JP6479218B2 - 横型拡散炉および太陽電池セルの製造方法 - Google Patents

横型拡散炉および太陽電池セルの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、シリコン等の半導体ウェハの不純物拡散工程に用いられる横型拡散炉および太陽電池セルの製造方法に関する。
半導体デバイスの製造工程の一つに熱処理工程があり、たとえばシリコンウェハ等の半導体基板へ不純物を拡散してpn接合を形成する工程がある。これらの工程に用いられる拡散炉は、石英製の円筒形状のプロセスチューブをプロセスチャンバーとして用いて、プロセスチューブの外周側にヒータを配置したものが用いられている。たとえば所望の不純物を半導体基板中に拡散させる不純物拡散処理の場合は、ドーパントを含む原料ガスを加熱されたプロセスチューブ内に連続的に導入することによって、プロセスチューブ内に配置された半導体基板の表面で不純物拡散を生じさせることができる。
拡散炉の形態は、プロセスチューブの配置方法の違いより縦型炉と横型炉とが存在する。縦型炉では、プロセスチューブ内で半導体基板を回転させることで、不純物拡散処理の均一性を高める工夫がされている。一方、高い生産性が求められる太陽電池の分野では、生産性に優れる横型炉が多く用いられており、全長が1000mmから2000mm程度の石英製のプロセスチューブを有する大型の横型炉が使用されている。
横型炉により半導体基板に不純物拡散処理を行う場合は、複数の半導体基板が並べて立てられた石英製の子ボートが、搬送用の石英製の親ボートに載せられて横型熱処理炉内に移載される。そして、ヒータによりプロセスチューブを加熱してプロセスチューブ内の温度を上げた後に、不純物を含む原料ガスがプロセスチューブ内に供給される。
上記のような不純物拡散処理を行う場合において、半導体基板への原料ガスの供給は、半導体基板における不純物の拡散量の均一性に影響する主要な要素である。半導体基板への原料ガスの供給のばらつきは、半導体基板における不純物の拡散量が半導体基板の面内でばらつく原因となる。そして、半導体基板における不純物の拡散量のばらつきは、不純物の拡散された半導体基板を用いて作製される製品の特性および歩留まりに悪影響を及ぼす。
特に、横型炉内の下部には、十分に温められていない低温の原料ガスが滞留しやすい。さらに横型炉内の下部の中でも、原料ガスの供給口の近くに設置された半導体基板では、低温の原料ガスに起因して半導体基板の温度に面内分布が発生し、不純物拡散量の面内ばらつきが発生しやすい。
上記の問題を解決するために、たとえば特許文献1には、石英から成るウェハ支持ボートにおけるウェハ支持用溝のうち、長手方向に関して両端のウェハ支持用溝及び上記補強部分に隣接するウェハ支持用溝にウェハと同じ形状のダミーのウェハ載置することにより、乱流の影響を防ぐ方法が開示されている。
特開平7−283156号公報
しかしながら、上記特許文献1では、長手方向に関して車輪の配置されている領域にはウェハを配置することができず、配置位置が大きく制約されるため、ウェハの配置の自由度が無く、生産性が低い。
また、たとえば太陽電池セルの製造における不純物拡散処理では、生産性を確保する目的で大量の半導体基板を1度に一括処理するバッチ処理が行われる。そして、1枚の半導体基板に供給される原料ガスの量を同じにするべく、少量の半導体基板の不純物拡散処理を行う場合に比べて原料ガスの流量を増大させて不純物拡散処理が行われる。この場合は、不純物拡散処理時における熱処理炉内での原料ガスの乱流が大きくなり、十分に温められていない低温の原料ガスが半導体基板へ供給され、半導体基板における不純物拡散量の面内分布にばらつきが生じる場合があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、被処理基板における不純物拡散量の面内均一性の高い拡散処理が可能な横型拡散炉を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明では、横型拡散炉は、水平状態に配置され、一端側にプロセスガスの供給口が設けられ、他端側にプロセスガスの排気口が設けられた横長形状のプロセスチューブと、プロセスチューブ内を加熱するヒータとを備える。また、横型拡散炉は、被処理基板を立てた状態で保持する第1ボートと、下部に複数の移動用車輪を有して移動可能とされ、第1ボートを載置してプロセスチューブ内に水平状態に載置される横長形状の第2ボートと、第2ボートにおける移動用車輪の上部と、移動用車輪を連結している車輪軸の上部とを覆う第1遮蔽板と、を備え、移動用車輪は、第2ボートに載置された第1ボートに保持された被処理基板よりも下方に位置すること、を特徴とする。
本発明によれば、被処理基板における不純物拡散量の面内均一性の高い拡散処理が可能な横型拡散炉が得られる、という効果を奏する。
