JP6478323B2 - スイッチング電源装置 - Google Patents

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Description

本発明は、入力電圧を所望の電圧に変換して電子機器に供給するためのスイッチング電源装置に関し、特に安定型コンバータと非安定型コンバータを組み合わせたスイッチング電源装置に関する。
従来、スイッチング電源装置にあっては、入力電圧を所定の電圧に変換して出力電圧を得ることができる絶縁型のコンバータに非安定型コンバータを用いた例として、例えば、図8(A)に示すハーフブリッジ型のコンバータを非安定型コンバータとして動作させているものがある(特許文献1〜3参照)。
図8(A)において、非安定型コンバータは、定常動作時に、スイッチング素子32,34を固定デューティ約50%でデッドタイムを持って相補的にオン、オフしており、スイッチング素子32のオンによりコンデンサ31を介してトランス40の1次巻線42に電流を流し、2次巻線44に誘起した電圧を整流ダイオード48で整流して平滑コンデンサ52により平滑し、また、スイッチング素子34のオンによりコンデンサ33を介してトランス40の1次巻線42に逆向きに電流を流し、2次巻線46に誘起した電圧を整流ダイオード50で整流して平滑コンデンサ52により平滑している。
このスイッチング素子32,34のスイッチング動作により、トランス40の1次巻線42に常に電流が流れることになり、トランス40の電流導通率を100%近くにできるため、電流導通率が低いデューティ制御で用いられるトランスと比較すると、トランス40が有効に利用できることから、高効率のコンバータを得ることができる。
また、非安定型コンバータには、図8(B)に示すフルブリッジ型の非安定型コンバータや図8(C)に示すプッシュプル型の非安定型コンバータがある。
図8(B)に示すフルブリッジ型の非安定型コンバータは、スイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを固定デューティ約50%でデッドタイムを持って相補的にオン、オフしており、スイッチング素子32,38のオンによりトランス40の1次巻線42に電流を流し、2次巻線44に誘起した電圧を整流ダイオード48で整流して平滑コンデンサ52により平滑し、また、スイッチング素子34,36のオンによりトランス40の1次巻線42に逆向きに電流を流し、2次巻線46に誘起した電圧を整流ダイオード50で整流して平滑コンデンサ52により平滑している。
図8(C)に示すプッシュプル型の非安定型コンバータは、スイッチング素子32,34を固定デューティ約50%でデッドタイムを持って相補的にオン、オフしており、スイッチング素子32のオンによりトランス40の1次巻線42に電流を流し、2次巻線44に誘起した電圧を整流ダイオード48で整流して平滑コンデンサ52により平滑し、また、スイッチング素子34のオンによりトランス40の1次巻線43に電流を流し、2次巻線46に誘起した電圧を整流ダイオード50で整流して平滑コンデンサ52により平滑している。
このように非安定型コンバータは、トランスの導通率を高く用いる(トランスの2次巻線のデューティが、ほぼ100%)ことができるため、トランスの導通損失を低減することができる。また、スイッチング素子をデッドタイムをもって駆動することで、ソフトスイッチング動作を実現できるため、スイッチング損失も低減することができる。
図9は図8(B)に示したフルブリッジ型の非安定型コンバータにおけるソフトスイッチング動作を示したタイムチャートであり、図9(A)にスイッチング素子32,38のゲートソース間電圧VGS1,VGS4を示し、図9(B)にスイッチング素子34,36のゲートソース間電圧VGS2,VGS3を示し、図9(C)にスイッチング素子32,38のドレインソース間電圧VDS1,VDS4を示し、図9(D)にスイッチング素子34,36のドレインソース間電圧VDS2,VDS3を示している。
非安定型コンバータは、図10に示すように、期間A、B、C、Dの4つの状態を持ち、期間Bと期間Dがデッドタイム期間である。
(期間Aの動作)
期間Aでは、スイッチング素子32、38がオンし、入力電源10のプラス側、スイッチング素子32、トランス40の1次巻線42、スイッチング素子38、及び入力電源10のマイナス側となる経路で電流が流れ、トランス40の1次巻線42に入力電圧Vinが印加されて、1次巻線42の励磁インダクタンスに励磁電流が流れてトランス40に励磁エネルギーが蓄えられ、2次側に負荷が接続されていれば、期間Aにトランス40を経由して入力電源10の電力がトランス40の2次側に伝送される。
(期間Bの動作)
期間Bでは、スイッチング素子32,38がオフする。この期間は、スイッチング素子34,36もオンしない期間であり、全てのスイッチング素子32,34,36,38がオフしている期間(デッドタイム)となり、トランス40に蓄えられた励磁エネルギーが励磁電流を流し続けようとするため、トランス40の1次巻線42のドットが無い側、スイッチング素子36の寄生容量112、入力電源10、スイッチング素子34の寄生容量108、及びトランス40の1次巻線42のドットが有る側となる経路で電流が流れる。この動作により、スイッチング素子34の寄生容量108、および、スイッチング素子36の寄生容量112に蓄えられた電荷が引き抜かれる。
(期間Cの動作)
期間Cでは、スイッチング素子34,36がオンする。期間Bでスイッチング素子34,36の寄生容量108,112の電荷が引き抜かれているため、スイッチング素子34,36がオンする時は、ソフトスイッチング動作が実現できる。この期間Cは、トランス40の1次巻線42に期間Aと逆極性の入力電圧Vinが印加されるため、1次巻線42の励磁インダクタンスに期間Aと逆向きの励磁電流が流れ、トランス40に期間Aと逆極性の励磁エネルギーが蓄えられる期間となる。この期間Cは、入力電源10のプラス側、スイッチング素子36、トランス40の1次巻線42、スイッチング素子34及び入力電源10のマイナス側となる経路で電流が流れ、2次側に負荷が接続されていれば、トランス40を経由して入力電源10の電力がトランス40の2次側に伝送される。
(期間Dの動作)
期間Dでは、スイッチング素子34,36がオフする。この期間Dは、スイッチング素子32,38もオンしない期間であり、全てのスイッチング素子32,34,36,38がオフしている期間(デッドタイム)となり、トランス40に蓄えられた励磁エネルギーが励磁電流を流し続けようとするため、トランス40の1次巻線42のドットが有る側、スイッチング素子32の寄生容量104、入力電源10、スイッチング素子38の寄生容量116、トランス40の1次巻線42のドットが無い側となる経路で電流が流れ、スイッチング素子32,38の寄生容量104,116に蓄えられた電荷が引き抜かれ、次の期間Aでスイッチング素子32,38がオンするときに、ソフトスイッチング動作が実現できる。
図10はフルブリッジ回路型の非安定型コンバータにおけるソフトスイッチング動作を説明したが、ハーフブリッジ回路型の非安定型コンバータやプッシュプル回路型の非安定型コンバータにおいても、スイッチング素子がオンしている期間にトランスに蓄えられた励磁エネルギーにより流れる励磁電流がデッドタイム期間中にスイッチング素子の寄生容量の電荷を引き抜くことで、次の期間でスイッチング素子がオンするときに、ソフトスイッチング動作が実現できる。
フルブリッジ回路型、ハーフブリッジ回路型およびプッシュプル回路型の非安定型コンバータは、スイッチング素子のソフトスイッチング動作を実現できることから、スイッチング素子がオン、オフする際にサージ電圧が発生することが無く、スイッチング電源装置が発生するノイズを低減することができる。また、サージ電圧が発生しないことから、スイッチング用の半導体素子として耐電圧の低い素子を使用することができる。耐電圧が低い素子は導通抵抗が小さいため、スイッチング素子の導通損失を低減することが可能になり、スイッチング電源装置を高効率なものにすることができる。
以上の説明のように、非安定型コンバータは、高効率、低ノイズのスイッチング電源装置を作るうえで有効な回路と言える。
(非安定型コンバータを用いたスイッチング電源装置の出力電圧制御)
非安定型コンバータは、入力電圧をトランスの巻数比で変換した電圧を出力するコンバータであるため、非安定型コンバータ単体では出力電圧を所定の電圧に制御することができず、入力電圧の変動に比例して出力電圧が変動する。
そこで、出力電圧を所定の電圧に制御することができるスイッチング電源装置とするために、図11に示すように、出力電圧の制御が可能な安定型コンバータ12と直列に非安定型コンバータ14を接続して用いることが一般的である。
安定型コンバータ12は、例えば、スイッチング素子24、転流ダイオード26、出力チョークコイル28及び出力コンデンサ30により降圧チョッパー回路を構成しており、制御回路が出力するデューティ制御信号に従ってスイッチング素子24のオンデューティの制御を行ことによって出力電圧を制御することができる。
特開平07−337001号公報 特開2008−054475号公報 特開2014−220862号公報
スイッチング電源装置の使用方法として、出力電圧を大きく可変させて使用する用途がある。例えば、半導体試験装置等に試験電圧を供給するスイッチング電源装置では、試験体の特性を測定するために、スイッチング電源装置の出力電圧となる試験電圧を大きく低下させて用いる場合がある。
図11に示した非安定型コンバータ14の前段に安定型コンバータ12を接続したスイッチング電源装置において、出力電圧を大きく低下させることを可能とするためには、安定型コンバータ12に降圧チョッパー回路を用いれば良い。降圧チョッパー回路は出力電圧を大きく低下させることができるコンバータ回路であるので、非安定型コンバータ14の入力電圧を大きく低下させることができ、非安定型コンバータ14の出力電圧も大きく低下させることができる。
しかしながら、非安定型コンバータ14の前段に安定型コンバータ12として降圧チョッパー回路を設けたスイッチング電源装置は、出力電圧を低下させたときにソフトスイッチング動作が実現できなくなる問題点を持つ。
図10に示したように、非安定型コンバータは、例えば期間Aのスイッチング素子32,38がオンしている時にトランス40に励磁エネルギーを蓄え、期間Bのデッドタイム期間中にトランス40の励磁エネルギーによって流される励磁電流によってスイッチング素子34,36の寄生容量108,112に蓄えられた電荷が引き抜かれる動作が行われることで、次の期間Cでスイッチング素子34,36のソフトスイッチング動作を実現可能としている。
このように、スイッチング素子の寄生容量を引き抜くためには、トランスの励磁エネルギーがスイッチング素子の寄生容量が持つエネルギー(実際の回路では、スイッチング素子の寄生容量だけでなく、回路中の色々な部品の寄生容量に蓄えられたエネルギー)よりも大きくなければならない。
トランスに蓄えられる励磁エネルギーは、トランスの励磁インダクタンスに蓄えられるエネルギーの計算式から求められ、次の式(1)のように表される。
Figure 0006478323
U:トランスの励磁エネルギー
Lm:トランスの励磁インダクタンス
Im:スイッチング素子がオフする直前のトランスの励磁電流
トランスの励磁電流Imは、励磁インダクタンスLmに印加される電圧と時間で決定される。例えば、図8(B)に示したフルブリッジ型の非安定型コンバータでは、トランス40の励磁インダクタンスLmには非安定型コンバータの入力電圧Vin(ni)が印加される。
非安定型コンバータの入力電圧Vin(ni)が印加される時間は、スイッチング素子のオン時間であるのでTon1(=Ton2)になる。トランスの励磁電流Imは、次の式(2)で表される。
Figure 0006478323
Vin(ni):非安定型コンバータの入力電圧
Ton1:スイッチング素子32および38のオン時間(スイッチング素子34,36のオン時間Ton2に等しい)
式(1)と式(2)より、トランスの励磁エネルギーUと励磁インダクタンスLm、非安定型コンバータの入力電圧Vin(ni)およびスイッチング素子のオン時間Ton1の関係を表した次の式(3)が得られる。
Figure 0006478323
図11に示した非安定型コンバータ14の前段に安定型コンバータ12として降圧チョッパー回路を設けたスイッチング電源装置の出力電圧を低下させる場合は、非安定型コンバータ14の入力電圧Vin(ni)を低下させることになる。
式(3)から入力電圧Vin(ni)を低下させると、トランスの励磁エネルギーUが減少することが分かる。従って、非安定型コンバータ14の前段に安定型コンバータ12として降圧チョッパー回路を備えたスイッチング電源装置の出力電圧を低下させると、トランス40の励磁エネルギーUが小さくなってしまって、ソフトスイッチング動作ができなくなってしまう問題がある。
