JP6476719B2 - トロイダル型無段変速機 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車や各種産業機械の変速機などに利用可能なトロイダル型無段変速機に関する。
例えば自動車用変速機として用いるダブルキャビティ式トロイダル型無段変速機は、図10および図11に示すように構成されている。図10に示すように、ケーシング50の内側には入力軸1が回転自在に支持されており、この入力軸1の外周には、2つの入力側ディスク2,2と2つの出力側ディスク3,3とが取り付けられている。また、入力軸1の中間部の外周には出力歯車(伝達歯車)4が回転自在に支持されている。この出力歯車4の中心部に設けられた円筒状のフランジ部4a,4aには、出力側ディスク3,3がスプライン結合によって連結されている。
入力軸1は、図10中左側に位置する入力側ディスク2とカム板(ローディングカム)7との間に設けられたローディングカム式の押圧装置12を介して、駆動軸22により回転駆動されるようになっている。また、出力歯車4は、2つの部材の結合によって構成された仕切壁13を介してケーシング50内に支持されており、これにより、入力軸1の軸線Oを中心に回転できる一方で、軸線O方向の変位が阻止されている。
出力側ディスク3,3は、入力軸1との間に介在されたニードル軸受5,5によって入力軸1の軸線Oを中心に回転自在に支持されている。また、図10中左側の入力側ディスク2は、入力軸1にボールスプライン6を介して支持され、図10中右側の入力側ディスク2は、入力軸1にスプライン結合されており、これら入力側ディスク2は入力軸1とともに回転するようになっている。また、入力側ディスク2,2の内側面(凹面;トラクション面とも言う)2a,2aと出力ディスク3,3の内側面(凹面;トラクション面とも言う)3a,3aとの間には、パワーローラ11(図11参照)が回転自在に挟持されている。
図10中右側に位置する入力側ディスク2の内周面2cには、段差部2bが設けられ、この段差部2bに、入力軸1の外周面1aに設けられた段差部1bが突き当てられるとともに、入力側ディスク2の背面(図10の右面)は、入力軸1の外周面に形成されたネジ部に螺合されたローディングナット9に突き当てられている。これによって、入力側ディスク2の入力軸1に対する軸線O方向の変位が実質的に阻止されている。また、カム板7と入力軸1の鍔部1dとの間には、皿ばね8が設けられており、この皿ばね8は、各ディスク2,2,3,3の凹面2a,2a,3a,3aとパワーローラ11,11の周面11a,11aとの当接部に押圧力(予圧)を付与する。
図11は、図10のA−A線に沿う断面図である。図11に示すように、ケーシング50の内側には、入力軸1に対し捻れの位置にある一対の枢軸14,14を中心として揺動する一対のトラニオン15,15が設けられている。なお、図11においては、入力軸1の図示は省略している。各トラニオン15,15は、支持板部16の長手方向(図11の上下方向)の両端部に、この支持板部16の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。そして、この折れ曲がり壁部20,20によって、各トラニオン15,15には、パワーローラ11を収容するための凹状のポケット部Pが形成される。また、各折れ曲がり壁部20,20の外側面には、各枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。
支持板部16の中央部には円孔21が形成され、この円孔21には変位軸23の基端部23aが支持されている。そして、各枢軸14,14を中心として各トラニオン15,15を揺動させることにより、これら各トラニオン15,15の中央部に支持された変位軸23の傾斜角度を調節できるようになっている。また、各トラニオン15,15の内側面から突出する変位軸23の先端部23bの周囲には、各パワーローラ11が回転自在に支持されており、各パワーローラ11,11は、各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の間に挟持されている。なお、各変位軸23,23の基端部23aと先端部23bとは、互いに偏心している。
