JP6484302B2 - 経口用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、消化性オリゴ糖と、植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを含有する組成物に関する。
従来、植物加工物又は多糖類を含む組成物は、健康食品等として知られている(特許文献1)。
特開2003−267880号公報
健康食品等に用いる組成物については、需要者のニーズは近年多様化しており、更なる効果の向上を求める要求、特に健康や美容の観点における更なる効果の向上を求める要求がますます強くなっている。
しかしながら、従来の組成物は、この要求に十分にこたえるものではなかった。
そこで、本発明者は、植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種を含む組成物について、健康や美容の観点から更なる作用強化が得られる構成について鋭意検討した。その結果、驚くべきことに、消化性オリゴ糖と、植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせることで脂肪細胞における脂肪蓄積抑制や筋芽細胞賦活の効果を奏し、ダイエットやロコモ症候群の予防又は低減において有用であることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は上記の知見に基づくものであり、消化性オリゴ糖と、植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種と、を含有する組成物を提供するものである。
本発明によれば、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果及び筋芽細胞賦活効果に優れた組成物が提供される。また本発明によれば、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制や筋芽細胞賦活による、皮下脂肪や内臓脂肪等の体脂肪の蓄積抑制作用、脂質の分解燃焼等のエネルギー代謝活性の維持又は改善作用、体重低減や上昇抑制作用、容姿のスリム化作用、リバウンドの抑制作用、筋肉増強又は筋肉低減防止作用や筋肉損傷の回復効率の向上作用等が得られるダイエット用組成物及び/又はロコモ症候群の予防用組成物を提供することができる。
以下、本発明の組成物について、その好ましい実施形態に基づいて説明する。以下、本発明の組成物という場合、安全且つ摂取できる「経口用組成物」、「経口剤」、「飲食用組成物」、「飲食用剤」、「飲食品」のいずれにも当てはまり、安全に本発明の効果を得ることができる「ダイエット用組成物」、「筋肉増強用組成物」、「筋肉低減防止用組成物」、「ロコモ症候群の予防及び/又は改善用組成物」、「ダイエット用剤」、「筋肉増強剤」、「筋肉低減防止剤」、「ロコモ症候群の予防及び/又は改善剤」、「ダイエット用食品」、「筋肉増強用食品」、「筋肉低減防止用食品」、「ロコモ症候群の予防及び/又は改善用食品」のいずれにも当てはまる。
・消化性オリゴ糖
本発明における消化性オリゴ糖とは、ヒトの消化酵素で分解され、胃や小腸で吸収されてエネルギーになる三糖以上のオリゴ糖である。本発明で使用できる消化性オリゴ糖の構成糖数は三糖以上十糖以下であることが好ましく、三糖以上八糖以下であることがより好ましく、三糖以上六糖以下であることがさらに好ましく、三糖以上四糖以下であることが効果の点から特に好ましい。消化性オリゴ糖としては、マルトオリゴ糖、イソマルトオリゴ糖、大豆オリゴ糖等が挙げられ、特に、入手容易性や脂肪細胞における脂肪蓄積抑制や筋芽細胞賦活の効果を高める観点及び製造時のハンドリング性の良さの点から、マルトオリゴ糖が好ましい。マルトオリゴ糖としては、具体的には、マルトトリオース、マルトテトラオース、マルトペンタオース、マルトヘキサオース等が挙げられ、特に、マルトトリオースが本発明の効果を高める観点から好ましい。
本発明の組成物の固形分中、消化性オリゴ糖の含有量は、上記の脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果や筋芽細胞賦活を一層高める点から、乾燥質量で、0.0001質量%以上が好ましく、0.001質量%以上がより好ましく、0.01質量%以上が更に好ましく、0.05質量%以上が効果の点から特に好ましい。また本発明の組成物は消化性オリゴ糖、植物加工物、乳酸菌及び多糖類のみからなるものであってもよいが、他成分との組み合わせで高機能化及び多機能化を図ることを可能とする観点から、組成物中の消化性オリゴ糖の含有量の上限としては、30質量%以下が好ましく、20質量%以下がより好ましく、10質量%以下が更に好ましい。
・植物加工物
本発明における植物加工物とは、経口摂取可能な植物体を、乾燥、粉砕、抽出、ろ過、搾汁、スラリー化、発酵、加熱等の何れかの1以上の処理をすることにより得られたものである。植物体の部位としては、葉、根、根茎、花、茎、果実、種子等各部位が挙げられ、一つの部位又は複数の部位を含んでいてもよい。
植物体から植物加工物を得る場合、当該植物体は、収穫直後のもの又は収穫後直ちに処理されたものであることが好ましい。処理までに時間を要する場合、植物体の変質を防ぐために低温貯蔵等の当業者が通常用いる貯蔵手段により貯蔵することが好ましい。
