JP6481545B2 - モータ - Google Patents

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本発明は、モータに関するものである。
従来、ブラシレスモータ等の永久磁石モータは、例えば特許文献1に示されるように、ステータコアに巻線が巻装されてなるステータと、該ステータと対向する永久磁石を磁極としたロータとを備え、ステータの巻線に駆動電流が供給されることで生じる回転磁界を受けてロータが回転するようになっている。
特開2014−135852号公報
上記のような永久磁石モータでは、ロータが高回転駆動になるほど、ロータの永久磁石による鎖交磁束の増加によりステータの巻線に発生する誘起電圧が大きくなり、この誘起電圧がモータ出力を低下させ、モータの高回転化の妨げとなっている。そこで、ロータの永久磁石のサイズを小さくするなどしてロータ磁極の磁力を小さくすることで、ロータの高回転時における前記誘起電圧を抑えることが可能であるが、それでは、得られるトルクも減少してしまうため、この点においてなお改善の余地があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであって、その目的は、トルクの低下を抑えつつ高回転化を図ることができるモータを提供することにある。
上記課題を解決するモータは、ステータの巻線に駆動電流が供給されることで生じる回転磁界を受けてロータが回転するモータであって、前記巻線は、前記駆動電流によって互いに同一のタイミングで励磁され、かつ、直列接続された第1の巻線と第2の巻線とを備え、前記ロータは、永久磁石を有する第1磁極部と、前記第1磁極部が前記第1の巻線と対向するロータの回転位置で前記第2の巻線と対向し、前記ステータ側に与える磁力が前記第1磁極部よりも弱い第2磁極部とを備えている。
この構成によれば、ロータの第1磁極部及び第2磁極部は、励磁タイミングが互いに同一となる第1の巻線及び第2の巻線に対して所定の回転位置でそれぞれ対向し、第2磁極部は、ステータ側に与える磁力が第1磁極部よりも弱く設定される。このように、第1磁極部と第2磁極部の両方の磁力を弱めるのではなく、そのうちの一方(第2磁極部)の磁力を弱めることで、トルクの低下を極力抑えつつも、第1磁極部の磁力によって第1の巻線に生じる誘起電圧と、第2磁極部の磁力によって第2の巻線に生じる誘起電圧とを合成した合成誘起電圧を小さく抑えることができ、その結果、モータの高回転化を図ることができる。
なお、同一のタイミングで励磁される第1及び第2の巻線が直列接続された巻線態様では、第1及び第2の巻線でそれぞれ生じる誘起電圧の和が合成誘起電圧となることから、該合成誘起電圧が大きくなる傾向がある。このため、第1及び第2の巻線が直列接続された構成において上記のようにロータの第2磁極部の磁力を弱めることで、その磁力を弱めた第2磁極部による合成誘起電圧の抑制効果をより顕著に得ることができ、モータの高回転化を図るのにより好適となる。
上記モータにおいて、前記巻線は、供給される3相の駆動電流に応じた、それぞれ2n(nは2以上の整数)個のU相巻線、V相巻線及びW相巻線からなり、前記第1及び第2磁極部のそれぞれの個数がn個で構成されていることが好ましい。
この構成によれば、ステータの各相の巻線の個数が4以上の偶数で構成され、ロータの第1及び第2磁極部が2以上の同数(各相の巻線の半数)で構成される。このため、ロータを磁気的に、また機械的にバランスの優れた構成とすることが可能となる。
上記モータにおいて、前記第1磁極部及び前記第2磁極部は、周方向等間隔に交互に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、ステータの同相の巻線(同一励磁タイミングの巻線)と対向するロータの第1及び第2磁極部が周方向等間隔に交互に設けられるため、ロータを磁気的に、また機械的にバランスの優れた構成とすることができる。
上記モータにおいて、前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、前記第2磁極部の外周面が前記第1磁極部の外周面よりも径方向内側に位置するように構成されていることが好ましい。
この構成によれば、第1及び第2磁極部がそれぞれ永久磁石を有し、第2磁極部の外周面が第1磁極部の外周面よりも径方向内側に位置するように構成される。このため、第1及び第2磁極部に用いる永久磁石を同一の磁石(同一材質、同一形状の磁石)としつつも、ロータ側からステータ側に与える磁力を第1磁極部よりも第2磁極部で弱くすることができ、部品管理の点で有利となる。
上記モータにおいて、前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、前記第2磁極部の永久磁石のロータ軸線を中心とする開角度が、前記第1磁極部の永久磁石のロータ軸線を中心とする開角度よりも狭く設定されていることが好ましい。
この構成によれば、第2磁極部の永久磁石のロータ軸線を中心とする開角度が、第1磁極部の永久磁石のロータ軸線を中心とする開角度よりも狭く設定される。これにより、永久磁石の簡単な形状変更によって、ロータ側からステータ側に与える磁力を第1磁極部よりも第2磁極部で弱くすることができる。
