以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。かかる実施形態に示す寸法、材料、その他具体的な数値等は、発明の理解を容易とするための例示にすぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書および図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
本発明の実施形態の理解を容易にするため、まず、遊技機の機械的構成および電気的構成を簡単に説明し、その後、各基板における具体的な処理を説明する。
図1は、本実施形態の遊技機100の斜視図であり、扉が開放された状態を示している。図示のように、遊技機100は、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成される外枠102と、この外枠102にヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた中枠104と、この中枠104に、ヒンジ機構によって開閉自在に取り付けられた前枠106と、を備えている。
中枠104は、外枠102と同様に、略矩形状に組まれた四辺によって囲繞空間が形成されており、この囲繞空間に遊技盤108が保持されている。また、前枠106には、ガラス製または樹脂製の透過板110が保持されている。そして、これら中枠104および前枠106を外枠102に対して閉じると、遊技盤108と透過板110とが所定の間隔を維持して略平行に対面するとともに、遊技機100の正面側から、透過板110を介して遊技盤108が視認可能となる。
図2は、遊技機100の正面図であり、図3は、役物ユニットUの正面図である。遊技盤108には、全面積の大凡1/2〜2/3を占める範囲に貫通孔が形成されており、この貫通孔に、図3に示す役物ユニットUが固定されることで、遊技機100は図2に示す構成となる。なお、図3には、理解を容易にするために、役物ユニットUから一部の部品を取り外した状態を示している。
図2に示すように、前枠106の下部には、遊技機100の正面側に突出する操作ハンドル112が設けられている。この操作ハンドル112は、遊技者が回転操作可能に設けられており、遊技者が操作ハンドル112を回転させて発射操作を行うと、当該操作ハンドル112の回転角度に応じた強度で、不図示の発射機構によって遊技球が発射される。このようにして発射された遊技球は、遊技盤108に設けられたレール114a、114b間を上昇して遊技領域116に導かれることとなる。
遊技領域116は、遊技盤108と透過板110との間隔に形成される空間であって、遊技球が流下または転動可能な領域である。遊技盤108には、多数の釘や風車が設けられており、遊技領域116に導かれた遊技球が釘や風車に衝突して、不規則な方向に流下、転動するようにしている。
遊技領域116は、発射機構の発射強度に応じて遊技球の進入度合いを互いに異にする第1遊技領域116aおよび第2遊技領域116bを備えている。第1遊技領域116aは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の左側に位置し、第2遊技領域116bは、遊技機100に正対した遊技者から見て遊技領域116の右側に位置している。レール114a、114bが遊技領域116の左側にあることから、発射機構によって所定の強度未満の発射強度で発射された遊技球は第1遊技領域116aに進入し、所定の強度以上の発射強度で発射された遊技球は第2遊技領域116bに進入することとなる。
また、遊技領域116には、遊技球が入球可能な一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122(図3参照)が設けられており、これら一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122に遊技球が入球すると、それぞれ所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120内には第1始動領域が設けられ、また、第2始動口122内には第2始動領域が設けられている。そして、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球して第1始動領域または第2始動領域に遊技球が進入すると、予め設けられた複数の特別図柄の中からいずれか1の特別図柄を決定するための抽選が行われる。各特別図柄には、遊技者にとって有利な大役遊技の実行可否や、以後の遊技状態をどのような遊技状態にするかといった種々の遊技利益が対応付けられている。したがって、遊技者は、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、所定の賞球を獲得するのと同時に、種々の遊技利益を受ける権利獲得の機会を獲得することとなる。
また、図3に示すように、第2始動口122には、可動片122bが開閉可能に設けられており、この可動片122bの状態に応じて、第2始動口122への遊技球の進入容易性が変化するようになっている。具体的には、可動片122bが閉状態にあるときには、第2始動口122への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、遊技領域116に設けられたゲート124内の進入領域を遊技球が通過すると、後述する普通図柄の抽選が行われ、この抽選によって当たりに当選すると、可動片122bが所定時間、開状態に制御される。このように、可動片122bが開状態になると、当該可動片122bが遊技球を第2始動口122に導く受け皿として機能し、第2始動口122への遊技球の入球が容易となる。なお、ここでは、第2始動口122が閉状態にあるときに、当該第2始動口122への遊技球の入球が不可能であることとしたが、第2始動口122が閉状態にある場合にも一定の頻度で遊技球が入球可能となるように構成してもよい。
さらに、遊技領域116には、遊技球が入球可能な第1大入賞口126および第2大入賞口128が設けられている。この第1大入賞口126および第2大入賞口128には、それぞれ開閉扉126b、128bが開閉可能に設けられており、通常、開閉扉126b、128bが第1大入賞口126および第2大入賞口128を閉鎖して、第1大入賞口126および第2大入賞口128への遊技球の入球が不可能となっている。これに対して、前述の大役遊技が実行されると、開閉扉126b、128bが開放されて、第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる。そして、第1大入賞口126または第2大入賞口128に遊技球が入球すると、所定の賞球が遊技者に払い出される。
なお、遊技領域116の最下部には、一般入賞口118、第1始動口120、第2始動口122、第1大入賞口126および第2大入賞口128のいずれにも入球しなかった遊技球を、遊技領域116から遊技盤108の背面側に排出する排出口130が設けられている。
また、図2において、符号132は、遊技機100から払い出される賞球や、遊技球貸出装置から貸し出される遊技球が導かれる上皿であり、この上皿132が遊技球で一杯になると、遊技球は下皿134に導かれることとなる。また、この下皿134の底面には、当該下皿134から遊技球を排出するための球抜き孔(不図示)が形成されている。この球抜き孔は、通常、開閉板(不図示)によって閉じられているが、球抜きつまみ134aを図中左右方向にスライドさせることにより、当該球抜きつまみ134aと一体となって開閉板がスライドし、球抜き孔から下皿134の下方に遊技球を排出することが可能となっている。
また、遊技盤108には、遊技領域116の外方であって、かつ、遊技者が視認可能な位置に、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が設けられている。これら各表示器160〜172は、遊技に係る種々の状況を表示するための装置であるが、その詳細については後述する。
そして、遊技盤108には、遊技の進行中等に演出を行う演出装置として、演出表示装置200、可動装置からなる演出役物装置202、さまざまな点灯態様や発光色に制御されるランプからなる演出照明装置204、スピーカからなる音声出力装置206、遊技者の操作を受け付ける演出操作装置208、第1大入賞口126に入球した遊技球を用いて演出を行うための排出球貯留装置210が設けられている。
演出表示装置200は、画像を表示する例えば液晶表示部等の演出表示部200aを備えており、この演出表示部200aを、遊技盤108の略中央部分において、遊技機100の正面側から視認可能に配置している。この演出表示部200aには、図示のように演出図柄230a、230b、230cが変動表示され、これら各演出図柄230a、230b、230cの停止表示態様によって大役抽選結果が遊技者に報知される変動演出が実行されることとなる。
演出役物装置202は複数設けられており、可動演出役物装置と固定演出役物装置に分類される。可動演出役物装置としての演出役物装置202は、演出表示部200aよりも前面に配置され、通常、演出表示部200aから退避した位置に保持されているが、種々の演出中に演出表示部200aの前面まで可動して、遊技者に大当たりの期待感を付与する。また、固定演出役物装置としての演出役物装置202には演出照明装置204が設けられ、遊技者が視認可能なように、遊技盤108の前面に固定されている。こうした固定演出役物装置としての演出役物装置202は、装飾部品として機能する。なお、図2および図3に示すように、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128の前面に演出役物装置202が設けられているが、この演出役物装置202は透過部材で構成されており、遊技者は、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128を視認することができるように構成されている。
演出照明装置204は、演出役物装置202や遊技盤108等に設けられており、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、さまざまに点灯制御される。
音声出力装置206は、外枠102の最下部位置に設けられ、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて、遊技機100の正面側に向けてさまざまな音声を出力する。
演出操作装置208は、遊技者の押下操作を受け付けるボタンで構成され、遊技機100の幅方向略中央位置であって、かつ、透過板110よりも下方位置に設けられている。この演出操作装置208は、演出表示部200aに表示される画像等に合わせて有効化されるものであり、操作有効時間内に遊技者の操作を受け付けると、当該操作に応じて、さまざまな演出が実行される。
排出球貯留装置210は、遊技者が視認可能な位置に設けられた排出球貯留部212を備えている。排出球貯留部212は、第1大入賞口126に入球した遊技球が導かれる導入通路212aと、この導入通路212aに接続され、鉛直方向に延在する排出通路212b(図2においては図示を省略)とを有している。導入通路212aおよび排出通路212bは、いずれも透過部材で構成されており、導入通路212aおよび排出通路212bを転動、流下する遊技球を、遊技者が視認できるように構成されている。
図4は、役物ユニットUの背面を部分的に示す図である。図4(a)に示すように、導入通路212aは、一端が第1大入賞口126の内部空間に接続され、他端が、一端側よりも鉛直下方であって、遊技盤108の幅方向略中央に位置している。したがって、第1大入賞口126に入球した遊技球は、その自重により、導入通路212aの一端から他端に向かって転動、流下する。導入通路212aの下方には、内部に排出通路212bが形成された通路構成ケース214が設けられており、この通路構成ケース214の上面に、導入通路212aの他端が接続されている。
排出通路212bは、鉛直方向に延在しており、通路構成ケース214の上面に、排出通路212bの上端が開口し、通路構成ケース214の下面に、排出通路212bの下端が開口している。導入通路212aは、通路構成ケース214の上面に開口する排出通路212bの上端に接続されており、第1大入賞口126から導入通路212aに導かれた遊技球が、導入通路212aの他端から通路構成ケース214の内部に形成された排出通路212bに導かれる。
図4(b)、(c)は、通路構成ケース214の一部を取り外した状態を示している。これらの図に示すように、通路構成ケース214には、排出球貯留ソレノイド216cが収容されている。この排出球貯留ソレノイド216cには、可動部材216が連結されており、排出球貯留ソレノイド216cの未通電状態では、図4(b)に示すように、可動部材216が排出通路212b内に突出し、排出球貯留ソレノイド216cの通電状態では、図4(c)に示すように、可動部材216が排出通路212b内から退避する。排出球貯留ソレノイド216cが未通電状態であり、可動部材216が、図4(b)に示すように排出通路212b内に突出した状態では、排出通路212bにおける遊技球の落下が規制される。したがって、第1大入賞口126に遊技球が入球した際に、排出球貯留ソレノイド216cが未通電状態に維持されていると、可動部材216によって遊技球の落下が規制され、第1大入賞口126に入球した遊技球が、導入通路212a内に貯留されることとなる。
一方、排出球貯留ソレノイド216cが通電され、可動部材216が、図4(c)に示すように排出通路212b内から退避した状態では、排出通路212bにおける遊技球の落下が可能となる。排出通路212b内を落下した遊技球は、通路構成ケース214の下面に接続された不図示の通路を介して遊技盤108の背面側に排出され、排出口130から排出された遊技球と合流して外部に導かれることとなる。
なお、詳しくは後述するが、本実施形態では、大役遊技中に一定の条件が満たされると、排出球貯留装置210を用いた演出が行われる。ここでは、大役遊技中に第1大入賞口126に入球した遊技球が排出球貯留部212(導入通路212a)に複数個貯留されるとともに、排出球貯留部212(導入通路212a)に貯留された遊技球が、一斉に排出通路212bから落下、排出される。このように、第1大入賞口126に入球した後の排出球を複数個用いて演出を行うことで、演出効果の向上が図られている。
(制御手段の内部構成)
図5は、遊技の進行を制御する制御手段の内部構成を示すブロック図である。
主制御基板300は遊技の基本動作を制御する。この主制御基板300は、メインCPU300a、メインROM300b、メインRAM300cを備えている。メインCPU300aは、各検出スイッチやタイマからの入力信号に基づいて、メインROM300bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、各装置や表示器を直接制御したり、あるいは演算処理の結果に応じて他の基板にコマンドを送信したりする。メインRAM300cは、メインCPU300aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
上記主制御基板300には、一般入賞口118に遊技球が入球したことを検出する一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口120に遊技球が入球したことを検出する第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口122に遊技球が入球したことを検出する第2始動口検出スイッチ122s、ゲート124を遊技球が通過したことを検出するゲート検出スイッチ124s、第1大入賞口126に遊技球が入球したことを検出する第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口128に遊技球が入球したことを検出する第2大入賞口検出スイッチ128sが接続されており、これら各検出スイッチから主制御基板300に検出信号が入力されるようになっている。
また、主制御基板300には、第2始動口122の可動片122bを作動する普通電動役物ソレノイド122c、第1大入賞口126を開閉する開閉扉126bを作動する第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口128を開閉する開閉扉128bを作動する第2大入賞口ソレノイド128cが接続されており、主制御基板300によって、第2始動口122、第1大入賞口126、第2大入賞口128の開閉制御がなされるようになっている。
さらに、主制御基板300には、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172が接続されており、主制御基板300によって、これら各表示器の表示制御がなされるようになっている。
また、本実施形態の遊技機100は、主に第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球によって開始される特別遊技と、ゲート124を遊技球が通過することによって開始される普通遊技とに大別される。そして、主制御基板300のメインROM300bには、特別遊技および普通遊技を進行するための種々のプログラムや、各種の遊技に必要なデータ、テーブルが記憶されている。
また、主制御基板300には、払出制御基板310および副制御基板330が接続されている。
払出制御基板310は、遊技球を発射させるための制御、および、賞球を払い出すための制御を行う。この払出制御基板310も、CPU、ROM、RAMを備えており、主制御基板300に対して双方向に通信可能に接続されている。この払出制御基板310には遊技情報出力端子板312が接続されており、主制御基板300から出力される遊技進行上の種々の情報が、払出制御基板310および遊技情報出力端子板312を介して、遊技店のホールコンピュータ等に出力されることとなる。
また、払出制御基板310には、貯留部に貯留された遊技球を賞球として遊技者に払い出すための払出モータ314が接続されている。払出制御基板310は、主制御基板300から送信された払出個数指定コマンドに基づいて払出モータ314を制御して所定の賞球を遊技者に払い出すように制御する。このとき、払い出された遊技球数が払出球計数スイッチ316sによって検出され、払い出すべき賞球が遊技者に払い出されたかが把握されるようになっている。
また、払出制御基板310には、下皿134の満タン状態を検出する皿満タン検出スイッチ318sが接続されている。この皿満タン検出スイッチ318sは、賞球として払い出される遊技球を下皿134に導く通路に設けられており、当該通路を遊技球が通過するたびに、遊技球検出信号が払出制御基板310に入力されるようになっている。
そして、下皿134に所定量以上の遊技球が貯留されて満タン状態になると、下皿134に向かう通路内に遊技球が滞留し、皿満タン検出スイッチ318sから払出制御基板310に向けて、遊技球検出信号が連続的に入力される。払出制御基板310は、遊技球検出信号が所定時間連続して入力された場合に、下皿134が満タン状態であると判断し、皿満タンコマンドを主制御基板300に送信する。一方、皿満タンコマンドを送信した後、遊技球検出信号の連続入力が途絶えた場合には、満タン状態が解除されたと判断し、皿満タン解除コマンドを主制御基板300に送信する。
また、払出制御基板310には、発射制御基板320が双方向に通信可能に接続されている。この発射制御基板320は、払出制御基板310から発射制御データを受信すると発射の許可を行う。この発射制御基板320には、操作ハンドル112に設けられ、当該操作ハンドル112に遊技者が触れたことを検出するタッチセンサ112sと、操作ハンドル112の操作角度を検出する操作ボリューム112aと、が接続されている。そして、タッチセンサ112sおよび操作ボリューム112aから信号が入力されると、発射制御基板320において、遊技球発射装置に設けられた発射用ソレノイド112cを通電して遊技球を発射させる制御がなされる。
副制御基板330は、主に遊技中や待機中等の各演出を制御する。この副制御基板330は、サブCPU330a、サブROM330b、サブRAM330cを備えており、主制御基板300に対して、当該主制御基板300から副制御基板330への一方向に通信可能に接続されている。サブCPU330aは、主制御基板300から送信されたコマンドやタイマからの入力信号等に基づいて、サブROM330bに格納されたプログラムを読み出して演算処理を行うとともに、演出を実行するためのコマンドを、画像制御基板340または電飾制御基板350に送信する。このとき、サブRAM330cは、サブCPU330aの演算処理時におけるデータのワークエリアとして機能する。
画像制御基板340は、上記演出表示部200aに画像を表示させる画像表示制御を行うものであり、CPU、ROM、RAM、VRAMを備えている。この画像制御基板340のROMには、演出表示部200aに表示される図柄や背景等の画像データが多数格納されており、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、CPUが、画像データをROMからVRAMに読み出して、演出表示部200aの画像表示を制御する。
電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されたコマンドに基づいて、音声出力装置206から音声を出力させる音声出力制御を行う。また、電飾制御基板350は、副制御基板330から送信されるコマンドに基づいて、演出役物装置202を可動したり演出照明装置204を点灯制御したりする。さらには、演出操作装置208が押下操作されたことを検出する演出操作装置検出スイッチ208sから操作検出信号が入力された際に、所定のコマンドを副制御基板330に送信する。また、電飾制御基板350は、副制御基板330からの指令を受けて、排出球貯留ソレノイド216cの通電制御を行う。
なお、各基板には、不図示の電源基板が接続されており、電源基板を介して商用電源から各基板に電力供給がなされている。また、電源基板にはコンデンサからなるバックアップ電源が設けられている。
次に、本実施形態の遊技機100における遊技について、メインROM300bに記憶されている各種テーブルと併せて説明する。
前述したように、本実施形態の遊技機100は、特別遊技と普通遊技の2種類の遊技が並行して進行するものであり、これら両遊技を進行する際の遊技状態として、低確率遊技状態または高確率遊技状態のいずれかの遊技状態と、非時短遊技状態または時短遊技状態のいずれかの遊技状態と、が組み合わされたいずれかの遊技状態にて遊技が進行する。
各遊技状態の詳細については後述するが、低確率遊技状態というのは、第1大入賞口126または第2大入賞口128が開放される大役遊技を実行する権利獲得の確率が低く設定された遊技状態であり、高確率遊技状態というのは、大役遊技を実行する権利獲得の確率が高く設定された遊技状態である。
また、非時短遊技状態というのは、可動片122bが開状態になりにくく、第2始動口122に遊技球が入球しにくい遊技状態であり、時短遊技状態というのは、非時短遊技状態よりも可動片122bが開状態になりやすく、第2始動口122に遊技球が入球しやすい遊技状態である。なお、遊技機100の初期状態は、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、この遊技状態を本実施形態では通常遊技状態と称する。
遊技者が操作ハンドル112を操作して遊技領域116に遊技球を発射させるとともに、遊技領域116を流下する遊技球が第1始動口120または第2始動口122に入球すると、遊技者に遊技利益を付与するか否かの抽選(以下、「大役抽選」という)が行われる。この大役抽選において、大当たりに当選すると、第1大入賞口126または第2大入賞口128が開放され、当該第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球が可能となる大役遊技が実行されるとともに、当該大役遊技の終了後の遊技状態が、上記のいずれかの遊技状態に設定される。以下では、大役抽選方法について説明する。
なお、詳しくは後述するが、第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、大役抽選に係る種々の乱数値(大当たり決定乱数、当たり図柄乱数、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数)が取得されるとともに、これら各乱数値がメインRAM300cの特図保留記憶領域に記憶される。以下では、第1始動口120に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特1保留とよび、第2始動口122に遊技球が入球して特図保留記憶領域に記憶された種々の乱数を総称して特2保留とよぶ。
メインRAM300cの特図保留記憶領域は、第1特図保留記憶領域と第2特図保留記憶領域とを備えている。第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域は、それぞれ4つの記憶部(第1〜第4記憶部)を有している。そして、第1始動口120に遊技球が入球すると、特1保留を第1特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶し、第2始動口122に遊技球が入球すると、特2保留を第2特図保留記憶領域の第1記憶部から順に記憶する。
例えば、第1始動口120に遊技球が入球したとき、第1特図保留記憶領域の第1〜第4記憶部のいずれにも保留が記憶されていない場合には、第1記憶部に特1保留を記憶する。また、例えば、第1記憶部〜第3記憶部に特1保留が記憶されている状態で、第1始動口120に遊技球が入球した場合には、特1保留を第4記憶部に記憶する。また、第2始動口122に遊技球が入球した場合にも、上記と同様に、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部の中で、特2保留が記憶されていない、最も番号(序数)の小さい記憶部に特2保留が記憶される。
ただし、第1特図保留記憶領域および第2特図保留記憶領域に記憶可能な特1保留数(X1)および特2保留数(X2)は、それぞれ4つに設定されている。したがって、例えば、第1始動口120に遊技球が入球したときに、第1特図保留記憶領域に既に4つの特1保留が記憶されている場合には、当該第1始動口120への遊技球の入球によって新たに特1保留が記憶されることはない。同様に、第2始動口122に遊技球が入球したときに、第2特図保留記憶領域に既に4つの特2保留が記憶されている場合には、当該第2始動口122への遊技球の入球によって新たに特2保留が記憶されることはない。
図6は、大当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜65535の範囲内から1つの大当たり決定乱数が取得される。そして、大役抽選を開始するとき、すなわち、大当たりの判定を行うときの遊技状態に応じて大当たり決定乱数判定テーブルが選択され、当該選択された大当たり決定乱数判定テーブルと取得された大当たり決定乱数とによって大役抽選が行われる。
低確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図6(a)に示すように、低確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この低確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜10164であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/399.6となる。
また、高確率遊技状態において、特1保留および特2保留について大役抽選を開始する場合には、図6(b)に示すように、高確時大当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この高確時大当たり決定乱数判定テーブルによれば、大当たり決定乱数が10001〜11640であった場合に大当たりと判定し、その他の大当たり決定乱数であった場合にはハズレと判定する。したがって、この場合の大当たり確率は約1/39.96となる。このように、高確率遊技状態である場合には、低確率遊技状態である場合に比べて、大当たり確率が10倍となる。なお、低確率遊技状態において「大当たり」となる大当たり決定乱数(10001〜10164)は、高確率遊技状態においても「大当たり」となる。
図7は、当たり図柄乱数判定テーブルを説明する図である。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜99の範囲内から1つの当たり図柄乱数が取得される。そして、上記の大役抽選により「大当たり」の判定結果が導出された場合に、取得している当たり図柄乱数と当たり図柄乱数判定テーブルとによって、特別図柄の種別が決定される。このとき、特1保留によって「大当たり」に当選した場合には、図7(a)に示すように、特1用当たり図柄乱数判定テーブルが選択され、特2保留によって「大当たり」に当選した場合には、図7(b)に示すように、特2用当たり図柄乱数判定テーブルが選択される。以下では、当たり図柄乱数によって決定される特別図柄、すなわち、大当たりの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄を大当たり図柄とよび、ハズレの判定結果が得られた場合に決定される特別図柄をハズレ図柄とよぶ。
図7(a)に示す特1用当たり図柄乱数判定テーブル、および、図7(b)に示す特2用当たり図柄乱数判定テーブルによれば、取得した当たり図柄乱数の値に応じて、図示のとおり、特別図柄の種別(大当たり図柄)が決定される。また、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、当該抽選結果が特1保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Xが決定され、当該抽選結果が特2保留によって導出されたときは、抽選を行うことなくハズレ図柄として特別図柄Yが決定される。つまり、当たり図柄乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「大当たり」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に参照されることはない。
図8は、リーチグループ決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチグループ決定乱数判定テーブルは複数設けられており、保留種別や保留数、さらには遊技状態に対応付けて設定される後述の変動状態等に応じて1のテーブルが選択される。第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜10006の範囲内から1つのリーチグループ決定乱数が取得される。上記のように、大役抽選結果が導出されると、当該大役抽選結果を報知する変動演出パターンを決定する処理が行われる。本実施形態では、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に、変動演出パターンを決定するにあたって、まず、リーチグループ決定乱数とリーチグループ決定乱数判定テーブルとによってグループ種別が決定される。
例えば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されており、変動状態が通常変動状態に設定されているときに、特1保留に基づいて「ハズレ」の大役抽選結果が導出された場合において、大役抽選を行うときの特1保留数(以下、単に「保留数」という)が0個であれば、図8(a)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル1が選択される。同様に、保留数が1、2個であれば、図8(b)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル2が選択され、保留数が3個であれば、図8(c)に示すように、リーチグループ決定乱数判定テーブル3が選択される。なお、図8において、グループ種別の欄に記載しているグループxは、任意のグループ番号を示している。したがって、取得したリーチグループ決定乱数と、参照するリーチグループ決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、グループ種別として種々のグループ番号が決定されることとなる。
このように、本実施形態では、変動演出パターンを決定するためのテーブルが、設定されている遊技状態に加えて、変動状態に基づいて決定される。つまり、変動状態とは、いずれのテーブルを参照して変動演出パターンを決定するかが規定されたものであり、遊技状態とは別に設定される概念である。この変動状態とリーチグループ決定乱数判定テーブルとの関係については、後で詳述する。
なお、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、変動演出パターンを決定するにあたってグループ種別を決定することはない。つまり、リーチグループ決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合にのみ参照され、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に参照されることはない。
