JP6476622B2 - 流体処理装置 - Google Patents

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Description

本発明は、廃水等の処理対象流体と酸化剤とを混合し、高温、高圧の条件下で処理対象流体中の有機物を酸化分解することによって処理対象流体を処理(浄化の概念を含む)する流体処理装置に関し、詳しくは、触媒により酸化分解を促進させる方式の流体処理装置に関する。
従来から、ダイオキシン類やPCB(ポリ塩化ビフェニル)などの難分解物質や、し尿、下水、家畜糞尿、食品工場からの排水などの有機系の処理対象流体を分解、無害化して処理する、超臨界水酸化分解処理装置が知られている。
例えば、超臨界水と酸化剤とを用いて、有機物を含む処理対象流体を酸化反応させて二酸化炭素、水、無機塩などの無害な物質に変換する水熱酸化分解処理装置や超臨界分解処理装置が知られている(特許文献1、2)。
このような装置において、典型的な反応条件は、圧力が25〜50MPa、温度が500〜700℃程度である。
このような装置では、25〜50MPa、500〜700℃程度の高温・高圧の条件に耐え得る装置構成が必要であり、処理システムの大型化、高コスト化を避けられない。
水の臨界温度以上に加熱され、水の臨界圧力よりも低い圧力の高温高圧水に酸化剤を加えた流体を反応槽内で触媒に接触させて酸化反応を促進させる装置も知られている(特許文献3)。
上記触媒を用いる方式によれば、250〜500℃程度の比較的低温で、難分解性の有機物でも良好に酸化分解することができる。
超臨界水酸化処理装置の反応条件よりも緩やかな条件(例えば0.5〜20MPa、100〜500℃)で処理対象流体の処理が行えるため、処理システムのコンパクト化、低コスト化に寄与する。
触媒の配置方式としては、図9(a)に示すように、筒状の反応槽100の内部に流体の移動方向と交差するように粒状の触媒102をメッシュ状の容器等に充填したものを配置し、流体を触媒102に接触させながらその隙間を反応槽の軸方向(長手方向)に移動させる方式が知られている。
この方式では流動抵抗が大きく処理効率が低いため、これに対処すべく、図9(b)に示すように、反応槽100の内部に、内外面に触媒層(不図示)を有し、流体の移動方向に延びる管104を複数結合したハニカム構造の触媒106を配置する方式も知られている。
ハニカム構造の触媒では各管内を流体が移動するので、粒状の触媒を配置する方式に比べて流動抵抗は小さい。
ところで、この種の流体処理装置で扱う処理対象流体には金属や塩などの無機物(無機固形物の概念を含む。以下同じ)が含まれていることが多く、これらの無機物は反応槽内で固体となって析出する。
無機物としては、アルミナ、シリカ、ジルコニア、リン酸塩、硝酸塩、硫酸塩などがある。
過熱水蒸気や、超臨界水は有機物を溶解する溶解能が高いが、無機物に対する溶解能は低い。
粒状の触媒を充填した反応槽では、個々の触媒の間に形成される粒間空間を混合流体が流れる。
反応槽内に充填された無数の粒状の触媒のうち、流体移動方向の最上流側に位置する触媒群に対して無機固形物が集中的に固着・堆積して成長していく。
やがて、無機固形物の堆積塊は最上流側に位置する触媒群の周囲の粒間空間を詰まらせてしまう。
ハニカム構造の触媒では、図10(a)に示すように、複数の管状の空間が確保されているため、粒状の触媒を充填する方式に比べて詰まりにくい。
しかしながら、触媒の全域のうち、流体移動方向の上流側の端面は流体移動方向に直角に位置するため、無機固形物110が集中的に付着する。
図10(b)に示すように、上流側の端面に付着した無機固形物110の堆積塊は各開口のそれぞれ中心に向けて成長していく。
開口があまり大きくないときには、複数の開口は早期に閉塞され、ハニカム構造の触媒内への混合流体の流通を遮断する。
特に、水が過熱水蒸気として存在する条件下で、酸化分解処理を実施する場合、亜臨界流体として存在する場合よりも、流体の密度が小さく、固着した無機物を下流に押し流すことが難しくなる。
すなわち、無機物が重力作用方向に堆積しやすくなるということが知られている。
反応槽内に無機物が堆積した場合は、反応槽の清掃作業が必要となる。
具体的には、処理反応を停止させ、常温まで冷却後、作業員によって反応槽を開放し、反応槽内部に固着した無機物を除去するという工程が必要となる。
特に反応槽の内径が小さくなればなるほど、無機物の堆積が比較的早い時間で進行するため、反応槽のメンテナンス頻度は多くなる。
反応槽のメンテナンスを頻繁に行う必要が生じると、処理効率が低下してランニングコストが大幅に上昇するとともに、作業者に多大な労力を強いることとなる。