上記モータにおいて、前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、前記第2磁極部の永久磁石の径方向厚さが前記第1磁極部の永久磁石の径方向厚さよりも薄く設定されていることが好ましい。
この構成によれば、第2磁極部の永久磁石の径方向厚さが第1磁極部の永久磁石の径方向厚さよりも薄く設定される。これにより、永久磁石の簡単な形状変更によって、ロータ側からステータ側に与える磁力を第1磁極部よりも第2磁極部で弱くすることができる。
上記モータにおいて、前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、前記第2磁極部の永久磁石の残留磁束密度が前記第1磁極部の永久磁石の残留磁束密度よりも小さく設定されていることが好ましい。
この構成によれば、第2磁極部の残留磁束密度が第1磁極部の永久磁石の残留磁束密度よりも小さく設定されるため、永久磁石を含む第1及び第2磁極部の形状を同一としつつも、ロータ側からステータ側に与える磁力を第1磁極部よりも第2磁極部で弱くすることができる。
上記モータにおいて、弱め界磁制御を実行可能に構成されることが好ましい。
この構成によれば、上記のように巻線に生じる誘起電圧が小さく抑えられることによって、巻線に供給する弱め界磁電流を小さく抑えることが可能となる。そして、弱め界磁電流を小さくできることで、弱め界磁制御時に永久磁石が減磁しづらくなり、また、巻線の銅損を抑えることができる。また、換言すると、同等の弱め界磁電流量で低減できる鎖交磁束量が増加するため、弱め界磁制御による高回転化をより効果的に得ることができる。
本発明のモータによれば、トルクの低下を抑えつつ高回転化を図ることができる。
実施形態のモータの平面図である。 同形態における巻線の結線態様を示す電気回路図である。 (a)は、同形態においてロータ回転時にU相巻線に生じる誘起電圧の変化を示すグラフであり、(b)は、従来構成においてロータ回転時にU相巻線に生じる誘起電圧の変化を示すグラフである。 別例のロータの平面図である。 別例のロータの平面図である。 別例のロータの平面図である。 別例における巻線の結線態様を示す電気回路図である。 別例のモータの平面図である。 別例のロータの平面図である。
以下、モータの一実施形態について説明する。
図1に示すように、本実施形態のモータ10は、ブラシレスモータとして構成され、円環状のステータ11の内側にロータ21が配置されて構成されている。
[ステータの構成]
ステータ11は、ステータコア12と、該ステータコア12に巻装された巻線13とを備えている。ステータコア12は、磁性金属にて略円環状に形成され、その周方向の等角度間隔においてそれぞれ径方向内側に延びる12個のティース12aを有している。
巻線13は、ティース12aと同数の12個備えられ、各ティース12aにそれぞれ集中巻きにて同一方向に巻装されている。つまり、巻線13は、周方向等間隔(30°間隔)に12個設けられている。この巻線13は、供給される3相の駆動電流(U相、V相、W相)に応じて3相に分類され、図1において反時計回り方向に順に、U1、V1、W1、U2、V2、W2、U3、V3、W3、U4、V4、W4とする。
各相で見ると、U相巻線U1〜U4は周方向等間隔(90°間隔)に配置されている。同様に、V相巻線V1〜V4は、周方向等間隔(90°間隔)に配置されている。また、同様に、W相巻線W1〜W4は、周方向等間隔(90°間隔)に配置されている。
また、図2に示すように、巻線13は相毎に直列に接続されている。つまり、U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4、及びW相巻線W1〜W4はそれぞれ直列回路を構成している。なお、本実施形態では、U相巻線U1〜U4の直列回路、V相巻線V1〜V4の直列回路、及びW相巻線W1〜W4の直列回路がスター結線されている。
[ロータの構成]
図1に示すように、ステータ11(ティース12a)の径方向内側の空間に収容されるロータ21は、ロータコア22と、ロータコア22の外周面に固着された8個の永久磁石23とを備えている。なお、永久磁石23は、例えば異方性の焼結磁石であり、例えばネオジム磁石、サマリウムコバルト(SmCo)磁石、SmFeN系磁石、フェライト磁石、アルニコ磁石等で構成される。
ロータコア22は、磁性金属にて略円筒状に形成され、中心部に回転軸24が固定されている。ロータコア22の外周面には、回転軸24の軸線L方向から見て該軸線Lを中心とする円弧状をなすそれぞれ一対の第1及び第2磁石固着面22a,22bが形成されている。第1磁石固着面22a及び第2磁石固着面22bは周方向に交互に形成され、それらの周方向幅(軸線Lを中心とする開角度)は全て等しく(つまり、90°で)形成されている。また、各第1磁石固着面22aの外径は互いに同一であり、各第2磁石固着面22bの外径も互いに同一である。そして、各第2磁石固着面22bの外径は、各第1磁石固着面22aの外径よりも小さく形成されている。