植物加工物としては、具体的には、植物体を乾燥処理及び粉砕処理して得られる乾燥粉末(以下、「乾燥粉砕末」ともいう)、植物体の細片化物及びその乾燥物、植物体の搾汁及びその乾燥粉末、植物体の抽出物及びその乾燥粉末等が挙げられるが、これらに限定されない。本発明においては、加工、貯蔵、運搬等の容易性や使用形態の汎用性といった観点から、最終的に粉末の形態をしていることが好ましい。本明細書で単に粉末という場合、通常、乾燥粉砕末、細片化物の乾燥粉末、搾汁の乾燥粉末、抽出物の乾燥粉末及び発酵物の乾燥粉末のいずれをも含む。粉末は、粒状、顆粒状等を当然に含むものである。
植物体を乾燥粉砕末化するには従来公知の方法を用いることができる。そのような方法としては、植物体に対して、乾燥処理及び粉砕処理を組み合わせた方法を用いることができる。乾燥処理及び粉砕処理はいずれを先に行ってもよいが、乾燥処理を先に行うことが好ましい。乾燥粉砕末化は、この方法に、さらに必要に応じてブランチング処理、冷却処理、殺菌処理等の処理から選ばれる1種又は2種以上の処理を行ってもよい。また、粉砕処理を行う回数は2回以上であってもよく、粗粉砕処理を行った後に、より細かく粉砕する微粉砕処理を行うことが好ましい。
乾燥処理としては、特に限定されないが、例えば、大麦の茎葉の水分含量が10質量%以下、特に5質量%以下となるように乾燥する処理であることが好ましい。この乾燥処理は、例えば、熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、凍結乾燥等の当業者に公知の任意の方法により行われ得る。
粉砕処理は特に限定されないが、例えば、クラッシャー、ミル、ブレンダー、石臼等の粉砕用の機器や器具等を用いて、当業者が通常使用する任意の方法により植物体を粉砕する処理が挙げられる。粉砕された植物体は、必要に応じて篩にかけられ、例えば、30〜250メッシュを通過するものを植物体の粉末として用いることが好ましい。粒径が250メッシュ通過のもの以下とすることで、さらなる加工時に植物体の粉末が取り扱いやすくなり、粒径が30メッシュ通過以上のものとすることで、植物体の粉末と他の素材との均一な混合が容易になる。
具体的な乾燥粉砕末化の方法としては、例えば、植物体を切断した後、水分含量が10質量%以下となるように乾燥し、その後粉砕する方法が挙げられる。この他にも、例えば、植物体を切断した後、揉捻し、その後、乾燥し、粉砕する方法;植物体を乾燥し、粗粉砕した後、110℃以上で加熱し、さらに微粉砕する方法等が挙げられる。
また、植物体を細片化する方法は特に限定されないが、例えば、スライス、破砕、細断等の当業者が植物体を細片化する際に通常使用する方法を用いることができる。細片化の一例として、スラリー化してもよい。スラリー化は、植物体をミキサー、ジューサー、ブレンダー、マスコロイダー等にかけ、どろどろした粥状(液体と固体との懸濁液)にすることにより行う。種子の細片化物を加熱する場合は、この液に水を入れて煮詰めた後、篩別、濾過等の手段によって粗固形分を除去して液分を用いてもよい。
植物体を搾汁する方法は特に限定されないが、例えば、植物体又はその細片化物を圧搾する方法、植物体の細片化物を遠心やろ過する方法等を挙げることができる。具体的な搾汁方法の例としては、ミキサー、ジューサー等の機械的破砕手段によって搾汁し、必要に応じて、篩別、濾過等の手段によって粗固形分を除去することにより搾汁液を得る方法が挙げられる。搾汁液は、必要に応じて濃縮してもよく、乾燥して粉末化してもよい。粉末化する際は、必要に応じて賦形剤を使用できる。
植物体の抽出物を得る方法は特に限定されないが、例えば、植物体又はその細片化物或いは乾燥物等に、エタノール、水、メタノール、酢酸エチル、アセトン等の当業者が通常用いる抽出溶媒を加え、必要に応じて攪拌及び/又は加温して抽出する方法等を挙げることができる。抽出溶媒は必要に応じて1種又は2種以上を適宜選択し、使用することができる。加温する場合、その温度は室温〜溶媒の沸点以下であれば特に限定されない。抽出物は、その後の篩別、濾過等の手段によって粗固形分を除去した抽出液を使用することが好ましい。例えば、大豆の細片化物(磨砕物)に水を加えて煮詰めた後、ろ過して得られるろ液(抽出液)は、豆乳として知られている。抽出物は、必要に応じて濃縮してもよく、乾燥して粉末化してもよい。粉末化する際は、必要に応じて賦形剤を使用できる。
植物加工物が粉末である場合、水分量を20質量%以下、特に10質量%以下とすることが、安定性や品質劣化の防止等の観点から好ましい。水分量は例えば、1質量%以上であることが、粉末である植物加工物の製造容易性の点から好ましい。
植物加工物が粉末である場合、30〜250メッシュの何れかのふるいを通過する粉末であることが、他の成分との混合のしやすさや経口しやすさ等の点で好ましい。同様の観点から、粉末である植物加工物は90質量%以上が200メッシュを通過することがより好ましい。
本発明における植物加工物は市販されているものを用いてもよい。市販品としては、例えば、後述する実施例に記載されているものが挙げられる。
