JP6482676B2 - 電源装置及びその制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、交流又は直流電圧を電源とし、トランスを備えて負荷へ任意の交流電圧を供給する電力変換装置が、多数直列接続されて構成された電源装置及びその制御方法に関する。
系統連系に用いられる絶縁トランスは系統の周波数と同じ数十Hzの低周波(商用周波数)で駆動されているため、絶縁トランスの小型・軽量化が難しいという課題があった。
この課題に対して、絶縁トランスに代替するものとしてソリッドステートトランス(以下、SSTという)の適用が検討されている。
SSTは、数kHz〜数百Hzの高周波で駆動される高周波トランスと、高周波トランスを駆動するコンバータと、コンバータの出力電圧を電源とし系統の周波数と同じ数十Hzの交流電圧を出力するインバータなどの電力変換器から構成することで従来の絶縁トランスを代替するものである。SSTの構成によれば、従来の絶縁トランス単体にコンバータやインバータなどの電力変換器を追加することになるが、絶縁トランスを数十〜数百kHzの高周波で駆動することによる小型化は、電力変換器を追加したSSTの構成においても従来の数十Hzで駆動されていた絶縁トランス単体と比較して大幅な小型・軽量化を実現できる。このようにSSTは絶縁トランスの機能を果たすものであるとともに、SST自体が電力変換装置としても機能するものである。
SSTを用いた電力変換装置の具体的な構成事例として、例えば非特許文献1に開示されている構成が提案されている。非特許文献1に記載の電力変換装置では、高周波トランスを用いた小容量・低耐圧の電力変換装置を多直・多並列接続することで高圧・大電力用途へ適用することを可能としている。なお、以下においては、高周波トランスを用いた小容量・低耐圧の電力変換装置であるSSTを、多直・多並列接続することを前提とした説明を行うが、この場合に多直・多並列接続したSSTのことをセル変換器と呼ぶことにする。
複数のセル変換器を多直・多並列接続して高圧・大電力用途へ適用する電源装置を構成するときには、多数のセル変換器を同一筐体内に配置する必要がある。この場合、全てのセル変換器間の周囲温度条件や冷却条件を均一化することは難しく、セル変換器の温度が不均一となることが想定される。また温度のバラつきは半導体素子や受動素子の寿命の偏りに繋がるためシステムの短寿命化や信頼性が低下するという課題がある。
この課題を解決する手段として、特許文献1が開示されている。特許文献1に記載の技術では、複数の変換器を並列接続した並列冗長方式電源において、各変換器の内部温度を検知する温度検知手段を備え、温度が高い変換器の出力電流を低下させ、温度が低い変換器の出電流を増加させることで複数の変換器の内部温度の均一化を図っている。
国際公開WO99−25052号
Chounhong Zhao,Silvia Lewdeni―Schmid,Juergen K.Steinke,Michael Weiss,Toufann Chaudhuri,Marc Pellerin,Joeph Duron and Philipe Stefanutti:「Design,Implementation and Performance of a modular Power Electronic Transformer for Railway Application」,Proceedings of 13th European Conference on Power Electronics and Applications ,pp.1-10(2011)
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、複数の変換器の入力及び出力を並列接続した構成に限定されており、変換器の入力又は出力が直列接続された構成に関しては何ら記載されていない。
本発明において想定する電源装置では、複数のセル変換器の交流出力を多並列接続して高圧・大電力用途へ適用する電源装置を構成するものであり、個々のセル変換器は夫々に定められた期間において夫々に定められた一定電圧を出力するものであり、多数直列接続された出力の合成により交流系統の正弦波を発生するものである。
以上のことから本発明においては、SSTで構成された複数のセル変換器を直列接続して構成された電源装置においてセル変換器間の温度バラツキを適正に制御し、さらには適正に保護することが可能な電源装置及びその制御方法を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明においては、「コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいてコンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器のインバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置であって、セル変換器ごとに備えられ、出力指令値に応じて当該セル変換器の出力である矩形状電圧を制御するとともに、矩形状電圧の期間がセル変換器ごとに相違する時間長に予め定められている制御手段と、コンバータやインバータを構成するスイッチング素子の温度を検知する温度検知手段と、温度検知手段で検知した温度のバラツキを反映した出力指令値を制御手段ごとに与える制御装置とを備え、温度のバラツキが生じたときに出力指令値により、セル変換器ごとに相違する期間に予め定められている矩形状電圧の期間を変更して運転継続する」するものである。
また本発明は、「コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて、コンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器のインバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置であって、複数のセル変換器におけるインバータは、コンバータとの間に平滑コンデンサを備えるとともにフルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子を備え、インバータは、交流側に流れる電流が平滑コンデンサに流れないように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第1の状態と、交流側に流れる電流が平滑コンデンサの第1の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第2の状態を、低周波の交流の1周期内で交互に、異なる比率の時間期間で繰り返し、かつインバータあるいはコンバータを構成するスイッチング素子の温度にバラツキが生じたときに、インバータごとに相違する異なる比率の時間期間を変更し、高温を検知したセル変換器におけるインバータの第2の状態の時間を短くし、高温を検知しないセル変換器におけるインバータの第2の状態の時間を長くする」ものである。
また本発明は、「コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて前記コンバータの与える直流リンク電圧から矩形状電圧を発生するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器のインバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置であって、複数のセル変換器毎に設けられた制御装置は、複数のセル変換器において、インバータの出力電流が等しく、コンバータの入力電流が異なるように制御することを特徴とする」ものである。
また本発明は、「コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいてコンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するとともにコンバータとインバータの間にコンデンサを有するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器のインバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置の制御方法であって、セル変換器の出力である矩形状電圧の期間が、セル変換器ごとに相違する時間長に予め定められており、コンバータやインバータを構成するスイッチング素子の温度にバラツキを生じたときに、温度が高いセル変換器の矩形状電圧の期間が短くされ、他のセル変換器の矩形状電圧の期間が長くされて運転継続される」ものである。