ここで、非安定型コンバータ14の前段に安定型コンバータ12として降圧チョッパー回路を設けたスイッチング電源装置において、広い出力電圧範囲において、ソフトスイッチング動作を実現するための方法として、式(3)から、トランスの励磁インダクタンスLmを小さくすることでトランスの励磁電流Imを増加させる方法が考えられる。
しかし、この方法では、不要な損失を増加させることになる。トランスの励磁電流Imはトランスの1次側巻線を流れる電流であり、2次側に送られる電流にはならないため、トランスの励磁電流Imが大きいと不要な導通損失を増加させることになる。
従って、広い出力電圧範囲において、ソフトスイッチング動作を実現するための方法として、トランスの励磁インダクタンスLmを小さくする方法は、スイッチング電源装置としての損失を増加させることになり、高効率なスイッチング電源装置を実現する手段として適切とはいえない。
本発明は、安定型コンバータにより非安定型コンバータの入力電圧を低下させた場合にもソフトスイッチング動作を維持して、広い出力電圧可変範囲で、高効率、低ノイズを実現可能とするスイッチング電源装置を提供することを目的とする。
[第1発明]
(スイッチング電源装置)
本発明は、
直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対するオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、入力電圧をトランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
を備えたスイッチング電源装置に於いて、
非安定型コンバータ用スイッチング制御回路は、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を検出し、入力電圧に対応した周波数設定信号を出力する入力電圧検出回路と、
非安定型コンバータの複数のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフすることでソフトスイッチング動作を行い、入力電圧検出回路から出力された周波数設定信号により、非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフするスイッチング周波数を変化させるスイッチング周波数制御回路と、
を備え
入力電圧検出回路は、入力電圧が低下した場合に周波数設定信号を変更することで、ソフトスイッチング動作に必要なトランスの励磁エネルギーを蓄えるべく、入力電圧がトランスに印加される時間が長くなるようにスイッチング周波数を低周波側に変化させて、ソフトスイッチング動作を維持することを特徴とする。
(入力電圧に比例したスイッチング周波数の制御)
入力電圧検出回路は入力電圧が上昇した場合に周波数設定信号を変更することでスイッチング周波数を高周波側に変化させる。
[第2発明]
(スイッチング電源装置)
本発明は、
直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対する相補的なオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、入力電圧をトランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
を備えたスイッチング電源装置に於いて、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧に対応した所定のスイッチング周波数を設定する比較設定値を出力する入力電圧検出回路と、
入力電圧検出回路から出力された比較設定値に、所定の周期をもつクロック信号をカウントしたカウント値が等しくなったときに一致信号を生成し、一致信号に同期して非安定型コンバータの複数のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするスイッチング周波数制御回路と、
を設けたことを特徴する。
(入力電圧に応じた比較設定値の出力)
入力電圧検出回路は、入力電圧が低下した場合に比較設定値を変更することでスイッチング周波数を低周波側に変化させ、入力電圧が上昇した場合に比較設定値を変更することでスイッチング周波数を高周波側に変化させる。
(特徴的回路の構成)
入力電圧検出回路は、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧をデジタル入力電圧値に変換するA/Dコンバータと、
A/Dコンバータで変換したデジタル入力電圧値に対応した所定のスイッチング周波数を設定する比較設定値を出力するデジタルプロセッサと、
を備え、
スイッチング周波数制御回路は、
所定の周期をもつクロック信号を出力するクロック発生回路と、
クロック信号をカウントしてカウント値を出力すると共に一致信号を受けてカウント値をリセットするカウンタ回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに一致信号を出力する比較回路と、
比較回路から出力された一致信号を入力する毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転するトグル回路と、
トグル回路の非反転出力に基づき所定のデッドタイムを設けて非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子をオン、オフするスイッチング信号を出力する第1デッドタイム発生回路と、
トグル回路の反転出力に基づき所定のデッドタイムを設けて非安定型コンバータに設けた他方のスイッチング素子を一方のスイッチング素子に対して相補的にオン、オフするスイッチング信号を出力する第2デッドタイム発生回路と、
を設ける。
(スイッチング周期)
非安定型コンバータのスイッチング周期を、
(比較設定値+1)×(クロック周期)×2
に制御する。
[第3発明]
(スイッチング電源装置)
本発明は、
直流電源から入力した所定の入力電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対する相補的なオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、入力電圧をトランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
を備えたスイッチング電源装置に於いて、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧に対応した、所定のスイッチング周波数及びスイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値と、スイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値を出力する入力電圧検出回路と、
入力電圧検出回路から出力された第1比較設定値に、所定の周期をもつクロック信号をカウントしたカウント値が等しくなったときに第1一致信号を生成し、入力電圧検出回路から出力された第2比較設定値にカウント値が等しくなったときに第2一致信号を生成し、第1一致信号及び第2一致信号に同期して非安定型コンバータの複数のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするスイッチング周波数制御回路と、
を設けたことを特徴とする。
(入力電圧に応じた比較設定値の出力)
入力電圧検出回路は、入力電圧が低下した場合に第1比較設定値及び第2比較設定値を変更することでスイッチング周波数を低周波側に変化させ、入力電圧が上昇した場合に第1比較設定値及び第2比較設定値を変更することでスイッチング周波数を高周波側に変化させることを特徴とする。
(特徴的回路の構成)
入力電圧検出回路は、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧をデジタル入力電圧値に変換するA/Dコンバータと、
A/Dコンバータで変換したデジタル入力電圧値に対応した、所定のスイッチング周波数及びスイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値と、スイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値を出力するデジタルプロセッサと、
を備え、
スイッチング周波数制御回路は、
所定の周期をもつクロック信号を出力するクロック発生回路と、
クロック信号をカウントしてカウント値を出力すると共に第1一致信号を受けてカウント値をリセットするカウンタ回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された第1比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに第1一致信号を出力する第1比較回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された第2比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに第2一致信号を出力する第2比較回路と、
第1比較回路から出力された第1一致信号を入力する毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転するトグル回路と、
第1比較回路から出力された第1一致信号を入力してセットすると共に、第2比較回路から出力された第2一致信号を入力してリセットし、セット及びリセット毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転するセットリセット型フリップフロップと、
トグル回路の非反転出力とセットリセット型フリップフロップの非反転出力を入力して両者の論理積出力となるスイッチング信号を出力して非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けてオン、オフする第1論理積回路と、
トグル回路の反転出力とセットリセット型フリップフロップの非反転出力を入力して両者の論理積出力となるスイッチング信号を出力して非安定型コンバータに設けた他方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフする第2論理積回路と、
を設ける。
(スイッチング周期及びデッドタイム)
非安定型コンバータのスイッチング周期を、
(第1比較設定値+1)×(クロック周期)×2
に制御し、
デッドタイムを、
(第1比較設定値−第2比較設定値)×(クロック周期)
に制御する。
[第4発明]
(スイッチング電源装置)
本発明は、
直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対する相補的なオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、入力電圧をトランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
を備えたスイッチング電源装置に於いて、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧に対応した所定のスイッチング周波数及び相補的にオン、オフする一方のスイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値、一方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値、相補的にオン、オフする他方のスイッチング素子のオン位置を設定する第3比較設定値、及び他方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第4比較設定値を出力する入力電圧検出回路と、
入力電圧検出回路から出力された第1比較設定値、第2比較設定値、第3比較設定値及び第4比較設定値の各々に、所定の周期をもつクロック信号をカウントしたカウント値が等しくなったときに第1一致信号、第2一致信号、第3一致信号及び第4一致信号を生成し、一方のスイッチング素子を、第1一致信号及び第2一致信号に同期してオン、オフすると共に、他方のスイッチング素子を第3一致信号及び第4一致信号に同期して、一方のスイッチング素子に対し相補的にオン、オフするスイッチング周波数制御回路と、
を設けたことを特徴とする。
(入力電圧に応じた比較設定値の出力)
入力電圧検出回路は、入力電圧が低下した場合に第1比較設定値乃至第4比較設定値を変更することでスイッチング周波数を低周波側に変化させ、入力電圧が上昇した場合に第1比較設定値乃至第4比較設定値を変更することでスイッチング周波数を高周波側に変化させる。
(特徴的回路の構成)
入力電圧検出回路は、
安定型コンバータの出力から入力した入力電圧をデジタル入力電圧値に変換するA/Dコンバータと、