図9は、リーチモード決定乱数判定テーブルを説明する図である。このリーチモード決定乱数判定テーブルは、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合に選択されるハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルと、大役抽選結果が「大当たり」であった場合に選択される大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとに大別される。なお、ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルは、上記のように決定されたグループ種別ごとに設けられており、大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、保留種別ごとに設けられている。また、各リーチモード決定乱数判定テーブルは、遊技状態や図柄の種別ごとにも設けられている。ここでは、所定の遊技状態および図柄種別において参照されるグループx用ハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(a)に示し、特1用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(b)に示し、特2用大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルの一例を図9(c)に示す。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜250の範囲内から1つのリーチモード決定乱数が取得される。そして、上記の大役抽選の結果が「ハズレ」であった場合には、図9(a)に示すように、上記のグループ種別の抽選により決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択されたハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。また、上記の大役抽選の結果が「大当たり」であった場合には、図9(b)、(c)に示すように、読み出された保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルが選択され、選択された大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号が決定される。
また、各リーチモード決定乱数判定テーブルにおいては、リーチモード決定乱数に、変動モード番号とともに、後述する変動パターン乱数判定テーブルが対応付けられており、変動モード番号が決定されるのと同時に、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。なお、図9において、変動パターン乱数判定テーブルの欄に記載しているテーブルxは、任意のテーブル番号を示している。したがって、取得したリーチモード決定乱数と、参照するリーチモード決定乱数判定テーブルの種類とに応じて、変動モード番号と、変動パターン乱数判定テーブルのテーブル番号とが決定されることとなる。また、本実施形態において、変動モード番号および後述する変動パターン番号は、16進数で設定されている。以下において、16進数を示す場合には「H」を付するが、図9〜図11に○○Hと記載しているのは、16進数で示される任意の値を示すものである。
以上のように、大役抽選結果が「ハズレ」であった場合には、まず、図8に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルとリーチグループ決定乱数とによってグループ種別が決定される。そして、決定されたグループ種別と遊技状態に応じ、図9に示すハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号および変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
一方、大役抽選結果が「大当たり」であった場合には、決定された大当たり図柄(特別図柄の種別)、大当たり当選時の遊技状態等に応じ、図9に示す大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルとリーチモード決定乱数とによって、変動モード番号、変動パターン乱数判定テーブルが決定されることとなる。
図10は、変動パターン乱数判定テーブルを説明する図である。ここでは、所定のテーブル番号xの変動パターン乱数判定テーブルxを示すが、変動パターン乱数判定テーブルは、この他にも、テーブル番号ごとに多数設けられている。
第1始動口120または第2始動口122に遊技球が入球すると、0〜238の範囲内から1つの変動パターン乱数が取得される。そして、上記の変動モード番号と同時に決定された変動パターン乱数判定テーブルと、取得した変動パターン乱数とに基づいて、図示のように変動パターン番号が決定される。
このように、大役抽選が行われると、大役抽選結果、決定された図柄種別、遊技状態、保留数、保留種別等に応じて、変動モード番号、変動パターン番号が決定される。これら変動モード番号、変動パターン番号は、変動演出パターンを特定するものであり、そのそれぞれに、変動演出の態様および時間が対応付けられている。
図11は、変動時間決定テーブルを説明する図である。上記のように、変動モード番号が決定されると、図11(a)に示す変動時間1決定テーブルにしたがって変動時間1が決定される。この変動時間1決定テーブルによれば、変動モード番号ごとに変動時間1が対応付けられており、決定された変動モード番号に応じて、対応する変動時間1が決定される。
また、上記のように、変動パターン番号が決定されると、図11(b)に示す変動時間2決定テーブルにしたがって変動時間2が決定される。この変動時間2決定テーブルによれば、変動パターン番号ごとに変動時間2が対応付けられており、決定された変動パターン番号に応じて、対応する変動時間2が決定される。このようにして決定された変動時間1、2の合計時間が、大役抽選結果を報知する変動演出の時間、すなわち、変動時間となる。
以上のようにして変動モード番号が決定されると、当該決定された変動モード番号に対応する変動モードコマンドが副制御基板330に送信され、変動パターン番号が決定されると、当該決定された変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドが副制御基板330に送信される。副制御基板330においては、受信した変動モードコマンドに基づいて、主に変動演出の前半の態様が決定され、受信した変動パターンコマンドに基づいて、主に変動演出の後半の態様が決定されることとなる。以下では、変動モードコマンドおよび変動パターンコマンドを総称して変動コマンドと呼ぶ場合があるが、その詳細については後述する。
図12は、特別電動役物作動ラムセットテーブルを説明する図である。この特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大役遊技を制御するための各種データが記憶されたものであり、大役遊技中は、この特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cが通電制御される。なお、実際は、特別電動役物作動ラムセットテーブルは、大当たり図柄の種別ごとに複数設けられており、決定された大当たり図柄の種別に応じて、対応するテーブルが大役遊技の開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに全ての大当たり図柄の制御データを示す。
本実施形態では、特別図柄A〜J、c〜fの合計14種類の大当たり図柄が設けられており、大役抽選によってこれら大当たり図柄が決定されると、図12に示すように、特別電動役物作動ラムセットテーブルを参照して大役遊技が実行される。大役遊技は、第1大入賞口126または第2大入賞口128が所定回数開閉される複数回のラウンド遊技で構成されている。この特別電動役物作動ラムセットテーブルによれば、オープニング時間(最初のラウンド遊技が開始されるまでの待機時間)、特別電動役物最大作動回数(1回の大役遊技中に実行されるラウンド遊技の回数)、特別電動役物開閉切替回数(1ラウンド中の第1大入賞口126または第2大入賞口128の開放回数)、ソレノイド通電時間(第1大入賞口126または第2大入賞口128の開放回数ごとの第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間、すなわち、1回の第1大入賞口126または第2大入賞口128の開放時間)、規定数(1回のラウンド遊技における第1大入賞口126または第2大入賞口128への最大入賞可能数)、大入賞口閉鎖有効時間(ラウンド遊技間の第1大入賞口126または第2大入賞口128の閉鎖時間、すなわち、インターバル時間)、エンディング時間(最後のラウンド遊技が終了してから、通常の特別遊技(後述する特別図柄の変動表示)が再開されるまでの待機時間)が、大役遊技の制御データとして、大当たり図柄の種別ごとに、図示のように予め記憶されている。なお、図示は省略するが、ここでは、1〜10回目のラウンド遊技では、第2大入賞口128が開閉制御され、11〜15回目のラウンド遊技では、第1大入賞口126が開閉制御される。
図13は、大役遊技の終了後の遊技状態を設定するための遊技状態設定テーブルを説明する図である。図13に示すとおり、大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に低確率遊技状態に設定され、その他の大当たり図柄が決定された場合には、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定されるとともに、高確率遊技状態の継続回数(以下、「高確回数」という)は10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、高確率遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した高確回数は1の高確率遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。したがって、大役遊技の終了後に高確率遊技状態に設定された場合に、当該高確率遊技状態において大当たりの抽選結果が導出されることなく、ハズレの抽選結果が10000回導出されると、低確率遊技状態に遊技状態が変更されることとなる。
また、大当たり図柄が決定された場合には、大役遊技の終了後に、次のようにして時短遊技状態または非時短遊技状態に設定される。すなわち、大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後に非時短遊技状態に設定され、その他の大当たり図柄が決定された場合には、大役遊技の終了後に時短遊技状態に設定されるとともに、時短遊技状態の継続回数(以下、「時短回数」という)が10000回に設定される。これは、大役抽選結果が10000回確定するまでの間、時短遊技状態が継続することを意味している。ただし、上記した時短回数は1の時短遊技状態における最大継続回数を示すものであり、上記の継続回数に到達するまでの間に大当たりに当選した場合には、再度、遊技状態の設定が行われることとなる。
なお、ここでは、大当たり図柄の種別に応じて、大役遊技の終了後の遊技状態および高確回数、時短回数を設定することとしたが、大当たり図柄の種別と、大当たり当選時の遊技状態とに応じて、遊技状態や高確回数、時短回数を設定してもよい。また、図13に示す遊技状態や高確回数、時短回数は一例に過ぎず、適宜設計可能であることは言うまでもない。
図14は、遊技状態と変動状態との関係を説明する図である。上記したように、本実施形態では、遊技の進行条件を規定する遊技状態とは別の概念として、変動演出パターンの決定条件(選択するテーブル)を規定する変動状態が設けられている。この変動状態は、大役抽選によって決定された大当たり図柄の種別に応じて、次のように設定される。
具体的には、図14(a)に示すように、特別図柄Aが決定された場合には、4回のラウンド遊技で構成される大役遊技(以下、N回のラウンド遊技で構成される大役遊技を「NR大役遊技」と呼ぶ)が実行される。そして、4R大役遊技の終了後の遊技状態が、低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され、変動状態は通常変動状態に設定される。この通常変動状態は、遊技機100の初期状態(低確率遊技状態および非時短遊技状態)において設定される変動状態であり、一度、変動状態が通常変動状態に設定されると、以後、大当たりに当選しない限り、変動状態が変更されることはない。
なお、変動モード番号および変動パターン番号を決定するテーブル(リーチグループ決定乱数判定テーブル、リーチモード決定乱数判定テーブル、変動パターン乱数判定テーブル)は、変動状態ごとに選択される。したがって、特別図柄Aが決定された場合には、大役遊技の終了後の変動演出について、変動モード番号および変動パターン番号が通常変動状態用のテーブルに基づいて決定されることとなる。
また、図14(b)に示すように、特別図柄B、C、D、E、Fが決定された場合には、それぞれ15、10、8、6、4R大役遊技が実行され、これら各大役遊技の終了後の遊技状態が、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される。このとき、変動状態は、4回目の変動演出(特別図柄の変動表示)が終了するまでの間は、高確A変動状態に設定され、以後、遊技状態が変更されるまで、高確B変動状態に設定される。
また、図14(c)に示すように、特別図柄G、H、I、Jが決定された場合には、15R大役遊技が実行される。そして、15R大役遊技の終了後の遊技状態が、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態は高確B変動状態に設定される。この高確B変動状態は、以後、遊技状態が変更されるまで継続することとなる。
なお、図14(d)に示すように、特別図柄c、d、e、fが決定された場合には、それぞれ10、8、6、4R大役遊技が実行され、これら各大役遊技の終了後の遊技状態が、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される。このとき、変動状態は、高確B変動状態に設定される。このように、大役遊技の終了後の変動状態は、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されている。
図15は、当たり決定乱数判定テーブルを説明する図である。遊技領域116を流下する遊技球がゲート124を通過すると、第2始動口122の可動片122bを通電制御するか否かが対応付けられた普通図柄の判定処理(以下、「普図抽選」という)が行われる。
なお、詳しくは後述するが、遊技球がゲート124を通過すると、0〜99の範囲内から1つの当たり決定乱数が取得されるとともに、この乱数値がメインRAM300cの普図保留記憶領域に4つを上限として記憶される。つまり、普図保留記憶領域は、当たり決定乱数をセーブする4つの記憶部を備えている。したがって、普図保留記憶領域の4つの記憶部全てに当たり決定乱数が記憶された状態で、遊技球がゲート124を通過した場合には、当該遊技球の通過に基づいて当たり決定乱数が記憶されることはない。以下では、ゲート124を遊技球が通過して普図保留記憶領域に記憶された当たり決定乱数を普図保留とよぶ。
非時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(a)に示すように、非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この非時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が1〜99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、非時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は1/100となる。詳しくは後述するが、この普図抽選において当たり図柄が決定されると、第2始動口122の可動片122bが開状態に制御され、ハズレ図柄が決定された場合には、第2始動口122の可動片122bが閉状態に維持される。
また、時短遊技状態において普図抽選を開始する場合には、図15(b)に示すように、時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルが参照される。この時短遊技状態用当たり決定乱数判定テーブルによれば、当たり決定乱数が0〜98であった場合に、普通図柄の種別として当たり図柄が決定され、当たり決定乱数が99であった場合に、普通図柄の種別としてハズレ図柄が決定される。したがって、時短遊技状態において当たり図柄が決定される確率、すなわち、当選確率は99/100となる。
図16(a)は、普通図柄変動時間データテーブルを説明する図であり、図16(b)は、開閉制御パターンテーブルを説明する図である。上記のように、普図抽選が行われると、普通図柄の変動時間が決定される。普通図柄変動時間データテーブルは、普図抽選によって当たり図柄もしくはハズレ図柄が決定されたときに、当該普通図柄の変動時間を決定する際に参照されるものである。この普通図柄変動時間データテーブルによれば、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が10秒に決定され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には変動時間が1秒に決定される。このようにして変動時間が決定されると、当該決定された時間にわたって普通図柄表示器168が変動表示(点滅表示)される。そして、当たり図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が点灯し、ハズレ図柄が決定された場合には普通図柄表示器168が消灯する。
そして、普図抽選によって当たり図柄が決定されるとともに、普通図柄表示器168が点灯した場合には、第2始動口122の可動片122bが、図16(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して通電制御される。なお、実際は、開閉制御パターンテーブルは、遊技状態ごとに設けられており、普通図柄が決定されたときの遊技状態に応じて、対応するテーブルが普通電動役物ソレノイド122cの通電開始時にセットされるが、ここでは、説明の都合上、1つのテーブルに各遊技状態に対応する制御データを示す。
当たり図柄が決定されると、図16(b)に示すように、開閉制御パターンテーブルを参照して第2始動口122が開閉制御される。この開閉制御パターンテーブルによれば、普電開放前時間(第2始動口122の開放が開始されるまでの待機時間)、普通電動役物最大開閉切替回数(第2始動口122の開放回数)、ソレノイド通電時間(第2始動口122の開放回数ごとの普通電動役物ソレノイド122cの通電時間、すなわち、1回の第2始動口122の開放時間)、規定数(第2始動口122の全開放中における第2始動口122への最大入賞可能数)、普電閉鎖有効時間(第2始動口122の各開放間の閉鎖時間、すなわち、休止時間)、普電有効状態時間(第2始動口122の最後の開放終了からの待機時間)、普電終了ウェイト時間(普電有効状態時間の経過後、後述する普通図柄の変動表示が再開されるまでの待機時間)が、第2始動口122の制御データとして、遊技状態ごとに、図示のように予め記憶されている。
このように、非時短遊技状態および時短遊技状態には、それぞれ、第2始動口122を開閉するための開閉制御条件が、遊技進行条件として対応付けられており、時短遊技状態においては、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が入球しやすくなる。つまり、時短遊技状態においては、ゲート124を遊技球が通過する限りにおいて、次々と普図抽選がなされるとともに、第2始動口122が頻繁に開放状態となるため、遊技者は遊技球の費消を低減しながら、大役抽選を行うことが可能となる。
なお、第2始動口122の開閉条件は、普通図柄の当選確率、普通図柄の変動表示の時間、第2始動口122の開放時間の3つの要素を規定するものである。そして、本実施形態では、この3つの要素のうち2つの要素において、非時短遊技状態よりも時短遊技状態の方を有利に設定することで、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも、第2始動口122に遊技球が入球しやすくなるように設定した。しかしながら、上記3つの要素のうち、1つまたは3つの要素について、時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも有利に設定してもよい。いずれにしても、時短遊技状態の方が非時短遊技状態に比べて、少なくとも1つの要素について有利となることで、総合的に時短遊技状態の方が、非時短遊技状態よりも第2始動口122に遊技球が容易に入球するようにすればよい。つまり、遊技状態が非時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件にしたがって可動片122bが開閉制御され、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合に、第1の条件よりも開状態になりやすい第2の条件にしたがって可動片122bが開閉制御されればよい。
次に、遊技機100における遊技の進行に伴う主制御基板300の主な処理について、フローチャートを用いて説明する。
(主制御基板300のCPU初期化処理)
図17は、主制御基板300におけるCPU初期化処理(S100)を説明するフローチャートである。
電源基板より電源が供給されると、メインCPU300aにシステムリセットが発生し、メインCPU300aは、以下のCPU初期化処理(S100)を行う。
(ステップS100−1)
メインCPU300aは、電源投入に応じて、初期設定処理として、メインROM300bから起動プログラムを読み込むとともに、各種処理を実行するために必要な設定処理を行う。
(ステップS100−3)
メインCPU300aは、タイマカウンタにウェイト処理時間を設定する。
(ステップS100−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。なお、主制御基板300には、電源断検知回路が設けられており、電源電圧が所定値以下になると、電源検知回路から電源断予告信号が出力される。電源断予告信号を検出している場合には、上記ステップS100−3に処理を移し、電源断予告信号を検出していない場合には、ステップS100−7に処理を移す。
(ステップS100−7)
メインCPU300aは、上記ステップS100−3で設定したウェイト時間が経過したか否かを判定する。その結果、ウェイト時間が経過したと判定した場合にはステップS100−9に処理を移し、ウェイト時間は経過していないと判定した場合には上記ステップS100−5に処理を移す。
(ステップS100−9)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを許可するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−11)
メインCPU300aは、RAMクリア信号がオンしているか否かを判定する。なお、遊技盤108の背面には不図示のRAMクリアボタンが設けられており、このRAMクリアボタンが押圧操作されると、RAMクリア検出スイッチがRAMクリアボタンの押圧操作を検出して、主制御基板300にRAMクリア信号が出力される。ここでは、RAMクリアボタンが押圧操作された状態で電源が投入された場合に、RAMクリア信号がオンしていると判定される。そして、RAMクリア信号がオンしていると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、RAMクリア信号はオンしていないと判定した場合にはステップS100−19に処理を移す。
(ステップS100−13)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源投入時(メインRAM300cをクリアするリセット時)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−17)
メインCPU300aは、メインRAM300cがクリアされたことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(RAMクリア指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−19)
メインCPU300aは、チェックサムを算出するために必要な処理を実行する。
(ステップS100−21)
メインCPU300aは、上記ステップS100−19で算出したチェックサムが、電源断時に保存されたチェックサムと不一致であるかを判定する。その結果、両者が不一致であると判定した場合にはステップS100−13に処理を移し、両者が不一致ではない(一致する)と判定した場合にはステップS100−23に処理を移す。
(ステップS100−23)
メインCPU300aは、メインRAM300cのうち、電源復帰時(メインRAM300cをクリアせずに、電源断前のデータを維持するとき)にクリアすべきクリア対象のデータをクリアする初期化処理を行う。
(ステップS100−25)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを副制御基板330に伝達するためのサブコマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−27)
メインCPU300aは、電源断から復帰したことを払出制御基板310に伝達するための払出コマンド(電源復帰指定コマンド)の送信処理を行う。
(ステップS100−29)
メインCPU300aは、特別図柄の種別を示す電源投入時特図図柄種別指定コマンド、特1保留数(X1)を示す特1保留指定コマンド、特2保留数(X2)を示す特2保留指定コマンド、記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を示す特別図柄入賞順序コマンドを送信するための電源投入時サブコマンドセット処理を実行する。
(ステップS100−31)
メインCPU300aは、タイマ割込みの周期を設定する。
(ステップS100−33)
メインCPU300aは、割込みを禁止するための処理を行う。
(ステップS100−35)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数用初期値更新乱数を更新する。なお、当たり図柄乱数用初期値更新乱数は、当たり図柄乱数の初期値および終了値を決定するためのものである。つまり、後述する当たり図柄乱数の更新処理によって当たり図柄乱数が、当たり図柄乱数用初期値更新乱数から、当該当たり図柄乱数用初期値更新乱数−1まで1周すると、当たり図柄乱数は、そのときの当たり図柄乱数用初期値更新乱数に更新されることとなる。
(ステップS100−37)
メインCPU300aは、払出制御基板310から受信した受信データ(主コマンド)を解析し、受信データに応じた種々の処理を実行する。
(ステップS100−39)
メインCPU300aは、送信バッファに格納されているサブコマンドを副制御基板330に送信するための処理を行う。
(ステップS100−41)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS100−43)
メインCPU300aは、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を更新し、以後、上記ステップS100−33から処理を繰り返す。なお、以下では、変動演出パターンを決定するためのリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を総称して変動演出用乱数と呼ぶ。
次に、主制御基板300における割込み処理について説明する。ここでは、電源断時退避処理(XINT割込み処理)およびタイマ割込み処理について説明する。
(主制御基板300の電源断時退避処理(XINT割込み処理))
図18は、主制御基板300における電源断時退避処理(XINT割込み処理)を説明するフローチャートである。メインCPU300aは、電源断検知回路を監視しており、電源電圧が所定値以下になると、CPU初期化処理に割り込んで電源断時退避処理を実行する。
(ステップS300−1)
電源断予告信号が入力されると、メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS300−3)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−5)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−11に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−7に処理を移す。
(ステップS300−7)
メインCPU300aは、レジスタを復帰させる。
(ステップS300−9)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行い、当該電源断時退避処理を終了する。
(ステップS300−11)
メインCPU300aは、出力ポートの出力を停止する出力ポートクリア処理を実行する。
(ステップS300−13)
メインCPU300aは、チェックサムを算出して保存するチェックサム設定処理を実行する。
(ステップS300−15)
メインCPU300aは、メインRAM300cへのアクセスを禁止するために必要なRAMプロテクト設定処理を実行する。
(ステップS300−17)
メインCPU300aは、電源断発生監視時間を設定すべく、ループカウンタのカウンタ値に所定の電源断検出信号検出回数をセットする。
(ステップS300−19)
メインCPU300aは、電源断予告信号をチェックする。
(ステップS300−21)
メインCPU300aは、電源断予告信号を検出しているかを判定する。その結果、電源断予告信号を検出していると判定した場合にはステップS300−17に処理を移し、電源断予告信号を検出していないと判定した場合にはステップS300−23に処理を移す。
(ステップS300−23)
メインCPU300aは、上記ステップS300−17でセットしたループカウンタの値を1減算する。
(ステップS300−25)
メインCPU300aは、ループカウンタのカウンタ値が0でないかを判定する。その結果、カウンタ値が0ではないと判定した場合にはステップS300−19に処理を移し、カウンタ値が0であると判定した場合には上記したCPU初期化処理(ステップS100)に移行する。
なお、実際に電源断が生じた場合には、ステップS300−17〜ステップS300−25をループしている間に遊技機100の稼働が停止する。
(主制御基板300のタイマ割込み処理)
図19は、主制御基板300におけるタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。主制御基板300には、所定の周期(本実施形態では4ミリ秒、以下「4ms」という)毎にクロックパルスを発生させるリセット用クロックパルス発生回路が設けられている。そして、リセット用クロックパルス発生回路によって、クロックパルスが発生すると、CPU初期化処理(ステップS100)に割り込んで、以下のタイマ割込み処理が実行される。
(ステップS400−1)
メインCPU300aは、レジスタを退避する。
(ステップS400−3)
メインCPU300aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS400−5)
メインCPU300aは、コモン出力バッファにセットされたコモンデータを出力ポートに出力し、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172を点灯制御するダイナミックポート出力処理を実行する。
(ステップS400−7)
メインCPU300aは、各種の入力ポート情報を読み込み、最新のスイッチ状態を正確に取得するためのポート入力処理を実行する。
(ステップS400−9)
メインCPU300aは、各種タイマカウンタを更新するタイマ更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該主制御基板300のタイマ割込み処理の度に減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS400−11)
メインCPU300aは、上記ステップS100−35と同様、当たり図柄乱数用初期値更新乱数の更新処理を実行する。
(ステップS400−13)
メインCPU300aは、当たり図柄乱数を更新する処理を行う。具体的には、乱数カウンタを1加算して更新し、加算した結果が乱数範囲の最大値を超えた場合には、乱数カウンタを0に戻し、乱数カウンタが1周した場合には、その時の当たり図柄乱数用初期値更新乱数の値から乱数を更新する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、大当たり決定乱数および当たり決定乱数は、主制御基板300に内蔵されたハードウェア乱数生成部によって更新されるハードウェア乱数を用いている。ハードウェア乱数生成部は、大当たり決定乱数および当たり決定乱数を、いずれも一定の規則にしたがって更新し、乱数列が一巡するごとに自動的に乱数列を変更するとともに、システムリセット毎にスタート値を変更している。
