JP2011101544A - 回転電機 - Google Patents

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Tatsutaro Araki
辰太郎 荒木
Akio Yamagiwa
昭雄 山際
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Abstract

【課題】磁気的なアンバランスを低減する回転電機を提供する。
【解決手段】複数の永久磁石12〜15は第1軸P1の周りで環状に配置され、交互に異なる極性の磁極面を呈する。複数の永久磁石12〜15のうち第1軸P1を挟んで対面する一方の永久磁石14が他方の永久磁石12よりも大きい起磁力を発生する。一方の永久磁石14における回転子10と固定子20との第1のエアギャップG1が、他方の永久磁石12における第2のエアギャップG2よりも広くなるように、第1軸P1と固定子20についての第2軸P2とが互いにずれて回転子10と固定子20とが配置される。
【選択図】図2

Description

本発明は回転電機に関し、特にラジアルギャップ型の回転電機に関する。
特許文献1には、振動や騒音を低減する圧縮機が記載されている。特許文献1では、ラジアルギャップ型のモータによって圧縮機が駆動される。より詳細には、モータの回転子の回転力がシャフトを介して圧縮機へと伝達されて、圧縮機が駆動される。モータの回転子が固定されるシャフトは軸方向に延在して圧縮機へと連結されている。
回転子には、軸方向における両側において第1および第2のバランスウェイがそれぞれ設けられている。第1のバランスウェイトは圧縮機とは反対側に設けられ、第2のバランスウェイトは圧縮機側に設けられている。
シャフトのうち回転子に固定される第1部分の中心軸と、第1部分よりも圧縮機側に位置する第2部分の中心軸とは互いにずれている。より具体的には、第1部分の中心軸は第2部分の中心軸に対して第1のバランスウェイトが設けられた側とは反対側に変位されている。
特開2009−74464号公報
特許文献1では振れ回りが生じた場合のシャフトの撓みを低減している。換言すれば、各位置におけるエアギャップの差の増大を抑制している。しかしながら特許文献1では、異なる位置において回転子と固定子との間を流れる磁束のアンバランスについては考察されていない。
そこで、本発明では、磁束のアンバランスを低減できる回転電機を提供する。
本発明にかかる回転電機の第1の態様は、所定の第1軸(P1)の周りで環状に配置され、交互に異なる極性の磁極面を呈する複数の永久磁石(12〜15)を有し、前記複数の永久磁石のうち前記第1軸を挟んで対面する一対の永久磁石の一方(14)が、他方(12)よりも大きい起磁力を発生する回転子(10)と、前記第1軸の周りで前記回転子と所定のエアギャップを介して対面する固定子(20)とを備え、前記一対の永久磁石の前記一方側における第1の前記エアギャップ(G1)が前記一対の永久磁石の前記他方における第2の前記エアギャップ(G2)よりも広くなるように、前記回転子についての前記第1軸と前記固定子についての第2軸(P2)とが互いにずれて前記回転子と前記固定子とが配置される。
本発明にかかる回転電機の第2の態様は、第1の態様にかかる回転電機であって、前記回転子(10)の重心は前記第1軸(P1)に対して前記一対の永久磁石の前記一方(14)側に位置する。
本発明にかかる回転電機の第3の態様は、第1または第2の態様にかかる回転電機であって、前記一対の永久磁石の前記一方(14)の、前記軸(P)に沿う軸方向における高さは、前記他方(12)の前記軸方向における高さよりも高い。
本発明にかかる回転電機の第4の態様は、第1または第2の態様にかかる回転電機であって、前記一対の永久磁石の前記一方(14)の前記径方向における幅は、前記他方(12)の前記径方向における幅よりも広い。
