JP6485213B2 - 粘着テープ基材用ポリエステルフィルムおよび粘着テープ - Google Patents
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Description
ポリエステルに非相溶な他のポリマー成分および顔料を除去したポリエステル1gを精秤し、フェノール/テトラクロロエタン=50/50(重量比)の混合溶媒100mlを加えて溶解させ、30℃で測定した。
(株)島津製作所社製遠心沈降式粒度分布測定装置SA−CP3型を用いてスト−クスの抵抗値にもとづく沈降法によって測定した。
小坂研究所製表面粗さ測定機SE3500を使用し、JIS−B−0601−1994の方法に準じてRa、Rtを測定した。なおカットオフ値は80μmとして測定した。
試料の重量、長さ、幅、密度より次式にて測定した。
厚さ=(試料の重量)÷((試料の長さ)×(試料の幅)×(試料の密度))
インテスコ社製引張り試験機モデル2001型を用いて、温度23℃、湿度50%RHに調節された室内において長さ(チャック間)50mm、幅15mmの試料サンプルを200mm/分の歪み速度で引張り、フィルム破断時の荷重を測定し、下記式により破断強度を求めた。なお、フィルムの縦方向(MD)と幅方向(TD)のそれぞれについて測定した。
破断強度(MPa)=切断時の荷重(N)/試料フィルムの断面積(mm2)
試料を無張力状態で所定の温度(150℃)に保ったオーブン中、3分間熱処理し、その前後の試料の長さを測定して次式にて算出した。なお、フィルムの縦方向(MD)と幅方向(TD)のそれぞれについて測定した。
収縮率={(熱処理前のサンプル長)−(熱処理後のサンプル長)}÷(熱処理前のサンプル長)×100
実施例、比較例にて得られた粘着テープを25mm幅のサンプルにてJIS Z 1528に準じて測定した。すなわち、試験片の一方の粘着面の25mmの長さの部分をステンレス鋼製金属板に貼合した後に、他の一方の面の剥離フィルムを剥ぎ取り、試験片とほぼ同じ大きさのJIS C 2318に規定する厚さ25μmのポリエチレンテレフタレートフィルムを貼り合わせて圧着し、JIS Z 0237の10(粘着力)により、試験板(ステンレス鋼製金属板)に対する180°引き剥がし粘着力を求めた。
両面テープ(剥離フィルムA/粘着剤層A/基材ポリエステルフィルム/粘着剤層B/剥離フィルムB)を電子顕微鏡でテープの断面写真を撮影し、粘着剤層の厚さを計測した。測定は10回実施し、10回の平均値を粘着剤層の厚さとした。
50mm幅のサンプルにて、測定する側と逆側の剥離フィルムを剥ぎ取り、露出した粘着剤面をガラス板に貼付し、測定する側の剥離フィルムについて、引張試験機をもちいて、300mm/分の速度で180°方向に引き剥がす際の抵抗を測定し、剥離力とした。
両面粘着テープを部品間のクリアランスが6.0μm以下となる部分に適用して、該クリアランスに適合させることができるか否かで判断し、適合できるものを「○」、適合できないものを「×」とした。
試料フィルムの巻取工程において、フィルムの巻状態を下記判定基準により、判定を行った。
(判定基準)
○:シワが発生せず、かつ、端面のフィルムのズレがJIS1級に準ずるスケールにて測定した場合に1mm未満
×:シワが発生する、または、フィルム端面のズレがJIS1級に準ずるスケールにて測定した場合に1mm以上ずれる
両面粘着テープを三波長蛍光灯にかざした透過検査で、その粘着層の塗布ムラやキズなどの外観を検査し、下記の判定基準により判定を行った。
(判定基準)
○:粘着テープの透明性が十分にあり、その内部に発生している粘着層の塗布ムラや表面に発生しているキズが十分に検知できる
×:粘着テープ自体が白っぽく見え、透過光が散乱して見えるため、粘着テープの内部に発生している粘着層の塗布ムラや表面に発生しているキズの検知に支障をきたす
<ポリエステルAの製造>
テレフタル酸ジメチル100重量部、エチレングリコール60重量部を出発原料とし、触媒として、酢酸マグネシウム・四水塩0.09重量部を反応器に取り、反応開始温度を150℃とし、メタノールの留去とともに徐々に反応温度を上昇させ、3時間後230℃とした。4時間後、実質的にエステル交換反応を終了させた。この反応混合物にエチルアシッドフォスフェ−ト0.04部を添加した後、平均粒子0.4μmの不活性有機微粒子(ジビニルベンゼン架橋ポリスチレン粒子)3500ppmおよび三酸化アンチモン0.03部を加えて、4時間重縮合反応を行った。一方、圧力は常圧より徐々に減じ、最終的には0.3mmHgとした。反応開始後、反応槽の攪拌動力の変化により、極限粘度0.65に相当する時点で反応を停止し、窒素加圧下ポリマーを吐出させ、ポリエステルBのチップを得た。このポリエステルAの極限粘度は0.61であった。