(ステップS500)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、ゲート検出スイッチ124sから信号の入力があったか否か判定するスイッチ管理処理を実行する。なお、このスイッチ管理処理の詳細については後述する。
(ステップS600)
メインCPU300aは、上記の特別遊技を進行制御するための特別遊技管理処理を実行する。なお、この特別遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS700)
メインCPU300aは、上記の普通遊技を進行制御するための普通遊技管理処理を実行する。なお、この普通遊技管理処理の詳細については後述する。
(ステップS400−15)
メインCPU300aは、各種エラーの判定およびエラー判定結果に応じた設定を行うためのエラー管理処理を実行する。
(ステップS400−17)
メインCPU300aは、一般入賞口検出スイッチ118s、第1始動口検出スイッチ120s、第2始動口検出スイッチ122s、第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sのチェックを行い、該当する賞球制御用のカウンタ等を加算するための入賞口スイッチ処理を実行する。
(ステップS400−19)
メインCPU300aは、上記ステップS400−17でセットされた賞球制御用のカウンタのカウンタ値等に基づく払出コマンドの作成および送信を行うための払出制御管理処理を実行する。
(ステップS400−21)
メインCPU300aは、遊技情報出力端子板312から外部へ出力する外部情報用の出力データをセットするための外部情報管理処理を実行する。
(ステップS400−23)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160、第2特別図柄表示器162、第1特別図柄保留表示器164、第2特別図柄保留表示器166、普通図柄表示器168、普通図柄保留表示器170、右打ち報知表示器172等の各種表示器(LED)を点灯制御するためのコモンデータをコモン出力バッファにセットするLED表示設定処理を実行する。
(ステップS400−25)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cおよび第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cのソレノイド出力イメージを合成し、出力ポートバッファに格納するためのソレノイド出力イメージ合成処理を実行する。
(ステップS400−27)
メインCPU300aは、各出力ポートバッファに格納されたコモン出力バッファの値を出力ポートに出力するためのポート出力処理を実行する。
(ステップS400−29)
メインCPU300aは、レジスタを復帰してタイマ割込み処理を終了する。
以下に、上記したタイマ割込み処理のうち、ステップS500のスイッチ管理処理、ステップS600の特別遊技管理処理、ステップS700の普通遊技管理処理について、詳細に説明する。
図20は、主制御基板300におけるスイッチ管理処理(ステップS500)を説明するフローチャートである。
(ステップS500−1)
メインCPU300aは、ゲート検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、ゲート124を遊技球が通過してゲート検出スイッチ124sからの検出信号がオンされたかを判定する。その結果、ゲート検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS510に処理を移し、ゲート検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−3に処理を移す。
(ステップS510)
メインCPU300aは、ゲート124への遊技球の通過に基づいてゲート通過処理を実行する。なお、このゲート通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−3)
メインCPU300aは、第1始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1始動口120に遊技球が入球して第1始動口検出スイッチ120sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第1始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS520に処理を移し、第1始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−5に処理を移す。
(ステップS520)
メインCPU300aは、第1始動口120への遊技球の入球に基づいて第1始動口通過処理を実行する。なお、この第1始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−5)
メインCPU300aは、第2始動口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第2始動口122に遊技球が入球して第2始動口検出スイッチ122sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、第2始動口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS530に処理を移し、第2始動口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合にはステップS500−7に処理を移す。
(ステップS530)
メインCPU300aは、第2始動口122への遊技球の入球に基づいて第2始動口通過処理を実行する。なお、この第2始動口通過処理の詳細については後述する。
(ステップS500−7)
メインCPU300aは、大入賞口検出スイッチオン検出時であるか、すなわち、第1大入賞口126または第2大入賞口128に遊技球が入球して第1大入賞口検出スイッチ126s、第2大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたかを判定する。その結果、大入賞口検出スイッチオン検出時であると判定した場合にはステップS500−9に処理を移し、大入賞口検出スイッチオン検出時ではないと判定した場合には当該スイッチ管理処理を終了する。
(ステップS500−9)
メインCPU300aは、現在、大役遊技中であるか否かを判定し、第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたものであるかを判定する。ここでは、大役遊技中ではないと判定した場合には、所定の不正検出処理を実行し、大役遊技中であり、第1大入賞口126または第2大入賞口128への遊技球の入球が適正になされたと判定した場合には、大入賞口入賞球数カウンタを1加算して、当該スイッチ管理処理(ステップS500)を終了する。
図21は、主制御基板300におけるゲート通過処理(ステップS510)を説明するフローチャートである。
(ステップS510−1)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された当たり決定乱数をロードする。
(ステップS510−3)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であるか、つまり、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が4以上であるかを判定する。その結果、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値が最大値以上であると判定した場合には当該ゲート通過処理を終了し、普通図柄保留球数カウンタは最大値以上ではないと判定した場合にはステップS510−5に処理を移す。
(ステップS510−5)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS510−7)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の4つの記憶部のうち、取得した当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS510−9)
メインCPU300aは、上記ステップS510−1で取得した当たり決定乱数を、上記ステップS510−7で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS510−11)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットし、当該ゲート通過処理を終了する。
図22は、主制御基板300における第1始動口通過処理(ステップS520)を説明するフローチャートである。
(ステップS520−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「00H」をセットする。なお、特別図柄識別値は、保留種別として特1保留および特2保留のいずれであるかを識別するためのもので、特別図柄識別値(00H)は特1保留を示し、特別図柄識別値(01H)は特2保留を示す。
(ステップS520−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、特別図柄乱数取得処理を実行して、当該第1始動口通過処理を終了する。なお、この特別図柄乱数取得処理は、第2始動口通過処理(ステップS530)と共通のモジュールを利用して実行される。したがって、特別図柄乱数取得処理の詳細は、第2始動口通過処理の説明後に説明する。
図23は、主制御基板300における第2始動口通過処理(ステップS530)を説明するフローチャートである。
(ステップS530−1)
メインCPU300aは、特別図柄識別値として「01H」をセットする。
(ステップS530−3)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのアドレスをセットする。
(ステップS535)
メインCPU300aは、後述する特別図柄乱数取得処理を実行する。
(ステップS530−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。なお、詳しくは後述するが、普通遊技管理フェーズは、普通遊技の実行処理の段階、すなわち、普通遊技の進行状況を示すものであり、普通遊技の実行処理の段階に応じて更新される。
(ステップS530−7)
メインCPU300aは、上記ステップS530−5でロードした普通遊技管理フェーズが「04H」ではないかを判定する。なお、普通遊技管理フェーズの「04H」は、普通電動役物入賞口開放制御処理中であることを示すものである。この普通電動役物入賞口開放制御処理においては、普通電動役物ソレノイド122cが通電されて第2始動口122の可動片122bが開状態に制御されることから、ここでは、第2始動口122が適正に開放され得る状態にあるかを判定することとなる。その結果、普通遊技管理フェーズが「04H」ではないと判定した場合には当該第2始動口通過処理を終了し、普通遊技管理フェーズが「04H」であると判定した場合にはステップS530−9に処理を移す。
(ステップS530−9)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該第2始動口通過処理を終了する。
図24は、主制御基板300における特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を説明するフローチャートである。この特別図柄乱数取得処理は、上記した第1始動口通過処理(ステップS520)および第2始動口通過処理(ステップS530)において、共通のモジュールを用いて実行される。
(ステップS535−1)
メインCPU300aは、上記ステップS520−1またはステップS530−1でセットした特別図柄識別値をロードする。
(ステップS535−3)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数をロードする。ここでは、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「00H」であれば、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数をロードする。また、上記ステップS535−1でロードした特別図柄識別値が「01H」であれば、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数をロードする。
(ステップS535−5)
メインCPU300aは、ハードウェア乱数生成部によって更新された大当たり決定乱数をロードする。
(ステップS535−7)
メインCPU300aは、上記ステップS535−3でロードした対象特別図柄保留球数が上限値以上であるかを判定する。その結果、上限値以上であると判定した場合には、ステップS535−23に処理を移し、上限値以上ではないと判定した場合には、ステップS535−9に処理を移す。
(ステップS535−9)
メインCPU300aは、対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS535−11)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域の記憶部のうち、取得した大当たり決定乱数をセーブする対象となる対象記憶部を算定する。
(ステップS535−13)
メインCPU300aは、上記ステップS535−5でロードした大当たり決定乱数、上記ステップS400−13で更新された当たり図柄乱数、上記ステップS100−43で更新されたリーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数を取得し、上記ステップS535−11で算定した対象記憶部にセーブする。
(ステップS535−15)
メインCPU300aは、特図保留記憶領域に記憶されている特1保留および特2保留の入賞順序を更新して記憶する特別図柄保留球入賞順序設定処理を行う。
(ステップS536)
メインCPU300aは、上記ステップS535−13で対象記憶部に格納した各種の乱数に基づいて、取得時演出判定処理を実行する。この取得時演出判定処理については、図25を用いて後述する。
(ステップS535−17)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードする。
(ステップS535−19)
メインCPU300aは、上記ステップS535−17でロードしたカウンタ値に基づいて、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。これにより、特1保留または特2保留が記憶されるたびに、特1保留数および特2保留数が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS535−21)
メインCPU300aは、上記ステップS535−15で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS535−23)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS535−25)
メインCPU300aは、上記ステップS535−23でロードした普通遊技管理フェーズを確認し、後述する普通電動役物入賞口開放制御状態未満(普通遊技管理フェーズ<04H)であるかを判定する。その結果、普通電動役物入賞口開放制御状態未満であると判定した場合にはステップS535−27に処理を移し、普通電動役物入賞口開放制御状態未満ではないと判定した場合には当該特別図柄乱数取得処理を終了する。
(ステップS535−27)
メインCPU300aは、異常入賞があったか否かを判定するとともに、異常入賞があったと判定した場合には、所定の処理を行う始動口異常入賞エラー処理を実行し、当該特別図柄乱数取得処理(ステップS535)を終了する。
図25は、主制御基板300における取得時演出判定処理(ステップS536)を説明するフローチャートである。
(ステップS536−1)
メインCPU300aは、現在の遊技状態が時短遊技状態であるかを判定する。その結果、時短遊技状態であると判定した場合にはステップS536−3に処理を移し、時短遊技状態ではないと判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−3)
メインCPU300aは、セットされた特別図柄識別値が「01H」であるか、すなわち、新たに対象記憶部に記憶された保留は特2保留であるかを判定する。その結果、特別図柄識別値が「01H」である(特2保留が記憶された)と判定した場合にはステップS536−5に処理を移し、特別図柄識別値は「01H」ではない(特1保留が記憶された)と判定した場合には当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−5)
メインCPU300aは、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを識別する確率状態識別カウンタのカウンタ値、すなわち、現在、低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。
(ステップS536−7)
メインCPU300aは、確率状態識別カウンタのカウンタ値に基づいて、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択する。具体的には、確率状態識別カウンタのカウンタ値が、低確率遊技状態を示す値であれば、低確時大当たり決定乱数判定テーブル(図6(a)参照)を選択し、高確率遊技状態を示す値であれば、高確時大当たり決定乱数判定テーブル(図6(b)参照)を選択する。そして、選択したテーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した大当たり決定乱数とに基づいて、大当たりまたはハズレのいずれかを仮判定する特別図柄当たり仮判定処理を行う。
(ステップS536−9)
メインCPU300aは、特別図柄を仮決定するための特別図柄図柄仮判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS536−7の仮判定処理の結果(特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果)が大当たりであった場合には、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブル(図7参照)を選択して特別図柄判定データを抽出する。また、上記ステップS536−7の仮判定処理の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)を抽出する。
(ステップS536−11)
メインCPU300aは、上記ステップS536−9で抽出した特別図柄判定データに対応する先読み指定図柄コマンドを送信バッファにセットする。これにより、対象記憶部に記憶された保留について、現在の遊技状態において読み出された場合に決定される特別図柄の種別が、当該保留の記憶時点で導出されることとなる。
(ステップS536−13)
メインCPU300aは、上記ステップS536−3の特別図柄当たり仮判定処理によって導出された結果が、大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS536−19に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS536−15に処理を移す。
(ステップS536−15)
メインCPU300aは、予め設けられた取得時グループ種別判定テーブルをセットし、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチグループ決定乱数と、当該取得時グループ種別判定テーブルとに基づいて、グループ種別を事前判定する。詳しい説明は省略するが、取得時グループ種別判定テーブルによれば、リーチグループ決定乱数に応じてグループ種別コマンドが対応付けられており、ここでは、新たに記憶されたリーチグループ決定乱数に応じて、1のグループ種別コマンドが決定される。この取得時グループ種別判定テーブルでは、1のグループ種別コマンドに対応する乱数範囲が、図8に示すリーチグループ決定乱数判定テーブルと等しく設定されている。したがって、このグループ種別事前判定処理では、対象記憶部に記憶された保留が読み出された際、すなわち、特別図柄の変動表示の開始時に、いずれのグループ種別が決定されるのかを、当該保留が記憶された時点で、事前に判定することとなる。
(ステップS536−17)
メインCPU300aは、上記ステップS536−15の判定結果に対応する先読み指定グループ種別コマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
(ステップS536−19)
メインCPU300aは、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブル(図9(c)参照)をセットする。なお、詳しい説明は省略するが、特2保留用の大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルは、変動状態ごとに、かつ、大当たり図柄ごとに設けられており、ここでは、現在の変動状態、および、上記ステップS536−9で導出された大当たり図柄の双方に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルがセットされる。
(ステップS536−21)
メインCPU300aは、上記ステップS536−19でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を仮決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが仮決定される。
(ステップS536−23)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動モード番号に対応する先読み指定変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS536−25)
メインCPU300aは、上記ステップS536−21で仮決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS535−13で対象記憶部に記憶した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を仮決定する。
(ステップS536−27)
メインCPU300aは、上記ステップS536−25で仮決定した変動パターン番号に対応する先読み指定変動パターンコマンドを送信バッファにセットし、当該取得時演出判定処理を終了する。
上記ステップS536−5〜上記ステップS536−27の処理によれば、遊技状態が時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特2保留について、当該特2保留が読み出された際に大当たりに当選するか否かが、当該特2保留の記憶時点で判定される。そして、当該特2保留によってはハズレの大役抽選結果が導出されると仮判定された場合には、グループ種別(リーチグループ決定乱数の範囲)を示す先読み指定グループ種別コマンドが副制御基板330に送信される。一方、当該特2保留によって大当たりに当選すると仮判定された場合には、当該特2保留が読み出された際に決定されることとなる変動モード番号を示す先読み指定変動モードコマンド、および、変動パターン番号を示す先読み指定変動パターンコマンドが、副制御基板330に送信される。
なお、ここでは、時短遊技状態に設定されている場合に特2保留が記憶されると、各種の先読み指定コマンドが副制御基板330に送信されることとしたが、例えば、非時短遊技状態に設定されている場合には、新たに記憶された特1保留について、上記と同様の処理を行って、先読み指定コマンドを副制御基板330に送信するとしてもよい。
このように、取得時演出判定処理は、新たに保留が記憶されたときに、当該保留が読み出された際に決定される変動演出にかかる情報(以下、「変動情報」という)に対応する情報(以下、変動情報に対応する情報を「事前判定情報」という)を、当該保留が記憶された時点で導出するための処理となる。
図26は、特別遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、第1始動口120または第2始動口122への遊技球の入球を契機とする特別遊技と、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技とが、同時並行して進行する。特別遊技に係る処理は、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした特別遊技に係る各処理を特別遊技管理フェーズによって管理している。
図26に示すように、メインROM300bには、特別遊技を実行制御するための複数の特別遊技制御モジュールが格納されており、これら特別遊技制御モジュールごとに、特別遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、特別遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「特別図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「特別図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「特別図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「大入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「大入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「大入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、特別遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「大入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図27は、主制御基板300における特別遊技管理処理(ステップS600)を説明するフローチャートである。
(ステップS600−1)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS600−3)
メインCPU300aは、上記ステップS600−1でロードした特別遊技管理フェーズに対応する特別遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS600−5)
メインCPU300aは、上記ステップS600−3で選択した特別遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS600−7)
メインCPU300aは、特別遊技の制御時間を管理する特別遊技タイマをロードし、当該特別遊技管理処理を終了する。
図28は、主制御基板300における特別図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動待ち処理は、特別遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS610−1)
メインCPU300aは、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特2保留数(X2)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特2保留数(X2)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特2保留数(X2)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−3に処理を移す。
(ステップS610−3)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値、すなわち、特1保留数(X1)が「1」以上であるかを判定する。その結果、特1保留数(X1)が「1」以上であると判定した場合にはステップS610−7に処理を移し、特1保留数(X1)は「1」以上ではないと判定した場合にはステップS610−5に処理を移す。
(ステップS610−5)
メインCPU300aは、客待ちコマンドを送信バッファにセットするとともに、客待ち状態に設定するための客待ち設定処理を実行し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
(ステップS610−7)
メインCPU300aは、第2特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留、または、第1特図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、上記ステップS610−1において、特別図柄2保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第2特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特2保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている特2保留を、第0記憶部にブロック転送する。また、上記ステップS610−3において、特別図柄1保留球数が「1」以上であると判定した場合には、第1特図保留記憶領域の第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている特1保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送するとともに、第1記憶部に記憶されている特1保留を、第0記憶部にブロック転送する。なお、この特別図柄記憶エリアシフト処理においては、第0記憶部に転送された保留種別に対応する対象特別図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、特1保留または特2保留が「1」減算したことを示す、保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−9)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された大当たり決定乱数、保留種別、高確率遊技状態であるか低確率遊技状態であるかを識別する特別図柄確率状態フラグをロードし、対応する大当たり決定乱数判定テーブルを選択して大役抽選を行い、その抽選結果を記憶する特別図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS610−11)
メインCPU300aは、特別図柄を決定するための特別図柄図柄判定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−9の大役抽選の結果が大当たりであった場合には、第0記憶部に転送された当たり図柄乱数、保留種別をロードし、対応する当たり図柄乱数判定テーブルを選択して特別図柄判定データを抽出し、抽出した特別図柄判定データ(大当たり図柄の種別)をセーブする。また、上記ステップS610−9の大役抽選の結果がハズレであった場合には、保留種別に対応するハズレ用の特別図柄判定データ(ハズレ図柄の種別)をセーブする。このようにして、特別図柄判定データをセーブしたら、当該特別図柄判定データに対応する図柄種別指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS610−13)
メインCPU300aは、上記ステップS610−11で抽出した特別図柄判定データに対応する特別図柄停止図柄番号をセーブする。なお、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162は、それぞれ7セグで構成されており、7セグを構成する各セグメントには番号(カウンタ値)が対応付けられている。ここで決定する特別図柄停止図柄番号は、最終的に点灯するセグメントの番号(カウンタ値)を示すものである。
(ステップS611)
メインCPU300aは、変動モード番号および変動パターン番号を決定する特別図柄変動番号決定処理を実行する。この特別図柄変動番号決定処理の詳細は後述する。
(ステップS610−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611で決定された変動モード番号および変動パターン番号をロードするとともに、変動時間決定テーブルを参照して、変動時間1および変動時間2を決定する。そして、決定した変動時間1、2の合計時間を、特別図柄変動タイマにセットする。
