JP6483003B2 - オフセット印刷機の押込工具及びそれを使用したオフセット印刷機のブランケット装着方法 - Google Patents

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Description

本発明は、オフセット印刷機において、ブランケット胴にメタルバックブランケットを装着するための押込工具、及びそれを使用したブランケット装着方法に関する。
新聞用オフセット輪転印刷機に代表されるオフセット印刷機では、ブランケット胴に卷回されたブランケットと、版胴に卷回された刷版とは、その消耗に応じて適宜新しいものに装着しなおされる(交換される)。
このようなブランケットや刷版の交換に関連する技術として特許文献1及びに特許文献2に開示された技術がある。以下、特許文献1及びに特許文献2に開示された技術を説明するが、その説明では、参考に、特許文献1及び特許文献2で使用されている符号を括弧付きで示す。
特許文献1(フロント頁,段落[0017]及び図1など参照)には、ブランケット(02)を交換する際に、ブランケット(02)を胴(01)に押し付けるための装置が開示されている。この装置は、ローラ(03)と、ローラ(03)を保持するローラ保持体(06)と、調節手段(04)とを備えて構成されている。調節手段(04)は、ホースのような中空体であり、調節手段(04)を圧力媒体で負荷(加圧)すると、ローラ保持体(06)を介してローラ(03)を胴(01)に向けて加圧することができ、これによりブランケット(02)を胴(01)に押し付けることができる。
特許文献2(フロント頁,段落[0048]−[0050]及び図1など参照)には、版替え等の作業時に版胴(15)やブランケット胴(17)に手が巻き込まれることを防止する安全バー機構(37)と、版替え作業の際に、刷版を、版胴(15)の表面に押圧して版胴(15)の周囲に密着して取り付ける版押えロール(39)とを一体化した印刷機が開示されている。
特表2003−533377号公報 特開2006−167922号公報
ところで、オフセット印刷機で使用されるブランケットには、メタルバックブランケットと呼ばれるタイプのものがある。メタルバックブランケットは、ブランケット胴に巻回された状態において、その内周側となる薄いメタル層と、その外周側となるブランケット層(ゴム層)とを積層して構成されている。
従来は、版胴やブランケット胴には、周長が新聞紙2頁分となる倍胴が使用されていたが、近年、オフセット印刷機では装置コストの低減が求められているため、版胴やブランケット胴の小サイズ化が図られており、版胴やブランケット胴に、周長が新聞紙1頁分となる単胴のような小サイズのものが使用されることがある。
版胴やブランケット胴に単胴を使用する場合において、倍胴を使用する場合と同一の印刷速度(換言すれば印刷物の生産性)を維持するためには、版胴やブランケット胴の単位時間当たりの回転数を増加する必要がある。そして、版胴やブランケット胴が小サイズ化されて軽量になるほど、回転数の増加の影響を受けやすく、剛性低下の影響を受けやすくなる。版胴やブランケット胴の周面には、卷回された刷版やブランケットの両端(咥え側端部及び咥え尻側端部)を挿入して固定するためにギャップ(溝)が設けられる。小サイズの版胴やブランケット胴では、回転数の増加の影響や剛性低下の影響を抑制するためにギャップは小さく形成される。
上記のメタルバックブランケットでは、ブランケット層は、メタル層の端部側を除いてメタル層に積層されており、メタル層の両端が咥え側端部及び咥え尻側端部を構成する。つまり、咥え側端部及び咥え尻側端部は、メタル層のみで構成された薄いものとなっており、小さなギャップにも挿入できる。このため、特に、ブランケット胴に単胴を使用する場合には、メタルバックブランケットの使用が適している
ここで、一般的なブランケットの装着作業について説明する。ブランケットを装着するための一連の作業は、作業者が自らの手で直接ブランケットをハンドリングすることにより行われ、先ず、新しいブランケットの咥え側端部を、作業者が手で、ブランケット胴のギャップ内に挿入する。
次いで、ブランケット胴を回転させながらブランケットの周面に巻き付けていく。ブランケット胴の周面(以下、胴周面ともいう)からブランケットが浮いてしまうと、オフセット印刷機の運転中にブランケットが外れてしまうおそれがあるため、この作業では、作業者が手で適度の張力を与えつつブランケットを胴周面に押し付けながら(しごきながら)、ブランケットを胴周面に密着状態で巻き付けていく。
そして、ブランケットをブランケット胴の略全周に巻き付けた後、ブランケットの咥え尻側端部を作業者が手でギャップ内に押し込み、この状態を保持しつつ締め付け装置によりブランケットを締め付けて、ブランケットの装着が終了する。
しかし、ブランケットにメタルバックブランケットを使用する際には、上記の作業者が自らの手で直接ブランケットをハンドリングする装着作業には以下のような課題がある。
つまり、メタルバックブランケットはメタル層を有して重量があるため、これをハンドリングするのには作業者に大きな負担が掛かっていた。
また、メタルバックブランケットのメタル層は、金属であるため、ある程度の剛性があるので反り返りが強い。胴周面に密着させてブランケットを装着することは、胴周面の曲率にあわせてブランケットを曲げることであるから、反り返りの強いメタルバックブランケットを胴周面に密着させるためには大きな力が必要となり、作業者にとって大きな負担となっていた。
特に、(1)咥え尻側端部をギャップ内に押し込む際には大きな力が必要となり、また、(2)ブランケット胴に単胴が使用される場合には、ブランケット胴周面の曲率が大きいためブランケット胴に巻き付ける際のメタルバックブランケットの反り返ろうとする力が強い。ブランケット胴に単胴を使用した構成において、咥え尻側端部をギャップ内に押し込む際には、上記の(1)と(2)との要因が相乗的に作用し、極めて大きな力が必要となり、作業者にとって非常に大きな負担となっていた。
加えて、作業者は、自らの手を使ってブランケットを装着するためには、ブランケット胴のすぐ傍まで近づいたうえで作業することとなるが、ブランケット胴の周辺には空間が少ないため、不自然な姿勢での作業となることが多い上に、視認性の確保が困難なため、この点でも、ブランケットの装着作業は、作業者にとって大きな負担となっていた。