無機物と触媒との固着力が大きい場合には、反応槽内の無機物の除去作業が不可能となる場合がある。
このような場合には、例えば無機物が固着した触媒層ごと除去し、新たな触媒層を設けることで反応槽を再生させることができるが、触媒のランニングコストが増加する上に、加工にも時間を要してしまうという問題がある。
特許文献4には、内周面に触媒の薄膜を被覆した、マイクロリアクター用反応管が開示されている。
反応管の内径は1mm以下と規定されている。
この反応管の構成によれば、理論的には、触媒は処理対象流体の流路の外周面側に位置するため、流路内に無機物を堆積させる要因は存在しない。
マイクロリアクター用反応管において、内径が1mm以下と規定される理由は、特許文献4の「0002」に記載されているように、速やかで高効率の界面反応を得ることを目的としているからである。
内径が1mm以下の流路では、内部体積(反応管の流路体積)に対する内表面積(反応管の内周面の面積)の割合が大きいため、反応管内に流入した処理対象流体のほぼ全てが触媒との間で界面反応を起こしている状態となる。
換言すると、内径があまりにも微細であるため、処理対象流体のほぼ全てが同時に触媒と接触した状態となる。
しかしながら、内径が1mm以下の管の内壁に触媒を被覆して配置する構成では、酸化分解できない無機物が触媒の表面に析出、固着して管の内部空間(流路)が閉塞してしまうことがある。
例えば、有機物を酸化分解することによる最終産物の一部であるアルミナ、シリカ、ジルコニア、リンなどの無機物が固形物として析出し、触媒に固着して管の径方向に厚みを増すことで、流路を閉塞させる。
無機物による流路の閉塞を回避するために、また処理量を増加させるために、反応管を大型化して口径を大きくする方法が考えられる。
しかしながら、反応管を大型化する場合、単位時間当たりに流入する被処理物に対する触媒の表面積が低下する。
形状を変えずに反応管を大型化する場合、管内の面積は寸法の2乗に比例して増加するが、体積は3乗に比例するため、被処理物の化学反応を促進する触媒の必要面積が不足する虞がある。
触媒面積が不足すると、処理効率が低下する。
本発明は、このような現状に鑑みてなされたもので、良好な処理効率を維持しながら反応槽のメンテナンス頻度を低下させることができ、ランニングコストや労力の低減にも寄与できる流体処理装置の提供を、その主な目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の流体処理装置は、無機物を含む処理対象流体と酸化剤との混合流体を加熱及び加圧状態下で前記処理対象流体中の有機物を酸化反応によって分解し、前記処理対象流体を処理するための筒状の反応槽を備え、前記反応槽の内部には、該反応槽の内径に沿う複数の筒状の触媒部材が配置され、前記触媒部材はその表面積が、該触媒部材に対応する前記反応槽内の表面積よりも大きい形状を有し、且つ前記触媒部材は周方向の少なくとも一部が波板形状を有しており、前記複数の触媒部材は、流体移動方向に積層されることで構成されており、前記複数の触媒部材のうち、少なくとも1つの触媒部材の触媒物質ないし触媒性能が他の触媒部材とは異なっており、前記複数の触媒部材は、互いに非固定である
本発明によれば、良好な処理効率を維持しながら反応槽のメンテナンス頻度を低下させることができ、ランニングコストや労力の低減にも寄与できる。
本発明の第1の実施形態に係る流体処理装置の概要構成図である。 反応槽の概要縦断面図である。 触媒部材の斜視図である。 図2のX−X線での概要断面図である。 波板形状の変形例を示す図である。 第2の実施形態における触媒部材の平面図である。 第3の実施形態における触媒部材の要部斜視図である。 触媒部材の性能実験における比較例の触媒部材の配置を示す反応槽の概要縦断面図である。 従来の反応槽における触媒の配置構成を示す図で、(a)は粒状の触媒の配置構成を示す概要横断面図、(b)はハニカム構造の触媒の配置構成を示す概要横断面図である。 ハニカム構造の触媒における無機物の固着・堆積状態を示す要部斜視図である。
以下、本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1乃至図4は第1の実施形態を示している。
まず、図1に基づいて、本実施形態に係る流体処理装置(処理システム)の全体構成の概要を説明する。
流体処理装置1は、処理対象流体供給部2と、酸化剤供給部3と、反応槽4と、熱交換部5と、固形分離部6と、気液分離部7と、図示しない制御部等を備えている。