本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉の側面図 本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉における親ボートの平面図 本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉において被処理基板が配置される子ボートの斜視図 本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉における1つの子ボート付近を拡大して示す側面図 本発明の実施の形態1におけるシリコンウェハのシート抵抗値の測定位置を示す図 本発明の実施の形態1における実施例1および比較例1のシリコンウェハのシート抵抗値の面内分布を示す特性図 子ボートの片側に石英製のダミーウェハが配置された比較用の横型拡散炉の側面図 比較用の横型拡散炉が備える子ボートの斜視図 比較用の横型拡散炉における1つの子ボート付近を拡大して示す側面図 本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉の側面図であり、子ボートを第1遮蔽板上に設置した場合を示す側面図 本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉における1つの子ボート付近を拡大して示す側面図であり、子ボートを第1遮蔽板上に設置した場合を示す側面図 本発明の実施の形態2にかかる横型拡散炉の側面図 本発明の実施の形態2にかかる横型拡散炉における親ボートの平面図 本発明の実施の形態2にかかる横型拡散炉における1つの子ボート付近を拡大して示す側面図 本発明の実施の形態2における実施例1、実施例2および比較例1のシリコンウェハのシート抵抗値の面内分布を示す特性図 本発明の実施の形態2における実施例1、比較例1および実施例2のシリコンウェハにおける面内9点のシート抵抗値の標準偏差σを示す特性図 本発明の実施の形態2における実施例2のシリコンウェハにおける領域Gのシート抵抗値と第2遮蔽板における供給孔の開口率との関係を示す特性図 本発明の実施の形態2における実施例2のシリコンウェハにおける面内9点のシート抵抗値の標準偏差σと第2遮蔽板における供給孔の開口率との関係を示す特性図 本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの上面図 本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの、図19のXX−XX断面図 本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの製造工程を示す断面図 本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの製造工程を示す断面図 本発明の実施の形態3における実施例3および比較例2の太陽電池セルの光電変換効率を示す図
以下に、本発明の実施の形態にかかる横型拡散炉および太陽電池セルの製造方法を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉20の側面図である。図1においては、石英チューブ8の側面を透過して見える横型拡散炉20の部材について示している。図2は、本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉20における親ボート3の平面図である。図3は、本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉20において被処理基板が配置される子ボート1の斜視図である。図4は、本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉20における1つの子ボート1付近を拡大して示す側面図である。
本実施の形態1にかかる横型拡散炉20は、太陽電池セルの製造工程のうち、被処理基板であるp型のシリコンウェハ2の表面にn型不純物層を形成するためにp型のシリコンウェハ2にリンを拡散するリン拡散工程で使用可能な横型拡散炉である。
横型拡散炉20は、複数枚のシリコンウェハ2が一定間隔で配置されてウェハ保持部として用いられる石英製の第1ボートである子ボート1と、シリコンウェハ2が保持された子ボート1を積載して横型拡散炉20内へ搬送する第2ボートであって石英製の移動台である親ボート3とを有する。また、横型拡散炉20は、細長の円筒形状を有するプロセスチューブであり水平状態に配置される石英チューブ8と、石英チューブ8の周囲に設置されて石英チューブ8内を加熱するヒータ9とを備える。
子ボート1は、10枚から50枚程度のシリコンウェハ2を立てた状態で、一定間隔で保持する。
親ボート3は、2本の細長形状のバー部材が平行状態に連結された、矩形形状を有する枠形状の部材である。親ボート3は、シリコンウェハ2が保持された複数個の子ボート1を積載して横型拡散炉へ搬送する。親ボート3は、石英チューブ8内へ搬送するための移動用車輪である車輪4を下部に有して移動可能とされている。また、親ボート3は、車輪4を連結している車輪軸を補強する車輪の補強部5、親ボート3を補強する親ボートの補強部6、石英チューブ8内での均熱域を確保するための石英製のヒートバリア7を有する。
図1、図2および図4に示すように、本実施の形態1では、親ボート3を搬送するための車輪4と車輪の補強部5と親ボートの補強部6との直上に、第1遮蔽板14を備える。第1遮蔽板14は、親ボート3の平面視において車輪4と車輪の補強部5と親ボートの補強部6との直上領域を覆う大きさおよび形状を有する。第1遮蔽板14は、拡散処理時に拡散炉内で被処理基板と一緒に熱処理される。このため、第1遮蔽板14の材質は、高温における耐熱性に優れた材料が好ましく、子ボート1および親ボート3と同様に同じ石英材が用いられている。なお、拡散処理時の温度に対する耐熱性を有し、拡散炉内に導入されるガスと反応しない材料であれば、他の材料を用いることも可能である。第1遮蔽板14は、ねじ止めなどの拡散処理時の温度に対して耐えられる手段により親ボート3に固定される。