植物加工物における植物体としては、緑葉の加工物であることが好ましい。本発明において緑葉は、経口摂取可能な緑色植物の葉及び/又は茎であり、クロロフィルを有するものである。本発明において使用できる緑葉としては、例えば、イネ科植物、キク科植物、セリ科植物、クワ科植物、ドクダミ科植物、シソ科植物、ユリ科植物、シナノキ科植物、ヒルガオ科植物、ツバキ科植物等の緑葉が脂肪細胞における脂肪蓄積抑制活性や筋芽細胞賦活活性が高い点や植物由来の栄養成分を摂取できる点から好ましい。イネ科植物としては、例えば、小麦、デュラム小麦、ライ麦、ライ小麦、大麦、オーツ麦、はと麦、トウモロコシ、イネ、ヒエ、アワ、キビ、クマザサ等が挙げられる。キク科植物としては、例えば、よもぎ等が挙げられる。セリ科植物としては、例えば、アシタバ、パセリ、セロリ、長命草(ボタンボウフウともいう)等が挙げられる。クワ科植物としては、例えば、クワ等が挙げられる。ドクダミ科植物としては、例えば、ドクダミ等が挙げられる。シソ科植物としては、例えば、シソ等が挙げられる。アブラナ科植物としては、例えば、小松菜、ケール、キャベツ、ブロッコリー等が挙げられる。ユリ科植物としては、例えば、アスパラガス等が挙げられる。シナノキ科植物としては、例えば、モロヘイヤ等が挙げられる。ヒルガオ科植物としては、例えば、甘藷等が挙げられる。ツバキ科植物としては、例えば、茶が挙げられる。これらの中でも、大麦、ケール、長命草、クマザサ、茶、アシタバ、クワ、甘藷、よもぎ、キャベツが効果の点から特に好ましい。
本発明で使用する緑葉が大麦である場合、大麦の若葉を用いることが好ましい。大麦若葉は、成熟期前、すなわち分けつ開始期から出穂開始前期に収穫される葉及び/又は茎である。また、緑葉が甘藷である場合、甘藷の栽培時に、地面から外に出ている葉及び/又は茎を含む葉を用いることが好ましく、特に甘藷若葉が好ましい。
植物体が緑葉である場合、緑葉は乾燥粉砕末であることが好ましい。上記の記載が示すように、乾燥粉砕末とは、搾汁及び抽出処理をしていない植物体に対し、乾燥処理及び粉砕処理をして得られる乾燥粉末である。
本発明における植物加工物は、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制活性や筋芽細胞賦活活性が高い点から、植物体の発酵物も含む。植物体の発酵物に使用できる植物体としては、上記の緑葉の加工物の例で挙げた各種植物体の他に、その他の野菜、キノコ、穀物、種実、豆類、果物、海藻、野草等を使用することができる。その他の野菜、キノコ、穀物、種実、豆類、果物、海藻、野草としては、具体的には、ゴボウ、ニンジン、レンコン、キャベツ、カボチャ、ダイコン、トマト、ピーマン、シイタケ、大麦、キビ、玄米、ハト麦、トウモロコシ、ゴマ、大豆、インゲン、パイナップル、バナナ、リンゴ、レモン、メロン、プルーン、キウイ、昆布、わかめ、アマチャヅル、スギナ、ムイラプアマ、キャッツクロー等が挙げられ、これらは1種又は2種以上を組み合わせて用いることができる。植物加工物が発酵物である場合における植物体としては、キャベツ等の野菜、キノコ、穀物、種実、豆類、果物、海藻、野草から選ばれる5種以上、より好ましくは10種以上、より好ましくは20種以上、特に好ましくは40種類以上の植物体の発酵物であることが好ましい。植物加工物の発酵物としては、例えば、市販されている「植物発酵エキス」、「野草発酵エキス」等と呼ばれる発酵物を用いてもよい。
植物加工物が発酵物である場合、発酵物は液状、スラリー状、ペースト状、粉末状のいずれであってもよい。植物体の発酵物とは、植物体又はその粉砕物、搾汁、抽出物若しくは細片化物を発酵させたものが含まれる。発酵後が液状、スラリー状、ペースト状である場合、いずれも熱風乾燥、高圧蒸気乾燥、電磁波乾燥、凍結乾燥等の当業者に公知の任意の方法により乾燥物とすることができる。この際、賦形剤を添加してもよく、また、乾燥後粉砕することにより乾燥粉末としてもよい。
植物体の発酵物を得る方法は、例えば、植物体又はその粉砕物、細片化物、搾汁、抽出物に対して、乳酸菌、酵母、麹菌、納豆菌、酢酸菌等を添加して行うことができる。これらは1種又は2種以上を組み合わせてもよく、2種以上を使用する場合は、同時に添加してもよく、段階的に異なる種を添加してもよい。発酵に用いる菌としては、乳酸菌、酵母及び酢酸菌から選ばれる少なくとも一種であることが、これらの種が作り出した生理活性物質等の有用成分を摂取できる点から好ましい。
発酵に用いる乳酸菌は、代謝により乳酸を産生する細菌のことを言い、具体的には、本発明に用いることができる乳酸菌として記載された細菌が挙げられる。
発酵に用いる酵母としては、清酒酵母、ワイン酵母、ビール酵母、パン酵母等が用いられる。例えば、サッカロミセス属、シゾサッカロミセス属等に属する酵母が用いられ、好ましくは、サッカロミセス・セレビシエ、サッカロミセス・パストリアヌス、シゾサッカロミセス・ポンベ等が挙げられる。特にアミノ酸やビタミン等の有用物質を産生する点で、サッカロミセス・セレビシエ及びその単離株が好ましい。
発酵に用いる麹菌としては、黒麹菌、白麹菌、黄麹菌、紅麹菌等が挙げられ、市販品を好適に使用することができる。具体的には、アスペルギルス・アワモリ(Aspergillus awamori)(黒麹菌)、アスペルギルス・サイトイ(Aspergillus saitoi)(黒麹菌)、アスペルギルス・ナカザワイ(Aspergillus nakazawai)(黒麹菌)、アスペルギルス・ウサミ(Aspergillus usamii)(黒麹菌)、アスペルギルス・ルーチェンシス(Aspergillus luchensis)(黒麹菌)、アスペルギルス・ニガー(Aspergillus niger)(黒麹菌)、アスペルギルス・カワチ(Aspergillus kawachii)(白麹菌)、アスペルギルス・オリゼー(Aspergillus oryzae)(黄麹菌)等のアスペルギルス属に属する微生物を挙げることができる。
