JP6485693B2 - 苗移植機用の孔開装置 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場を覆うマルチフィルムに孔を形成する苗移植機用の孔開装置に関するものである。
先行技術文献1に記載の孔開装置は、苗移植機の下部に後方揺動可能に孔開具を支持することにより、機体走行中において、穿孔の際の引きずりを招くことなく、接地してマルチフィルムに孔を形成することができる。
特開2003−225007号公報
しかしながら、上記孔開具は、後方揺動可能であるが故に、走行時の惰性や接地の衝撃等によって大きく揺動することがあり、結果として開孔が不適正となるおそれがあった。
本発明は、マルチフィルム等の畝面上の膜体に孔を穿孔する孔開具の不適正な動作を防止して適正な孔の安定形成を可能とする苗移植機用の孔開装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、圃場に敷設されたマルチフィルム(F)に孔を形成する孔開具(52)と、この孔開具(52)を上下動作可能に支持する昇降リンク機構(L)とからなる苗移植機用の孔開装置において、前記昇降リンク機構(L)は、前記孔開具(52)がマルチフィルム(F)に接触して孔を形成する間について、所定の後方限度位置まで前記孔開具(52)のスライド移動を許容する長穴による融通機構(55a)を設け
前記長穴を後ろ上がりに傾斜して形成したことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項に係る発明において、前記昇降リンク機構(L)は、下死点を境に前記孔開具(52)の上昇速度を減速制御することを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明において、前記昇降リンク機構(L)は、カム(56b)によって揺動可能に設けるとともに、前記カム(56b)の作用範囲外で前記孔開具(52)を上昇保持可能な位置に前記固定支点(57)に切替え可能に構成したことを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に係る発明において、前記孔開具(52)は、マルチフィルム(F)に接触して植付孔を熱穿孔する溶断穿孔部材(52c)と、上昇位置で外周を覆う保温部材(52d)とを備えることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に係る発明において、前記昇降リンク機構(L)は、上昇行程で作用する上動用カム(56a)と、下降行程で作用する下動用カム(56b)とを備えることを特徴とする。
請求項に係る発明は、請求項1から請求項のいずれか1項に係る発明において、前記昇降リンク機構(L)は、上アーム(53)と下アーム(54)とを上下に配置し、それぞれの先端側を軸支して上下揺動可能に構成するとともに、それぞれの後端側を昇降リンク(55)で上下に連結し、この昇降リンク(55)の下端に前記孔開具(52)を支持することにより前記孔開具(52)を下降動作とともに後方移動可能にリンク構成したことを特徴とする。
請求項1に係る発明により、走行移動下において、昇降リンク機構(L)の下降動作によって孔開具(52)が圃場面まで下降し、融通機構(55a)による後方移動範囲で圃場面上のマルチフィルム(F)に孔が形成されることから、過大な後方移動による不適正な異形孔の形成を防止することができる。加えて、前記昇降リンク機構(L)の下降によって孔開具(52)がマルチフィルム(F)に確実に接触穿孔しつつ、長穴に沿って後方にスライドすることにより孔開具(52)が後ろ上がりに移動して圃場面の押圧窪みを抑えることができる。
請求項に係る発明により、請求項に係る発明の効果に加え、下死点を境に孔開具(52)を減速上昇することにより、孔開具(52)がマルチフィルム(F)から円滑に引き離されることから、植付孔の不適正化を抑えることができる。
請求項に係る発明により、請求項1または請求項2の効果に加え、苗移植作業における孔開具(52)の作動の選択は、昇降リンク機構(L)のリンク支点(54a)の移動によって簡易に切替えることができる。
請求項に係る発明により、請求項1から請求項のいずれか1項の効果に加え、孔開具(52)は、上昇時に保温部材(52d)によって放熱が抑えられることから、孔開具(52)が下降して溶断穿孔部材(52c)がマルチフィルム(F)に接触することによって効率よく熱穿孔することができる。
