JP6477197B2 - 蓄電装置 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄電装置に関する。
正極と、負極と、正極と負極との間に介在するセパレータと、負極の活物質層上に形成された保護層とを備える二次電池が知られている(例えば特許文献1及び2参照)。
特開2006−210209号公報 特開2009−135104号公報
二次電池では、充放電により活物質層が膨張及び収縮する。例えばリチウムイオンが負極の活物質層中に挿入されると、負極の活物質層が膨張してしまう。これにより、負極が劣化してしまう。特許文献1及び2の二次電池では、負極の活物質層上に保護層が設けられているが、活物質層の膨張を十分に低減することができない。
そこで、本発明の一側面は、活物質層の膨張を十分に低減できる蓄電装置を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る蓄電装置は、正極と、負極と、前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、を備え、前記正極及び前記負極の少なくとも一方の電極が、集電箔の少なくとも一面に設けられた活物質層と、前記活物質層上に設けられた保護層と、を有し、前記活物質層は、活物質と、第1バインダとを含み、前記保護層は、絶縁材料と、第2バインダとを含み、前記第1バインダの引張強度をIとし、前記第2バインダの引張強度をIとし、前記活物質層の厚みをDとし、前記保護層の厚みをDとし、前記活物質層中の前記第1バインダの体積百分率をVとし、前記保護層中の前記第2バインダの体積百分率をVとした場合、下記の式(1)及び式(2)を満たす。
<I…(1)
×D×V<I×D×V…(2)
第1バインダの体積百分率は、例えば、(第1バインダの質量百分率)×(活物質層全体の密度)/(第1バインダの密度)により算出される。第2バインダの体積百分率は、例えば、(第2バインダの質量百分率)×(保護層全体の密度)/(第2バインダの密度)により算出される。
上記蓄電装置では、上記の式(1)及び式(2)を満たすように、活物質層及び保護層の構成材料及び厚みが設計されている。上記の式(1)は、各層のバインダの材料としての引張強度の大小関係を示している。上記の式(2)は、各層のバインダ総量の耐荷重の大小関係を示している。よって、上記の式(1)及び式(2)を満たす蓄電装置では、活物質層が膨張しようとしても、保護層が膨張し難いので、保護層が活物質層の膨張を抑制する。したがって、上記蓄電装置では、活物質層の膨張を十分に低減できる。
なお、上記特許文献1及び2の二次電池では、活物質層全体の密度及び保護層全体の密度が不明であるため、活物質層中のバインダの体積百分率及び保護層中のバインダの体積百分率を算出することができない。
一実施形態において、前記正極及び前記負極の少なくとも一方の電極が、負極であってもよい。
通常、正極に比べて負極の方が膨張し易い。よって、負極の活物質層上に保護層を設けると、活物質層の膨張抑制効果が大きい。
一実施形態において、下記の式(3)を満たしてもよい。
0.3Pa・m(30MPa×1μm×1vol%で計算)≦I×D×V≦120Pa・m(60MPa×20μm×10vol%で計算)…(3)
「引張強度」は、例えば、JIS K−7127により測定される引張強度[Pa]である。「厚み」の単位は例えば[μm]である。「体積百分率」の単位は例えば[vol%]である。
本発明の一側面によれば、活物質層の膨張を十分に低減できる蓄電装置が提供され得る。
本実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。 活物質層の第1バインダの引張強度と保護層の第2バインダの引張強度との関係の一例を示すグラフである。 サイクル試験及び保存試験の結果の一例を示すグラフである。 サイクル試験及び保存試験の結果の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態が詳細に説明される。図面の説明において、同一又は同等の要素には同一符号が用いられ、重複する説明は省略される。
図1は、本実施形態に係る蓄電装置を模式的に示す断面図である。図1に示される蓄電装置1は、例えば二次電池又は電気二重層キャパシタ等である。二次電池としては、例えば、リチウムイオン二次電池等の非水電解質二次電池が挙げられる。
蓄電装置1は、電極組立体2と、電極組立体2を収容するケース4とを備える。ケース4内には電解液3が収容される。電極組立体2は、正極10と、負極20と、正極10と負極20との間に配置されたセパレータ30とを備える。複数の正極10及び複数の負極20が、セパレータ30を介して交互に積層されている。電解液3は、例えば有機溶媒系又は非水系の電解液等である。ケース4は導電性を有し、例えばアルミニウム又はアルミニウム合金等の金属からなる。ケース4の形状は例えば直方体状である。