酢酸菌としては、アセトバクター属に属する微生物、例えば、アセトバクター・アセチ、アセトバクター・パステウリアヌス、アセトバクター・ハンセニ等が挙げられる。
納豆菌としては、バシルス属の菌が挙げられ、例えばバシルス ナットー(Bacillus natto)、バシルス サブチルス(Bacillus subtilis)、バシルス サーキュランス(Bacillus circulans)等が挙げられる。
・乳酸菌
本発明の乳酸菌とは、代謝により乳酸を産生する細菌のことを言う。本発明で使用できる乳酸菌は、生菌であっても死菌であってもよく、死菌の場合は菌体破砕物であってもよい。乳酸菌粉末は、例えば培養した乳酸菌又は発酵に使用した乳酸菌培養物から培地等の不要分を除いた後に乳酸菌の菌体を公知の方法で粉末化して得ることができる。乳酸菌の種類としては、代謝産物として乳酸を産生するものであれば特に限定されず、ヒト等の動物において従来経口摂取されているものが挙げられ、例えば、ビフィドバクテリウム(Bifidobacterium)属、ラクトバチルス(Lactbacillus)属、エンテロコッカス(Enterococcus)属、リューコノストック(Leuconostoc)属、ペディオコッカス(Pediococcus)属、スタフィロコッカス(Staphylococcus)属、テトラゲノコッカス(Tetragenococcus)属、バチルス(Bacillus)属のものが挙げられる。
Bifidobacterium属としては、Bifidobacterium bifidum、Bifidobacterium breve、Bifidobacterium infantis、Bifidobacterium lactis、Bifidobacterium longum、Bifidobacterium adolescentis、Bifidobacterium mongolienseが挙げられる。
Lactbacillus属としては、Lactbacillus brevis、Lactbacillus gasseri、Lactobacillus acidophilus、Lactobacillus buchneri、Lactobacillus bulgaricus、Lactobacillus delburvecki、Lactobacillus casei、Lactobacillus crispatus、Lactobacillus curvatus、Lactobacillus halivaticus、Lactobacillus pentosus、Lactobacillus plantarum、Lactobacilus paracasei、Lactobacillus rhamnosus、Lactobacillus salivarius、Lactobacillus sporogenes、Lactobacillus sakei、Lactobacillus fructivorans、Lactobacillus hilgardii、Lactobacillus reuteri、Lactobacillus fermentumが挙げられる。
Enterococcusとしては、Enterococcus faecalis(Streptococcus faecalis と称されることもある)、Enterococcus faesium(Streptococcus faesiumと称されることもある)、Streptococcus thermophilus、Lactococcus lactis(Streptococcus lactisと称されることもある) が挙げられる。
Leuconostoc属としては、Leuconostoc mesenteroides、Leuconostoc oenos が挙げられる。
Pediococcus属としては、Pediococcus acidilactici、Pediococcus pentosaceusが挙げられる。
Staphylococcus属としては、Staphylococcus carnosus、Staphylococcus xylosusが挙げられる。
Tetragenococcus属としては、Tetragenococcus halophilusが挙げられる。
Bacillus属としては、Bacillus coagulans、及びBacillus mesentericus等が挙げられる。
これらの中でも、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果及び筋芽細胞賦活効果が高い点から、Bacillus coagulans、Enterococcus faecalis及びBifidobacterium bifidumが好ましい。これらは、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。
・多糖類