請求項に係る発明により、請求項1から請求項のいずれか1項の効果に加え、上動用カム(56a)と下動用カム(56b)とにより、孔開具(52)の上下動作を適正に行うことができる。
請求項に係る発明により、請求項1から請求項のいずれか1項の効果に加え、孔開具(52)を下降動作とともに後方移動可能に構成した昇降リンク機構(L)により、機体の走行移動に対して孔開具(52)の後方移動によってマルチフィルム(F)の孔開を円滑に進めることができる。
孔開装置の孔開前後(a,b)の要部側面図 孔開装置の別の構成例の側面図 孔開具の別の構成例の側面図 孔開具の加熱構成例の斜視図 孔開具の更に別の構成例の斜視図 孔開具の外周部の構成例の斜視図 孔開具の内部構成の断面図 マルチフィルムカッターの昇降構成例の側面図 回転ドリル式孔開具の断面図 本発明の適用対象の苗移植機の左側面図 本発明の適用対象の苗移植機の平面図 苗植付装置と苗植付装置駆動機構の左側面図 苗植付装置駆動機構の概略左側面図
上記技術思想に基づいて具体的に構成された実施の形態について以下に図面を参照しつつ説明する。
苗移植機用の孔開装置51は、その孔開前後(a,b)の要部側面図を図1に示すように、マルチフィルムFに接触することによって円形の植付孔を形成する孔開具52と、この孔開具52を上下動作可能に支持する昇降リンク機構Lとから構成され、後述の苗移植機1の植付具11の直前位置に配置する。
昇降リンク機構Lは、上アーム53と下アーム54とを上下に配置し、それぞれの先端側を支点53a,54aとして上下揺動可能に構成するとともに、それぞれの後端側を昇降リンク55で上下に連結し、この昇降リンク55の下端に孔開具52を一体に支持して孔開具52の下降動作とともに後方移動可能にリンクを構成する。
このように構成した3リンク構成の昇降リンク機構Lは、孔開具52を下降動作とともに後方移動可能に構成することにより、機体の走行移動に対して孔開具52の後方移動により、引きずりなしにマルチフィルムFの孔開を円滑に進めることができる。
昇降リンク機構Lの駆動は、上アーム53に設けたローラ53bに上昇行程で作用する上動用カム56aと、下アーム54に設けたローラ54bに下降行程で作用する下動用カム56bとを設け、下死点を境に孔開具52を減速上昇するように、孔開具52の上下動作の切替タイミング調節を可能に構成する。
昇降リンク機構Lには、孔開具52が畝面上のマルチフィルムFに接触して植付孔を形成する間について、所定の後方限度位置まで孔開具52のスライド移動を許容する前後方向の長穴による融通機構55aを設ける。
この融通機構55aは、下アーム54の後端部のピン54cをスライドガイドし、孔開具52が昇降リンク機構Lによって畝面まで下降した時に、長穴による後方移動範囲で畝面上のマルチフィルムFに植付孔が形成されることから、過大な後方移動による不適正な異形孔の形成を防止することができる。
また、孔開装置の別の構成例の側面図を図2に示すように、長穴55aを後ろ上がりに傾斜して形成することにより、昇降リンク機構Lの下降によって孔開具52がマルチフィルムFに確実に接触穿孔しつつ、長穴55aに沿って後方にスライドすることにより孔開具52が後ろ上がりに移動して畝面の窪みを抑えることができる。
また、孔開具52は、その上下移動を許容する長穴による融通機構55aについて、孔開具52を上方付勢する吊りスプリング等の付勢部材52bを介して昇降リンク機構Lに支持する。
この融通機構55aは、走行移動中に昇降リンク機構Lの下降動作によって孔開具52が畝面まで下降し、昇降リンク機構Lが更に下降しても長穴の上下範囲で付勢部材52bの吊上げ作用下で孔開具52が畝面に保持されてマルチフィルムFに植付孔が形成されることから、畝面について孔開具52の進入による窪みを防止することができる。
また、孔開具52は、マルチフィルムFに接触して円形の植付孔を熱穿孔する溶断穿孔部材52cを下面部に備え、また、外周を覆うように保温部材52dを上昇位置に配置して構成することにより、孔開具52が上昇した時に保温部材52dによって放熱が抑えられることから、孔開具52の下降時に溶断穿孔部材52cがマルチフィルムFに接触して効率よく熱穿孔することができる。
次に、孔開具52の使用を停止する場合については、昇降リンク機構Lの下アーム54の支点54aを、カム56bの作用範囲外で孔開具52を上昇保持可能な位置に前記支点54aを切替え可能に固定用支軸57を設けることにより、カム56bの作用によって孔開具52を昇降動作するマルチフィルムFの孔開作業と、カム56bの作用範囲外で孔開具52を上昇保持して走行移動する作業について、昇降リンク機構Lの支点位置の選択によって簡易に切換えることができる。