A/Dコンバータで変換したデジタル入力電圧値に対応した所定のスイッチング周波数及び相補的にオン、オフする一方のスイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値、一方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値、相補的にオン、オフする他方のスイッチング素子のオン位置を設定する第3比較設定値、及び他方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第4比較設定値を出力するデジタルプロセッサと、
を備え、
スイッチング周波数制御回路は、
所定の周期をもつクロック信号を出力するクロック発生回路と、
クロック信号をカウントしてカウント値を出力すると共に第1一致信号を受けてカウント値をリセットするカウンタ回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された第1比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに第1一致信号を出力する第1比較回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された第2比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに第2一致信号を出力する第2比較回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された第3比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに第3一致信号を出力する第3比較回路と、
入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された第4比較設定値に、カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに第4一致信号を出力する第4比較回路と、
第1比較回路から出力された第1一致信号を入力してセットすると共に、第2比較回路から出力された第2一致信号を入力してリセットし、セット及びリセット毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転し、非反転出力となるスイッチング信号により非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けてオン、オフする第1セットリセット型フリップフロップと、
第3比較回路から出力された第3一致信号を入力してセットすると共に、第4比較回路から出力された第4一致信号を入力してリセットし、セット及びリセット毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転し、非反転出力となるスイッチング信号により非安定型コンバータに設けた他方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けてオン、オフする第2セットリセット型フリップフロップと、
を設けたことを特徴とするスイッチング電源装置。
(スイッチング周期、オンデューティ、デッドタイム)
非安定型コンバータのスイッチング周期を、
(第1比較設定値+1)×(クロック周期)
に制御し、
一方のスイッチング素子のオンデューティを
(第2比較設定値+1)×(クロック周期)
に制御し、
他方のスイッチング素子のオンデューティを
(第4比較設定値−第3比較設定値)×(クロック周期)
に制御し、
デッドタイムを、
(第3比較設定値−第2比較設定値)×(クロック周期)
に制御する。
(スイッチング周波数の変更値)
スイッチング周波数制御回路は、スイッチング周波数を変更する場合、基準となるスイッチング周波数の低調波、もしくは、高調波の周波数と同じ周波数にスイッチング周波数を設定する。
(第1発明の効果)
従来の安定型コンバータと非安定型コンバータを組み合わせたスイッチング電源装置では、出力電圧を低下させる場合には、トランスの励磁エネルギーが減少してソフトスイッチング動作が実現できない問題があったが、第1発明のスイッチング電源装置にあっては、出力電圧を低下させるときに、非安定型コンバータのスイッチング周波数を低周波側に変化させることで、トランスの励磁エネルギーが一定値以上になるように制御され、ソフトスイッチング動作を維持することができる。これにより、広い出力電圧範囲で、高効率で低ノイズのスイッチング電源装置を得ることができる。
(第2発明の効果)
第2発明のスイッチング電源装置は、出力電圧を低下させるときに、スイッチング周波数を離散的に変化させて正確且つ自由に設定可能とすることで、スイッチング電源装置を測定器等の微小信号を取り扱う機器に使用する場合でも、測定性能を低下させることがないスイッチング電源装置を提供することができ、これにより、広い出力電圧範囲で、高効率で低ノイズのスイッチング電源装置を得ることができる。
(第3発明の効果)
第2発明のスイッチング電源装置では、デッドタイム期間中にソフトスイッチング動作が行われるが、スイッチング素子のデッドタイムの設定値を固定値で制御しているため、出力電圧を低下させる場合において、スイッチング素子の寄生容量に蓄えられたエネルギーやトランスの励磁エネルギーが変化すると、ソフトスイッチングに必要なデッドタイムが最適化できない問題があった。
これに対し第3発明のスイッチング電源装置では、デッドタイムを正確且つ自由に制御することにより、出力電圧を低下させる場合にも、デッドタイムを最適化してソフトスイッチング動作を確実に行い、広い出力電圧範囲で、高効率で低ノイズのスイッチング電源装置を得ることができる。
また、入力電圧を低下させるときに、スイッチング周波数やデッドタイムを離散的に変化させて正確且つ自由に設定可能することで、測定器等の微小信号を取り扱う機器に使用する場合でも、測定性能を低下させることがないスイッチング電源装置を提供することができる。
(第4発明の効果)
第2発明や第3発明のスイッチング電源装置では、非安定型コンバータに設けたスイッチング素子の相補的なオン、オフをスイッチング周期の1/2周期毎に行っており、トランス1次巻線にプラス極性で電圧が印加されている期間とマイナス極性で電圧が印加されている期間がアンバランスになるように制御することが可能であり、どちらか一方の期間が長くなる条件が続くように設定値の変更が行われると、トランスの偏磁により磁気飽和を発生させてスイッチング素子に大電流が流れ、最悪の場合、スイッチング電源装置が故障してしまう可能性がある。
これに対し第4発明にあっては、非安定型コンバータに設けたスイッチング素子の相補的なオン、オフをスイッチング周期の1周期毎に行うようにしたことで、トランス1次巻線にプラス極性で電圧が印加されている期間とマイナス極性で電圧が印加されている期間がアンバランスとならず、原理的に、トランスが偏磁してしまうといった問題が発生することがなく、スイッチング電源装置の安定性と信頼性を確保可能とする。
また、第2発明及び第3発明の回路機能を備えていることから、同様にして、高効率、低ノイズ、高信頼性のスイッチング電源装置を提供することができる。
安定型コンバータと非安定型コンバータを組み合わせた第1発明によるスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図 第2発明に用いる非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の実施形態を示した回路ブロック図 図2のスイッチング制御回路の動作を示したタイムチャート 第3発明に用いる非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の実施形態を示した回路ブロック図 図4のスイッチング制御回路の動作を示したタイムチャート 第4発明に用いる非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の実施形態を示した回路ブロック図 図6のスイッチング制御回路の動作を示したタイムチャート 従来の非安定型コンバータを示した回路図 フルブリッジ回路を用いた従来の非安定型コンバータのソフトスイッチング動作を示したタイムチャート フルブリッジ回路を用いた従来の非安定型コンバータのソフトスイッチング動作を期間A〜Dに分けて示した説明図 非安定型コンバータに安定型コンバータを組み合わせた従来のスイッチング電源装置を示した回路図
[第1発明によるスイッチング電源装置の実施形態]
図1は安定型コンバータと非安定型コンバータを組み合わせた第1発明によるスイッチング電源装置の実施形態を示した回路ブロック図である。
図1に示すように、本実施形態のスイッチング電源装置は、安定型コンバータ12、非安定型コンバータ14、出力電圧制御回路18、安定型コンバータ用スイッチング制御回路20、非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22により構成する。
本実施形態のスイッチング電源装置は、安定型コンバータ12の入力をスイッチング電源装置の入力として入力電源10に接続し、安定型コンバータ12の出力を非安定型コンバータ14の入力に接続し、非安定型コンバータ14の出力をスイッチング電源装置の出力として負荷16に接続している。
(安定型コンバータ)
安定型コンバータ12は、例えば降圧チョパー回路を用いる。降圧チョッパー回路は、MOS型FETを用いたスイッチング素子24、転流ダイオード26、チョークコイル28、出力コンデンサ30で構成し、スイッチング素子24は、安定型コンバータ用スイッチング制御回路20によってオン、オフが制御され、また、出力電圧制御回路18からのデューティ制御信号E2を受けた安定型コンバータ用スイッチング制御回路20によってデューティ制御される。
出力電圧制御回路18は、比較回路54に負荷16に対する出力電圧Voに対応した出力電圧信号E1を入力して可変電圧源56により設定した基準電圧Vrefと比較し、デューティ制御信号E2を出力し、可変電圧源56による基準電圧Vrefを変更することで、出力電圧Voを変更可能とする。
安定型コンバータ用スイッチング制御回路20は、三角波発生回路58とPWM制御回路60を備える。三角波発生回路58は、発振器62、放電用スイッチ素子64、三角波生成コンデンサ68、定電流源66で構成しており、発振器62で決定される周期で直線的に増加する三角波信号E3を発生してPWM制御回路60に出力する。
PWM制御回路60に対しては出力電圧制御回路18からデューティ制御信号E2が入力され、三角波信号E3との比較により生成したスイッチング信号E4を安定型コンバータ12のスイッチング素子24に出力してオンデューティの制御を行い、安定型コンバータ12の出力電圧を所定値に安定化させる。
(非安定型コンバータ)
非安定型コンバータ14は、フルブリッジ回路を用いており、MOS型FETを用いたスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、固定デューティ約50%でデッドタイムを持って相補的にオン、オフしており、スイッチング素子32,38のオンによりトランス40の1次巻線42に電流を流し、2次巻線44に誘起した電圧を整流ダイオード48で整流して平滑コンデンサ52により平滑し、また、スイッチング素子34,36のオンによりトランス40の1次巻線42に逆向きに電流を流し、2次巻線46に誘起した電圧を整流ダイオード50で整流して平滑コンデンサ52により平滑している。
非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、入力電圧検出回路70とスイッチング周波数制御回路72を備える。入力電圧検出回路70は、安定型コンバータ12の出力から入力した入力電圧信号E5から入力電圧を検出し、入力電圧に対応した周波数設定信号E6を出力する。例えば非安定型コンバータ14の入力電圧が低下すると、入力電圧検出回路70は、周波数設定信号E6を変更し、スイッチング周波数を低周波側に変化させる制御を行わせる。 スイッチング周波数制御回路72は、入力電圧検出回路74から入力した周波数設定信号E6に基づき、非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デッドタイムを持って相補的にオン、オフするスイッチング周波数を変化させる。また、スイッチング周波数制御回路72は、スイッチング周波数を変化させる場合でも、スイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デューティ約50%で、デッドタイムを持って相補的にオン、オフする動作を継続して行う。
このように従来のスイッチング電源装置と本実施形態のスイッチング電源装置の違いは、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下したときに、スイッチング周波数を低周波側に変化させる制御が行われる点にある。 (スイッチング電源装置の出力電圧を低下させる動作)