永久磁石23は、1つの磁石固着面22a,22bにつき2個ずつ固着され、合計で8個の永久磁石23がロータコア22の外周面に設けられている。各永久磁石23は、同一材質、同一形状であり、各永久磁石23の外周面は、回転軸24の軸線L方向から見て該軸線Lを中心とする円弧状をなしている。また、各永久磁石23の軸線Lを中心とする開角度(周方向幅)は45°に形成されている。そして、各永久磁石23は、磁気配向が径方向を向くように形成され、外周側に現れる磁極が周方向において交互に異極となるように配設されている。これら各永久磁石23はロータ21の磁極を構成している。つまり、ロータ21は、N極・S極が周方向等間隔(45°間隔)に交互に設定された8極ロータとして構成されている。
ロータ21において、外周側がN極の永久磁石23にてそれぞれ構成された4つのN極部25a,25bは、周方向等間隔(90°間隔)に構成されている。そして、N極部25a,25bは、各第1磁石固着面22aに設けられたN極の永久磁石23(図1中、永久磁石N1)からなる2つの第1N極部25aと、各第2磁石固着面22bに設けられて永久磁石N1よりも径方向内側に位置するN極の永久磁石23(図1中、永久磁石N2)からなる2つの第2N極部25bとに分けられる。
第2N極部25bの外周面(永久磁石N2の外周面)は、第1N極部25aの外周面(永久磁石N1の外周面)よりも径方向内側に位置している。また、一対の第1N極部25a同士は周方向において180°対向位置に設けられ、同様に、一対の第2N極部25b同士も周方向において180°対向位置に設けられている。つまり、これら第1N極部25aと第2N極部25bとは、周方向の中心位置が等角度間隔(90°間隔)に交互に設けられている。
上記のロータ21のN極の構成はS極についても同様である。即ち、外周側がS極の永久磁石23にてそれぞれ構成された4つのS極部26a,26bは、周方向等間隔(90°間隔)に構成されている。そして、S極部26a,26bは、各第1磁石固着面22aに設けられたS極の永久磁石23(図1中、永久磁石S1)からなる2つの第1S極部26aと、各第2磁石固着面22bに設けられて永久磁石S1よりも径方向内側に位置するS極の永久磁石23(図1中、永久磁石S2)からなる2つの第2S極部26bとに分けられる。
第2S極部26bの外周面(永久磁石S2の外周面)は、第1S極部26aの外周面(永久磁石S1の外周面)よりも径方向内側に位置している。また、一対の第1S極部26a同士は周方向において180°対向位置に設けられ、一対の第2S極部26b同士も同様に周方向において180°対向位置に設けられている。つまり、これら第1S極部26aと第2S極部26bとは、周方向の中心位置が等角度間隔(90°間隔)に交互に設けられている。
次に、本実施形態の作用について説明する。
図示しない駆動回路からそれぞれ120°の位相差を持つ3相の駆動電流(交流)がU相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4にそれぞれ供給されると、各巻線U1〜W4が相毎に同一タイミングで励磁されてステータ11に回転磁界が発生し、その回転磁界に基づいてロータ21が回転する。このとき、3相の駆動電流の供給によってステータ11側に形成される磁極は、各相の巻線U1〜W4毎で同極となる。
ここで、ロータ21の極対数(つまり、N極部25a,25bとS極部26a,26bのそれぞれの個数)は、各相の巻線U1〜W4の個数と同数(本実施形態では「4」)で構成されている。これにより、ロータ21の回転時に、例えば、N極部25a,25bのうちの1つがU相巻線U1と径方向に対向するとき、他のN極部25a,25bがU相巻線U2〜U4とそれぞれ径方向に対向するようになっている(図1参照)。
このとき、第2N極部25bの外周面(ステータ11との対向面)は、第1N極部25aの外周面よりも径方向内側に位置しているため、ステータ11との間の径方向のエアギャップが第1N極部25aに対し第2N極部25bで広くなる。これにより、ロータ21のN極部25a,25bがステータ11側(例えば、U相巻線U1〜U4)に与える磁力は、第1N極部25aよりも第2N極部25bで弱くなっている。このことは、ロータ21のS極部26a,26bにおいても同様である。
これにより、例えば図1に示すような、ロータ21のN極部25a,25bがU相巻線U1〜U4とそれぞれ対向する回転位置において、第2N極部25bと対向するU相巻線U2,U4を鎖交する鎖交磁束は、第1N極部25aと対向するU相巻線U1,U3を鎖交する鎖交磁束に比べて少なくなる。従って、第2N極部25bと対向するU相巻線U2,U4に生じる誘起電圧は、第1N極部25aと対向するU相巻線U1,U3に生じる誘起電圧よりも小さくなる。
ここで、図3(a)は、本実施形態におけるロータ回転時のU相巻線U1〜U4に生じる誘起電圧の所定の回転範囲(90°)での変化を示し、図3(b)は、従来構成におけるロータ回転時のU相巻線U1〜U4に生じる誘起電圧の所定の回転範囲(90°)での変化を示している。従来構成は、ロータの各磁極が一様である構成、つまり、ロータコア22を円筒形状として永久磁石N2,S2の径方向位置を永久磁石N1,S1と同じとした構成である。