また、各トラニオン15,15の枢軸14,14はそれぞれ、一対のヨーク23A,23Bに対して揺動自在および軸方向(図11の上下方向)に変位自在に支持されており、各ヨーク23A,23Bにより、トラニオン15,15はその水平方向の移動を規制されている。各ヨーク23A,23Bは鋼等の金属のプレス加工あるいは鍛造加工により矩形状に形成されている。各ヨーク23A,23Bの四隅には円形の支持孔18が4つ設けられており、これら支持孔18にはそれぞれ、トラニオン15の両端部に設けた枢軸14がラジアルニードル軸受30を介して揺動自在に支持されている。また、ヨーク23A,23Bの幅方向(図11の左右方向)の中央部には、円形の係止孔19が設けられており、この係止孔19の内周面は円筒面として、球面ポスト64,68を内嵌している。すなわち、上側のヨーク23Aは、ケーシング50に固定部材52を介して支持されている球面ポスト64によって揺動自在に支持されており、下側のヨーク23Bは、球面ポスト68およびこれを支持する駆動シリンダ31の上側シリンダボディ56によって揺動自在に支持されている。
なお、各トラニオン15,15に設けられた各変位軸23,23は、入力軸1に対し、互いに180度反対側の位置に設けられている。また、これらの各変位軸23,23の先端部23bが基端部23aに対して偏心している方向は、両ディスク2,2,3,3の回転方向に対して同方向(図11で上下逆方向)となっている。また、偏心方向は、入力軸1の配設方向に対して略直交する方向となっている。したがって、各パワーローラ11,11は、入力軸1の長手方向に若干変位できるように支持される。その結果、押圧装置12が発生するスラスト荷重に基づく各構成部材の弾性変形等に起因して、各パワーローラ11,11が入力軸1の軸方向に変位する傾向となった場合でも、各構成部材に無理な力が加わらず、この変位が吸収される。
また、パワーローラ11の外側面とトラニオン15の支持板部16の内側面との間には、パワーローラ11の外側面の側から順に、スラスト転がり軸受であるスラスト玉軸受(スラスト軸受)24と、スラストニードル軸受25とが設けられている。このうち、スラスト玉軸受24は、各パワーローラ11に加わるスラスト方向の荷重を支承しつつ、これら各パワーローラ11の回転を許容するものである。このようなスラスト玉軸受24はそれぞれ、複数個ずつの玉(以下、転動体という)26,26と、これら各転動体26,26を転動自在に保持する円環状の保持器27と、円環状の外輪28とから構成されている。また、各スラスト玉軸受24の内輪軌道は各パワーローラ11の外側面(大端面)に、外輪軌道は各外輪28の内側面にそれぞれ形成されている。
また、スラストニードル軸受25は、トラニオン15の支持板部16の内側面と外輪28の外側面との間に挟持されている。このようなスラストニードル軸受25は、パワーローラ11から各外輪28に加わるスラスト荷重を支承しつつ、これらパワーローラ11および外輪28が各変位軸23の基端部23aを中心として揺動することを許容する。
さらに、各トラニオン15,15の一端部(図11の下端部)にはそれぞれ駆動ロッド(トラニオン軸)29,29が設けられており、各駆動ロッド29,29の中間部外周面に駆動ピストン(油圧ピストン)33,33が固設されている。そして、これら各駆動ピストン33,33はそれぞれ、上側シリンダボディ56と下側シリンダボディ57とによって構成された駆動シリンダ31内に油密に嵌装されている。これら各駆動ピストン33,33と駆動シリンダ31とで、各トラニオン15,15を、これらトラニオン15,15の枢軸14,14の軸方向に変位させる駆動装置32を構成している。
このように構成されたトロイダル型無段変速機の場合、入力軸1の回転は、押圧装置12を介して、各入力側ディスク2,2に伝えられる。そして、これら入力側ディスク2,2の回転が、一対のパワーローラ11,11を介して各出力側ディスク3,3に伝えられ、さらにこれら各出力側ディスク3,3の回転が、出力歯車4より取り出される。
入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比を変える場合には、一対の駆動ピストン33,33を互いに逆方向に変位させる。これら各駆動ピストン33,33の変位に伴って、一対のトラニオン15,15が互いに逆方向に変位する。例えば、図11の左側のパワーローラ11が同図の下側に、同図の右側のパワーローラ11が同図の上側にそれぞれ変位する。
その結果、これら各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各入力側ディスク2,2および各出力側ディスク3,3の内側面2a,2a,3a,3aとの当接部に作用する接線方向の力の向きが変化する。そして、この力の向きの変化に伴って、各トラニオン15,15が、ヨーク23A,23Bに枢支された枢軸14,14を中心として、互いに逆方向に揺動(傾転)する。