また、メタルバックブランケットのメタル層の剛性は、上述のとおりある程度高めではあるが、重力に抗して形状を保持できるほどには高くない。このため、メタルバックブランケットを、咥え尻端部を始点として胴周面に巻き付けていく際には、後ろ側(咥え尻側端部の側)が下方に垂れ下がって巻き付けに滞りが生じたり変形したりしてしまわないように、この後ろ側を、複数の作業者が直接手により支える必要があった。
本発明は、上記のような課題に鑑み創案されたもので、オフセット印刷機のブランケット装着作業において、従来よりも作業者の人数を減らすことができると共に作業者の負担を軽減することができるようにした、オフセット印刷機の押込工具及びそれを使用したオフセット印刷機のブランケット装着方法を提供することを目的とする。
(1)上記の目的を達成するために、本発明のオフセット印刷機の押込工具は、所定の間隔を空けて相互に隣接する第1ブランケット胴と第2ブランケット胴の内の前記第1ブランケット胴のギャップ内に、メタルバックブランケットの咥え側端部と咥え尻側端部とを押し込むのに使用される、オフセット印刷機の押込工具であって、一端側の外周面と他端側の外周面とに、互いに逆方向にネジが切られた軸部材と、前記軸部材の前記一端側の外周面と前記他端側の外周面とにそれぞれ螺合された第1可動部材と第2可動部材とを有し、前記第1可動部材が、前記ギャップ内に前記咥え側端部と前記咥え尻側端部とを押し込む押込部材として機能し、前記第2可動部材が、前記第2ブランケット胴に支持される支持部材として機能することを特徴としている。
(2)記押込部材の外側面には、対面する前記第1ブランケット胴の部位が挿入される凹所が形成されることが好ましい。
(3)前記押込部材の前記凹所の曲率が、前記第1ブランケット胴の外周面の曲率以下に設定されることが好ましい。
(4)前記支持部材の外側面には、対面する前記第2ブランケット胴の部位が挿入される凹所が形成されることが好ましい。
(5)前記支持部材の前記凹所の曲率が、前記第2ブランケット胴の外周面の曲率以下に設定されることが好ましい。
(6)前記軸部材の中央には把持部が設けられることが好ましい。
(7)前記押込部材の少なくとも前記外側面が、樹脂又は弾性体により構成されることが好ましい。
(8)前記支持部材の少なくとも前記外側面が、樹脂又は弾性体により構成されることが好ましい。
(9)前記ネジが台形ネジであることが好ましい。
(10)前記押込部材と前記支持部材とが同一形状に形成されることが好ましい。
(11)上記の目的を達成するために、本発明のオフセット印刷機のブランケット装着方法は、所定の間隔を空けて相互に隣接する第1ブランケット胴と第2ブランケット胴との内の前記第1ブランケット胴にメタルバックブランケットを装着する、オフセット印刷機のブランケット装着方法であって、前記第1ブランケット胴のギャップ内に、前記メタルバックブランケットの咥え側端部を挿入する、挿入ステップと、前記ギャップ内に前記メタルバックブランケットの咥え側端部を挿入した状態で前記第1ブランケット胴を回転させることで、前記メタルバックブランケットの咥え尻側端部が前記ギャップ内に挿入可能な位になるまで、前記第1ブランケット胴の外周面に前記メタルバックブランケットを巻回する、卷回ステップと、前記咥え尻側端部を前記ギャップ内に押し込む、押込ステップと、前記咥え側端部と前記咥え尻側端部とを前記ギャップ内に押し込んだ状態で前記メタルバックブランケットを前記第1ブランケット胴に固定する、固定ステップとを備え、前記押込ステップにおいて、前記第1ブランケット胴と前記第2ブランケット胴との相互間に、(1)〜(10)の何れか一項に記載された押込工具を、前記押込部材が前記咥え側端部及び前記咥え尻側端部に対面すると共に前記支持部材が前記第2ブランケット胴の外周面に対面するように配置してから、前記軸部材を回転させて伸長させることで、前記支持部材により、前記押込工具を前記第2ブランケット胴に支持させつつ、前記押込部材により、前記咥え尻側端部を前記ギャップ内に押し込み、前記固定ステップにおいて、前記押込工具により、前記咥え側端部と前記咥え尻側端部とを前記ギャップ内に押し込んだ状態を保持することを特徴としている。
(12)前記卷回ステップにおいて、前記メタルバックブランケットを、押さえ工具により前記第1ブランケット胴に押さえ付けると共に、前記押さえ工具により押さえ付ける位置よりも前記咥え尻側端部側で、固定支持具により前記メタルバックブランケットを支持させることが好ましい。
(13)版胴を配置されず圧胴として機能する圧胴用ブランケット胴が、前記第1ブランケット胴に圧接され、前記固定ステップにおいて、前記第1ブランケット胴の回転を規制することが好ましい。
(14)前記第1ブランケット胴には、前記メタルバックブランケットが卷回される領域よりも軸方向外方に孔部が穿設され、前記第1ブランケット胴と、前記第1ブランケット胴に対向配置された版胴との相互間に安全バーが配置され、一端に載置部を備えると共に他端に棒状部材とを備えて構成された規制工具前記載置部を構造体に載置させ、且つ、前記棒状部材先端を前記孔部に挿入して、前記安全バーに当接させるように前記オフセット印刷機に取り付けることで、前記第1ブランケット胴の回転を規制することが好ましい。
本発明によれば、第1ブランケット胴と第2ブランケット胴の相互間に押込工具を配置した後、軸部材を廻して押込工具を伸長させることで、支持部材を第2ブランケット胴に押し込んで押込工具を第2ブランケット胴により支持させつつ、押込部材により、メタルバックブランケットの咥え尻側端部を、第1ブランケット胴のギャップ内に押し込み保持する。軸部材に入力された回転力が軸方向への推進力に変換されるので小さな力でも、咥え尻側端部をギャップ内に押し込み保持することが可能となり、従来よりも作業者の人数を減らすことができる。
また、軸部材を廻すだけの簡単な操作なので、作業環境が悪くても、容易に作業を行うことができ、作業者の負担を軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る新聞用オフセット輪転印刷機の印刷部の構成を、ギャップ周辺の拡大図と共に示す模式図である。 本発明の一実施形態に係るメタルバックブランケットの構成を示す模式的な側面図である。 本発明の一実施形態に係る押さえ工具の構成を示す模式的な斜視図である。 本発明の一実施形態に係る押込工具の構成を示す模式図であって、(a)はその側面図、(b)はその正面図,(c)は可動部材の斜視図である。 本発明の一実施形態に係る規制工具を説明するための模式図であって、(a)は規制工具を印刷部と共に示す側面図、(b)はブランケット胴の正面図である。 本発明の一実施形態に係るブランケット装着方法を説明するための印刷部の模式図であって、(a)は挿入ステップ及び巻回ステップを示す図、(b)は押込ステップを示す図、(c)は固定ステップを示す図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態では、本発明のオフセット印刷機を新聞用オフセット輪転印刷機に適用した例を説明する。
