以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明を省略する場合がある。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1に係るプリントシステム1000の構成を示すブロック図である。図1を参照して、プリントシステム1000は、プリント端末100と、画像サーバー200とを含む。なお、図1では、説明の都合上、プリントシステム1000に含まれない、後述のメールサーバー300、携帯通信端末400およびインターネット11を示している。
携帯通信端末400は、ユーザーが携帯可能な通信端末である。携帯通信端末400は、例えば、携帯電話、スマートフォン等である。携帯通信端末400は、文字、画像等を表示するための画面を有する。携帯通信端末400は、電子メール等を送受信する機能、電子メールに添付された画像等を画面に表示する機能等を有する。
図1に示すように、プリント端末100は、インターネット11を介して、画像サーバー200に接続されている。すなわち、プリント端末100は、画像サーバー200と通信する。プリント端末100は、例えば、写真店等に設置される。
プリント端末100は、制御部101と、表示部110と、音声出力部120と、画像取得部130と、料金精算器140と、印刷部150と、入力部160と、識別情報生成部170と、メール配信部190と、ネットワークI/F(インタフェース)102とを備える。
制御部101、表示部110、音声出力部120、画像取得部130、料金精算器140、印刷部150、入力部160、識別情報生成部170およびメール配信部190の全てまたは一部は、ハードウエアの電気回路で構成される信号処理回路で構成される。なお、制御部101、表示部110、音声出力部120、画像取得部130、料金精算器140、印刷部150、入力部160、識別情報生成部170およびメール配信部190の全てまたは一部は、CPU(Central Processing Unit)等のプロセッサにより実行される、プログラムのモジュールであってもよい。
制御部101は、プリント端末100が備える各構成要素(例えば、表示部110)と接続されている。制御部101は、後述の各種処理を行う。例えば、制御部101は、各構成要素の状態の管理、各構成要素への指示等を行う。すなわち、制御部101は、プリント端末100が備える各構成要素を制御する。
表示部110および音声出力部120は、画像および音声により、ユーザーに操作等の指示を提示する指示部として機能する。表示部110は、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等である。表示部110は、プリント端末100の状態に応じた画像を表示する。音声出力部120は、スピーカーである。
画像取得部130は、プリント端末100に設けられた記録媒体挿入部(図示せず)に記録媒体が挿入された場合、当該記録媒体から画像を読み出す。当該記録媒体は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disk)、カード型メディア等である。当該カード型メディアは、例えば、SD(Secure Digital)メモリカードである。
また、画像取得部130は、詳細は後述するが、画像サーバー200から画像を取得(ダウンロード)するための処理を行う。
料金精算器140は、コインメック、ビルバリなどの現金投入型の課金機である。料金精算器140は、図示しない料金投入口を含む。料金精算器140は、ユーザーが料金投入口に投入した料金を精算する。なお、料金精算器140は、上記課金機に限定されず、Edy(登録商標)などの電子マネー対応機器であってもよい。
印刷部150は、昇華型プリンター、インクジェット型プリンター等である。印刷部150は、詳細は後述するが、シート状の印刷メディアに画像を印刷する。印刷メディアは、例えば、普通紙、保護層付き普通紙、シール紙などである。
入力部160は、ユーザーが、プリント端末100に対し指示を与えるためのインタフェースである。入力部160は、タッチパネル、キーボード、マウスなどから構成される。ユーザーは、入力部160を用いた操作を行うことにより、メニューの選択、印刷枚数、画像の選択等の操作を行うことができる。以下においては、ユーザーが、入力部160を使用して行う操作を、「操作U」ともいう。
識別情報生成部170は、詳細は後述するが、画像を使用して識別情報を生成する。以下においては、識別情報の生成に使用される候補となる画像を、「情報用画像」ともいう。当該識別情報は、画像を識別するための情報である。識別情報は、文字、数字等から構成される。なお、識別情報は、詳細は後述するが、当該識別情報に関連付けられた画像(後述の記憶対象画像)を含むディレクトリを識別するための記憶先識別情報でもある。
メール配信部190は、詳細は後述するが、情報を添付した電子メールを配信する。
ネットワークI/F102は、インターネット11を介して、画像サーバー200およびメールサーバー300と通信する。
画像サーバー200は、ネットワークI/F202と、記憶部210と、制御部220とを備える。
ネットワークI/F202は、インターネット11を介して、プリント端末100およびメールサーバー300と通信する。記憶部210は、データを記憶する。記憶部210は、例えば、HDD(Hard disk drive)である。記憶部210の詳細については、後述する。
制御部220は、画像サーバー200内の各構成要素と接続される。制御部220は、画像サーバー200内の各構成要素(例えば、記憶部210)を制御する。また、制御部220は、後述の各種処理を行う。
制御部220は、識別情報処理部221と、有効期限管理部222とを含む。識別情報処理部221は、詳細は後述するが、記憶部210に記憶されている各識別情報に関連付けられた有効期限を読み出す。有効期限管理部222は、詳細は後述するが、記憶部210に記憶されている有効期限が切れているか否かを監視している。
以下においては、プリント端末100が行う処理を、「画像対応処理」ともいう。
次に、画像対応処理に含まれる、識別情報を生成する処理、画像を画像サーバー200に記憶させるための処理等について説明する。図2は、画像対応処理のフローチャートである。