このように、下アーム54を固定用支軸57の取付け位置に切換え可能に構成することで、孔開具52を停止して露地植えに対応することができる。
また、孔開具52の別構成例の側面図を図3に示すように、両サイドにスライドローラ52e,52eを設けて昇降リンク55側に形成した長穴52a,52aに沿って孔開具52を上下に進退可能に構成するとともに、スライドローラ52e、52eを中心に後方に回動可能に構成することにより、下端の溶断穿孔部材52cの形状の植付孔を正確に形成することができる。
次に、孔開具の加熱構成例の斜視図を図4に示すように、ヒータを備えて常時温めたヒートホルダ52fを設け、孔開具52が上方で停止した時に、孔開具52が接触収納可能に構成することにより、孔開具52の溶断穿孔部材52cをより早く温めることが可能となる。
次に、孔開具52の昇降機構の伝動構成は、植付具11の昇降駆動と分けて電動昇降駆動する。詳細には、植付具11が苗を受けて上部停止位置から植付位置まで下降するまでの間に、孔開具52が植付孔を形成して上昇する高速動作が必要となることから、植付具11の下降開始前に孔開具52を下降開始することにより、昇降リンク55の昇降速度を遅くすることができる。
次に、昇降リンク機構の細部構成は、前掲の図2に示すように、上下のアーム53,54を受けるそれぞれのクッションゴム61,62を昇降リンク55に取付けることで、それぞれのアーム53,54の上下動の際のショックを緩和することができる。
次に、孔開具の更に別の構成例の斜視図を図5に示すように、左右の螺旋穴52g,52gによる融通機構を形成して昇降リンク55に対してスライド可能に支持することにより、昇降リンク55の下降によって孔開具52が畝面に押付けられると、左右の螺旋穴52g,52gのガイド作用によって孔開具52が回転することから、その下端の円形作用部によって円形の植付孔をきれいに切取ることができる。
また、孔開具52の回転動作に振動を加えるように、左右の螺旋穴52g,52gに凹凸52h…を形成することにより、植付孔をマルチフィルムFから確実に切取ることができる。
次に、孔開具の外周部の構成例の斜視図を図6に示すように、孔開具52の外周部でマルチフィルムFを押さえるゴム材52jを設け、肩部52kを湾曲に形成することによって上下動を吸収し、また、裾部52mにスリットを形成することによって全周を均一に押さえつけることができる。
次に、孔開具の内部構成の断面図を図7に示すように、孔開具52の内部に収容保持したマルチフィルムFの切取片f…を取出すために、ばね64で保持したL字バー63を引くことで切取片f…を切り破って除去することができる。このL字バー63には、側面にカッター65を設けることで、切取片f…を容易に除去することができる。また、L字バー63の下端に手で掴みやすくするツマミ63aを設ける。
次に、マルチフィルムカッターの昇降構成例の側面図を図8に示すように、植付具11のホッパ開閉カム71がローラ72aを押して上下揺動動作するアーム72を設け、このアーム72にマルチフィルムカッター73を支持することにより、ホッパ開閉カム71を利用してマルチフィルムカッター73を昇降駆動することができる。
次に、回転ドリル式孔開具の断面図を図9に示すように、下端に刃81aを形成した回転筒81の中空部81bを吸引してフィルム切取片の回収部として構成する。吸引部にはフィルタ82を設け、回収部の筒を抜くことにより、収容したフィルム切取片を回収することができ、また、空気圧によってフィルムカスを排出することができる。
(移植機)
次に、本発明の適用対象となる移植機について関連機器を中心に説明する。
図10に、苗移植機1の概略の左側面図を示し、図11に概略の平面図を示す。
野菜などの苗を移植する苗移植機1は、図10、図11に示すように、走行車輪としての左右一対の前輪2および後輪3を備えた走行車体15と、走行車体15の前部に配置されたエンジン12およびミッションケース(主伝動ケースとも呼ぶ)4と、走行車体15の後部に配置された、苗を圃場に植え付けるべく植付具11および孔開装置51を上下揺動させる苗植付装置300と、その苗を収容したトレイを供給するトレイ供給装置100と、そのトレイ供給装置100のトレイの育苗ポットの内部に取出部材を突入させて苗を取りだして植付具11へ供給する取出装置200と、苗の植付深さを一定に保つためのセンサ板710を含む植付深さ調整機構と、鎮圧輪13、操縦ハンドル8、及び操縦ハンドル8の中央部に配置された操作部600等を備えて構成されている。