なお、以下に示す実施形態はあくまでも例示に過ぎず、以下の実施形態で明示しない種々の変形や技術の適用を排除する意図はない。以下の実施形態の各構成は、それらの趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができるとともに、必要に応じて取捨選択することができ、あるいは適宜組み合わせることが可能である。
[1.新聞用オフセット輪転印刷機の印刷部の構成]
印刷部は、新聞用オフセット輪転印刷機(以下、単に輪転印刷機という)のタワーユニットを構成するものであり、ウェブ(連続紙)1の走行方向上流側に一色目として黒を印刷する墨刷用の版胴2A,ブランケット胴(第2ブランケット胴)3A,版胴2B及びブランケット胴3Bが配置され、この下流に二色目としてスポット色を印刷するスポット刷用の版胴2C,ブランケット胴(第1ブランケット胴)3C及びブランケット胴(圧胴用ブランケット胴)3Dがある。なお、墨刷はウェブ1の両面に行なわれ、スポット刷はウェブ1の片面に行なわれるように構成されている。以下の説明では、版胴2A,2B,2Cを特に区別しない場合には、版胴2と表記し、ブランケット胴3A,3B,3C,3Dを区別しない場合には、ブランケット胴3と表記する。
各版胴2の周面にはそれぞれ刷版が卷回される。各ブランケット胴3の周面にはそれぞれメタルバックブランケット31が卷回される。
メタルバックブランケット31は、その両端の咥え側端部31cと咥え尻側端部31dとが各ブランケット胴3の周面に設けられたギャップ(溝)32内に挿入されると共に、咥え尻側端部31dがギャップ32内のブランケット締め装置(図中には、そのトーションバーのみを示す)33により締め付けられる。これにより、メタルバックブランケット31がブランケット胴3へ装着される。
なお、便宜的に、図1では、版胴2A〜2Cの刷版、並びに、ブランケット胴3A,3B,3Dのギャップ32及びメタルバックブランケット31を省略すると共に、ブランケット胴3Cについてのみブランケット胴3Cの外周面とメタルバックブランケット31との間に隙間を空けて示している。
各版胴2には図示しないインキング装置からインクが供給され、このインクが刷版に形成された印刷画像に応じてブランケット胴3A,3B,3Cを介してウェブ1に転写される。ブランケット胴(圧胴用ブランケット胴)3Dには、対応する版胴が設けられておらず、ブランケット胴3Dは、ブランケット胴3Cによりスポット刷が行われる際にブランケット胴3Cに圧接する圧胴として機能する。
また、本実施形態では、各版胴2及び各ブランケット胴3はそれぞれ周長が新聞紙1頁分となる単胴により構成されており、これにより装置のコンパクト化及び装置の製作費の低減が図られている。
[2.メタルバックブランケットの構造]
メタルバックブランケット31は、図2に示すように、メタル層31aと、メタル層31aに積層されたブランケット層31bとを備えて構成されており、メタル層31aを内側に、ブランケット層31bを外側にして、ブランケット胴3の外周面に巻き付けられる。また、メタルバックブランケット31の長さ(図2における左右方向の寸法)は、単胴3Cの周長に合せて新聞紙1頁程度の長さとなっている。
ブランケット層31bは、ゴム層又は布層などにより形成される。メタル層31aは例えばステンレスにより形成され、ブランケット層31bよりも薄い。
ブランケット層31bは、メタル層31aよりも短く、メタル層31aのブランケット層31bよりも長手方向にはみ出した両端が、折り曲げられて、上記の咥え側端部31cと咥え尻側端部31dとして使用される。なお、以下のメタルバックブランケット31に関する説明では、咥え側端部31c側を前側と表記し、咥え尻側端部31d側を後ろ側と表記する。
本実施形態のようにブランケット胴3に単胴を使う場合には、ギャップ32が狭い空間となるため、メタルバックブランケット31が好適である。つまり、メタルバックブランケット31では、メタル層3aにより形成される咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dの厚さが薄いため、単胴であるブランケット胴3の小さなギャップ32内に挿入するのに適している。
[3.ブランケットの装着用工具の構造]
以下、後述するブランケット装着方法に使用する押さえ工具4,押込工具5及び規制工具6の構造について説明する。
先ず、押さえ工具4について説明する。押さえ工具4は、図6(a)を参照して後述するように、メタルバックブランケット31を、ブランケット胴3の外周面に押さえ付けるための工具である。
押さえ工具4は、図3に示すように、ローラ41と、ローラを回転可能に支持するローラ支持部42とを備えて構成されている。
ローラ41は、メタルバックブランケット31に接触した時にメタルバックブランケット31を傷付けてしまわないように樹脂製としている。
ローラ支持部42は、横長のベースプレート42aと、ベースプレート42aの長手方向両端から垂設された一対の支持プレート42b,42bとを備えて構成されており、支持プレート42b,42bは、ローラ41の両端を回転可能に支持している。
作業者は、ローラ支持部42を手で把持して押さえ工具4を操作し、ローラ41によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3へ押さえ付ける。
ローラ41が容易に回転してしまうと、ローラ41によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3へと押さえ付けようとしても、ローラ41が回転してメタルバックブランケット31に対して滑ってしまう。このため、メタルバックブランケット31をブランケット胴3へと上手く押さえ付けることができない。したがって、ローラ41の回転にブレーキを掛けるような機構を設けるのが好ましい。
なお、作業者が把持しやすいように、また、ローラ41が遠くまで届くように、ローラ支持部42の背面に把持部や腕部を設けてもよい。