石英チューブ8は、プロセスガスである原料ガス13が供給される供給口10が長手方向における一端側の端部に設けられ、石英チューブ8内のガスを排気する排気口11が長手方向における他端側の上面に設けられている。すなわち、石英チューブ8は、供給口10から原料ガス13が導入され、石英チューブ8内のガスが排気口11から排気される構造となっている。原料ガス13は、たとえばオキシ塩化リン(POCl)を気化させて、窒素ガス(N)および酸素ガス(O)等のキャリアガスと混合されている。
オキシ塩化リン(POCl)は窒素ガス(N)および酸素ガス(O)と混合されて石英チューブ8内に導入され、以下の反応を示す。
2POCl+(3/2)O → P+3Cl
+(5/2)Si → 2P+(5/2)SiO
また、石英チューブ8の長手方向における他端側は、子ボート1を積載した親ボート3の出入口である炉口となっており、炉口を開閉するための石英製の扉12が設置されている。扉12を閉じることにより、石英チューブ8内の温度を安定化させることができる。また、石英チューブ8内に原料ガス13を導入する供給口10の前段には、原料ガス13の切り替えおよび原料ガスの流量の制御を行う図示しない配管系が配置されている。
上記のように構成された本実施の形態にかかる横型拡散炉20によりシリコンウェハ2に対してリンの拡散処理を行う例について以下に示す。図1において、ヒータ9により石英チューブ8内を加熱した状態で、子ボート1が積載された親ボート3が石英チューブ8の炉口より石英チューブ8内へ導入され、水平状態に配置される。子ボート1は、石英チューブ8内においてシリコンウェハ2の表裏面の面内方向が、石英チューブ8への原料ガス13の導入方向と平行とされて、すなわち、石英チューブ8の中心軸と平行とされて設置される。
石英チューブ8内への親ボート3の導入後、扉12が閉められ、石英チューブ8内へ原料ガス13が導入され、リンの拡散処理が行われる。拡散処理中における石英チューブ8内の温度は、800℃〜1000℃程度である。拡散処理の終了後、原料ガス13の供給が停止され、石英チューブ8内が窒素などの不活性気体でパージされる。石英チューブ8内が十分にパージされた後に、扉12が開放され、親ボート3が取り出されて、シリコンウェハ2に対するリンの拡散処理が終了する。
本実施の形態1においては、シリコンウェハ2に対するリン拡散の処理条件は、原料ガス13とキャリアガスとの総流量が30[slm]とされ、800℃で15分間、拡散処理が行われた後、875℃に昇温して更に15分処理が行われる。
上記のリン拡散処理を行った後、石英チューブ8内において原料ガス13の供給口10に最も近い子ボート1に収納されたシリコンウェハ2、すなわち図1に示す最も右側の子ボート1に収納されたシリコンウェハ2を実施例1のシリコンウェハとし、シート抵抗の面内分布を測定した。シート抵抗の測定位置は、図5に示すように、シリコンウェハ2の面内における測定領域A,B,C,D,E,F,G,H,Iの9点とした。図5は、本発明の実施の形態1におけるシリコンウェハ2のシート抵抗値の測定位置を示す図である。図5に示す測定領域の上下左右の方向は、図1および図4に示すシリコンウェハ2の向きと一致している。なお、以下では、測定領域のことを単に領域と呼ぶ場合がある。
実施例1のシリコンウェハのシート抵抗値の面内分布を図6に示す。図6は、本発明の実施の形態1における実施例1および比較例1のシリコンウェハ2のシート抵抗値の面内分布を示す特性図である。
また、横型拡散炉20から第1遮蔽板14が取り外された横型拡散炉においてリン拡散処理が行われたシリコンウェハを比較例1のシリコンウェハとし、該比較例1のシリコンウェハのシート抵抗値の面内分布を測定した。シート抵抗の測定位置は、実施例1の場合と同じである。比較例1のシリコンウェハのシート抵抗値の面内分布を図6に併せて示す。
図6から分かるように、比較例1のシリコンウェハでは、車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の周辺で原料ガス13の乱流が起こり、シリコンウェハ2の中部から下部の領域E,F,G,H、特に原料ガス13の供給口10に最も近い領域Fで、特に高シート抵抗化、すなわちリンの総拡散量が少ない状態となっている。
一方、第1遮蔽板14が設置されている横型拡散炉20でリン拡散処理が行われた実施例1のシリコンウェハでは、原料ガス13が流入してくる側の領域である領域E,F,G,Hでの高シート抵抗化、特に原料ガス13の供給口10に最も近い領域Fでの高シート抵抗化が抑制されている。
十分に温められていない低温の原料ガス13は、石英チューブ8内の下部領域に滞留しやすい。石英チューブ8内に供給されて十分に温められていない低温の原料ガス13は、石英チューブ8内の下部領域における車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の周辺部分に到達すると、車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の存在により乱流となり該低温の原料ガス13がシリコンウェハ2の下部に向かって巻き上げられる。比較例1のシリコンウェハにおける領域Fでの高シート抵抗化は、該低温の原料ガス13がシリコンウェハ2の下部に向かって巻き上げられることによりシリコンウェハ2の下部が冷却されるために発生する。