また、トレイ供給装置100には、図11に示す通り、トレイ搬送路111上にトレイが載置されていないことを検知するためのトレイ検知装置1100が設けられている。
苗移植機1のトレイ供給装置100の送り動作には、(1)トレイの横方向一列分の育苗ポットの苗が、取出部材により順次取り出されるべく、苗置台110が、間欠的に左右横方向に送られる横送り動作と、(2)横方向一列分の全ての育苗ポットの苗の取り出しが完了した後、苗置台110上のトレイが、トレイ送りロッド121により育苗ポットの横方向一列分について下方向に送られる縦送り動作がある。
トレイ送りロッド121による縦送りは、トレイの裏面側の隣接する育苗ポット間の溝部にトレイ送りロッド121の先端部が係合した状態となり、この状態でトレイ送りロッド121が側面視で略四角形の軌跡を描いて回動することにより、トレイがトレイ搬送路111に沿って斜め下方に間欠的に縦送りされることで実行される。
また、図10、図11に示す通り、エンジン12から出力される回転動力は、ベルト伝動によって発電機を駆動するとともに、ミッションケース4により分岐され、左右一対の走行伝動ケース9を介して左右一対の後輪3に伝動されるとともに、ミッションケース4の後側に設けられた植付伝動装置18にも伝動される構成である。
即ち、苗移植機1は、育苗ポットから苗を取り出して圃場の畝部に植付けるべく、ミッションケース4からの動力が植付伝動装置18に伝動されて、チェーンベルト202を介して取出装置200に伝動されるとともに、その植付伝動装置18に取り付けられた苗植付装置駆動機構400と、苗植付装置300を介して植付具11に伝達される。
また、苗移植機1の植付動作は、苗植付装置駆動機構400により間欠的に行える構成である。
尚、苗植付装置300、及び苗植付装置駆動機構400の詳細な構成については、図12〜図13を用いて、後述する。
また、ミッションケース4の後端の左右方向に配置された左右フレーム16の後部には、右寄りの位置に延びる主フレーム17を設けている。該主フレーム17の後端部には左右端側から後方に延びた操縦ハンドル8を設け、この操縦ハンドル8が主フレーム17および左右フレーム16を介してミッションケース4に支持された構成となっている。
これにより、作業者は、走行車体15の後方を歩きながら操縦ハンドル8で走行車体15の操向操作を行うことが出来る。
即ち、苗移植機1は、左右一対の前輪2、2及び左右一対の後輪3、3によって畝Uを跨いだ状態で走行車体15を進行させながら、トレイに収容されている苗を畝Uの上面に自動的に植え付けることが出来る構成である。
また、走行部には、走行車体15に対し左右一対の後輪3、3を上下動させて、走行車体15の姿勢及び車高を制御する機体制御機構500が設けられている。
機体制御機構500には、左右一対の後輪3の走行伝動ケース9と走行車体15との間において、後輪3の上げ下げによって走行車体15を昇降する油圧昇降シリンダ10と、走行車体15を左右傾斜させる水平用油圧シリンダ14とが設けられており、この油圧昇降シリンダ10を伸縮作動させると、左右一対の後輪3が同方向に同量だけ走行車体15に対し上下動し、走行車体15が昇降する。
また、油圧昇降シリンダ10は、ミッションケース4の上部に取り付けられた油圧切替バルブ部40(図10参照)に固着して設けられ、ミッションケース4に取り付けられた油圧ポンプからの油圧を切り替える油圧切替バルブ部40に備えられた昇降操作バルブ(図示省略)を操作することにより作動する構成である。
尚、昇降操作バルブには、昇降操作レバーがケーブルを介して連結されるとともに、カウンタアームがロッドを介して連結されている。
また、ミッションケース4の右側には振り子式の左右傾斜センサ41が設けられており、この左右傾斜センサ41の検出により油圧切替バルブ部40に備えられた水平操作バルブ(図示省略)を介して水平用油圧シリンダ14を作動させ、左側の後輪3のみを上下動させて、畝Uの谷部の凹凸に関係なく走行車体15を左右水平に維持すべく構成されている。
次に、図12、図13を用いて、上述した苗植付装置300、及び苗植付装置駆動機構400について更に説明する。
図12は、苗植付装置300と苗植付装置駆動機構400の左側面図である。また、図13は、苗植付装置駆動機構400の概略左側面図である。