(ステップS610−17)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるか否かを判定し、大当たりであった場合には、上記ステップS610−11でセーブした特別図柄判定データをロードして、大当たり図柄の種別を確認する。そして、遊技状態設定テーブルを参照して、大役遊技終了後に設定される遊技状態および高確回数を判定し、その判定結果を特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタにセーブする。また、ここでは、大当たり当選時に設定されている遊技状態が記憶される。
(ステップS610−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162において、特別図柄の変動表示を開始するために、特別図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントにはカウンタ値が対応付けられており、特別図柄表示図柄カウンタに設定されたカウンタ値に対応するセグメントが点灯制御される。ここでは、特別図柄の変動表示の開始時に点灯させるセグメントに対応するカウンタ値が特別図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。なお、特別図柄表示図柄カウンタは、第1特別図柄表示器160に対応する特別図柄1表示図柄カウンタと、第2特別図柄表示器162に対応する特別図柄2表示図柄カウンタとが別個に設けられており、ここでは、保留種別に対応するカウンタにカウンタ値が設定される。
(ステップS610−21)
メインCPU300aは、特別図柄1保留球数カウンタおよび特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、特図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。ここでは、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値(特1保留数)に基づいて特図1保留指定コマンドをセットし、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値(特2保留数)に基づいて特図2保留指定コマンドをセットする。また、ここでは、上記ステップS610−7で記憶した特1保留および特2保留の入賞順序に対応する特別図柄入賞順序コマンドを送信バッファにセットする。これにより、特1保留または特2保留が消化されるたびに、特1保留数および特2保留数、ならびに、これら各保留の入賞順序が副制御基板330に伝達されることとなる。
(ステップS610−23)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該特別図柄変動待ち処理を終了する。
図29は、主制御基板300における特別図柄変動番号決定処理を説明するフローチャートである。
(ステップS611−1)
メインCPU300aは、メインRAM300cにセットされている変動状態識別フラグをロードする。
(ステップS611−3)
メインCPU300aは、上記ステップS610−9における大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS611−5に処理を移し、大当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS611−7に処理を移す。
(ステップS611−5)
メインCPU300aは、現在の変動状態、大当たり図柄の種別、保留種別に対応する大当たり時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−7)
メインCPU300aは、読み出した保留の保留種別が特2保留である場合には、特別図柄2保留球数カウンタのカウンタ値を確認し、読み出した保留の保留種別が特1保留である場合には、特別図柄1保留球数カウンタのカウンタ値を確認する。
(ステップS611−9)
メインCPU300aは、現在の変動状態、上記ステップS611−7で確認した保留数、保留種別に基づいて、対応するリーチグループ決定乱数判定テーブルをセットする。そして、セットしたリーチグループ決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチグループ決定乱数とに基づいて、リーチグループ(グループ種別)を決定する。
(ステップS611−11)
メインCPU300aは、上記ステップS611−9で決定されたグループ種別に対応するハズレ時リーチモード決定乱数判定テーブルをセットする。
(ステップS611−13)
メインCPU300aは、上記ステップS611−5または上記ステップS611−11でセットしたリーチモード決定乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送したリーチモード決定乱数とに基づいて、変動モード番号を決定する。また、ここでは、変動モード番号とともに、変動パターン乱数判定テーブルが決定される。
(ステップS611−15)
メインCPU300aは、上記ステップS611−13で決定した変動モード番号に対応する変動モードコマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS611−17)
メインCPU300aは、上記ステップS611−13で決定した変動パターン乱数判定テーブルと、上記ステップS610−7で第0記憶部に転送した変動パターン乱数とに基づいて、変動パターン番号を決定する。
(ステップS611−19)
メインCPU300aは、上記ステップS611−17で決定した変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドを送信バッファにセットして、当該特別図柄変動番号決定処理を終了する。
図30は、主制御基板300における特別図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この特別図柄変動中処理は、特別遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS620−1)
メインCPU300aは、特別図柄変動ベースカウンタを更新する処理を実行する。なお、特別図柄変動ベースカウンタは、所定周期(例えば100ms)で1周するようにカウンタ値が設定される。具体的には、特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であった場合には、所定のカウンタ値(例えば25)がセットされ、カウンタ値が「1」以上であった場合には、現在のカウンタ値から「1」減算した値にカウンタ値を更新する。
(ステップS620−3)
メインCPU300aは、上記ステップS620−1で更新した特別図柄変動ベースカウンタのカウンタ値が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であった場合にはステップS620−5に処理を移し、カウンタ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−5)
メインCPU300aは、上記ステップS610−15で設定された特別図柄変動タイマのタイマ値を所定値減算する特別図柄変動タイマ更新処理を行う。
(ステップS620−7)
メインCPU300aは、上記ステップS620−5で更新した特別図柄変動タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS620−15に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS620−9に処理を移す。
(ステップS620−9)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160および第2特別図柄表示器162を構成する7セグの各セグメントの点灯時間を計時する特別図柄表示タイマを更新する。具体的には、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS620−11)
メインCPU300aは、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS620−13に処理を移し、特別図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該特別図柄変動中処理を終了する。
(ステップS620−13)
メインCPU300aは、更新対象の特別図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新し、当該特別図柄変動中処理を終了する。これにより、7セグを構成する各セグメントが、所定時間おきに順次点灯することとなる。
(ステップS620−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「02H」に更新する。
(ステップS620−17)
メインCPU300aは、対象の特別図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS610−13で決定した特別図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に、決定された特別図柄が停止表示されることとなる。
(ステップS620−19)
メインCPU300aは、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示されたことを示す特図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS620−21)
メインCPU300aは、特別図柄を停止表示する時間である特別図柄変動停止時間を特別遊技タイマにセットし、当該特別図柄変動中処理を終了する。
図31は、主制御基板300における特別図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この特別図柄停止図柄表示処理は、特別遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS630−1)
メインCPU300aは、上記ステップS620−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該特別図柄停止図柄表示処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS630−3に処理を移す。
(ステップS630−3)
メインCPU300aは、大役抽選の結果を確認する。
(ステップS630−5)
メインCPU300aは、大役抽選の結果が大当たりであるかを判定する。その結果、大当たりであると判定した場合にはステップS630−17に処理を移し、大当たりではないと判定した場合にはステップS630−7に処理を移す。
(ステップS630−7)
メインCPU300aは、回数切り管理処理を実行する。ここでは、特別図柄確率状態フラグをロードして、現在の遊技状態が低確率遊技状態であるか高確率遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が高確率遊技状態であった場合には、高確回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、高確回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、低確率遊技状態に対応する特別図柄確率状態フラグをセットする。これにより、高確率遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が低確率遊技状態に移行することとなる。
また、ここでは、遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを識別するための時短状態フラグをロードして、現在の遊技状態が非時短遊技状態であるか時短遊技状態であるかを確認する。そして、遊技状態が時短遊技状態であった場合には、時短回数切りカウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値から「1」減算した値に更新する。なお、時短回数切りカウンタを更新した結果、カウンタ値が「0」になった場合には、非時短遊技状態に対応する時短状態フラグをセットする。これにより、時短遊技状態において、大当たりに当選することなく、特別図柄が所定回数確定したところで、遊技状態が非時短遊技状態に移行することとなる。
(ステップS630−9)
メインCPU300aは、変動状態更新処理を実行する。ここでは、変動状態識別フラグを確認し、現在、高確A変動状態または高確B変動状態であるかを判定する。そして、高確A変動状態であると判定した場合には、高確A変動回数カウンタのカウンタ値(AC)から「1」減算した値を、新たなカウンタ値(AC)として記憶する。なお、高確A変動回数カウンタのカウンタ値(AC)を更新した結果、カウンタ値(AC)が「0」になった場合には、高確B変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットするとともに、高確B変動回数カウンタのカウンタ値(BC)として所定値をセットする。また、高確B変動状態であると判定した場合には、高確B変動回数カウンタのカウンタ値(BC)から「1」減算した値を、新たなカウンタ値(BC)として記憶する。なお、高確B変動回数カウンタのカウンタ値(BC)を更新した結果、カウンタ値(BC)が「0」になった場合には、通常変動状態であることを示す変動状態識別フラグをセットする。
(ステップS630−11)
メインCPU300aは、特別図柄が確定したときの遊技状態を示す特図確定時遊技状態確認指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−13)
メインCPU300aは、上記ステップS630−7で更新した高確回数および時短回数を副制御基板330に伝達するための回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−15)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の保留に基づく特別遊技管理処理が終了し、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく特別図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS630−17)
メインCPU300aは、確定した特別図柄の種別に応じて、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータをセットする。
(ステップS630−19)
メインCPU300aは、特別電動役物最大作動回数設定処理を行う。具体的には、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別電動役物最大作動回数カウンタに、カウンタ値として所定数(特別図柄の種別に対応するカウンタ値=ラウンド数)をセットする。なお、この特別電動役物最大作動回数カウンタは、これから開始する大役遊技において実行可能なラウンド数を示すものである。一方、メインRAM300cには、特別電動役物連続作動回数カウンタが設けられており、各ラウンド遊技の開始時に、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を「1」加算することで、現在のラウンド遊技数が管理される。ここでは、大役遊技の開始に伴って、この特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値をリセット(「0」に更新)する処理が併せて実行される。
(ステップS630−21)
メインCPU300aは、上記ステップS630−17でセットしたデータを参照し、特別遊技タイマに、タイマ値として所定のオープニング時間をセーブする。
(ステップS630−23)
メインCPU300aは、大役遊技の開始を副制御基板330に伝達するためのオープニング指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS630−25)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該特別図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、大役遊技が開始されることとなる。
図32は、主制御基板300における大入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放前処理は、特別遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS640−1)
メインCPU300aは、上記ステップS630−21でセットした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口開放前処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS640−3に処理を移す。
(ステップS640−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
(ステップS640−5)
メインCPU300aは、第1大入賞口126または第2大入賞口128の開放開始(ラウンド遊技の開始)を副制御基板330に伝達するための大入賞口開放指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS641)
メインCPU300aは、大入賞口開閉切替処理を実行する。この大入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS640−7)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該大入賞口開放前処理を終了する。
図33は、主制御基板300における大入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS641−1)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数(1回のラウンド遊技中における第1大入賞口126または第2大入賞口128の開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641−3に処理を移す。
(ステップS641−3)
メインCPU300aは、特別電動役物作動ラムセットテーブルのデータを参照し、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cを通電制御するためのソレノイド制御データ、および、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電時間もしくは通電停止時間であるタイマデータを抽出する。
(ステップS641−5)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始するか、もしくは、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止するための大入賞口ソレノイド通電制御処理を実行する。この大入賞口ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS641−7)
メインCPU300aは、上記ステップS641−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、特別遊技タイマにセーブする。なお、ここで特別遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第1大入賞口126または第2大入賞口128の1回の最大開放時間となる。
(ステップS641−9)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS641−5において、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS641−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS641−11)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新し、当該大入賞口開閉切替処理を終了する。
図34は、主制御基板300における大入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この大入賞口開放制御処理は、特別遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS650−1)
メインCPU300aは、上記ステップS641−7でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS650−5に処理を移し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS650−3に処理を移す。
(ステップS650−3)
メインCPU300aは、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS650−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS641に処理を移す。
(ステップS641)
上記ステップS650−3において、特別電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS641の処理を実行する。
(ステップS650−5)
メインCPU300aは、上記ステップS500−9で更新された大入賞口入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第1大入賞口126または第2大入賞口128に、1ラウンド中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該大入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS650−7に処理を移す。
(ステップS650−7)
メインCPU300aは、第1大入賞口ソレノイド126c、第2大入賞口ソレノイド128cの通電を停止して第1大入賞口126または第2大入賞口128を閉鎖するために必要な大入賞口閉鎖処理を実行する。これにより、第1大入賞口126または第2大入賞口128が閉鎖状態となる。
(ステップS650−9)
メインCPU300aは、大入賞口閉鎖有効時間(インターバル時間)を特別遊技タイマにセーブする。
(ステップS650−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「05H」に更新する。
(ステップS650−13)
メインCPU300aは、第1大入賞口126または第2大入賞口128が閉鎖されたことを示す大入賞口閉鎖指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口開放制御処理を終了する。
図35は、主制御基板300における大入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この大入賞口閉鎖有効処理は、特別遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS660−1)
メインCPU300aは、上記ステップS650−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該大入賞口閉鎖有効処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS660−3に処理を移す。
(ステップS660−3)
メインCPU300aは、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致するか、すなわち、予め設定された回数のラウンド遊技が終了したかを判定する。その結果、特別電動役物連続作動回数カウンタのカウンタ値が、特別電動役物最大作動回数カウンタのカウンタ値と一致すると判定した場合にはステップS660−9に処理を移し、一致しないと判定した場合にはステップS660−5に処理を移す。
(ステップS660−5)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「03H」に更新する。
(ステップS660−7)
メインCPU300aは、所定の大入賞口閉鎖時間を特別遊技タイマにセーブし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。これにより、次のラウンド遊技が開始されることとなる。
(ステップS660−9)
メインCPU300aは、エンディング時間を特別遊技タイマにセーブするエンディング時間設定処理を実行する。
(ステップS660−11)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「06H」に更新する。
(ステップS660−13)
メインCPU300aは、エンディングの開始を示すエンディング指定コマンドを送信バッファにセットし、当該大入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図36は、主制御基板300における大入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この大入賞口終了ウェイト処理は、特別遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS670−1)
メインCPU300aは、上記ステップS660−9でセーブした特別遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、特別遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該大入賞口終了ウェイト処理を終了し、特別遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS670−3に処理を移す。
(ステップS670−3)
メインCPU300aは、大役遊技終了後の遊技状態を設定するための状態設定処理を実行する。ここでは、上記ステップS610−17でセーブした特別図柄確率状態予備フラグおよび高確回数切り予備カウンタをロードして、状態データをセーブする。また、ここでは、特別図柄(大当たり図柄)の種別に応じて、時短状態フラグおよび時短回数切りカウンタに所定の状態データをセーブする。さらに、ここでは、大役遊技の実行契機となった大当たり図柄と、大役遊技の実行前の遊技状態(大当たり当選時の遊技状態)とに基づいて、大役遊技の終了後の変動状態を設定すべく、変動状態識別フラグをセットする処理が行われる。また、変動状態が高確A変動状態に設定された場合には、以後、変動状態がどのように切り替わるのかにかかる情報が同時に記憶され、以後、ここで記憶された情報に基づいて、変動状態の切り替え処理がなされることとなる。
(ステップS670−5)
メインCPU300aは、大役遊技の終了後に設定される遊技状態を伝達するための遊技状態変化指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−7)
メインCPU300aは、上記ステップS670−3でセーブした高確回数および時短回数に対応する回数コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS670−9)
メインCPU300aは、特別遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該大入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、特1保留または特2保留が記憶されている場合には、特別図柄の変動表示が再開されることとなる。
図37は、普通遊技管理フェーズを説明する図である。既に説明したとおり、本実施形態では、ゲート124への遊技球の通過を契機とする普通遊技に係る処理が、段階的に、かつ、繰り返し実行されるが、主制御基板300では、こうした普通遊技に係る各処理を普通遊技管理フェーズによって管理している。
図37に示すように、メインROM300bには、普通遊技を実行制御するための複数の普通遊技制御モジュールが格納されており、これら普通遊技制御モジュールごとに、普通遊技管理フェーズが対応付けられている。具体的には、普通遊技管理フェーズが「00H」である場合には、「普通図柄変動待ち処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「01H」である場合には、「普通図柄変動中処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「02H」である場合には、「普通図柄停止図柄表示処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「03H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放前処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「04H」である場合には、「普通電動役物入賞口開放制御処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「05H」である場合には、「普通電動役物入賞口閉鎖有効処理」を実行するためのモジュールがコールされ、普通遊技管理フェーズが「06H」である場合には、「普通電動役物入賞口終了ウェイト処理」を実行するためのモジュールがコールされる。
図38は、主制御基板300における普通遊技管理処理(ステップS700)を説明するフローチャートである。
(ステップS700−1)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズをロードする。
(ステップS700−3)
メインCPU300aは、上記ステップS700−1でロードした普通遊技管理フェーズに対応する普通遊技制御モジュールを選択する。
(ステップS700−5)
メインCPU300aは、上記ステップS700−3で選択した普通遊技制御モジュールをコールして処理を開始する。
(ステップS700−7)
メインCPU300aは、普通遊技の制御時間を管理する普通遊技タイマをロードする。
図39は、主制御基板300における普通図柄変動待ち処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動待ち処理は、普通遊技管理フェーズが「00H」であった場合に実行される。
(ステップS710−1)
メインCPU300aは、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値をロードし、カウンタ値が「0」であるか、すなわち、普図保留が「0」であるかを判定する。その結果、カウンタ値が「0」であると判定した場合には当該普通図柄変動待ち処理を終了し、カウンタ値は「0」ではないと判定した場合にはステップS710−3に処理を移す。
(ステップS710−3)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域の第1記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留(当たり決定乱数)を、1つ序数の小さい記憶部にブロック転送する。具体的には、第2記憶部〜第4記憶部に記憶されている普図保留を、第1記憶部〜第3記憶部に転送する。また、メインRAM300cには、処理対象となる第0記憶部が設けられており、第1記憶部に記憶されている普図保留を、第0記憶部に転送する。なお、この普通図柄記憶エリアシフト処理においては、普通図柄保留球数カウンタのカウンタ値を「1」減算するとともに、普図保留が「1」減算したことを示す、普図保留減指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−5)
メインCPU300aは、第0記憶部に転送された当たり決定乱数をロードし、現在の遊技状態に対応する当たり決定乱数判定テーブルを選択して普図抽選を行い、その抽選結果を記憶する普通図柄当たり判定処理を実行する。
(ステップS710−7)
メインCPU300aは、上記ステップS710−5の普図抽選の結果に対応する普通図柄停止図柄番号をセーブする。なお、本実施形態では、普通図柄表示器168は1つのLEDランプで構成されており、当たりの場合には普通図柄表示器168を点灯させ、ハズレの場合には普通図柄表示器168を消灯させる。ここで決定する普通図柄停止図柄番号は、最終的に普通図柄表示器168を点灯するか否かを示すものであり、例えば、当たりに当選した場合には、普通図柄停止図柄番号として「0」が決定され、ハズレの場合には、普通図柄停止図柄番号として「1」が決定される。
(ステップS710−9)
メインCPU300aは、現在の遊技状態を確認し、対応する普通図柄変動時間データテーブルを選択してセットする。
(ステップS710−11)