これに対して、第1遮蔽板14が設置されている横型拡散炉20では、十分に温められずに低温のままで車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の周辺部分に到達してシリコンウェハ2の下部に向かって巻き上げられる低温の原料ガス13が、第1遮蔽板14により遮蔽される。すなわち、図4に矢印X1で示すように車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6に起因してシリコンウェハ2の下部へ向かって巻き上げられる低温の原料ガス13が、第1遮蔽板14により遮蔽される。これにより、横型拡散炉20では、該低温の原料ガス13によりシリコンウェハ2の下部が冷却されることが抑制される。このため、シリコンウェハ2において原料ガス13が流入してくる側の領域である領域E,F,G,Hでの高シート抵抗化が抑制され、特に原料ガス13の供給口10に最も近い領域Fにおいても高シート抵抗化が抑制されている。したがって、横型拡散炉20は、シリコンウェハ2におけるシート抵抗の面内分布、すなわちリンの拡散量の面内分布にばらつきが生じることを抑制することができ、シリコンウェハ2における面内のリンの拡散量を均一に保つことができる。
そして、車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6を覆うとともに、親ボート3の長手方向における第1遮蔽板14の長さを長くすることにより、確実に低温の原料ガス13の巻き上げをより確実に抑制することができる。
また、横型拡散炉20では、生産性を確保する目的で大量のシリコンウェハ2を1度に一括処理するバッチ処理において、1枚のシリコンウェハ2に供給される原料ガス13の量を同じにするべく、原料ガス13の流量を増大させて不純物拡散処理行う場合がある。この場合においても、第1遮蔽板14を備える横型拡散炉20では、十分に温められずに低温のままで車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の周辺部分に到達してシリコンウェハ2の下部に向かって巻き上げられる低温の原料ガス13を遮蔽して、低温の原料ガス13がシリコンウェハ2に吹き付けられることを抑制できる。
一方、原料ガス13の供給口10から離れた位置ほど原料ガス13が石英チューブ8内で加熱される。このため、上記の低温の原料ガス13に起因したシリコンウェハ2のシート抵抗の面内不均一性は、原料ガス13の供給口10から離れた子ボート1に設置されたシリコンウェハ2ほど、抑制される傾向にある。
しかし、例えば石英チューブ8内における不純物拡散処理の処理温度が低温化された場合には、供給口10から離れた位置に到達した原料ガス13の温度も低くなるため、供給口10から離れた子ボート1に設置されたシリコンウェハ2であってもシート抵抗が面内において不均一になる。このため、第1遮蔽板14は、原料ガス13の供給口10から離れた位置であっても設置されることが好ましい。
また、本実施の形態1にかかる横型拡散炉20では、親ボート3の車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の上部に別部品である第1遮蔽板14が設置される例を示したが、親ボート3の構造としてあらかじめ車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の上部が遮蔽される構造であっても構造的には同様の効果が得られる。
また、親ボート3に車輪の補強部5と親ボートの補強部6とが設けられていない場合には、第1遮蔽板14を車輪4の上部に設置するだけでもよい。すなわち、車輪の補強部5と親ボートの補強部6とが設けられていない場合には、車輪の補強部5と親ボートの補強部6に起因した低温の原料ガス13のシリコンウェハ2の下部への巻き上げが発生しない。しかし、本実施の形態1のように車輪の補強部5および親ボートの補強部6が存在する場合には、車輪の補強部5と親ボートの補強部6に起因した低温の原料ガス13のシリコンウェハ2の下部への巻き上げを防ぐために、車輪4の上部以外にも、車輪の補強部5、親ボートの補強部6の上部には第1遮蔽板14が設置されることが好ましい。
ここで、たとえば特許文献1に示される、ダミーウェハを用いてシリコンウェハ2のシート抵抗の面内均一化を図る技術との違いについて説明する。図7は、子ボート1の片側に石英製のダミーウェハ101が配置された比較用の横型拡散炉の側面図である。図7においては、石英チューブ8の側面を透過して見える横型拡散炉の部材について示している。図8は、比較用の横型拡散炉が備える子ボート1の斜視図である。図9は、比較用の横型拡散炉における1つの子ボート1付近を拡大して示す側面図である。比較用の横型拡散炉は、子ボート1にダミーウェハ101が配置されることと、第1遮蔽板14が設置されていないこと以外は、横型拡散炉20と同じ構造を有する。
図7から図9に示すように、比較用の横型拡散炉の子ボート1には、供給口10側となる片側に石英製のダミーウェハ101が配置されている。このようなダミーウェハ101を備えることにより、シリコンウェハ2と同じ高さ位置において供給口10側から流れてくる原料ガス13を遮断することは可能である。