画像対応処理では、まず、ステップS110の処理が行われる。ステップS110では、プリント端末100が、画像に対する処理をユーザーが選択するためのメニュー画像を、表示部110に表示させる。当該メニュー画像には、画像に対する処理を選択するための指示が示される。
具体的には、当該メニュー画像には、画像に対する処理として、画像の読み出し、または、画像のダウンロードのいずれを行うかの指示が示される。なお、メニュー画像の表示とともに、音声出力部120が音声を出力することにより、ユーザーが行うべき操作の指示が当該ユーザーに通知される。
ユーザーは、メニュー画像を参照して、読み出し指示操作または後述のダウンロード指示操作を行う。当該読み出し指示操作は、ユーザーが、画像の読み出しを希望していることを、プリント端末100に通知するための操作Uである。以下においては、プリント端末100が通信可能な対象物を、「通信対象物」ともいう。
読み出し指示操作が行われた場合、プリント端末100の状態は、後述の画像読み出し処理を行うための待機状態となり、表示部110および音声出力部120により、後述の画像読み出し処理を行うためにユーザーが行うべき操作の指示が当該ユーザーに通知される。
次に、ユーザーは、プリント端末100からの指示に従って、複数の画像が記録された記録媒体を、記録媒体挿入部(図示せず)に挿入する。この場合、記録媒体は通信対象物である。そして、ユーザーは、入力部160を使用して、プリント端末100に画像の読み出しを行わせるための操作Uを行う。これにより、画像読み出し処理が行われる(S120)。
なお、ユーザーは、複数の画像を記憶している携帯通信端末400がプリント端末100と通信できるようにするための動作を行ってもよい。当該動作は、例えば、携帯通信端末400とプリント端末100とを通信ケーブルにより接続する動作である。また、当該動作は、例えば、携帯通信端末400がプリント端末100に対し無線通信を行うことができるようにするための設定の操作である。当該無線通信は、例えば、Wi−Fi(Wireless Fidelity)に基づいた通信である。なお、「Wi−Fi」は登録商標である。この場合、携帯通信端末400は通信対象物である。そして、ユーザーは、入力部160を使用して、プリント端末100に画像の読み出しを行わせるための操作Uを行う。これにより、画像読み出し処理が行われる(S120)。
画像読み出し処理では、画像取得部130が、通信対象物(記録媒体または携帯通信端末400)から複数の画像を読み出す。そして、表示部110は、読み出された複数の画像を表示する。以下においては、ユーザーが印刷を望む画像を、「印刷対象画像」ともいう。
次に、プリント端末100からの指示に従って、ユーザーは、入力部160を使用して、表示部110が表示している複数の画像から印刷対象画像を選択する。なお、選択される印刷対象画像の数は、2以上および1のいずれであってもよい。また、ユーザーは、印刷対象画像の選択に加え、当該印刷対象画像の印刷対象となる印刷メディア、印刷サイズおよび印刷枚数の選択を行う。これにより、制御部101は、選択された印刷対象画像、印刷メディア、印刷サイズおよび印刷枚数を示す印刷用情報を認識する(S130)。
印刷サイズは、写真店などで印刷可能なサイズである。印刷サイズは、例えば、葉書きサイズ(ポストサイズ)、L判、2L判等である。印刷枚数は、印刷対象画像を印刷する印刷メディアの数である。
次に、プリント端末100は、表示部110および音声出力部120の両方または一方を使用して、ユーザーに対し、画像のアップロードをするか否かを問い合わせる処理を行う。
ユーザーは、画像のアップロードを行うことを望む場合、アップロード承諾操作を行う。アップロード承諾操作は、例えば、入力部160を使用して、画像のアップロードを承諾したことを示すため操作である。アップロード承諾操作が行われた場合(S140でYES)、処理はステップS141へ移行する。一方、アップロード承諾操作が行われない場合(S140でNO)、処理は後述のステップS153へ移行する。
次に、ユーザーは、入力部160を使用して、選択した印刷対象画像のうち、画像サーバー200にアップロードする画像を選択する。当該アップロードする画像は、画像サーバー200に記憶させるための画像である。以下においては、画像サーバー200に記憶させる対象となる画像を、「記憶対象画像」ともいう。すなわち、記憶対象画像は、印刷対象画像である。これにより、制御部101は、選択された記憶対象画像を認識する(S141)。なお、選択された記憶対象画像の数は、2以上および1のいずれであってもよい。
次に、プリント端末100は、表示部110および音声出力部120の両方または一方を使用して、ユーザーに対し、ステップS120の画像読み出し処理により、表示部110に表示された複数の画像から、情報用画像を選択するように指示する。当該情報用画像は、前述したように、前述の識別情報の生成に使用される画像である。
ユーザーは、入力部160を使用して、表示部110が表示している複数の画像から情報用画像を選択する操作U(以下、「画像選択操作」ともいう)を行う。これにより、識別情報生成部170は、情報用画像を認識する(S142)。
なお、当該情報用画像は、表示された複数の画像から選択された画像である。そのため、情報用画像は、選択された画像によって画像の種類が異なる。情報用画像は、例えば、記憶対象画像としての印刷対象画像である場合がある。また、情報用画像は、例えば、記憶対象画像でない印刷対象画像である場合がある。また、情報用画像は、表示部110に表示された複数の画像のうち、印刷対象画像以外の画像(以下、「非印刷対象画像」ともいう)である場合がある。例えば、記憶対象画像としての印刷対象画像である情報用画像は、非印刷対象画像である情報用画像とは異なる。
ここで、情報用画像の役割について説明する。図3は、識別情報を説明するための図である。図3(a)は、識別情報を構成する複数の情報が示される。ファイル名とは、情報用画像のファイル名である。画像サイズは、情報用画像の横方向の画素数と情報用画像の縦方向の画素数とにより表現される。図3(a)において、画像サイズを示す「1280×800」は、例えば、情報用画像の横方向の画素数が1280であり、情報用画像の縦方向の画素数が800であることを示す。
また、図3(a)のヒストグラムとは、ヒストグラムのパターン化データである。ヒストグラムのパターン化データは、詳細は後述するが、情報用画像をヒストグラムで表現した場合における当該ヒストグラムの値を示すデータである。以下においては、ヒストグラムのパターン化データを、簡略して、「パターン化データHpd」ともいう。なお、パターン化データHpdの生成方法は後述する。