図1に示したスイッチング電源装置の出力電圧を低下させる場合の動作を説明すると次ようになる。
本実施形態のスイッチング電源装置の出力電圧Voを低下させる場合、出力電圧制御回路18の可変電圧源56を調整して比較回路54に入力する基準電圧Vrefを低下させると、低下した基準電圧Vefと現在の出力電圧信号E1の差電圧を示すデューティ制御信号E2が安定型コンバータ用スイッチング制御回路20に出力され、出力電圧信号E1を低下した基準電圧Vrefに安定化するようにPWM制御されたスイッチング信号E4が出力され、安定型コンバータ12に設けたスイッチング素子24のオンデューティが狭くなり、安定型コンバータ12の出力電圧が低下する。
安定型コンバータ12の出力電圧は、非安定型コンバータ14の入力電圧であるので、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下することになる。非安定型コンバータ14は入力電圧をトランス40の巻数比で変換した電圧を出力するコンバータであるので、入力電圧に比例して出力電圧が低下する。
非安定型コンバータ14の出力電圧は、スイッチング電源装置の出力電圧Voであるので、負荷16に対するスイッチング電源装置の出力電圧Voが低下することになる。このとき、図11に示した従来の安定型コンバータ12と非安定型コンバータ14を組み合わせたスイッチング電源装置では、トランスの励磁エネルギーが小さくなり、ソフトスイッチングができなくなる。
これに対し本実施形態のスイッチング電源装置では、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下すると、非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22に設けた入力電圧検出回路70が非安定型コンバータ14の入力電圧信号E5から入力電圧の低下を検出して、スイッチング周波数制御回路72に出力している周波数設定信号E6を変更し、非安定型コンバータ14のスイッチング周波数を低周波側に変化させる。この際、スイッチング周波数が低周波側に変化しても、スイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デューティ約50%で、デッドタイムを持って相補的にオン、オフする動作を継続して維持する。
フルブリッジ回路を用いた非安定型コンバータ14は、デューティ約50%で動作している場合、スイッチング周波数が低周波側に変化することでスイッチング素子32,38のペアのオン時間Ton1とスイッチング素子34,36のペアのオン時間Ton2(=Ton1)が増加し、トランス40に入力電圧が印加されている時間が長くなる。このため前記式(3)から分かるように、オン時間Ton1が長くなると、トランス40の励磁エネルギーUが増加する。これにより、ソフトスイッチングに必要なトランスの励磁エネルギーUをトランス40に蓄えることが可能になり、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下した場合でも、ソフトスイッチング動作を実現できる。
(出力電圧の低下でスイッチング周波数を低下させる利点)
このように本実施形態のスイッチング電源装置によれば、従来の安定型コンバータと非安定型コンバータを組み合わせたスイッチング電源装置では、出力電圧を低下させる場合には、ソフトスイッチング動作が実現できなかったものが、出力電圧を低下させるときに非安定型コンバータのスイッチング周波数を低周波側に変化させることで、トランスに励磁エネルギーを蓄えて、ソフトスイッチング動作を実現することができ、これにより広い出力電圧範囲で、高効率で低ノイズのスイッチング電源装置を得ることができる。
なお、入力電圧検出回路70は、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下した後に上昇した場合には、周波数設定信号E6を変更し、スイッチング周波数を高周波側に変化させる制御を行わせることになる。
[第2発明によるスイッチング電源装置の実施形態]
図2は第2発明に用いる非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の実施形態を示した回路ブロック図であり、本実施形態は、非安定型コンバータ14に対する入力電圧の低下に対応してスイッチング周波数を正確且つ自由に設定できるようにしたことを特徴とする。
(非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の構成)
図2に示すように、本実施形態の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、図1の実施形態と同様、入力電圧検出回路70とスイッチング周波数制御回路72で構成しており、安定型コンバータ12、非安定型コンバータ14、出力電圧制御回路18、安定型コンバータ用スイッチング制御回路20も図1の実施形態と同じになる。
本実施形態にあっては、入力電圧検出回路70をA/Dコンバータ74とデジタルプロセッサ76で構成し、また、スイッチング周波数制御回路72をクロック発生回路78、カウンタ回路80、比較回路82、トグル回路84、第1デッドタイム発生回路86、第2デッドタイム発生回路88から構成している。
入力電圧検出回路70のデジタルプロセッサ76は、非安定型コンバータ14の入力電圧信号E5をA/Dコンバータ74によりデジタル入力電圧値に変換してモニタし、デジタル入力電圧値が低下したことを検出すると、スイッチング周波数制御回路72に出力している周波数設定信号E6による比較設定値を変更する。
スイッチング周波数制御回路72に設けたカウンタ回路80はクロック信号E9をカウントし、カウント信号E10を比較回路82に出力する。カウント信号E10のカウント値は、クロック信号E9が入力される毎に上昇する。
比較回路82には、カウント信号E10によるカウント値と周波数設定信号E6による比較設定値が入力されている。比較回路82は、カウント信号E10によるカウント値が上昇し、周波数設定信号E6による比較設定値に一致すると、一致信号E11をカウンタ回路80とトグル回路84に出力する。
カウンタ回路80は一致信号E11を入力すると、カウント値をリセットして零とし、カウント動作を継続する。この動作により、比較回路82は、比較設定値で決定される周期で一致信号E11を出力する。
トグル回路84は、例えばT型フリップフロップであり、一致信号E11が入力する毎に、非反転端子QからのQ出力信号E12と反転端子QBからのQB出力信号E13のレベルを反転する。即ち、トグル回路84は、Q出力信号E12がHレベルのときQB出力信号E13がLレベルとなり、反転すると、Q出力信号E12がLレベル、QB出力信号E13がHレベルとなる。
トグル回路84からのQ出力信号E12は第1デッドタイム発生回路86に出力される。第1デッドタイム発生回路86は、Q出力信号E12がLレベルからHレベルに変化するタイミングでデッドタイムを発生させ、スイッチング信号E7を非安定型コンバータ14に出力してスイッチング素子32,38のペアをオンさせる。
トグル回路84からのQB出力信号E13は第2デッドタイム発生回路88に出力される。第2デッドタイム発生回路88はQB出力信号E13がLレベルからHレベルに変化するタイミングでデッドタイムを発生させ、スイッチング信号E8を非安定型コンバータ14に出力してスイッチング素子34,36のペアをオンさせる。
これにより、スイッチング周波数制御回路72で制御されたスイッチング周波数で、非安定型コンバータ12のスイッチング素子32,38のペアと、スイッチング素子34,36のペアが、デッドタイムを持ってデューティ約50%で相補的にオン、オフされる。
(スイッチング電源装置の出力電圧を低下させる動作)
図3は図2の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の動作を示したタイムチャートであり、図3(A)はクロック発生回路78からのクロック信号E9を示し、図3(B)は比較回路82に入力するカウント値と比較設定値を示し、図3(C)は比較回路82からの一致信号E11を示し、図3(D)はトグル回路84からのQ出力信号E12を示し、図3(E)は第1デッドタイム発生回路86からのスイッチング信号E7を示し、図3(F)はトグル回路84のQB出力信号E13を示し、図3(G)は第2デッドタイム発生回路88からのスイッチング信号E8を示している。
また、スイッチング電源装置の出力電圧が高い場合の動作を図3の左側に示し、出力電圧が低い場合の動作を図3の右側に示している。更に、以下の説明では、出力電圧を低下する前の比較設定値をAとし、出力電圧を低下したときの比較設定値をBとして示す。
本実施形態のスイッチング電源装置において、出力電圧Voを低下させていない場合、非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22のスイッチング周波数制御回路72は、図3(B)のように、比較回路82に対して、スイッチング周波数設定信号E6による比較設定値Aを出力し、一例として、比較設定値A=9としている。
比較回路82は、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10のカウント値が比較設定値A=9になると、図3(C)のように、一致信号E11を出力する。比較回路82からの一致信号E11によって、カウンタ回路80がリセットされると同時に、図3(D)(F)のように、トグル回路84のQ出力信号E12とQB出力信号E13のレベルが反転する。
図3(D)のように、トグル回路84のQ出力信号E12がLレベルからHレベルに反転した場合には、第1デッドタイム発生回路86がデッドタイムTdを発生した後に、図3(E)のように、スイッチング制御信号E7をLレベルからHレベルとし、また、図3(F)のように、トグル回路84のQB出力信号E13がLレベルからHレベルに反転した場合には、第2デッドタイム発生回路88がデッドタイムTdを発生した後に、図3(G)のように、スイッチング制御信号E8をLレベルからHレベルとし、非安定コンバータのスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デッドタイムを持って相補的にオン、オフする。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング周期TAは、
TA=(比較設定値A+1)×クロック周期Tc×2
で制御される。例えばクロック周期Tcを1μsとすると、スイッチング周期TAは20μs(スイッチング周波数50kHz)となる。
次に、スイッチング電源装置において、出力電圧を低下させる場合は、安定型コンバータ12は出力電圧を低下するように制御され、安定型コンバータ12の出力電圧が低下することで、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下する。
非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22のスイッチング周波数制御回路72は、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下したことを検出した場合、図3(B)のように、比較回路82に対して周波数設定信号E6によりスイッチング周波数を低周波側に変化させる比較設定値Bを出力し、一例として比較設定値B=19としている。
比較回路82は、カウンタ回路80からのカウント信号E10によるカウント値が比較設定値B=19になると、図3(C)のように、一致信号E11を出力する。一致信号E11によって、カウンタ回路80がリセットされると同時に、図3(D)(F)のように、トグル回路84のQ出力信号E12とQB出力信号E13のレベルが反転し、第1デッドタイム発生回路86及び第2デッドタイム発生回路88からのスイッチング信号E7,E8により、非安定コンバータのスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デッドタイムを持って相補的にオン、オフする。
この動作により、入力電圧が低下した非安定型コンバータ14のスイッチング周期TBは、
TB=(比較設定値B+1)×クロック周期Tc×2
で制御される。ここで、周波数設定信号E6による比較設定値がA=9からB=19に変化していることから、クロック周期Tcを1μsとすると、このときのスイッチング周期TBは40μs(スイッチング周波数25kHz)となり、スイッチング周波数が1/2になるように制御される。
(スイッチング周波数を自由且つ正確に設定する利点)
本実施形態の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、入力電圧検出回路70をA/Dコンバータ74とデジタルプロセッサ76で構成したことで、非安定型コンバータ14に対する入力電圧の低下に対応してスイッチング周波数を自由且つ正確に設定することができる。