従来構成では、ロータの各磁極が一様であるため、U相巻線U1〜U4のそれぞれにおける鎖交磁束の変化も一様である。このため、図3(b)に示すように、ロータ21の回転時において、各U相巻線U1〜U4で互いに等しい誘起電圧vxが生じる。そして、各U相巻線U1〜U4が直列の場合、各U相巻線U1〜U4に生じる誘起電圧vxを合成した合成誘起電圧vu’は、各U相巻線U1〜U4の誘起電圧vxの和(つまり、誘起電圧vxの4倍)となる。
一方、図3(a)に示すように、本実施形態では、第2N極部25b及び第2S極部26bがそれぞれ第1N極部25a及び第1S極部26aよりもステータ11側(U相巻線U1〜U4)への磁力が弱く構成されている。これにより、第1N極部25a及び第1S極部26aと対向するU相巻線U1〜U4(例えばU相巻線U1,U3)に生じる誘起電圧vxに対して、第2N極部25b及び第2S極部26bと対向するU相巻線U1〜U4(例えばU相巻線U2,U4)に生じる誘起電圧vyが小さくなる。このため、各U相巻線U1〜U4の誘起電圧を合成した合成誘起電圧vu(vu=vx×2+vy×2)が、第2N極部25b及び第2S極部26bと対向する一対のU相巻線での誘起電圧vyの減少分だけ減少し、図3(b)に示す従来構成での合成誘起電圧vu’と比較して小さくなる。なお、ここではU相巻線U1〜U4の合成誘起電圧vuを例にとって説明したが、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4においても同様に、第2N極部25b及び第2S極部26bによる合成誘起電圧の減少が生じる。
次に、本実施形態の特徴的な効果を記載する。
(1)ステータ11の巻線13は、供給される3相の駆動電流に応じた、それぞれ4つのU相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4からなり、各相の4つの巻線はそれぞれ直列接続されている。つまり、ステータ11の巻線13は、各相において、直列接続された少なくとも2つの巻線(第1の巻線及び第2の巻線)を備える。
また、ロータ21のN極は、永久磁石N1を有する第1N極部25aと、該第1N極部25aがU、V、W相のいずれかの相の第1の巻線(例えばU相巻線U1,U3)と対向するロータ21の回転位置で同相の第2の巻線(例えばU相巻線U2,U4)と対向する第2N極部25bとを備える。この第2N極部25bは、ステータ11側に与える磁力が第1N極部25aよりも弱くなるように構成される。また、ロータ21のS極においても同様に、永久磁石S1を有する第1S極部26aと、該第1S極部26aがU、V、W相のいずれかの相の第1の巻線(例えばU相巻線U1,U3)と対向するロータ21の回転位置で同相の第2の巻線(例えばU相巻線U2,U4)と対向する第2S極部26bとを備える。この第2S極部26bは、ステータ11側に与える磁力が第1S極部26aよりも弱くなるように構成される。
このように、本実施形態では、ロータ21における同相の巻線13と対向する全てのN極部(又はS極部)の磁力(ステータ11側に与える磁力)を弱めるのではなく、そのうちの一部の磁極部(第2N極部25b、第2S極部26b)の磁力を弱めるように構成される。これにより、トルクの低下を極力抑えつつも、ロータ21の磁極によって同相の巻線13に生じる合成誘起電圧(例えばU相の合成誘起電圧vu)を小さく抑えることができ、その結果、モータ10の高回転化を図ることができる。
なお、本実施形態のように、巻線13が各相でそれぞれ直列とされた巻線態様では、相毎の各巻線でそれぞれ生じる誘起電圧の和が合成誘起電圧となることから、該合成誘起電圧が大きくなる傾向がある。このため、巻線13が各相でそれぞれ直列とされた構成において上記のように第2N極部25b及び第2S極部26bの磁力を弱めることで、その磁力を弱めた第2N極部25b及び第2S極部26bによる合成誘起電圧の抑制効果をより顕著に得ることができ、モータ10の高回転化を図るのにより好適となる。
(2)U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4、及びW相巻線W1〜W4がそれぞれ2n個(nは2以上の整数であって、本実施形態ではn=2)で構成され、ロータ21の第1及び第2N極部25a,25b(第1及び第2S極部26a,26b)のそれぞれの個数がn個(つまり2個)で構成される。つまり、この構成によれば、各相の巻線の個数(U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4及びW相巻線W1〜W4のそれぞれの個数)が4以上の偶数で構成され、ロータ21の第1及び第2N極部25a,25b(第1及び第2S極部26a,26b)が互いに同数(各相の巻線の個数の半数)で構成される。
このため、ロータ21の第1及び第2N極部25a,25b(第1及び第2S極部26a,26b)を周方向等間隔に交互に設けることが可能となる。これにより、磁力及び質量の異なる第1及び第2N極部25a,25b(第1及び第2S極部26a,26b)が周方向にバランスよく配置されることとなり、ロータ21を磁気的に、また機械的にバランスの優れた構成とすることができる。