しかしながら、比較用の横型拡散炉では、車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の周辺で起こる低温の原料ガス13の乱流の影響を十分に抑制することはできない。すなわち、低温の原料ガス13のシリコンウェハ2の下部への流入を抑制するためには、ダミーウェハ101は、車輪4、車輪の補強部5、親ボートの補強部6の上部ではない位置に設置しなければならないため、親ボート3における子ボート1の配置位置が大きく制約され、生産性が低下する。そして、図7および図9に示すように、ダミーウェハ101の設置位置が親ボートの補強部6の上部である場合には、矢印X2で示すように低温の原料ガス13がシリコンウェハ2の下部へ流入してしまう。また、ダミーウェハ101の設置位置が、車輪4の上部および車輪の補強部5の上部にある場合においても、同様に低温の原料ガス13がシリコンウェハ2の下部へ流入してしまう。
一方、本実施の形態1の横型拡散炉20では、上述したように車輪4、車輪の補強部5、親ボートの補強部6の周辺の上部に第1遮蔽板14を設置することにより、低温の原料ガス13がシリコンウェハ2の下部に供給されることを抑制できる。このため、図10および図11に示すように子ボート1が第1遮蔽板14上に設置された場合でも、矢印X3で示すように車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6に起因してシリコンウェハ2の下部へ向かって巻き上げられる低温の原料ガス13がシリコンウェハ2の下部に供給されることを抑制でき、シリコンウェハ2における面内の不純物拡散量を均一に保つことができる。
したがって、横型拡散炉20では、親ボート3における子ボート1の配置位置が制約されず、親ボート3上における子ボート1を設置できる領域を広く確保できるため、種々の条件のシリコンウェハ2の拡散処理が可能であり、生産性が向上する。図10は、本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉20の側面図であり、子ボート1を第1遮蔽板14上に設置した場合を示す側面図である。図11は、本発明の実施の形態1にかかる横型拡散炉20における1つの子ボート1付近を拡大して示す側面図であり、子ボート1を第1遮蔽板14上に設置した場合を示す側面図である。
なお、上記においては石英チューブ8内においてシリコンウェハ2の表裏面の面内方向が石英チューブ8の中心軸と平行となる場合について示したが、シリコンウェハ2の表裏面の面内方向が、石英チューブ8への原料ガス13の導入方向と垂直となる、すなわち石英チューブ8の中心軸と垂直になる場合でも、上述した効果が得られる。
また、本実施の形態1では、太陽電池セルの製造工程のうち、p型のシリコンウェハ2の表面にn型不純物としてリンを拡散するリン拡散工程で使用する例を示したが、原料ガス13としては気化させたPOCl以外に、リン化水素(PH)等のリンを含む他の材料を気化させたものを用いることもできる。したがって、原料ガス13としては、POCl およびPHの少なくとも1つを含むガスを用いることができる。
また、p型不純物としてボロン(B)を拡散する場合には、三塩化ホウ素(BCl)、三臭化ホウ素(BBr)、ジボラン(B)等の材料を気化させて原料ガス13として石英チューブ8内に導入することができる。したがって、原料ガス13としては、BCl、BBrおよびB等の少なくとも1つを含むガスを用いることができる。
また、本実施の形態1にかかる横型拡散炉20は、太陽電池セルの製造に限らず、パワーデバイスまたは光デバイスに用いられるシリコンウェハ等の半導体ウェハの熱処理に対して用いても、上記と同様の効果が得られる。
上述したように、本実施の形態1にかかる横型拡散炉20は、車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6の上部を第1遮蔽板14で覆うことで、車輪4、車輪の補強部5および親ボートの補強部6に起因して低温の原料ガス13のシリコンウェハ2の下部へ巻き上げられることを抑制できる。これにより、横型拡散炉20は、シリコンウェハ2におけるシート抵抗の面内分布、すなわちリンの拡散量の面内分布にばらつきが生じることを抑制することができ、シリコンウェハ2における面内のリンの拡散量を均一に保つことができる。
したがって、本実施の形態1にかかる横型拡散炉20は、シリコンウェハ2におけるリンの拡散量の面内均一性を向上させた拡散処理が可能であり、シリコンウェハ2のデバイス特性および歩留まりを改善することができる。
実施の形態2.
本実施の形態2では、実施の形態1と同様に、太陽電池セルの製造工程のうち、p型のシリコンウェハ2の表面へn型不純物層を形成するためにリンを拡散するリン拡散工程で使用する横型拡散炉について説明する。シリコンウェハ2に対するリン拡散の処理条件は、実施の形態1の場合と同条件であり、原料ガス13とキャリアガスとの総流量が30[slm]とされ、800℃で15分間、拡散処理が行われた後、875℃に昇温して更に15分処理が行われる。
図12は、本発明の実施の形態2にかかる横型拡散炉30の側面図である。図12においては、石英チューブ8の側面を透過して見える横型拡散炉30の部材について示している。図13は、本発明の実施の形態2にかかる横型拡散炉30における親ボート3の平面図である。図14は、本発明の実施の形態2にかかる横型拡散炉30における1つの子ボート1付近を拡大して示す側面図である。