次いで、押込工具5について説明する。押込工具5は、図6(b),(c)を参照して後述するように、咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込むと共にその状態を保持するための工具である。
押込工具5は、図4(a),(b)に示すように、図示する姿勢において上下対称に構成されており、一対の可動部材(第1可動部材、押込部材)51A及び可動部材(第2可動部材、支持部材)51Bと、これらの可動部材51A,51Bを繋ぐ軸部材52とを備えて構成されている。以下、可動部材51A,51Bを特に区別しない場合には、可動部材51と表記する。
可動部材51は、メタルバックブランケット31の咥え側端部31cや咥え尻側端部31dと接触した際にメタルバックブランケット31を傷付けてしまわないように樹脂により形成されている。
可動部材51は、互いに反対を向く外側面(換言すれば軸部材52が取り付けられる面とは反対側の面であって、押込工具5の使用時にブランケット胴3の外周面に向かう面)に凹所51aが形成されている。この凹所51aは、図4(a)の側面図では円弧形状として表されるような切欠きが幅方向(図4(a)においては紙面に垂直となる方向)に連続して形成されたものであり、ブランケット胴3の外周面と同じ曲率の曲面となっている。つまり、直方体のブロック体から、ブランケット胴3の外周面と同じ曲率の円弧柱を水平に切り取ったような形状をしている。
また、可動部材51Aの内側面(軸部材52に向かう面)には筒状接続部51bが備えられると共に、可動部材51Bの内側面には筒状接続部51cが備えられている。各筒状接続部51b,51cの内側にはそれぞれネジ部51ba,ネジ部51caが形成されている。ネジ部51baには正ネジの雌ネジが形成されており、ネジ部51caには逆ネジの雌ネジが形成されている。
軸部材52の軸方向中央には、作業者が把持しやすい太さ且つ軸部材52を軸心周りに回動操作しやすいように横断面が多角形(ここでは六角形)の鉄製のハンドル(把持部)52aが軸部材52と同心上に設けられている。また、軸部材52は、その軸方向両端が可動部材51A,51Bの筒状接続部51b,51cに挿入され螺合されるようになっている。このため、軸部材52には、ハンドル52aよりも可動部材51A側であって、筒状接続部51bのネジ部51ba(正ネジの雌ネジ)に螺合される領域に、正ネジの雄ネジが形成されたネジ部52bが形成されると共に、ハンドル52aよりも可動部材51B側であって、筒状接続部51cのネジ部51ca(逆ネジの雌ネジ)に螺合される領域には、逆ネジの雄ネジが形成されたネジ部52cが設けられている。
また、ネジ部51ba,51ca,52b,52cに形成されるネジは何れも台形ネジである。
押込工具5はこのように構成されているので、作業者がハンドル52aを介して押込工具5に入力した回転力を、ネジ部51ba,51ca,52b,52cを介して可動部材51A,51Bを軸方向へ進退させる推進力に変換することができる。
具体的には、作業者が、ハンドル52aを把持して軸部材52を矢印A1で示す方向(可動部材51Aに対しては反時計回り)に回転すると、可動部材51A,51Bは、例えば図4(a)において二点鎖線で示す位置から実線で示す位置まで軸部材52上を外側に送り出され(押込工具5が伸長し)、逆に軸部材52を矢印A2で示す方向(可動部材51Aに対しては時計回り)に回動すると、可動部材51A,51Bは、例えば図2(a)において実線で示す位置から二点鎖線で示す位置まで軸部材52上を内側に引き込まれる(押込工具5が縮退する)。
また、ネジ部51ba,51ca,52b,52cに形成された台形ネジは、回転運動を直線運動に変換するのに適しており、ハンドル52a(軸部材52)の一回転当たりの押込工具5のストローク量(伸縮量)を大きくして、少ない操作量(回転量)で咥え尻側端部31dを押し込むことができる。これにより作業者の負担を軽減できるようになっている。
次いで、規制工具6について説明する。規制工具6は、図6(c)を参照して後述するように、ウェブ10の片面印刷に使用されるブランケット胴3(本実施形態ではブランケット胴3C)に対して、ギャップ32内に押し込んだ咥え尻側端部31dをブランケット締め装置33により締めこむ際に、ブランケット胴3を回転しないように規制するための工具である。
以下、図5(a),(b)を参照して規制工具6について説明する。
ブランケット胴3Cは片面印刷用である。このため、上述した通り、ウェブ1のパスラインPLを挟んで対向して配置されるブランケット胴(圧胴用ブランケット胴)3Dは印刷を行わず、ブランケット胴3Cに圧接される圧胴として機能する。したがって、ブランケット胴3Dに対して版胴及び版胴にインキを供給するインキング装置が、ブランケット胴3Dには設けられていない。ブランケット胴3Bのように版胴2Bやインキング装置(図示略)が設けられているものでは、版胴2Bやインキング装置が、直接的又は間接的にブランケット胴3Bの回転抵抗となるのに対し、ブランケット胴3Dでは、版胴及びインキング装置が設けられていないため、ブランケット胴3Bに較べ回転抵抗が少ない。
ブランケット胴3Cにメタルバックブランケット31を装着する際には、装着作業を行い易いようにブランケット胴3Cから版胴2Cを離隔させるため、ブランケット胴3Cの主な回転負荷は、ブランケット胴3Cに圧接されるブランケット胴3Dとなる。しかし、上述のとおりブランケット胴3Dによる回転抵抗は少ないため、ブランケット胴3Cは、両面印刷を行うブランケット胴3A,3Bに較べて装着作業中に回転しやすく、作業者がブランケット締め装置33を操作して咥え尻側端部31dを締めこむ際に回転するおそれがある。
このため、ブランケット胴3Cにメタルバックブランケット31を装着する際には、規制工具6を使用してブランケット胴3Cの回転を規制するようにしている。
規制工具6は、図5(a)に示すように、棒状部材61と、アングル材62とを備えて構成されており、棒状部材61は、斜めの姿勢で、その基端部を例えば溶接によりアングル材62に固定されている。
図5(b)に示すように、ブランケット胴3Cには、メタルバックブランケット31が卷回される箇所よりも外方(ブランケット胴3Cの軸方向中心線CLから離隔する側)すなわち端部寄りに孔部34が穿設されている。上記の棒状部材61の先端部61aは、図5(a)に示すように、この孔部34に挿入される。先端部61aは、棒状部材61の基部(棒状部材61から先端部61aを除いた部分)に対して角度を付けられている。