本発明にかかる回転電機の第5の態様は、第1または第2の態様にかかる回転電機であって、前記一対の永久磁石の前記一方(14)の最大エネルギー積は、前記他方(12)の最大エネルギー積よりも大きい。
本発明にかかる回転電機の第1の態様によれば、回転子の回転動作および振れ回り動作によって、第1及び第2のエアギャップの大小関係を維持して回転する(図3〜5参照)。本回転電機によれば、一方の永久磁石の磁力が他方の永久磁石の磁力よりも大きい。よって、第1のエアギャップが第2のエアギャップよりも広くても、一対の永久磁石側において固定子と回転子との間で流れる磁束の差を低減することができる。
本発明にかかる回転電機の第2の態様によれば、回転子の回転動作および振れ回り動作によって一方の永久磁石が回る径は他方の永久磁石が回る径よりも大きい。従来では、回転子の重心がほぼ第1軸上に位置しているので、第1のエアギャップが広がり、第2のエアギャップが狭まる方向に遠心力が作用する。つまり第1軸と第2軸との差が広がる。
本回転電機によれば、回転子の重心は第1軸に対して一対の永久磁石の一方側に位置しているので、一方の永久磁石側に作用する遠心力を高めることができる。よって、第1および第2のエアギャップの差の増大を抑制できる。
本発明にかかる回転電機の第3の態様によれば、同じ材質の永久磁石を用いて、磁力の差を生じさせることができる。
本発明にかかる回転電機の第4の態様によれば、同じ材質の永久磁石を用いて、磁力の差を生じさせることができる。しかも永久磁石の軸方向の寸法を変えることなく、磁力の差を生じさせることができるので、回転電機の軸方向の寸法を増大させる必要がない。
本発明にかかる回転電機の第5の態様によれば、一対の永久磁石の形状を互いに同一形状としつつも、これらの磁力に差を生じさせることができる。よって、回転電機の寸法を変える必要がない。
軸に垂直な断面における回転子の概念的な構成の一例を示す図である。 軸を含む断面における回転電機の概念的な構成の一例を示す図である。 振れ回り動作を説明するための図である。 振れ回り動作を説明するための図である。 振れ回り動作を説明するための図である。 軸を含む断面における回転電機の概念的な構成の一例を示す図である。 密閉型圧縮機の概念的な構成の一例を示す図である。
第1の実施の形態.
図1に例示するように、回転子10は回転子用コア11と複数の永久磁石12〜15とを備えている。本回転子10はいわゆるラジアルギャップ型の回転電機に採用される。
複数の永久磁石12〜15は例えば希土類磁石(例えばネオジム、鉄、ホウ素を主成分とした希土類磁石)であって、所定の軸P1の周りで環状に並んで配置される。
図1の例示では、各永久磁石12〜15は直方体状の板状形状を有している。各永久磁石12〜15は、軸P1を中心とした周方向(以下、単に周方向と呼ぶ)における自身の中央において、その厚み方向が、軸P1を中心とした径方向(以下、単に径方向と呼ぶ)に沿う姿勢で配置されている。なお、各永久磁石12〜15は必ずしも図1に示す形状で配置される必要はない。各永久磁石12〜15は、例えば軸P1に沿う方向(以下、単に軸方向と呼ぶ)に見て、軸P1とは反対側(以下、外周側とも呼ぶ)若しくは軸P1側(以下、内周側とも呼ぶ)へと開口するV字形状、又は外周側若しくは内周側へと開口する円弧状の形状を有していてもよい。
複数の永久磁石12〜15は径方向において磁極面を呈する。そして複数の永久磁石12〜15のうち周方向で隣り合う二者が呈する磁極の極性は互いに異なっている。これにより各永久磁石12〜15は、図示せぬ固定子へと界磁磁束を供給する、いわゆる界磁磁石として機能する。
なお図1の例示では4つの永久磁石12〜15(いわゆる4極の回転子10)が例示されているが、回転子10は2個の永久磁石を有していてもよく、6個以上の永久磁石を有していてもよい。また図1の例示では、4つの永久磁石12〜15の各々が一つの界磁磁極を構成しているが、これに限らない。例えば図1における各永久磁石12〜15がそれぞれ複数の永久磁石に分割されていてもよい。