デジタルプロセッサ76は、入力電圧に対して、直線的にスイッチング周波数を変化させる(周波数設定信号E6による比較設定値を入力電圧に対して直線的に設定する)だけでなく、離散的にスイッチング周波数を変化させる(周波数設定信号E6による比較設定値を入力電圧に対して離散的に設定する)ことができる。
デジタルプロセッサ76によるスイッチング周波数の設定は、スイッチング電源装置を測定器等の微小信号を取り扱う機器に使用する場合に測定値に影響を及ぼす。近年の測定器は、A/Dコンバータを使用して測定結果を取り込む機器が一般的であり、測定器のA/Dコンバータのサンプリングレートとスイッチング電源装置のスイッチング周波数が近いと、測定器に設けたA/Dコンバータの変換誤差が増大する。また、スイッチング周波数は、その高調波(2倍、3倍、4倍、5倍、・・・)や低調波(1/2倍、1/3倍、1/4倍、1/5倍、・・・)も測定器のA/Dコンバータのサンプリングレートと干渉して変換誤差を増大させる。
この問題を解決するために、本実施形態のデジタルプロセッサ76で設定するスイッチング周波数は、その高調波や低調波を含めて、測定器等の機器のA/Dコンバータのサンプリングレートに干渉しないように設定する。これにより、測定器等の微小信号を取り扱う機器に使用する場合でも、測定性能を低下させることがないスイッチング電源装置を提供することができる。
[第3発明によるスイッチング電源装置の実施形態]
図4は第3発明に使用する非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の実施形態を示した回路ブロック図であり、本実施形態は、スイッチング電源装置の出力電圧を低下させる場合において、デッドタイムを正確に制御して最適化するようにしたことを特徴とする。
(非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の構成)
図4に示すように、本実施形態の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、図1の実施形態と同様、入力電圧検出回路70とスイッチング周波数制御回路72で構成しており、安定型コンバータ12、非安定型コンバータ14、出力電圧制御回路18、安定型コンバータ用スイッチング制御回路20も図1の実施形態と同じになる。
本実施形態にあっては、入力電圧検出回路70をA/Dコンバータ74とデジタルプロセッサ76で構成し、また、スイッチング周波数制御回路72をクロック発生回路78、カウンタ回路80、第1比較回路82−1、第2比較回路82−2、トグル回路84、セットリセット型フリップフロップ90、第1論理積回路92、第2論理積回路94から構成している。
入力電圧検出回路70のデジタルプロセッサ76は、非安定型コンバータ14の入力電圧信号E5をA/Dコンバータ74によりデジタル入力電圧値に変換してモニタし、デジタル入力電圧値が低下したことを検出すると、スイッチング周波数制御回路72に出力している周波数設定信号E14による第1比較設定値と、スイッチング素子のオフ位置設定信号E15による第2比較設定値を変更する。なお、周波数設定信号E14は同時にスイッチング素子のオン位置設定信号として機能する。
スイッチング周波数制御回路72のカウンタ回路80はクロック信号E9をカウントし、カウント信号E10によりカウント値を第1比較回路82−1および第2比較回路82−2に出力する。カウンタ回路80のカウント値は、クロック信号E9が入力される毎に上昇する。
第1比較回路82−1には、カウント信号E10によるカウント値と周波数設定信号E14による第1比較設定値を入力している。第1比較回路82−1は、カウント値が上昇し、第1比較設定値と一致すると、第1一致信号E16を出力し、第1一致信号E16を、カウンタ回路80とセットリセット型フリップフロップ(以下「RS−FF」という)90のS側(セット端子)に出力する。
カウンタ回路80は第1一致信号E16が入力されると、カウント値をリセットして零とした後、カウント動作を継続する。この動作により第1比較回路82−1は、第1比較設定値で決定される周期で第1一致信号E16を出力する。
第2比較回路82−2には、カウント信号E10によるカウント値とオフ位置設定信号E15による第2比較設定値が入力されている。第2比較回路82−2は、カウント値が上昇し、第2比較設定値と一致すると、第2一致信号E17を出力し、第2一致信号E17は、RS−FF90のR側(リセット端子)に出力される。
この動作により、RS−FF90のQ出力信号E18は、第1比較設定値で周期が決定され、第2比較設定値でQ出力信号E18がHレベルになる期間が決定されることになる。また、第1比較設定値と第2比較設定値の差とクロック周期Tcの積がスイッチング制御のデッドタイムTdとなる。
RS−FF90は、S端子に信号が入力されるとQ出力信号E18がHレベルになり、R端子に信号が入力されるとQ出力信号E18がLレベルになる動作を行う。従って、第1比較回路82−1でカウント値が第1比較設定値と一致して第1一致信号E16が入力されるとQ出力信号E18がHレベルになり、一方、第2比較回路82−2でカウント値が第2比較設定値と一致して第1一致信号E17が入力されるとQ出力信号E18がLレベルとなる。
トグル回路84は、例えばTフリップフロップであり、第1比較回路82−1から第1一致信号E16が入力される毎に、Q出力信号E12とQB出力信号E13が反転する。即ち、トグル回路84は、Q出力信号E12がHレベルのときはQB出力信号E13がLレベル、反転すると、Q出力信号E12がLレベルでQB出力信号E13がHレベルとなる。
RS−FF90のQ出力信号E18は、第1論理積回路92および第2論理積回路94に入力され、トグル回路84のQ出力信号E12は第1論理積回路92に入力され、トグル回路84のQB出力信号E13は第2論理積回路94に入力され、RS−FF90からのQ出力信号E18を第1論理積回路92と第2論理積回路94に交互に分配し、スイッチング信号E7,E8として出力する。
第1論理積回路92の出力するスイッチング信号E7は非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のペアのオン、オフを行う。第2論理積回路94の出力するスイッチング信号E8は、非安定型コンバータ14のスイッチング素子34,36のペアのオン、オフを行う。
この動作により、周波数設定信号E14による第1比較設定値で制御されたスイッチング周波数で、非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアが、第1比較設定値と第2比較設定値の差分とクロック周期Tcで決定される最適化されたデッドタイムTdを持ってデューティ約50%で相補的にオン、オフされる。
(スイッチング電源装置の出力電圧を低下させる動作)
図5は図4の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の動作を示したタイムチャートであり、図5(A)はクロック発生回路78からのクロック信号E9を示し、図5(B)は比較回路82−1および比較回路82−2に入力するカウント値と比較設定値を示し、図5(D)は第2比較回路82−2からの第2一致信号E17を示し、図5(E)はRS−FF90からのQ出力信号E18を示し、図5(F)はトグル回路84からのQ出力信号E12を示し、図5(G)は第1論理積回路92からのスイッチング信号E7を示し、図5(H)はトグル回路84のQB出力信号E13を示し、図5(I)は第2論理積回路94からのスイッチング信号E8を示している。
また、スイッチング電源装置の出力電圧が高い場合の動作を図5の左側に示し、出力電圧が低い場合の動作を図5の右側に示している。
図5の左側に示すように、本実施形態の本スイッチング電源装置において、出力電圧Voを低下させていない場合、非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22のスイッチング周波数制御回路72は、第1比較回路82−1に対して、周波数設定信号E14により第1比較設定値A1、例えばA1=9を出力する。また、スイッチング周波数制御回路72は、第2比較回路82−2に対して、オフ位置設定信号E15により第2比較設定値A2、例えばA2=8を出力する。
図5(B)(D)のように、第1比較回路82−1は、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10のカウント値が比較設定値A1=9になると第1一致信号E16を出力し、第1一致信号E16によって、カウンタ回路80をリセットすると同時にRS−FF90をセットしてQ出力信号E18をHレベルとする。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング周期TAは、
TA=(第1比較設定値A1+1)×クロック周期Tc×2
で制御される。
また、図5(B)(C)のように、第2比較回路82−2は、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10のカウント値が第2比較設定値A2=8になると第2一致信号E17を出力し、第2一致信号E17によって、RS−FF90をリセットしてQ出力信号E18をLレベルとする。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子のデッドタイムTdは、
Td=(第1比較設定値A1−第2比較設定値A2)×クロック周期Tc
で制御される。
第1論理積回路92は、図5(F)(G)のように、トグル回路84からのQ出力信号E12がHレベルとなっているときに、RS−FF90からのQ出力信号E18を選択してスイッチング信号E7として出力する。また、第2論理積回路94は、図5(H)(I)のように、トグル回路84からのQB出力信号E13がHレベルとなっているときに、RS−FF90からのQ出力信号E18を選択してスイッチング信号E8として出力する。これにより、非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デッドタイムTdを持って相補的にオン、オフする。
このような動作により、スイッチング電源装置の出力電圧Voを低下させていない場合、第1比較設定値A1=9、第2比較設定値A2=8、クロック周期Tc=1μsとすると、スイッチング周期TAは20μs(スイッチング周波数50kHz)となり、スイッチング素子スイッチング素子32,34のペアとスイッチング素子36,38のペアのオン時間は、それぞれ9μs(デューティ45%で約50%に近い値)、デッドタイムTdは1μsとなる。
次に、本実施形態のスイッチング電源装置において、出力電圧を低下させる場合は、安定型コンバータ12の出力電圧が低下するように制御する。安定型コンバータ12の出力電圧が低下することで、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下する。
非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22のスイッチング周波数制御回路72は、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下したことを検出した場合、図5(B)のように、第1比較回路82−1に対して、周波数設定信号E14により第1比較設定値B1、例えばB1=19を出力する。また、スイッチング周波数制御回路72は、第2比較回路82−2に対して、オフ位置設定信号E15により第2比較設定値B2、例えばB2=17を出力する。
第1比較回路82−1は、図5(B)(D)(E)のように、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10によるカウント値が第1比較設定値B1=19になると第1一致信号E16を出力し、第1一致信号E16によって、カウンタ回路80をリセットすると同時にRS−FF90をセットしてQ出力信号E18をHレベルとする。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング周期TBは、
TB=(第1比較設定値B1+1)×クロック周期Tc×2
で制御される。
第2比較回路82−2は、図5(B)(C)(E)のように、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10によるカウント値が第2比較設定値B2=17になると第2一致信号E17を出力し、第2一致信号E17によって、RS−FF90をリセットしてQ出力信号E18がLレベルとなる。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子のデッドタイムTdは、
Td=(第1比較設定値B1−第2比較設定値B2)×クロック周期Tc
で制御される。