苗植付装置300は、図12に示す通り、苗を圃場に植付ける植付具11と、植付具11を上下方向に揺動させるための互いに平行に配置された上アーム311と下アーム312を有する揺動リンク機構310と、下アーム312に第1連結軸321を介して回動自在に取り付けられ、揺動リンク機構310を上下動させる上下動アーム320を備えている。第1連結軸321は上下動アーム320に固定されている。
尚、上下動アーム320を回動させるための上下動アーム駆動軸440は、苗植付装置駆動機構400から突き出して設けられており、その先端部に上下動アーム320が固定されている。
更に苗植付装置300は、図12に示す通り、下アーム312に第2連結軸341を介して回動可能に取り付けられるとともに植付具11を開閉させる開閉アーム340と、第1連結軸321に固定されるとともに、第2連結軸341を中心として開閉アーム340の先端部に第3連結軸343を介して回動自在に取り付けられた開閉ローラ342の外周縁部に当接しながら回動することにより、開閉アーム340を前後方向に揺動させる開閉カム322と、一端部351が開閉アーム340の先端部の第3連結軸343に連結され、他端部352が植付具11の開閉機構11a側に連結された開閉用連結ケーブル350と、を備えている。
ここで、上述した揺動リンク機構310について更に説明する。
即ち、揺動リンク機構310は、図12に示す通り、苗植付装置駆動機構400を収納したケーシング401の前側上端部401aに、上端が上前軸313aに回動自在に支持され、下端が下前軸314aを介して回動自在に連結支持板315に連結された前揺動アーム316aと、苗植付装置駆動機構400を収納したケーシング401の後側上端部401bに、上端が上後軸313bに回動自在に支持され、下端が下後軸314bを介して回動自在に連結支持板315に連結された後揺動アーム316bとを備え、連結支持板315に設けられた上軸316に、上述した上アーム311の前端部が回動自在に連結され、且つ、連結支持板315の下後軸314bに、上述した下アーム312の前端部が回動自在に連結されているとともに、上アーム311及び下アーム312のそれぞれの後端部が、植付具11の支持板317に設けた回動上軸317aと回動下軸317bに回動自在に連結されている。
上記構成により、苗植付装置駆動機構400において上下動アーム駆動軸440に回転駆動力が伝動されると、上下動アーム駆動軸440に固定されている上下動アーム320が矢印A1の方向に回動することにより、下アーム312及び上アーム311が上下に揺動を繰り返すとともに前後への揺動も行われて、植付具11による苗の植付動作が、畝Uに対して所定の間隔で自動的に行われる。
また、この植付動作の際、第1連結軸321が固定されている上下動アーム320が、矢印A1の方向に回動すると、第1連結軸321に固定されている開閉カム322が開閉ローラ342の外周縁部に当接しながら回動するので、開閉アーム340が第2連結軸341を中心にして前方向(反時計方向)に揺動(回動)する。その動作にともなって、開閉用連結ケーブル350の一端部351が前方向に引っ張られるので、開閉機構11aが植付具11を開くべく動作する。
また、開閉アーム340が第2連結軸341を中心にして後方向(時計方向)に揺動(回動)すると、開閉機構11aに設けられた植付具11を常に閉じる方向に付勢する付勢ばね(図示省略)の作用により、開閉用連結ケーブル350の一端部351が後方向に引っ張られるので、開閉機構11aが植付具11を閉じるべく動作する。
上記構成により、上下動アーム320の駆動が1軸のため構造がシンプルであるとともに、上下動アーム320、開閉アーム340、及び開閉カム322をコンパクトに構成でき、植付作動を円滑に行える。
次に、平面視で苗植付装置300より右側に配置(図11参照)された苗植付装置駆動機構400における上下動アーム駆動軸440への伝動の入り切りを行うクラッチ機構について、主として図13を用いて更に説明する。
苗植付装置駆動機構400は、図13に示す通り、植付伝動装置18から出力される植付作業の駆動力を植付クラッチ420に伝動するための第1ギア410と、第1ギア410からの駆動力を受けて上下動アーム駆動軸440への伝動を「入り」状態にするか「切り」状態にするかを切り替える植付クラッチ420と、植付クラッチ420が「入り」状態のときに駆動力が伝動される、植付クラッチ420の伝動軸421に対して固定されている伝動ギア421aから駆動力を受ける第2ギア430と、第2ギア430と同軸に固定された小径ギア430aと噛み合って上下動アーム駆動軸440に駆動力を伝動するための、上下動アーム駆動軸440に固定された第3ギア450とを、それぞれ回動可能に配置している。ここで、植付クラッチ420の伝動軸421は、植付クラッチ420が「切り」状態のときは、回動せずに停止しており、第2ギア430への駆動力の伝動は行わない。