その結果、各パワーローラ11,11の周面11a,11aと各内側面2a,3aとの当接位置が変化し、入力軸1と出力歯車4との間の回転速度比が変化する。また、これら入力軸1と出力歯車4との間で伝達するトルクが変動し、各構成部材の弾性変形量が変化すると、各パワーローラ11,11およびこれら各パワーローラ11,11に付属の外輪28,28が、各変位軸23,23の基端部23a、23aを中心として僅かに回動する。これら各外輪28,28の外側面と各トラニオン15,15を構成する支持板部16の内側面との間には、それぞれスラストニードル軸受25,25が存在するため、前記回動は円滑に行われる。したがって、前述のように各変位軸23,23の傾斜角度を変化させるための力が小さくて済む。
ところで、前述のようなトロイダル型無段変速機の運転時において、各トラニオン15,15の内側面側(ポケット部P側)に回転自在に支持されたパワーローラ11には、入力側および出力側の両ディスク2,3の内側面2a,3aからスラスト荷重が加わる。そして、このスラスト荷重は、スラスト玉軸受24およびスラストニードル軸受25を介して、各トラニオン15,15の内側面に伝達される。したがって、トロイダル型無段変速機の運転時に各トラニオン15,15は、パワーローラ11が位置する内側面側が凹面となる方向に、僅かとは言え弾性変形する。
そして、この弾性変形量が大きくなると、スラスト玉軸受24を構成する転動体である玉26,26およびスラストニードル軸受25を構成するニードルに加わるスラスト荷重が不均一になって、転動面や軌道面の疲れ寿命が著しく短くなる等の不具合を生じるため、例えば特許文献1〜3に記載のように、パワーローラが位置するトラニオンの支持板部の内側面側に、一対の折れ曲がり壁部の先端部どうしを連結する連結部材(補強部材)を設けることでトラニオンの剛性を向上させて、トラニオンの支持板部の内側面側が凹面となる方向にトラニオンが弾性変形することを規制している。
特開2001−304366号公報 特開2004−100748号公報 特開2005−3119号公報
ところで、前記特許文献1〜3に記載のトロイダル型無段変速機では、トラニオンにスラストニードル軸受を介してパワーローラがその回転軸と直交する方向に移動(揺動)自在に設けられており、トロイダル型無段変速機の組立中はパワーローラの前記移動を規制することができないため、以下のような問題があるが、組立てられた後は、パワーローラは入力側ディスクおよび出力側ディスクに当接することでこれら両ディスクによって前記移動を規制できるので問題となることはない。
上述したように、パワーローラのその回転軸と直交する方向への移動を規制することができないと、トロイダル型無段変速機の組立中に、パワーローラがその回転軸と直交する方向に大きく移動してしまう場合がある。
この場合、例えば特開2012−16774号公報に記載されているように、パワーローラと対向するトラニオンの壁面に、パワーローラのトラクション面へ向けて潤滑油を噴射するための潤滑油噴射パイプが突出して設けられていると、トロイダル型無段変速機の組立中に、パワーローラがその回転軸と直交する方向に大きく移動して、パワーローラのトラクション面が潤滑油噴射パイプに当たり、当該トラクション面が傷つく虞がある。
また、トラクション面が傷つくとパワーローラの破損に繋がる虞があるため、トラニオンの壁面に潤滑油噴射パイプが設けられていない場合においても、トロイダル型無段変速機の組立中に、パワーローラが所定距離以上移動して他の部品と干渉するのを避ける必要がある。
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、トロイダル型無段変速機の組立中に、パワーローラがその回転軸と直交する方向に所定距離以上移動して他の部品と干渉するのを防止できるトロイダル型無段変速機を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために、本発明のトロイダル型無段変速機は、それぞれの内側面どうしを互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、このパワーローラを回転自在に支持するとともに、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動し、かつ前記パワーローラをその回転軸と直交する方向に移動自在に支持するトラニオンと、前記パワーローラの端面側に配置されるとともに、両端部がそれぞれ前記トラニオンに固定されることで前記トラニオンを補強する補強部材を備えたトロイダル型無段変速機において、