以下、各構成について具体的に説明する。
処理対象流体供給部2は、原水タンク8を有しており、原水タンク8には、有機物を含む処理対象流体Wが未処理の状態で貯留されている。
処理対象流体Wは攪拌機9で撹拌されることで、処理対象流体中に含まれる浮遊物質SS(Suspended solids)が均等に分散せしめられ、有機物濃度の均一化が図られる。
撹拌された処理対象流体Wは、原水供給ポンプ10によって反応槽4に向けて圧送される。
処理対象流体Wは圧送される過程で、原水圧力計11で圧力を検知されるとともに、原水流量計12で流量を検知される。
処理対象流体Wは原水入口弁13で流量を調整可能となっている。
原水入口弁13は、逆止弁の役割を担っており、原水供給ポンプ10から送り出される処理対象流体Wについて、原水供給ポンプ10側から反応槽4側への流れを許容する一方で、逆方向の流れを阻止する。
原水入口弁13を通過した処理対象流体Wは、処理対象流体Wの流路を囲むように配置された加熱手段としての原水予備加熱器14によって予備加熱される。
酸化剤供給部3は、コンプレッサーからなる酸化剤圧送ポンプ15を有している。
酸化剤圧送ポンプ15は、酸化剤として取り込んだ空気Aを、処理対象流体Wの圧力と同程度の圧力まで圧縮しながら、反応槽4に向けて送り出す。
空気Aは圧送される過程で、酸化剤圧力計16で圧力を検知されるとともに、酸化剤流量計17で流量を検知される。
酸化剤入口弁18は、逆止弁の役割を担っており、酸化剤圧送ポンプ15から圧送されてくる空気Aについて、酸化剤圧送ポンプ15側から反応槽4側への流れを許容する一方で、逆方向の流れを阻止する。
酸化剤入口弁18を通過した空気Aは、空気Aの流路を囲むように配置された加熱手段としての酸化剤予備加熱器20によって予備加熱される。
原水予備加熱器14によって予備加熱された処理対象流体Wと、酸化剤予備加熱器20によって予備加熱された空気Aは合流し、混合流体として反応槽4内に投入される。
したがって、原水予備加熱器14は反応槽4に対する処理対象流体Wの投入方向上流側に位置している。
処理対象流体Wの圧送圧力や、空気Aの圧送圧力は、反応槽4内の圧力とほぼ同じになるように調整される。
図1では反応槽4に入る前に混合する経路としているが、実際には処理対象流体と酸化剤とを個別の経路で反応槽4に導入して反応槽内で混合流体としている。
酸化剤圧送ポンプ15の駆動による空気の圧送量は、処理対象流体W中の有機物を完全に酸化させるのに必要となる化学量論的な酸素量に基づいて決定されている。
より詳しくは、処理対象流体のTOC(全有機炭素:Total Organic Carbon)、全窒素(TN)、全リン(TP)など、処理対象流体W中の有機物濃度、窒素濃度、リン濃度などに基づいて、有機物の完全酸化に必要な酸素量が算出される。
算出結果に基づいて、空気Aの圧送量が設定されている。
具体的には、有機物の完全酸化に必要な酸素量の1.0倍〜3.0倍の酸素量が投入されるように設定される。
酸化剤としては、空気の他、酸素、液体酸素、オゾン、過酸化水素水のうちの何れか1つ、あるいは、それらの2種類以上を混合したものを用いることができる。
反応槽4内の混合流体に加える圧力としては、0.5〜30MPa(望ましくは5〜15MPa)の範囲を例示することができる。
反応槽4内の圧力は、後述する出口弁34によって調整される。出口弁34は、反応槽4内の圧力が閾値よりも高くなると、自動で弁を開いて反応槽4内の混合流体を外部に排出することで、反応槽4内の圧力を閾値付近に維持する。
反応槽4内の混合流体は、有機物が酸化分解されることによる発熱によって昇温する。
処理対象流体Wが有機物を高濃度に含むものである場合、多量の有機物が酸化分解される際の多量の発熱だけで、混合流体が所望の温度まで昇温することもある。
この場合、装置の立ち上げ時のみ、原水予備加熱器14及び酸化剤予備加熱器20による加熱を行い、酸化分解が開始された後には、これらへの通電をオフにすることができる。
反応槽4内の混合流体の温度としては、100〜600℃(望ましくは200〜550℃)を例示することができる。
温度の調整は、原水予備加熱器14、酸化剤予備加熱器20の出力調整によって行われる。
温度及び圧力の条件として、温度=374.2℃以上、且つ、圧力=22.1MPa以上を採用した場合、水の臨界温度や臨界圧力をそれぞれ超え、且つ空気の臨界温度や臨界圧力もそれぞれ超える状態である。
このため、混合流体が液体と気体との中間的な性質を帯びる超臨界流体になる。
超臨界流体中では、有機物が良好に超臨界流体に溶解するとともに、空気に良好に接触することから、有機物の酸化分解が急激に進行する。