第1論理積回路92は、図5(F)(G)のように、トグル回路84からのQ出力信号E12がHレベルとなっているときに、RS−FF90からのQ出力信号E18を選択してスイッチング信号E7として出力する。また、第2論理積回路94は、図5(H)(I)のように、トグル回路84からのQB出力信号E13がHレベルとなっているときに、RS−FF90からのQ出力信号E18を選択してスイッチング信号E8として出力する。これにより、非安定コンバータのスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを、デッドタイムTdを持って相補的にオン、オフする。
このような動作により、出力電圧が低下することで、第1比較設定値がA1=9からB1=19に変更され、第2比較設定値がA2=8からB2=17に変更され、スイッチング周期TBは40μs(スイッチング周波数25kHz)、スイッチング素子32,38, のペアとスイッチング素子34,36のペアのオン時間Tonは、それぞれ18μs(デューティは45%で約50%に近い値)、デッドタイムTdは2倍の2μsとなる最適値に変更される。
(デッドタイムの最適化による利点)
図2の実施形態のスイッチング電源装置は、デッドタイム期間中にソフトスイッチング動作を行うが、スイッチング素子の寄生容量に蓄えられたエネルギーやトランスの励磁エネルギーが変化すると、ソフトスイッチングに必要なデッドタイムが影響を受ける。
図2の実施形態では、スイッチング素子のデッドタイムが固定値で制御されていたが、図4の実施形態では、スイッチング電源装置の出力電圧を低下させる場合において、デッドタイムを正確に制御することが可能な回路を提供することで、デッドタイムを最適化する。これにより、広い出力電圧範囲で、高効率で低ノイズのスイッチング電源装置を得ることができる。
また、本実施形態の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、入力電圧検出回路70をA/Dコンバータ74とデジタルプロセッサ76で構成したことで、入力電圧の低下に対するスイッチング周波数やデッドタイムを自由に設定することが可能であるため、スイッチング周波数を離散的に制御することが可能であり、測定器等の微小信号を取り扱う機器に使用する場合でも、測定性能を低下させることがないスイッチング電源装置を提供することができる。
[第4発明によるスイッチング電源装置の実施形態]
図6は第4発明で用いる非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の実施形態を示した回路ブロック図であり、本実施形態は、スイッチング素子のオン時間の変更をスイッチング周期の1周期毎に行うことを特徴とする。
(非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の構成)
図6に示すように、本実施形態の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、図1の実施形態と同様、入力電圧検出回路70とスイッチング周波数制御回路72で構成しており、安定型コンバータ12、非安定型コンバータ14、出力電圧制御回路18、安定型コンバータ用スイッチング制御回路20も図1の実施形態と同じになる。
本実施形態の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は、入力電圧検出回路70をA/Dコンバータ74とデジタルプロセッサ76で構成し、また、スイッチング周波数制御回路72をクロック発生回路78、カウンタ回路80、第1比較回路82−1、第2比較回路82−2、第3比較回路82−3、第4比較回路82−4、第1RS−FF90−1、第2RS−FF90−2から構成している。
入力電圧検出回路70のデジタルプロセッサ76は、非安定型コンバータ14の入力電圧をA/Dコンバータ74によりデジタル入力電圧値に変換してモニタし、デジタル入力電圧値が低下したことを検出すると、スイッチング周波数制御回路72に出力している非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38,34,36に対応した周波数設定信号(スイッチング素子32,38のオン位置設定信号に相当)E19による第1比較設定値とオフ位置設定信号E20による第2比較器設定値、及び、スイッチング素子34,36に対応したオン位置設定信号E21による第3比較設定値とオフ位置設定信号E22による第4比較設定値を変更する。
スイッチング周波数制御回路72のカウンタ回路80はクロック信号E9をカウントし、カウント信号E10によりカウント値を第1比較回路82−1、第2比較回路82−2、第3比較回路82−3、及び第4比較回路82−4に出力し、カウント値は、クロック信号E9が入力される毎に上昇する。
第1比較回路82−1は、カウント信号E10によるカウント値と周波数設定信号E19による第1比較設定値を入力し、カウント値が上昇し、第1比較設定値と一致すると第1一致信号E23を出力し、第1一致信号E23は、カウンタ回路80と第1RS−FF90−1のS端子(セット端子)に出力され、第1RS−FF90−1のセットによりQ出力となるスイッチング信号E7はHレベルとなる。この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のペアがオン制御される。
カウンタ回路80は第1一致信号E23が入力されると、カウント値をリセットして零とし、その後、カウント動作を継続する。この動作により、第1比較回路82−1は、第1比較設定値A1で決定される周期TAで第1一致信号E23を出力する。
第2比較回路82−2は、カウント信号E10によるカウント値とオフ位置設定信号E20による第2比較設定値A2を入力し、カウント値が上昇し、第2比較設定値A2と一致すると、第2一致信号E24を出力し、第2一致信号E24は、第1RS−FF90−1のR端子(リセット端子)に出力され、第1RS−FF90−1のリセットによりQ出力となるスイッチング信号E7はLレベルとなる。この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のペアがオフ制御される。
第3比較回路82−3には、カウント信号E10によるカウント値とオン位置設定信号E21による第3比較設定値A3を入力し、カウント値が上昇し、第3比較設定値A3と一致すると第3一致信号E25を出力し、第3一致信号E25は、第2RS−FF90−2のS端子(セット端子)に出力され、第2RS−FF90−2のQ出力となるスイッチング信号E8はHレベルとなる。この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子34,36のペアがオン制御される。
第4比較回路82−4には、カウント信号E10によるカウント値とオフ位置設定信号E22である第4比較設定値A4を入力し、カウント値が上昇し、第4比較設定値A4と一致すると第4一致信号E26を出力し、第4一致信号E26は、第2RS−FF90−2のR側(リセット端子)に出力され、第2RS−FF90−2のQ出力となるスイッチング信号E8は、Lレベルとなる。この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子34,36のペアがオフ制御される。
以上をまとめると、スイッチング電源装置のスイッチング周期TAが
TA=(第1比較設定値A1+1)×クロック周期Tc
で決定される。
また、スイッチング素子32,38のオンデューティdutyが
duty=(第2比較設定値A2+1)×クロック周期Tc
で決定される。
また、スイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアのデッドタイムTdが
Td=(第3比較設定値A3−第2比較設定値A2)×クロック周期Tc
で決定される。
また、スイッチング素子34,36のオンデューティdutyが
duty=(第4比較設定値A4−第3比較設定値A3)×クロック周期Tc
で決定される。
また、
(第3比較設定値A1)=(第1比較設定値A1+1)/2
に設定し、
(第2比較設定値A1+1)=(第4比較設定値A4−第3比較設定値A3)
と同じ値とし、この値を第1比較設定値A1の約1/2よりも若干小さな値に設定することで、デューティ約50%でデッドタイムを持ってスイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアを相補的にオン、オフすることができる。
(スイッチング電源装置の出力電圧を低下させる動作)
図7は図6の非安定型コンバータ用スイッチング制御回路の動作を示したタイムチャートであり、図7(A)はクロック発生回路78からのクロック信号E9を示し、図7(B)は第1比較回路82−1乃至第4比較回路82−4に入力するカウント値と比較設定値を示し、図7(C)は第4比較回路82−4からの第4一致信号E26を示し、図7(D)は第3比較回路82−3からの第3一致信号E25を示し、図7(E)は第2比較回路82−2からの第2一致信号E24を示し、図7(F)は第1比較回路82−1からの第1一致信号E23を示し、図7(G)は第1RS−FF90−1からのQ出力となるスイッチング信号E7を示し、図7(H)は第2RS−FF90−2からのQ出力となるスイッチング信号E8を示している。
また、スイッチング電源装置の出力電圧が高い場合の動作を図7の左側に示し、出力電圧が低い場合の動作を図7の右側に示している。
本実施形態のスイッチング電源装置において、出力電圧を低下させていない場合は、非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22のスイッチング周波数制御回路72は、第1比較回路82−1に対して、周波数設定信号E19により第1比較設定値A1を出力し、例えばA1=19としている。また、スイッチング周波数制御回路72は、第2比較回路82−2に対して、オフ位置設定信号E20により第2比較設定値A2を出力し、例えばA2=8としている。
また、スイッチング周波数制御回路72は、第3比較回路82−3に対して、オン位置設定信号E21により第3比較設定値A3を出力し、例えばA3=9としている。更に、スイッチング周波数制御回路72は、第4比較回路82−4に対して、オフ位置設定信号E22により第4比較設定値A4を出力し、例えばA4=18としている。
第1比較回路82−1は、図7(B)(F)(G)のように、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10によるカウント値が第1比較設定値A1=19になると第1一致信号E23を出力し、カウンタ回路80をリセットすると同時に第1RS−FF90−1をセットしてQ出力となるスイッチング素子32,38に対するスイッチング信号E7をHレベルとする。この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング周期TAは、
TA=(第1比較設定値A1+1)×クロック周期Tc
で制御される。
第2比較回路82−2は、図7(B)(E)(G)のように、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10によるカウント値が第2比較設定値A2=8になると第2一致信号E24を出力し、第1RS−FF90−1をリセットしてQ出力となるスイッチング素子32,38に対するスイッチング信号E7をLレベルとする。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子32,38のオン期間Tonは、
Ton=(第2比較設定値A2+1)×クロック周期Tc
で制御される。
第3比較回路82−3は、図7(B)(D)(H)のように、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10によるカウント値が第3比較設定値A3=9になると第3一致信号E25を出力し、第2RS−FF90−2をセットしてQ出力となるスイッチング素子34,36に対するスイッチング信号E8をHレベルとする。
第4比較回路82−4は、図7(B)(C)(H)のように、カウンタ回路80が出力するカウント信号E10によるカウント値が第4比較設定値A4=18になると第4一致信号E26を出力し、第2RS−FF90−2をリセットしてQ出力となるスイッチング素子34,36に対するスイッチング信号E8をLレベルとする。
この動作により、非安定型コンバータ14のスイッチング素子34,38のペアとスイッチング素子34,36のペアのオン期間Tonは、
Ton=(第4比較設定値A4−第3比較設定値A3)×クロック周期Tc
で制御される。
また、第2比較回路82−2の第2比較設定値A2=8と第3比較回路82−3の第3比較設定値A3=9によって、スイッチング素子34,36のペアがオフしてからスイッチング素子32,38のペアがオンするまでのデッドタイムTdが
Td=(第3比較設定値A3−第2比較設定値A2)×クロック周期Tc
として決定される。