アングル材62は、ブランケット胴3Cよりも下方に配置された装置フレーム100に載置される。アングル材62にはジャッキアップボルト63が螺合されており、ジャッキアップボルト63のねじ込み量を調整することで、ジャッキアップボルト63のアングル材62より下方に突出する量、ひいては棒状部材61の高さ位置を調整できるようになっている。
図5(a),(b)に示すように、ブランケット胴3Cと版胴2Cとの間には、作業中に誤って作業者が手を挟まないように安全バー35が設けられている。規制工具6の棒状部材61が、この安全バー35の下端面(装置フレーム100寄りの面)に当接するように(又は安全バー35の下端面の下に微小隙間をあけて位置するように)、ジャッキアップボルト63により棒状部材61の高さが初期調整されている。
このような規制工具6の構成及び配置により、図5(a)において、ブランケット胴3Cに矢印D1で示すような方向に力が作用した場合には、この力は、規制工具6のアングル材62を矢印C1で示す方向に変位させるように作用するが、装置フレーム100によって規制される。逆にブランケット胴3Cに矢印D2で示すような方向に力が作用した場合には、この力は、規制工具6の棒状部材61を矢印C2で示す方向に変位させるように作用するが、安全バー35によって規制される。なお、上述したように先端部61aは棒状部材61の基部に対して角度を付けられているが、この角度は、上記の矢印D2で示すような力が作用した時に、先端部61aが安全バー35に強く当たるような角度(換言すれば安全バー35により確実に変位が規制されるような角度)に設定されている。
なお、ブランケット胴3Dについてもメタルバックブランケット31の交換が行われるが、この際には、ブランケット胴3Cに加え版胴2Cや図示しないインキング装置が回転負荷となるので、規制工具6を使用して回転を規制する必要はない。
[4.ブランケット装着方法]
本発明の一実施形態としてのブランケット装着方法を、ブランケット胴3Cへのメタルバックブランケット31の装着を例に取って図6(a)〜(c)を参照して説明する。なお、図6(a)〜(c)では、ブランケット胴のギャップを簡略化して示すと共にブランケット締め装置33を省略している。
本実施形態のブランケット装着方法では、先ず、図6(a)に示すように挿入ステップと卷回ステップとがこの順に行われる。
挿入ステップでは、作業者が、自らの手によって、メタルバックブランケット31の咥え側端部31cを、ブランケット胴3Cのギャップ32内へと挿入する。
その後、咥え側端部31cがギャップ32から外れてしまわないように、作業者は、押さえ工具4のローラ41により、メタルバックブランケット31の咥え側端部31cの近傍をブランケット胴3Cに押さえ付ける。同時に、メタルバックブランケット31の後ろ側(咥え尻側端部31d側)が垂れ下がってしまわないように、メタルバックブランケット31の後ろ側を、ギャップ32内に挿入された咥え側端部31cと略同じ位置で固定支持具7により下方から支持する。これにより図6(a)に示す状態となる。
固定支持具7は、樹脂製の円筒であり、軸心方向をメタルバックブランケット31の幅方向に一致させた水平姿勢でワイヤ6aにより吊られている。ワイヤ6aは、装置フレームや輪転印刷機が設置される建屋の一部(何れも図示略)等に固定されている。固定支持具7を、装置フレームや建屋の一部に直接支持させてもよい。つまり、本発明における固定支持具とは、直接的又は間接的に構造体に固定されて、メタルバックブランケット31を支持可能なものを意味する。
本実施形態の固定支持具7は、ブランケット装着作業時にテンポラリーで設置されるものである。
なお、挿入ステップにおいて押さえ工具4や固定支持具7を使用しても良い。具体的には、押さえ工具4のローラ41により咥え側端部31cをギャップ32内へ押し込んでも良いし、咥え側端部31cをギャップ32内へと挿入する前に、予め、メタルバックブランケット31の後ろ側を、固定支持具7により下方から支持するようにしても良い。
卷回ステップでは、図6(a)に示す状態から、作業者が、押さえ工具4のローラ41によりメタルバックブランケット31をしごきながら(メタルバックブランケット31に張力を与えつつこのメタルバックブランケット31をブランケット胴3Cの外周面へと押さえ付けながら)ブランケット胴3Cを矢印D1で示す方向に略一回転させる。
ローラ41が、メタルバックブランケット31をブランケット胴3Cの外周面へと押さえ付けているが、ローラ41の回転及びローラ41に対する滑りにより、メタルバックブランケット31の後ろ側がローラ41とブランケット胴3Cとの間を通過可能となっている。したがって、ローラ41を図6(a)に示す位置に配置したままブランケット胴3Cを上述のように略一回転させることにより、図6(b)に示すように、メタルバックブランケット31がブランケット胴3Cの外周面の略全周に巻きついて、咥え尻側端部31dがギャップ32内の入口近傍に位置する状態となる。
なお、図6(b)では便宜的にブランケット胴3Cの外周面とメタルバックブランケット31との間に隙間をあけて示しているが、押さえ工具4のローラ41によりしごきながらメタルバックブランケット31をブランケット胴3Cの外周面に巻きつけることで、メタルバックブランケット31をブランケット胴3Cに密着して巻きつけることができる。
また、押さえ工具4(ローラ41)によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3Cの外周面に押さえ付けた際に、押さえ工具4に押されてブランケット胴3Cが回転してしまうとメタルバックブランケット31に十分な張力が発生しなくなってしまう。このため、ブランケット胴3Cのある程度の制動力(例えばブランケット胴3Cを駆動するモータによる制動力)を掛けることが好ましい。
次いで、図6(b)に示すように押込工具5を使用して押込ステップが行われる。押込ステップでは、縮退状態の押込工具5を、ブランケット胴3Aの外周面に隙間を空けた状態でブランケット胴3A,3Cの相互間に配置する。この際、本実施形態では、押込工具5の可動部材51Bを下方のブランケット胴3Aに載置して(可動部材51Bの凹所51aに、対面するブランケット胴3Aの部位が入り込むようにして)、作業者が操作しやすい状態としている。
そして、図6(b)に示す状態から、図6(c)に示すように、可動部材51Aの凹所51aに、対面するブランケット胴3Cの部位が入り込むように、作業者がハンドル52aを回動して押込工具5を伸長させることで、可動部材51Aにより、反り返りに抗して咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込むことができる(図6(c)では、便宜的に、可動部材51A,咥え側端部31c,咥え尻側端部31d及びブランケット胴3Cの外周面の各相互間に隙間を空けて示している)。