温度及び圧力の条件として、温度=200℃以上(望ましくは374.2℃以上)、且つ、圧力=22.1MPa未満(望ましくは10MPa以上)且つ、飽和蒸気以下の温度、圧力の比較的高圧を採用して、反応槽4内で混合流体中の処理対象流体を過熱水蒸気にしてもよい。
反応槽4内の混合流体の温度は、100〜700℃、望ましくは200〜550℃である。
反応槽4においては、混合流体を高温且つ高圧の状態にすることで、混合流体中の有機物やアンモニア態窒素の酸化分解を促す。
反応槽4内で、流体搬送方向(流体移動方向)における触媒層(後述)の端部まで移動した混合流体は、有機物がほぼ完全に酸化分解された状態になっている。
反応槽4から出た処理済み流体は、熱交換部5の熱交換器22に流入する。
熱交換部5には熱媒体タンク23が設けられており、熱媒体タンク23には熱交換流体TFが貯留されている。
熱交換流体TFは熱交換ポンプ24で熱交換器22に供給される。
熱交換器22を通過して熱せられた熱交換流体は、図示しないパイプを通って熱エネルギー利用設備に送られる。
熱エネルギー利用設備の一例として、発電機を例示することができる。
発電機では、熱せられたことによって圧力が高まっている熱交換流体を液体から気体の状態にするときに発生する気流によってタービンを回転させることで発電が行われる。
なお、熱交換器22を通過した熱交換流体の一部を分岐パイプによって送液し、処理対象流体Wや空気Aの予備加熱に利用してもよい。
処理済みの流体は熱交換器22で熱を奪われるため、その水分が冷却されて超臨界状態、あるいは過熱蒸気状態から液体状態に態様が変化し、液体状態で固形分離部6に入る。
一方、混合流体中の酸素や窒素は、超臨界状態から気体状態に態様が変化する。
固形分離部6は、第1分離系統25と、第2分離系統26とを有している。
第1分離系統25は、第1分岐弁27、第1分離フィルタ28、第1ドレン弁29等から構成されている。
第2分離系統26も同様に、第2分岐弁30、第2分離フィルタ31、第2ドレン弁32等から構成されている。
反応槽4内で析出した固形物としての酸化物は、第1分離フィルタ28又は第2分離フィルタ31により捕捉される。
第1分離系統25と第2分離系統26とは、交互に使用されるようになっている。
すなわち、第1分離系統25が使用される場合には、第2分離系統26の各弁が閉じられ、第2分離系統26が使用される場合には、第1分離系統25の各弁が閉じられる。
第1分離フィルタ28又は第2分離フィルタ31が詰まると、出口圧力計33で計測される圧力が変化するため、これに基づいて第1分離フィルタ28又は第2分離フィルタ31の洗浄、あるいは交換が行われる。
気液分離部7は、出口弁34や気液分離器35等を有している。
固形分離部6を通り過ぎた混合流体は、気液分離器35によって処理水とガスとに分離される。
気液分離器35によって分離された気体は、その組成がガスクロマトグラフ36によって検知される。
ガスクロマトグラフ36により、未分解の物質が検出された場合、ガスクロマトグラフ36からの出力信号を受け警報が発せられる。
気液分離器35によって分離された液体は、そのTOC濃度がTOC分析装置37によって検知される。
TOC分析装置37により、閾値を超える濃度の全有機炭素が検出された場合には、TOC分析装置37からの出力信号を受け警報が発せられる。
処理済みの水は、活性汚泥による生物処理では除去し切れないごく低分子の有機物もほぼ完全に酸化分解されたものであるため、浮遊物質や有機物は殆ど含まれていない。
そのままの状態でも、用途によっては工業用水として再利用することが可能である。
また、限外濾過膜による濾過処理を施せば、LSI洗浄液などに転用することも可能である。
気液分離器35によって分離されたガスは、二酸化炭素、窒素ガス、及び酸素を主成分とするものである。
熱交換器22の下流直後には、液体の温度を検知する図示しない熱交換器出口温度計が設けられている。
この熱交換器出口温度計による検知結果が所定の数値範囲内に維持されるように、熱交換ポンプ24の駆動が制御される。
具体的には、熱交換器出口温度計による検知結果が所定の上限温度に達したときには、熱交換ポンプ24の駆動量を増加して熱交換器22への熱交換流体の供給量を増やし、熱交換器22による冷却機能を高める。
熱交換器出口温度計による検知結果が所定の下限温度に達したときには、熱交換ポンプ24の駆動量を減少させて熱交換器22への熱交換流体の供給量を減らし、熱交換器22による冷却機能を低下させる。
このように制御することで、熱交換量を適切に調整して処理済み流体の温度を一定範囲に維持することができる。