同様に、第4比較回路82−4の第2比較設定値A4=18と第1比較回路82−1の第1比較設定値A3=19によって、スイッチング素子32,38のペアがオフしてからスイッチング素子34,36のペアがオンするまでのデッドタイムTdが
Td=(第1比較設定値A1−第4比較設定値A4)×クロック周期
として決定される。
このように出力電圧を低下させていない場合には、A1=19,A2=8,A3=9,A4=18,クロック周期Tc=1μsとすると、スイッチング周期TAは20μs(スイッチング周波数50kHz)、スイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアのオン時間Tonは、それぞれ9μs(デューティは45%と約50%に近い値)、デッドタイムTdは1μsとなる。
次に、本実施形態のスイッチング電源装置において、出力電圧を低下させる場合、非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22は安定型コンバータ12の出力電圧を低下するように制御し、安定型コンバータ12の出力電圧が低下することで、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下する。
非安定型コンバータ用スイッチング制御回路22のスイッチング周波数制御回路72は、非安定型コンバータ14の入力電圧が低下したことを検出した場合、図7(B)のように、第1比較回路82−1に対して周波数設定信号E19により第1比較設定値B1、例えばB1=39を出力し、第2比較回路82−2に対してオフ位置設定信号E20により第2比較設定値B2、例えばB2=17を出力し、第3比較回路82−3に対してオン位置設定信号E21により第3比較設定値B3、例えばB3=19を出力し、第4比較回路82−4に対してオフ位置設定信号E22により第4比較設定値B4、例えばB4=37を出力し、それまでの第1乃至第4比較設定値A1〜A4をB1〜B4に変更する。
これにより、安定型コンバータ12の出力電圧を低下させたことで、スイッチング周期TBは40μs(スイッチング周波数25kHz)となり、スイッチング素子32,38のペアとスイッチング素子34,36のペアのオン時間Tonは、それぞれ18μs(デューティは45%で50%に近い値)となり、デッドタイムTdは2μsと2倍になる。
(スイッチング素子のオン時間の変更を1周期毎に行う利点)
図2及び図4の実施形態では、スイッチング素子32,38のペアのオン時間とスイッチング素子34,36のペアのオン時間の変更を、スイッチング周期の1/2周期毎で行う制御となるため、図1の非安定型コンバータ14のトランス1次巻線42のドットが有る側にプラスの電圧が印加されている期間と、ドットが無い側にプラスの電圧が印加されている期間がアンバランスになるように制御できる回路であり、どちらか一方の期間が長くなる条件が続くように設定値の変更が行われると、トランス40が偏磁して磁気飽和を発生させ、スイッチング素子に大電流が流れ、最悪の場合、スイッチング電源装置が故障してしまう可能性がある。
そこで、図6の実施形態にあっては、スイッチングの1周期毎でのみスイッチング周期を変更できるので、トランス1次巻線42のドットが有る側にプラスの電圧が印加されている期間と、ドットが無い側にプラスの電圧が印加されている期間がアンバランスにならず、原理的に、トランス40が偏磁してしまうといった問題が発生することが無い。また、図2及び図4の実施形態の利点も実現できる回路であるため、高効率、低ノイズ、高信頼性のスイッチング電源装置を提供することができる。
[本発明の変形例]
上記の実施形態は、安定型コンバータとして降圧チョッパー回路を例にとっているが、出力電圧を所定の値に制御できる機能を備えたものであれば、降圧チョッパー回路に限定されず、昇圧チョッパー回路や昇降圧チョッパー回路を用いたものでも良い。また、非絶縁のチョッパー回路だけで無く、シングルエンディッドフォワードコンバータ等の絶縁型コンバータを用いても良い。
また、上記の実施形態は、非安定型コンバータとしてフルブリッジ回路を例にとっているが、ハーフブリッジ回路やプッシュプル回路を用いた場合にも、同様に適用できる。
また、上記の実施形態では、カウンタ回路としてアップカウンタを例にとっているが、ダウンカウンタとしても良い。ダウンカウンタとした場合、デジタルプロセッサはスイッチング周波数を設定する比較設定値として、フルカウント値(ダウンカウント開始値)からアップカウントで使用した比較設定値を差し引いた値を、比較回路に対する比較設定値とすればよい。
また、本発明は、上記の実施形態に限定されず、その目的と利点を損なうことのない適宜の変形を含む。また上記の実施形態に示した数値による限定は受けない。
10:入力電源
12:安定型コンバータ
14:非安定型コンバータ
16:負荷
18:出力電圧制御回路
20:安定型コンバータ用スイッチング制御回路
22:非安定型コンバータ用スイッチング制御回路
24,32,34,36,38:スイッチング素子
26:転流ダイオード
28:チョークコイル
30:出力コンデンサ
40:トランス
42:トランス1次巻線
44,46:トランス2次巻線
48,50:整流ダイオード
52:平滑コンデンサ
56:可変抵抗
58:三角波発生回路
60:PWM制御回路
70:入力電圧検出回路
72:スイッチング周波数制御回路
74:A/Dコンバータ
76:デジタルプロセッサ
78:クロック発生回路
80:カウンタ回路
82:比較回路
82−1:第1比較回路
82−2:第2比較回路
82−3:第3比較回路
82−4:第4比較回路
84:トグル回路
86:第1デッドタイム発生回路
88:第2デッドタイム発生回路
90:RS−FF
90−1:第1RS−FF
90−2:第2RS−FF
92:第1論理積回路
94:第2論理積回路

Claims (15)

  1. 直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
    前記安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで前記安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対するオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、前記入力電圧を前記トランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
    前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、前記非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
    を備えたスイッチング電源装置に於いて、
    前記非安定型コンバータ用スイッチング制御回路は、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を検出し、入力電圧に対応した周波数設定信号を出力する入力電圧検出回路と、
    前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフすることでソフトスイッチング動作を行い、前記入力電圧検出回路から出力された前記周波数設定信号により、前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフするスイッチング周波数を変化させるスイッチング周波数制御回路と、
    を備え
    前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が低下した場合に前記周波数設定信号を変更することで、前記ソフトスイッチング動作に必要な前記トランスの励磁エネルギーを蓄えるべく、前記入力電圧が前記トランスに印加される時間が長くなるように前記スイッチング周波数を低周波側に変化させて、前記ソフトスイッチング動作を維持することを特徴とするスイッチング電源装置。
  2. 請求項1記載のスイッチング電源装置に於いて、前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が上昇した場合に周波数設定信号を変更することで前記スイッチング周波数を高周波側に変化させることを特徴とするスイッチング電源装置。
  3. 直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
    前記安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで前記安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対する相補的なオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、前記入力電圧を前記トランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
    前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、前記非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
    を備えたスイッチング電源装置に於いて、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧に対応した所定のスイッチング周波数を設定する比較設定値を出力する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路から出力された比較設定値に、所定の周期をもつクロック信号をカウントしたカウント値が等しくなったときに一致信号を生成し、当該一致信号に同期して前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするスイッチング周波数制御回路と、
    を設けたことを特徴するスイッチング電源装置。
  4. 請求項3記載のスイッチング電源装置に於いて、前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が低下した場合に前記比較設定値を変更することで前記スイッチング周波数を低周波側に変化させ、前記入力電圧が上昇した場合に前記比較設定値を変更することで前記スイッチング周波数を高周波側に変化させることを特徴とするスイッチング電源装置。
  5. 請求項3記載のスイッチング電源装置に於いて、
    前記入力電圧検出回路は、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧をデジタル入力電圧値に変換するA/Dコンバータと、
    前記A/Dコンバータで変換したデジタル入力電圧値に対応した所定のスイッチング周波数を設定する比較設定値を出力するデジタルプロセッサと、
    を備え、
    前記スイッチング周波数制御回路は、
    所定の周期をもつクロック信号を出力するクロック発生回路と、
    前記クロック信号をカウントしてカウント値を出力すると共に前記一致信号を受けて前記カウント値をリセットするカウンタ回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記一致信号を出力する比較回路と、
    前記スイッチング周波数制御回路の比較回路から出力された前記一致信号を入力する毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転するトグル回路と、
    前記トグル回路の非反転出力に基づき所定のデッドタイムを設けて前記非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子をオン、オフするスイッチング信号を出力する第1デッドタイム発生回路と、
    前記トグル回路の反転出力に基づき所定のデッドタイムを設けて前記非安定型コンバータに設けた他方のスイッチング素子を前記一方のスイッチング素子に対して相補的にオン、オフするスイッチング信号を出力する第2デッドタイム発生回路と、
    を設けたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  6. 請求項3記載のスイッチング電源装置に於いて、前記非安定型コンバータのスイッチング周期を、
    (比較設定値+1)×(クロック周期)×2
    に制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  7. 直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