本発明の多糖類とは、ヒトの消化酵素では消化されない、あるいは極めて消化されにくい性質(難消化性)を有するものである。本発明で使用できる多糖類としては、例えば、ラフィノース、フラクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、大豆オリゴ糖、キシロオリゴ糖、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、サイリウム、ペクチン、アラビノグルカン、キシラン、ガラクトマンナン、グルコマンナン、ガラクタン、タマリンドガム、キサンタンガム等が挙げられ、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、タマリンドガム又はキサンタンガム等が挙げられ、好ましくは、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、サイリウム、ペクチン、アラビノグルカン、キシラン、ガラクトマンナン、グルコマンナン、ガラクタン、タマリンドガム、キサンタンガム等が挙げられ、ポリデキストロース、難消化性デキストリン、タマリンドガム又はキサンタンガム等の水溶性食物繊維であり、より好ましくはポリデキストロース、難消化性デキストリン、キサンタンガム又はタマリンドガムであり、特にキサンタンガム又はタマリンドガムが脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果及び筋芽細胞賦活効果が高い点から好ましい。
本発明における植物加工物、乳酸菌及び多糖類の含有量は特に限定されないが、脂肪細胞における脂肪蓄積抑制効果及び筋芽細胞賦活効果を一層高める点から、本発明の組成物の固形分中、植物加工物、乳酸菌及び多糖類の含有量は、その総量が乾燥質量で、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がより好ましく、30質量%以上が更に好ましく、40質量%以上が効果の点から特に好ましい。また本発明の組成物は消化性オリゴ糖、植物加工物、乳酸菌及び多糖類のみからなるものであってもよいが、他成分との組み合わせで高機能化及び多機能化を図ることを可能する観点から、組成物中の植物加工物、乳酸菌及び多糖類の含有量の上限としては、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましく、70質量%以下が更に好ましい。ここで言う組成物中の植物加工物、乳酸菌及び多糖類の総量は、植物加工物、乳酸菌又は多糖類を1種のみ含有する場合はその単独の量であり、これらを2種以上含有する場合には、その合計量である。
本発明の組成物は、脂肪細胞における脂質蓄積抑制及び筋芽細胞賦活の点から、消化性オリゴ糖と、植物加工物、乳酸菌及び多糖類の総量の質量比は、消化性オリゴ糖1質量部に対して、0.01質量部以上が好ましく、0.1質量部以上10000質量部以下であることがより好ましく、1質量部以上1000質量部以下であることが更に好ましく、5質量部以上600質量部以下であることが効果の点から特に好ましい。
特に、脂肪蓄積防止効果及び筋芽細胞賦活活性をより高める点から、消化性オリゴ糖と、緑葉の加工物との質量比は、消化性オリゴ糖1質量部に対して各加工物が乾燥質量で1質量部以上が好ましく、25質量部以上10000質量部以下であることがより好ましく、50質量部以上1000質量部以下であることが更に好ましく、100質量部以上500質量部以下であることが効果の点から特に好ましい。
同様の点から、消化性オリゴ糖と植物発酵物との質量比は、消化性オリゴ糖1質量部に対して植物発酵物が乾燥質量で0.01質量部以上が好ましく、0.01質量部以上100質量部以下であることがより好ましく、0.1質量部以上50質量部以下であることが更に好ましく、1質量部以上10質量部以下であることが効果の点から特に好ましい。
同様の点から、消化性オリゴ糖と乳酸菌との質量比は、消化性オリゴ糖1質量部に対して乳酸菌が乾燥質量で0.0001質量部以上100質量部以下であることが好ましく、0.001質量部以上 50質量部以下であることがより好ましく、0.01質量部以上20質量部以下であることが効果の点から特に好ましい。
同様の点から、消化性オリゴ糖と多糖類との質量比は、消化性オリゴ糖1質量部に対して多糖類が乾燥質量で0.1質量部以上であることが好ましく、1質量部以上5000質量部以下であることがより好ましく、10質量部以上1000質量部以下であることが更に好ましく、20質量部以上500質量部以下であることが効果の点から特に好ましい。
本発明の組成物は、消化性オリゴ糖並びに植物加工物、乳酸菌及び多糖類以外に、その他の成分を含んでいてもよい。前記のその他の成分としては、例えば、ビタミン類、タンパク質、ミネラル類、乳製品、クエン酸、酸味料、着色料、光沢剤のほか、タルク、ステアリン酸カルシウム等の製造用剤等を配合することできる。その他の成分としては、これら以外にも、種々の賦形剤、結合剤、滑沢剤、安定剤、希釈剤、増量剤、乳化剤、着色料、香料、食品添加物、調味料等を挙げることができる。その他の成分の含有量は、組成物の形態等に応じて適宜選択することができる。本実施形態において、組成物に含まれる消化性オリゴ糖、植物加工物、乳酸菌及び多糖類以外の成分は、固形分中、50質量%以下であることが好ましく、30質量%以下であることがより好ましく、10質量%以下であることが効果の点から特に好ましい。
本発明の組成物は、固体状、半固体状、流動体状等のいずれの形態であってもよい。例えば固体状としては、粉末状、細粒状、顆粒状、錠状、カプセル状、棒状、板状、ブロック状、固形状、丸状、飴状、グミ状、ウエハース状、ビスケット状、クッキー状、ケーキ状、チュアブル状等が挙げられる。半固体状としては、ペースト状、ゼリー状等が挙げられる。流動体状としては、シロップ状、液状、ゼリー状等が挙げられる。