正極10は、金属箔11と、金属箔11の少なくとも一面に設けられた正極活物質層12とを有する。本実施形態では、金属箔11の両面にそれぞれ正極活物質層12が設けられている。正極10は、金属箔11の端部において、正極活物質層12が設けられていないタブ部を有してもよい。タブ部は、正極10の上縁部に延び、導電部材を介して正極端子に接続される。
金属箔11は、例えば、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔である。正極活物質層12は、正極活物質及びバインダを含む。正極活物質層12は、導電助剤を含んでもよい。正極活物質は、例えば、複合酸化物、金属リチウム、硫黄である。複合酸化物は、マンガン、ニッケル、コバルト及びアルミニウムの少なくとも1つとリチウムとを含む。バインダは、例えば、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレン、フッ素ゴム等の含フッ素樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド等のイミド系樹脂、アルコキシシリノレ基含有樹脂等である。導電助剤は、例えば、カーボンブラック、黒鉛、アセチレンブラック、ケッチェンブラック(登録商標)である。
負極20は、金属箔21(集電箔)と、金属箔21の少なくとも一面に設けられた負極活物質層22(活物質層)と、負極活物質層22上に設けられた保護層23とを有する。保護層23は、正極活物質層12に対向配置される。保護層23は、負極活物質層22に密着している。保護層23は、負極活物質層22の表面全体を覆ってもよい。保護層23の厚み方向から見て保護層23と負極活物質層22とが略同じ形状を有してもよい。本実施形態では、金属箔21の両面にそれぞれ負極活物質層22が設けられている。負極20は、金属箔21の端部において、負極活物質層22が設けられていないタブ部を有してもよい。タブ部は、負極20の上縁部に延び、導電部材を介して負極端子に接続される。
金属箔21は、例えば、銅箔、銅合金箔である。負極活物質層22は、負極活物質(活物質)及び第1バインダを含む。負極活物質層22は、導電助剤を含んでもよい。負極活物質は、例えば、黒鉛、高配向性グラファイト、メソカーボンマイクロビーズ、ハードカーボン、ソフトカーボン等のカーボン、リチウム、ナトリウム等のアルカリ金属、金属化合物、SiOx(0.5≦x≦1.5)等の金属酸化物、ホウ素添加炭素である。第1バインダ及び導電助剤としては、例えば、正極10に用いられるバインダ及び導電助剤と同じものが挙げられる。第1バインダとしては、さらに、例えばカルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、スチレンブタジエンゴム、アルコキシシリル基含有樹脂等が挙げられる。保護層23は、例えば多孔質絶縁層である。保護層23は、絶縁材料及び第2バインダを含む。絶縁材料は例えばセラミック等である。セラミックは、例えばAl、SiO、TiO等である。第2バインダは第1バインダとは異なる。第2バインダとしては、例えば、正極10に用いられるバインダと同じものが挙げられる。
セパレータ30は、正極10と負極20とを隔離し、両極の接触による短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させる。セパレータ30の一方の面が保護層23に密着し、セパレータ30の他方の面が正極活物質層12に密着してもよい。セパレータ30は、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂からなる多孔質フィルム、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート(PET)、メチルセルロース等からなる織布又は不織布である。
本実施形態では、負極活物質層22の第1バインダの引張強度をIとし、保護層23の第2バインダの引張強度をIとし、負極活物質層22の厚みをDとし、保護層23の厚みをDとし、負極活物質層22中の第1バインダの体積百分率をVとし、保護層23中の第2バインダの体積百分率をVとした場合、下記の式(1)及び式(2)を満たす。
<I…(1)
×D×V<I×D×V…(2)
上記の式(1)は、8×I<I<12×Iであってもよい。上記の式(2)は、1.0×I×D×V<I×D×V<1.7×I×D×Vであってもよいし、1.2×I×D×V<I×D×V<1.5×I×D×Vであってもよい。
さらに、下記の式(3)又は式(3a)を満たしてもよい。