ポリエステルAの製造において、添加する粒子の平均粒径を1.7μmとし、3000ppm加える以外は該製造法と同様の方法で、極限粘度0.63のポリエステルBを得た。
ポリエステルAの製造において、添加する粒子の平均粒径を2.4μmとし、3000ppm加える以外は該製造法と同様の方法で、極限粘度0.64のポリエステルCを得た。
ポリエステルAの製造において、添加する粒子を平均粒径を0.05μmの酸化アルミニウム粒子とし、3500ppm加える以外は該製造法と同様の方法で、極限粘度0.63のポリエステルDを得た。
<基材フィルムの製造>
原料配合量を、ポリエステルA60%と、ポリエステルB40%とを均一にブレンドし、290℃にて押出機よりシート状に押出し、表面温度を40℃に設定した回転冷却ドラムで静電印加冷却法を利用して急冷固化させ実質的に非晶質のシートを得た。得られたシートを縦方向に80℃で4.0倍、横方向に95℃で4.0倍に延伸し、さらに225℃で6秒間熱処理を施し、厚み2.0μmの基材フィルムを得た。この基材フィルムの特性を下記表1に示す。
重量平均分子量80万のアクリル酸エステル系重合体(アクリル酸ブチル95重量%、アクリル酸2重量%およびメタクリル酸メチル3重量%)、濃度30重量%の酢酸エチル溶液100重量部に対し、粘着性付与剤[荒川化学工業社製、商品名「パインクリスタルKE−359」、ロジンエステル系、軟化点94〜104℃、酸価10〜20mgKOH/g]30重量部、およびイソシアネート系架橋剤[東洋インキ製造社製、商品名「BHS8515」、固形分濃度37.5%]1重量部を加えてトルエンで希釈し、固形分濃度20重量%の粘着剤組成物(塗工液)を製造した。
軽剥離型ポリエチレンテレフタレート(PET)剥離フィルム[三菱樹脂社製、商品名「ダイアホイルMRE38」、フィルム厚さ38μm]の剥離処理面に前記塗工液を、乾燥後の膜厚が1.5μmになるようにナイフコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥後、前記の厚さ1.5μmのポリエステルフィルムを貼合して、片面粘着フィルムを得た。
次いで重剥離型PET剥離フィルム[三菱樹脂社製、商品名「ダイアホイルMRV38(V04)」、フィルム厚さ38μm]の剥離処理面に前記塗工液を、乾燥後の膜厚が1.5μmになるようにナイフコーターで塗布し、100℃で1分間乾燥後、前記の片面粘着フィルムのPET面と貼合して両面粘着テープを製造した。得られた両面粘着テープの軽剥離型PET剥離フィルムの剥離力は15mN/10mmであり、重剥離型PETフィルムの剥離力は30mN/10mmであった。この両面テープの特性を下記表1に示す。
基材フィルムの製造において、原料配合量を表1に示す原料配合に変更する以外は実施例1と同様の製造法で基材フィルムを得た。得られた基材フィルムを使用し実施例1と同様の方法で両面粘着テープを製造した。この基材フィルムおよび両面粘着テープの特性を表1に示す。
基材フィルムの製造において、フィルムの厚さをそれぞれ、1.0μm、3.0μmに変更する以外は、実施例1の製造法と同様の方法で基材フィルムを得た。得られた基材フィルムを使用し実施例1と同様の方法で両面粘着テープを製造した。この基材フィルムおよび両面粘着テープの特性を表1に示す。
基材フィルムの製造において、原料配合量を表2に示す原料配合に変更する以外は実施例1と同様の製造法で基材フィルムを得た。得られた基材フィルムを使用し実施例1と同様の方法で両面粘着テープを製造した。この基材フィルムおよび両面粘着テープの特性を下記表2に示す。
基材フィルムの製造において、フィルムの厚さを0.7μm、4.0μmに変えた以外は、実施例1の製造法と同様の方法で基材フィルムを得た。得られた基材フィルムを使用し実施例1と同様の方法で両面粘着テープを製造した。この基材フィルムおよび両面粘着テープの特性を表2に示す。ただし比較例2において、フィルムの厚さを0.7μmとして製膜を試みたが製膜性は著しく悪く、フィルムの採取に至らなかった。
Claims (2)
- 平均粒径が0.3〜0.7μmの粒子を1500〜2500ppm、平均粒径が1.3〜2.0μmの粒子を800〜1500ppm含有するポリエステルフィルムであり、当該フィルムの厚さが0.8〜3.0μmの範囲であることを特徴とする粘着テープ基材用ポリエステルフィルムフィルム。
- 請求項1に記載の粘着テープ基材用ポリエステルフィルムの少なくとも一方の面に、厚み0.5〜5.2μmの粘着剤層を有し、総厚さが6μm以下であることを特徴とする粘着テープ。
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