図12から図14に示すように、本実施の形態2にかかる横型拡散炉30は、車輪4、車輪の補強部5、親ボートの補強部6の直上を覆う第1遮蔽板14の他に、子ボート1の直下の領域を覆う複数の第2遮蔽板16が設置されており、親ボート3の面内において子ボート1を配置可能なヒートバリア7間の領域を全体的に遮蔽する構造とされている。すなわち、本実施の形態2にかかる横型拡散炉30が実施の形態1にかかる横型拡散炉20と異なる点は、第2遮蔽板16を備える点である。
第2遮蔽板16は、親ボート3の平面視において、隣り合う第1遮蔽板14と第1遮蔽板14との間の領域に配置されている。これにより、親ボート3において、石英チューブ8の中心軸方向において両端に位置するヒートバリア7の間の領域は、第1遮蔽板14と第2遮蔽板16とにより覆われている。第2遮蔽板16は、親ボート3の平面視において、ヒートバリア7の間の領域における第1遮蔽板14の配置されていない領域を覆う大きさおよび形状を有する。
第2遮蔽板16は、第2遮蔽板16の下部から子ボート1のシリコンウェハ2に原料ガス13を供給するための複数の供給孔17が面内において分散して開けられた構造とされている。本実施の形態2にかかる横型拡散炉30においては、第2遮蔽板16の面内における供給孔17の占める面積の割合、すなわち開口率は、20%以上50%以下の割合とされることが好ましく、ここでは20%とされる。
第2遮蔽板16は、拡散処理時に拡散炉内で被処理基板と一緒に熱処理される。このため、第2遮蔽板16の材質は、第1遮蔽板14と同様に、高温における耐熱性に優れた材料が好ましく、子ボート1および親ボート3と同様に同じ石英材が用いられている。なお、拡散処理時の温度に対する耐熱性を有し、拡散炉内に導入されるガスと反応しない材料であれば、他の材料を用いることも可能である。第2遮蔽板16は、ねじ止めなどの拡散処理時の温度に対して耐えられる手段により親ボート3に固定される。
本実施の形態2にかかる横型拡散炉30によりシリコンウェハ2に対してリン拡散処理を行った後、石英チューブ8内において供給口10に最も近い子ボート1に収納されたシリコンウェハ2、すなわち、図12に示す最も右側の子ボート1に収納されたシリコンウェハ2を実施例2のシリコンウェハとし、シート抵抗の面内分布を測定した。シート抵抗の測定位置は、実施例1と同様に、図5に示すように、シリコンウェハ2の面内における測定領域A,B,C,D,E,F,G,H,Iの9点とした。図5に示す測定領域の上下左右の方向は、図12および図14に示すシリコンウェハ2の向きと一致している。
上述した実施例1、比較例1および実施例2のシリコンウェハのシート抵抗値の面内分布を図15に示す。図15は、本発明の実施の形態2における実施例1、実施例2および比較例1のシリコンウェハ2のシート抵抗値の面内分布を示す特性図である。
実施例1では、比較例1と比べて車輪4、車輪の補強部5、親ボートの補強部6の上部に第1遮蔽板14を設置したことにより、領域E〜H、特に領域Fの高シート抵抗化が抑制されている。一方で、実施例1では、シリコンウェハ2の下部の中央部に位置する領域Gでは、十分に温められていない低温の原料ガス13が少量供給されるため、高シート抵抗化する傾向にある。
そこで、本実施の形態2にかかる横型拡散炉30では、供給孔17が形成されている第2遮蔽板16を子ボート1の直下に設置して、リン拡散処理に最低限必要な量の原料ガス13をシリコンウェハ2の下部に供給するとともに、十分に温められていない低温の原料ガス13のシリコンウェハ2の下部への供給量を抑制している。これにより、横型拡散炉30では、シリコンウェハ2の下部の中央部に位置する領域Gにおける高シート抵抗化を抑制することができる。
図16は、本発明の実施の形態2における実施例1、比較例1および実施例2のシリコンウェハにおける面内9点のシート抵抗値の標準偏差σを示す特性図である。実施例1のシリコンウェハのシート抵抗値の標準偏差σは、比較例1のシリコンウェハのシート抵抗値の標準偏差σよりも大幅に小さい値となっている。すなわち、実施例1のシリコンウェハは、比較例1のシリコンウェハに比べて、シート抵抗値の面内分布の均一性が大幅に向上して良好となっている。
そして、実施例2のシリコンウェハのシート抵抗値の標準偏差σは、実施例1のシリコンウェハのシート抵抗値の標準偏差σよりも更に小さい値となっている。すなわち、実施例2のシリコンウェハは、実施例1のシリコンウェハに比べて、シート抵抗値の面内分布の均一性がさらに向上して良好となっている。
図17は、本発明の実施の形態2における実施例2のシリコンウェハにおける領域Gのシート抵抗値と第2遮蔽板16における供給孔17の開口率との関係を示す特性図である。図18は、本発明の実施の形態2における実施例2のシリコンウェハにおける面内9点のシート抵抗値の標準偏差σと第2遮蔽板16における供給孔17の開口率との関係を示す特性図である。図17および図18において、開口率0%の場合は子ボート1の直下の領域に供給孔17の穴が開いていない第2遮蔽板16を設置していることを示している。また、開口率100%の場合は子ボート1の直下の領域には第2遮蔽板16を設置しない、すなわち実施の形態1にかかる横型拡散炉20と同じ状態であることを示している。