また本発明は、「コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて前記コンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するとともにコンバータとインバータの間にコンデンサを有するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器のインバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得るとともに、コンバータやインバータはフルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子で構成された電源装置の制御方法であって、コンバータやインバータを構成するスイッチング素子の温度が高いときに、そのセル変換器のコンバータを停止して、交流側に流れる電流が平滑コンデンサの第1の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフし、複数のセル変換器のうち健全な1台以上のセル変換器について、交流側に流れる電流が平滑コンデンサの第1の方向と逆方向の第2の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする」ものである。
本発明の望ましい実施態様によれば、複数のセル変換器の入力又は出力を直列接続して構成された電力変換装置においてもセル変換器の温度を均一化することが可能となる。これにより、セル変換器の寿命の偏りを抑制することが可能となり、電力変換装置の長寿命化及び高信頼化を図ることができる。
実施例1に係る電源装置の構成例を示す図。 図1のセル変換器内のインバータの回路構成例を示す図。 図1のセル変換器内のコンバータの回路構成例を示す図。 図1の電源装置の制御装置の判定ロジックを示すフローチャート。 図1の電源装置の動作を説明する波形図。 図5のモード1におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード2におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード3におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード4におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード5におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード6におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード7におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図5のモード8におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 温度ばらつき時の図5のモード5におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 温度ばらつき時の図5のモード6におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 温度ばらつき時の図5のモード7におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 温度ばらつき時の図5のモード8におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 実施例2に係る電力変換装置の制御装置の判定ロジックを示すフローチャート。 実施例2の電力変換装置の動作を説明する波形図。 実施例3に係る電力変換装置の制御装置の判定ロジックを示すフローチャート。 実施例3におけるインバータを用いた電力融通の考え方を説明する図。 図12のモード31aにおけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード31bにおけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード31cにおけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード32aにおけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード32bにおけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード32cにおけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード34におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。 図12のモード35におけるインバータ回路構成と電流の流れを示す図。
以下、本発明の望ましい実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
本発明の実施例1について、図を用いて説明する。まず図1は、本発明の実施例1に係る電源装置の構成例を示す図である。
図1に全体概略構成を示す実施例1の電源装置100は、例えば4つのセル変換器1a、1b、1c、1dを備え、セル変換器1a、1b、1c、1dの入力端を並列接続、出力端を直列接続した構成とし、電源2を入力とし、任意の交流電圧Vinvを出力することで負荷である系統3に交流電力を供給する。なお、図1の構成により与える交流電圧Vinvは1相分であるので、三相交流とするときには、図1の構成を系統3の各相ごとに備えることになる。
図1においてセル変換器1a、1b、1c、1dは、電源2から任意の直流電圧Vdc1、Vdc2、Vdc3、Vdc4をそれぞれ生成するコンバータ6a、6b、6c、6dと、直流電圧Vdc1、Vdc2、Vdc3、Vdc4をそれぞれ入力とし、交流電圧を生成するインバータ7a、7b、7c、7dと、コンバータ6a、6b、6c、6dの温度Tc1、Tc2、Tc3、Tc4と、インバータ7a、7b、7c、7dの温度Ti1、Ti2、Ti3、Ti4を検出する制御手段5a、5b、5c、5dから構成されている。なおSSTは、コンバータ6a、6b、6c、6dと、インバータ7a、7b、7c、7dで構成された回路部分がこれに相当している。
制御手段5a、5b、5c、5dにて検出した温度情報は制御装置4へ送信される。制御装置4は、検出した温度情報に基づいて各セル変換器1a、1b、1c、1dの出力指令値を決定し、各セル変換器1a、1b、1c、1dの制御手段5a、5b、5c、5dに出力指令値Pref1、Pref2、Pref3、Pref4を送信する。各セル変換器1a、1b、1c、1dの制御手段5a、5b、5c、5dは、与えられた出力指令値Pref1、Pref2、Pref3、Pref4に従って、インバータ7a、7b、7c、7dとコンバータ6a、6b、6c、6dを制御している。
インバータ7a、7b、7c、7dは、図2に例示されているように、平滑コンデンサC7と、フルブリッジ接続された4つのスイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4と、スイッチング素子Q1、Q2、Q3、Q4に逆並列接続されたダイオードD1、D2、D3、D4とから構成された交直変換回路を構成しており、コンバータ6で決定された直流電圧Vdcから任意の交流電圧をそれぞれ生成する。
コンバータ6a、6b、6c、6dは、図3に例示されているように、入力コンデンサC1と、フルブリッジ接続されたスイッチング素子H1、H2、H3、H4と、スイッチング素子H1、H2、H3、H4に逆並列接続されたダイオードDH1、DH2、DH3、DH4と、共振コンデンサCrと、トランスTと、ブリッジ接続された4つの整流ダイオードDr1、Dr2、Dr3、Dr4と、フィルタコンデンサCmから構成され、任意の直流電圧Vdcを生成する。トランスTは、昇圧インダクタLr、一次巻線N1、二次巻線N2で構成されているが、共振コンデンサCrも含めていわゆるLLCトランスとされることがある。
