JP6480854B2 - 電子回路ユニットの固定方法及び固定具 - Google Patents
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Description
また、天井板が例えばスパンドレルのような金属板の場合は、電源装置をボルトやビスで天井板に固定すると、天井板の裏面から表面にボルトやビスが突き抜けて、天井板の美感を損ねてしまう。
なお、このような電源装置の固定に関する課題は、電源装置に限らず、リレー、通信機器、センサ等の電子回路ユニットの固定に関しても同様である。また、天井板に限らず、壁板、内壁・外壁用板等の金属板に電子回路ユニットを固定する際に上記課題が発生する。
そこで、従来から、容易にかつ美感を損ねないように、電子回路ユニットを金属板に固定する方法が所望されていた。
「電子回路ユニット」は、LEDといった照明器具などの電源装置、リレー、通信機器、センサ等を含む。
上記構成によれば、電子回路ユニットを金属板に固定する際に、容易にかつ美感を損ねないように、電子回路ユニットを金属板に固定することができる。
本発明における用語を実施の形態に則して説明すれば、以下の通りである。即ち、「第1係合突起部」は、実施の形態1、2、4の第1係合突起部35aに相当する。「延出部」は、実施の形態1、2、4の延出部36に相当する。「第1被係合部材」は、実施の形態1、2、4の係合リブ6Aに相当する。「第1被係合爪部」は、実施の形態1、2、4の係合爪56aに相当する。「係合凹部」は、実施の形態1、2、4の係合凹部37に相当する。
本発明における用語を実施の形態に則して説明すれば、以下の通りである。即ち、「第1係合突起部」は、実施の形態3の係合突起部35aに相当し、「第2係合突起部」は、実施の形態3の係合突起部35bに相当する。「第1被係合部材」は実施の形態3の係合リブ6Aに相当し、「第1被係合爪部」は実施の形態3の係合爪56aに相当する。「第2被係合部材」は実施の形態3の係合リブ6Bに相当し、「第2被係合爪部」は実施の形態3の係合爪56bに相当する。
(実施の形態1)
ここで、スパンドレルの材料としては、アルミニウムに限らず、スチール、ステンレス、チタン等が用いられる。また、スパンドレルの種類としては、角形の凹部が連続した波型の断面形状を有する角スパンドレル、略半円形の凹部が連続した波型の断面形状を有する丸形スパンドレル、凹部のない平板状に形成されている平板状スパンドレル等が存在する。本実施の形態1では、丸形スパンドレルを用いるのが好ましい。
固定具31は、図4及び図6に示すように、板状の金属製(例えばアルミニウム製)であって、対向して配置される一対の脚部32a,32bと、脚部32a,32b間を繋ぎ電源回路ユニット30を載置固定する台座部33を備えている。台座部33の上面33aには電源回路ユニット30が載置され、この状態でボルト34等によって固定されている。また、脚部32aの外側面には、外側に突出した第1係合突起部35a(第1係合手段に相当)が設けられている。一方、脚部32bは下端部で外側に屈曲され、脚部32bに対して垂直方向に延出された延出部36(第2係合手段に相当)を備えている。
また、係合凹部37は、凹部20の開口を覆う他端部2bの形状により構成されたものである。具体的に説明すれば、天井放射パネル2の上面(一方の面に相当)の両側端部のうち他端部2bは、他端部2bに位置する裏面側に開口した凹部20の他端部寄り周縁から一端側に延出しており、その延出先端部に他端部側の係合リブ6Bが設けられている。このような他端部2bの形状により、凹部20の開口を覆う他端部2bと凹部20とにより規定される空間を係合凹部37として構成することができる。
このように、電子回路ユニットを金属板に固定し、かつ、工具を用いずに脱着できる構造とすることで、工事難易度を低下させ、工数を低減することができる。また、工事中または使用中の偶発的な落下、断線事故を未然に防ぐことができる。
さらに、電子回路ユニットの発熱を、固定具を介して金属板に伝えて放熱することもできる。金属板が放射パネルの場合は、熱交換流体により、電子回路ユニットを冷却することができる。