熱交換器22は、反応槽4に直接取り付けてもよい。
処理対象流体W中の有機物濃度が比較的高い場合には、有機物の酸化分解によって多量の熱が発生する。
このため、運転初期には原水予備加熱器14及び酸化剤予備加熱器20を作動させるものの、有機物の酸化分解が開始された後には、有機物の酸化分解によって発生する熱を利用した制御とする。
すなわち、有機物の酸化分解によって発生する熱により、処理対象流体Wと空気Aとの混合流体の温度が、所望の温度まで自然に昇温する場合もある。
上記制御部は、反応槽4の温度を検知する反応槽温度計38による検知結果が、所定の温度よりも高くなった場合には、加熱手段としての原水予備加熱器14、酸化剤予備加熱器20の出力を調整する。
これにより、無駄なエネルギーの消費を抑えることができる。
反応槽4の外面に反応槽自体を加熱するヒータを設ける構成としてもよい。
反応槽を加熱することにより、反応槽内で生じる酸化反応熱の反応槽を介した熱移動、ひいては熱交換部における熱交換率の低下を抑制することができる。
上記制御部には、原水予備加熱器14、酸化剤予備加熱器20、反応槽温度計38、原水供給ポンプ10、酸化剤圧送ポンプ15が接続されている。
制御部には、さらに操作・表示用機器として図示しないタッチパネルが備えられ、温度、圧力、流量などの状態、異常発生時の警告や故障内容の表示と、設定値等の入力・変更が可能になっている。
異常発生時には、ポンプの駆動、ヒータの通電をオフにするなどして、また入口弁を閉じるなどして、インターロック制御される。
異常内容としては、機器の故障、流路での詰り、漏れなどがあり、異常圧力、異常温度を制御部で判断し、タッチパネルで監視できるようになっている。
反応槽内(入口弁〜出口弁まで)の圧力は、制御部を介さず、出口弁34(背圧弁)で調節される。
図2に基づいて、反応槽4の構成を詳細に説明する。
反応槽4は、一端側に導入口を、他端側に排出口を有し、処理対象流体と酸化剤との混合流体を加熱及び加圧状態下で処理対象流体中の有機物を酸化反応によって分解し、処理対象流体を処理するためのものである。
縦型の反応槽4は、上フランジ部40と、下フランジ部41とを一体に備えた円筒状の反応槽本体部42を有している。
上フランジ部40には反応槽4内に流体を導入する導入口43を有する上蓋部材44が固定されており、下フランジ部41には処理済みの流体を排出する排出口45を有する底蓋部材46が固定されている。
上蓋部材44と底蓋部材46は反応槽本体部42と一体化されていてもよいが、清掃等のメンテナンスを行うためには、どちらか一方は着脱可能な構造となっている方がよい。
本実施形態では上蓋部材44が着脱可能となっている。
反応槽4は、高温と高圧を維持して、反応時間を確保する空間を備えている。
導入口43は、処理対象流体Wを反応槽4内に導入するための処理対象流体流入管47と、処理対象流体流入管47内に挿入され、空気Aを反応槽4内に導入するための小径の酸化剤流入管48とからなる2重管構造を有している。
酸化剤流入管48は、処理対象流体流入管47よりも反応槽4の内部への入り込み長さが大きくなっている。
原水供給ポンプ10で圧送された処理対象流体Wは、処理対象流体流入管47を通って反応槽4内に流入し、反応槽内をその長手方向に沿って上方から下方に向けて移動する。
酸化剤圧送ポンプ15で圧送された空気Aは、酸化剤流入管48を通って反応槽4内に流入し、処理対象流体Wと混合される。
反応槽内を下方に移動した混合流体は、有機物がほぼ完全に酸化分解された状態になり、処理された混合流体として排出口45から排出される。
処理対象流体Wの種類によっては、有機塩化物のクロロ基に由来する塩酸や、アミノ酸等のスルホニル基に由来する硫酸が発生して、反応槽の内壁を強い酸性下におくことがある。
このため、反応槽の構造の一例として、耐圧性に優れた外筒と、これの内側に収納される耐食性に優れた内筒とによる二重構造を示すことができる。
内筒には、耐食性に優れたチタンからなる筒が例示できる。
内筒には、チタンからなるものに代えて、Ta、Au、Pt、Ir、Rh、又はPdからなるものを用いてもよい。
また、内筒には、Ti、Ta、Au、Pt、Ir、Rh、及びPdのうち、少なくとも何れか1つを含む合金からなるものを用いてもよい。
これに対し、外筒は、ステンレス(SUS304、SUS316)、インコネル625など、強度に優れた金属材からなる肉厚の筒を例示できる。
また、外筒と内筒の熱膨張係数が大きく違う場合は、外筒と内筒の間に隙間(図示せず)を設けて内筒の内部と同じ圧力になるように、隙間に均圧水を充填させるなどできる圧力バランス型と呼ばれる構造にしてもよい。