回転子用コア11は軟磁性体(例えば鉄)である。図1の例示では、回転子用コア11は軸P1を中心とした円柱状の形状を有する。また回転子用コア11には複数の永久磁石12〜15が格納される複数の磁石格納孔が穿たれる。各磁石格納孔は、各永久磁石12〜15の形状及び配置に合わせた形状を有している。図1の例示では、4つの永久磁石12〜15に合わせて、それぞれ直方体形状を有する4つの磁石格納孔が穿たれる。
各永久磁石12〜15によって、回転子用コア11の外周側面17には、軸P1の周りで交互に異なる極性の磁極を径方向に向かって呈する磁極面が形成される。図1の例示では、正極の磁極面12a,14aを呈する2つの永久磁石12,14がそれぞれ外周側面17に正極の磁極面を形成し、負極の磁極面13b,15bを呈する2つの永久磁石13,15がそれぞれ外周側面17に負極の磁極面を形成する。よって図1の例示では外周側面17には4つの磁極面が形成される。
回転子用コア11は、自身に流れる渦電流を低減すべく、軸方向に積層される電磁鋼板によって構成されていてもよく、また電気的絶縁物を含んで成型される圧粉によって構成されてもよい。
なお図1の例示では回転子10は、各永久磁石12〜15が回転子用コア11の内部に埋め込まれる、いわゆるIPM(Interior Permanent Magnet)型の回転子である。但し回転子10はこれに限らず、各永久磁石12〜15が回転子用コア11の外周側面に取り付けられる、いわゆるSPM(Surface Permanent Magnet)型の回転子であっても構わない。
回転子用コア11には例えば軸P1を中心とした略円柱状のシャフト用貫通孔16が設けられていてもよい。シャフト用貫通孔16を形成する側面は、外周側面17に対して内周側側面と把握できる。かかるシャフト用貫通孔16に不図示のシャフトを嵌合させて回転子用コア11とシャフトとが固定される。またシャフト用貫通孔16が設けられない場合は、例えば軸方向における回転子用コア11の両側に端板(不図示)を設け、当該端板にシャフトを取り付ければよい。
各永久磁石12〜15は周方向に例えば略等間隔で並んで配置されている。そして一対の永久磁石12,14は軸P1を挟んで対面し、一対の永久磁石13,15は軸P1を挟んで対面する。一方の永久磁石14が発生する起磁力は他方の永久磁石12は発生する起磁力よりも大きい。
図1の例示では、起磁力の大小関係が永久磁石12,14の径方向における幅(以下、厚みと呼ぶ)の大小関係で実現される。即ち、永久磁石14の厚みは永久磁石12のそれよりも厚い。各永久磁石に生じる反磁界は各永久磁石の一対の磁極面の間の長さ(即ち厚み)が長いほど小さいので、永久磁石14は永久磁石12よりも大きい起磁力を生じさせる。また、図1の例示では、永久磁石12,13,15は同程度の起磁力を生じさせる。
図2に例示するように、かかる回転子10に対して外周側から所定のエアギャップを介して固定子20を対面させることで回転電機1を実現することができる。
固定子20は複数のティース21と、コイル22とを備えている。複数のティース21は軟磁性体(例えば鉄)であって、軸P2を中心に略放射状に配置される。各ティース21の内周側の一端21aは回転子10と対面する。各ティース21の外周側の一端は不図示のバックヨークによって相互に磁気的に連結される。各ティース21にはその位置における径方向を軸としてコイル22が巻回される。
図2においては回転子10に固定されるシャフト40が図示されている。シャフト40は例えば軸方向における一方側で軸受50に固定される。軸受50はシャフト40を回転自在に支持する。