なお、押込工具5を伸長させる際には、メタルバックブランケット31を押圧するまでは、可動部材51Aがハンドル52a(は軸部材52)と供回りしないように、作業者は可動部材51Aを押えながらハンドル52aを回動させる。
また、この押込ステップでは、押込工具5を使用した作業の邪魔にならない位置において、押さえ工具4によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3Cに押さえつけてもよい。
次いで、図6(c)に示すように押込工具5及び規制工具6を使用して固定ステップが行われる。
固定ステップでは、押込工具5により咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dを共にギャップ32内に押し込んだ状態を保持する。さらに規制工具6の棒状部材61の先端61aを安全バー35の下縁に当接させつつブランケット胴3Cの孔部34に挿入させた状態として、ブランケット胴3Cが回転しないように規制する。
この状態で、咥え側端部31cをギャップ32内に係止させつつ、ブランケット締め装置33(図1参照)により咥え尻側端部31dを締め付けることで、ブランケット胴3Cへのメタルバックブランケット31の装着が完了する。
なお、メタルバックブランケット31を装着するブランケット胴3が、ブランケット胴3A,3B,3Dの場合には、規制工具6により回転を規制することは不要である。つまり、ブランケット胴3Aでは、対向するブランケット胴3Bに版胴2Bやインキング装置が設けられているので、ブランケット胴3Bに加えこれらの版胴2Bやインキング装置が、ブランケット胴3Aの回転抵抗となり、規制工具6を使用しなくともブランケット胴3Bが大きく回転することはない。ブランケット胴3B,3Dについても同様である。
[5.作用・効果]
本発明の一実施形態のオフセット印刷機の押込工具及びオフセット印刷機のブランケット装着方法によれば、以下の作用・効果が得られる。
巻回ステップでは、メタルバックブランケット31の咥え尻側端部31d側を、固定支持具7により支持させながら行うことができるので、重量のあるメタルバックブランケット31の咥え尻側端部31d側を支持する作業者が不要となり、メタルバックブランケット31の装着に必要な作業者の人数を減らすことができる。
ブランケット胴3の周辺は、設備が密集しているため作業に使用できる空間が狭い上に、視認性の確保が困難である。このため、咥え尻側端部31dが垂れ下がって視認性がさらに低下してしまうと、ブランケットのハンドリングを正確に行うのが困難となる。しかし、咥え尻側端部31dを固定支持具7により支持させて、咥え尻側端部31dの垂れ下がりを防止しているので、ブランケットのハンドリングを丁寧に行うことができる。
加えて、巻回ステップでは、メタルバックブランケット31をブランケット胴3に押さえ付ける作業を、押さえ工具4を使用して行なうので、従来のように作業者が手によって同作業を行うのに較べて作業者の負担を軽減することが可能となる。
さらに、押込ステップにおいて、ブランケット胴3A,3Cの相互間に押込工具5を配置した後、ハンドル52aを回転させて押込工具5を伸長させることで、(1)可動部材(支持部材)51Bをブランケット胴3Aに押し込んで押込工具5をブランケット胴3Aにより支持させつつ、可動部材(押込部材)51Aにより、ブランケット胴3Aの咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込むことができると共に、(2)固定ステップにおいて、咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dとをギャップ内に保持することができる。
つまり、押込工具5を使用して小さな力で咥え尻側端部31dをギャップ32内にジャッキアップできるので、押込作業を容易に行うことが可能となり、ブランケット胴の幅方向に複数配置していた作業者の人数を従来よりも減らすことができる。また、作業者の負担を軽減することができる。
この際、押込工具5が受ける反力を、押込工具5の可動部材51Bが載置されるブランケット胴3Aに負担させることができるので、咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込み保持するための力を実質的に軽減できる。
また、ハンドル52を廻すだけの簡単な操作なので、作業に使用できる空間が狭く、視認性の確保が困難な環境下でも、容易に作業を行うことができる。
さらに、可動部材51Aの外側面(咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dをブランケット胴3へ押さえ付ける面)には、ブランケット胴3Cの外周面と同一の曲率を有する凹所51aが形成されているので、メタルバックブランケット31の咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dの周辺部分をブランケット胴3Cの外周面に密着させることができる(メタルバックブランケット31がブランケット胴3Cの外周面から浮き上がってしまうことを防止できる)。
ブランケット胴3Aに載置される可動部材51Bの外側面には、ブランケット胴3Aの外周面と同一の曲率を有する凹所51aが形成されているので、押込工具5によりメタルバックブランケット31の咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込む際に、押込工具5がブランケット胴3Aの外周面に密着する。したがって、押込工具5がブランケット胴3Aにより安定して支持された状態で押込工具5を使用して作業を行える。
さらに、軸部材52にハンドル52を設けているので、作業者がハンドル52を把持して軸部材52を操作しやすい。
さらに、可動部材51A,51Bが樹脂により形成されているので、比較的軟質な材料により構成されることととなり、メタルバックブランケット31と接触した時にこのメタルバックブランケット31を損傷させてしまうことを防止できる。
また、可動部材51A,51Bを送り出すために軸部材52に設けられたネジ部52b,52cが台形ネジにより構成されているので、軸部材52の単位回転量当たりの押込工具5の伸縮量が大きくなる。少ない操作量で可動部材51A,51Bを大きく変位させることができるので、押込工具5を使用した際の作業効率が向上する。
