JP6476866B2 - 直動案内装置の案内レール端面保護部品、直動案内装置 - Google Patents
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Description
先ず、既にサイドシールが装着され、転動体が組み込まれたスライダを、仮軸に取り付ける。従来の仮軸は、案内レールの長手方向に垂直な断面形状と同じ断面形状を有し、仮軸の軌道面は案内レールの軌道面より低い面精度で形成されている。次に、この仮軸を案内レールの長手方向端部に配置して、仮軸の端面を案内レールの端面と接触させた状態で、スライダを仮軸から案内レールに移動する。
このように、直動案内装置を組み立てる際には、仮軸の端面を案内レールの端面に接触させた時に、案内レールの長手方向端部の傾斜部と仮軸との間に段差が生じる。そのため、スライダの移動時に、サイドシールのリップ部が損傷を受けるおそれがある。この問題を解決するために、仮軸の形状を工夫することが提案されている。
この仮軸は、薄板状の張り出し部内に、案内レールの長手方向端部を挿入して使用される。そして、スライダが仮軸から案内レールに移動する際に、張り出し部でサイドシールのリップ部が押し広げられる。これにより、サイドシールの損傷を伴うことなく、スライダを仮軸から案内レールに移動させることが可能となる。
特許文献1および2に記載されている方法では、サイドシールのリップ部を押し広げるための薄板状の張り出し部が破損しやすいとともに、スライダを案内レールから仮軸に戻す際に張り出し部がサイドシールと干渉しやすいという問題点がある。
(1)直動案内装置を構成する案内レールの長手方向端面を覆う板状部材と、前記案内レールの両側面の外側にそれぞれ弾性変形状態で配置される複数の腕部と、を有する。
(2)前記案内レールの長手方向端部に傾斜部が形成されている。前記傾斜部は、前記案内レールの上面を始点として下面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて、前記案内レールの長手方向端面を含む平面からの距離が小さくなる第一の傾斜面と、前記案内レールの一方の側面を始点として他方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第二の傾斜面と、前記他方の側面を始点として前記一方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第三の傾斜面と、を有する。
(4) 案内レールと、スライダと、複数の転動体とを有する。前記スライダは前記案内レールの外側に配置されている。前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有する。前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延びている。前記転動通路内を負荷状態で転動する前記転動体を介して、前記スライダが前記案内レールに沿って直線移動する。
(6)前記案内レールの長手方向端部に傾斜部が形成されている。前記傾斜部は、前記案内レールの上面を始点として下面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて、前記案内レールの長手方向端面を含む平面からの距離が小さくなる第一の傾斜面と、前記案内レールの一方の側面を始点として他方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第二の傾斜面と、前記他方の側面を始点として前記一方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第三の傾斜面と、を有する。
(7)前記構成(1)(3)を有する案内レール端面保護部品を備えている。前記案内レールの長手方向端面が前記板状部材で覆われ、前記案内レールの両側面が弾性変形状態の前記腕部で挟持されている。
図1に示すこの実施形態の保護部品1は、転動体としてローラを有し、二対四列の転動通路を有する直動案内装置用の保護部品である。
この直動案内装置は、図2〜4に示すように、案内レール2と、スライダ3と、複数のローラ4と、保持器5と、サイドシール6を有する。案内レール2の両側面21には、それぞれ二列のレール側軌道面21a,21bが形成されている。
また、第二面112は第一面111より小さい。第一面111と第二面112は、案内レール2の上面22および両側面21に対応する位置で、傾斜面113,114で接続されている。
つまり、保護部品1の取り付け前の状態で、腕部12は、案内レール2の下端部の側面ラインL1より内側となる内側部分12cを有する。内側部分12cの最大寸法Sを例えば0.1mm程度とする。これにより、案内レール2の両側面21が両腕部12で挟持されると、両腕部12が弾性変形状態となる。
保護部品1は、合成樹脂(例えば、ポリアセタール、ポリオレフィン、ポリスチレン)の射出成形により製造されている。ポリオレフィンとしては、ポリプロピレン、ポリエチレンが挙げられる。
図8(a)に示すように、先ず、案内レール2の長手方向端面23に保護部品1の第一面111を向けて、第一面111を接触させるとともに、腕部12で案内レール2の両側面を挟持する。これにより、図8(b)に示すように、保護部品1が案内レール2に固定されて、案内レール2の長手方向端面23が保護部品1の板状部材11で覆われる。
次に、図9に示すように、スライダ3が取り付けられた仮軸7の端面を保護部品1の第二面112に接触させることで、仮軸7を案内レール2に接続した後、スライダ3を仮軸7から案内レール2に移動する。その際に、スライダ3の両端に固定されたサイドシール6は、シールリップ61の先端部が、保護部品1の緩やかな傾斜面113,114により滑らかに導かれるため、保護部品1がない場合よりも傾斜部20での干渉が低減された状態で案内レール2の中央部(傾斜部20以外の部分)まで移動できる。