(3)第1及び第2N極部25a,25b(第1及び第2S極部26a,26b)は、永久磁石N1,N2(永久磁石S1,S2)をそれぞれ有して構成され、第2N極部25b(第2S極部26b)の外周面が第1N極部25a(第2S極部26b)の外周面よりも径方向内側に位置するように構成される。この構成によれば、永久磁石N1,N2(永久磁石S1,S2)を同一の磁石(同一材質、同一形状の磁石)としつつも、ロータ21側からステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くすることができ、部品管理の点で有利となる。
なお、上記実施形態は、以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では特に言及していないが、ロータ21の高回転時において弱め界磁制御を行ってもよい。上記実施形態では、ロータ21に第2N極部25b(第2S極部26b)が設けられることによって、巻線13に供給する弱め界磁電流を小さく抑えることが可能となる。そして、弱め界磁電流を小さくできることで、弱め界磁制御時に永久磁石N1,N2,S1,S2が減磁しづらくなり、また、巻線13の銅損を抑えることができる。また、換言すると、同等の弱め界磁電流量で低減できる鎖交磁束量が増加するため、弱め界磁制御による高回転化をより効果的に得ることができる。
・上記実施形態では、永久磁石N1,N2(永久磁石S1,S2)を同一の磁石とし、永久磁石N2(永久磁石S2)を永久磁石N1(永久磁石S1)よりも径方向内側に配置することで、第2N極部25b(第2S極部26b)がステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも弱くしている。しかしながら、ステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くするための構成は、上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、図4に示すように、第2N極部25b及び第2S極部26bの各永久磁石N2,S2の開角度θ2(回転軸24の軸線Lを中心とする開角度)を、第1N極部25a及び第1S極部26aの各永久磁石N1,S1の開角度θ1よりもそれぞれ狭く設定してもよい。このような構成によれば、永久磁石N2,S2の簡単な形状変更によって、ロータ21側からステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くすることができ、その結果、巻線13に生じる誘起電圧を小さく抑えることができる。また、ロータコア22の外周面が軸方向視で円形である簡素な構成(つまり、ロータコア22の外周面に第1及び第2磁石固着面22a,22bを設けることによる段差がない構成)とすることが可能となる。
また、例えば図5に示すように、永久磁石N2(永久磁石S2)の径方向厚さT2を永久磁石N1(永久磁石S1)の径方向厚さT1よりも薄くすることで、ロータ21側からステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くしてもよい。このような構成によっても、永久磁石N1,N2の簡単な形状変更によって、ロータ21側からステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くすることができ、その結果、巻線13に生じる誘起電圧を小さく抑えることができる。
なお、図4及び図5に示す例では、永久磁石N1,N2の形状変更によって、ロータ21側からステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くしているが、これに限らない。例えば、永久磁石N2(永久磁石S2)の残留磁束密度を永久磁石N1(永久磁石S1)の永久磁石の残留磁束密度よりも小さく設定することで、ロータ21側からステータ11側に与える磁力を第1N極部25a(第1S極部26a)よりも第2N極部25b(第2S極部26b)で弱くすることができる。この構成によれば、ロータコア22の外周面を軸方向視で円形とし、更に、各永久磁石N1,N2,S1,S2の形状を全て同一とすることが可能となる。
・上記実施形態では、ロータ21における第1N極部25a同士、及び第2N極部25b同士が周方向において180°対向位置に設けられ、S極側においても同様に、第1S極部26a同士、及び第2S極部26b同士が周方向において180°対向位置に設けられる。つまり、第1N極部25aと第2N極部25bとが周方向に交互に配置され、第1S極部26aと第2S極部26bも周方向に交互に配置されるが、これに特に限定されるものではない。
例えば、図6に示すように、第1N極部25aの180°対向位置に第2N極部25bを設け、第1S極部26aの180°対向位置に第2S極部26bを設けてもよい。同図の例では、ロータコア22の外周の片側半分に第1磁石固着面22aが形成され、もう半分に第2磁石固着面22bが形成されている。そして、ロータコア22の外周の片側半分(第1磁石固着面22a)に第1N極部25aと第1S極部26aとが交互に設けられ、もう半分(第2磁石固着面22b)に第2N極部25bと第2S極部26bとが交互に設けられている。このような構成によっても、巻線13に生じる誘起電圧を小さく抑えることができ、モータ10の高回転化を図ることができる。