軸P2は各ティース21の一端21aを通る円の中心であって、固定子20についての軸と把握できる。回転子10についての軸P1と固定子20についての軸P2とは軸P1に垂直な方向で互いにずれている。より詳細には、永久磁石14側における回転子10と固定子20との間のエアギャップG1が、永久磁石12側における回転子10と固定子20との間のエアギャップG2よりも広くなるように、軸P1,P2が互いにずれている。なお、図2においては軸P1,P2のずれを誇張して示しているためエアギャップG1,G2の差も誇張して示されている。実際には軸P1,P2のずれ量は百マイクロメータのオーダである。この点は、軸P1,P2が互いにずれて示される他の図面についても同様である。
かかる回転電機において、コイル22に適宜に電流を流すことによって軸P2の周りを回転する回転磁界を生じさせることができる。回転子10はかかる回転磁界に追随して回転動作を行う。ただし軸P1,P2が互いにずれているので回転子10は振れ回り動作も並行して行う。振れ回り動作とは回転子10が軸P2を中心として行う公転運動である。回転動作とは回転子10が軸P1を中心として行う自転運動である。
まず図3〜図5を参照して、一般的な回転動作と振れ回り動作について概説する。図3〜図5の回転子100では、各永久磁石12〜15が生じる起磁力は互いに等しい。図3の例示では、永久磁石14が永久磁石12に対して紙面下側に位置している。また永久磁石14側のエアギャップG1が永久磁石12側のエアギャップG2よりも広くなるように、回転子100についての軸P1が固定子20についての軸P2よりも紙面上方向にずれている。なお、図3においては固定子20の回転子100に対向する面(即ちティース21の一端21aを通る円)を破線で示している。
図3,4に示すように、回転子100が反時計回りに90度回転するに伴って、回転子100は軸P2を中心として反時計回りに90度公転する。よって、エアギャップG1,G2の値はそれぞれ維持される。同じく、図4,5に示すように、回転子100が更に反時計回りに90度回転するに伴って、回転子100は軸P2を中心として反時計回りに90度公転する。よって、エアギャップG1,G2の大小関係は維持される。
以上のように、エアギャップG1,G2の大小関係が維持されながら、回転子100は回転動作および振れ回り動作を行う。
エアギャップは回転子100と固定子20との間の磁気抵抗として機能し、その長さが大きいほど磁気抵抗は高いて機能する。即ち、エアギャップG1における磁気抵抗はエアギャップG2における磁気抵抗に比べて大きい。これによりエアギャップG1において回転子100と固定子20との間で流れる磁束が、エアギャップG2において回転子100と固定子20との間で流れる磁束よりも小さくなり得る。しかしながら、本回転電機によれば、永久磁石14は永久磁石12よりも大きい起磁力を発生する。したがって、たとえエアギャップG1がエアギャップG2よりも広くても、それぞれエアギャップG1,G2を介して回転子10と固定子20との間で流れる磁束の差を低減することができる。ただし、永久磁石14の起磁力が強すぎると、エアギャップG1を介した回転子10と固定子20との間の磁束の差が増大しえる。よって、永久磁石14の磁力はある程度以下である必要ある。かかる事柄は設計事項であって当業者であれば永久磁石14の起磁力を適切に設計できる。
また回転子10の重心は軸P1に対して永久磁石14側に位置していることが望ましい。この点について、以下に説明する。
図1の例示において重心の位置関係も永久磁石12,14の厚みの大小関係で描画される。ここでは、永久磁石12,14の軸方向における高さが同一である。よって、同じ材質で永久磁石12,14を構成すれば、永久磁石14を永久磁石12よりも重くすることができる。また永久磁石14の密度は回転子用コア11の密度よりも高い。これにより、回転子10の重心が軸P1に対して永久磁石14側に位置する。
上述した回転動作および振れ回り動作によって回転子10には遠心力が作用する。かかる遠心力は回転子10の場所によって相違する。以下、図3〜図5を参照して、遠心力について考察する。なおここでは、各永久磁石12〜15を含む4つの領域へと回転子10を分割した場合に、これらの各領域は軸方向から見て同一形状を有しているものとする。図3においては、かかる領域の相互間の境界が二点破線で示されている。