図3の回路構成によれば、スイッチング素子H1、H2、H3、H4とダイオードDH1、DH2、DH3、DH4のブリッジ接続により直交変換回路を構成しており、電源2の直流入力を数kHz〜数百Hzの高周波に変換する。トランスTは、絶縁を確保するとともに、高周波トランスとすることにより、従来の数十Hzで駆動されていた絶縁トランス単体と比較して大幅な小型・軽量化を実現できる。トランスTの二次側の高周波出力は、整流ダイオードDr1、Dr2、Dr3、Dr4による整流回路において整流され、直流電圧Vdcを得る。なお図2のインバータ7と、図3のコンバータ6によりSSTが構成されている。
図4は、図1の電源装置100の制御装置4の判定ロジックを示すフローチャートである。以下、図4を用いて説明する。図1のフローにおける最初の処理ステップS101では、各セル変換器1a、1b、1c、1dで検出した温度情報Tc1、Tc2、Tc3、Tc4、Ti1、Ti2、Ti3、Ti4が制御装置4へ入力される。処理ステップS102では、処理ステップS101で入力された温度情報に基づき、各セル変換器間での温度ばらつきの有無を判定する。
処理ステップS103は、処理ステップS102で温度ばらつき有と判定された時に実施され、温度が高いセル変換器の入力電流を減少させるように当該セル変換器に対する出力指令値を生成する。また処理ステップS104は、処理ステップS102で温度ばらつきが有と判定された時に実施され、温度が低いセル変換器の入力電流を増加させるように当該セル変換器に対する出力指令値を生成する。これにより電源装置100の制御装置4が与える出力指令値の合計は一定に保持される。このように、実施例1の電源装置100では、温度検出手段によって検出された各セル変換器の温度情報に基づいて、制御装置4により各セル変換器1a、1b、1c、1dの出力指令値Pref1、Pref2、Pref3、Pref4を決定する。
図5、図6a、図6b、図6c、図6dは、実施例1に係る電源装置100の動作モードを説明するための図である。図5は実施例1の電源装置100の動作波形を、図6a、図6b、図6c、図6dは実施例1の電源装置の回路動作を説明する回路図を示している。
以下、図5、図6a、図6b、図6c、図6dを用いて本発明の実施例1における電源装置の動作について説明する。最初に図5の電源装置100の動作波形について説明する。ここでは動作波形として交流系統電圧の1周期における電圧波形とコンバータへの入力電流を示している。
図5において、T1が正の半波期間、T2が負の半波期間である。図5の事例では、例えば図1の構成の4組のセル変換器1a、1b、1c、1dにおけるコンバータ6a、6b、6c、6dは、予め夫々に定められた大きさの直流電圧Vdc1、Vdc2、Vdc3、Vdc4を連続的に発生し、他方インバータ7a、7b、7c、7dは、予めそれぞれに定められた通流期間のみ通流して矩形状の交流電圧を発生しており、直列接続による合成値として最終的に正弦波状の交流電圧Vinvが定まる。図5の矩形状の交流電圧を発生させるためにインバータ7及びコンバータ6に負わせる役割は他のものであってもよいが、ここではコンバータ6が大きさを調整し、インバータ7が通流期間を調整するものとして、以下説明する。なお実施例1ではコンバータ6a、6b、6c、6dが定める直流電圧Vdc1、Vdc2、Vdc3、Vdc4の大きさは一定であるとしている。
またインバータ7の通流期間に関して、図5の例では、インバータ7aが時刻t0から時刻t7の期間に正の直流電圧Vdc1を与え、インバータ7bが時刻t1から時刻t6の期間に正の直流電圧Vdc2を与え、インバータ7cが時刻t2から時刻t5の期間に正の直流電圧Vdc3を与え、インバータ7dが時刻t3から時刻t4の期間に正の直流電圧Vdc4を与えることで、正の交流波形を発生する。また同様にして、インバータ7aが時刻t9から時刻t16の期間に負の直流電圧Vdc1を与え、インバータ7bが時刻t10から時刻t15の期間に負の直流電圧Vdc2を与え、インバータ7cが時刻t11から時刻t14の期間に負の直流電圧Vdc3を与え、インバータ7dが時刻t12から時刻t13の期間に負の直流電圧Vdc4を与えることで、負の交流波形を発生する。
制御装置4から各セル変換器1a、1b、1c、1dの制御手段5a、5b、5c、5dに与える出力指令値Pref1、Pref2、Pref3、Pref4は、図5の正弦波形を最終的に実現すべく、各セル変換器1a、1b、1c、1dが負担すべき大きさ及びタイミングなどの情報を指令として与えたものであるが、以下の説明では電圧の関係を主体に行うことから、電圧指令値Vrefとして説明する。正弦波形の電圧指令値Vrefは、各セル変換器1a、1b、1c、1dの制御手段5a、5b、5c、5dに与えられ、制御手段5a、5b、5c、5dにおいて各自負担すべき直流電圧Vdcの大きさが定められ、かつ各自通流開始、停止すべきタイミングが決定される。
また図5には、上記電圧を各セル変換器1a、1b、1c、1dが与えるときに、各セル変換器1a、1b、1c、1dに電源2から入力される直流電流の大きさを示している。正常運転の正の半波では、通流期間の長いセル変換器1a、1b、1c、1dの順に大きな値の直流電流I1a、I1b、I1c、I1dが流れている。なお温度バラつきが生じて、電力指令値を変更した負の期間では、通流期間の長いセル変換器1d、1b、1c、1aの順に大きな値の直流電流I1d、I1b、I1c、I1aが流れている。なお交流電流Iinvは、複数のセル変換器においてインバータの出力電流が等しく、かつ正弦波系となっている。
以上の説明から明らかなように、実施例1の電源装置は、複数のセル変換器においてインバータの出力電流Iinvが等しく、コンバータの入力電流I1a、I1b、I1c、I1dが異なるように制御されたものであるといえる。また検出した温度情報に基づいて、温度が高いセル変換器の入力電流を減少し、温度が低いセル変換器の入力電流を増加させたものである。
図6a、図6b、図6c、図6dは、図5の各期間におけるインバータ7a、7b、7c、7dの回路構成と電流経路を示したものである。ここでは、時刻t0〜t1の期間における状態をモード1として図6aに示し、時刻t1〜t2の期間における状態をモード2として図6bに示し、時刻t2〜t3の期間における状態をモード3として図6cに示し、時刻t3〜t4の期間における状態をモード4として図6dに示している。なお図6a、図6b、図6c、図6dにおいて、C7a、C7b、C7c、C7dは各インバータ7a、7b、7c、7dの入力側に設けられた平滑コンデンサである。
図6aに示したモード1(時刻t0〜t1)では、インバータ7aのスイッチング素子Q1aとQ4a、及びインバータ7bのスイッチング素子Q4b、インバータ7cのスイッチング素子Q4c、インバータ7dのスイッチング素子Q4dがオン状態であり、その他のスイッチング素子はオフ状態とされている。この場合に、インバータ7aではスイッチング素子Q4a、平滑コンデンサC7a、スイッチング素子Q1aのループで電流が流れる。またインバータ7bでは、スイッチング素子Q4b、ダイオードD2bのループで電流が流れる。インバータ7cでは、インバータ7bと同様にスイッチング素子Q4c、ダイオードD2cのループで電流が流れる。7dでもインバータ7b、7cと同様にスイッチング素子Q4d、ダイオードD2dのループで電流が流れる。このとき、電源装置の出力電圧Vinvはセル変換器1aの直流電圧Vdc1となる。
モード1の状態で電圧指令値VrefがVdc1よりも大きくなるとモード2に移行する。図6bに示したモード2(時刻t1〜t2)では、モード1の状態において、インバータ7bのスイッチング素子Q1bをオン状態とする。こうすることで、インバータ7bでは、スイッチング素子Q4b、平滑コンデンサC7b、スイッチング素子Q1bのループで電流が流れる。インバータ7a、7c、7dはモード1と同じ動作となる。このとき、電源装置の出力電圧Vinvはセル変換器1aの直流電圧Vdc1とセル変換器1bの直流電圧Vdc2の和となる。
モード2の状態で電圧指令値VrefがVdc2よりも大きくなるとモード3に移行する。図6cに示したモード3(時刻t2〜t3)では、モード2の状態において、インバータ7cのスイッチング素子Q1cをオン状態とする。こうすることで、インバータ7cでは、スイッチング素子Q4c、平滑コンデンサC7c、スイッチング素子Q1cのループで電流が流れる。インバータ7a、7b、7dはモード2と同じ動作となる。このとき、電源装置の出力電圧Vinvはセル変換器1aの直流電圧Vdc1とセル変換器1bの直流電圧Vdc2とセル変換器1cの直流電圧Vdc3の和となる。