前記パワーローラの端面側に当接部が設けられ、
前記補強部材に、前記パワーローラがその回転軸と直交する方向に所定距離移動した場合に、前記当接部が当接してそれ以上の前記パワーローラの移動を規制する規制部が設けられていることを特徴とする。
ここで、前記所定距離とは、パワーローラがその回転軸と直交する方向に移動した場合において、他の部品と干渉(衝突)しないだけの距離で、かつ、組立後のトロイダル型無段変速機において、これを機能させるために、パワーローラがその回転軸と直交する方向に移動(揺動)可能な距離より大きい距離のことを意味する。
また、前記当接部を例えばパワーローラの端面に設けられた第1突起で構成し、規制部をこの第1突起を挟んで当該第1突起と所定の隙間をもち、かつ第1突起とパワーローラの回転軸方向においてオーバーラップ(重合)する一対の第2突起で構成してもよいし、また、前記規制部を補強部材に設けられた突起で構成し、当接部を前記突起が所定の隙間をもって挿入される穴で構成してもよい。
本発明においては、トロイダル型無段変速機の組立中において、パワーローラがその回転軸と直交する方向に所定距離移動した場合、補強部材に設けられた規制部に、パワーローラの端面側に設けられた当接部が当接してそれ以上のパワーローラの移動が規制されるので、それ以上の移動によってパワーローラが他の部品と干渉するのを防止できる。
本発明によれば、トロイダル型無段変速機の組立中に、パワーローラがその回転軸と直交する方向に所定距離以上移動して他の部品と干渉するのを防止できる。
本発明の第1の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を構成するパワーローラユニットを示すもので、その斜視図である。 同、正面図である。 同、図2におけるA−A線断面図である。 同、図2におけるB−B線断面図である。 同、パワーローラ本体を示す斜視図である。 同、補強部材を示す斜視図である。 本発明の第2の実施形態に係るトロイダル型無段変速機を構成するパワーローラユニットを示すもので、その断面図である。 同、パワーローラ本体を示す斜視図である。 同、補強部材を示す斜視図である。 従来のトロイダル型無段変速機の一例を示す断面図である。 図10におけるA−A線に沿う断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。なお、本実施の形態のトロイダル型無段変速機が、図10および図11に示す従来のトロイダル型無段変速機と主に異なる点は、パワーローラの端面に当接部が設けられている点、トラニオンに補強部材が設けられている点、補強部材に規制部が設けられている点であるので、以下ではこの点について詳しく説明し、その他の共通部分には同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
(第1の実施の形態)
図1は第1の実施の形態のダブルキャビティ式のトロイダル型無段変速機のパワーローラユニットの斜視図、図2は同正面図、図3は図2におけるA−A線断面図、図4は図2におけるB−B線断面図、図5はパワーローラ本体の斜視図、図6は補強部材の斜視図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態に係るトロイダル型無段変速機用のパワーローラユニットPUは、トラニオン35と、補強部材38と、パワーローラ40とを備えている。
トラニオン35は、このトラニオン35を構成する略矩形板状の支持板部36の長手方向(図1および図2において、上下方向)の両端部に、支持板部36の内側面側に折れ曲がる状態で形成された一対の折れ曲がり壁部20,20を有している。この折り曲り壁部20,20のその先端部20a,20aがパワーローラ40の端面(小端面)より突出している。折れ曲がり壁部20,20の外側面にはそれぞれ、枢軸14,14が互いに同心的に設けられている。また、下方の折れ曲がり壁部20には、パワーローラ40のトラクション面40aへ向けて潤滑油を噴射するための潤滑油噴射パイプ37,37が左右に離間し、かつ突出して設けられている。
また、パワーローラ40が位置する支持板部36の内側面側には、トラニオン35が支持板部36の内側面側が凹面となる方向に弾性変形することを規制する補強部材38が支持板部36と平行に設けられている。