永久磁石12,14の周方向における中央と軸P1とを結ぶ直線と、回転子用コア11の外周側面17との交点A,Bに作用する遠心力を例に挙げて説明する。交点Aは永久磁石12側での交点であり、交点Bは永久磁石14側での交点である。
まず回転動作および振れ回り動作による交点A,Bの軌道を考察する。図3〜図5を参照して、交点A,Bは軸P2を中心として回転する。なお、図4,5においては交点Aの軌跡が二点差線で示されている。また軸P1,P2のずれによって、交点Aと軸P2との距離は交点Bと軸P2との距離よりも長い。よって交点Aは交点Bよりも長い径で軸P2を中心として回転する。したがって、交点Aに作用する遠心力は交点Bに作用する遠心力よりも大きい。
以上の内容から理解できるように、永久磁石12が属する領域に作用する遠心力は、永久磁石14が属する領域に作用する遠心力よりも大きい。よって、回転子10にはエアギャップG1を狭め、エアギャップG2を広げる方向に遠心力が作用する。したがって、エアギャップG1,G2の差が増大する方向にシャフト40が撓む。
本回転電機によれば、回転子10の重心は軸P1に対して永久磁石14側に位置する。よって、永久磁石14が属する領域に作用する遠心力を増大させることができる。したがって回転子10に生じる遠心力によってエアギャップG1,G2の差が増大することを抑制できる。
なお、遠心力がエアギャップG1,G2の差を低減させる方向に回転子10に対して作用するように、回転子10の重心を決めてもよい。そして、回転子10が所定の回転速度で回転しているときの遠心力と、シャフト40の剛性等とを勘案してエアギャップG1,G2の差を計算し、かかる差に応じて永久磁石12,14の起磁力を設定すればよい。かかる事項は設計事項であって、当業者であれば回転子10の重心の位置と永久磁石12,14の記事力を適切に設定できる。
また重心の位置を調整するためにバランスウェートを回転子10に設けても構わない。
なお図1,2の例示とは異なって、図6に例示するように、永久磁石14の軸方向における高さが永久磁石12のそれよりも高くても構わない。図6の例示では、永久磁石12,14の厚みは互いに等しい。これにより、永久磁石14の磁極面の面積を増大させることができ、以って永久磁石14の起磁力を高めることができる。したがって、永久磁石14の起磁力を永久磁石12の起磁力よりも高めることができる。
ただし、永久磁石14の厚みを永久磁石12の厚みよりも大きくすることが、回転子10の寸法という観点では望ましい。なぜなら、厚みの大きい永久磁石14を採用するには回転子用コア11に穿たれる磁石格納孔の径方向における幅を広げればよく、かかる幅は回転子10の寸法に影響を及ぼさないからである。他方、高さの高い永久磁石14を採用すれば、回転子10の軸方向における寸法が増大する。よって、回転子の小型化という観点では、厚みの大きい永久磁石14を採用するほうが望ましい。
また図1,2,6の例示とは異なって、永久磁石12,14が同じ形状を有していてもよい。また永久磁石12の最大エネルギー積よりも大きい最大エネルギー積を有する材質を永久磁石14に用いる。これによって、永久磁石14の起磁力を永久磁石12の起磁力よりも高めることができる。
このように永久磁石12,14の形状が互いに同一であっても、磁束のアンバランスを解消することができ、またエアギャップG1,G2の差の増大を抑制できる。しかも、永久磁石12,14の形状が互いに同一であるので、回転子10の寸法の増大を招かない。また従来の回転子用コア11をそのまま用いることができる。
また永久磁石12を構成する材質の密度よりも高い密度を有する材質によって永久磁石14を構成することが望ましい。これによって、永久磁石14の重さを永久磁石12のそれよりも重くできる。よって、回転子10の重心を軸P1に対して永久磁石14側に位置させることができる。
第2の実施の形態.