モード3の状態で電圧指令値VrefがVdc3よりも大きくなるとモード4に移行する。図6dに示したモード4(時刻t3〜t4)では、モード3の状態において、インバータ7dのスイッチング素子Q1dをオン状態とする。こうすることで、インバータ7dでは、スイッチング素子Q4d、平滑コンデンサC7d、スイッチング素子Q1dのループで電流が流れる。インバータ7a、7b、7cはモード3と同じ動作となる。このとき、電源装置の出力電圧Vinvはセル変換器1aの直流電圧Vdc1とセル変換器1bの直流電圧Vdc2とセル変換器1cの直流電圧Vdc3とセル変換器1dの直流電圧Vdc4の和となる。なお、時刻t0より前の状態では、インバータ7aはスイッチング素子Q4aのみがオン状態とされている。
以上により電源装置の出力電圧Vinvの0度から90度の範囲の正弦波電圧を発生できることについて説明したが、残りの90度から180度の期間も、上記モードを逆の順番で進行させることにより実現できることが明らかであるのでその詳細説明を省略する。
また電源装置の出力電圧Vinvの180度から360度の範囲の負の正弦波電圧を実現する回路構成と電流の流れを図7a、図7b、図7c、図7dに示している。図7aは、図5のモード5におけるインバータ回路構成を示す図、図7bは、図5のモード6におけるインバータ回路構成を示す図、図7cは、図5のモード7におけるインバータ回路構成を示す図、図7dは、図5のモード8におけるインバータ回路構成を示す図である。
図7a、図7b、図7c、図7dの回路構成と電流の流れについては、図6a、図6b、図6c、図6dの回路構成と電流の流れから容易に推定可能な事項であるので、詳細説明を省略するが、基本的には交流電圧Vinvを分担するインバータ7の場合には、そのスイッチング素子Q2とQ3がオン状態、その他のスイッチング素子Q1、Q4はオフ状態とされ、スイッチング素子Q2、平滑コンデンサC7、スイッチング素子Q3のループで電流が流れることになる。また交流電圧を分担しない他のインバータ7では、スイッチング素子Q3がオン状態とされ、ダイオードD1、スイッチング素子Q3のループで電流が流れる。また各モードの順番については、正波における順番を踏襲し、モード5、モード6、モード7、モード8の順番で実施すればよい。
以上の動作は、図4の処理ステップS102で温度ばらつきが無いと判定された場合における制御装置4内の動作、およびこれにより実現される回路構成を説明している。これに対し、図4の処理ステップS102で温度ばらつきが有ると判定された場合には、以下のように処理される。
この事例では、電圧指令値Vrefの正の半周期間T1において、制御装置4が検知したセル変換器1の温度はセル変換器1aが最も高く、セル変換器1dの温度が最も低いと判定されたものとする。このとき、制御装置4は、図5のばらつき発生時に示すように電圧指令値の負の半周期間T2においてセル変換器1aとセル変換器1dの役割を入れ替えるように出力指令値を生成し、各セル変換器に出力指令を送信する。図5に示した例では、正常時に時刻t8から時刻t16までの期間に矩形波電圧を生じていたセル変換器1aについて、時刻t12から時刻t13までの期間に矩形波電圧を生じるように変更し、正常時に時刻t12から時刻t13までの期間に矩形波電圧を生じていたセル変換器1dについて、時刻t8から時刻t16までの期間に矩形波電圧を生じるように変更している。
このように、検出した温度情報に基づいてセル変換器の駆動パターンを決定することにより、温度が高いセル変換器1aの入力電流を減少させ、温度が低いセル変換器1dの入力電流を増加させることが可能となる。
温度バラつき発生時に負の正弦波電圧を実現する回路構成と電流の流れを図8a、図8b、図8c、図8dに示している。図8aは、温度ばらつき時の図5のモード5におけるインバータ回路構成を示す図、図8bは、温度ばらつき時の図5のモード6におけるインバータ回路構成を示す図、図8cは、温度ばらつき時の図5のモード7におけるインバータ回路構成を示す図、図8dは、温度ばらつき時の図5のモード8におけるインバータ回路構成を示す図である。
図8a、図8b、図8c、図8dの回路構成と電流の流れについては、図7a、図7b、図7c、図7dの回路構成と電流の流れから容易に推定可能な事項であるので、詳細説明を省略するが、基本的にはモード5(時刻t9〜t10)では、温度余裕の少ないインバータ7aに代えて温度余裕の大きいインバータ7dが交流電圧を分担し、モード6(時刻t10〜t11)では、インバータ7bを追加してインバータ7bと7dが交流電圧を分担し、モード7(時刻t11〜t12)では、さらにインバータ7cを追加してインバータ7bと7cと7dが交流電圧を分担し、モード8(時刻t12〜t13)では、温度余裕の少ないインバータ7aを追加してインバータ7aと7bと7cと7dが交流電圧を分担する。
係る処理を実行することにより、温度余裕の少ないインバータ7aの電流通流期間は最短となり、温度発生が抑制される。なお、以上の説明では、正の半端期間内に温度ばらつきが検知されたので、これに次ぐ負の期間においてセル変換器1aとセル変換器1dの役割を入れ替えるように出力指令値を生成したが、さらに次の正の半波期間以降においても継続実施されることは言うまでもない。
以上、実施例1における電力変換装置では、各セル変換器に備えられた温度検出手段により検出した温度情報に基づいてセル変換器の駆動パターンとなる出力指令値を決定することができる。これにより、セル変換器の温度を平均化することができるため、素子寿命のばらつきを抑制し、電力変換装置の高信頼化を図ることができる。
なお、実施例1ではセル変換器の直列数を4段としたが、さらに段数を増加させることで電力変換装置の出力電圧の階調数を増加することが可能となるため、系統と電力変換装置の間に接続されるフィルタインダクタやフィルタキャパシタの小型化すなわち電力変換装置の小型化を図ることができる。
また、実施例1ではセル変換器の入力を共通の電源としたがこれに限らない。セル変換器ごとに独立した電源を接続した構成としてもよい。また、実施例1では、電圧指令値の半周期ごとにセル変換器の駆動パターンを切り替えているが、電圧指令値の半周期より短い周期又は数周期ごとに駆動パターンを切り替えてもよい。
実施例1は、セル変換器の通流期間に着目した解決策であり、セル変換器における通流期間を熱的余裕のあるセル変換器と余裕のないセル変換器の間で入れ替えたものである。
これに対し実施例2では、セル変換器におけるもう一つの制御要因であるコンバータの直流リンク電圧Vdcに着目したものであり、熱的余裕のあるセル変換器の直流リンク電圧Vdcを高めに設定し、熱的余裕のないセル変換器の直流リンク電圧Vdcを低めに設定したものである。
次に、本発明の実施例2について、図9、図10を用いて説明する。なお実施例2における電源装置の構成は実施例1と同じ構成となるため説明を省略する。以下、実施例1と異なる点について説明する。
図9は、実施例2における、図1の電源装置の制御装置4の判定ロジックを示すフローチャートである。以下、図9を用いて説明する。
図9のフローにおける最初の処理ステップS201では、各セル変換器1a、1b、1c、1dで検出した温度情報Tc1、Tc2、Tc3、Tc4、Ti1、Ti2、Ti3、Ti4が制御装置4へ入力される。処理ステップS202では、処理ステップS201で入力された温度情報に基づき、各セル変換器間での温度ばらつきの有無を判定する。
処理ステップS203は、処理ステップS202で温度ばらつきが有と判定された場合に、温度が高いセル変換器の直流リンク電圧Vdcを減少させるように当該セル変換器に対する指令値を生成する。また同時に処理ステップS204は、処理ステップS202で、温度ばらつきが有と判定された場合に、温度が低いセル変換器の直流リンク電圧Vdcを増加させるように当該セル変換器に対する指令値を生成する。なおこれにより電力変換装置の制御装置4が与える指令値(直流リンク電圧Vdc)の合計は一定に保持される。
このように、実施例2の電源装置では、温度検出手段によって検出された各セル変換器の温度情報に基づいて、制御装置4により各セル変換器1a、1b、1c、1dの指令値Pref1、Pref2、Pref3、Pref4を決定する。
なお、直流リンク電圧Vdcを増減させた結果として、当該対象のセル変換器における通流期間は適宜変更される。この措置は、正弦波形の交流電圧を得るために不可欠である。因みに直流リンク電圧Vdcを大きくした場合には、通流期間を短くし、直流リンク電圧Vdcを小さくした場合には、通流期間を長くすることになる。各セル変換器1a、1b、1c、1dの制御手段5a、5b、5c、5dは、コンバータの制御信号を生成することで、直流リンク電圧Vdc1、Vdc2、Vdc3、Vdc4の大きさと長さを制御する。