・上記実施形態では、ロータ21の例えばN極において、第1N極部25aと第2N極部25bとを同数(各相の巻線13の個数の半数であって2個)で構成したが、必ずしも同数である必要はない。例えば、第1N極部25aを3個(又は1個)とし、第2N極部25bを1個(又は3個)として構成してもよい。また、ロータのS極側(第1及び第2S極部26a,26b)においても同様の変更を行ってもよい。
・上記実施形態では、ロータ21のN極及びS極においてそれぞれ磁力の弱い第2N極部25b及び第2S極部26bを備えたが、これに特に限定されるものではない。つまり、ロータ21の一方の極のみに磁力の弱い磁極部(第2N極部25b又は第2S極部26b)を設け、他方の極を全て同一の磁極部(第1N極部25a又は第1S極部26a)として構成してもよい。
・上記実施形態では、各相の巻線、つまり、U相巻線U1〜U4、V相巻線V1〜V4、及びW相巻線W1〜W4がそれぞれ直列接続されたが、これに特に限定されるものではなく、巻線態様は適宜変更してもよい。
例えば、図7に示す例では、U相において、巻線U1,U2が直列接続され、また、巻線U3,U4が直列接続され、それら巻線U1,U2の直列対と巻線U3,U4の直列対とが並列接続されている。V相においても同様に、巻線V1,V2が直列接続され、また、巻線V3,V4が直列接続され、それら巻線V1,V2の直列対と巻線V3,V4の直列対とが並列接続されている。また、W相においても同様に、巻線W1,W2が直列接続され、また、巻線W3,W4が直列接続され、それら巻線W1,W2の直列対と巻線W3,W4の直列対とが並列接続されている。
上記実施形態のロータ21の構成(図1参照)の場合、例えばU相において巻線U1及び巻線U3には互いに同等の大きさの誘起電圧(前記誘起電圧vx)が生じ、また、巻線U2及び巻線U4には互いに同等の大きさの誘起電圧(前記誘起電圧vy)が生じる。このため、巻線U1,U2の直列対で生じる合成誘起電圧と、巻線U3,U4の直列対で生じる合成誘起電圧とが略同等(vx+vy)となる。これにより、第1N極部25a(第1S極部26a)よりも磁力の弱い第2N極部25b(第2S極部26b)を設けたことによる誘起電圧の減少が、巻線U1,U2の直列対及び巻線U3,U4の直列対の両方において常に生じることとなる。そして、巻線U1,U2の直列対と巻線U3,U4の直列対とが並列であるため、U相巻線全体における合成誘起電圧vuは、巻線U1,U2の直列対の合成誘起電圧(及び巻線U3,U4の直列対の合成誘起電圧)と略同等(vx+vy)となり、該合成誘起電圧vuを効果的に抑制することができる。
ここで、図7に示す例において巻線U2と巻線U3を入れ替えた場合、すなわち、誘起電圧の大きさが同等である巻線U1,U3、及び巻線U2,U4をそれぞれ直列とした場合を考える。この場合、第1N極部25a(第1S極部26a)よりも磁力の弱い第2N極部25b(第2S極部26b)を設けたことによる誘起電圧の減少が、巻線U2,U4の直列対と巻線U1,U3の直列対のいずれか一方のみで生じ、他方では誘起電圧が減少しない。そして、巻線U1,U3の直列対と巻線U2,U4の直列対とが並列であることから、U相巻線全体における合成誘起電圧を効果的に抑制する点で不利となる。なお、各U相巻線U1〜U4を並列とした場合においても同様に、U相巻線全体における合成誘起電圧を効果的に抑制する点で不利となる。
以上のように、各相において巻線を直列とする場合には、ロータ21の所定の回転位置において第1N極部25a(又は第1S極部26a)と第2N極部25b(又は第2S極部26b)とにそれぞれ対向する巻線(例えばU相巻線U1とU相巻線U2)同士を直列接続することで、同相の巻線に生じた弱い誘起電圧と強い誘起電圧とを足し合わせて合成誘起電圧とすることができ、各相における合成誘起電圧を効果的に抑制することができる。
なお、同図の例では、U相において、巻線U1,U2、及び巻線U3,U4をそれぞれ直列対としたが、巻線U1,U4、及び巻線U2,U3をそれぞれ直列対としても同様の効果を得ることができる。また、V相及びW相においても同様の変更が可能である。
また、同図の例では、U相において、巻線U1,U2の直列対と巻線U3,U4の直列対とが並列接続されたが、これに特に限定されるものではなく、巻線U1,U2の直列対と巻線U3,U4の直列対とを分離し、その分離した直列対のそれぞれにU相の駆動電流を供給すべくインバータを一対設けてもよい。この構成によっても、同様の効果を得ることができる。また、V相及びW相においても同様の変更が可能である。
また、上記実施形態(図2参照)及び図7に示す例では、巻線の結線態様をスター結線としたが、これに限らず、例えばデルタ結線としてもよい。
・上記実施形態では、ロータ21を8極とし、ステータ11の巻線13の個数を12個とした(つまり、8極12スロットのモータ構成とした)が、ロータ21の極数と巻線13の個数は構成に応じて適宜変更可能である。例えば、ロータ21の極数と巻線13の個数との関係が2n:3n(ただし、nは2以上の整数)となるように、ロータ21の極数と巻線13の個数を適宜変更してもよい。