第2の実施の形態では、第1の実施の形態で説明した回転電機を採用した密閉型圧縮機の一例について説明する。図7は、上記のモータが適用される圧縮機の縦断面図である。図7に示された圧縮機は高圧ドーム型のロータリ圧縮機であって、その冷媒には例えば二酸化炭素が採用される。なお図7においてはアキュムレータK100も図示されている。
この圧縮機は、密閉容器K1と、圧縮機構部K2と、回転電機1とを備えている。圧縮機構部K2は密閉容器K1内に配置されている。回転電機1はモータであって、密閉容器K1内かつ圧縮機構部K2の上側に配置される。ここで、上側とは密閉容器K1の中心軸が水平面に対して傾斜しているか否かに関わらず、密閉容器K1の中心軸に沿った上側をいう。
回転電機1はシャフト40を介して圧縮機構部K2を駆動する。図7の例示では、シャフト40は回転子10が固定される第1部分40aと、第1部分から延在して圧縮機構部K2を貫通する第2部分40bとを有している。第1部分40aは軸P1を中心とした円柱形状を有しており、第2部分40bは軸P2を中心とした円柱形状を有している。軸P1,P2は互いにずれている。第1部分40aの径は第2部分40bの径よりも小さい。
密閉容器K1の下側側方には吸入管K11が接続され、密閉容器K1の上側には吐出管K12が接続される。アキュムレータK100からの冷媒ガス(図示省略)が吸入管K11を経由して密閉容器K1へと供給され、圧縮機構部K2の吸込側に導かれる。このロータリ圧縮機は縦型であって、少なくとも回転電機1の下部に油溜めを有する。
固定子20は、シャフト40(より具体的には第1部分40a)に対して回転子10よりも外周側に配置され、密閉容器K1に固定されている。
圧縮機構部K2は、シリンダ状の本体部K20と、上端板K8および下端板K9を備える。上端板K8および下端板K9はそれぞれ本体部K20の上下の開口端に取り付けられる。シャフト40(より具体的には第2部分40b)は、上端板K8および下端板K9を貫通し、本体部K20の内部に挿入されている。シャフト40は上端板K8に設けられた軸受K21と、下端板K9に設けられた軸受K22により回転自在に支持されている。
シャフト40の第2部分40bには本体部K20内でクランクピンK5が設けられる。ピストンK6はクランクピンK5に嵌合されて駆動される。ピストンK6と、これに対応するシリンダとの間には圧縮室K7が形成される。ピストンK6は偏芯した状態で回転し、または、公転運動を行い、圧縮室K7の容積を変化させる。
次に、上記ロータリ圧縮機の動作を説明する。アキュムレータK100から吸入管K11を経由して圧縮室K7に冷媒ガスが供給される。回転電機1により圧縮機構部K2が駆動されて、冷媒ガスが圧縮される。圧縮された冷媒ガスは冷凍機油(図示省略)と共に、吐出孔K23を経由して圧縮機構部K2から圧縮機構部K2の上側へ運ばれ、更にモータK3を経由して吐出管K12から密閉容器K1の外部に吐出される。
冷媒ガスは冷凍機油と共に回転電機1の内部を上側へと移動する。冷媒ガスは回転電機1よりも上側に導かれるが、冷凍機油は回転子10の遠心力で密閉容器K1の内壁へと向かう。冷凍機油は密閉容器K1の内壁に微粒子の状態で付着することで液化した後、重力の作用によって、回転電機1の冷媒ガスの流れの上流側に戻る。
かかる密閉型圧縮機によれば、各永久磁石間の磁束のアンバランスを低減することができる。したがって、密閉型圧縮機の騒音や振動を低減することができる。
10 回転子
20 固定子
12,14 永久磁石
G1,G2 エアギャップ
P1,P2 軸

Claims (5)

  1. 所定の第1軸(P1)の周りで環状に配置され、交互に異なる極性の磁極面を呈する複数の永久磁石(12〜15)を有し、前記複数の永久磁石のうち前記第1軸を挟んで対面する一対の永久磁石の一方(14)が、他方(12)よりも大きい起磁力を発生する回転子(10)と、
    前記第1軸の周りで前記回転子と所定のエアギャップを介して対面する固定子(20)と
    を備え、
    前記一対の永久磁石の前記一方側における第1の前記エアギャップ(G1)が前記一対の永久磁石の前記他方における第2の前記エアギャップ(G2)よりも広くなるように、前記回転子についての前記第1軸と前記固定子についての第2軸(P2)とが互いにずれて前記回転子と前記固定子とが配置される、回転電機。
  2. 前記回転子(10)の重心は前記第1軸(P1)に対して前記一対の永久磁石の前記一方(14)側に位置する、請求項1に記載の回転電機。
  3. 前記一対の永久磁石の前記一方(14)の、前記軸(P)に沿う軸方向における高さは、前記他方(12)の前記軸方向における高さよりも高い、請求項1または2に記載の回転電機。
  4. 前記一対の永久磁石の前記一方(14)の前記径方向における幅は、前記他方(12)の前記径方向における幅よりも広い、請求項1または2に記載の回転電機。
  5. 前記一対の永久磁石の前記一方(14)の最大エネルギー積は、前記他方(12)の最大エネルギー積よりも大きい、請求項1または2に記載の回転電機。
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