    前記安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで前記安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対する相補的なオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、前記入力電圧を前記トランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
    前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、前記非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
    を備えたスイッチング電源装置に於いて、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧に対応した、所定のスイッチング周波数及び前記スイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値と、前記スイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値を出力する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路から出力された第1比較設定値に、所定の周期をもつクロック信号をカウントしたカウント値が等しくなったときに第1一致信号を生成し、前記入力電圧検出回路から出力された第2比較設定値に前記カウント値が等しくなったときに第2一致信号を生成し、前記第1一致信号及び第2一致信号に同期して前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフするスイッチング周波数制御回路と、
    を設けたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  8. 請求項7記載のスイッチング電源装置に於いて、前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が低下した場合に前記第1比較設定値及び前記第2比較設定値を変更することで前記スイッチング周波数を低周波側に変化させ、前記入力電圧が上昇した場合に前記第1比較設定値及び前記第2比較設定値を変更することで前記スイッチング周波数を高周波側に変化させることを特徴とするスイッチング電源装置。
  9. 請求項7記載のスイッチング電源装置に於いて、
    前記入力電圧検出回路は、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧をデジタル入力電圧値に変換するA/Dコンバータと、
    前記A/Dコンバータで変換したデジタル入力電圧値に対応した、所定のスイッチング周波数及び前記スイッチング素子のオン位置を設定する前記第1比較設定値と、前記スイッチング素子のオフ位置を設定する前記第2比較設定値を出力するデジタルプロセッサと、
    を備え、
    前記スイッチング周波数制御回路は、
    所定の周期をもつクロック信号を出力するクロック発生回路と、
    前記クロック信号をカウントしてカウント値を出力すると共に前記第1一致信号を受けて前記カウント値をリセットするカウンタ回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記第1比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記第1一致信号を出力する第1比較回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記第2比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記第2一致信号を出力する第2比較回路と、
    前記第1比較回路から出力された前記第1一致信号を入力する毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転するトグル回路と、
    前記第1比較回路から出力された前記第1一致信号を入力してセットすると共に、前記第2比較回路から出力された前記第2一致信号を入力してリセットし、前記セット及びリセット毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転するセットリセット型フリップフロップと、
    前記トグル回路の非反転出力と前記セットリセット型フリップフロップの非反転出力を入力して両者の論理積出力となるスイッチング信号を出力して前記非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けてオン、オフする第1論理積回路と、
    前記トグル回路の反転出力と前記セットリセット型フリップフロップの非反転出力を入力して両者の論理積出力となるスイッチング信号を出力して前記非安定型コンバータに設けた他方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けて相補的にオン、オフする第2論理積回路と、
    を設けたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  10. 請求項7記載のスイッチング電源装置に於いて、前記非安定型コンバータのスイッチング周期を、
    (第1比較設定値+1)×(クロック周期)×2
    に制御し、
    前記デッドタイムを、
    (第1比較設定値−第2比較設定値)×(クロック周期)
    に制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  11. 直流電源から入力した所定の電圧をスイッチング動作により断続電圧に変換し、当該断続電圧を整流平滑して所定の出力電圧を出力する安定型コンバータと、
    前記安定型コンバータのスイッチング動作をデューティ可変制御することで前記安定型コンバータの出力電圧を制御する安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧を複数のスイッチング素子に対する相補的なオン、オフにより交流電圧に変換し、当該交流電圧をトランスの巻数比による交流電圧に変換して整流平滑することにより、前記入力電圧を前記トランスの巻数比で決定される出力電圧に変換して負荷側に出力する非安定型コンバータと、
    前記非安定型コンバータの複数のスイッチング素子をオン、オフする非安定型コンバータ用スイッチング制御回路と、
    前記安定型コンバータの出力電圧を所定値に変化させることで、前記非安定型コンバータの入力電圧を変化させて負荷側に出力する出力電圧を所定値に変化させる出力電圧制御回路と、
    を備えたスイッチング電源装置に於いて、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧に対応した所定のスイッチング周波数及び前記相補的にオン、オフする一方のスイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値、前記一方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値、前記相補的にオン、オフする他方のスイッチング素子のオン位置を設定する第3比較設定値、及び前記他方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第4比較設定値を出力する入力電圧検出回路と、
    前記入力電圧検出回路から出力された第1比較設定値、第2比較設定値、第3比較設定値及び第4比較設定値の各々に、所定の周期をもつクロック信号をカウントしたカウント値が等しくなったときに第1一致信号、第2一致信号、第3一致信号及び第4一致信号を生成し、前記一方のスイッチング素子を前記第1一致信号及び第2一致信号に同期してオン、オフすると共に、前記他方のスイッチング素子を前記第3一致信号及び第4一致信号に同期して、前記一方のスイッチング素子に対し相補的にオン、オフするスイッチング周波数制御回路と、
    を設けたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  12. 請求項11記載のスイッチング電源装置に於いて、前記入力電圧検出回路は、前記入力電圧が低下した場合に前記第1比較設定値乃至第4比較設定値を変更することで前記スイッチング周波数を低周波側に変化させ、前記入力電圧が上昇した場合に前記第1比較設定値乃至第4比較設定値を変更することで前記スイッチング周波数を高周波側に変化させることを特徴とするスイッチング電源装置。
  13. 請求項11記載のスイッチング電源装置に於いて、
    前記入力電圧検出回路は、
    前記安定型コンバータの出力から入力した入力電圧をデジタル入力電圧値に変換するA/Dコンバータと、
    前記A/Dコンバータで変換したデジタル入力電圧値に対応した所定のスイッチング周波数及び前記相補的にオン、オフする一方のスイッチング素子のオン位置を設定する第1比較設定値、前記一方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第2比較設定値、前記相補的にオン、オフする他方のスイッチング素子のオン位置を設定する第3比較設定値、及び前記他方のスイッチング素子のオフ位置を設定する第4比較設定値を出力するデジタルプロセッサと、
    を備え、
    前記スイッチング周波数制御回路は、
    所定の周期をもつクロック信号を出力するクロック発生回路と、
    前記クロック信号をカウントしてカウント値を出力すると共に前記第1一致信号を受けて前記カウント値をリセットするカウンタ回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記第1比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記第1一致信号を出力する第1比較回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記第2比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記第2一致信号を出力する第2比較回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記第3比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記第3一致信号を出力する第3比較回路と、
    前記入力電圧検出回路のデジタルプロセッサから出力された前記第4比較設定値に、前記カウンタ回路から出力されたカウント値が等しくなったときに前記第4一致信号を出力する第4比較回路と、
    前記第1比較回路から出力された前記第1一致信号を入力してセットすると共に、前記第2比較回路から出力された前記第2一致信号を入力してリセットし、前記セット及びリセット毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転し、前記非反転出力となるスイッチング信号により前記非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けてオン、オフする第1セットリセット型フリップフロップと、
    前記第3比較回路から出力された前記第3一致信号を入力してセットすると共に、前記第4比較回路から出力された前記第4一致信号を入力してリセットし、前記セット及びリセット毎に非反転出力と反転出力の信号レベルを反転し、前記非反転出力となるスイッチング信号により前記非安定型コンバータに設けた一方のスイッチング素子を、デッドタイムを設けてオン、オフする第2セットリセット型フリップフロップと、
    を設けたことを特徴とするスイッチング電源装置。
  14. 請求項11記載のスイッチング電源装置に於いて、
    前記非安定型コンバータのスイッチング周期を、
    (第1比較設定値+1)×(クロック周期)
    に制御し、
    前記一方のスイッチング素子のオンデューティを
    (第2比較設定値+1)×(クロック周期)
    で制御し、
    前記他方のスイッチング素子のオンデューティを
    (第4比較設定値−第3比較設定値)×(クロック周期)
    で制御し、 前記デッドタイムを、
    (第3比較設定値−第2比較設定値)×(クロック周期)
    に制御することを特徴とするスイッチング電源装置。
  15. 請求項1、3、7又は11の何れかに記載のスイッチング電源装置に於いて、
    前記スイッチング周波数制御回路は、スイッチング周波数を変更する場合、基準となるスイッチング周波数の低調波、もしくは、高調波の周波数と同じ周波数にスイッチング周波数を設定することを特徴とするスイッチング電源装置。
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