0.3Pa・m≦I×D×V≦120Pa・m…(3)
7Pa・m≦I×D×V≦12Pa・m…(3a)
さらに、下記の式(4)又は式(4a)を満たしてもよい。
0.3Pa・m≦I×D×V≦120Pa・m…(4)
3Pa・m≦I×D×V≦8Pa・m…(4a)
第1バインダの引張強度Iは、第1バインダの材料(分子構造、分子量)選択、乾燥速度によって調整可能である。第1バインダが例えばスチレンブタジエンゴムである場合、第1バインダの引張強度Iは例えば50〜200kgf/cm(1kgf/cm=9.8×10Pa)である。
第2バインダの引張強度Iは、第2バインダの材料(分子構造、分子量)選択、乾燥温度によって調整可能である。第2バインダの引張強度Iは360〜1520kgf/cm(1kgf/cm=9.8×10Pa)であってもよい。第2バインダが例えばポリフッ化ビニリデンである場合、第2バインダの引張強度Iは例えば360〜570kgf/cm(1kgf/cm=9.8×10Pa)である。
正極活物質層12のバインダの引張強度は、バインダの材料(分子構造、分子量)選択、乾燥温度によって調整可能である。正極活物質層12のバインダが例えばポリフッ化ビニリデンである場合、バインダの引張強度は例えば360〜570kgf/cm(1kgf/cm=9.8×10Pa)である。
負極活物質層22の厚みDは例えば10〜100μmである。保護層23の厚みDは例えば1〜20μmである。正極活物質層12の厚み例えば10〜100μmである。正極活物質層12の厚み、負極活物質層22の厚み及び保護層23の厚みは、例えば、各層を形成するためのペーストの塗布量、ペーストを乾燥させた後のプレス工程におけるプレスロール間隔の調整等によって調整され得る。
負極活物質層22中の第1バインダの体積百分率Vは例えば0.5〜5[vol%]である。第1バインダの体積百分率Vは、例えば、(第1バインダの質量百分率)×(負極活物質層22全体の密度)/(第1バインダの密度)により算出される。第1バインダの体積百分率Vは、負極活物質層22を形成するためのペースト中の第1バインダの配合割合等によって調整され得る。
保護層23中の第2バインダの体積百分率Vは例えば1〜10[vol%]である。第2バインダの体積百分率Vは、例えば、(第2バインダの質量百分率)×(保護層23全体の密度)/(第2バインダの密度)により算出される。第2バインダの体積百分率Vは、保護層23を形成するためのペースト中の第2バインダの配合割合等によって調整され得る。
正極活物質層12中のバインダの体積百分率は例えば1〜10[vol%]である。正極活物質層12中のバインダの体積百分率は、例えば、(バインダの質量百分率)×(正極活物質層12全体の密度)/(バインダの密度)により算出される。正極活物質層12中のバインダの体積百分率は、正極活物質層12を形成するためのペースト中のバインダの配合割合等によって調整され得る。
蓄電装置1では、上記の式(1)及び式(2)を満たすように、負極活物質層22及び保護層23の構成材料及び厚みが設計されている。上記の式(1)は、各層のバインダの材料としての引張強度の大小関係を示している。上記の式(2)は、各層のバインダ総量の耐荷重の大小関係を示している。よって、上記の式(1)及び式(2)を満たす蓄電装置1では、負極活物質層22が面方向に膨張しようとしても、保護層23が膨張し難いので、保護層23が負極活物質層22の膨張を抑制する。したがって、蓄電装置1では、負極活物質層22の膨張を十分に低減できる。その結果、負極活物質の膨張及び収縮に起因する劣化(例えば負極活物質の皮膜が膨張により崩壊して再生成する不可逆反応)を抑制することができる。
さらに、保護層23が負極活物質層22を覆っているので、負極活物質層22の一部(粉)が脱落して異物が発生することを抑制できる。
通常、正極に比べて負極の方が膨張し易い。よって、負極20の負極活物質層22上に保護層23を設けると、負極活物質層22の膨張抑制効果が大きい。また、例えばSiOx(0.5≦x≦1.5)等のシリコン酸化物を含む負極活物質は、他の負極活物質に比べて膨張し易い。よって、例えばSiOx(0.5≦x≦1.5)等のシリコン酸化物を含む負極活物質層22上に保護層23を設けると、負極活物質層22の膨張抑制効果が大きい。
蓄電装置1を製造する際に、負極活物質層22の第1バインダの引張強度をIとし、保護層23の第2バインダの引張強度をIとし、負極活物質層22の厚みをDとし、保護層23の厚みをDとし、負極活物質層22中の第1バインダの体積百分率をVとし、保護層23中の第2バインダの体積百分率をVとした場合、上記の式(1)及び式(2)を満たすように、負極活物質層22及び保護層23の構成材料及び厚みを決定してもよい。また、上記の式(3)又は式(3a)を満たすように、負極活物質層22及び保護層23の構成材料及び厚みを決定してもよい。次に、決められた構成材料及び厚みに従って、負極20を作製する。