反応槽4内には、流体移動方向の下流側に触媒部材50が配置されている。
特に、過熱水蒸気の条件下で、処理目的が有機物の完全分解である場合には、触媒を設けると効果的である。
分解されない有機物やアンモニア態窒素が残っていても、酸化分解を促進し、完全に処理することができる。
図2において、符号56はシール部材を示している。
触媒部材の配置構成や材質を以下に説明する。
図3に示すように、触媒部材50は全体として、反応槽4の内径に沿う筒状の形状を有している。
具体的には、触媒部材50は、同一形状及び同一材料の複数の触媒部材50a、50b、50cを流体移動方向(上下方向)に互いに非固定で積層した構成となっている。
すなわち、下方に位置する触媒部材に上方の触媒部材を単に載せて積み重ねている。
各触媒部材50a、50b、50cはそれぞれ、屈曲部が三角形状に尖った波板を円筒状に形成して接合したものである。
図4に示すように、最下方に位置する触媒部材50aは、反応槽本体部42の内周面に設けられた凸部(段差部)54に流体移動方向の下流側端面を載置して配置されている。
具体的には、凸部54の上面に、径方向外側に凸となる屈曲部50a−1を載置して配置されている。
反応槽本体部42に直接支持されているのは触媒部材50aのみである。
触媒部材50aの最外径は、常温(停止時)から反応温度(運転時)において、凸部54の最小径よりも少し大きくなるように設定されており、凸部54に載せた状態で熱による径変化があっても落ちない構造になっている。
また、凸部54の周方向の幅は、触媒部材50aが周方向にずれても他の屈曲部が載る長さに設定されている。
凸部54は周方向に連なった環状の突縁形状としてもよい。
触媒部材50は、反応槽の内壁面(内周面)に沿って流体の流れ方向に平行になるように、すなわち、流動抵抗が小さくなるように設置されている。
波板で形成された触媒部材50の表面積は、これに対応する反応槽内の表面積よりも大きい。
換言すれば、触媒部材50の表面積は、触媒部材50に径方向の位置で対向する反応槽の内周面の面積よりも大きい。
これにより触媒性能(酸化分解促進性能)が向上する。
触媒部材50は波板で円筒状に形成されているので、その表面積は、厚みが均一な平板で形成された円筒状の触媒部材を反応槽の内径に沿って配置した場合と比べても、該平板の円筒形状が反応槽内で占める空間の表面積よりも大きい。
表面積を増加させる方法としては、一般的に表面に微細な凹凸を形成する方法が知られているが、本実施形態に係る触媒部材50は、屈曲形状(折り畳み形状)によって表面積を増加させ、表面自体は流体に対する抵抗が小さい平滑面としている。
微細な凹凸を有する表面の場合には、無機物が固着する虞があるが、平滑面ではその可能性が極めて低い。
触媒部材50は反応槽の内径に沿って配置され、内側には無機物が落下移動するための空間が存在する。
換言すれば、無機物が付着・堆積しない空間を確保し、これによる触媒性能の低下を触媒部材50の波板形状による表面積の増加によって補完している。
各触媒部材50a、50b、50cは、波板を筒状に形成した基材をめっき浴に浸して触媒層を被覆している。
上記のように、触媒部材50を3分割構成としているため、各触媒部材50a、50b、50cの縦寸法は一体物の1/3と小さい。
このため、サイズの小さいめっき浴槽でも触媒部材50を作製できる製造上のメリットを有している。
本実施形態では触媒部材50を3段の分割構成としているが、分割数はこれに限定されない。
上記のように各触媒部材50a、50b、50cは非固定で載置されているので、メンテナンス時には、個々に取り出して水洗いや超音波洗浄等を行うことができるため、固着物除去の清掃作業や取り扱いが容易である。
触媒が劣化した場合、反応槽の内周面に直接触媒を被覆する構成では反応槽ごと活性化(清掃による触媒性能の回復)あるいは交換する必要があるが、本実施形態では触媒部材50のみを取り出して容易に行うことができる。
さらに、本実施形態では触媒部材50が分割構成であるため、触媒部材の部分的な交換も可能となる。
すなわち、触媒部材50全体で無機物の付着状態が異なる場合には、メンテナンス時に付着量が多い部分だけ清掃したり交換することが可能となる。
触媒部材50の波板形状によって、反応槽4の内周面と触媒部材50との間には空間が存在する。
このため、反応槽の内周面に直接触媒を被覆する構成に比べて触媒部材50の表面で生じる反応熱が反応槽を介して移動しにくい。
これにより、下流での熱交換、すなわち、熱交換器22による熱交換率が向上する。
波板形状の触媒部材50では、その内周面と外周面のいずれもが、反応槽の内周面との間の径方向における距離が周方向において変化する形状となる。