次に図10を用いて電源装置の動作を説明する。図10では、セル変換器1dの温度が最も高く、セル変換器1aの温度が最も低い場合の例を示している。温度にばらつきがない通常状態では、各セル変換器1a、1b、1c、1dの制御手段5a、5b、5c、5dが定める直流リンク電圧Vdc1、Vdc2、Vdc3、Vdc4は、同一値(Vdc1=Vdc2=Vdc3=Vdc4)とされているが、検出温度にばらつきが検知されるときは、温度が高いセル変換器1dの直流リンク電圧Vdc4を低下させ、温度が高いセル変換器1aの直流リンク電圧Vdc1を増加させることで、セル変換器1dの入力電流I1dを低減し、セル変換器1aの入力電流I1aを増加させることができる。なお、直流リンク電圧Vdc4における電圧低下分は、そのまま直流リンク電圧Vdc1に加算されることで、全体として負担する電圧を一定に維持することができる。
このように、実施例2では、コンバータの直流リンク電圧Vdcを制御することにより細かい電力制御が可能となるため、実施例1と比較してセル変換器の温度ばらつきを低減することが可能となる。
以上、実施例2では、温度が最も高いセル変換器と温度が最も低いセル変換器の直流リンク電圧のみを変化させたが、全てのセル変換器の直流リンク電圧を制御することで、セル変換器の温度ばらつきをさらにきめ細かく低減することが可能となる。
なお図10におけるコンバータの入力電流は、コンバータの直流リンク電圧Vdcと通流期間に応じて定まる大きさのものになっている。
実施例1と実施例2は、セル変換器の温度ばらつきが検知される場合に通常の制御の範囲内で対応したものである。これに対し、温度バラつきがより大きくなってくると、停止措置も含めた保護的処理を行う必要がある。実施例3では、実施例1、実施例2に加えて保護対策を施した点に特徴がある。保護対策としては、高温を検知したセル変換器のコンバータ停止が有効であるが、ここではさらに他のセル変換器からの電力融通をおこなうものである。
本発明の実施例3について、図を用いて説明する。なお実施例3における電源装置の構成は実施例1と同じ構成となるため説明を省略する。以下、実施例1、実施例2と異なる点について説明する。図11は、実施例3おける、図1の電力変換装置の制御装置4の判定ロジックを示すフローチャートである。
図11のフローチャートにおける最初の処理ステップS302では、各セル変換器1a、1b、1c、1dで検出した温度情報Tc1、Tc2、Tc3、Tc4、Ti1、Ti2、Ti3、Ti4が制御装置4へ入力される。処理ステップS302では、処理ステップS301で入力された温度情報に基づき、各セル変換器間での温度ばらつきの有無を判定する。
処理ステップS303は、処理ステップS302で温度ばらつき有と判定された場合に、セル変換器1a、1b、1c、1dのコンバータ6a、6b、6c、6dの停止有無を判定する。ここでは、あらかじめ設定された温度閾値Trefと検出した温度情報Tmaxを比較することでコンバータコンバータ6a、6b、6c、6dの停止有無を判定する。
温度ばらつきはあるが、保護機能を発動するほどのものではない状態での制御が、処理ステップS305と処理ステップS306に定義されている。ここでは、まず処理ステップS305において、処理ステップS303でTref>Tmaxと判定されたセル変換器のコンバータに対して、制御装置4から減少した出力指令を送信する。また処理ステップS306では、処理ステップS303でTref>Tmaxとなるとき、制御装置4から温度が低いセル変換器のコンバータに対して、出力指令を増加させる指令を送信する。
なお処理ステップS305と処理ステップS306に定義された処理は、図4の処理内容と同じものである。
これに対し処理ステップS304では、処理ステップS303の処理でTref<Tmaxと判断されたセル変換器に対して、制御装置4からコンバータ停止指令を生成し、該当する制御手段5a、5b、5c、5dにコンバータ停止指令を送信する。つまり温度ばらつきが有り、かつ検出温度Tmaxが温度閾値Tref以上となる程度に高温化している状態では、保護機能の過熱対策として即刻コンバータ停止を実行する。
処理ステップS304は、図4の機能に保護機能を付加したものということができる。
このように、実施例3の電源装置では、温度検出手段によって検出された各セル変換器の温度情報に基づいて、制御装置4によりコンバータ停止の有無を判定することができる。
これにより、セル変換器の保護が可能となり、電源装置の高信頼化を図ることができる。
実施例3で説明したように、過熱に対する保護機能として対応コンバータを停止することは有効である。しかしながら、これだけでは電源装置小型化の観点からは、未だ不十分である。この理由について以下説明する。図1の電源装置100において、セル変換器1aの温度T1aが温度閾値Trefを上回った場合(Tref<T1a)を想定する。このとき、制御装置4からの指令によりセル変換器1aのコンバータ6aの動作が停止されると、インバータ7aはコンバータ6aからの電力供給が停止され、セル変換器1aが停止する。
このことは、4台のセル変換器1a、1b、1c、1dにより交流電圧Vinvを分担して運転していたものを、3台のセル変換器1b、1c、1dにより交流電圧Vinvを分担して運転継続することを意味している。つまり、セル変換器1aが停止された状態において、残りのセル変換器1b、1c、1dのみで運転を継続させるためには各セル変換器1b、1c、1dの直流電圧Vdc2、Vdc3、Vdc4を増加させる必要がある。
これは、各セル変換器の半導体素子のデバイス耐圧を大きく設計する必要がありコストアップに繋がることを意味している。セル変換器1の分担電圧が交流側直列接続により低減でき、インバータ7やコンバータ6に使用する半導体素子の耐圧容量が小さくできることで、SSTの採用と相まって電源装置の小型化が実現できたものが、一部停止運転の実行に伴いセル変換器1台当りの耐圧容量に余裕を見込む必要があり、大型化、コストアップの方向に逆行する対応が必要になることを意味している。
以上のことから本発明の実施例4では、コンバータの停止後における以下の追加的対応を実行したものである。図を用いてコンバータのみを停止させた場合の電力変換装置の動作を説明する。ここでは、系統電圧の正の半周期間においてセル変換器1aの温度T1aが温度閾値Trefを上回った場合(Tref<T1a)であって、系統電圧の負の半周期で追加対応することを説明する。なお追加対応が以後においても継続実施されることは言うまでもない。
図1の主回路構成において、コンバータ6aの動作が停止すると、セル変換器1aのインバータ7aはコンバータ6aからの電力供給が停止する。このとき、残りのセル変換器1b、1c、1dのみで運転を継続させるためには各セル変換器1b、1c、1dの直流電圧Vdc2、Vdc3、Vdc4をそれぞれVdc1/3ずつ増加させる必要がある。
これは、各セル変換器のデバイス耐圧を大きく設計する必要がありコストアップに繋がることである。実施例4はインバータ間で電力を融通することにより、コンバータが停止したセル変換器の動作を継続させることを可能とし、各セル変換器の直流電圧Vdcを増加させる必要がなくなるようにしたものである。
図12の系統電圧の正の半周期中にコンバータ6aが停止されると、セル変換器1aのインバータ7aの入力である直流電圧Vdc1が徐々に低下し、他のセル変換器として例えばセル変換器1bの直流電圧Vdc2と比較すると、Vdc2>Vdc1となる。
この場合に、制御装置4は、セル変換器1aの動作期間が最も短くなるようにセル変換器1a、1b、1c、1dの動作パターンを決定する。ここでは、セル変換器1a、1b、1c、1dの動作パターンをセル変換器1d⇒1b⇒1c⇒1aとしている。つまり、図5で説明したと同様に、保護が必要なセル変換器1aの通流期間を最短とし、余裕のあるセル変換器1dの通流期間を最長とする入れ替えを行っている。具体的には保護が必要なセル変換器1aの通流期間を最短のt34−t35の間とし、余裕のあるセル変換器1dの通流期間を最長のt31−t38の期間となるように入れ替えを行っている。
また、セル変換器1aがその通流期間t34−t35に電圧分担を行うことを可能とするために、停止したコンバータ6aに代わり、他のセル変換器1b、1c、1dから、通流期間t34−t35に先立ちコンデンサC7aを充電させておくための対応が必要である。この充電を電力融通と称している。
図12においては、通流期間t34−t35に先立ちコンデンサC7aを充電させておくための電力融通のモードをモード31と表記している。モード31は、図12中の時刻t31〜t32の期間において実行される。さらにモード31は、以下に説明するモード31a、31b、31cで構成されている。モード31について、セル変換器1aの平滑コンデンサC7aを充電する場合を例に挙げて、電源装置の動作を説明する。