図17から分かるように、開口率0%の場合は、原料ガス13が下部からシリコンウェハ2に供給されないため、シリコンウェハにおける領域Gのシート抵抗値が高くなり、面内のシート抵抗値の標準偏差σが大きくなる。一方、開口率20%の場合および開口率50%の場合は、開口率100%の場合と比べて、シリコンウェハにおける領域Gのシート抵抗値が低くなり、面内のシート抵抗値の標準偏差σが小さくなる。したがって、開口率は、20%〜50%が好ましい。
また、開口率は、原料ガス13の供給口10からの距離によって変化させてもよい。石英チューブ8内における供給口10に近い場所は、原料ガス13の流速が早く、十分に温められていない低温の原料ガス13がシリコンウェハ2に多量供給される。このため、シリコンウェハ2における低温の原料ガス13の影響を抑制するためには、供給孔17の開口率は低い方が好ましい。
一方、石英チューブ8内における供給口10から離れた場所は、原料ガス13の流速は遅くなるため、石英チューブ8内で十分に温められた原料ガス13がシリコンウェハ2に少量供給される。開口率が低すぎる場合には、反応に必要な量の原料ガス13が供給されなくなるため、供給口10から離れるにつれて、開口率を高くすることで、石英チューブ8内全体のシリコンウェハ2に対してシート抵抗の面内ばらつきを抑制することができる。
供給孔17の配置間隔は、子ボート1に設置されたシリコンウェハ2への原料ガス13の供給量に偏りがでないように等間隔で同じ開口寸法で設置することが好ましい。
第2遮蔽板16の設置形態としては、実施の形態1のように親ボート3の車輪4、車輪の補強部5、親ボートの補強部6の上部に設置されて供給孔17の開いていない第1遮蔽板14と、本実施の形態2のように子ボート1の直下の領域に設置されて供給孔17の開いた第2遮蔽板16とを個別の遮蔽板として配置することができる。また、第1遮蔽板14と第2遮蔽板16とが1枚の遮蔽板として構成された遮蔽板が親ボート3上に搭載されてもよい。
上述したように、本実施の形態2にかかる横型拡散炉30は、第1遮蔽板14を備えるため、実施の形態1にかかる横型拡散炉20と同様の効果を有する。また、本実施の形態2にかかる横型拡散炉30は、子ボート1の下部領域を遮蔽する第2遮蔽板16を備え、且つ第2遮蔽板16に形成された供給孔17が、子ボート1の下部に適量の原料ガス13を供給することを可能とするため、シリコンウェハ2のシート抵抗の面内ばらつきを更に抑制でき、シリコンウェハ2のデバイス特性および歩留まりをより改善することができる。
実施の形態3.
実施の形態3では、太陽電池セルの製造方法について説明する。図19は、本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの上面図である。図20は、本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの、図19のXX−XX断面図である。上述した横型拡散炉20または横型拡散炉30を用いて不純物拡散を行うことで、たとえば図19および図20に示す太陽電池セルを形成することができる。図21および図22は、本発明の実施の形態3にかかる太陽電池セルの製造工程を示す断面図であり、不純物拡散工程において第2導電型半導体層としてのn型不純物拡散層42と、第1導電型半導体層としてのp型不純物拡散層であってテクスチャ構造を有するp型単結晶シリコンウェハ41とを形成する工程を示す説明図である。
本実施の形態にかかる太陽電池セル用の第1導電型半導体基板としてのp型単結晶シリコンウェハ41は、凹凸41Tを有して光反射を低減するテクスチャ構造が第1主面である受光面41Aに形成されている。そして、テクスチャ構造の形成された第1主面上に第2導電型半導体層としてのn型不純物拡散層42が形成され、n型不純物拡散層42上に、反射防止膜43が積層して形成されている。そして、反射防止膜43を貫通してn型不純物拡散層42に接続する受光面電極44として受光面グリッド電極と受光面バス電極とが櫛形状に形成されている。
また、p型単結晶シリコンウェハ41の受光面41Aと対向する第2主面である裏面41Bの全体には、アルミニウム(Al)を材料とした裏面電極45が形成されている。
つぎに、実施の形態3にかかる太陽電池セルの製造方法について簡単に説明する。まず、テクスチャ構造形成工程において、p型単結晶シリコンウェハ41の表面に、図21に示すように光反射率を低減するテクスチャ構造としてピラミッド形状の凹凸41Tを形成する。テクスチャ構造の形成では、たとえばp型単結晶シリコンウェハ41、水酸化ナトリウム水溶液等のアルカリ水溶液によるエッチングを行う。アルカリ水溶液には、添加剤を添加してもよい。
つぎに、不純物拡散層形成工程において、p型単結晶シリコンウェハ41を横型拡散炉20へ投入する。横型拡散炉20内では、オキシ塩化リン(POCl)蒸気の存在下でp型単結晶シリコンウェハ41を加熱して、図22に示すようにp型単結晶シリコンウェハ41の一面側の表層にn型不純物拡散層42を形成して、pn接合を形成する。
そして、n型不純物拡散層42の表面に形成されたガラスを主成分とするリンガラス層を、フッ化水素酸(HF)と硝酸(HNO)と硫酸(HSO)との混酸等をエッチング液に用いたウェットエッチング処理により除去する。つぎに、反射防止膜43としてプラズマCVD(Chemical Vapor Deposition)法により窒化シリコン膜(SiN膜)をn型不純物拡散層42上に形成する。