尚、植付クラッチ420として、従来の定位置停止クラッチを使用しても良い。
また、苗植付装置駆動機構400は、図13に示す通り、植付クラッチ420の伝動下流側に設けられ上下動アーム駆動軸440に固定されるとともに、植付クラッチ420を「入り」状態から「切り」状態に強制的に切り替えるために円形状の外周縁部の一部に形成された凹部441aを有する間欠用カム441と、一端部460aが植付クラッチ420から離れるか又は当接するかによって、当該植付クラッチ420におけるクラッチの入り状態と切り状態の切り替えを行わせる、回動支点461にて回動自在に支持された側面視で略「へ」の字形状の第1アーム460とを備えている。
また、苗植付装置駆動機構400は、図13に示す通り、引っ張りばね480の引っ張り力に対抗して第1アーム460の他端部460bを可動プレート472を介して矢印B1の方向に吸引することで、回動支点461を中心として第1アーム460の一端部460aを矢印C1方向に回動させて、植付クラッチ420を「切り」状態から「入り」状態へ切り替える動作を行わせるソレノイド470を備え、ソレノイド470の吸引力が植付クラッチ420の「入り」状態への切り替え動作に有効に作用すべく、ソレノイド470の取り付け位置の調節可能な取り付け調整用長孔471aが設けられているとともに、ケーシング401の下方位置に固定されたソレノイド固定板471と、第1アーム460の回動支点461に一端部462aが固定され、第1アーム460の動作と連動して他端部462bが間欠用カム441の外周縁部に当接する第2アーム462と、を備えている。
また、上述した引っ張りばね480は、第1アーム460を植付クラッチ420が「切り」状態となる方向に、且つ、第2アーム462の他端部462bを間欠用カム441の外周縁部に押し付ける方向に付勢するためのばねである。
以上の構成によれば、植付クラッチ420の伝動下流側に設けられた間欠用カム441を使用して、植付クラッチ420を「入り」状態から「切り」状態に出来、簡単な構成の間欠植付機構が実現出来る。
また、第1アーム460と第2アーム462とが、回動支点461を中心として一体回動する構成とし、且つ、その回動支点461を植付クラッチ420の伝動軸421よりも間欠用カム441側に配置したことにより、第1アーム460と第2アーム462とが合理的で且つコンパクトに構成出来る。
また、重量物であるソレノイド470をケーシング401の下方に配置したことにより、苗移植機1の低重心化が図れる。
次に、図13を参照しながら、苗植付装置駆動機構400における上下動アーム駆動軸440への伝動の入り切りを行う植付クラッチ420と間欠用カム441の動作を中心に、項目Aから項目Cの3つの場面に分けて、それぞれ説明する。
A.ソレノイド470に通電(パルス信号による短時間の通電)されると、ソレノイド470の先端の可動プレート472が、引っ張りばね480の引っ張り力に対抗して矢印B1の方向に吸引されて、第1アーム460の一端部460aと第2アーム462の他端部462bが、回動支点461を中心として反時計方向(図13の矢印C1参照)に回動する。
これにより、第1アーム460の一端部460aが植付クラッチ420から離れることで、下記のi)とii)の動作が行われる。
i)当該植付クラッチ420が「入り」状態となり、伝動軸421が回動することで、第2ギア430側へ駆動力が伝達されて、第3ギア450を介して上下動アーム駆動軸440が回動を開始するとともに、ii)第2アーム462の他端部462bが間欠用カム441の外周縁部に形成された凹部441aから離れ(この直前まで、第2アーム462の他端部462bは間欠用カム441の凹部441aに位置しつつ、植付クラッチ420が「切り」状態にあり、上下動アーム駆動軸440は回動を停止している)、凸状の外周縁部441bに沿いながら、間欠用カム441と上下動アーム320が回動を続ける。