まず電源装置の出力電圧Vinvは、(1)式で示される。Va、Vb、Vc、Vdは、それぞれセル変換器1a、1b、1c、1dが与える交流側電圧であり、この和である出力電圧Vinvが電圧指令値Vrefと等しくなるように制御されることで負荷である系統へ供給する電力を制御している。
[数1]
Vinv=Va+Vb+Vc+Vd (1)
モード31(時刻t31〜t32の期間)を構成する3組の小モードである31a、31b、31cにおけるセル変換器1a、1b、1c、1d内の回路構成と、その時の電流経路を図13a、図13b、図13cに示している。
最初の小モードであるモード31aでは、図13aに示すように、インバータ7aは、スイッチング素子Q1aとQ4aがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ1a→C7a→Q4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vaとして、Va=+Vdc1を与える。インバータ7bは、スイッチング素子Q2bとQ3bがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2b→C7b→Q3bの経路で流れて、セル変換器1bの出力電圧Vbとして、Vb=−Vdc2を与える。インバータ7cは、スイッチング素子Q2cのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2c→D4cの経路で流れて、セル変換器1cの出力電圧VcはVc=0を与える。インバータ7dは、スイッチング素子Q2dとQ3dがオン状態とされ、セル変換器1dの出力電圧Vdとして、Vd=−Vdc4を与える。
以上により、モード31aにおいて電源装置の出力電圧Vinvは、Vinv=Vdc1−Vdc2−Vdc4となる。つまり、正常稼働可能なインバータ7b、7c、7dのうち2つのインバータ7b、7dがそれぞれ負の出力を与え、インバータ7aのコンデンサを充電しながら、直列回路合計では、本来必要な電圧Vdcを与えたものである。ここではインバータ7b、7dからインバータ7aに電力融通したものである。
次の小モードであるモード31bでは、図13bに示すように、インバータ7aはモード31aの構成を維持しており、スイッチング素子Q1aとQ4aがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ1a→C7a→Q4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vaとして、Va=+Vdc1を与える。インバータ7bはスイッチング素子Q2bのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2b→D4bの経路で流れて、セル変換器1bの出力電圧VbはVb=0を与える。インバータ7cはモード31aの構成を維持しており、スイッチング素子Q2cのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2c→D4cの経路で流れて、セル変換器1cの出力電圧VcはVc=0を与える。インバータ7dはモード31aの構成を維持しており、スイッチング素子Q2dとQ3dがオン状態とされ、セル変換器1dの出力電圧Vdとして、Vd=−Vdc4を与える。
以上により、モード31bにおいて電源装置の出力電圧Vinvは、Vinv=Vdc1−Vdc4となる。つまり、正常稼働可能なインバータ7b、7c、7dのうちインバータ7dが負の出力を与え、インバータ7aのコンデンサを充電しながら、直列回路合計では、Vdc1−Vdc4を与えたものである。ここではインバータ7dからインバータ7aに電力融通している。
モード31の期間中では、基本的にセル変換器1aの直流電圧Vdc1が目標値Vdcrefに到達するまで、もしくは、時刻t32に到達するまでモード31aとモード31bが交互に繰り返される。このとき、モード31aとモード31bの割合は(2)式を満たすように時比率Dによって決定される。
[数2]
Vref=Vinv=D×(−Vdc1+Vdc2+Vdc4)+(1−D)×(−Vdc1+Vdc4) (2)
さらにモード31の期間中における小モード31cでは、図13cに示すように処理される。モード31cでは、インバータ7aのスイッチング素子Q2aのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2a→D4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧VaはVa=0を与える。インバータ7bと7cは、モード31bの回路を維持しており、それぞれVb=0、Vc=0とされる。インバータ7dは、モード31bの回路を維持しており、セル変換器1dの出力電圧VdはVd=−Vdc4を与える。以上により、電力変換装置の出力電圧VinvはVinv=−Vdc4となる。このモード31cは時刻t32に到達するまで継続される。
次に、モード31(時刻t31−t32)後に実施されるモード32(時刻t32−t33)について説明する。モード32(時刻t32〜t33の期間)を構成する3組の小モードである32a、32b、32cにおけるセル変換器1a、1b、1c、1d内の回路構成と、その時の電流経路を図14a、図14b、図14cに示している。
モード32(時刻t32〜t33の期間)の最初の小モードであるモード32aでは、図14aに示すように、インバータ7aは、スイッチング素子Q1aとQ4aがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ1a→C7a→Q4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vaとして、Va=+Vdc1を与える。インバータ7bは、スイッチング素子Q2bとQ3bがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2b→C7b→Q3bの経路で流れて、セル変換器1bの出力電圧Vbとして、Vb=−Vdc2を与える。インバータ7cは、スイッチング素子Q2cとQ3cがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2c→C7c→Q3cの経路で流れて、セル変換器1cの出力電圧Vcとして、Vc=−Vdc3を与える。インバータ7dは、スイッチング素子Q2dとQ3dがオン状態とされ、セル変換器1dの出力電圧Vdとして、Vd=−Vdc4を与える。
以上により、モード32aにおいて電源装置の出力電圧Vinvは、Vinv=Vdc1−Vdc2−Vdc3−Vdc4となる。つまり、正常稼働可能なインバータ7b、7c、7dのうち全てのインバータ7b、7c、7dがそれぞれ負の出力を与え、インバータ7aのコンデンサを充電しながら、直列回路合計では、本来必要な電圧Vinv=Vdc1−Vdc2−Vdc3−Vdc4を与えたものである。ここではインバータ7b、7c、7dからインバータ7aに電力融通したものである。
次の小モードであるモード32bでは、図13bに示すように回路構成しているが、これは図13aのモード31aと同じ回路構成である。つまりこの場合には、インバータ7aは、スイッチング素子Q1aとQ4aがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ1a→C7a→Q4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vaとして、Va=+Vdc1を与える。インバータ7bは、スイッチング素子Q2bとQ3bがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2b→C7b→Q3bの経路で流れて、セル変換器1bの出力電圧Vbとして、Vb=−Vdc2を与える。インバータ7cは、スイッチング素子Q2cのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2c→D4cの経路で流れて、セル変換器1cの出力電圧VcはVc=0を与える。インバータ7dは、スイッチング素子Q2dとQ3dがオン状態とされ、セル変換器1dの出力電圧Vdとして、Vd=−Vdc4を与える。