メインCPU300aは、上記ステップS710−3で第0記憶部に転送した当たり決定乱数と、上記ステップS710−9でセットした普通図柄変動時間データテーブルとに基づいて、普通図柄変動時間を決定する。
(ステップS710−13)
メインCPU300aは、上記ステップS710−11で決定した普通図柄変動時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS710−15)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168において、普通図柄の変動表示を開始するために、普通図柄表示図柄カウンタを設定する処理を実行する。この普通図柄表示図柄カウンタに、カウンタ値として例えば「0」が設定されている場合には普通図柄表示器168が点灯制御され、カウンタ値として「1」が設定されている場合には普通図柄表示器168が消灯制御される。ここでは、普通図柄の変動表示の開始時に所定のカウンタ値が普通図柄表示図柄カウンタに設定されることとなる。
(ステップS710−17)
メインCPU300aは、普図保留記憶領域に記憶されている普図保留数を示す普図保留指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−19)
メインCPU300aは、上記ステップS710−7で決定された普通図柄停止図柄番号、すなわち、普通図柄当たり判定処理によって決定された図柄種別(当たり図柄またはハズレ図柄)に基づいて、普通図柄指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS710−21)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「01H」に更新し、当該普通図柄変動待ち処理を終了する。
図40は、主制御基板300における普通図柄変動中処理を説明するフローチャートである。この普通図柄変動中処理は、普通遊技管理フェーズが「01H」であった場合に実行される。
(ステップS720−1)
メインCPU300aは、上記ステップS710−13でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、タイマ値が「0」であった場合にはステップS720−9に処理を移し、タイマ値が「0」ではなかった場合にはステップS720−3に処理を移す。
(ステップS720−3)
メインCPU300aは、普通図柄表示器168の点灯時間および消灯時間を計時する普通図柄表示タイマを更新する。具体的には、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であった場合には、所定のタイマ値がセットされ、タイマ値が「1」以上であった場合には、現在のタイマ値から「1」減算した値にタイマ値を更新する。
(ステップS720−5)
メインCPU300aは、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であるかを判定する。その結果、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS720−7に処理を移し、普通図柄表示タイマのタイマ値が「0」でないと判定した場合には当該普通図柄変動中処理を終了する。
(ステップS720−7)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値を更新する。ここでは、普通図柄表示図柄カウンタのカウンタ値が、普通図柄表示器168の消灯を示すカウンタ値であった場合には点灯を示すカウンタ値に更新し、普通図柄表示器168の点灯を示すカウンタ値であった場合には消灯を示すカウンタ値に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。これにより、普通図柄表示器168は、普通図柄変動時間にわたって、所定時間おきに点灯、消灯を繰り返す(点滅する)こととなる。
(ステップS720−9)
メインCPU300aは、普通図柄表示図柄カウンタに、上記ステップS710−7で決定した普通図柄停止図柄番号(カウンタ値)をセーブする。これにより、普通図柄表示器168が最終的に点灯もしくは消灯制御され、普図抽選の結果が報知されることとなる。
(ステップS720−11)
メインCPU300aは、普通図柄を停止表示する時間である普通図柄変動停止時間を普通遊技タイマにセットする。
(ステップS720−13)
メインCPU300aは、普通図柄の停止表示が開始されたことを示す普図停止指定コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS720−15)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「02H」に更新し、当該普通図柄変動中処理を終了する。
図41は、主制御基板300における普通図柄停止図柄表示処理を説明するフローチャートである。この普通図柄停止図柄表示処理は、普通遊技管理フェーズが「02H」であった場合に実行される。
(ステップS730−1)
メインCPU300aは、上記ステップS720−11でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通図柄停止図柄表示処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS730−3に処理を移す。
(ステップS730−3)
メインCPU300aは、普図抽選の結果を確認する。
(ステップS730−5)
メインCPU300aは、普図抽選の結果が当たりであるかを判定する。その結果、当たりであると判定した場合にはステップS730−9に処理を移し、当たりではない(ハズレである)と判定した場合にはステップS730−7に処理を移す。
(ステップS730−7)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、1の普図保留に基づく普通遊技管理処理が終了し、普図保留が記憶されている場合には、次の保留に基づく普通図柄の変動表示を開始するための処理が行われることとなる。
(ステップS730−9)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通遊技タイマに、タイマ値として普電開放前時間をセーブする。
(ステップS730−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「03H」に更新し、当該普通図柄停止図柄表示処理を終了する。これにより、第2始動口122の開閉制御が開始されることとなる。
図42は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放前処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放前処理は、普通遊技管理フェーズが「03H」であった場合に実行される。
(ステップS740−1)
メインCPU300aは、上記ステップS730−9でセットした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
メインCPU300aは、普通電動役物入賞口開閉切替処理を実行する。この普通電動役物入賞口開閉切替処理については後述する。
(ステップS740−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「04H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放前処理を終了する。
図43は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開閉切替処理を説明するフローチャートである。
(ステップS741−1)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数(1回の開閉制御中における第2始動口122の可動片122bの開閉回数)の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741−3に処理を移す。
(ステップS741−3)
メインCPU300aは、開閉制御パターンテーブルのデータを参照し、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値に基づいて、普通電動役物ソレノイド122cを通電制御するためのソレノイド制御データ(通電制御データまたは通電停止制御データ)、および、普通電動役物ソレノイド122cの通電時間(ソレノイド通電時間)もしくは通電停止時間(普電閉鎖有効時間=休止時間)であるタイマデータを抽出する。
(ステップS741−5)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したソレノイド制御データに基づいて、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始するか、もしくは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止するための普通電動役物ソレノイド通電制御処理を実行する。この普通電動役物ソレノイド通電制御処理の実行により、上記ステップS400−25およびステップS400−27において、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始もしくは通電停止の制御がなされることとなる。
(ステップS741−7)
メインCPU300aは、上記ステップS741−3で抽出したタイマデータに基づくタイマ値を、普通遊技タイマにセーブする。なお、ここで普通遊技タイマにセーブされるタイマ値は、第2始動口122の1回の最大開放時間となる。
(ステップS741−9)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電開始状態か、すなわち、上記ステップS741−5において、普通電動役物ソレノイド122cの通電を開始する制御処理がなされたかを判定する。その結果、通電開始状態であると判定した場合にはステップS741−11に処理を移し、通電開始状態ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開閉切替処理を終了する。
(ステップS741−11)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値を、現在のカウンタ値に「1」加算した値に更新する。
図44は、主制御基板300における普通電動役物入賞口開放制御処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口開放制御処理は、普通遊技管理フェーズが「04H」であった場合に実行される。
(ステップS750−1)
メインCPU300aは、上記ステップS741−7でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合にはステップS750−5に処理を移し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS750−3に処理を移す。
(ステップS750−3)
メインCPU300aは、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値であるかを判定する。その結果、カウンタ値が上限値であると判定した場合にはステップS750−7に処理を移し、カウンタ値は上限値ではないと判定した場合にはステップS741に処理を移す。
(ステップS741)
上記ステップS750−3において、普通電動役物開閉切替回数カウンタのカウンタ値が、普通電動役物開閉切替回数の上限値ではないと判定した場合には、メインCPU300aは、上記ステップS741の処理を実行する。
(ステップS750−5)
メインCPU300aは、上記ステップS530−9で更新された普通電動役物入賞球数カウンタのカウンタ値が規定数に到達していないか、すなわち、第2始動口122に、1回の開閉制御中の最大入賞可能数と同数の遊技球が入球していないかを判定する。その結果、規定数に到達していないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了し、規定数に到達したと判定した場合にはステップS750−7に処理を移す。
(ステップS750−7)
メインCPU300aは、普通電動役物ソレノイド122cの通電を停止して第2始動口122を閉鎖するために必要な普通電動役物閉鎖処理を実行する。これにより、第2始動口122が閉鎖状態となる。
(ステップS750−9)
メインCPU300aは、普電有効状態時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS750−11)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「05H」に更新し、当該普通電動役物入賞口開放制御処理を終了する。
図45は、主制御基板300における普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口閉鎖有効処理は、普通遊技管理フェーズが「05H」であった場合に実行される。
(ステップS760−1)
メインCPU300aは、上記ステップS750−9でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS760−3に処理を移す。
(ステップS760−3)
メインCPU300aは、普電終了ウェイト時間を普通遊技タイマにセーブする。
(ステップS760−5)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「06H」に更新し、当該普通電動役物入賞口閉鎖有効処理を終了する。
図46は、主制御基板300における普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を説明するフローチャートである。この普通電動役物入賞口終了ウェイト処理は、普通遊技管理フェーズが「06H」であった場合に実行される。
(ステップS770−1)
メインCPU300aは、上記ステップS760−3でセーブした普通遊技タイマのタイマ値が「0」でないかを判定する。その結果、普通遊技タイマのタイマ値が「0」ではないと判定した場合には当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了し、普通遊技タイマのタイマ値が「0」であると判定した場合にはステップS770−3に処理を移す。
(ステップS770−3)
メインCPU300aは、普通遊技管理フェーズを「00H」に更新し、当該普通電動役物入賞口終了ウェイト処理を終了する。これにより、普図保留が記憶されている場合には、普通図柄の変動表示が再開されることとなる。
以上のように、主制御基板300において各種の処理が実行されることにより、特別遊技および普通遊技が進行することとなるが、こうした遊技の進行中には、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて、副制御基板330において、さまざまな演出を実行するための制御が行われる。以下では、大役抽選の抽選結果を報知する変動演出について説明した後、本実施形態の特徴的な演出である高確率遊技状態および時短遊技状態時の変動演出および大役演出について詳述する。
(演出の一例)
図47は、リーチなし変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。上記のように、主制御基板300において大役抽選が行われると、特別図柄の変動表示中、すなわち、特別図柄の変動時間に亘って、大役抽選の結果を報知する変動演出が実行される。この変動演出においては、演出表示部200aにおいて種々の背景画像が表示されるとともに、この背景画像に重畳して、演出図柄230a、230b、230cが変動表示(スクロール表示)される。そして、最終的に演出表示部200aに停止表示された演出図柄230a、230b、230cの組み合わせ表示態様によって、大役抽選の結果が遊技者に報知されることとなる。なお、変動演出中は、演出表示部200aに表示される画像に伴って、音声出力装置206から音声が出力されるとともに、演出照明装置204が点灯制御され、また、演出役物装置202が可動制御される。
本実施形態の変動演出は、リーチなし変動パターン、リーチ変動パターンに大別される。リーチなし変動パターンの変動演出では、演出表示部200aに背景画像(図示を省略)が表示されるとともに、この背景画像に演出図柄230a、230b、230cが重畳して変動表示される。例えば、図47(a)に示すように、大役抽選結果がハズレであったことを示す組み合わせで演出図柄230a、230b、230cが停止表示されているとする。この状態で、新たに特別図柄の変動表示が行われると、当該特別図柄の変動表示の開始に伴って、図47(b)に示すように、3つの演出図柄230a、230b、230cが変動表示(スクロール表示)を開始する。なお、図中下向きの矢印は、演出図柄230a、230b、230cが縦方向にスクロール表示されていることを示している。
そして、図47(c)に示すように、まず、演出図柄230aが停止表示され、その後、図47(d)に示すように、演出図柄230aと異なる図柄(態様)で演出図柄230cが停止表示される。そして、特別図柄の変動表示が終了して、第1特別図柄表示器160または第2特別図柄表示器162に特別図柄が停止表示するのとほぼ同じタイミングで、図47(e)に示すように、演出図柄230bが停止表示され、このとき停止表示されている3つの演出図柄230a、230b、230cの組み合わせによって、大役抽選結果が遊技者に報知される。
なお、本実施形態では、大当たり当選時には、3つの演出図柄230a、230b、230cが全て同一の図柄(態様)で停止表示され、その後に大役遊技が実行される。一方、大役抽選結果がハズレであった場合には、3つの演出図柄230a、230b、230cが全て同一の図柄(態様)で停止表示されることはない。
図48は、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。本実施形態のリーチ変動パターンの変動演出は、ノーマルリーチ変動パターン、擬似連続リーチ変動パターンに大別される。ノーマルリーチ変動パターンの変動演出では、リーチなし変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄230a、230b、230cの変動表示が開始され、図48(a)に示すように、演出図柄230aがまず停止表示される。その後、図48(b)に示すように、演出図柄230aと同一の図柄(態様)で演出図柄230cが停止表示される。
このように、演出表示部200aにおいて、演出図柄230a、230cが特定態様(同一の図柄(態様))、所謂「リーチ態様」で表示されると、図48(c)に示すように、演出表示部200aにおいて、演出図柄230a、230cに重畳して「リーチ」と表示される。その後、図48(d)に示すように、演出図柄230a、230b、230cの形状を、特定態様になる前と異にして変動表示が継続される。そして、その後、演出表示部200aには、図48(e)に示すように、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示されるとともに、最終的に、演出図柄230a、230b、230cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知されることとなる。
図49は、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出の一例を説明する図である。擬似連続リーチ変動パターンの変動演出では、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出と同様に、特別図柄の変動表示の開始に伴って、演出図柄230a、230b、230cの変動表示が開始され、図49(a)に示すように、演出図柄230aがまず停止表示される。その後、図49(b)に示すように、演出図柄230aと異なる図柄(態様)で演出図柄230cが停止表示される。ここまでは、リーチなし変動パターンと同様であるが、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出では、図49(c)に示すように、「継続」と記された特殊態様の演出図柄230bが停止表示される。
こうして、特殊態様の演出図柄230bが停止表示されると、図49(d)に示すように、演出図柄230a、230b、230cの全てが再び変動表示を開始する(2回目変動)。そして、図49(a)および図49(b)と同様に、演出図柄230a、230cが停止表示された後、図49(e)に示すように、「継続」と記された特殊態様の演出図柄230bが再度停止表示される。すると、図49(f)に示すように、演出図柄230a、230b、230cの全てが変動表示を再開し(3回目変動)、図49(g)に示すように、演出図柄230a、230cが同一の図柄(態様)で停止表示されてリーチ態様になると、以後、図49(h)〜図49(j)に示すように、ノーマルリーチ変動パターンと同様に、所定の動画(リーチ発展演出)が再生表示され、最終的に、演出図柄230a、230b、230cが停止表示されて大役抽選結果が遊技者に報知される。
このように、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、演出図柄230a、230b、230cの全てが一度仮停止表示された後に、再度変動表示を行ってからリーチ態様となり、リーチ態様となった後に、リーチ発展演出が実行される演出である。つまり、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出は、1回の特別図柄の変動表示中に、演出図柄230a、230b、230cが複数回変動表示された後にリーチ発展演出が行われるものである。
図49では、演出図柄230a、230b、230cの変動表示が3回、すなわち、演出図柄230a、230b、230cの再変動が2回行われる場合について説明したが、本実施形態では、演出図柄230a、230b、230cの変動表示が2〜4回(再変動が1〜3回)行われる擬似連続リーチ変動パターンが設けられており、演出図柄230a、230b、230cの変動表示回数(再変動回数)が多くなるほど、大当たりの当選が報知される可能性(以下、「信頼度」という)が高くなるように設定されている。以下では、演出図柄230a、230b、230cの変動表示回数が2回(再変動回数が1回)の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似1」と称し、演出図柄230a、230b、230cの変動表示回数が3回(再変動回数が2回)の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似2」と称し、演出図柄230a、230b、230cの変動表示回数が4回(再変動回数が3回)の擬似連続リーチ変動パターンを「擬似3」と称する。
なお、詳しい説明は省略するが、本実施形態では、変動演出の態様を分類するための演出モードが複数設けられている。副制御基板330においては、これら複数の演出モードの中から、主制御基板300で設定されている遊技状態等に応じて、いずれかの演出モードが設定され、当該設定されている演出モードに対応する変動演出の態様が決定される。具体的には、演出表示部200aに表示される背景画像や、演出図柄230a、230b、230cの表示パターン等が、演出モードごとに多数設けられている。そして、変動演出の態様を決定する際には、設定されている演出モードを参照するとともに、当該設定中の演出モードに対応する背景画像や演出図柄230a、230b、230cの表示パターンの中から、いずれかの表示パターンが決定される。
(演出決定テーブルの一例)
次に、上記の変動演出の態様の決定方法について説明する。図50(a)は、前半変動演出決定テーブルを説明する図であり、図50(b)は、後半変動演出決定テーブルを説明する図である。本実施形態では、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて前半の変動演出の態様が決定され、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて後半の変動演出の態様が決定される。
具体的には、リーチ変動パターンの変動演出においては、演出図柄230a、230cがリーチ態様となるまでの変動演出の態様(演出表示部200aに表示される画像パターン)が、変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定され、演出図柄230a、230cがリーチ態様となった後の変動演出の態様が、変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定される。したがって、例えば、図48に示すノーマルリーチ変動パターンの変動演出においては、図48(a)〜図48(b)に示す変動演出の態様(画像パターン)が変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定されており、図48(c)〜図48(e)に示す変動演出の態様(画像パターン)が変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されている。
また、例えば、図49に示す擬似連続リーチ変動パターンの変動演出においては、図49(a)〜図49(g)に示す変動演出の態様(画像パターン)が変動モード番号(変動モードコマンド)に基づいて決定されており、図49(h)〜図49(j)に示す変動演出の態様(画像パターン)が変動パターン番号(変動パターンコマンド)に基づいて決定されている。
図50(a)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動モードコマンド(変動モード番号)のそれぞれに、前半の変動演出の態様が対応付けられた前半変動演出決定テーブルが記憶されている。この前半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動モードコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する前半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動モードコマンド(変動モード番号)に基づいて、前半の変動演出の態様が決定される。
なお、図50(a)において、変動モード番号と前半の変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の態様として、必ず、「なし」が決定され、変動モード番号=01Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の態様として、必ず、「リーチA」の変動演出が決定され、変動モード番号=02Hに対応する変動モードコマンドを受信した場合には、前半の変動演出の態様として、必ず、「リーチB」の変動演出が決定されることとなる。
ここで、前半の変動演出の態様のうち「なし」は、前半の変動演出を実行しないことを示しており、この「なし」が決定された場合には、後述する変動パターンコマンドに基づいて決定される後半の変動演出のみが実行されることとなる。したがって、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチなし変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図50(a)において、前半の変動演出の態様における「リーチA」や「リーチB」は、それぞれ、ノーマルリーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄230a、230b、230cがリーチ態様になるまで(図48(a)〜図48(b))の、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。さらに、図50(a)において、前半の変動演出の態様における「擬似1a」や「擬似1b」等は、それぞれ、擬似連続リーチ変動パターンの変動演出のうち、演出図柄230a、230b、230cがリーチ態様になるまでの、演出表示部200aに表示される画像パターンを示している。これらの画像パターンは、変動モード番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
したがって、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行される場合には、必ず、変動モード番号=00H以外の変動モード番号に対応する変動モードコマンドを受信していることとなる。換言すれば、変動モード番号=00Hに対応する変動モードコマンド以外の変動モードコマンドを受信すると、必ず、演出表示部200aにおいて、リーチ変動パターンの変動演出が実行されることとなる。
また、図50(b)に示すように、副制御基板330のサブROM330bには、受信し得る変動パターンコマンド(変動パターン番号)のそれぞれに、後半の変動演出の態様が対応付けられた後半変動演出決定テーブルが記憶されている。この後半変動演出決定テーブルは、演出モードごとに設けられており、副制御基板330では、変動パターンコマンドを受信すると、0〜249の範囲から1の演出乱数を取得するとともに、現在設定されている演出モードに対応する後半変動演出決定テーブルをセットする。そして、取得した演出乱数および変動パターンコマンド(変動パターン番号)に基づいて、後半の変動演出の態様が決定される。
なお、図50(b)において、変動パターン番号と後半の変動演出の態様とが対応付けられた各選択領域に記された数字は、図50(a)と同様に、当該選択領域に割り振られた乱数の範囲、すなわち、当該選択領域の選択比率を示している。例えば、変動パターン番号=00Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ12秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=01Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ10秒」の変動演出が実行され、変動パターン番号=02Hに対応する変動パターンコマンドを受信した場合には、後半の変動演出の態様として、必ず、「ハズレ8秒」の変動演出が実行されることとなる。
なお、「ハズレ12秒」、「ハズレ10秒」、「ハズレ8秒」の変動演出の態様は、演出図柄230a、230b、230cが変動表示を開始してから、リーチ態様になることなく、それぞれ12秒、10秒、8秒で、ハズレを報知する態様で停止表示するものである。したがって、主制御基板300において、「00H」、「01H」、「02H」の変動パターン番号が決定される場合には、前半の変動演出の態様として「なし」が決定されるように、必ず、「00H」の変動モード番号(変動モードコマンド)が決定されるように設計されている。
また、図50(b)において、後半の変動演出の態様における「ハズレ弱発展1」や「ハズレ弱発展2」等は、それぞれ、図48(e)、図49(j)に示す動画の種類を示すものであり、演出表示部200aに表示される画像が異なっている。なお、これらの画像パターンは、変動パターン番号に対応付けられた特別図柄の変動表示の時間と一致するように予め設計されている。
上記のように、副制御基板330においては、設定されている演出モードに応じて、前半変動演出決定テーブルおよび後半変動演出決定テーブルが選択され、当該選択したテーブルに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出の態様が決定されることとなる。
次に、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されているときの演出について説明する。ここでは、理解を容易にするために、まず、主制御基板300において管理される遊技状態の遷移について説明する。
図51は、遊技状態の遷移について説明する図である。なお、図51において、実線の矢印は、大当たり当選時の状態遷移を示し、破線の矢印は、大役遊技終了後の遊技状態の遷移を示す。上述のように、遊技機100の初期状態では、図中(1)に示すように、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定され(図13参照)、変動状態が通常変動状態に設定される(図14(a)参照)。この状態では、ゲート124を遊技球が通過しても、第2始動口122は殆ど閉状態に維持されるため、遊技者は、まず、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させるとともに、第1始動口120に遊技球を入球させて大役抽選を開始させることとなる。そして、第1始動口120に遊技球が入球して大役抽選が行われ、この大役抽選によって大当たり図柄が決定されると、大役遊技が実行される。