この補強部材38は、一対の折れ曲がり壁部20,20の先端部20a,20a間に架設されるように延びており、両端部が折れ曲がり壁部20,20の先端部20a,20aに固定されている。また、補強部材38は、例えば、鋼等の十分な剛性を有する材料に、鍛造加工のように、大きな剛性を得られる加工を施すことにより上下に延在する断面五角形状に成形され、パワーローラ40側を向く面は長方形状に形成されている。
パワーローラ40は、図3に示すように、内輪であるパワーローラ本体41と外輪42とを有し、これらパワーローラ本体41と外輪42との間に、円環状の保持器43に保持された玉(転動体)44が設けられている。
外輪42の中央部には、パワーローラ本体41を回転自在に支持する回転軸45が外輪42と直角に設けられており、この回転軸45にパワーローラ本体(内輪)41がラジアルニードル軸受46を介して回転自在に支持されている。
また、外輪42の端面と支持板部36の内側面との間には、スラストニードル軸受47が設けられており、これによって、パワーローラ40がその回転軸45と直交する方向(図3において左右方向)へ移動(揺動)するのを許容している。
パワーローラ本体41の小端面41aの中央部には、図3および図5に示すように円形状の凹所41bが設けられており、この凹所41bの底面の中央部に第1突起(当接部)41cが設けられている。この第1突起41cは円柱状に形成されており、その先端面は小端面41aとほぼ等しい位置にあり、小端面41aから突出していない。
一方、前記補強部材38の裏面、すなわちパワーローラ40側を向く面には、図3および図6に示すように、左右一対の第2突起(規制部)38a,38aが所定距離離間して設けられている。第2突起38a,38aは縦長の直方体状に形成されており、補強部材38の裏面の上下方向中央部に、当該裏面の幅方向中央部に対して対称的に設けられている。
第2突起38a,38aは、図3に示すように、前記凹所41bに入り込んでおり、この状態において当該第2突起38a,38a間の中央部に第1突起41cが位置している。第2突起38a,38aは、第1突起41cを挟んで当該第1突起41cと所定の隙間Aをもち、かつ第1突起41cとパワーローラ40の回転軸方向において長さLだけオーバーラップ(重合)している。
ここで、図3に示すように、パワーローラ40が所定の中立位置にある場合において、第1突起41cと第2突起38aとの間の所定の隙間Aは、パワーローラ本体(内輪)41のトラクション面40aと潤滑油噴射パイプ37との間の最小距離B(図4参照)より小さく設定されている。つまり、A<Bに設定されている。
したがって、パワーローラ40が中立位置から左右に隙間Aの分だけ移動して、パワーローラ40の第1突起41cが補強部材38の第2突起38a,38aに当接することによって、それ以上のパワーローラ40の移動が規制される。上述したように、A<Bに設定されているので、パワーローラ40が中立位置から左右に隙間Aの分だけ移動しても、当該パワーローラ40のトラクション面40aが潤滑油噴射パイプ37に衝突することはない。
このように、本実施の形態では、トロイダル型無段変速機の組立中において、パワーローラ40がその回転軸45と直交する方向に所定距離移動(隙間Aの分の移動)した場合、規制部としての第2突起38aにパワーローラ40の端面に設けられた当接部としての第1突起41cが当接してそれ以上(所定距離以上)のパワーローラ40の移動が規制されるので、それ以上の移動によってパワーローラ40が潤滑油噴射パイプ37等の他の部品と干渉するのを防止できる。
また、パワーローラ40は第1突起41cを有するが、この第1突起41cは高応力部位でないパワーローラ40の端面に設けられているので問題となることはない。さらに、第1突起41cはパワーローラ40全体に対して非常に小さいため、この第1突起41cに起因するパワーローラ40の重量増の影響は少ない。
(第2の実施の形態)
図7〜図9は第2の実施の形態を示すもので、図7はトロイダル型無段変速機のパワーローラユニットPUの断面図、図8はパワーローラの内輪の斜視図、図9は補強部材の斜視図である。
第2の実施の形態が第1の実施の形態と異なる点は、パワーローラ40の端面に設けられる当接部の構成と、補強部材38に設けられる規制部の構成とであるので、以下ではこの点について説明し、第1の実施の形態と同一構成については同一符号を付してその説明を省略ないし簡略化する。
パワーローラ本体41の小端面41aの中央部には、図7および図8に示すように円形状の凹所41bが設けられており、この凹所41bの底面の中央部に穴(当接部)41dが設けられている。この穴41dは円形状に形成されている。