図8は実施の形態2の断面図である。この実施の形態2における天井放射パネル2Aは、上記実施の形態1における半円状凹部20に代えて角形状凹部20Aを有する。本実施の形態2では、丸形スパンドレルを用いるのが好ましい。天井放射パネル2Aは、上記実施の形態1における天井放射パネル2と同様に上面(一方の面に相当)における両側端部にそれぞれ係合リブ6A,6Bを備え、天井放射パネル2Aの他端部2bに係合凹部37を備えている。また、固定具としては上記実施の形態1の固定具31が用いられる。電源回路ユニット30を天井放射パネル2Aに固定するに際しては、上記実施の形態1と同様に、天井放射パネル2Aの弾性を利用して、図8に示すように、第1係合突起部35aを係合爪56aに係合させ、且つ図8に示すように、延出部36を係合凹部37に係合させることにより行う。
なお、熱交換流体(例えば水)が通るパイプ5は、中央部の凹部20Aに配置し、そのパイプ5を押え部材(図示せず)で上から押さえ付けて固定するように構成すればよい。
図9は実施の形態3の断面図である。この実施の形態3における天井放射パネル2Bは、凹部のない平板状のパネル(金属板)用いられる。従って、天井放射パネル2Bとしては、平板状スパンドレルを用いるのが好ましい。図9において、40はパイプ保持部であり、パイプ保持部40に熱交換流体(例えば水)が通るパイプ5が嵌め込まれている。また、図9において41は放熱リブである。
このように、本実施の形態においても、本来的には隣接する天井放射パネル2B同士を連結するために使用される係合手段(係合爪56a,56b)を、固定具31Bの係合手段(第1係合突起部35a及び第2係合突起部35b)に係合する被係合手段(係合爪56a,56b)として利用するように構成されている。
図10は実施の形態4の断面図である。この実施の形態4における天井放射パネル2Cは、上記実施の形態3と同様の凹部のない平板状のパネル(金属板)用いられる。従って、天井放射パネル2Cとしては、平板状スパンドレルを用いるのが好ましい。
天井放射パネル2Cは、上記実施の形態1における天井放射パネル2と同様に上面(一方の面に相当)における両側端部にそれぞれ係合リブ6A,6Bを備えている。但し、係合爪6Aの形状が、実施の形態1とは異なり、矩形状に形成されている。特に他端部側の係合爪6Bは内側(図10の左側)に大きく突出していることから、他端部側の係合爪6Bの下側空間は、係合凹部37として構成される。
このような構成により、電源回路ユニット30を天井放射パネル2Cに固定するに際しては、天井放射パネル2Cの弾性を利用して、第1係合突起部35aを係合爪56aに係合させ、且つ延出部36を係合凹部37に係合させることにより行う。なお、本実施の形態は、上記実施の形態1と同様に、電源回路ユニット30は予め固定具31Cに固定されており、このような状態の固定具31Cを天井放射パネル2に固定する。
このように、本実施の形態においても、本来的には隣接する天井放射パネル2C同士を連結するために使用される係合手段(係合爪56a,56bのうち係合爪56a)及び係合手段に関連して形成された部位(係合凹部37)を、固定具31Bの係合手段(第1係合突起部35a及び及び延出部36)に係合する被係合手段(係合爪56a,係合凹部37)として利用するように構成されている。
(1)上記実施の形態における天井放射パネル(金属板に相当)としては、スパンドレルを用いるのが好ましいけれども、スパンドレル以外の金属板を用いてもよい。また、パネルの一例として天井放射パネルを挙げたけれども、本発明は熱放射機能のない通常の金属製の天井パネルにも適用できる。更に、金属製の天井パネルに限らず、壁パネル、内壁・外壁用パネル等の金属製パネル(金属板に相当)に電子回路ユニットを固定する場合にも適用できる。
また、パネルと固定具の弾性に関しては、(a)パネルの弾性変形量が多い場合と、(b)固定具の弾性変形量が多い場合の2つの態様があり、態様毎に以下のような利点がある。例えば、図9を参照して説明すれば、パネルの弾性変形量が多い場合では、取り外しの際に、パネル側の係合リブ6Bに外側に荷重をかけると、係合リブ6Bがその下端部を中心として外側に大きく弾性変形し、これにより、係合リブ6Bの係合爪56bが第2係合突起部35bから大きく離間し、第2係合突起部35bとの係合状態が解除され、固定具がパネルから外れ易くなる。