また、本発明の組成物は、粉末状、細粒状又は顆粒状であって、水と混合した混合物を経口摂取する形態であると、腐敗を防ぎ長期保存に適することから好ましい。また本発明の組成物はこれが固体状の形態である場合、上述したように、これを水と混合した液状体とし、該液状体を飲用する等経口摂取することができるが、摂取する者の好み等に応じて、固体のまま経口摂取してもよい。また水だけでなく、牛乳、豆乳、果汁飲料、乳清飲料、清涼飲料、ヨーグルト、ホットケーキミックス等に添加して使用してもよい。また、サプリメント、健康食品、栄養機能食品、機能性表示食品、特定保健用食品、及び医薬品として用いても良い。
本発明の組成物は経口用組成物であるところ、該組成物が植物加工物として緑葉の加工物を含有する場合、本発明の組成物を、青汁用の飲食用組成物として用いることが好ましい。青汁用の飲食用組成物とは、緑葉の加工物を含む飲料である。青汁用の飲食用組成物としては、この飲料、及びこの飲料を得るために液体に分散又は溶解させる固体が挙げられる。青汁用の飲食用組成物には、一般的に知られる青汁製品以外にスムージーやゼリー等が含まれる。
本発明の組成物の形態は青汁用の飲食用組成物の例として挙げた飲料及びこの飲料を得るために液体に分散又は溶解させる固体の形態に限らず、任意の形態を採用できる。
本発明の緑葉粉末は後述する実施例に記載の通り、消化性オリゴ糖と植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを含有することにより、優れた脂肪細胞における脂肪の蓄積抑制効果及び/又は筋芽細胞賦活効果を奏する。具体的には、消化性オリゴ糖と植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを含有する組成物を摂取することで、脂肪細胞における脂質の蓄積を防止することができるほか、骨格筋等における筋芽細胞を活性化させることができる。従って、本発明の組成物は、これを摂取することで体脂肪蓄積防止、体脂肪低減、筋肉におけるエネルギー代謝の維持や促進、筋肉増強促進、筋肉減衰や低減の防止、ダイエット用途、及びロコモ症候群の予防や改善等を図ることができる。
すなわち、本発明の組成物は、体脂肪蓄積防止用途、体脂肪低減用途、筋芽細胞賦活用途、筋肉細胞増殖促進用途、筋肉増強用途、筋肉低減防止用途、筋肉減衰防止用途、代謝促進用途、肥満の防止用途、肥満の予防用途、肥満の解消用途、体重低減や上昇抑制用途、容姿のスリム化用途、リバウンドの防止用途、ダイエット用途、及びロコモ症候群の予防及び/又は改善用途等において、優れたものとなりうる。ここでいう筋肉増強とは筋肉量の増加を意味し、筋肉低減防止とは筋肉量の低減防止を意味する。
以下、実施例を示して本発明を更に具体的に説明するが、本発明の範囲は、これらの実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜20、比較例1〜24〕
表1及び表2に記載の被験試料として以下のものを用いた。
・マルトトリオース:粉末状の市販品を用いた。
・トレハロース:粉末状の市販品を用いた。
・大麦若葉:東洋新薬社製の大麦若葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・ケール:東洋新薬社製のケールの葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・長命草:東洋新薬社製の長命草の葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・クマザサ:市販のクマザサの葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・抹茶:東洋新薬社製の碾茶の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・アシタバ:市販のアシタバの葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・クワ:東洋新薬社製のクワの葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・甘藷若葉:東洋新薬社製の甘藷の葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・よもぎ:東洋新薬社製のよもぎの葉の乾燥粉砕末を用いた。乾燥粉砕末は、200メッシュを通過するものが90質量%以上であり、水分量が1質量%以上7質量%以下であった。
・有胞子性乳酸菌:市販されている学名バチルス・コアギュランス(Bacillus coagulans)の胞子状態の乾燥粉末を用いた。
・乳酸菌(死菌):市販されている学名エンテロコッカス・フェカリス(Enterococcus faecalis)の死菌の乾燥粉末を用いた。
・乳酸菌(混合物):市販されている学名エンテロコッカス・フェシウム(Enterococcus faecium)とビフィドバクテリウム・ビフィドゥム(Bifidobacterium bifidum)の生菌の乾燥粉末の混合物を用いた。
・ポリデキストロース:市販されている食物繊維含量が90質量%以上であるポリデキストロース(粉末)を用いた。
・難消化性デキストリン:市販されている食物繊維含量が85〜95質量%である難消化性デキストリン(粉末)を用いた。
・キサンタンガム:市販されているザントモナス・カンペストリス(Xanthomonas Campestris)由来のキサンタンガム(粉末)を用いた。
・タマリンドガム:市販のタマリンド種子由来のタマリンドガム(乾燥粉末)を用いた。