さらに、メタルバックブランケット31を装着するブランケット胴3が、ブランケット胴3Cのような場合、つまり圧接するブランケット胴3Dに版胴やインキング装置が設けられていないため回転抵抗が少なく回転しやすい場合には、規制工具6により、ブランケット胴3の回転を規制するようにしたので、作業者がブランケット締め装置33を操作する際にブランケット胴3が回転して、この操作に支障が生じることを防止できる。
上記実施形態では、可動部材51Aにより、メタルバックブランケット31の咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dを、ブランケット胴3Cのギャップ32内に押し込み、可動部材51Bにより押込工具5をブランケット胴3Aに支持させたが、可動部材51Bは可動部材51Aと同様に構成されているので、上下逆さにして、可動部材51Bにより、咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込み、可動部材51Aにより押込工具5をブランケット胴3Aに支持させることもできる。
したがって、押込工具5の向きを気にせず使用することができる。また、可動部材51A,51Bを製作上は同一部品とすることができるので、押込工具5の製造工程の簡素化及び製造コストの低減を図ることができる。
[6.その他]
(1)上記実施形態では、押込工具5の可動部材51A,51Bの凹所51aの曲率をブランケット胴3A,3Cの外周面の曲率に一致させたが、この構成に限定されない。つまり、押込工具5を伸長した際に、可動部材51A,51Bにより、咥え側端部31c及び咥え尻側端部31dをギャップ32内に押し込むことができるのであれば、可動部材51A,51Bの形状は何ら限定されない。
例えば、凹所51aの曲率を、ブランケット胴3A,3Cの外周面の曲率以下としてもよい。凹所51aの曲率が、ブランケット胴3A,3Cの外周面の曲率以下である分には、凹所51aの底部によりメタルバックブランケット31ブランケット胴3Cに押圧することができ、また、凹所51aの底部がブランケット胴3Aに載置されて押込工具5がブランケット胴3Aにより安定して支持される。
また、押込工具5の可動部材51A,51Bを、凹所51aを設けずに平らな形状としてもよい。このように構成する場合は、可動部材51A,51Bの外側面を構成する材料は、メタルバックブランケット31を介してブランケット胴3A,3Cを押圧した際に、ブランケット胴3A,3Cの外周面にあわせて変形するような材料が好ましい。
さらには、可動部材51A,51Bをロール形状としてもよいし、可動部材51A,51Bの外周面のブランケット胴3A,3Cに対面する部位をブランケット胴3A,3Cに向かって凸となる円弧面としてもよい。
(2)上記実施形態では、押さえ工具4,押込工具5の可動部材51及び固定支持具7を、メタルバックブランケット31を傷付けてしまわないようにそれぞれ樹脂製としたが、これに限定されない。例えば、押さえ工具4,可動部材51及び固定支持具7を、金属などの基材の表面に樹脂をコーティングして構成してもよい。
(3)上記実施形態では、押さえ工具4は、ローラ41によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3に押さえ付ける構成であったが、ローラ41に代えてプレートを使用し、このプレートの平面によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3に押さえ付ける構成としてもよい。この場合、メタルバックブランケット31を傷付けてしまわないように、プレートの材料には、樹脂材を用いてもよいし、ゴムなどの弾性体を用いても良い。又は、基材の表面に、樹脂又はゴム(弾性体)をコーティングしたもの、短い繊維を植設したもの、あるは布を張り付けたものでもよい。
(4)上記実施形態では、メタルバックブランケット31の後ろ側を支持する固定支持具7を円筒形状の部材により構成したがトレーにより構成してもよい。つまり、メタルバックブランケット31を下から支持する底壁と、この底壁の両側縁からそれぞれ起立した側壁とから構成してもよい。
(5)上記実施形態では、ブランケット胴3Cの回転を、規制工具6を使用して規制したが、ブランケット胴3Cを駆動するモータの制動機能(サーボロック機能)を使用してブランケット胴3Cの回転を規制しても良い。
(6)上記実施形態では、卷回ステップにおけるメタルバックブランケット31の押さえを、押さえ工具4を使用して行ったが、この構成に限定されない。例えば、安全バー35(図5(a)参照)をブランケット胴3Cに対して離接可能に構成し、卷回ステップにおいて、安全バー35をブランケット胴3C側に移動させることで、安全バー35によりメタルバックブランケット31をブランケット胴3Cに押さえ付けるようにしてもよい。
(7)上記実施形態では、固定支持具7をテンポラリーとしたが、固定支持具7を常設としてもよい。この場合、印刷機の通常運用に支障のない退避位置と、メタルバックブランケット31の支持に適した使用位置との何れか一方の位置に選択的に移動させる機構を設けてもよい。
(8)上記実施形態では、可動部材51Bを可動部材51Aと同様に構成したが、可動部材51Bを、可動部材51Aとは構成を変えて、ブランケット胴3Aに載置するのに特化した構成としても良い。
例えば、可動部材51Bを、ブランケット胴3Aの周面にフィットしやすいように、可動部材51Aよりも軟質の材料により形成してもよい。
又は、可動部材51Bを、可動部材51Aよりも大きなサイズにすることで、ブランケット胴3Aとの接触の面積を大きくしてブランケット胴3Aの周面に安定して載置されるようにしてもよい。
(9)上記実施形態では、本発明のオフセット印刷機の押込工具及びオフセット印刷機のブランケット装着方法を、新聞用オフセット輪転印刷機に適用したが、新聞用に限定されるものではない。
1 ウェブ(連続紙)
2A,2B,2C 版胴
3A ブランケット胴(第2ブランケット胴)
3B ブランケット胴
3C ブランケット胴(第1ブランケット胴)
3D ブランケット胴(圧胴用ブランケット胴)
4 押さえ工具
5 押込工具
6 規制工具
7 固定支持具
31 メタルバックブランケット
31a メタルバックブランケット31のメタル層
31b メタルバックブランケット31のブランケット層
31c メタルバックブランケット31の咥え側端部