図2は、活物質層の第1バインダの引張強度と保護層の第2バインダの引張強度との関係の一例を示すグラフである。横軸は負極活物質層22の第1バインダの引張強度I[kgf/cm]を示し、縦軸は保護層23の第2バインダの引張強度I[kgf/cm]を示す。本例において、負極活物質層22の厚みDは78.5μmであり、保護層23の厚みDは5μmであり、負極活物質層22の第1バインダの体積百分率Vは1.5vol%であり、保護層23の第2バインダの体積百分率Vは3.8vol%である。この場合、図2において、直線Lよりも上側の領域(図2の斜線領域)では、上記の式(2)が成立する。本例においては、まず、負極活物質層22の厚みD、保護層23の厚みD、負極活物質層22の第1バインダの体積百分率V、保護層23の第2バインダの体積百分率Vが決定される。次に、図2の斜線領域内に位置するように、負極活物質層22の第1バインダの引張強度I及び保護層23の第2バインダの引張強度Iが決定される。
(実施例)
以下、実施例及び比較例に基づいて本発明がより具体的に説明されるが、本発明は以下の実施例に限定されない。
(実施例1)
図2の例において、負極活物質層の第1バインダの引張強度Iが60[kgf/cm]、保護層の第2バインダの引張強度Iが500[kgf/cm]となるように第1バインダ及び第2バインダの材料を選択した。負極活物質層のバインダはスチレンブタジエンゴムである。保護層のバインダはポリフッ化ビニリデンである。
塗工機でアルミニウム箔上にスラリーを塗布した後に乾燥することによって、下記正極活物質層を形成して正極を作製した。また、塗工機で銅箔上にスラリーを塗布した後に乾燥することによって、下記負極活物質層を形成した。その後、塗工機で負極活物質層上にスラリーを塗布した後に乾燥することによって、下記保護層を形成して負極を作製した。
正極活物質層:NCM−523(平均粒径10μm、BASF社製正極活物質)/アセチレンブラック/ポリフッ化ビニリデン=94wt%/3wt%/3wt%
負極活物質層:黒鉛(平均粒径20μm)/スチレンブタジエンゴム(SBR)/カルボキシメチルセルロース=98wt%/1wt%/1wt%
保護層:アルミナ(平均粒径0.5μm)/ポリフッ化ビニリデン(PVdF)=96wt%/4wt%
本実施例において、負極活物質層の厚みDは78.5μmであり、保護層の厚みDは5μmであり、負極活物質層の第1バインダの体積百分率Vは1.5vol%であり、保護層の第2バインダの体積百分率Vは3.8vol%である。よって、(I×D×V)=60×78.5×1.5=7065[kgf/cm・μm・vol%]である。すなわち、(I×D×V)=6.9[Pa・m]である。(I×D×V)=500×5×3.8=9500[kgf/cm・μm・vol%]である。すなわち、(I×D×V)=9.3[Pa・m]である。
体積百分率Vは、(第1バインダの質量百分率)×(負極活物質層全体の密度)/(第1バインダの密度)により算出される。第1バインダの質量百分率は1wt%、負極活物質層全体の密度は1.4[g/cm]、第1バインダの密度は0.94[g/cm]である。これらの数値を用いると、(I×D×V)=60×78.5×1×1.4/0.94=7015[kgf/cm・μm・vol%]となる。体積百分率Vは、(第2バインダの質量百分率)×(保護層全体の密度)/(第2バインダの密度)により算出される。第2バインダの質量百分率は4wt%、保護層全体の密度は1.7[g/cm]、第2バインダの密度は1.78[g/cm]である。これらの数値を用いると、(I×D×V)=500×5×4×1.7/1.78=9551[kgf/cm・μm・vol%]となる。
上述のようにして得られた正極及び負極の間にポリエチレン製セパレータを配置し、ケース内に収容した。その後、ケース内に電解液(1M LiPF6のEC/MEC/DMC=30vol%/30vol%/40vol%)を注入した。
以上より、実施例1のリチウムイオン二次電池を作製した。
(実施例2)
保護層の厚みDを4μmにしたこと以外は実施例1と同様にして実施例2のリチウムイオン二次電池を作製した。(I×D×V)=500×4×3.8=7600[kgf/cm・μm・vol%]である。すなわち、(I×D×V)=7.4[Pa・m]である。
(実施例3)
保護層の第2バインダの引張強度Iが1520[kgf/cm]となるように保護層のバインダとしてポリフッ化ビニリデンに代えてポリアミドイミド(PAI)を用い、保護層の厚みDを2μmにしたこと以外は実施例1と同様にして実施例3のリチウムイオン二次電池を作製した。(I×D×V)=1520×2×3.8=11552[kgf/cm・μm・vol%]である。すなわち、(I×D×V)=11.3[Pa・m]である。