・キャベツ発酵エキス:東洋新薬社製の商品名「キャベツ発酵エキス」(原料キャベツを、乳酸菌で発酵させた後、乾燥及び粉砕処理した乾燥粉砕末)を用いた。
・多植物発酵エキス:市販されている多植物発酵エキス(原料であるゴボウ、ニンジン、レンコン、キャベツ、カボチャ、ダイコン、トマト、ピーマン、シイタケ、大麦、キビ、玄米、ハト麦、トウモロコシ、ゴマ、大豆、インゲン、パイナップル、バナナ、リンゴ、レモン、メロン、プルーン、キウイ、昆布、わかめ、アマチャヅル、スギナ、ムイラプアマ、キャッツクロー等80種以上の野菜・果物・穀物・野草を含む原料を乳酸菌、酵母及び酢酸菌で発酵させた後、発酵物を乾燥処理した粉末)を用いた。
上記被験試料を下記(a)〜(L)の手順の脂肪蓄積試験に供した。
[脂肪蓄積試験]
(a)37℃、5容量%CO2インキュベーター内で、75cm2フラスコを用いて、マウス線維芽細胞3T3-L1を10%(v/v)FBS含有DMEM培地で培養した。
(b)線維芽細胞3TL-L1をトリプシン処理により浮遊させ、75cm2フラスコから96well plateの各wellに2x104cells/wellの細胞密度で播種し、37℃、5容量%CO2インキュベーター内で、10%(v/v)FBS含有DMEM培地で2日間前培養した。次いで、培地を、試験試料を含有した分化誘導培地(controlは分化誘導培地のみ)に置換し、3日間培養し分化誘導を行った。分化誘導培地としては、0.5mMイソブチルメチルキサンチン、0.5μMデキサメタゾン及び10μg/mLインスリンを含む10%(v/v)FBS含有DMEM培地を用いた。被験試料はその合計量が所定濃度(300μg/ml濃度)となるように分化誘導培地にて調製した。表1及び表2には、各被験試料の被験試料合計量中の質量割合を示す。
(c)培地を分化誘導培地から試験試料を含有した分化維持培地(controlは分化維持培地のみ)に置換し、4日間培養した。分化維持培地としては、10μg/mLインスリンを含む10%(v/v)FBS含有DMEM培地を用いた。被験試料はその合計量が所定濃度(300μg/ml濃度)となるように分化維持培地にて調製した。表1及び表2には、各被験試料の被験試料合計量中の質量割合を示す。
(d)(c)にて培養後、脂肪細胞から培地上清を除去した。次いで、当該細胞に、10%(v/v)ホルマリン含有PBSを培地と等量で添加し、遮光して10分間室温で静置した。次いで細胞からホルマリン溶液を除去し、PBSにて1回洗浄した。
(e)10%(v/v)ホルマリン含有PBSを100μL/wellで、細胞に添加し、遮光して10分間室温で静置し、細胞を固定した。
(f)ホルマリン溶液を除去し、 PBSで2回洗浄した。
(g)オイルレッドを3mg/mLに溶解した60容量%イソプロパノール(染色液)溶液を50μL/wellの量にて、脂肪細胞とblank wellに添加し、遮光して30分間室温で静置して脂質(脂肪滴)を染色した。次いで染色液を除去し、 60容量%イソプロパノール水溶液を150μL/well添加し、細胞を2回洗浄した。
(h)100容量%イソプロパノールを細胞とblank wellに100μL/well添加し、10分間ほど振とうして染色液を抽出した。染色液が抽出されたイソプロパノール液の520 nm及び650nmにおける吸光度を測定した。
(k)イソプロパノール液を風乾にて完全に除去した後、PierceTM BCA Protein Assay kit(Thermo Fisher Scientific社)を用いて各細胞のタンパク量を算出した。
(L)下記式より、タンパクあたりの脂肪蓄積量を算出し、controlに対する相対値を算出した結果を表1及び表2に示す。相対値が小さいほど、脂肪細胞において脂肪の蓄積が抑制されていることを示す。

脂肪蓄積量の相対値(%)=[[(Abs520 sample - Abs520 blank) - (Abs650 sample - Abs650 blank) ]/(Protein sample)] / [(Abs520 control - Abs520 blank) - (Abs650 control - Abs650 blank) ]/(Protein control)]]×100(%)

Abs520 sample、Abs650 sample : 520nm、650nmにおける各実施例又は比較例の吸光度
Abs520 control、Abs650 control : 520nm、650nmにおけるcontrolの吸光度
Abs520 blank、Abs650 blank : 520nm、650nmにおけるblankの吸光度
Protein sample: 各実施例又は比較例における細胞中のタンパク量
Protein control: controlにおける細胞中のタンパク量
一般に、繊維芽細胞は分化誘導によってPPARγ が発現して脂肪合成が盛んになり、細胞内への脂肪を蓄積させて丸く大きな脂肪細胞になることが知られている。
表1に示すように、消化性オリゴ糖と植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせた各実施例の組成物は、吸光度の相対値(濁度)が小さく、脂肪細胞中に蓄積された脂肪が少ないことが判る。これに対し、消化性オリゴ糖のみを含有する場合(比較例1)、又は植物加工物、乳酸菌若しくは多糖類のみを含有する場合(比較例2〜18)、トレハロースと植物加工物とを組み合わせる場合(比較例19〜20)は吸光度の相対値(濁度)が大きく、脂肪細胞中に蓄積された脂肪が多いことが判る。