一方、固定具の弾性変形量が多い場合には、図9に示すように、固定具の高さが高い場合(指で押すスペースがある場合)に、固定具の脚部32bに横方向から内側に向けて荷重をかけると、固定具の脚部32bはその上端部を中心として内側(係合リブ6A側)に大きく弾性変形し、これにより、第2係合突起部35bが係合爪56bから大きく離間し、係合爪56bとの係合状態が解除され、固定具がパネルから外れ易くなる。
なお、上記の説明では、図9に示す実施の形態3を挙げて説明したが、その他の実施の形態1、2,4にも適用される。例えば、実施の形態1においては、パネルの弾性変形量が多い場合、図4に示すように、取り外しの際に、パネル側の係合リブ6Aに外側に荷重をかけると、係合リブ6Aがその下端部を中心として外側に大きく弾性変形し、これにより、係合リブ6Aの係合爪56aが第1係合突起部35aから大きく離間し、第1係合突起部35aとの係合状態が解除され、固定具がパネルから外れ易くなる。また、実施の形態1の固定具は指で脚部32aを押すスペースがあると想定した場合において、固定具の脚部32aに横方向から内側に向けて荷重をかけると、脚部32aはその上端部を中心として内側(係合リブ6B側)に大きく弾性変形し、これにより、第1係合突起部35aが係合爪56aから大きく離間し、係合爪56aとの係合状態が解除され、固定具がパネルから外れ易くなる。
2a:一端部 2b:他端部
3:LED照明部 6A:,6B係合リブ
56a,56b:係合爪 7:横桟
13:LED 30:電源回路ユニット
31,31B,31C:固定具
32a,32b:脚部 33:台座部
35a:第1係合突起部 35b:第2係合突起部
36:延出部 37:係合凹部
Claims (4)
- 一方の面に第1被係合手段及び第2被係合手段を備えた金属板の前記一方の面に、電子回路ユニットを固定する固定具であって、
対向して配置される一対の脚部と、前記一対の脚部間を繋ぎ前記電子回路ユニットを載置固定する台座部と、前記一対の脚部のうちの一方の脚部に設けられた第1係合手段と、前記一対の脚部のうちの他方の脚部に設けられた第2係合手段とを備えており、
前記金属板の前記一方の面に固定具を固定するに際して、金属板及び固定具の少なくともいずれかの弾性を利用して、前記第1係合手段を前記第1被係合手段に係合させ、且つ前記第2係合手段を前記第2被係合手段に係合させることを特徴とする固定具。 - 前記第1係合手段は、前記一方の脚部の外側面に設けられ、外側に突出した第1係合突起部であり、
前記第2係合手段は、前記他方の脚部の下側端側で外側に屈曲延出した延出部であり、
前記第1被係合手段は、前記金属板の一方の面の両側端部のうちの一端部に立設され、他端側に突出形成された第1被係合爪部を備えた第1被係合部材であり、
前記第2被係合手段は、前記金属板の一方の面の両側端部のうちの他端部に形成された係合凹部であり、
前記第1係合突起部を前記第1被係合爪部に係合させ、前記延出部を前記係合凹部に係合させる請求項1記載の固定具。 - 前記第1係合手段は、前記一方の脚部の外側面に設けられ、外側に突出した第1係合突起部であり、
前記第2係合手段は、前記他方の脚部の外側面に設けられ、外側に突出した第2係合突起部であり、
前記第1被係合手段は、前記金属板の一方の面の両側端部のうちの一端部に立設され、他端側に突出形成された第1被係合爪部を備えた第1被係合部材であり、
前記第2被係合手段は、前記金属板の一方の面の両側端部のうちの他端部に立設され、一端側に突出形成された第2被係合爪部を備えた第2被係合部材であり、
前記第1係合突起部を前記第1被係合爪部に係合させ、前記第2係合突起部を前記第2被係合爪部に係合させる請求項1記載の固定具。 - 一方の面に第1被係合手段及び第2被係合手段を備えた金属板の前記一方の面に、電子回路ユニットを固定する固定方法であって、
対向して配置される一対の脚部と、前記一対の脚部間を繋ぎ前記電子回路ユニットを載置固定する台座部と、前記一対の脚部のうちの一方の脚部に設けられた第1係合手段と、前記一対の脚部のうちの他方の脚部に設けられた第2係合手段とを備えた固定具を準備し、
前記金属板の前記一方の面に前記固定具を固定するに際して、金属板及び固定具の少なくともいずれかの弾性を利用して、前記第1係合手段を前記第1被係合手段に係合させ、且つ前記第2係合手段を前記第2被係合手段に係合させることを特徴とする固定方法。
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