図3(b)は、識別情報の一例を示す図である。図3(b)の識別情報は、一例として、図3(a)のファイル名、画像サイズおよびパターン化データHpdを、当該ファイル名、画像サイズおよびパターン化データHpdの順で接続した情報である。すなわち、識別情報は、ファイル名、画像サイズおよびパターン化データHpdから構成される。
なお、識別情報を構成する各情報は、ファイル名、画像サイズ、パターン化データHpd等に限定されない。識別情報を構成する各情報は、例えば、カメラ名、絞り値、露出時間、焦点距離、画像の一部のデータ等であってもよい。当該カメラ名は、情報用画像を得るために撮影を行ったカメラの名称である。
また、セキュリティーを向上するために、識別情報を構成する各情報の接続順序に一定の規則を設け、当該規則に従った順序で各情報を接続した情報を、識別情報としてもよい。また、識別情報を、汎用の暗号化技術などを用いてさらに複雑化してもよい。
次に、パターン化データHpdの生成方法について説明する。ここで、以下の前提A1を考慮する。前提A1では、情報用画像は、図4の画像G10である。また、前提A1では、画像G10のファイル名は、「IMG00101」である。また、前提A1では、画像G10のサイズは、「1280×800」である。また、前提A1では、詳細は後述するが、図3(b)の識別情報が、画像G10のヒストグラムのデータを使用して生成される。
なお、プリント端末100は、画像の特徴を抽出するための各種処理を行う機能を有する。プリント端末100は、当該各種処理に含まれる処理として、画像のヒストグラムを生成する処理を行う機能(以下、ヒストグラム生成機能)を有する。ヒストグラム生成機能は、例えば、識別情報生成部170または制御部101が有する。
図5は、画像G10のヒストグラムを示す。当該画像G10は、赤色画像、緑色画像および青色画像を合成して構成される。赤色画像は、画像G10に含まれる、赤色で表現される画像である。緑色画像は、画像G10に含まれる、緑色で表現される画像である。青色画像は、画像G10に含まれる、青色で表現される画像である。
以下においては、赤色画像を示す画像データを「Rデータ」ともいう。また、以下においては、緑色画像を示す画像データを「Gデータ」ともいう。また、以下においては、青色画像を示す画像データを「Bデータ」ともいう。すなわち、画像G10は、Rデータ、GデータおよびBデータから構成される。以下においては、赤色画像、緑色画像および青色画像の各々を、総括的に、「色画像」ともいう。
また、前提A1では、Rデータ、GデータおよびBデータの各々は、8ビットで表現される画像データである。すなわち、Rデータ、GデータおよびBデータの各々は、色画像を構成する各画素値を、0から255のいずれかで表現する。また、前提A1では、画素が暗い程、画素値は0に近い値となる。また、前提A1では、画素が明るい程、画素値は255に近い値となる。
以下においては、赤色画像を構成する各画素を、「赤画素」ともいう。また、以下においては、赤色画像を構成する各赤画素の総数を、「画素数Rn」ともいう。また、以下においては、緑色画像を構成する各画素を、「緑画素」ともいう。また、以下においては、緑色画像を構成する各緑画素の総数を、「画素数Gn」ともいう。また、以下においては、青色画像を構成する各画素を、「青画素」ともいう。また、以下においては、青色画像を構成する各青画素の総数を、「画素数Bn」ともいう。
以下においては、Rデータのヒストグラムを、「ヒストグラムHg1R」ともいう。ヒストグラムHg1Rは、赤画素の各画素値と、当該各画素値を示す赤画素の数との関係を示す。また、以下においては、Gデータのヒストグラムを、「ヒストグラムHg1G」ともいう。ヒストグラムHg1Gは、緑画素の各画素値と、当該各画素値を示す緑画素の数との関係を示す。また、以下においては、Bデータのヒストグラムを、「ヒストグラムHg1B」ともいう。ヒストグラムHg1Bは、青画素の各画素値と、当該各画素値を示す青画素の数との関係を示す。
図5(a)は、RデータのヒストグラムHg1Rの一例を示す。ヒストグラムHg1Rの横軸は、赤画素の各画素値を示す。ヒストグラムHg1Rの縦軸は、当該各画素値を示す赤画素の数を示す。例えば、図5(a)のヒストグラムHg1Rは、画素値“255”を示す赤画素が存在しないことを示す。なお、ヒストグラムHg1Rの縦軸は、上記に限定されず、例えば、画素数Rnに対する、特定の画素値を示す赤画素の数の割合(頻度)を示してもよい。
図5(b)は、GデータのヒストグラムHg1Gの一例を示す。ヒストグラムHg1Gの横軸は、緑画素の各画素値を示す。ヒストグラムHg1Gの縦軸は、当該各画素値を示す緑画素の数を示す。なお、ヒストグラムHg1Gの縦軸は、上記に限定されず、例えば、画素数Gnに対する、特定の画素値を示す緑画素の数の割合(頻度)を示してもよい。
図5(c)は、BデータのヒストグラムHg1Bの一例を示す。ヒストグラムHg1Bの横軸は、青画素の各画素値を示す。ヒストグラムHg1Bの縦軸は、当該各画素値を示す青画素の数を示す。なお、ヒストグラムHg1Bの縦軸は、上記に限定されず、例えば、画素数Bnに対する、特定の画素値を示す青画素の数の割合(頻度)を示してもよい。以下においては、ヒストグラムHg1R,Hg1G,Hg1Bの各々を、総括的に、「ヒストグラムHg1」ともいう。
なお、各ヒストグラムHg1は、256種類の画素値を表現するために、256個のデータで表現される。そのため、各ヒストグラムHg1を表現するための各データを、単純に羅列した場合、256×3=768より、768個のデータが羅列される。そのため、仮に、当該768個のデータを使用して、識別情報を生成した場合、当該識別情報の量が非常に多くなる。
そこで、本実施の形態では、識別情報の量が多くなることを防ぐために、各ヒストグラムHg1の横軸を複数のブロックに分割することにより、当該ヒストグラムHg1をパターン化(簡略化)する。具体的には、各ヒストグラムHg1の各画素値(0から255)を、4つの範囲に分類する。そして、各範囲に属する各画素値を示す画素の総数を、パターン値として表現する。
以下においては、分類された4つの範囲を、それぞれ、範囲SC1,SC2,SC3,SC4ともいう。例えば、範囲SC1は、0から63まで範囲である。また、例えば、範囲SC2は、64から127まで範囲である。