以上により、モード31aにおいて電源装置の出力電圧Vinvは、Vinv=Vdc1−Vdc2−Vdc4となる。つまり、正常稼働可能なインバータ7b、7c、7dのうち2つのインバータ7b、7dがそれぞれ負の出力を与え、インバータ7aのコンデンサを充電しながら、直列回路合計では、本来必要な電圧Vdcを与えたものである。ここではインバータ7b、7dからインバータ7aに電力融通したものである。
モード32の期間中において、セル変換器1aの直流電圧Vdc1が目標値Vdcrefに到達するまでモード32aとモード32bが交互に繰り返される。このとき、モード32aとモード32bの割合は前記の(2)式を満たすように時比率Dによって決定される。
モード32の期間中にセル変換器1aの直流電圧Vdc1が目標値Vdcrefに到達すると、モード32c移行する。
小モードであるモード32cでは、図14cに示すように、インバータ7aのスイッチング素子Q2aのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2a→D4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vaは、Va=0となる。インバータ7bは、スイッチング素子Q2bとQ3bがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2b→C7b→Q3bの経路で流れて、セル変換器1bの出力電圧Vbとして、Vb=−Vdc2を与える。インバータ7cはスイッチング素子Q2cのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2c→D4cの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vcは、Vc=0となる。インバータ7dは、スイッチング素子Q2dとQ3dがオン状態とされ、セル変換器1dの出力電圧Vdとして、Vd=−Vdc4を与える。以上により、電源装置の出力電圧VinvはVinv=−Vdc2−Vdc4となる。
モード32cは時刻t33まで継続される。
次に、図15a、図15bを用いてモード33(時刻t33−t34)、モード34(時刻t34−t35)の動作を説明する。
図15aに示したモード33(時刻t33−t34)では、インバータ7aのスイッチング素子Q2aのみがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2a→D4aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧Vaは、Va=0となる。インバータ7bは、スイッチング素子Q2bとQ3bがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2b→C7b→Q3bの経路で流れて、セル変換器1bの出力電圧Vbとして、Vb=−Vdc2を与える。インバータ7cは、スイッチング素子Q2cとQ3cがオン状態とされ、電流は電源側からアース側に向けてQ2c→C7c→Q3cの経路で流れて、セル変換器1cの出力電圧Vcとして、Vc=−Vdc3を与える。インバータ7dは、スイッチング素子Q2dとQ3dがオン状態とされ、セル変換器1dの出力電圧Vdとして、Vd=−Vdc4を与える。以上により、電力変換装置の出力電圧VinvはVinv=−Vdc2−Vdc3−Vdc4となる。モード33は時刻t34まで継続される。
図15bに示したモード34(時刻t34−t35)では、インバータ7aのスイッチング素子Q2aとQ3aがオン状態であり、電流は電源側からアース側に向けてQ2a→C7a→Q2aの経路で流れて、セル変換器1aの出力電圧はVa=−Vdc1となる。
インバータ7bは、スイッチング素子Q2bとQb3がオン状態であり、セル変換器1bの出力電圧VbはVb=−Vdc2となる。インバータ7cはスイッチング素子Q2cとQ3cがオン状態であり、セル変換器1cの出力電圧VcはVc=−Vdc3となる。インバータ7dのスイッチング素子Q2dとQ3d及びはオン状態であり、セル変換器1dの出力電圧VdはVd=−Vdc4となる。以上により、電力変換装置の出力電圧VinvはVinv=−Vdc1−Vdc2−Vdc3−Vdc4となる。モード33は時刻t35まで継続される。
時刻t35〜t36の期間は、モード33と同様の動作、時刻t36〜t37の期間はモード32と同様の動作、時刻37〜38の期間はモード31と同様の動作となるため詳細な説明は省略する。
以上、実施例4によれば、停止側インバータの通流期間が最短となるように入れ替えを行ったうえで、当該停止側インバータの通流開始時期よりも前の期間において、健全側インバータから停止側インバータの平滑コンデンサに向けて電力を融通することで充電を行うことが可能となるため、コンバータが停止した場合においても全てのセル変換器のインバータを動作させることができる。これにより、インバータを停止させる場合と比較してセル変換器のデバイスの耐圧を低く設計することが可能となるため、変換装置の小型・低コスト化を図ることができる。
なお、実施例4では図12中のモード31及びモード32の期間中にセル変換器1aを充電する場合を例に挙げて説明しており、この場合においては、モード31の期間中はモード31aとモード31bを繰り返す。モード31の期間中のみにおいてセル変換器1aの充電が完了した場合は、モード32への移行後は図12のモード32cに固定するように動作させてもよい。
なお図12において、コンバータの入力電流I1a、I1b、I1c、I1dは、負の半波では入力電流I1aがコンバータ6aの停止により0となる。また電力融通に参加したセル変換器1d、1bのコンバータ6b、6dの入力電流I1b、I1dは増加するが、電力融通に参加していないセル変換器1cのコンバータ6cの入力電流I1cは変化していない。
また図6aから図6d、図7aから図7d、図8aから図8dを通じて、これらのインバータ7における回路構成は、要するに交流側に流れる電流が平滑コンデンサに流れないように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第1の状態(例えば図6aの7b、7c、7d)と、交流側に流れる電流が平滑コンデンサの第1の方向(平滑コンデンサ7の下から上に流れる方向)に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第2の状態(例えば図6aの7a)を、低周波の交流の1周期内で交互に、異なる比率の時間期間で繰り返し、かつインバータあるいはコンバータを構成するスイッチング素子の温度にバラツキが生じたときに、インバータごとに異なる比率の時間期間を変更し、高温を検知したセル変換器におけるインバータの第2の状態の時間を短くし、高温を検知しないセル変換器におけるインバータの第2の状態の時間を長くしたものということができる。
さらに図13aから図13c、図14aから図14c、図15aから図15bを通じて、停止したコンバータに接続されたインバータ7aは、交流側に流れる電流が平滑コンデンサC7aの第1の方向とは逆の第2の方向(平滑コンデンサ7の上から下に流れる方向)に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第3の状態(例えば図13aの7a)とされ、他のセル変換器におけるインバータが第2の状態とされることで、充電を行うものである。
以上、4つの実施例を挙げたが、用途に応じて前記実施例に記述した内容を組みわせて使用することも可能である。
本発明の電力変換装置は、太陽光発電や、風力発電、電気鉄道など高圧の商用系統に連係される電力変換装置に適用できる。
1a、1b、1c、1d:セル変換器,2:電源,3:系統,4:制御装置,5a、5b、5c、5d:制御手段,6、6a、6b、6c、6d:コンバータ,T:トランス,7、7a、7b、7c、7d:インバータ,H1、H2、H3、H4、Q1、Q2、Q3、Q4、Q1a、Q2b、Q3c、Q4d:スイッチング素子,DH1、DH2、DH3、DH4、D1、D2、D3、D4:逆並列ダイオード,Dr1、Dr2、Dr3、Dr4:整流ダイオード,Lr:昇圧インダクタ,Cr:共振コンデンサ,N1:一次巻線,N2:二次巻線,C1:入力コンデンサ,Cm:直流コンデンサ,C7、C7a、C7b、C7c、C7d:平滑コンデンサ

Claims (10)

  1. コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、
    インバータにおいて前記コンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器の前記インバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置であって、