つぎに、電極形成工程では、光起電力によって生じた電流を取り出すため、n型不純物拡散層42上に銀(Ag)を材料とした受光面グリッド電極と受光面バス電極とを櫛形状にスクリーン印刷法で形成する。また、p型単結晶シリコンウェハ41の裏面41Bの全体にアルミニウム(Al)を材料とした裏面電極をスクリーン印刷法で形成する。その後、p型単結晶シリコンウェハ41を焼成炉で焼成する。受光面電極44と裏面電極45とが形成される。これにより、図19および図20に示す本実施の形態3にかかる太陽電池セルが製造される。
本実施の形態3では、上記の太陽電池セルの製造方法のうち、n型不純物拡散層42を形成する工程で、実施の形態1で示した横型拡散炉20を用いて、太陽電池セルを製造し、光電変換効率の比較を行った。実施の形態1にかかる横型拡散炉20を用いて作製した太陽電池セルを実施例3の太陽電池セルとした。第1遮蔽板14を備えないこと以外は横型拡散炉20と同じ構成を有する遮蔽板なしの横型拡散炉を用いて作製した太陽電池セルを比較例2の太陽電池セルとした。そして、実施例3および比較例2の太陽電池セルの光電変換効率を測定した。実施例3および比較例2の太陽電池セルの光電変換効率の測定結果を図23に示す。図23は、本発明の実施の形態3における実施例3および比較例2の太陽電池セルの光電変換効率を示す図である。図23に示す光電変換効率は、120枚の太陽電池セルの光電変換効率の平均値である。
図23から、第1遮蔽板14を備える実施の形態1にかかる横型拡散炉20を用いて作製した実施例3の太陽電池セルの光電変換効率は、遮蔽板なしの横型拡散炉を用いて作製した比較例2の太陽電池セルの光電変換効率よりも向上していることが分かる。これにより、第1遮蔽板14を備える横型拡散炉20を用いることで、太陽電池セルの光電変換効率の向上が図れることが確認された。
以上の実施の形態に示した構成は、本発明の内容の一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 子ボート、2 シリコンウェハ、3 親ボート、4 車輪、5 車輪の補強部、6 親ボートの補強部、7 ヒートバリア、8 石英チューブ、9 ヒータ、10 供給口、11 排気口、12 扉、13 原料ガス、14 第1遮蔽板、16 第2遮蔽板、17 供給孔、20,30 横型拡散炉、41 p型単結晶シリコンウェハ、41A 受光面、41B 裏面、41T 凹凸、42 n型不純物拡散層、43 反射防止膜、44 受光面電極、45 裏面電極、101 ダミーウェハ。

Claims (8)

  1. 水平状態に配置され、一端側にプロセスガスの供給口が設けられ、他端側に前記プロセスガスの排気口が設けられた横長形状のプロセスチューブと、
    前記プロセスチューブ内を加熱するヒータと、
    被処理基板を立てた状態で保持する第1ボートと、
    下部に複数の移動用車輪を有して移動可能とされ、前記第1ボートを載置して前記プロセスチューブ内に水平状態に載置される横長形状の第2ボートと、
    前記第2ボートにおける前記移動用車輪の上部と、前記移動用車輪を連結している車輪軸の上部とを覆う第1遮蔽板と、
    を備え
    前記移動用車輪は、前記第2ボートに載置された前記第1ボートに保持された前記被処理基板よりも下方に位置すること、
    を特徴とする横型拡散炉。
  2. 前記被処理基板は、面内方向が前記プロセスガスの供給口から前記プロセスチューブ内に導入されるプロセスガスの導入方向と平行な方向または垂直な方向とされて前記プロセスチューブ内に配置されていること、
    を特徴とする請求項1に記載の横型拡散炉。
  3. 前記プロセスガスが流通可能とされた供給孔が設けられ、前記第2ボートに載置された前記第1ボートの直下領域を覆った状態で配置された第2遮蔽板を備えること、
    を特徴とする請求項1または2に記載の横型拡散炉。
  4. 前記供給孔の開口面積の割合は、20%以上50%以下であること、
    を特徴とする請求項3に記載の横型拡散炉。
  5. 前記供給孔の開口面積の割合が、前記プロセスガスの供給口から離れるにつれて高くされていること、
    を特徴とする請求項3に記載の横型拡散炉。
  6. 前記プロセスガスは、オキシ塩化リンおよびリン化水素の少なくとも1つを含むこと、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の横型拡散炉。
  7. 前記プロセスガスは、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素およびジボランのうちの少なくとも1つを含むこと、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の横型拡散炉。
  8. 第1導電型の半導体ウェハに対して第2導電型の不純物を拡散させて前記半導体ウェハの表面に不純物拡散層を形成することにより前記半導体ウェハにpn接合を形成する不純物拡散層形成工程を含む太陽電池セルの製造方法であって、
    前記不純物拡散層形成工程では、請求項1から7のいずれか1つに記載された横型拡散炉を用いて前記不純物拡散層を形成する不純物拡散処理を行うこと、
    を特徴とする太陽電池セルの製造方法。
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