以下においては、パターン化(簡略化)されたヒストグラムHg1Rを、「ヒストグラムHg2R」ともいう。また、以下においては、パターン化(簡略化)されたヒストグラムHg1Gを、「ヒストグラムHg2G」ともいう。また、以下においては、パターン化(簡略化)されたヒストグラムHg1Bを、「ヒストグラムHg2B」ともいう。
図6は、パターン化されたヒストグラムを示す図である。図6(a)は、パターン化されたヒストグラムHg2Rの一例を示す。図6(b)は、パターン化されたヒストグラムHg2Gの一例を示す。図6(c)は、パターン化されたヒストグラムHg2Bの一例を示す。
図6(a)のヒストグラムHg2Rは、例えば、範囲SC1(0から63)の画素値を示す赤画素の総数(パターン値)が、406であることを示す。また、ヒストグラムHg2Rは、例えば、範囲SC2(64から127)の画素値を示す赤画素の総数(パターン値)が、735であることを示す。すなわち、ヒストグラムHg2Rは、4つのパターン値(406,735,810,275)を示す。
なお、図6(b)のヒストグラムHg2Gは、ヒストグラムHg2Rと同様に、4つのパターン値(502,225,513,102)を示す。また、図6(c)のヒストグラムHg2Bは、ヒストグラムHg2Rと同様に、4つのパターン値(97,187,491,106)を示す。
以下においては、ヒストグラムHg2Rを示すデータを、「パターン化データHD2R」ともいう。また、以下においては、ヒストグラムHg2Gを示すデータを、「パターン化データHD2G」ともいう。また、以下においては、ヒストグラムHg2Bを示すデータを、「パターン化データHD2B」ともいう。また、以下においては、パターン化データHD2R,HD2G,HD2Bの各々を、総括的に、「パターン化データHD2」ともいう。
前述のパターン化データHpdは、パターン化データHD2R,HD2G,HD2Bを、当該パターン化データHD2R,HD2G,HD2Bの順で接続した情報である。
パターン化データHD2Rは、図6(a)のヒストグラムHg2Rが示す4つのパターン値(406,735,810,275)を接続した「406735810275」である。また、パターン化データHD2Gは、図6(b)のヒストグラムHg2Gが示す4つのパターン値(502,225,513,102)を接続した「502225513102」である。また、パターン化データHD2Bは、図6(c)のヒストグラムHg2Bが示す4つのパターン値(97,187,491,106)を接続した「97187491106」である。
前述したように、パターン化データHpdは、パターン化データHD2R,HD2G,HD2Bを接続したデータである。すなわち、パターン化データHpdは、図3(a)の「ヒストグラム」に対応づけて示される数字群となる。以上により、パターン化データHpdは、4×3=12より、12個のデータで構成することができる。これにより、パターン化データHpdを使用して生成される識別情報の量が多くなることを防ぐことができる。
再び、図2を参照して、ステップS142の処理の後、画像判定処理が行われる(S143)。以下においては、識別情報を生成するために必要な情報を、「生成情報」ともいう。生成情報は、情報用画像の特徴を示す情報である。生成情報は、例えば、情報用画像から得られる前述のヒストグラムのデータである。なお、生成情報は、例えば、絞り値、露出時間等であってもよい。
また、以下においては、ステップS142において識別情報生成部170が認識した、ユーザーにより選択された情報用画像を、「選択情報用画像」ともいう。また、以下においては、識別情報を生成するために適さない画像を、「不適切画像」ともいう。不適切画像は、選択情報用画像から、前述の生成情報が得られない画像である。不適切画像は、例えば、1種類の色のみを示すベタ画像である。当該1種類の色は、例えば、白、グレー、黒等である。
画像判定処理では、識別情報生成部170が、選択情報用画像が、識別情報を生成するために適した画像であるか否かを判定する。具体的には、選択情報用画像が、不適切画像であるか否かを判定する。選択情報用画像が不適切画像である場合、識別情報生成部170は、当該選択情報用画像から生成情報が得られない。この場合、表示部110および音声出力部120の両方または一方は報知処理を行う。
報知処理は、表示部110が表示している複数の画像のうち、当該選択情報用画像と異なる画像を、情報用画像として選択することを指示するための処理(以下、「処理Na」ともいう)である。
処理Naである報知処理では、例えば、表示部110が、制御部101の制御に従って、選択指示メッセージを表示する。選択指示メッセージは、例えば、「表示されている複数の画像のうち、選択された画像と異なる画像を、再度選択してください」というメッセージである。この場合、表示部110は、選択指示メッセージにより報知を行う報知部である。
また、報知処理では、例えば、音声出力部120が、制御部101の制御に従って、選択指示メッセージを示す音声を出力してもよい。この場合、音声出力部120は、選択指示メッセージにより報知を行う報知部である。また、報知処理では、表示部110および音声出力部120の両方が上記処理を行ってもよい。
なお、報知処理は、上記処理に限定されず、例えば、選択情報用画像が識別情報の生成に使用できない画像であることを報知する処理(以下、「処理Nb」ともいう)であってもよい。
処理Nbである報知処理では、表示部110が、制御部101の制御に従って、報知メッセージを表示する。当該報知メッセージは、例えば、「選択された画像は、識別情報の生成に使用できません」というメッセージである。この場合、表示部110は、報知メッセージにより報知を行う報知部である。
また、処理Nbである報知処理では、音声出力部120が、制御部101の制御に従って、報知メッセージを示す音声を出力してもよい。この場合、音声出力部120は、報知メッセージにより報知を行う報知部である。また、処理Nbである報知処理では、表示部110および音声出力部120の両方が上記処理を行ってもよい。
また、報知処理は、処理Naおよび処理Nbの両方であってもよい。この場合、報知処理では、表示部110が、制御部101の制御に従って、報知メッセージおよび選択指示メッセージを表示する。また、報知処理では、音声出力部120が、制御部101の制御に従って、報知メッセージおよび選択指示メッセージを示す音声を出力してもよい。