以上より、消化性オリゴ糖と植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせることにより、脂肪細胞中の脂肪の蓄積が効果的に抑制され、肥満を防止できることが示された。
〔実施例21〜39、比較例25〜36〕
上記の各被験試料粉末を、下記(1)〜(7)の手順の筋芽細胞賦活試験に供した。
[筋芽細胞賦活試験]
(1)マウス骨格筋由来筋芽細胞(品名C2C12、理化学研究所バイオリソースセンター製)を37℃、5容量%CO2インキュベーター内で、10vol%FBS含有DMEM培地を入れた75cm2フラスコを用いて、培養した。
(2)(1)の培養後、トリプシン処理により浮遊させた細胞を75cm2フラスコから回収し、細胞数を計測した。次いでコラーゲンコートした96 well plateにおける各wellに、2000cells/wellの細胞密度にて培地ごと播種した後、37℃、5容量%CO2インキュベーター内で24時間前培養した。
(3)(1)及び(2)とは別に、表3又は表4に「●」と記載された粉末をそれぞれ、10vol%FBS含有DMEM培地に表3又は表4の左欄に記載の濃度となるように分散又は溶解させた液を調製した。得られた液を0.2μmフィルター(アドバンテック製)を用いてフィルター滅菌したものをサンプル液とした。ただし、有胞子性乳酸菌、乳酸菌(死菌)及びビフィズス菌に関しては分散させたものをサンプル液とした。コントロールとしては、10vol%FBS含有DMEM培地そのものをサンプル液として用いた。
(4)各wellより培地を除去後、(3)で調製したサンプル液を各wellにそれぞれ200μLずつ添加し、37℃、5容量%CO2インキュベーター内で24時間培養した。
(5)(4)の培養後、培地を除去した後、各wellをPBS 200μL/wellで1回洗浄した。次いで、無血清DMEMで30倍に希釈したCell Counting Kit−8溶液(同仁化学社) 150μL/wellを添加した。
(6)(5)の溶液添加後のplateを37℃、5容量%CO2インキュベーター内に静置して適度に発色させた後、各wellの450nmにおける吸光度を測定した。得られたデータを元に、コントロールに対する細胞数の割合(% of control)を下記式に基づいて算出し、これを筋芽細胞賦活活性とした。
% of control=(Data sample - Data blank)/(Data control - Data blank)×100
Data sample:各実施例又は比較例の吸光度
Data control:controlの吸光度
Data blank:細胞がないときの吸光度
(7)評価
コントロールを100%として、各実施例及び比較例の細胞数の割合の算出結果をまとめたものを表3及び表4に示す。表3及び表4の●は、実施例又は比較例のサンプル液が、左欄の被験試料を左欄に記載の濃度で含有していたことを示す。
表3に示すように、消化性オリゴ糖と植物加工物、乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせた各実施例の組成物は、筋芽細胞の賦活効果が得られた。これに対し、表4に示すように、消化性オリゴ糖のみを含有する場合(比較例25,26)、トレハロースと植物加工物とを組み合わせる場合(比較例27)、植物加工物、乳酸菌又は多糖類若しくは多糖類のみを含有する場合(比較例28〜36)では筋芽細胞の賦活効果が得られなかった。
以上より、消化性オリゴ糖と乳酸菌及び多糖類から選ばれる少なくとも一種とを組み合わせることにより、筋芽細胞が効果的に賦活され、筋組織におけるエネルギー代謝を高めることが示された。
実施例40(青汁用組成物の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製し、本発明の効果を奏する青汁用組成物を製造した。
実施例41(青汁用組成物の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製し、本発明の効果を奏する青汁用組成物を製造した。
実施例42(青汁用組成物の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製し、本発明の効果を奏する青汁用組成物を製造した。
実施例43(青汁用組成物の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製し、本発明の効果を奏する青汁用組成物を製造した。
実施例44(青汁用組成物の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製し、本発明の効果を奏する青汁用組成物を製造した。
実施例45(錠剤の製造)
下記処方例に記載の配合比に従って原料を調製したのち、打錠機を用いて本発明の効果を奏する錠剤を製造した。

Claims (1)

  1. マルトトリオースと、大麦若葉の乾燥粉砕末又は碾茶の乾燥粉砕末とを含有し、筋肉増強、ダイエット、ロコモ症候群の予防及び/又は改善、代謝促進並びに肥満の防止、予防及び/又は解消から選択される少なくとも一つの用途に用いられることを特徴とする経口用組成物。
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