触媒部材50の各屈曲部の先端は、反応槽の内周面に最も近接する部分であり、内周面に対して非接触となっている。
触媒部材の位置がずれて屈曲部の先端が内周面に接触したとしても線接触となり、且つ、接触範囲は部分的となるため、上記熱交換率の低下は殆どない。
触媒部材が熱膨張した際には、屈曲部で歪が吸収され、触媒部材50の変形による破損等が防止される。
すなわち、熱膨張により基材が変形しようとした場合、外方向へかかる力を波形によって横方向へ分散させることができる。
このため、反応槽内における高温下での熱変形で触媒部材が取り出せなくなる等の不測の事態も生じない。
反応槽4の内周面と触媒部材50との間の空間も混合流体が移動する空間(以下、「外側空間」という)となる。
触媒部材50は内外面に触媒層が被覆されているので、外側空間を通る処理対象流体Wも触媒作用を受ける。
各触媒部材50a、50b、50cは、波板状の基材に触媒物質からなる触媒層を被覆して形成されている。
触媒層としては、少なくともその表面が有機物の酸化分解を促進する触媒物質からなるものである。
かかる触媒物質としては、Ru、Pd、Rh、Pt、Au、Ir、Os、Fe、Cu、Zn、Ni、Co、Ce、Ti、Mnの何れか、あるいはそれらのうちの少なくとも1つを含む化合物を例示することができる。
但し、従来の充填式などと比較して、表面積はどうしても小さくなるので、処理対象流体の有機物に対する触媒能が高いものを選択するとよい。
基材の材料としては、Fe、Ni、Cr、Moにおける少なくとも何れか1つを含む合金を例示することができる。
さらにはTi、Ta、Au、Pt、Ir、Rh、Pd、Zr、Vにおける何れか1つか、何れか1つを含む合金、あるいはセラミック、石英ガラスなどを例示することができる。
これらの中から、必要な条件、すなわち、コストや加工性、選択した触媒物質の被覆のしやすさ、機械強度、反応条件における耐熱性、耐食性を考慮して選択すればよい。
本実施形態では、触媒部材50の形状を屈曲部が三角形状に尖った波板形状としたが、これに限定されない。
図5に示すように、正弦波形状(図5(a))、のこぎり波形状(図5(b))、矩形波形状(図5(c))、またはそれらの合成形状としてもよい。
これらの形状は、平坦な金属板をプレス加工によって、溶接を要することなく簡便に作製することができる。
触媒部材50は平坦な筒に比べて強度が大きく、熱膨張による変形を抑制することができる。
また、本実施形態では触媒部材50を周方向全体に亘って波板で形成したが、周方向における少なくとも一部を波板形状としてもよい。
図6に基づいて第2の実施形態を説明する。
上記実施形態と同一部分は同一符号で示し、既に説明した構成上及び機能上の説明は適宜省略して要部のみ説明する。
上記実施形態では、各触媒部材50a、50b、50cを同一の触媒材料とし、且つ、で同一の形状とした。
反応槽4内では流体移動方向の位置によって、処理の進行状態が異なる。下流側では上流側に比べて処理対象流体Wの気相化が進む。
気相状態となると、ガス化して物質移動速度が速くなるため、反応槽の中心部から離れた内周面側に位置する触媒部材50に対する接触確率が高くなる。
すなわち、処理対象流体中の有機物の物質移動速度が気体分子のように増大するため、有機物が触媒部材50の触媒層に接する確率が格段に向上する。
この観点から、上述のように、触媒部材50は反応槽4の下流側に配置されている。
本実施形態では、触媒部材50の触媒性能をさらに向上させるために、各触媒部材50a、50b、50cのうちの少なくとも一つの触媒性能を異ならせることとしている。
最も上流側に位置する各触媒部材50cでは、図6に示すように、屈曲部50c−1の数を増やした波板形状としている。
屈曲部50c−1の数が増えることにより、触媒面積が増大し、触媒性能が向上する。
形状を変えずに、触媒性能の大きい触媒物質を被覆してもよい。
このようにすれば、分割構成の触媒部材50の一部を交換することにより、酸化分解の反応を制御することができる。
上記各実施形態では、触媒部材を波板による筒状としたが、本発明はこれに限定されない。
例えば、図7に示すように、円筒形状の触媒部材58の内周面に流体移動方向に平行に延びる溝58aを形成した構成としてもよい(第3の実施形態)。
溝58aは外周面にのみ設けてもよく、内周面と外周面の双方に設けてもよい。
次に、触媒部材を波板形状(凹凸形状)とした優位性を確認した実験について説明する。
[実施例]
上記触媒部材50と同様のものを試作した。すなわち、波形状は図3に示した三角形状である。