    前記セル変換器ごとに備えられ、出力指令値に応じて当該セル変換器の出力である矩形状電圧を制御するとともに、前記矩形状電圧の期間が前記セル変換器ごとに相違する時間長に予め定められている制御手段と、前記コンバータや前記インバータを構成するスイッチング素子の温度を検知する温度検知手段と、該温度検知手段で検知した温度のバラツキを反映した出力指令値を前記制御手段ごとに与える制御装置とを備え、前記セル変換器のコンバータとインバータの間には平滑コンデンサが接続されており、前記温度のバラツキが生じたときに前記出力指令値により、前記セル変換器ごとに相違する期間に予め定められている前記矩形状電圧の期間を変更して運転継続し、
    前記温度検知手段が検知した温度を監視し、所定の制限値以上である時に、当該セル変換器の前記コンバータを停止し、
    コンバータを停止した前記セル変換器の前記インバータにおける前記矩形状電圧の期間は、前記検知した温度が所定の制限値以上である時に短い期間に設定変更されるとともに、当該期間に到達する以前の時刻において、健全な前記セル変換器から前記コンバータを停止した前記セル変換器の前記平滑コンデンサを充電する処理を実行することを特徴とする電源装置。
  2. 請求項1に記載の電源装置であって、
    前記温度検知手段が高温を検知したとき、温度が高いセル変換器の前記矩形状電圧の期間が短くされ、他のセル変換器の前記矩形状電圧の期間が長くされて運転継続されることを特徴とする電源装置。
  3. 請求項1に記載の電源装置であって、
    前記温度検知手段が高温を検知したとき、温度が高いセル変換器の前記矩形状電圧の大きさが小さくされ、他のセル変換器の前記矩形状電圧の大きさが大きくされて運転継続されることを特徴とする電源装置。
  4. 請求項3に記載の電源装置であって、
    前記矩形状電圧の大きさが小さくされた前記セル変換器の前記矩形状電圧の期間が長くされ、前記矩形状電圧の大きさが大きくされた前記セル変換器の前記矩形状電圧の期間が短くされて運転継続されることを特徴とする電源装置。
  5. コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて前記コンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器の前記インバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置であって、
    前記複数のセル変換器における前記インバータは、前記コンバータとの間に平滑コンデンサを備えるとともにフルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子を備え、
    前記インバータは、交流側に流れる電流が前記平滑コンデンサに流れないように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第1の状態と、交流側に流れる電流が前記平滑コンデンサの第1の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第2の状態を、前記低周波の交流の1周期内で交互に、異なる比率の時間期間で繰り返し、かつ前記インバータあるいは前記コンバータを構成するスイッチング素子の温度にバラツキが生じたときに、前記インバータごとに相違する前記異なる比率の時間期間を変更し、高温を検知した前記セル変換器における前記インバータの第2の状態の時間を短くし、高温を検知しない前記セル変換器における前記インバータの第2の状態の時間を長くし、
    前記複数のセル変換器のうち高温を検知した前記セル変換器における前記コンバータを停止し、停止したコンバータに接続された前記インバータは、その第2の状態の時間を短くし、他の前記セル変換器における前記インバータの第2の状態の時間を長くするとともに、
    前記停止したコンバータに接続された前記インバータは、交流側に流れる電流が前記平滑コンデンサの第1の方向とは逆の第2の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフする第3の状態とされ、他のセル変換器における前記インバータが前記第2の状態とされることで、充電されることを特徴とする電源装置。
  6. コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて前記コンバータの与える直流リンク電圧から矩形状電圧を発生するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器の前記インバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置であって、
    複数の前記セル変換器毎に設けられた制御装置は、複数のセル変換器において、インバータの出力電流が等しく、コンバータの入力電流が異なるように制御し、
    前記制御装置は、検出した温度情報に基づいて、温度が高いセル変換器のコンバータのスイッチング動作を停止し、
    前記セル変換器は、そのコンバータとインバータ間にコンデンサを備えており、前記制御装置は、前記停止したコンバータを含むセル変換器の前記コンデンサを、他のセル変換器のインバータから充電することを特徴とする電源装置
  7. 請求項6に記載の電源装置であって、
    前記セル変換器は温度検出手段を備え、前記制御装置は検出した温度情報に基づいて、
    温度が高いセル変換器の入力電流を減少し、温度が低いセル変換器の入力電流を増加させることを特徴とする電源装置。
  8. 請求項6に記載の電源装置であって、
    前記制御装置は、複数のセル変換器間で直流リンク電圧が異なるように制御することを特徴とする電源装置。
  9. コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて前記コンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するとともにコンバータとインバータの間にコンデンサを有するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器の前記インバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得る電源装置の制御方法であって、
    前記セル変換器の出力である矩形状電圧の期間が、前記セル変換器ごとに相違する時間長に予め定められており、前記コンバータや前記インバータを構成するスイッチング素子の温度にバラツキを生じたときに、温度が高いセル変換器の前記矩形状電圧の期間が短くされ、他のセル変換器の前記矩形状電圧の期間が長くされて運転継続され
    前記スイッチング素子の温度が高温になった前記セル変換器の前記コンバータを停止し、当該セル変換器の前記インバータの前記矩形状電圧の期間が短くされ、かつ当該インバータが前記矩形状電圧を生じていない期間に、当該セル変換器の前記コンデンサを停止していない前記セル変換器の前記インバータを介して充電することを特徴とする電源装置の制御方法。
  10. コンバータにおいて直流を高周波に変換した後で高周波トランスを介して直流変換し、インバータにおいて前記コンバータの与える直流電圧から矩形状電圧を発生するとともにコンバータとインバータの間にコンデンサを有するセル変換器を複数備え、複数のセル変換器の前記インバータの出力である矩形状電圧が直列に接続されて低周波の交流を得るとともに、前記コンバータや前記インバータはフルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子で構成された電源装置の制御方法であって、
    前記コンバータや前記インバータを構成するスイッチング素子の温度が高いときに、そのセル変換器のコンバータを停止して、交流側に流れる電流が前記コンデンサの第1の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフし、
    前記複数のセル変換器のうち健全な1台以上のセル変換器について、交流側に流れる電流が前記コンデンサの第1の方向と逆方向の第2の方向に流れるように、フルブリッジ構成された逆並列ダイオード付のスイッチング素子をオンまたはオフすることを特徴とする電源装置の制御方法。
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