即ち、既にソレノイド470への通電は停止されており矢印B1への吸引力は発生していないが、第2アーム462の他端部462bが、間欠用カム441の凸状の外周縁部441bに沿った状態が維持されている間は、第1アーム460の一端部460aが植付クラッチ420から離れているので、当該植付クラッチ420は「入り」状態を維持することが出来て、上下動アーム320の回動により植付具11(図12参照)は上下動(植付動作)を続けて、間欠用カム441が1回転するまでの間に、植付具11は1回だけ植付動作を実行する。
B.その後、間欠用カム441が1回転して、第2アーム462の他端部462bが間欠用カム441の凹部441aに到達すると、引っ張りばね480の引っ張り力により、第1アーム460が時計方向に回動するとともに、第1アーム460の一端部460aが植付クラッチ420に当接することで、下記のi)とii)の動作が行われる。
i)植付クラッチ420は「切り」状態となり、伝動軸421の回動が停止することで、第2ギア430側へ駆動力が伝達されなくなるので、上下動アーム駆動軸440は回動を停止するとともに、ii)第2アーム462の他端部462bが間欠用カム441の外周縁部に形成された凹部441aに留まったまま(この直前まで、第2アーム462の他端部462bは間欠用カム441の凸状の外周縁部441bに沿いつつ、植付クラッチ420が「入り」状態にあり、上下動アーム駆動軸440は回動を続けている)、間欠用カム441と上下動アーム320は回動を停止し続けるので、植付具11(図12参照)は上下動(植付動作)を停止し続ける。
C.更にその後、任意のタイミングでソレノイド470が通電されると、植付クラッチ420が「入り」状態となり、上記項目Aで説明した動作を開始する。
上記構成によれば、ソレノイド470に通電する、上記任意のタイミングを制御することにより、植付具11の上下動(植付動作)が停止している時間を調節できるものである。これにより、簡単な構成で間欠植付が可能となる。
51 孔開装置
52 孔開具
52b 付勢部材
52c 溶断穿孔部材
52d 保温部材
53 上アーム
54 下アーム
55 昇降リンク
55a 融通機構(長穴)
56a 上動用カム
56b 下動用カム(カム)
57 固定用支点
F マルチフィルム
L 昇降リンク機構

Claims (6)

  1. 圃場に敷設されたマルチフィルム(F)に孔を形成する孔開具(52)と、この孔開具(52)を上下動作可能に支持する昇降リンク機構(L)とからなる苗移植機用の孔開装置において、
    前記昇降リンク機構(L)は、前記孔開具(52)がマルチフィルム(F)に接触して孔を形成する間について、所定の後方限度位置まで前記孔開具(52)のスライド移動を許容する長穴による融通機構(55a)を設け
    前記長穴を後ろ上がりに傾斜して形成したことを特徴とする苗移植機用の孔開装置。
  2. 前記昇降リンク機構(L)は、下死点を境に前記孔開具(52)の上昇速度を減速制御することを特徴とする請求項1に記載の苗移植機用の孔開装置
  3. 前記昇降リンク機構(L)は、カム(56b)によって揺動可能に設けるとともに、前記カム(56b)の作用範囲外で前記孔開具(52)を上昇保持可能な位置に前記固定支点(57)に切替え可能に構成したことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の苗移植機用の孔開装置
  4. 前記孔開具(52)は、マルチフィルム(F)に接触して植付孔を熱穿孔する溶断穿孔部材(52c)と、上昇位置で外周を覆う保温部材(52d)とを備えることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の苗移植機用の孔開装置
  5. 前記昇降リンク機構(L)は、上昇行程で作用する上動用カム(56a)と、下降行程で作用する下動用カム(56b)とを備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の苗移植機用の孔開装置
  6. 前記昇降リンク機構(L)は、上アーム(53)と下アーム(54)とを上下に配置し、それぞれの先端側を軸支して上下揺動可能に構成するとともに、それぞれの後端側を昇降リンク(55)で上下に連結し、この昇降リンク(55)の下端に前記孔開具(52)を支持することにより前記孔開具(52)を下降動作とともに後方移動可能にリンク構成したことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の苗移植機用の孔開装置
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