ここで、第1始動口120に遊技球が入球して特1保留が記憶されるとともに、この特1保留が読み出されて実行される大役抽選では、大当たり図柄として、特別図柄A、c、d、e、fのいずれかが決定される(図7(a)参照)。大当たり図柄として特別図柄Aが決定された場合には、図中(2)に示すように、4R大役遊技が実行されるとともに(図12参照)、この4R大役遊技の終了後、遊技状態が再び低確率遊技状態および非時短遊技状態(図中(1))に設定される(図13参照)。したがって、この場合には、4R大役遊技の終了後、再び、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させるとともに、第1始動口120に遊技球を入球させて大役抽選を開始させるように遊技を行うこととなる。
一方、大当たり図柄として特別図柄c、d、e、fが決定された場合には、図中(3)に示すように、それぞれ10、8、6、4R大役遊技が実行されるとともに(図12参照)、この10、8、6、4R大役遊技の終了後、図中(4)に示すように、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され(図13参照)、変動状態が高確B変動状態に設定される(図14(d)参照)。
遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定された場合には、高確回数および時短回数が必ず10000回に設定される。高確率遊技状態における大当たりの当選確率は、約1/39.96であることから(図6参照)、実質的には、次回、大当たりに当選するまで、高確率遊技状態および時短遊技状態が継続すると言える。換言すれば、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されるということは、遊技球の費消を低減しつつ、早期に次回の大当たり当選がもたらされることを保証するものと言える。
なお、図中(1)に示す低確率遊技状態および非時短遊技状態においても、第2始動口122に遊技球が入球する可能性がある。第2始動口122に遊技球が入球して特2保留が記憶されるとともに、この特2保留が読み出されて実行される大役抽選では、大当たり図柄として、特別図柄A〜Jのいずれかが決定される(図7(b)参照)。そして、特2保留に基づく大役抽選により、大当たり図柄として特別図柄G、H、I、Jが決定された場合にも、特別図柄c、d、e、fが決定された場合と同様に、大役遊技の終了後に、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態が高確B変動状態に設定される。これに対して、特2保留に基づく大役抽選により、大当たり図柄として特別図柄B、C、D、E、Fが決定された場合には、大役遊技の終了後に、図中(6)に示すように、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態が高確A変動状態に設定される。
そして、図中(4)に示す高確率遊技状態および時短遊技状態では、ゲート124に遊技球を通過させる限りにおいて、第2始動口122が頻繁に開状態に変移するため、遊技者は、第2遊技領域116bに向けて遊技球を発射させるとともに、第2始動口122に遊技球を入球させて大役抽選を開始させることとなる。そして、第2始動口122に遊技球が入球して大役抽選が行われ、この大役抽選によって大当たり図柄が決定されると、大役遊技が実行される。
このとき、大当たり図柄として、特別図柄Aが決定された場合には、図中(2)に示すように、4R大役遊技が実行されるとともに(図12参照)、この4R大役遊技の終了後、図中(1)に示すように、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に設定される。このようにして、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行したら、上記したように、第1遊技領域116aに向けて遊技球を発射させるとともに、第1始動口120に遊技球を入球させて大役抽選を開始させるように遊技を行うこととなる。
一方、大当たり図柄として特別図柄Bが決定された場合には、図中(5)に示すように、15R大役遊技が実行されるとともに(図12参照)、この15R大役遊技の終了後、図中(6)に示すように、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され(図13参照)、変動状態が高確A変動状態に設定される(図14(b)参照)。
また、大当たり図柄として特別図柄C、D、E、Fが決定された場合には、図中(7)に示すように、それぞれ10、8、6、4R大役遊技が実行されるとともに(図12参照)、これら各大役遊技の終了後、図中(6)に示すように、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態が高確A変動状態に設定される(図14(b)参照)。
また、大当たり図柄として特別図柄G、H、I、Jが決定された場合には、図中(8)に示すように、15R大役遊技が実行されるとともに(図12参照)、この15R大役遊技の終了後、図中(4)に示すように、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態が高確B変動状態に設定される(図14(c)参照)。
なお、図中(4)で示す状態と、図中(6)で示す状態では、変動状態は異なるものの、遊技状態は同じである。したがって、図中(6)で示す状態で大当たりに当選した場合の状態遷移は、図中(4)で示す状態で大当たりに当選した場合の状態遷移と等しい。ただし、上記したように、高確A変動状態は、大役遊技の終了後、特別図柄の変動表示が4回終了するまでの間のみ設定され、この間に大当たりに当選しなかった場合には、変動状態が高確B変動状態に移行する。つまり、図中(6)で示す状態において、4回の大役抽選全てでハズレ図柄(特別図柄X、Y)が決定されると、図中(4)で示す状態に移行することとなる。
また、図中(4)、(6)に示す高確率遊技状態および時短遊技状態においても、特2保留がなくなった場合等に、特1保留が読み出されて大役抽選が行われる可能性がある。このとき、特1保留に基づく大役抽選により、大当たり図柄として特別図柄c、d、e、fが決定された場合には、図中(9)に示すように、それぞれ10、8、6、4R大役遊技が実行されるとともに、これら各大役遊技の終了後、図中(4)に示すように、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定され、変動状態が高確B変動状態に設定されることとなる。
以上のように、本実施形態の遊技機100では、まず、低確率遊技状態および非時短遊技状態にて遊技が開始され、特別図柄A以外の大当たり図柄が決定されると、大役遊技を挟んで、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に移行する。そして、高確率遊技状態および時短遊技状態では、第2始動口122が頻繁に開状態に変移するとともに、大当たり当選確率が高く設定されていることから、早期に、かつ、遊技球の費消を低減しながら、次なる大当たりの当選を待つことができる。こうして、一度、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されると、以後、大当たり図柄として特別図柄Aが決定されるまで、高確率遊技状態および時短遊技状態が継続することとなり、遊技者は短期間のうちに多量の賞球を獲得することが可能となっている。
したがって、高確率遊技状態および時短遊技状態は、遊技者にとって最も興趣が向上した状態と言えるが、場合によっては、次なる大当たりに当選するまでに、必要以上の時間を要してしまったり、所期の設定よりも多量に遊技球を費消してしまったりする場合もあり得る。このような場合には、遊技者がストレスや不快感を覚えてしまい、遊技意欲が減退してしまう。そこで、本実施形態では、遊技者自身の好みにより、演出の実行態様を選択することができるようにすることで、演出効果の向上を図り、遊技意欲の向上を実現する。以下に、高確率遊技状態および時短遊技状態において実行される各演出について、一例を用いながら詳述する。
図51の(1)で示す低確率遊技状態および非時短遊技状態において大当たりに当選し、大役遊技の終了後、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定される場合には、図中(3)で示す大役遊技中に、演出モード選択演出が実行される。この演出モード選択演出は、低確率遊技状態および非時短遊技状態から、高確率遊技状態および時短遊技状態に移行する際に必ず実行されるものであり、遊技者が演出操作装置208を操作することで、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれかを選択可能となっている。ここで選択された演出モードは、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行するまで継続する。以下では、低確率遊技状態および非時短遊技状態において当選する大当たりのうち、大役遊技後に高確率遊技状態および時短遊技状態に移行する大当たりを初当たりと称する。
図52は、演出モード選択演出の一例を説明する図である。この演出モード選択演出は、初当たりによって実行される大役遊技(図51の(3))のオープニング中に行われる。例えば、大当たり図柄が停止表示されるとともに、図52(a)に示すように、演出図柄230a、230b、230cが、大当たりの当選を報知する組み合わせで停止表示されたとする。これにより、主制御基板300においては、大役遊技が開始されるとともに、オープニング時間が設定される。大役遊技のオープニングが開始されると、図52(b)に示すように、演出表示部200aに「右打ち」と表示され、第2遊技領域116b、すなわち、第2大入賞口128に向けた遊技球の発射操作が促される。
その後、演出モード選択演出が開始され、図52(c)に示すように、演出表示部200aに、「第1演出モード」と記された第1選択画像232aと、「第2演出モード」と記された第2選択画像232bとが表示される。これら第1選択画像232aおよび第2選択画像232bには、各演出モードについての簡単な内容説明が表示される。また、ここでは、第1選択画像232aおよび第2選択画像232bとともに、演出操作装置208の押下操作を促す画像が表示される。
第1選択画像232aおよび第2選択画像232bは、これら両画像のいずれが仮選択されているかを遊技者が識別できるように表示される。図52においては、第1演出モードおよび第2演出モードのうち、現在、仮選択されている演出モードに対応する第1選択画像232aおよび第2選択画像232bを、太線の囲みで示している。なお、演出モード選択演出の開始時には、デフォルトとして第1演出モードが仮選択された状態となっている。
このように、演出モード選択演出の開始後、所定時間が経過するまでの間、演出操作装置208の押下操作が有効となるが、この操作有効時間内に遊技者が演出操作装置208を押下操作すると、図52(d)に示すように、仮選択されている演出モード、すなわち、第1選択画像232aおよび第2選択画像232bの識別表示が切り換わる。そして、操作有効時間が経過すると、図52(e)に示すように、その時点で仮選択されている演出モードが正式に選択されたことを報知する報知画像が表示され、演出モード選択演出が終了する。
本実施形態では、初当たり後、遊技状態が高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されてから、大当たり図柄として特別図柄Aが決定されて低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行するまでの間、上記の演出モード選択演出で選択された演出モードに対応する演出が実行される。
第1演出モードおよび第2演出モードは、変動演出中や大役遊技中に演出表示部200aに表示される画像、音声出力装置206から出力される出力音声が互いに異なるが、両演出モードの最大の相違点は、大役遊技によって獲得可能な賞球数を報知するタイミングにある。具体的に説明すると、本実施形態では、大当たりに当選して実行される大役遊技として、4、6、8、10、15R大役遊技が設けられている。これら各大役遊技では、ラウンド遊技の実行回数が異なることから、1回の大役遊技で第1大入賞口126や第2大入賞口128に入球可能な遊技球数が異なる。第1大入賞口126または第2大入賞口128に遊技球が入球すると、1個の入球に対して10個の遊技球が賞球として払い出されることから、1回の大役遊技で遊技者が獲得可能な賞球数が、各大役遊技で異なることとなる。
詳しくは後述するが、本実施形態では、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれが選択された場合にも、1回の大役遊技によって獲得可能な賞球数にかかる情報(以下、「獲得可能数情報」と呼ぶ)を報知する獲得数報知演出が実行される。獲得可能数情報とは、これから実行される、あるいは、現在実行中の大役遊技によって獲得可能な賞球数の一部または全部について、直接的に数値=賞球数で示す情報や、何回のラウンド遊技が実行されるといった具合に間接的に示す情報である。つまり、獲得数報知演出により、どの程度の賞球を獲得することができるかが遊技者に報知される。
そして、遊技者が第1演出モードを選択した場合には、以後、大当たりに当選した際に、当該大当たり抽選結果を報知する変動演出中に獲得数報知演出が実行される。これに対して、遊技者が第2演出モードを選択した場合には、以後、大当たりに当選した際に、当該大当たり抽選結果を報知する変動演出では、大当たりに当選したことのみが報知され、その後に実行される大役遊技中に獲得数報知演出が実行される。このように、遊技者は、演出モードの選択を通じて、獲得可能な賞球数の報知タイミングを選択することとなる。
以下に、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されているときに決定される変動コマンドについて説明した後、第1演出モードおよび第2演出モードの主な演出の流れ(演出フロー)について、一例を用いて説明する。
図53は、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されているときに決定される変動情報を説明する図である。上記したように、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されている場合には、特2保留によって大役抽選が行われるのが主な遊技の流れとなり、特1保留によって大役抽選が行われるのは稀なケースである。したがって、ここでは、特1保留についての説明は省略し、高確率遊技状態および時短遊技状態においては、特2保留によってのみ遊技が進行されると仮定して説明する。
図53(a)に示すように、変動状態が高確A変動状態に設定されている場合に、ハズレ図柄(特別図柄Y)が決定されると、必ず、変動モード番号が00Hに、変動パターン番号が80Hに決定される。00Hの変動モード番号が決定されると、前半の変動時間が0秒となり、80Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が0.5秒に決定される。したがって、主制御基板300において特別図柄の変動表示が行われる合計変動時間は0.5秒となる。この場合、副制御基板330では、変動演出の実行態様として、0.5秒の「高速ハズレ」が決定、実行制御される。なお、この「高速ハズレ」は、演出表示部200aが黒く表示された状態で、演出図柄230a、230b、230cが演出表示部200aの隅に僅かな時間だけ小さく表示される。
また、高確A変動状態に設定されている場合に、大当たり図柄として特別図柄Aが決定されると、必ず、変動モード番号が10Hに、変動パターン番号が94Hに決定される。10Hの変動モード番号が決定されると、前半の変動時間が10.0秒となり、94Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が30.0秒に決定される。したがって、主制御基板300において特別図柄の変動表示が行われる合計変動時間は40.0秒となる。この場合、副制御基板330では、変動演出の実行態様として、40.0秒の「高確終了演出」が決定、実行制御される。なお、この「高確終了演出」は、上記したリーチ変動パターンの変動演出であり、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行することを報知する内容となっている。
また、高確A変動状態に設定されている場合に、大当たり図柄として特別図柄Bが決定されると、必ず、変動モード番号が00Hに、変動パターン番号が82Hに決定される。00Hの変動モード番号が決定されると、前半の変動時間が0秒となり、82Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が0.5秒に決定される。したがって、主制御基板300において特別図柄の変動表示が行われる合計変動時間は0.5秒となる。この場合、副制御基板330では、変動演出の実行態様として、0.5秒の「高速大当たり」が決定、実行制御される。なお、この「高速大当たり」の変動演出は、まず、1回目の大役遊技が実行され、その後、4回以内の大役抽選で、特別図柄Bが決定された場合にのみ実行される。つまり、「高速大当たり」は、1回目の大役遊技の終了後、極めて短期間のうちに2回目の大役遊技として15R大役遊技が実行される場合にのみ出現する演出であり、実際には2回の大役遊技が立て続けに実行されるところを、恰も、1回の大役遊技が長く続いているかのような印象を遊技者に与えるものとなっている。
また、高確A変動状態に設定されている場合に、大当たり図柄として特別図柄C〜Jが決定されると、必ず、変動モード番号が10Hに、変動パターン番号が95Hに決定される。10Hの変動モード番号が決定されると、前半の変動時間が10.0秒となり、95Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が30.0秒に決定される。したがって、主制御基板300において特別図柄の変動表示が行われる合計変動時間は40.0秒となる。この場合、副制御基板330では、変動演出の実行態様として、40.0秒の「大当たり演出1」が決定、実行制御される。なお、この「大当たり演出1」は、上記したリーチ変動パターンの変動演出であり、大当たりの当選と、高確率遊技状態および時短遊技状態の継続とを報知する内容となっている。
これに対して図53(b)に示すように、変動状態が高確B変動状態に設定されている場合に、ハズレ図柄(特別図柄Y)が決定されると、変動情報(変動モード番号および変動パターン番号)が、次の4パターンのいずれかに決定される。すなわち、変動モード番号=00H、変動パターン番号=90Hの組み合わせ、変動モード番号=00H、変動パターン番号=91Hの組み合わせ、変動モード番号=00H、変動パターン番号=92Hの組み合わせ、変動モード番号=10H、変動パターン番号=93Hの組み合わせのいずれかが決定される。90Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が2.0秒に決定され、91Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が4.0秒に決定され、92Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が8.0秒に決定され、93Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が30.0秒に決定される。したがって、主制御基板300において特別図柄の変動表示が行われる合計変動時間は2.0秒、4.0秒、8.0秒、40.0秒のいずれかとなる。合計変動時間が2.0秒、4.0秒、8.0秒に決定される場合、副制御基板330では、変動演出の実行態様として、それぞれの合計変動時間に対応した、リーチなし変動パターンの変動演出である「短縮ハズレ1〜3」が決定、実行制御される。また、合計変動時間が40.0秒に決定される場合、副制御基板330では、変動演出の実行態様として、「継続演出」が決定、実行制御される。この「継続演出」は、リーチ変動パターンの変動演出であり、大役抽選の結果がハズレであることと、高確率遊技状態および時短遊技状態が継続することとが報知される内容となっている。
また、高確B変動状態に設定されている場合に、大当たり図柄として特別図柄Aが決定されると、必ず、変動モード番号が10Hに、変動パターン番号が94Hに決定される。これは、高確A変動状態と同じ変動情報であり、したがって、副制御基板330においては、高確A変動状態に設定されているときと同様に、「高確終了演出」が決定、実行制御されることとなる。
また、高確B変動状態に設定されている場合に、大当たり図柄として特別図柄Bが決定されると、変動情報が、次の2パターンのいずれかに決定される。すなわち、変動モード番号=10H、変動パターン番号=95Hの組み合わせ、変動モード番号=10H、変動パターン番号=96Hの組み合わせのいずれかが決定される。変動モード番号=10H、変動パターン番号=95Hの組み合わせは、高確A変動状態において、大当たり図柄として特別図柄C〜Jが決定されたときと同じ変動情報であり、したがって、副制御基板330においては、「大当たり演出1」が決定、実行制御される。
また、96Hの変動パターン番号が決定されると、後半の変動時間が70.0秒に決定される。したがって、変動モード番号=10H、変動パターン番号=96Hの組み合わせが決定された場合の合計変動時間は80.0秒となり、この場合、副制御基板330において、80.0秒で構成される「大当たり演出2」が決定、実行制御される。この「大当たり演出2」は、リーチ変動パターンの変動演出であり、後半の変動演出として、15R大役遊技が実行される場合にのみ出現する特殊な演出が行われる内容となっている。
また、高確B変動状態に設定されている場合に、大当たり図柄として特別図柄C〜Jが決定されると、必ず、変動モード番号が10Hに、変動パターン番号が95Hに決定される。これは、高確A変動状態と同じ変動情報であり、したがって、副制御基板330においては、高確A変動状態に設定されているときと同様に、「大当たり演出1」が決定、実行制御されることとなる。
上記のように、主制御基板300においては、大役抽選で決定された特別図柄の種別に応じて変動情報が決定されるが、主制御基板300と副制御基板330とは、主制御基板300から副制御基板330への一方向にのみ通信可能に接続されている。上記の演出モードは、副制御基板330で管理することになるため、主制御基板300では、現在設定されている演出モードがいずれであるのかを把握することができない。したがって、主制御基板300では、設定されている演出モードの種別に拘わらず変動情報が決定されることとなる。換言すれば、副制御基板330には、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれに設定されているかに拘わらず、同一の変動コマンドが送信されることとなる。
図54は、第1演出モードの演出フローを説明する第1の図であり、図55は、第1演出モードの演出フローを説明する第2の図である。図54(a)は、演出モードが第1演出モードに設定されている場合において、「継続演出」、「高確終了演出」、「大当たり演出1」、「大当たり演出2」、「高速大当たり」が実行された場合の、1回の変動演出の演出フローを示している。これら各変動演出のうち、「継続演出」、「高確終了演出」、「大当たり演出1」、「大当たり演出2」は、いずれもリーチ変動パターンであり、まず、変動演出の開始に伴って演出図柄230a、230b、230cが変動表示を開始する(図中(1))。その後、所定時間が経過すると、演出表示部200aにおいて演出図柄230a、230cがリーチ態様で表示される(図中(2))。本実施形態では、リーチ変動パターンの変動演出のうち、後半の変動演出の態様が、チャンスルート、ピンチルート、特殊ルートの3つの演出ルートのいずれかに分類されている。ここでは、演出図柄230a、230cがリーチ態様になると、いずれの演出ルートに演出が進展するのかを示唆する分岐演出が実行される(図中(2))。
そして、演出がチャンスルートに進展した場合には、チャンス演出(図中(3))が実行される。ここで、チャンス演出とは、例えば、所定のキャラクタが与えられたミッションにチャレンジするといった内容であり、このチャンス演出に続いて、失敗演出(図中(4))または成功演出(図中(5))が実行される。失敗演出(図中(4))は、例えば、与えられたミッションに失敗するといった内容であり、この場合には、当該変動演出が終了し、そのまま次の変動演出が行われる。一方、成功演出(図中(5))は、例えば、与えられたミッションに成功するといった内容であり、この場合には、大当たりの当選と、大役遊技の終了後も高確率遊技状態および時短遊技状態が継続することとが報知される。また、第1演出モードに設定されている場合には、1回の変動演出中において、成功演出に続いて上記の獲得数報知演出(図中(6))が実行され、これから実行される大役遊技によって獲得可能な賞球数が報知される。
これに対して、演出がピンチルートに進展した場合には、ピンチ演出(図中(7))が実行される。ここで、ピンチ演出とは、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタに追いかけられるといった内容であり、このピンチ演出に続いて、転落演出(図中(8))または回避演出(図中(9))が実行される。転落演出(図中(8))は、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタに捕まるといった内容であり、この場合には、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行すること、すなわち、遊技者にとって喜ばしくない大当たり(特別図柄A)に当選してしまったことが報知される。一方、回避演出(図中(9))は、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタから逃げ切るといった内容であり、この場合には、当該変動演出が終了し、そのまま次の変動演出が行われる。
このことからも明らかなように、演出ルートがチャンスルートであった場合、すなわち、チャンス演出が実行された場合には、単なるハズレであったことが報知されるか、もしくは、大役遊技が実行されるとともに、この大役遊技の終了後にも高確率遊技状態が継続するといった、遊技者にとって喜ばしい大当たりに当選したことが報知される。つまり、演出ルートがチャンスルートであった場合に、遊技者にとって喜ばしくない大当たりに当選したこと、すなわち、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行してしまうことが報知されることはない。これに対して、演出ルートがピンチルートであった場合、すなわち、ピンチ演出が実行された場合には、単なるハズレであったことが報知されるか、もしくは、遊技者にとって喜ばしくない大当たりに当選したことが報知されることとなる。
なお、演出が特殊ルートに進展した場合には、15R大役遊技の実行と、その後も高確率遊技状態および時短遊技状態が継続することとが報知される特殊確定演出が実行される(図中(10))。この特殊確定演出が実行された場合には、必ず、15R大役遊技が実行されることから、上記のように、獲得数報知演出が実行されることはない。また、変動状態が高確A変動状態に設定されている場合に特別図柄Bが決定された場合には、リーチなし変動パターンの変動演出として、高速大当たり(図中(11))が実行されることとなる。
図54(b)は、大役抽選の結果がハズレであった場合、すなわち、特別図柄Yが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=93Hに決定された場合における、継続演出の演出ルートを説明する図である。継続演出の演出ルートは2ルート設けられており、変動モード番号=10H、変動パターン番号=93Hに決定された場合には、チャンスルートおよびピンチルートのいずれの演出ルートにするかが抽選により決定される。そして、チャンスルートが決定された場合には、変動開始(1)→リーチおよび分岐演出(2)→チャンス演出(3)→失敗演出(4)の流れで演出が進展し、ピンチルートが決定された場合には、変動開始(1)→リーチおよび分岐演出(2)→ピンチ演出(7)→回避演出(9)の流れで演出が進展することとなる。
図55(a)は、第1演出モードに設定されている状態で、大役抽選により特別図柄Aが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=94Hに決定された場合における、高確終了演出の演出ルートを説明する図である。図55(a)に示すように、高確終了演出の演出ルートは、変動開始(1)→リーチおよび分岐演出(2)→ピンチ演出(7)→転落演出(8)の流れで演出が進展することとなる。
図55(b)は、第1演出モードに設定されている状態で、大役抽選により特別図柄B〜Jが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=95Hに決定された場合における、大当たり演出1の演出ルートを説明する図である。図55(b)に示すように、大当たり演出1の演出ルートは、変動開始(1)→リーチおよび分岐演出(2)→チャンス演出(3)→成功演出(5)→獲得数報知演出(6)の流れで演出が進展することとなる。
図55(c)は、第1演出モードに設定されている状態で、大役抽選により特別図柄Bが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=96Hに決定された場合における、大当たり演出2の演出ルートを説明する図である。図55(c)に示すように、大当たり演出2の演出ルートは、変動開始(1)→リーチおよび分岐演出(2)→特殊確定演出(10)の流れで演出が進展することとなる。
図56は、第1演出モードにおける大当たり演出1について説明する図であり、図57は、特別図柄の種別ごとのラウンド遊技数および獲得可能賞球数を説明する図である。第1演出モードにおける大当たり演出1では、図56(a)に示すように、演出図柄230a、230b、230cが変動表示を開始し(図55(b)の(1))、その後、図56(b)、(c)に示すように、演出図柄230a、230cがリーチ態様で停止表示される(図55(b)の(2))。そして、図56(d)に示すように、チャンスルートおよびピンチルートのいずれに演出が進展するかを示唆する分岐演出が実行されるとともに、この分岐演出において、図56(e)に示すように、チャンスルートに演出が進展することが報知される(図55(b)の(2))。
その後、所定のキャラクタがミッションにチャレンジするといった内容の画像が演出表示部200aに表示されるチャンス演出が実行される(図55(b)の(3))。そして、図56(f)に示すように、ミッションに成功したことが報知されるとともに、図56(g)に示すように、大当たりの当選を報知する態様で演出図柄230a、230b、230cが停止表示される成功演出が実行される(図55(b)の(5))。
また、第1演出モードにおいては、成功演出に続いて獲得数報知演出が実行される(図55(b)の(6))。この獲得数報知演出では、まず、図56(h)に示すように、演出表示部200aに「0000GET」と表示されるとともに、図56(i)に示すように、演出操作装置208の押下操作を要求する画像が表示される。そして、遊技者が演出操作装置208を押下操作すると、演出表示部200aに表示された数字が徐々に増加していき、最終的に、図56(j)に示すように、これから開始される大役遊技で獲得可能な賞球数が演出表示部200aに表示される。
このとき、演出表示部200aに最終的に表示される獲得可能賞球数は、大当たり図柄の種別に応じて予め設定されている。具体的には、図57に示すように、大役抽選で決定された大当たり図柄が、特別図柄B、G、H、I、Jである場合には、15回のラウンド遊技が実行される。15回のラウンド遊技の全てにおいて、規定数の遊技球を第1大入賞口126または第2大入賞口128に入球させた場合、遊技者に払い出される賞球数は2250個である。したがって、特別図柄B、G、H、I、Jが決定された場合には、獲得可能な賞球数として、演出表示部200aに「2250GET」と表示されることとなる。なお、特別図柄C、D、E、Fが決定された場合には、それぞれ10、8、6、4R大役遊技が実行されるため、演出表示部200aには、獲得可能賞球数として、1500、1200、900、600の数字が表示されることとなる。
この獲得数報知演出では、演出操作装置208の操作有効時間が設定されており、この操作有効時間内に演出操作装置208の押下操作が検出されるたびに、徐々に表示数が増加していく。このとき、表示数が予め設定された数値になると、それ以上、演出操作装置208が押下されても、表示数は変更されなくなる。また、操作有効時間内に遊技者が演出操作装置208を押下操作しなかった場合には、操作有効時間が経過したところで、予め設定された数値が演出表示部200aに表示されることとなる。このように、第1演出モードでは、大役遊技で獲得可能な賞球数が、変動演出中に報知される。
図58は、第1演出モードにおける大当たり演出2について説明する図である。第1演出モードにおける大当たり演出2では、図58(a)に示すように、演出図柄230a、230b、230cが変動表示を開始し(図55(c)の(1))、その後、図58(b)、(c)に示すように、演出図柄230a、230cがリーチ態様で停止表示される(図55(c)の(2))。そして、図58(d)に示すように、チャンスルートおよびピンチルートのいずれに演出が進展するかを示唆する分岐演出が実行されるとともに、この分岐演出の途中で、図58(e)に示すように、演出表示部200aがブラックアウトする(図55(b)の(2))。