表示部110に選択指示メッセージが表示された場合、ユーザーは、表示部110が表示している複数の画像から、選択情報用画像とは別の情報用画像を選択する。これにより、識別情報生成部170は、別の情報用画像を、新たな情報用画像として認識する。
なお、前述の画像判定処理において、選択情報用画像が不適切画像でないと判定された場合、前述の報知処理は行われず、処理はステップS144へ移行する。なお、選択情報用画像が不適切画像でない場合、選択情報用画像から前述の生成情報を得ることができる。
ステップS144では、識別情報生成処理が行われる。識別情報生成処理では、識別情報生成部170が、選択情報用画像から、前述の生成情報を得る。そして、識別情報生成部170は、生成情報を使用して識別情報を生成する。
ここで、前述の前提A1における識別情報生成処理について説明する。前提A1における識別情報生成処理では、識別情報生成部170が、図4の画像G10から、図5のヒストグラムHg1R,Hg1G,Hg1Bを生成する。当該ヒストグラムHg1R,Hg1G,Hg1Bは、識別情報を生成するための生成情報である。
そして、識別情報生成部170は、生成情報であるヒストグラムHg1R,Hg1G,Hg1Bを使用して、前述した方法により、パターン化データHD2R,HD2G,HD2Bを生成する。次に、識別情報生成部170は、パターン化データHD2R,HD2G,HD2Bを使用して、前述した方法により、パターン化データHpdを生成する。
そして、識別情報生成部170は、前述した方法により、図3(a)のファイル名、画像サイズおよびパターン化データHpdを、当該ファイル名、画像サイズおよびパターン化データHpdの順で接続することにより、図3(b)の識別情報を生成する。
次に、制御部101が、生成された最新の識別情報と同一の識別情報を画像サーバー200の記憶部210に記憶されているか否かを、当該画像サーバー200に問い合わせる。画像サーバー200に対する当該問い合わせは、ネットワークI/F102およびインターネット11を介して行われる。
同一の識別情報が記憶部210に記憶されている場合(S150でYES)、プリント端末100は、表示部110に前述の選択指示メッセージを表示させる。そして、ユーザーが、前述の画像選択操作を行った場合、ステップS142の処理が行われる。一方、同一の識別情報が記憶部210に記憶されていない場合(S150でNO)、処理はステップS151へ移行する。
ステップS151では、メールアドレス取得処理が行われる。メールアドレス取得処理では、プリント端末100が提示するガイダンスなどに従い、ユーザーは、入力部160を使用して、選択情報用画像を添付した電子メールの宛先であるメールアドレスを入力する。当該メールアドレスは、ユーザーが携帯している携帯通信端末400に割り当てられたメールアドレスである。これにより、制御部101は、メールアドレスを取得する(S151)。以下においては、ステップS151において取得されたメールアドレスを、「取得メールアドレス」ともいう。
次に、ユーザーは、入力部160を使用して、記憶対象画像に対し、有効期限を設定する。当該有効期限は、画像サーバー200が、記憶対象画像を記憶している期限である。有効期限は、例えば、日付で表現される。これにより、制御部101は、設定された有効期限を取得する(S152)。
有効期限は、主に、記憶対象画像が画像サーバー200から流出した場合などの最悪のケースを想定し、必要以上の期間にわたって、画像サーバー200に蓄積しないことを目的として利用される。また、有効期限は、画像サーバー200に、長期間にわたって同一画像が記憶されることによるサーバー容量の増大化を防ぐことも目的として利用される。有効期限の上限は、記憶部210の記憶容量等に基づいて予め設定されている。そのため、有効期限の上限を超える有効期限の設定はできないようにしてもよい。
次に、ユーザーは、プリント端末100による指示に従い、料金精算器140に設けられた料金投入口に料金を投入する。これにより、料金精算器140は、料金を取得する(S153)。
料金精算器140により取得される料金は、印刷対象画像(記憶対象画像)を印刷するための料金と、記憶対象画像を画像サーバー200にアップロードするための料金との合計料金である。当該合計料金は、制御部101が算出する。なお、取得される料金は、記憶対象画像を画像サーバー200にアップロードするための料金を含まなくてもよい。そして、料金精算器140は、取得した料金を精算する。
料金が取得されると、印刷部150は、印刷対象画像を、印刷メディアに印刷する(S161)。以下においては、画像(印刷対象画像)が印刷された印刷メディアを、「印刷物」ともいう。そして、プリント端末100は、印刷物を外部に排出する(S171)。これにより、ユーザーは、印刷物を受け取る。そして、印刷サービスは完了する。
なお、前述のアップロード承諾操作が行われた場合、ステップS161の処理と並行して、ステップS162のアップロード処理が行われる。アップロード処理では、制御部101が、ネットワークI/F102を利用して、識別情報、有効期限および記憶対象画像を、画像サーバー200へアップロード(送信)する。すなわち、ネットワークI/F102は、少なくとも記憶対象画像と生成された識別情報とを画像サーバー200へ送信する通信部である。
また、アップロードされる当該識別情報は、当該記憶対象画像を識別するための情報である。また、アップロードされる当該有効期限は、ステップS152により取得された有効期限である。当該識別情報は、例えば、図3(b)に示される識別情報である。また、アップロードされる当該記憶対象画像は、ステップS141において選択された記憶対象画像である。なお、アップロードされる当該記憶対象画像の数は、2以上または1である。
次に、識別情報、有効期限および記憶対象画像がアップロードされた場合における、画像サーバー200の動作について説明する。画像サーバー200では、制御部220が、ステップS162のアップロード処理により、ネットワークI/F202を介して、識別情報、有効期限および記憶対象画像を受信した場合、当該識別情報、当該有効期限および当該記憶対象画像を互いに関連付けて、記憶部210に記憶させる。