なお、6極9スロットや10極15スロット等の構成とした場合(ロータ21の極数と巻線13の個数の最大公約数nが奇数の場合)には、ロータ21の極対数が奇数、つまり、N極、S極の各数が奇数となる。このため、第1N極部25a(第1S極部26a)の個数と第2N極部25b(第2S極部26b)の個数とを同数にできず、磁気的にアンバランスな構成となってしまう。その点、上記実施形態のように、ロータ21の極数と巻線13の個数の最大公約数nが偶数である構成では、第1N極部25a(第1S極部26a)の個数と第2N極部25b(第2S極部26b)の個数とを同数とすることができ、磁気的にバランスの良い構成とすることが可能となる。
また、ロータ21の極数と巻線13の個数との関係は必ずしも2n:3n(ただし、nは2以上の整数)である必要はなく、例えば、10極12スロットや14極12スロット等で構成してもよい。
図8には、10極12スロットで構成したモータ30の一例を示している。なお、図8の例では、上記実施形態と同一の構成については同一の符号を付してその詳細な説明は省略し、相異する部分について詳細に説明する。
同図に示すモータ30において、ステータ11の12個の巻線13は、供給される3相の駆動電流(U相、V相、W相)に応じて分類され、図8において反時計回り方向に順に、U1、バーU2、バーV1、V2、W1、バーW2、バーU1、U2、V1、バーV2、バーW1、W2とする。なお、正巻きで構成されるU相巻線U1,U2、V相巻線V1,V2、W相巻線W1,W2に対し、U相巻線バーU1,バーU2、V相巻線バーV1,バーV2、W相巻線バーW1,バーW2は逆巻きで構成される。また、U相巻線U1,バーU1は互いに180°対向位置にされ、同様に、U相巻線U2,バーU2は互いに180°対向位置にされる。これは他相(V相及びW相)においても同様である。
U相巻線U1,U2,バーU1,バーU2は直列に繋がって構成され、同様に、V相巻線V1,V2,バーV1,バーV2は直列に繋がって構成され、W相巻線W1,W2,バーW1,バーW2は直列に繋がって構成されている。そして、U相巻線U1,U2,バーU1,バーU2にはU相の駆動電流が供給される。これにより、正巻きのU相巻線U1,U2に対して逆巻きのU相巻線バーU1,バーU2は常に逆極性(逆位相)で励磁されることとなるが、励磁タイミングは同一である。このことは他相(V相及びW相)においても同様である。
モータ30のロータ21は、N極・S極が周方向等間隔(36°間隔)に交互に設定された10極ロータであり、上記の図5に示すロータ21と同様のタイプとして構成されている。つまり、ロータ21は、永久磁石N1からなる第1N極部25aと、永久磁石N2からなる第2N極部25bと、永久磁石S1からなる第1S極部26aと、永久磁石S2からなる第2S極部26bとを備え、永久磁石N2,S2は永久磁石N1,S1よりも径方向に薄く構成されている。
また、第1N極部25a及び第1S極部26a(永久磁石N1,S1)はロータ21の半周(図8において右側半周)において交互に設けられ、第2N極部25b及び第2S極部26b(永久磁石N2,S2)はロータ21の残り半周(図8において左側半周)において交互に設けられている。また、第1N極部25aの周方向反対側(180°対向位置)に第2S極部26bが位置し、第1S極部26aの周方向反対側(180°対向位置)に第2N極部25bが位置するように構成されている。
なお、図8の10極ロータの例では、第1N極部25aが2つ、第1S極部26aが3つ、第2N極部25bが3つ、第2S極部26bが2つで構成されているが、これに限らず、第1N極部25aが3つ、第1S極部26aが2つ、第2N極部25bが2つ、第2S極部26bが3つで構成してもよい。また、図8に示す例では、図5の例と同様のタイプのロータ21としたが、上記実施形態や上記の図4に示すロータ21と同様のタイプとしてもよい。
上記構成では、ロータ21の回転時において、例えば第1S極部26aがU相巻線U1と径方向に対向するとき、その周方向反対側において第2N極部25bがU相巻線バーU1と径方向に対向する(図8参照)。ここで、第2N極部25bを構成する永久磁石N2は、第1S極部26aを構成する永久磁石S1よりも径方向厚さが薄いことから、第1S極部26aよりも第2N極部25bでステータ11側に与える磁力が弱くなっている。
このように、互いに逆位相(同一タイミング)で励磁される巻線13(例えばU相巻線U1,バーU1)とそれぞれ対向する異極の磁極部(例えば第1S極部26aと第2N極部25b)において互いの磁力が異なるように(つまり、一方に対してもう一方の磁力が弱くなるように)構成される。これにより、トルクの低下を極力抑えつつ、ロータ21の磁極によって逆位相の巻線13に生じる合成誘起電圧(例えばU相巻線U1,バーU1の合成誘起電圧)を小さく抑えることができ、その結果、モータ30の高回転化を図ることができる。
なお、図8に示すロータ21の例では、第1N極部25a及び第1S極部26aをロータ21の半周に設け、第2N極部25b及び第2S極部26bをロータ21のもう半周に設けた。しかし、ロータ21の各磁極部の配置はこれに特に限定されるものではなく、第1N極部25aの周方向反対側に第2S極部26bが位置し、第1S極部26aの周方向反対側に第2N極部25bが位置する構成であれば、ロータ21の各磁極部の配置は適宜変更可能である。