一方、補強部材38の裏面、すなわちパワーローラ40側を向く面には、図7および図9に示すように、突起(規制部)38bが設けられている。この突起38bは円柱状に形成されており、補強部材38の裏面の中央部に設けられている。
また、図7に示すように、パワーローラ40が所定の中立位置にある場合において、突起38bは、前記凹所41bに入り込むとともに、前記穴41dに挿入されている。この状態において、突起38bは、穴41dの内周面との間に所定の隙間Aをもち、かつ穴41dとパワーローラ40の回転軸方向において長さLだけオーバーラップ(重合)している。
ここで、パワーローラ40が所定の中立位置にある場合において、穴41dと突起38bとの間の所定の隙間Aは、第1の実施の形態と同様に、パワーローラ本体(内輪)41のトラクション面40aと潤滑油噴射パイプ37との間の最小距離B(図4参照)より小さく設定されている。つまり、A<Bに設定されている。
したがって、パワーローラ40が左右に隙間Aの分だけ移動して、パワーローラ40の穴41dの内周面が補強部材38の突起38bに当接することによって、それ以上のパワーローラ40の移動が規制されるが、上述したように、A<Bに設定されているので、パワーローラ40のトラクション面40aが潤滑油噴射パイプ37に衝突することがない。
このように、本実施の形態では、トロイダル型無段変速機の組立中において、パワーローラ40がその回転軸45と直交する方向に所定距離移動(隙間Aの分の移動)した場合、規制部としての突起38bにパワーローラ40の端面に設けられた当接部としての穴41dの内周面が当接してそれ以上のパワーローラ40の移動が規制されるので、それ以上の移動によってパワーローラ40が潤滑油噴射パイプ37等の他の部品と干渉するのを防止できる。
なお、第1および第2の実施の形態では、外輪42の中央部に、パワーローラ本体(内輪)41を回転自在に支持する回転軸45を有するものを例にとって説明したが、図11に示すように、トラニオン15の支持板部16にパワーローラ11を回転自在に支持する変位軸23を有するものにも本発明を適用できる。この場合、変位軸23の先端部23bをパワーローラ11の端面から突出させ、この突出した部分を第1の実施の形態における突起41c(図3および図5参照)に代えて、第2突起38a,38a間の中央部に位置させればよい。また、パワーローラの外輪に一体に形成され、パワーローラ本体(内輪)を回転自在に支持する支持軸を有するものにも適用できる。この場合も、支持軸の先端部をパワーローラ本体の端面から突出させ、この突出した部分を第1の実施の形態における突起41c(図3および図5参照)に代えて、第2突起38a,38a間の中央部に位置させればよい。
また、本発明はシングルキャビティ式のハーフトロイダル型無段変速機にも適用することができる。
2 入力側ディスク
3 出力側ディスク
14 枢軸
35 トラニオン
38 補強部材
38a 第2突起(規制部)
38b 突起(規制部)
40 パワーローラ
45 回転軸
41c 第1突起(当接部)
41d 穴(当接部)

Claims (1)

  1. それぞれの内側面どうしを互いに対向させた状態で互いに同心的にかつ回転自在に設けられた入力側ディスクおよび出力側ディスクと、これら両ディスクの間に挟持されるパワーローラと、このパワーローラを回転自在に支持するとともに、前記入力側ディスクおよび前記出力側ディスクの中心軸に対して捻れの位置にある枢軸を中心に揺動し、かつ前記パワーローラをその回転軸と直交する方向に移動自在に支持するトラニオンと、前記パワーローラの端面側に配置されるとともに、両端部がそれぞれ前記トラニオンに固定されることで前記トラニオンを補強する補強部材とを備えたトロイダル型無段変速機において、
    前記パワーローラの端面側に当接部が設けられ、
    前記補強部材に、前記パワーローラがその回転軸と直交する方向に所定距離移動した場合に、前記当接部が当接してそれ以上の前記パワーローラの移動を規制することで、前記パワーローラが他の部品と干渉するのを防止する規制部が設けられ
    前記規制部は、前記補強部材の前記パワーローラの側を向く面に、前記回転軸と直交する方向に所定間隔離間して設けられた一対の突起によって構成されていることを特徴とするトロイダル型無段変速機。
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