm重なるように配置されている。なお、図5で示す受光領域1c,1dの受光幅および範囲Cの幅は一例であり、適宜変更可能である。
図5(b)の例では、エッジ20aが範囲Cの中央に位置するように配置されていることから、ゼロ位置Oから挿入方向Bに1.0mm離れた位置に第1のラインセンサ1aの受光領域1cの端部が位置し、ゼロ位置から挿入方向Bに対して反対方向に1.0mm離れた位置に第2のラインセンサ1bの受光領域1dの端部が位置する。ゼロ位置調整部3aは、設定されたゼロ位置Oの位置情報を演算部3bに出力する。
横軸は、検出対象物10の挿入量を示し、図5で示した挿入方向Bにどれだけ挿入されたかを示している。縦軸は、検出対象物10のエッジ10aの位置が、検出範囲D内のどこに位置しているかを示す演算結果である。そのため、縦軸は図5(b)で示したゼロ位置調整において設定した−14.0mmからゼロ位置Oを経由して14.0mmまでの範囲を示している。
なお、図6の検出結果は、図5(b)で示した第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bの配置において、検出対象物10のエッジ10aの位置を位置Eから位置Fまで一定のスピードで移動させた場合を示している。
図7は、実施の形態1に係るエッジセンサの処理動作を示すフローチャートである。
まず、第1の投光部2dおよび第2の投光部2eが投光する単色平行光の光路上であって、第1のラインセンサ1aの受光領域1cの一部と第2のラインセンサ1bの受光領域1dの一部が重なった範囲C上に、調整対象物20のエッジ20aが配置されると(ステップST1)、ゼロ位置調整部3aはステップST1で配置されたエッジ20aの位置をゼロ位置に設定するゼロ位置調整を行い、設定したゼロ位置の位置情報を演算部3bに出力する(ステップST2)。
上述した実施の形態1では、第1の投光部2dおよび第2の投光部2eを設け、それぞれ対峙する第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bに向けて単色平行光4a,4bを投光する構成を示したが、この実施の形態2では1つの投光部のみを用いて2つのラインセンサに1つの単色平行光を投光する構成を示す。
受光部1は、実施の形態1と同様に第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bで構成される。一方、投光部2´は1つの光源で構成され、第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bに向けて単色平行光4cを投光する。投光部2´が投光する単色平行光4cは、第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bに同時に入射可能な光であり、搬送方向Aに重ねて配置した第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bの受光セルの配列方向に幅を有し、且つ第1のラインセンサ1aおよび第2のラインセンサ1bの重なり方向に幅を有する光である。なお、単色平行光4cは、光源が発した単色光の光軸に対して平行な光であり、各幅方向において互いに平行な光である。
この実施の形態3では、上述したエッジ検出部3の演算処理において、より精度よくエッジ位置を検出する構成について説明する。
図9は、実施の形態3に係るエッジセンサの構成を示す概略図である。
実施の形態1で示したエッジ検出部3に換えてエッジ検出部3´を備えて構成している。なお、以下では、実施の形態1に係るエッジセンサの構成要素と同一または相当する部分には、実施の形態1で使用した符号と同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
エッジ検出部3´の演算部3b´は、まず実施の形態1と同様に、第1のラインセンサ1aと第2のラインセンサ1bの出力を、最大出力の値が検出範囲Dにおいてプラス領域に位置しているかに基づいて切り替えて利用し、検出対象物10のエッジ10aの位置を演算する。演算部3b´は、さらに演算結果に対する移動平均値を算出し、算出した移動平均値を参照してエッジ位置を検出する。
エッジ検出部3´の演算部3b´は、ステップST7またはステップST8の演算結果を用いて移動平均値を算出する(ステップST11)。演算部3b´は、ステップST11で算出した移動平均値から検出対象物10のエッジ10aの位置を決定する(ステップST12)。エッジ検出部3´は、ステップST12で決定したエッジ10aの位置を、搬送ローラを駆動する駆動制御部に出力する(ステップST13)。その後、フローチャートはステップST10の処理に進む。
また、上述した実施の形態3では、実施の形態1で示したエッジセンサにエッジ検出部3´を適用する構成を示したが、実施の形態2で示したエッジセンサにエッジ検出部3´を適用してもよい。
1a 第1のラインセンサ
1b 第2のラインセンサ
1c,1d 受光領域
1e,1f 受光セル
2 投光部
2a 光源
2b 光ファイバ
2c 投射レンズ
2d 第1の投光部
2e 第2の投光部
3,3´ エッジ検出部
3a ゼロ位置調整部
3b,3b´ 演算部
4a,4b,4c 単色平行光
5 センシングユニット
10 検出対象物
10a,20a エッジ
11a,11b 搬送ローラ
20 調整対象物
Claims (3)
- 複数の受光セルを直線状に配置した受光領域を有する2つのラインセンサと、
前記ラインセンサの前記受光領域に対峙して配置され、前記受光領域に向けて平行光を投光する投光部と、
前記2つのラインセンサで検出された光量分布パターンから、前記平行光の光路中に位置する前記検出対象物のエッジ位置を検出するエッジ検出部とを備え、
前記2つのラインセンサは、互いに略平行に、且つ互いの前記受光領域の一部を前記検出対象物の搬送方向に重ねて配置し、
前記エッジ検出部は、検出開始前に、前記平行光の光路中、且つ前記受光領域の一部が重ねて配置された領域上に配置した調整対象物のエッジ位置をゼロ位置とするゼロ位置調整部と、前記光量分布パターンと前記ゼロ位置調整部が設定した前記ゼロ位置とに基づいて選択したいずれか一方のラインセンサの出力を用いて、前記検出対象物のエッジ位置を検出する演算部とを備えたエッジセンサ。 - 前記投光部は、前記受光セルの配列方向に幅を有する前記平行光を投光することを特徴とする請求項1記載のエッジセンサ。
- 前記投光部は、前記2つのラインセンサの重なり方向に幅を有する前記平行光を投光することを特徴とする請求項2記載のエッジセンサ。
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