具体的には、制御部220は、識別情報、有効期限および記憶対象画像を受信する毎に、記憶部210内にディレクトリ211を生成する。そして、制御部220は、当該ディレクトリ211内に、受信した識別情報、有効期限および記憶対象画像を互いに関連付けて記憶する。識別情報は、当該識別情報に関連付けられた画像(記憶対象画像)を識別するための情報である。また、識別情報は、当該識別情報に関連付けられた画像(記憶対象画像)を含むディレクトリ211を識別するための記憶先識別情報でもある。
なお、記憶対象画像の数が2以上の場合、1つのディレクトリ211内には2以上の画像(記憶対象画像)が記憶される。
ステップS162の処理が行われる毎に、制御部220は、新たなディレクトリ211を生成し、当該ディレクトリ211内に、受信した識別情報、有効期限および記憶対象画像を互いに関連付けて記憶する。これにより、記憶部210には、識別情報、有効期限および画像(記憶対象画像)を互いに関連付けて記憶する複数のディレクトリ211が生成される。
なお、本実施の形態の処理では、有効期限を使用しない構成(以下、「変形構成A1」ともいう)としてもよい。変形構成A1が適用されたアップロード処理では、制御部101は、識別情報および記憶対象画像を、画像サーバー200へアップロード(送信)する。
また、変形構成A1が適用された画像サーバー200は、プリント端末100から記憶対象画像と識別情報とを受信した場合、当該記憶対象画像および当該識別情報を互いに関連付けて記憶する。これにより、当該画像サーバー200には、プリント端末100から送信された、記憶対象画像および識別情報が互いに関連付けて記憶される。
具体的には、変形構成A1では、制御部220は、識別情報および記憶対象画像を受信する毎に、記憶部210内にディレクトリ211を生成する。そして、制御部220は、当該ディレクトリ211内に、受信した識別情報および記憶対象画像を互いに関連付けて記憶する。
また、前述のアップロード承諾操作が行われた場合、ステップS161の処理と並行して、ステップS163のメール配信処理が行われる。メール配信処理では、メール配信部190が、携帯通信端末400に割り当てられたメールアドレスを利用して、情報用画像が添付された電子メールを当該携帯通信端末400へ配信する。当該情報用画像は、ステップS144の識別情報生成処理において、識別情報の生成に使用された画像である。また、メール配信部190が配信する電子メールは、有効期限を示す。当該有効期限は、ステップS152により、制御部101が取得した有効期限である。すなわち、当該有効期限は、ステップS162でアップロードされている記憶対象画像に対して、ユーザーにより設定された有効期限である。
具体的には、まず、メール配信部190は、有効期限を示し、かつ、情報用画像を添付した電子メール(以下、「画像添付電子メール」ともいう)を生成する。そして、メール配信部190は、ステップS151により取得された取得メールアドレス宛の当該画像添付電子メールを、インターネット11へ配信する。
メールサーバー300は、インターネット11を介して、画像添付電子メールを受信し、当該画像添付電子メールを、取得メールアドレス宛へ送信する。取得メールアドレスは、携帯通信端末400に割り当てられたメールアドレスである。これにより、ユーザーが所持している携帯通信端末400は、有効期限を示す画像添付電子メールを受信する。
携帯通信端末400は、画像添付電子メールを受信した場合、当該画像添付電子メールが示す有効期限を、当該携帯通信端末400の画面に表示する。これにより、ユーザーは、画像サーバー200にアップロードされた記憶対象画像に対して設定された有効期限を把握することができる。
なお、メール配信部190が配信する電子メールは、必ずしも有効期限を示す必要はない。すなわち、メール配信部190が配信する電子メールは、有効期限を示さない構成としてもよい。
なお、画像サーバー200は、他の処理とは独立して、有効期限判定処理を行っている。有効期限判定処理では、識別情報処理部221が、各ディレクトリ211の有効期限を読み出す。そして、有効期限管理部222が、読み出された当該有効期限が切れているか否かを判定(監視)している。有効期限が切れているとは、当該有効期限が示す日付が、有効期限判定処理が行われる最新(現在)の日付より後になっていることである。
有効期限管理部222は、有効期限が切れている当該有効期限を含むディレクトリ211が存在する場合、当該有効期限を含むディレクトリ211を削除する。すなわち、有効期限管理部222は、当該ディレクトリ211に含まれる、識別情報、有効期限および画像を削除する。画像サーバー200は、以上の有効期限判定処理を、常時、行っている。すなわち、画像サーバー200は、記憶対象画像に対して設定された有効期限まで当該記憶対象画像を記憶するように構成されている。
次に、前述の情報用画像を使用して、画像サーバー200が記憶している画像を印刷するための処理について説明する。
まず、図2のステップS110により、前述したように、表示部110にメニュー画像が表示される。前述したように、メニュー画像には、画像に対する処理として、画像の読み出し、または、画像のダウンロードのいずれを行うかの指示が示される。
ユーザーがダウンロード指示操作を行った場合、処理はステップS200へ移行する。ダウンロード指示操作は、ユーザーが、画像のダウンロードを希望していることを、プリント端末100に通知するための操作Uである。
ステップS200では、ダウンロード対応処理が行われる。図7は、ダウンロード対応処理のフローチャートである。ここで、以下の前提B1を考慮する。
前提B1では、前述のステップS163のメール配信処理により、ユーザーが所持している携帯通信端末400が画像添付電子メールを受信している。また、前提B1では、携帯通信端末400が、画像添付電子メールに添付された情報用画像を表示することにより、ユーザーは情報用画像を知っている。また、前提B1では、情報用画像は、図4の画像G10である。前提B1では、前述の前提A1と同様、図3(b)の識別情報が、画像G10のヒストグラムのデータを使用して生成される。
次に、前提B1におけるダウンロード対応処理について説明する。ダウンロード指示操作が行われた場合、プリント端末100の状態は、後述の画像読み出し処理Aを行うための待機状態となり、表示部110および音声出力部120により、後述の画像読み出し処理Aを行うためにユーザーが行うべき操作の指示が当該ユーザーに通知される。