その後、図58(f)に示すように、演出表示部200aに特殊確定演出専用の動画が再生表示されるとともに、図58(g)に示すように、大当たりの当選を報知する態様で演出図柄230a、230b、230cが停止表示され、図58(h)に示すように、「2250GET」と演出表示部200aに表示される(図55(b)の(10))。このように、大当たり演出2は、獲得可能な賞球数が最も多い15R大役遊技が実行される場合に限って実行されることから、上記の獲得数報知演出が実行されずに、獲得可能な賞球数が直接表示されることとなる。
以上のように、第1演出モードに設定されている場合には、獲得可能な賞球数が変動演出中に表示される。そして、変動演出によって大当たりの当選、ならびに、獲得可能な賞球数が報知されると、大役遊技中に第1演出モード専用の大役演出が実行されることとなる。なお、詳細な説明は省略するが、例えば、第1演出モード専用の大役演出は、演出表示部200aに表示される画像や音声出力装置206から出力される音声を異にする3つの演出タイプが用意されており、大役遊技の開始時に、遊技者が好みの演出タイプを選択できるように構成されている。
次に、図59〜図66を用いて、第2演出モードについて説明する。演出モードが第2演出モードに設定されている場合においても、上記した第1演出モードと同様に、「継続演出」、「高確終了演出」、「大当たり演出1」、「大当たり演出2」、「高速大当たり」が実行される。ただし、これら各演出のうち、リーチ変動パターンである「継続演出」、「高確終了演出」、「大当たり演出1」、「大当たり演出2」の実行態様は、第1演出モードと第2演出モードとで異なっている。
図59は、第2演出モードの演出フローを説明する第1の図であり、図60は、第2演出モードの演出フローを説明する第2の図である。図59(a)は、演出モードが第2演出モードに設定されている場合において、「継続演出」、「高確終了演出」、「大当たり演出1」、「大当たり演出2」、「高速大当たり」が実行された場合の、1回の変動演出の演出フローを示している。これら各変動演出のうち、「継続演出」、「高確終了演出」、「大当たり演出1」、「大当たり演出2」は、いずれもリーチ変動パターンであり、まず、変動演出の開始に伴って演出図柄230a、230b、230cが変動表示を開始する(図中(1))。その後、所定時間が経過すると、演出表示部200aにおいて演出図柄230a、230cがリーチ態様で表示され(図中(2))、演出表示部200aに、敵キャラクタが表示される(図中(3))。
この第2演出モードにおいても、第1演出モードと同様に、リーチ変動パターンの変動演出のうち、後半の変動演出の態様が、チャンスルート、ピンチルート、特殊ルートの3つの演出ルートのいずれかに分類されている。ここでは、演出表示部200aに表示される敵キャラクタが複数パターン用意されており、登場した敵キャラクタに応じて、各ルートに移行する確率を示唆する。
そして、演出がチャンスルートに進展した場合には、チャンス演出(図中(4))が実行される。ここで、第2演出モードにおけるチャンス演出とは、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタに攻撃を仕掛けるといった内容であり、このチャンス演出に続いて、失敗演出(図中(5))または成功(勝利)演出(図中(6))が実行される。第2演出モードにおける失敗演出(図中(5))は、例えば、味方キャラクタの攻撃が敵キャラクタに躱されるといった内容であり、この場合には、当該変動演出が終了し、そのまま次の変動演出が行われる。一方、第2演出モードにおける成功演出(図中(6))は、例えば、味方キャラクタの攻撃が成功し、敵キャラクタに勝利するといった内容であり、この場合には、大当たりの当選と、大役遊技の終了後も高確率遊技状態および時短遊技状態が継続することとが報知される。
これに対して、演出がピンチルートに進展した場合には、ピンチ演出(図中(7))が実行される。第2演出モードにおけるピンチ演出とは、例えば、敵キャラクタが味方キャラクタに攻撃を仕掛けるといった内容であり、このピンチ演出に続いて、転落(敗北)演出(図中(8))または回避演出(図中(9))が実行される。第2演出モードにおける転落演出(図中(8))は、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタに敗北するといった内容であり、この場合には、遊技者にとって喜ばしくない大当たり(特別図柄A)に当選したこと、すなわち、遊技状態が低確率遊技状態および非時短遊技状態に移行することが報知される。一方、第2演出モードにおける回避演出(図中(9))は、例えば、味方キャラクタが敵キャラクタの攻撃を躱すといった内容であり、この場合には、当該変動演出が終了し、そのまま次の変動演出が行われる。
このことからも明らかなように、第2演出モードにおいても、第1演出モードと同様に、演出ルートがチャンスルートであった場合、すなわち、チャンス演出が実行された場合には、単なるハズレであったことが報知されるか、もしくは、遊技者にとって喜ばしい大当たりに当選したことが報知される。これに対して、演出ルートがピンチルートであった場合、すなわち、ピンチ演出が実行された場合には、単なるハズレであったことが報知されるか、もしくは、遊技者にとって喜ばしくない大当たりに当選してしまったことが報知されることとなる。
なお、演出が特殊ルートに進展した場合には、15R大役遊技の実行と、その後も高確率遊技状態および時短遊技状態が継続することとが報知される特殊確定演出が実行される(図中(10))。ただし、第2演出モードにおいては、特殊確定演出の終了時に獲得可能な賞球数が表示されることはない。また、変動状態が高確A変動状態に設定されている場合に特別図柄Bが決定された場合には、リーチなし変動パターンの変動演出として、高速大当たり(図中(11))が実行されることとなる。
図59(b)は、第2演出モードに設定されている状態で、大役抽選の結果がハズレであった場合、すなわち、特別図柄Yが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=93Hに決定された場合における、継続演出の演出ルートを説明する図である。第2演出モードにおいても、継続演出の演出ルートは2ルート設けられており、変動モード番号=10H、変動パターン番号=93Hに決定された場合には、チャンスルートおよびピンチルートのいずれの演出ルートにするかが抽選により決定される。そして、チャンスルートが決定された場合には、変動開始(1)→リーチ(2)→敵キャラクタ登場(3)→味方キャラクタ攻撃(チャンス演出(4))→失敗演出(5)の流れで演出が進展し、ピンチルートが決定された場合には、変動開始(1)→リーチ(2)→敵キャラクタ登場(3)→敵キャラクタ攻撃(ピンチ演出(7))→回避演出(9)の流れで演出が進展することとなる。
図60(a)は、第2演出モードに設定されている状態で、大役抽選により特別図柄Aが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=94Hに決定された場合における、高確終了演出の演出ルートを説明する図である。図60(a)に示すように、高確終了演出の演出ルートは、変動開始(1)→リーチ(2)→敵キャラクタ登場(3)→敵キャラクタ攻撃(ピンチ演出(7))→転落演出(8)の流れで演出が進展することとなる。
図60(b)は、第2演出モードに設定されている状態で、大役抽選により特別図柄B〜Jが決定され、変動モード番号=10H、変動パターン番号=95Hに決定された場合における、大当たり演出1の演出ルートを説明する図である。図60(b)に示すように、大当たり演出1の演出ルートは、変動開始(1)→リーチ(2)→敵キャラクタ登場(3)→味方キャラクタ攻撃(チャンス演出(4))→成功演出(6)の流れで演出が進展することとなる。
図61は、第2演出モードにおける大当たり演出1について説明する図である。第2演出モードにおける大当たり演出1では、図61(a)に示すように、演出図柄230a、230b、230cが変動表示を開始し(図60(b)の(1))、その後、図61(b)、(c)に示すように、演出図柄230a、230cがリーチ態様で停止表示される(図60(b)の(2))。そして、図61(d)に示すように、敵キャラクタが演出表示部200aに表示されるとともに、図61(e)に示すように、味方キャラクタと敵キャラクタのいずれが攻撃を仕掛けるかを示唆する画像が演出表示部200aに表示される(図60(b)の(3))。
その後、図61(f)に示すように、味方キャラクタが攻撃を仕掛けるといった内容の画像が演出表示部200aに表示されるチャンス演出が実行される(図60(b)の(4))。そして、図61(g)に示すように、味方キャラクタが敵キャラクタに勝利したことが報知されるとともに、図61(h)に示すように、大当たりの当選を報知する態様で演出図柄230a、230b、230cが停止表示される成功演出が実行される(図60(b)の(6))。なお、第1演出モードにおいては、成功演出に続いて獲得数報知演出が実行されるが、第2演出モードにおいては、獲得数報知演出が実行されることなく、大役演出が開始される。
図62は、演出モードごとの大当たり演出1、2の時間配分について説明する図である。上記したように、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれに設定されているかに拘わらず、副制御基板330には、同一の変動コマンドが送信される。したがって、図62(a)、(b)に示すように、大当たり演出1が実行される場合には、設定中の演出モードに拘わらず、30秒の変動パターンコマンド(95H)が送信されている。副制御基板330において、95Hの変動パターンコマンドを受信すると、大当たり演出1として、リーチ表示から変動演出の終了までの時間が30秒で構成された後半の変動演出の実行態様を決定する。
このとき、第1演出モードに設定されている場合には、大当たり演出1の変動演出中に獲得数報知演出を実行しなければならないのに対して、第2演出モードに設定されている場合には、大当たり演出1の変動演出中に獲得数報知演出を実行する必要がない。こうした理由から、図62(a)、(b)に示すように、第2演出モード用のチャンス演出は、第1演出モード用のチャンス演出よりも、獲得数報知演出に要する時間分だけ長く構成されており、第1演出モードにおける獲得数報知演出の時間が、第2演出モードにおけるチャンス演出で吸収されるようにしている。
なお、図62(c)、(d)に示すように、大当たり演出2についても、第1演出モードに設定されている場合には、変動演出の終了間際で、獲得可能な賞球数が報知されるのに対して、第2演出モードに設定されている場合には、こうした獲得可能な賞球数の報知はなされない。そこで、第2演出モード用の特殊確定演出を、第1演出モード用の特殊確定演出よりも、獲得可能な賞球数の報知に要する時間分だけ長く構成し、第1演出モードにおける獲得可能な賞球数の報知に要する時間を、第2演出モードにおける特殊確定演出によって吸収するようにしている。
図63は、第2演出モードにおける大役演出の第1の例を説明する第1の図であり、図64は、第2演出モードにおける大役演出の第1の例を説明する第2の図である。第2演出モードに設定された状態で、上記の大当たり演出1が終了すると、大役遊技の開始とともに、図63および図64に示す第2演出モード専用の大役演出が開始される。ここでは、第2演出モードに設定されているときに実行される大役演出のうち、15R大役遊技中の大役演出について説明する。
本実施形態では、第2演出モード専用の大役演出として、演出表示部200aに表示される画像や音声出力装置206から出力される音声を異にする3つの演出タイプが用意されている。第2演出モードに設定された状態で、大当たり演出1に続いて実行される大役演出では、まず、図63(a)に示すように、大役遊技のオープニング中に、遊技者に演出タイプを選択させる画像が表示される。ここでは、3つの演出タイプを、それぞれAタイプ、Bタイプ、Cタイプとし、操作有効時間内に遊技者が演出操作装置208を押下操作することで、いずれかの演出タイプを選択することが可能となっている。
そして、演出タイプとしてAタイプが選択された後、1回目のラウンド遊技が開始されると、図63(b)に示すように、演出表示部200aの上部中央に、現在のラウンド遊技の回数が表示されるとともに、演出表示部200aの上部右端に、4回目のラウンド遊技が終了するまでに獲得可能な賞球数を分母とし、この大役遊技中に既に払い出された(獲得した)遊技球数を分子とする賞球情報が表示される。なお、本実施形態では、1回のラウンド遊技において、第1大入賞口126または第2大入賞口128に規定数の遊技球が入球した場合に払い出される賞球数を150個としている。したがって、4回目のラウンド遊技が終了するまでに獲得可能な賞球数は600個となる。また、1個の遊技球の入球に対して、払い出される賞球数は15個であることから、賞球情報の分子に表示される数値は、15ずつ増加する。
そして、4回目のラウンド遊技中には、第2演出モード用、かつ、Aタイプ用の獲得数報知演出が実行される。具体的には、4回目のラウンド遊技が開始すると、図63(c)に示すように、演出操作装置208の押下操作を要求する画像が表示されるとともに、操作有効時間内に演出操作装置208が押下操作されると、図63(d)に示すように、演出表示部200aに、上乗せ数として「+300」と表示される。その後、図63(e)に示すように、表示された上乗せ数が、賞球情報の分母に加算表示される。
ここで、本実施形態では、15、10、8、6、4R大役遊技が設けられているが、第2演出モードに設定されている場合には、大当たり当選時の変動演出において、何回のラウンド遊技が実行されるかが報知されていない。一方で、大役遊技の開始時に、賞球情報の分母、すなわち、本大役遊技において獲得可能な賞球数として「600」と表示されることで、遊技者には、少なくとも4回はラウンド遊技が行われることが報知されている。そして、4回目のラウンド遊技において、上乗せ数として「+300」と表示されることで、さらに、2回のラウンド遊技が実行可能であること、すなわち、本大役遊技が、4R大役遊技ではなく、6、8、10、15R大役遊技のいずれかであることが報知されると言える。
このように、図63(c)〜(e)に示す演出が、第2演出モード用、かつ、Aタイプ用の獲得数報知演出となり、上乗せ数の表示や、賞球情報の分母への上乗せ数の加算表示が、現在実行中の大役遊技によって獲得可能な賞球数の一部を直接的に示す獲得可能数情報となる。この獲得数報知演出は、図63(f)〜(h)に示すように、6回目のラウンド遊技中、図63(i)、(j)および図64(a)に示すように、8回目のラウンド遊技中、図64(b)〜(d)に示すように、10回目のラウンド遊技中に実行される。そして、15回のラウンド遊技が終了すると、図64(e)に示すように、エンディング中に、本大役遊技で獲得した獲得賞球数が演出表示部200aに表示され、大役演出が終了となる。
また、大役遊技のオープニング中に、遊技者がBタイプまたはCタイプを選択した場合には、次のようにして大役演出が実行される。
図65は、第2演出モードにおける大役演出の第2および第3の例を説明する図である。例えば、図65(a)に示すように、演出タイプとしてBタイプを遊技者が選択した場合には、Bタイプ用の画像が演出表示部200aに表示されるとともに、表示画像に合わせた音声が音声出力装置206から出力される。ただし、このBタイプの大役演出においても、Aタイプの大役演出と同様に、現在のラウンド遊技の回数および賞球情報が演出表示部200aに表示されている。
そして、上記したAタイプの大役演出では、4、6、8、10回目のラウンド遊技中に獲得数報知演出が実行されるが、Bタイプの大役演出では、4回目のラウンド遊技中にのみ、獲得数報知演出が実行される。この獲得数報知演出では、4回目のラウンド遊技の開始とともに、図65(b)に示すような画像が演出表示部200aに表示される。そして、第2大入賞口128に遊技球が入球するたびに、図65(c)に示すように上乗せ数が表示される。こうした上乗せ数の表示は、6個目の遊技球が入球するまで行われる。その後、4回目のラウンド遊技が終了するまでの間に、図65(d)に示すように、上乗せ数の合計値が演出表示部200aに表示されるとともに、図65(e)に示すように、表示された合計値が、演出表示部200aに表示されている賞球情報の分母に加算される。
また、図65(f)に示すように、演出タイプとしてCタイプを遊技者が選択した場合には、Cタイプ用の画像が演出表示部200aに表示されるとともに、表示画像に合わせた音声が音声出力装置206から出力される。ただし、このCタイプの大役演出においても、AタイプおよびBタイプの大役演出と同様に、現在のラウンド遊技の回数および賞球情報が演出表示部200aに表示されている。
そして、Cタイプの大役演出においても、Bタイプの大役演出と同様に、4回目のラウンド遊技中にのみ、獲得数報知演出が実行される。このCタイプの獲得数報知演出では、4回目のラウンド遊技の開始とともに、図65(g)に示すように、演出操作装置208の押下操作を要求する画像が演出表示部200aに表示される。そして、図65(h)に示すように、演出表示部200aに「上乗せ」と表示されると、以後、Bタイプの獲得数報知演出と同様、図65(d)、(e)に示すように、上乗せ数の表示および賞球情報の分母への加算がなされる。
図66は、第2演出モードの獲得数報知演出における演出タイプごとの上乗せ数の表示例を説明する図である。図66(a)に示すように、Aタイプの大役演出では、実行されるラウンド遊技の回数、すなわち、実行中の大役遊技の種別ごとに、獲得数報知演出を実行するラウンド遊技と、獲得数報知演出を実行した際に表示する上乗せ数とが規定された複数の実行パターンが設けられている。
例えば、15R大役遊技が実行される場合において、図66(a)に示す実行パターンaが決定された場合には、4回目のラウンド遊技中に、上乗せ数として「+1650」と表示する獲得数報知演出が実行され、その他のラウンド遊技においては、獲得数報知演出が実行されることはない。また、例えば、実行パターンbが決定された場合には、4回目のラウンド遊技中に、上乗せ数として「+600」と表示する獲得数報知演出が実行され、8回目のラウンド遊技中に、上乗せ数として「+1050」と表示する獲得数報知演出が実行される。
このように、第2演出モードに設定されており、かつ、演出タイプがAタイプに決定されると、実行されている大役遊技の種別に対応する獲得数報知演出の実行パターンが決定され、その実行パターンにしたがって、獲得数報知演出が実行されることとなる。なお、いずれの実行パターンで獲得数報知演出を行うかは、例えば、大役遊技の開始時に決定してもよいし、4、6、8、10回目のラウンド遊技の開始時に、当該ラウンド遊技中に獲得数報知演出を実行するか、獲得数報知演出を実行する場合に、上乗せ数をどのように表示するかを決定してもよい。ただし、ラウンド遊技の開始時に決定する場合には、獲得数報知演出を必ず実行するラウンド遊技を予め設定しておき、既に表示された上乗せ数を考慮しながら、各獲得数報知演出で表示する上乗せ数を算出する必要がある。
図66(a)からも明らかなように、1回もしくは複数回の獲得数報知演出で表示される上乗せ数の合計値は、15R大役遊技では「+1650」となり、10R大役遊技では「+900」となり、8R大役遊技では「+600」となり、6R大役遊技では「+300」となる。なお、10、8、6、4R大役遊技では、それぞれ10、8、6、4回目のラウンド遊技中に、必ず、獲得数報知演出が実行される。ただし、このときの獲得数報知演出では、上乗せ数=0、すなわち、当該ラウンド遊技をもって大役遊技が終了することが報知される。
一方、図66(b)に示すように、B、Cタイプの大役演出では、実行されるラウンド遊技の回数、すなわち、実行される大役遊技の種別ごとに、獲得数報知演出で表示する上乗せ数が1パターンのみ規定されている。上記したように、B、Cタイプでは、4回目のラウンド遊技中にのみ獲得数報知演出が行われることから、本大役遊技で獲得可能な賞球数から、最初に表示される4回のラウンド遊技で獲得可能な「600」を減算した値が、上乗せ数として表示される。具体的には、15R大役遊技では「+1650」、10R大役遊技では「+900」、8R大役遊技では「+600」、6R大役遊技では「+300」と表示される。なお4R大役遊技では、獲得数報知演出において、上乗せ数=0、すなわち、当該ラウンド遊技をもって大役遊技が終了することが報知される。
以上説明したように、本実施形態の遊技機100によれば、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれかを遊技者が選択することができ、選択した演出モードに応じて、獲得数報知演出が異なるタイミングで実行される。特に、第2演出モードに設定されている場合には、大役演出の演出タイプを遊技者がさらに選択可能であり、選択した演出タイプによっても、獲得数報知演出が異なる態様、タイミングで実行される。
また、本実施形態の遊技機100においては、第1演出モードまたは第2演出モードにおいて、メインRAM300cに記憶されている保留の中に、大役抽選で大当たりの抽選結果が導出されることとなる特定保留情報が含まれていることを示唆、報知する先読み演出が実行される。より詳細には、主制御基板300における取得時演出判定処理(図25)により、メインRAM300cに記憶された保留が読み出された際に導出される大役抽選の結果を少なくとも示す事前判定情報(特別図柄の種別にかかる情報)が、当該保留が読み出されるよりも前に導出される。この取得時演出判定処理によって導出された事前判定情報に基づき、メインRAM300cに記憶された保留の中に特定保留情報が含まれていることを報知する先読み演出の実行可否、および、先読み演出を実行する場合における先読み演出の実行態様が決定される。本実施形態では、実行態様および開始時期を異にする第1先読み演出、第2先読み演出、第3先読み演出の3つの先読み演出が実行される。以下に、本実施形態の先読み演出について詳述する。
図67(a)は、大当たり図柄と先読み演出の関係を説明する図であり、図67(b)は、各先読み演出の実行条件を説明する図である。本実施形態の先読み演出は、極めて短期間のうちに複数回の大役遊技が実行される場合、換言すれば、連続する5回の大役抽選のうち、大当たり抽選結果が2回以上もたらされる場合に行われる。ここでは、理解を容易にするため、短期間のうちに2回の大当たり抽選結果がもたらされる場合について説明するとともに、2回の大当たり抽選結果のうち、先にもたらされる大当たり抽選結果、大当たり図柄、大役遊技をそれぞれ1回目と呼び、後にもたらされる大当たり抽選結果、大当たり図柄、大役遊技をそれぞれ2回目と呼ぶ。なお、図67(a)に示す表中の数字(1、2、3)は、それぞれ実行可能となる第1先読み演出、第2先読み演出、第3先読み演出を示している。
第1先読み演出、第2先読み演出、第3先読み演出には、それぞれ異なる実行条件が設定されており、それぞれの実行条件が満たされた場合に、対象となる先読み演出が実行可能となる。ただし、先読み演出の実行条件が満たされた場合には、当該先読み演出を実行するか否か、また、先読み演出の開始時期が抽選により決定される。したがって、先読み演出の実行条件が満たされたとしても、先読み演出が実行されない場合もある。
各先読み演出には、図67(a)に示すように、1回目の大当たり図柄と2回目の大当たり図柄との関係が実行条件として規定されている。具体的には、1回目の大当たり図柄が特別図柄Bである場合には、メインRAM300cに、2回目の大当たりをもたらす特定保留情報として、特別図柄Bが決定されることとなる保留がさらに記憶されていると、第1先読み演出または第2先読み演出が実行可能となる。また、1回目の大当たり図柄が特別図柄Bである場合には、メインRAM300cに、2回目の大当たりをもたらす特定保留情報として、特別図柄C、D、G、H、I、Jが決定されることとなる保留が記憶されていると、第3先読み演出が実行可能となる。
また、1回目の大当たり図柄が特別図柄C、D、E、Fである場合には、メインRAM300cに、2回目の大当たりをもたらす特定保留情報として、特別図柄Bが決定されることとなる保留がさらに記憶されていると、第2先読み演出が実行可能となる。さらに、1回目の大当たり図柄が特別図柄G、H、I、Jである場合には、メインRAM300cに、2回目の大当たりをもたらす特定保留情報として、特別図柄B、C、D、G、H、I、Jが決定されることとなる保留がさらに記憶されていると、第3先読み演出が実行可能となる。
つまり、第1先読み演出は、1回目および2回目の大当たり図柄が、いずれも特別図柄Bであった場合に限り実行可能となる。大当たり図柄として特別図柄Bが決定された場合には、15R大役遊技が実行されることから、2回の15R大役遊技が立て続けに実行されることが、第1先読み演出の実行条件として規定されていると言える。
また、特別図柄B、C、D、E、Fが決定された場合には、それぞれ15、10、8、6、4R大役遊技が1回目の大役遊技として実行される。したがって、1回目の大役遊技の終了後、即座に、2回目の大役遊技として15R大役遊技が実行されることが、第2先読み演出の実行条件として規定されていると言える。つまり、第2先読み演出は、1回目の大役遊技の種別に拘わらず、2回目の大役遊技が15R大役遊技である場合に実行されることとなる。
また、特別図柄B、G、H、I、Jが決定された場合には、いずれも15R大役遊技が1回目の大役遊技として実行される。したがって、15R大役遊技が1回目の大役遊技として実行され、その後、すぐに2回目の大役遊技として15、10、8R大役遊技が実行されることが、第3先読み演出の実行条件として規定されていると言える。つまり、第3先読み演出は、最も多量の賞球を獲得可能な15R大役遊技が1回目の大役遊技として実行され、2回目の大役遊技として、獲得可能な賞球数が所定数以上である大役遊技が実行される場合に行われることとなる。
このように、各先読み演出の実行条件として、1回目および2回目の大当たり図柄の種別が予め設定されており、この実行条件を満たした場合に限り、対応する先読み演出が実行可能となる。また、第1先読み演出については、1回目および2回目の大当たり図柄の種別が、図67(a)に示す関係を満たしたうえで、さらに、図67(b)に示す実行条件をも満たしている必要がある。
具体的には、図67(b)に示すように、第1先読み演出は、演出モードが第1演出モードに設定されており、かつ、1回目の大当たり当選時に決定された変動パターン番号が、上記の大当たり演出2(特殊確定演出)が実行される96Hであった場合に限り実行可能となる。こうした第1先読み演出の実行条件が満たされているかを判断する時期は、1回目の大当たり抽選結果が導出され、前半の変動演出が開始されるときとなっている。つまり、第1演出モードに設定された状態で、大役抽選により大当たり図柄として特別図柄Bが決定され、しかも、96Hの変動パターン番号が決定された場合に、変動演出の開始時に、さらに特別図柄Bが決定されることとなる特定保留情報が記憶されているかを判定する。その結果、特別図柄Bが決定されることとなる特定保留情報が記憶されていると判定されると、全ての実行条件が満たされたと判断し、第1先読み演出が実行可能となる。
なお、第2先読み演出および第3先読み演出は、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれの演出モードに設定されている場合にも実行可能である。そして、第2先読み演出の実行条件が満たされているか否かの判断時期は、1回目の大当たり抽選結果を報知する変動演出のうち、後半の変動演出の開始時となっており、第3先読み演出の実行条件が満たされているか否かの判断時期は、1回目の大役遊技の開始時となっている。
このように、大役抽選によって大当たり抽選結果が導出されるとともに、この大当たり抽選結果を報知する変動演出が実行され、変動演出の終了後に大役遊技が実行される場合において、大当たり抽選結果が導出されてから(大役抽選が行われてから)、1回目の大役遊技が終了するまでの間が、先読み演出の実行条件の判断の対象期間となる。そして、この対象期間のうち、予め設定された時期までに特定保留情報が記憶されていると、対象期間内に実行される1回目の大役遊技の種別、および、特定保留情報に基づいて実行される2回目の大役遊技の種別のいずれか一方または双方と、特定保留情報が記憶された時期とにより、先読み演出の実行態様が決定されることとなる。
上記のように、本実施形態においては、対象期間内のうち、1回目の変動演出の予め設定された時期(前半の変動演出の開始時または後半の変動演出の開始時)までに特定保留情報が記憶されている場合には、第1先読み演出および第2先読み演出のいずれかが決定され、1回目の大役遊技の開始時に特定保留情報が記憶されている場合には、第3先読み演出が決定され得る。このように、対象期間内のうち、1回目の変動演出の予め設定された時期までに特定保留情報が記憶されている場合に先読み演出の実行を決定するときと、対象期間内のうち、1回目の大役遊技の開始時に特定保留情報が記憶されている場合に先読み演出の実行を決定するときとで、異なる先読み演出の実行態様が決定される。
しかも、大当たり抽選結果が導出された時点(前半の変動演出の開始時)で特定保留情報が記憶されていて先読み演出の実行が決定されるときと、大当たり抽選結果が導出された後、当該大当たり抽選結果を報知する1回目の変動演出の予め設定された時期(後半の変動演出の開始時)までに特定保留情報が記憶されていて先読み演出の実行が決定されるときとで、異なる先読み演出の実行態様が決定される。
また、詳しくは後述するが、第2先読み演出は、設定中の演出モードに応じて、開始時期が異なる。具体的には、第1演出モードに設定されている場合には、第2先読み演出の開始時期が、対象期間内に実行される1回目の大当たり抽選結果を報知する変動演出中に決定され、第2演出モードに設定されている場合には、第2先読み演出の開始時期が、1回目の大役遊技中と決定される。また、第2先読み演出の実行態様は、第1演出モードに設定されている場合と、第2演出モードに設定されている場合とで異なる。換言すれば、先読み演出の開始時期が、1回目の大当たり抽選結果を報知する変動演出中と決定された場合と、1回目の大役遊技中と決定された場合とで、異なる第2先読み演出の実行態様が決定されることとなる。
以上説明したように、さまざまな情報に基づいて異なる態様の先読み演出を実行することにより、短期間のうちに立て続けに複数回の大役遊技が実行されることを報知する先読み演出の出現頻度が確保される。また、先読み演出の実行態様に応じて、遊技者が獲得可能な賞球数の範囲が規定されていることから、先読み演出が実行されたにも拘わらず、少ない賞球しか獲得することができないといったストレスが軽減され、演出効果の向上ならびに遊技の興趣向上を図ることができる。
次に、上記の各先読み演出の一例について、図68〜図72を用いて説明する。
図68は、第1先読み演出の一例を説明する図である。上記したように、この第1先読み演出は、15R大役遊技が立て続けに2回実行される場合において、第1演出モードに設定されていること、1回目の大当たり抽選結果を報知する変動演出の開始時に、2回目の大当たりをもたらす特定保留情報が記憶されていること、1回目の変動演出が70秒の大当たり演出2(特殊確定演出)であること、の全ての実行条件が満たされた場合に実行される。なお、第1先読み演出は、1回目の変動演出として、あるいは、1回目の変動演出とともに実行される。
1回目の大当たりの当選を報知する変動演出において、図68(a)、(b)に示すように、演出図柄230a、230cがリーチ態様で表示され、後半の変動演出が開始されると、図68(c)に示すように、特殊確定演出として、通常では表示されることのない特殊な動画が再生される。そして、図68(d)に示すように、演出図柄230a、230b、230cが、大当たりの当選(15R大当たりの当選)を報知する組み合わせで停止表示される。第1先読み演出が実行されない場合には、図68(i)に示すように、この後、演出表示部200aに「+2250」と表示されるが、第1先読み演出が実行される場合には、図68(e)に示すように、演出表示部200aに「4500GET」と表示される。
このように、第1先読み演出では、1回の大役遊技によって獲得可能な最大賞球数(ここでは2250)以上の賞球を獲得可能であることが報知される。より詳細には、大当たり抽選結果を報知する1回目の変動演出の実行中において、当該変動演出の終了後に実行される1回目の大役遊技によって獲得可能な賞球数に、特定保留情報によってもたらされる2回目の大役遊技によって獲得可能な賞球数を加味した合算獲得可能数(ここでは2250+2250=4500)が報知される。
このようにして、1回目の変動演出中に第1先読み演出が実行されると、図68(f)に示すように、1回目の大役遊技中においても、通常では出現することのない特殊なプレミア演出が実行される。なお、図68(g)に示すように、1回目の大役遊技中は、賞球情報の分母に、1回目の大役遊技で獲得可能な賞球数である「2250」が表示されている。そして、1回目の大役遊技が終了すると、図68(h)に示すように、演出表示部200aがブラックアウトした後、図68(i)に示すように、「+2250」と表示され、2回目の大役遊技中は、図68(j)に示すように、賞球情報の分母に、合算獲得可能数である「4500」と表示される。
なお、1回目の大役遊技が終了すると、変動状態が高確A変動状態となることから、1回目の大役遊技と2回目の大役遊技との間に実行される変動演出は、ハズレ時および大当たり時のいずれも0.5秒となる(図53(a)参照)。図68(h)に示すブラックアウトと、図68(i)に示す「+2250」の表示は、こうした高速変動中に行われるものであるから、1回目の大役遊技の終了後、即座に2回目の大役遊技が開始されることとなり、第1先読み演出が実行された場合には、恰も、1回の大役遊技によって4500個の賞球が獲得できるかのような印象が与えられる。