(比較例1)
保護層を形成しなかったこと以外は実施例1と同様にして比較例1のリチウムイオン二次電池を作製した。
(比較例2)
保護層の第2バインダの引張強度Iが300[kgf/cm]となるように保護層のバインダとしてポリフッ化ビニリデンに代えてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いたこと以外は実施例1と同様にして比較例2のリチウムイオン二次電池を作製した。(I×D×V)=300×5×3.8=5700[kgf/cm・μm・vol%]である。すなわち、(I×D×V)=5.6[Pa・m]である。
(比較例3)
保護層の厚みDを3μmにしたこと以外は実施例1と同様にして比較例3のリチウムイオン二次電池を作製した。(I×D×V)=500×3×3.8=5700[kgf/cm・μm・vol%]である。すなわち、(I×D×V)=5.6[Pa・m]である。
(サイクル試験及び保存試験)
実施例1〜3及び比較例1〜3のリチウムイオン二次電池について、サイクル試験及び保存試験を実施した。サイクル試験では、60℃で300サイクル充放電を繰り返し、容量維持率を測定した。保存試験では、電池を60℃で30日間放置し、容量維持率を測定した。
結果を図3及び図4に示す。図3(A)はサイクル試験の結果を示す。横軸はサイクル数の平方根を示し、縦軸は容量維持率(%)を示す。図3(A)において、グラフP11〜P13はそれぞれ比較例1〜3の結果を示し、グラフP〜Pはそれぞれ実施例1〜3の結果を示す。図3(A)に示されるように、いずれのサイクル数においても、実施例1〜3の容量維持率は、比較例1〜3の容量維持率に比べて大きいことが分かる。300サイクル後において、実施例1〜3の容量維持率はそれぞれ88.5%、88.3%、88.4%であり、比較例1〜3の容量維持率はそれぞれ86.7%、87.0%、87.2%であった(図4参照)。
図3(B)は保存試験の結果を示す。横軸は日数の平方根を示し、縦軸は容量維持率(%)を示す。図3(B)において、グラフQ11〜Q13はそれぞれ比較例1〜3の結果を示し、グラフQ〜Qはそれぞれ実施例1〜3の結果を示す。図3(B)に示されるように、いずれの日数においても、実施例1〜3の容量維持率は、比較例1〜3の容量維持率に比べて大きいことが分かる。30日後において、実施例1〜3の容量維持率はそれぞれ95.0%、94.8%、94.9%であり、比較例1〜3の容量維持率はそれぞれ92.9%、93.3%、93.3%であった(図4参照)。
以上、本発明の好適な実施形態について詳細に説明されたが、本発明は上記実施形態に限定されない。
例えば、正極10が、正極活物質層12上に設けられた保護層23を有してもよい。この場合、正極活物質層12に含まれるバインダが第1バインダに相当する。よって、上記の式(1)、式(2)、式(4)及び式(4a)において、正極活物質層12のバインダの引張強度がIとなり、正極活物質層12の厚みがDとなり、正極活物質層12中のバインダの体積百分率がVとなる。この場合、保護層23が正極活物質層12の膨張を抑制する。正極10のみが保護層23を有してもよいし、負極20のみが保護層23を有してもよいし、正極10及び負極20の両方が保護層23を有してもよい。
1…蓄電装置、2…電極組立体、3…電解液、4…ケース、10…正極、11…金属箔、12…正極活物質層、20…負極(電極)、21…金属箔(集電箔)、22…負極活物質層(活物質層)、23…保護層、30…セパレータ。

Claims (3)

  1. 正極と、
    負極と、
    前記正極と前記負極との間に配置されたセパレータと、
    を備え、
    前記正極及び前記負極の少なくとも一方の電極が、集電箔の少なくとも一面に設けられた活物質層と、前記活物質層上に設けられた保護層と、を有し、
    前記活物質層は、活物質と、第1バインダとを含み、
    前記保護層は、絶縁材料と、第2バインダとを含み、
    前記第1バインダの引張強度をIとし、前記第2バインダの引張強度をIとし、前記活物質層の厚みをDとし、前記保護層の厚みをDとし、前記活物質層中の前記第1バインダの体積百分率をVとし、前記保護層中の前記第2バインダの体積百分率をVとした場合、下記の式(1)及び式(2)を満たす、蓄電装置。
    <I…(1)
    ×D×V<I×D×V…(2)
  2. 前記正極及び前記負極の少なくとも一方の電極が、負極である、請求項1に記載の蓄電装置。
  3. 下記の式(3)を満たす、請求項1又は2に記載の蓄電装置。
    0.3Pa・m≦I×D×V≦120Pa・m…(3)
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