次に、ユーザーは、プリント端末100からの指示に従って、情報用画像を含む複数の画像が記録された記録媒体を、図示しない記録媒体挿入部に挿入する。この場合、記録媒体は通信対象物である。そして、ユーザーは、入力部160を使用して、プリント端末100に画像の読み出しを行わせるための操作Uを行う。これにより、画像読み出し処理Aが行われる(S210)。
なお、ユーザーは、情報用画像を含む複数の画像を記憶している携帯通信端末400がプリント端末100と通信できるようにするための動作を行ってもよい。当該動作は、例えば、携帯通信端末400とプリント端末100とを通信ケーブルにより接続する動作である。また、当該動作は、例えば、携帯通信端末400がプリント端末100に対し無線通信を行うことができるようにするための設定の操作である。この場合、携帯通信端末400は通信対象物である。そして、ユーザーは、プリント端末100に画像の読み出しを行わせるための操作Uを行う。これにより、画像読み出し処理Aが行われる(S210)。
画像読み出し処理Aでは、画像取得部130が、通信対象物(記録媒体または携帯通信端末400)から、情報用画像を含む複数の画像を読み出す。当該複数の画像は、例えば、通信対象物に記憶されている全ての画像である。そして、表示部110は、読み出された複数の画像を表示する。
次に、プリント端末100からの指示に従って、ユーザーは、入力部160を使用して、表示部110が表示している複数の画像に含まれる情報用画像を選択する。これにより、識別情報生成部170は、情報用画像を認識する(S212)。
ステップS214では、前述のステップS144と同様に、識別情報生成処理が行われる。識別情報生成処理では、識別情報生成部170が、情報用画像から、前述の生成情報を得る。そして、識別情報生成部170は、生成情報を使用して識別情報を生成する。
ここで、前述の前提B1における識別情報生成処理について説明する。前提B1における識別情報生成処理は、前述の前提A1における識別情報生成処理と同じであるので詳細な説明は繰り返さない。前提B1における識別情報生成処理では、図3(b)の識別情報が生成される。
次に、制御部101が、生成された最新の識別情報と同一の識別情報を画像サーバー200の記憶部210に記憶されているか否かを、当該画像サーバー200に問い合わせる。画像サーバー200に対する当該問い合わせは、ネットワークI/F102およびインターネット11を介して行われる。
同一の識別情報が記憶部210に記憶されていない場合(S220でNO)、プリント端末100は、表示部110および音声出力部120の両方または一方を使用して、画像サーバー200に、画像が記憶されていない旨をユーザーに報知するための処理を行う(S290)。そして、このダウンロード対応処理は終了し、処理は図2の画像対応処理に戻り、当該画像対応処理も終了する。
一方、同一の識別情報が記憶部210に記憶されている場合(S220でYES)、処理はステップS221へ移行する。
ステップS221では、ダウンロード処理が行われる。ダウンロード処理では、画像取得部130が、識別情報を使用して、画像サーバー200に対し記憶対象画像を要求することにより、当該記憶対象画像を当該画像サーバー200から取得する。当該記憶対象画像は、識別情報と関連付けられている画像である。
具体的には、画像取得部130が、画像要求指示を、ネットワークI/F102およびインターネット11を介して、画像サーバー200へ送信する。当該画像要求指示は、ステップS214で生成された識別情報と同じ識別情報を含むディレクトリ211に含まれる画像を要求する指示である。また、画像要求指示には、ステップS214で生成された識別情報が示される。
画像サーバー200の制御部220は、画像要求指示を受信した場合、当該画像要求指示が示す識別情報と同じ識別情報を含むディレクトリ211に含まれる画像を、プリント端末100へ送信する。すなわち、画像サーバー200は、プリント端末100から要求された画像をプリント端末へ送信する。
なお、ディレクトリ211に含まれる画像の数が複数である場合、制御部220は、当該ディレクトリ211に含まれる複数の画像を、プリント端末100へ送信する。これにより、画像取得部130は、画像サーバーが送信した画像を受信する。具体的には、画像取得部130は、プリント端末100から識別情報に関連付けられた1以上の画像をダウンロードすることにより、当該1以上の画像を取得する。
次に、画像表示処理が行われる(S222)。画像表示処理では、表示部110が、画像取得部130が取得した当該1以上の画像を表示する。前述したように、ユーザーが印刷を望む画像を、「印刷対象画像」ともいう。
次に、プリント端末100からの指示に従って、ユーザーは、入力部160を使用して、表示部110が表示している1以上の画像から印刷対象画像を選択する。なお、表示部110が表示している画像の数が2以上である場合、選択される印刷対象画像の数は、2以上および1のいずれであってもよい。
また、ユーザーは、印刷対象画像の選択に加え、当該印刷対象画像の印刷対象となる印刷メディア、印刷サイズおよび印刷枚数の選択を行う。これにより、制御部101は、選択された印刷対象画像、印刷メディア、印刷サイズおよび印刷枚数を示す印刷用情報を認識する(S230)。
次に、ユーザーは、プリント端末100による指示に従い、料金精算器140に設けられた料金投入口に料金を投入する。これにより、料金精算器140は、料金を取得する(S231)。なお、ステップS231の処理は、図2のステップS153の処理と同じなので詳細な説明は繰り返さない。
料金が取得されると、印刷部150は、印刷対象画像を、印刷メディアに印刷する(S241)。すなわち、印刷部150は、画像取得部130が取得した画像である印刷対象画像を印刷メディアに印刷する。
なお、ステップS241の処理は、図2のステップS161の処理と同じなので詳細な説明は繰り返さない。そして、プリント端末100は、印刷物を外部に排出する(S251)。これにより、ユーザーは、印刷物を受け取る。そして、印刷サービスは完了する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、識別情報生成部170は、情報用画像から、識別情報を生成するために必要な生成情報を得て、当該生成情報を使用して当該識別情報を生成する。画像取得部130は、識別情報を使用して、画像サーバー200に対し、当該識別情報に関連付けられた画像を要求することにより、当該画像を当該画像サーバー200から取得する。