また、ステータ11側において、各U相巻線U1,U2,バーU1,バーU2が全て直列に接続される必要はなく、巻線U1,バーU1、及び巻線U2,バーU2をそれぞれ別の直列対とした構成としてもよい。また、V相及びW相においても同様に変更可能である。
また、図8には、10極12スロットで構成した例を示したが、14極12スロットの構成にも適用可能である。また、10極12スロット(又は14極12スロット)のロータ極数及びスロット数をそれぞれ等倍した構成にも適用可能である。
なお、図9には、20極24スロットの構成におけるロータ21の一例を示している。同図の例では、第1N極部25a及び第1S極部26aが周方向に交互に配置された強磁極群Maと、第2N極部25b及び第2S極部26bが周方向に交互に配置された弱磁極群Mbとが、ロータ21の周方向においてそれぞれ90°毎の占有角度で交互に配置されている。このように、強磁極群Maと弱磁極群Mbとを周方向にバランス良く配置することで、ロータ21を磁気的に、また機械的にバランスの優れた構成とすることができる。
・上記実施形態では、ロータ21の例えばN極は第1N極部25aと第2N極部25bのみから構成されるが、これ以外に例えば、ステータ11側に与える磁力が第2N極部25bよりも弱い第3N極部を備えてもよい。
・上記実施形態では、永久磁石23を焼結磁石としたが、これ以外に例えば、ボンド磁石としてもよい。
・上記実施形態では、ロータ21をステータ11の内周側に配置したインナロータ型のモータ10に具体化したが、これに特に限定されるものではなく、ロータをステータの外周側に配置したアウタロータ型のモータに具体化してもよい。
・上記実施形態では、ステータ11とロータ21とが径方向に対向するラジアルギャップ型のモータ10に具体化したが、これに特に限定されるものではなく、ステータとロータとが軸方向に対向するアキシャルギャップ型のモータに適用してもよい。
・上記した実施形態並びに各変形例は適宜組み合わせてもよい。
10,30…モータ、11…ステータ、12…ステータコア、12a…ティース、13…巻線、21…ロータ、22…ロータコア、23(N1,N2,S1,S2)…永久磁石、24…回転軸、25a…第1N極部(第1磁極部)、25b…第2N極部(第2磁極部)、26a…第1S極部(第1磁極部)、26b…第2S極部(第2磁極部)、U1〜U4…U相巻線、V1〜V4…V相巻線、W1〜W4…W相巻線。

Claims (8)

  1. ステータの巻線に駆動電流が供給されることで生じる回転磁界を受けてロータが回転するモータであって、
    前記巻線は、前記駆動電流によって互いに同一のタイミングで励磁され、かつ、直列接続された第1の巻線と第2の巻線とを備え、
    前記ロータは、
    永久磁石を有する第1磁極部と、
    前記第1磁極部が前記第1の巻線と対向するロータの回転位置で前記第2の巻線と対向し、前記ステータ側に与える磁力が前記第1磁極部よりも弱い第2磁極部と
    を備えていることを特徴とするモータ。
  2. 請求項1に記載のモータにおいて、
    前記巻線は、供給される3相の駆動電流に応じた、それぞれ2n(nは2以上の整数)個のU相巻線、V相巻線及びW相巻線からなり、
    前記第1及び第2磁極部のそれぞれの個数がn個で構成されていることを特徴とするモータ。
  3. 請求項2に記載のモータにおいて、
    前記第1磁極部及び前記第2磁極部は、周方向等間隔に交互に設けられていることを特徴とするモータ。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、
    前記第2磁極部の外周面が前記第1磁極部の外周面よりも径方向内側に位置するように構成されていることを特徴とするモータ。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、
    前記第2磁極部の永久磁石のロータ軸線を中心とする開角度が、前記第1磁極部の永久磁石のロータ軸線を中心とする開角度よりも狭く設定されていることを特徴とするモータ。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、
    前記第2磁極部の永久磁石の径方向厚さが前記第1磁極部の永久磁石の径方向厚さよりも薄く設定されていることを特徴とするモータ。
  7. 請求項1〜6のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    前記第1及び第2磁極部は、永久磁石をそれぞれ有して構成され、
    前記第2磁極部の永久磁石の残留磁束密度が前記第1磁極部の永久磁石の残留磁束密度よりも小さく設定されていることを特徴とするモータ。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項に記載のモータにおいて、
    弱め界磁制御を実行可能に構成されたことを特徴とするモータ。
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