31d メタルバックブランケット31の咥え尻側端部
32 ブランケット胴3A〜3Dのギャップ
33 ブランケット締め装置
34 ブランケット胴3Cの孔部
35 安全バー
51A 押込工具5の可動部材(第1可動部材、押込部材)
51B 押込工具5の可動部材(第2可動部材、支持部材)
51a 可動部材51A,51Bの凹所
51ba,51ca 筒状接続部51b,51cのネジ部
52 押込工具5の軸部材
52a 軸部材52のハンドル(把持部)
52b,52c 軸部材52のネジ部
100 装置フレーム
A1,A2 回動方向
D1,D2 ブランケット胴の回転方向
C1,C2 規制工具に作用する力の方向
CL ブランケット胴3Cの軸方向中心線
PL ウェブ1の搬送経路

Claims (14)

  1. 所定の間隔を空けて相互に隣接する第1ブランケット胴と第2ブランケット胴の内の前記第1ブランケット胴のギャップ内に、メタルバックブランケットの咥え側端部と咥え尻側端部とを押し込むのに使用される、オフセット印刷機の押込工具であって、
    一端側の外周面と他端側の外周面とに、互いに逆方向にネジが切られた軸部材と、
    前記軸部材の前記一端側の外周面と前記他端側の外周面とにそれぞれ螺合された第1可動部材と第2可動部材とを有し、
    前記第1可動部材が、前記ギャップ内に前記咥え側端部と前記咥え尻側端部とを押し込む押込部材として機能し、
    前記第2可動部材が、前記第2ブランケット胴に支持される支持部材として機能する
    ことを特徴とする、オフセット印刷機の押込工具。
  2. 前記押込部材の外側面には、対面する前記第1ブランケット胴の部位が挿入される凹所が形成された
    ことを特徴とする、請求項1記載のオフセット印刷機の押込工具。
  3. 前記押込部材の前記凹所の曲率が、前記第1ブランケット胴の外周面の曲率以下に設定された
    ことを特徴とする、請求項2記載のオフセット印刷機の押込工具。
  4. 前記支持部材の外側面には、対面する前記第2ブランケット胴の部位が挿入される凹所が形成された
    ことを特徴とする、請求項1〜3の何れか1項に記載のオフセット印刷機の押込工具。
  5. 前記支持部材の前記凹所の曲率が、前記第2ブランケット胴の外周面の曲率以下に設定された
    ことを特徴とする、請求項4記載のオフセット印刷機の押込工具。
  6. 前記軸部材の中央には把持部が設けられた
    ことを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載のオフセット印刷機の押込工具。
  7. 前記押込部材の少なくとも前記外側面が、樹脂又は弾性体により構成された
    ことを特徴とする、請求項2又は請求項2を引用する請求項〜6の何れか一項に記載の押込工具。
  8. 前記支持部材の少なくとも前記外側面が、樹脂又は弾性体により構成された
    ことを特徴とする、請求項4又は請求項4を引用する請求項〜7の何れか一項に記載の押込工具。
  9. 前記ネジが台形ネジである
    ことを特徴とする、請求項1〜8の何れか一項に記載の押込工具。
  10. 前記押込部材と前記支持部材とが同一形状に形成された
    ことを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の押込工具。
  11. 所定の間隔を空けて相互に隣接する第1ブランケット胴と第2ブランケット胴との内の前記第1ブランケット胴にメタルバックブランケットを装着する、オフセット印刷機のブランケット装着方法であって、
    前記第1ブランケット胴のギャップ内に、前記メタルバックブランケットの咥え側端部を挿入する、挿入ステップと、
    前記ギャップ内に前記メタルバックブランケットの咥え側端部を挿入した状態で前記第1ブランケット胴を回転させることで、前記メタルバックブランケットの咥え尻側端部が前記ギャップ内に挿入可能な位になるまで、前記第1ブランケット胴の外周面に前記メタルバックブランケットを巻回する、卷回ステップと、
    前記咥え尻側端部を前記ギャップ内に押し込む、押込ステップと、
    前記咥え側端部と前記咥え尻側端部とを前記ギャップ内に押し込んだ状態で前記メタルバックブランケットを前記第1ブランケット胴に固定する、固定ステップとを備え、
    前記押込ステップにおいて、前記第1ブランケット胴と前記第2ブランケット胴との相互間に、請求項1〜10の何れか一項に記載された押込工具を、前記押込部材が前記咥え側端部及び前記咥え尻側端部に対面すると共に前記支持部材が前記第2ブランケット胴の外周面に対面するように配置してから、前記軸部材を回転させて伸長させることで、前記支持部材により、前記押込工具を前記第2ブランケット胴に支持させつつ、前記押込部材により、前記咥え尻側端部を前記ギャップ内に押し込み、
    前記固定ステップにおいて、前記押込工具により、前記咥え側端部と前記咥え尻側端部とを前記ギャップ内に押し込んだ状態を保持する
    ことを特徴とする、オフセット印刷機のブランケット装着方法。
  12. 前記卷回ステップにおいて、前記メタルバックブランケットを、押さえ工具により前記第1ブランケット胴に押さえ付けると共に、前記押さえ工具により押さえ付ける位置よりも前記咥え尻側端部側で、固定支持具により前記メタルバックブランケットを支持させることを特徴とする、請求項11記載のオフセット印刷機のブランケット装着方法。
  13. 版胴を配置されず圧胴として機能する圧胴用ブランケット胴が、前記第1ブランケット胴に圧接され、前記固定ステップにおいて、前記第1ブランケット胴の回転を規制する
    ことを特徴とする、請求項11又は12記載のオフセット印刷機のブランケット装着方法。
  14. 前記第1ブランケット胴には、前記メタルバックブランケットが卷回される領域よりも軸方向外方に孔部が穿設され、
    前記第1ブランケット胴と、前記第1ブランケット胴に対向配置された版胴との相互間に安全バーが配置され、
    一端に載置部を備えると共に他端に棒状部材とを備えて構成された規制工具前記載置部を構造体に載置させ、且つ、前記棒状部材先端を前記孔部に挿入して、前記安全バーに当接させるように前記オフセット印刷機に取り付けることで、前記第1ブランケット胴の回転を規制する
    ことを特徴とする、請求項13記載のオフセット印刷機のブランケット装着方法。
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