これにより、従来のように、カメラを利用して識別コードを読み取るための装置を、プリント端末100に設ける必要がない。また、関連技術Bと同様、ユーザーが、ユーザーID、パスワード等を入力する必要がない。
そのため、プリント端末100の構成が複雑になることを抑制しつつ、画像サーバー200に記憶された画像を迅速に印刷することができる。また、画像サーバー200に記憶されている画像を、ユーザーが指定する手間を省くことができる。
なお、上記のように、カメラを利用して識別コードを読み取るための装置をプリント端末100に設ける必要がないため、プリント端末100を安価に構成することができる。
また、本実施の形態によれば、前述の画像対応処理により、記録媒体または携帯通信端末400に記憶されている複数の画像を印刷する際に、当該複数の画像の一部を画像サーバー200にアップロードすることができる。そして、アップロードされた画像を再印刷する際、ユーザーは、ユーザーID、パスワード等を入力する必要がない。そのため、画像サーバー200に記憶された画像を迅速に、かつ確実に印刷することができる。
また、本実施の形態によれば、画像サーバー200にアップロードされる画像に、有効期限を設定することができる。そのため、有効期限内であれば、プリント端末100に対し、情報用画像を認識させるための操作を行うことにより、画像サーバー200から画像をダウンロードして、当該画像を再印刷することができる。
また、本実施の形態によれば、記憶対象画像である印刷対象の画像を、当該画像に関連付けられた識別情報とともに画像サーバー200に記憶させる。そして、識別情報の生成に使用された情報用画像を添付した電子メールを、携帯通信端末400に割り当てられたメールアドレス宛に配信する。
そして、画像の再印刷を行う場合、プリント端末100は、情報用画像を認識し、当該情報用画像を使用して、画像サーバー200が記憶している識別情報と同じ識別情報を生成する。次に、プリント端末100は、再印刷の対象となる画像を、画像サーバー200からダウンロードする。そのため、簡単に、かつ確実に再印刷を行うことができる。
また、ユーザーが、当該ユーザーの関係者等が保有するメールアドレス宛に、情報用画像が添付された電子メールを転送することにより、画像サーバー200に記憶された画像を、当該関係者と共有することができる。さらに、共有される画像を容易に再印刷することができる。
(その他の変形例)
以上、本発明に係るプリント端末について、実施の形態に基づいて説明したが、本発明は、これら実施の形態に限定されるものではない。本発明の主旨を逸脱しない範囲内で、当業者が思いつく変形を本実施の形態に施したものも、本発明に含まれる。つまり、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
また、プリント端末100は、図1に示される全ての構成要素を含まなくてもよい。すなわち、プリント端末100は、本発明の効果を実現できる最小限の構成要素のみを含めばよい。プリント端末100は、例えば、印刷部150、識別情報生成部170、ネットワークI/F102および画像取得部130のみを含む構成であってもよい。
なお、プリント端末100に含まれる各構成要素の全てまたは一部を、ハードウエアで示した構成は、例えば、以下のようになる。以下においては、プリント端末100に含まれる各構成要素の全てまたは一部を、ハードウエアで示したプリント端末を、「プリント端末hd10」ともいう。
図8は、プリント端末hd10のハードウエア構成図である。図8を参照して、プリント端末hd10は、プロセッサhd1と、メモリhd2と、印刷装置hd3と、通信装置hd4とを備える。
図1の印刷部150は、印刷装置hd3である。図1の識別情報生成部170は、プロセッサhd1がメモリhd2等に記憶されたソフトウェアのプログラムに従って各種処理を行うことにより実現される。また、図1に示される、通信部であるネットワークI/F102は、通信装置hd4である。また、図1の画像取得部130は、プロセッサhd1がメモリhd2等に記憶されたソフトウェアのプログラムに従って各種処理を行うことにより実現される。
すなわち、図1の識別情報生成部170および画像取得部130の各々は、プロセッサhd1が、メモリhd2等に記憶されたプログラムを実行することにより、当該プロセッサhd1の機能として実現される。なお、当該各機能は、例えば、複数のプロセッサhd1が連携して各種処理を行うことにより実現されてもよい。
なお、識別情報生成部170および画像取得部130の全てまたは一部は、上記の各種処理を行う、ハードウエアの電気回路で構成される信号処理回路で構成されてもよい。また、ソフトウェアで実現される識別情報生成部170および画像取得部130と、ハードウエアの識別情報生成部170および画像取得部130とを合わせた概念を考慮して、識別情報生成部170および画像取得部130における用語「部」を、用語「処理回路」に置き換えてもよい。
また、本発明は、プリント端末100が備える特徴的な構成部の動作をステップとする画像印刷方法として実現してもよい。また、本発明は、そのような画像印刷方法に含まれる各ステップをコンピュータに実行させるプログラムとして実現してもよい。また、本発明は、そのようなプログラムを格納するコンピュータ読み取り可能な記録媒体として実現されてもよい。また、当該プログラムは、インターネット等の伝送媒体を介して配信されてもよい。
また、本発明に係る画像印刷方法は、図2および図7の処理の一部または全てに相当する。本発明に係る画像印刷方法は、図2および図7における、対応する全てのステップを必ずしも含む必要はない。すなわち、本発明に係る画像印刷方法は、本発明の効果を実現できる最小限のステップのみを含めばよい。
また、画像印刷方法における各ステップの実行される順序は、本発明を具体的に説明するための一例であり、上記以外の順序であってもよい。また、画像印刷方法におけるステップの一部と、他のステップとは、互いに独立して並列に実行されてもよい。
上記実施の形態で用いた全ての数値は、本発明を具体的に説明するための一例の数値である。すなわち、本発明は、上記実施の形態で用いた各数値に制限されない。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。