触媒部材の基材としては、Tiからなるものを用いた。基材の表面に被覆する触媒層としては、Pdからなるものを用いた。
筒の最大径は、13.9mm、筒高さ380mm、波の1辺の長さm(図4参照)が10mm、波の角度θ(図4参照)を90°とした。
触媒部材の表面積は両面で6080cmであった。
流体処理装置の構成は、図1で示した構成と同じである。
反応槽4内に上記触媒部材を配設した。反応槽4内の圧力を10MPa、温度を500℃に設定して運転を行った。
この流体処理装置では、実験条件によってはTOC濃度が数mg/Lになるまで処理対象流体Wを分解することが可能であるが、本実験では触媒性能の比較のために、TOC濃度が数百mg/Lになるような温度条件を設定した。
処理対象流体Wとしては、メタノール、シリカ、アルミナの混合溶液を用いた。
そのTOC濃度は、24375mg/Lである。
このような処理対象流体Wを、20.0kg/hの流速で反応槽内に圧送した。
同時に、空気を12.4kg/hの流速で反応槽内に圧送した。
処理対象流体Wの排液は回収しそのTOC濃度を測定したところ、552mg/Lであった。また、運転中の反応槽の上流および下流の圧力を測定し、差圧の有無によって触媒の閉塞を確認したところ、触媒の閉塞は見られなかった。
[比較例]
触媒部材として、波板ではなく平板を用い、同径、同一高さの円筒形の触媒部材を試作した。
触媒部材の表面積は両面で4900cmであった。
この円筒形の触媒部材60を図8に示すように反応槽内に配置し、実施例と同様にして運転を行い、排液のTOC濃度を測定したところ、785mg/Lであった。触媒の閉塞は見られなかった。
実験結果をまとめたものを表1に示す。
Figure 0006476622
上記実験結果より、触媒部材が閉塞しない程度の大型の、すなわち口径の大きい反応槽を用いて処理対象流体を処理する場合、触媒部材が波板を筒状にした形状のものの方が、円筒形の場合よりも触媒性能が増加することが確認された。
清掃の容易化等を考慮しなければ、平板円筒形の触媒部材60は、反応槽の内周面に触媒層を直接被覆した構成の代替とみなすことができ、上記実験結果は直接被覆した構成との比較においても優位性を有するといえる。
以上、本発明の好ましい実施の形態について説明したが、本発明はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、上述の説明で特に限定しない限り、特許請求の範囲に記載された本発明の趣旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
本発明の実施の形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を例示したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
4 反応槽
50 触媒部材
50a、50b、50c 触媒部材
54 凸部
A 酸化剤としての空気
W 処理対象流体
特開2002−273194号公報 特開2002−186843号公報 特許第4838013号公報 特許第4986174号公報

Claims (3)

  1. 無機物を含む処理対象流体と酸化剤との混合流体を加熱及び加圧状態下で前記処理対象流体中の有機物を酸化反応によって分解し、前記処理対象流体を処理するための筒状の反応槽を備え、
    前記反応槽の内部には、該反応槽の内径に沿う複数の筒状の触媒部材が配置され、
    前記触媒部材はその表面積が、該触媒部材に対応する前記反応槽内の表面積よりも大きい形状を有し、且つ前記触媒部材は周方向の少なくとも一部が波板形状を有しており、
    前記複数の触媒部材は、流体移動方向に積層されることで構成されており、
    前記複数の触媒部材のうち、少なくとも1つの触媒部材の触媒物質ないし触媒性能が他の触媒部材とは異なっており、
    前記複数の触媒部材は、互いに非固定である流体処理装置。
  2. 請求項1に記載の流体処理装置において、
    前記複数の触媒部材のうち、前記流体移動方向の最下流に位置する触媒部材は、該流体移動方向の下流側端面を前記反応槽内に形成された凸部に載置して非固定で設けられている流体処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載の流体処理装置において、
    前記複数の触媒部材のうち、少なくとも1つの触媒部材の表面積が他の触媒部材とは異なる流体処理装置。
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