また、直動案内装置の案内レール2からスライダ3を仮軸7に戻す際には、案内レール2に取り付けられている保護部品1の第二面112に仮軸7の端面を接触させることで、仮軸7を案内レール2に接続した後、スライダ3を案内レール2から仮軸7に移動する。使用時に保護部品1を取り外していた場合は、仮軸7を案内レール2に接続する前に、案内レール2に保護部品1を取り付ける。
また、特許文献1および2に記載されたような、仮軸またはアタッチメントに薄板状の張り出し部を設け、この張り出し部でサイドシールのリップ部を押し広げる方法と比較して、この実施形態の保護部品1を用いる方法では、スライダを案内レールから仮軸に移動する際にサイドシールのリップ部が損傷しにくくなる。
11 板状部材
111 第一面
112 第二面
113 傾斜面
114 傾斜面
12 腕部
12a 腕部の外側面
12b 腕部の内側面
12c 腕部の内側部分
2 案内レール
20 案内レールの傾斜部
20a 案内レールの上面を始点とした傾斜面
20b 案内レールの側面を始点とした傾斜面
20f 傾斜部内の案内レールの長手方向端面と平行な断面
21 案内レールの側面
21a,21b 案内レールの軌道面(レール側軌道面)
22 案内レールの上面
23 案内レールの長手方向端面
3 スライダ
31 スライダ本体
32 エンドキャップ
4 ローラ(転動体)
5 保持器
6 サイドシール
61 シールリップ
62 保持部材
63 カバー
7 仮軸
Claims (2)
- 直動案内装置を構成する案内レールの長手方向端面を覆う板状部材と、前記案内レールの両側面の外側にそれぞれ弾性変形状態で配置される複数の腕部と、を有し、
前記案内レールの長手方向端部に傾斜部が形成され、
前記傾斜部は、
前記案内レールの上面を始点として下面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて、前記案内レールの長手方向端面を含む平面からの距離が小さくなる第一の傾斜面と、
前記案内レールの一方の側面を始点として他方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第二の傾斜面と、
前記他方の側面を始点として前記一方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第三の傾斜面と、
を有し、
前記板状部材の前記案内レールの長手方向端面と対向する第一面は、前記傾斜部内の前記長手方向端面と平行な一断面と形状及び大きさが同じであり、
前記第一面の反対側の面である第二面は、前記第一面より小さく、
前記第一面と前記第二面とが、前記案内レールの前記第一の傾斜面、前記第二の傾斜面、および前記第三の傾斜面にそれぞれ対応する三つの傾斜面により接続され、
前記板状部材の前記三つの傾斜面の傾斜は、それぞれ、対応する前記案内レールの前記第一の傾斜面、前記第二の傾斜面、および前記第三の傾斜面の傾斜よりも緩やかである直動案内装置の案内レール端面保護部品。 - 案内レールと、スライダと、複数の転動体とを有し、
前記スライダは前記案内レールの外側に配置され、
前記案内レールおよび前記スライダは、互いに対向する位置に、前記転動体の転動通路を形成する軌道面をそれぞれ有し、前記両軌道面は前記案内レールの長手方向に延び、
前記転動通路内を負荷状態で転動する前記転動体を介して、前記スライダが前記案内レールに沿って直線移動する直動案内装置において、
前記スライダの移動方向両端側にサイドシールが取り付けられ、
前記サイドシールは、前記案内レールの前記軌道面であるレール側軌道面を含む外面と摺動自在に接触するシールリップを有し、
前記案内レールの長手方向端部に傾斜部が形成され、
前記傾斜部は、
前記案内レールの上面を始点として下面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて、前記案内レールの長手方向端面を含む平面からの距離が小さくなる第一の傾斜面と、
前記案内レールの一方の側面を始点として他方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第二の傾斜面と、
前記他方の側面を始点として前記一方の側面に向かう傾斜面であって、前記始点から終点に向かうにつれて前記平面からの距離が小さくなる第三の傾斜面と、
を有し、
前記案内レールの長手方向端面を覆う板状部材と、前記案内レールの両側面の外側にそれぞれ弾性変形状態で配置される複数の腕部と、を有する、案内レール端面保護部品を備え、
前記板状部材の前記案内レールの長手方向端面と対向する第一面は、前記傾斜部内の前記長手方向端面と平行な一断面と形状及び大きさが同じであり、
前記第一面の反対側の面である第二面は、前記第一面より小さく、
前記第一面と前記第二面とが、前記案内レールの前記第一の傾斜面、前記第二の傾斜面、および前記第三の傾斜面にそれぞれ対応する三つの傾斜面により接続され、
前記板状部材の前記三つの傾斜面の傾斜は、それぞれ、対応する前記案内レールの前記第一の傾斜面、前記第二の傾斜面、および前記第三の傾斜面の傾斜よりも緩やかであり、
前記案内レールの長手方向端面が前記板状部材で覆われ、前記案内レールの両側面が弾性変形状態の前記腕部で挟持されている直動案内装置。
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JP2015000270A JP6476866B2 (ja) | 2015-01-05 | 2015-01-05 | 直動案内装置の案内レール端面保護部品、直動案内装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2015000270A Active JP6476866B2 (ja) | 2015-01-05 | 2015-01-05 | 直動案内装置の案内レール端面保護部品、直動案内装置 |
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