図69は、第1演出モードにおける第2先読み演出の一例を説明する図である。上記したように、この第2先読み演出は、2回目の大役遊技が15R大役遊技である場合において、1回目の大当たり抽選結果を報知する変動演出の後半の開始時に、2回目の大当たりをもたらす特定保留情報が記憶されているという実行条件が満たされた場合に実行される。なお、第1演出モードにおける第2先読み演出は、1回目の変動演出として、より詳細には、1回目の変動演出中に実行される獲得数報知演出として実行される。
この第2先読み演出は、大当たり演出1が実行されている場合に限り出現するものであるが、遊技者は、第2先読み演出の出現可否について、大当たり演出1の最後に実行される獲得数報知演出が行われるまで判別することができない。したがって、図69(a)〜(c)に示すように、大当たり演出1において、演出図柄230a、230b、230cが停止表示されるまでは、図56に示す、通常の大当たり演出1と同じである。
そして、演出図柄230a、230b、230cが停止表示されると、図69(d)〜(f)に示すように、演出操作装置208の押下操作により、1回目の大役遊技で獲得可能な賞球数が演出表示部200aに表示される。第2先読み演出が実行されない場合には、図69(f)の状態で変動演出が終了となるが、第2先読み演出が実行されると、図69(g)に示すように、演出表示部200aに「限界突破」と表示され、さらに、図69(h)に示すように、再度、演出操作装置208の押下操作を要求する画像が表示される。
このとき、遊技者が演出操作装置208を押下操作すると、図69(i)に示すように、演出表示部200aに「限界突破」、「4500GET」と表示される。なお、図69(j)に示すように、1回目の大役遊技中は、賞球情報の分母に、合算獲得可能数である「4500」と表示される。
ここでは、1回目および2回目の大役遊技がいずれも15R大役遊技である場合について説明したが、第2先読み演出は、1回目の大役遊技が10、8、6、4R大役遊技である場合にも実行される。したがって、1回目の大役遊技が10R大役遊技である場合には、10R大役遊技で獲得可能な賞球数である1500に、2回目の15R大役遊技で獲得可能な賞球数である2250を加算した3750が合算獲得可能数となる。同様に、1回目の大役遊技が8R大役遊技である場合には、3450が合算獲得可能数となり、1回目の大役遊技が6R大役遊技である場合には、3150が合算獲得可能数となり、1回目の大役遊技が4R大役遊技である場合には、2850が合算獲得可能数となる。このように、大当たり抽選結果を報知する第2先読み演出によれば、1回の大役遊技によって獲得可能な最大賞球数以上の賞球を獲得可能であることが、獲得数報知演出によって報知されることとなる。
図70は、第2演出モードにおいて、演出タイプとしてAタイプが選択された場合の第2先読み演出の一例を説明する図である。第2演出モードにおける第2先読み演出は、1回目の大役遊技中に実行される大役演出として、より詳細には、1回目の大役遊技中に実行される獲得数報知演出として実行される。なお、ここでは、1回目の大役遊技として15R大役遊技が実行される場合について説明する。図70(a)に示すように、大役演出の演出タイプとしてAタイプが選択されると、上記したように、4、6、8、10回目のラウンド遊技中に獲得数報知演出が実行される。このとき、図70(b)に示すように、10回目のラウンド遊技中に獲得数報知演出が開始され、演出操作装置208の押下操作が要求される。ここまでは、第2先読み演出の実行可否に拘わらず、演出の進展内容は同じであるが、第2先読み演出が実行される場合には、遊技者による演出操作装置208の押下操作により、図70(c)に示すように、演出表示部200aに、獲得可能な賞球数として「+750」と表示されるとともに、「限界突破」と表示される。
その後、図70(d)に示すように、1回目の大役遊技が終了するまでの間、演出表示部200aの左下に、「限界突破」と継続して表示される。そして、図70(e)に示すように、1回目の大役遊技の終了(エンディング)時から、2回目の大役遊技が開始されるまでの間の変動演出に跨って、再び、演出表示部200aに「限界突破」と表示される。そして、2回目の大当たりの変動演出の開始とともに、図70(f)に示すような画像が表示され、2回目の大役遊技の開始に伴って、図70(g)に示すように、2回目の大役遊技で獲得可能な賞球数が報知される。なお、図70(h)に示すように、2回目の大役遊技中は、賞球情報の分母に、合算獲得可能数である「4500」と表示される。
図71は、第2演出モードにおいて、演出タイプとしてB、Cタイプが選択された場合の第2先読み演出の一例を説明する図である。図71(a)に示すように、大役演出の演出タイプとしてBタイプが選択されると、上記したように、4回目のラウンド遊技中に獲得数報知演出が実行される。このとき、図71(b)に示すように、4回目のラウンド遊技中に獲得数報知演出が開始され、第2大入賞口128に遊技球が入球するたびに、上乗せ数が表示される。
ここまでは、第2先読み演出の実行可否に拘わらず、演出の進展内容は同じであるが、第2先読み演出が実行される場合には、図71(c)に示すように、演出表示部200aに「限界突破」と表示される。その後、4回目のラウンド遊技が終了するまでの間に、図71(d)に示すように、上乗せ数の合計値が演出表示部200aに表示されるとともに、図71(e)に示すように、表示された合計値が、演出表示部200aに表示されている賞球情報の分母に加算される。また、第2先読み演出が実行された場合には、5回目のラウンド遊技の開始以降、1回目の大役遊技が終了するまでの間、演出表示部200aの左下に、「限界突破」と継続して表示される。
また、図71(f)に示すように、演出タイプとしてCタイプを遊技者が選択した場合にも、図71(g)に示すように、4回目のラウンド遊技中に獲得数報知演出が実行される。このとき、操作有効時間内に遊技者が演出操作装置208を押下操作すると、図71(h)に示すように、演出表示部200aに「限界突破」と表示され、以後、図71(d)、(e)に示すように演出が進展する。
なお、演出モードが第2演出モードに設定されている場合において、第2先読み演出の実行条件が全て満たされると、その開始時期が、獲得数報知演出の実行時に抽選によって決定される。具体的には、演出タイプがAタイプである場合には、獲得数報知演出が1回もしくは複数回行われる。この獲得数報知演出中に遊技者が演出操作装置208を押下操作したときに、第2先読み演出を開始するか、すなわち、「限界突破」の表示を行うか否かを抽選により決定する。この抽選により、第2先読み演出の開始が決定されると、その時点で「限界突破」と表示され、この抽選に漏れた場合には、第2先読み演出の開始が、当該1回目の大役遊技中における次回以降の獲得数報知演出まで持ち越される。こうして第2先読み演出の開始が持ち越された結果、獲得数報知演出中に第2先読み演出が開始されなかった場合には、例えば、1回目の大役遊技の最後のラウンド遊技中等、予め設定されたタイミングで第2先読み演出が強制発動される。
また、演出タイプがBタイプである場合には、4回目のラウンド遊技中に第2大入賞口128に遊技球が入球するたびに、演出表示部200aに表示する上乗せ数の抽選が行われるとともに、第2先読み演出を開始するか否かの抽選が行われる。この抽選に漏れた結果、4回目のラウンド遊技中に第2先読み演出が開始されなかった場合にも、1回目の大役遊技の最後のラウンド遊技中等、予め設定されたタイミングで第2先読み演出が強制発動される。演出タイプがCタイプである場合も同様に、第2先読み演出を開始するか否かの抽選が、獲得数報知演出中における演出操作装置208の押下操作時に抽選により決定され、抽選に漏れた場合には、第2先読み演出が所定のタイミングで強制発動することとなる。
ここでは、獲得数報知演出の実行時に、第2先読み演出の実行可否、および、開始時期を決定することとしたが、第2先読み演出の実行条件の判断時に、第2先読み演出の実行タイミングを決定してもよい。また、第2先読み演出を開始するか否かの抽選に漏れた場合には、強制発動させることなく、第2先読み演出を実行しないとしてもよい。
図72は、第3先読み演出の一例を説明する図である。第3先読み演出は、第1演出モードおよび第2演出モードのいずれに設定されている場合にも実行され得るものであり、その実行態様は、第1演出モードおよび第2演出モードいずれの場合も同じである。ただし、この第3先読み演出は、1回目の大役遊技が15R大役遊技であった場合に限り実行され、その実行タイミングは、12〜15回目のラウンド遊技のうちの連続する2回のラウンド遊技中となっている。
例えば、図72(a)に示すように、第3先読み演出の開始前のインターバル中に、演出表示部200aに「JACKPOT CHANCE」と表示される。そして、第3先読み演出が実施される2回のラウンド遊技のうち、前半のラウンド遊技(12〜14回目)の開始時に、図72(b)に示すように、排出球貯留ソレノイド216cが未通電状態に制御され、可動部材216が排出通路212b内に突出する。これにより、前半のラウンド遊技中に第1大入賞口126に入球した遊技球は、排出球貯留部212の導入通路212aに貯留される。
このとき、排出球貯留部212に貯留される遊技球の一部または全部について、遊技球が第1大入賞口126に入球するたびに、特定保留情報が記憶されている可能性を示唆する期待度示唆演出が実行される。具体的には、排出球貯留部212の導入通路212aに貯留されることとなる遊技球が第1大入賞口126に入球するたびに、演出照明装置204を点灯するか否か、点灯する場合には、その点灯色が抽選により決定される。ここで、演出照明装置の点灯色は、例えば、青、黄、緑、赤といった複数パターン設けられており、特定保留情報が記憶されている場合には、青→黄→緑→赤の順で選択確率が高くなるように設定されており、特定保留情報が記憶されていない場合には、青→黄→緑→赤の順で選択確率が低くなるように設定されている。
このようにして、演出照明装置204の点灯色が決定されると、副制御基板330において演出照明装置204を点灯制御するための処理が行われる。したがって、第3先読み演出が実行される場合には、まず、第1大入賞口126に入球するたびに、期待度示唆演出、すなわち、演出照明装置204の点灯色によって、特定保留情報が記憶されている可能性が示唆されることとなる。
そして、前半のラウンド遊技の終了後のインターバル中に、図72(c)に示すように、演出表示部200aに「READY」と表示される。その後、図72(d)に示すように、後半のラウンド遊技(13〜15回目)の開始時に、排出球貯留ソレノイド216cが通電制御され、可動部材216が排出通路212bから退避する。これにより、後半のラウンド遊技の開始とともに、導入通路212aに貯留された遊技球が、導入通路212aから排出通路212bへと一気に排出される。このとき、演出表示部200aには、遊技球の排出に合わせた演出画像が表示された後、図72(e)に示すように、「成功」と表示され、以後、1回目の大役遊技が終了するまで、演出表示部200aの右上に「JACKPOT」と継続して表示される。
なお、特定保留情報が記憶されていない場合においても、一定の確率で、図72(a)〜(d)に示す演出が行われた後、最終的に「失敗」と表示される、所謂「ガセ演出」が実行される。こうしたガセ演出を実行することで、遊技者の緊張感がさらに高められ、遊技の興趣を向上することができる。
このように、第3先読み演出は、大役遊技中に第1大入賞口126に入球した遊技球を、遊技者が視認可能な位置に設けられた排出球貯留部212(導入通路212a)に貯留するとともに、貯留した遊技球を排出球貯留部212から排出しながら、もしくは、排出球貯留部212からの遊技球の排出前後に、特定保留情報が記憶されていることを報知する演出である。こうした第3先読み演出は、視覚的効果が極めて高く、演出効果のさらなる向上をもたらすことができる。
以上説明したように、本実施形態では、実行条件、実行タイミング、実行態様を異にする複数種類の先読み演出が実行され、演出効果の向上により遊技の興趣向上を実現することができる。
以下に、上記の各演出を実行するための副制御基板330における処理について説明する。
(副制御基板330のサブCPU初期化処理)
図73は、副制御基板330のサブCPU初期化処理(S1000)を説明するフローチャートである。
(ステップS1000−1)
サブCPU330aは、電源投入に応じて、サブROM330bからCPU初期化処理プログラムを読み込むとともに、サブRAM330cに記憶されるフラグ等の初期化、設定処理を行う。
(ステップS1000−3)
次に、サブCPU330aは、各演出乱数を更新する処理を行うとともに、以後は、割込み処理が行われるまで当該ステップS1000−3の処理を繰り返し行う。なお、演出乱数は複数種類設けられており、ここでは、それぞれの演出乱数が非同期的に更新されている。
(副制御基板330のサブタイマ割込み処理)
図74は、副制御基板330のサブタイマ割込み処理(S1100)を説明するフローチャートである。副制御基板330には、所定の周期でクロックパルスを発生するリセット用クロックパルス発生回路(不図示)が設けられている。そして、このリセット用クロックパルス発生回路によるクロックパルスの発生により、サブCPU330aはタイマ割込み処理プログラムを読み込んで当該サブタイマ割込み処理を開始する。
(ステップS1100−1)
サブCPU330aは、レジスタを退避する。
(ステップS1100−3)
サブCPU330aは、割込みを許可するための処理を行う。
(ステップS1100−5)
サブCPU330aは、副制御基板330で用いられる各種タイマカウンタの更新処理を行う。ここで、各種タイマカウンタは、特に断る場合を除き、当該副制御基板330のサブタイマ割込み処理の度に1ずつ減算され、0になると減算を停止する。
(ステップS1200)
サブCPU330aは、サブRAM330cの受信バッファに格納されているコマンドを解析するとともに、受信したコマンドに応じた種々の処理を行う。副制御基板330においては、主制御基板300からコマンドが送信されると、コマンド受信割込み処理が行われ、主制御基板300から送信されたコマンドが受信バッファに格納される。ここでは、コマンド受信割込み処理によって受信バッファに格納されたコマンドを解析することとなる。
(ステップS1300)
サブCPU330aは、変動演出の経過時間を計時するとともに、変動演出ごとにセットされるタイムテーブルを参照して、当該タイムテーブルに記憶された該当時間に対応する処理を実行する変動中タイムスケジュール管理処理を行う。この変動中タイムスケジュール管理処理の詳細は後述する。
(ステップS1400)
サブCPU330aは、大役遊技のオープニング中の演出として、演出モード選択演出、演出タイプ選択演出を実行するための処理を行う。この処理は、後述するオープニング指定コマンド受信処理において、演出モード選択演出(図52)または演出タイプ選択演出(図63(a)等)を開始するための処理が行われたことを契機として実行される。ここでは、演出操作装置208の操作有効時間を管理するとともに、操作有効時間内に演出操作装置検出スイッチ208sから操作信号が入力されると、仮選択中の演出モードまたは演出タイプを識別表示するための処理を行う。また、操作有効時間が経過したときには、その時点で仮選択されている演出モードまたは演出タイプを、遊技者が選択した演出モードまたは演出タイプとして記憶する。つまり、この処理により、初当たり時の大役演出のオープニング中に演出モードが設定され、初当たり時以外の大役演出のオープニング中に演出タイプが設定されることとなる。
(ステップS1500)
サブCPU330aは、獲得数報知演出を実行するための処理を行う。この処理は、後述する変動中タイムスケジュール管理処理および大入賞口開放指定コマンド受信処理において、獲得数報知演出準備処理が行われたことを契機として実行される。ここでは、演出操作装置208の操作有効時間を管理したり、操作有効時間内に演出操作装置検出スイッチ208sまたは第2大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されたりすると、演出表示部200aに、予め決定された上乗せ数を表示するためのコマンドを送信バッファにセットする等、獲得数報知演出を実行するための種々の処理が実行される。
また、ここでは、獲得数報知演出として第2先読み演出の実行処理もなされる。詳しくは後述するが、第2先読み演出の実行条件が満たされた場合には、第2先読み演出待機フラグがオンされる。そして、当該ステップS1500の処理中、第2先読み演出待機フラグがオンしている場合には、演出操作装置検出スイッチ208sまたは第2大入賞口検出スイッチ128sから検出信号が入力されると、上乗せ数の表示処理等に加えて、第2先読み演出を開始するか否かの抽選処理が行われる。そして、この抽選処理により、第2先読み演出の開始が決定されると、獲得数報知演出として、あるいは、獲得数報知演出中に第2先読み演出を開始するための処理を実行することとなる。
(ステップS1600)
サブCPU330aは、第3先読み演出を実行するための処理を行う。この処理は、後述する大入賞口開放指定コマンド受信処理において、第3先読み演出開始処理が行われたことを契機として実行される。ここでは、所定の画像を演出表示部200aに表示するためのコマンドを送信バッファにセットしたり、排出球貯留ソレノイド216cを通電制御したりして、第3先読み演出を実行することとなる。
また、ここでは、第3先読み演出を実行する2回のラウンド遊技のうち、前半のラウンド遊技において、期待度示唆演出を実行するための処理がなされる。すなわち、第3先読み演出の実行対象である前半のラウンド遊技中、第1大入賞口126への遊技球の入球が検出されるたびに、特定保留情報が記憶されているか否かに応じて、演出照明装置204の点灯可否、および、点灯色を抽選により決定する。そして、演出照明装置204を点灯することと、そのときの点灯色とが決定された場合には、当該決定されたとおりに演出照明装置204を点灯するための制御が行われる。
(ステップS1100−7)
サブCPU330aは、サブRAM330cの送信バッファにセットされているコマンドを画像制御基板340や電飾制御基板350へ送信する。
(ステップS1100−9)
サブCPU330aは、レジスタを復帰して当該サブタイマ割込み処理を終了する。
図75は、上記コマンド解析処理のうち、先読み指定コマンド(先読み指定図柄コマンド)を受信した際に実行される先読み指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、先読み指定コマンド(先読み指定図柄コマンド)は、主制御基板300において、図25のステップS536−11でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図17参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1210−1)
先読み指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、受信した先読み指定コマンドを解析し、新たに記憶された保留について、当該保留が読み出されて大役抽選が行われた際に決定される特別図柄の種別にかかる事前判定情報を、サブRAM330cの所定の領域に記憶して当該先読み指定コマンド受信処理を終了する。
図76は、上記コマンド解析処理のうち、変動コマンド(変動モードコマンドおよび変動パターンコマンド)を受信した際に実行される変動コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、変動モードコマンドは、主制御基板300において、図29のステップS611−15でセットされ、変動パターンコマンドは、主制御基板300において、図29のステップS611−19でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図17参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1220−1)
変動コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、受信した変動モードコマンドを解析する。
(ステップS1220−3)
サブCPU330aは、受信した変動パターンコマンドを解析する。
(ステップS1220−5)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−1およびステップS1220−3の解析の結果から、主制御基板300で決定された特別図柄の種別にかかる情報を、当該図柄情報としてサブRAM330cの所定の領域に記憶する。
(ステップS1220−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−1およびステップS1220−3の解析の結果から、受信した変動コマンドが特定の組み合わせであるか、具体的には、10Hの変動モード番号に対応する変動モードコマンドと、96Hの変動パターン番号に対応する変動パターンコマンドであるかを判定する。つまり、ここでは、大当たり演出2を実行する変動コマンドであるかを判定する。その結果、受信した変動コマンドが、特定の組み合わせであると判定した場合にはステップS1220−9に処理を移し、特定の組み合わせではないと判定した場合にはステップS1220−27に処理を移す。
(ステップS1220−9)
サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶された事前判定情報を確認する。
(ステップS1220−11)
サブCPU330aは、記憶されている事前判定情報の中に、大役抽選によって特別図柄Bが決定されることが示された事前判定情報が含まれているか、換言すれば、記憶されている保留の中に、特別図柄Bが決定される特定保留情報が含まれているかを判定する。その結果、特別図柄Bが決定される特定保留情報が含まれていると判定した場合にはステップS1220−13に処理を移し、特別図柄Bが決定される特定保留情報は含まれていないと判定した場合にはステップS1220−27に処理を移す。
(ステップS1220−13)
サブCPU330aは、第1演出モードフラグがオンしているか、つまり、現在、第1演出モードに設定されているかを判定する。その結果、第1演出モードに設定されていると判定した場合にはステップS1220−15に処理を移し、第1演出モードに設定されていないと判定した場合にはステップS1220−27に処理を移す。
(ステップS1220−15)
サブCPU330aは、当該変動演出として、第1先読み演出(プレミア演出)を実行するために必要な処理を行う。ここでは、第1先読み演出(プレミア演出)を実行するための演出実行コマンドが送信バッファにセットされる。ここでセットされた演出実行コマンドは、画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。なお、ここでは、第1先読み演出の実行条件が成立している場合には、必ず、第1先読み演出が実行されることとして説明したが、実行条件が成立している場合に抽選を行い、その抽選結果に応じて、第1先読み演出の実行可否を決定してもよい。
(ステップS1220−17)
サブCPU330aは、第1先読み演出において表示する表示賞球数を算出する。なお、ここでは、特別図柄Bが決定されることとなる事前判定情報が記憶されている数を確認し、その数に応じて、第1先読み演出で表示する賞球数を算出する。
(ステップS1220−19)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−17で算出された賞球数を表示するための賞球数表示コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS1220−21)
サブCPU330aは、第1先読み演出の実行を示す第1先読みフラグをオンする。
(ステップS1220−23)
サブCPU330aは、上記各ステップで決定された変動演出の実行パターンに対応するタイムテーブルのデータをセットする。
(ステップS1220−25)
サブCPU330aは、変動演出の実行時間を計時すべく、変動時間計時タイマをリセットし、当該変動コマンド受信処理を終了する。なお、ここでリセットされた変動時間計時タイマは、上記ステップS1300の変動中タイムスケジュール管理処理において、タイマ割込み処理のたびにカウンタ値が加算され、これによって変動演出の実行時間が計時されることとなる。
(ステップS1220−27)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、図50(a)の前半変動演出決定テーブルのうち、現在の演出モードに対応するテーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−1における解析結果に基づいて、前半の変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−29)
サブCPU330aは、上記ステップS1000−3で更新された演出乱数(0〜249)を取得するとともに、図50(b)の後半変動演出決定テーブルのうち、現在の演出モードに対応するテーブルを参照して、当該取得した演出乱数および上記ステップS1220−3における解析結果に基づいて、後半の変動演出の態様を決定する。
(ステップS1220−31)
サブCPU330aは、上記ステップS1220−27およびステップS1220−29で決定された変動演出を実行するための変動演出実行コマンドを送信バッファにセットする。ここでセットされた変動演出実行コマンドは画像制御基板340および電飾制御基板350に送信され、画像制御基板340において、受信した変動演出実行コマンドに対応する変動演出画像を表示するための制御がなされる。また、電飾制御基板350においては、受信した変動演出実行コマンドに基づいて、演出表示部200aに表示される変動演出画像に対応する音声出力制御や、演出照明装置204の点灯制御がなされることとなる。
(ステップS1220−33)
サブCPU330aは、第1先読みフラグがオンしているかを判定する。その結果、第1先読みフラグがオンしていると判定した場合にはステップS1220−35に処理を移し、第1先読みフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1220−23に処理を移す。
(ステップS1220−35)
サブCPU330aは、当該変動演出が高速大当たりであるかを判定する。その結果、高速大当たりであると判定した場合にはステップS1220−37に処理を移し、高速大当たりではないと判定した場合にはステップS1220−23に処理を移す。なお、当該変動演出が高速大当たりであると判定される場合というのは、第1先読み演出が実行された後、1回目の15R大役遊技が終了して、2回目の大当たりの当選を報知する場合である。
(ステップS1220−37)
サブCPU330aは、図68(i)に示す上乗せ報知演出を実行するための上乗せ報知演出実行コマンドを送信バッファにセットする。
(ステップS1220−39)
サブCPU330aは、第1先読みフラグをオフして、ステップS1220−23に処理を移す。
上記の変動コマンド受信処理により、変動演出や第1先読み演出が実行されることとなる。
図77は、上記変動中タイムスケジュール管理処理(ステップS1300)を説明するフローチャートである。
(ステップS1300−1)
サブCPU330aは、まず、変動時間計時タイマのカウンタ値を加算し、変動演出の実行時間を更新する。
(ステップS1300−3)
サブCPU330aは、変動演出の実行中においてセットされるタイムテーブルを参照し、現在の変動演出の実行時間に応じて、各種のコマンドを送信バッファにセットしたり、各種のフラグをON/OFFしたりする制御処理を実行する。
(ステップS1300−5)
サブCPU330aは、現在の遊技状態が高確率遊技状態であるかを判定する。その結果、高確率遊技状態であると判定した場合にはステップS1300−7に処理を移し、高確率遊技状態ではないと判定した場合には当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。
(ステップS1300−7)
サブCPU330aは、現在実行中の変動演出の進展状況がリーチタイミングであるか、すなわち、後半の変動演出の開始時点であるかを判定する。その結果、リーチタイミングであると判定した場合にはステップS1300−9に処理を移し、リーチタイミングではないと判定した場合にはステップS1300−21に処理を移す。
(ステップS1300−9)
サブCPU330aは、現在実行中の変動演出が、大当たりの当選を報知する変動演出であるかを判定する。その結果、大当たりの当選を報知する変動演出であると判定した場合にはステップS1300−11に処理を移し、大当たりの当選を報知する変動演出ではないと判定した場合には当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。
(ステップS1300−11)
サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶されている事前判定情報を確認する。
(ステップS1300−13)
サブCPU330aは、変動演出の開始時において、上記ステップS1220−5で記憶される当該図柄情報、すなわち、現在変動表示中であって、変動停止時に停止表示される特別図柄の種別を確認する。
(ステップS1300−15)
サブCPU330aは、上記ステップS1300−11およびステップS1300−13で確認した情報に基づき、第2先読み演出の実行条件が成立しているかを判定する。つまり、記憶されている保留に基づく大役抽選で決定される特別図柄の種別と、現在変動表示中であって、変動停止時に停止表示される特別図柄の種別とが、第2先読み演出を実行可能な組み合わせであるかを判定する。その結果、第2先読み演出の実行条件が成立していると判定した場合にはステップS1300−17に処理を移し、第2先読み演出の実行条件は成立していないと判定した場合には当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。
(ステップS1300−17)
サブCPU330aは、第1先読みフラグがオフされているかを判定する。その結果、第1先読みフラグがオフされていると判定した場合にはステップS1300−19に処理を移し、第1先読みフラグはオフされていないと判定した場合には当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。
(ステップS1300−19)
サブCPU330aは、第2先読み演出待機フラグをオンして、当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。
(ステップS1300−21)
サブCPU330aは、現在実行中の変動演出の進展状況が、獲得数報知演出開始タイミングであるかを判定する。その結果、獲得数報知演出開始タイミングであると判定した場合にはステップS1300−23に処理を移し、獲得数報知演出開始タイミングではないと判定した場合には当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。
(ステップS1300−23)
サブCPU330aは、現在実行中の変動演出において、これから獲得数報知演出を実行することを示すフラグをオンする等、獲得数報知演出を開始するために必要となる種々の処理を実行する獲得数報知演出準備処理を行い、当該変動中タイムスケジュール管理処理を終了する。この獲得数報知演出準備処理が行われると、前述のステップS1500において、獲得数報知演出(第2先読み演出)が開始されることとなる。
図78は、上記コマンド解析処理のうち、オープニング指定コマンドを受信した際に実行されるオープニング指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、オープニング指定コマンドは、主制御基板300において、図31のステップS630−23でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図17参照)によって副制御基板330に送信される。
(ステップS1230−1)
オープニング指定コマンドを受信すると、サブCPU330aは、まず、当該図柄情報を確認し、直前に停止表示された特別図柄の種別を確認する。
(ステップS1230−3)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で確認した当該図柄情報から、特別図柄Aが停止表示されたかを判定する。その結果、特別図柄Aが停止表示されたと判定した場合にはステップS1230−5に処理を移し、特別図柄Aは停止表示されていないと判定した場合にはステップS1230−9に処理を移す。
(ステップS1230−5)
サブCPU330aは、大役演出として高確終了演出を実行するための高確終了演出実行フラグをセットする。
(ステップS1230−7)
サブCPU330aは、連荘回数カウンタのカウンタ値(R)をリセット(0)し、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−9)
サブCPU330aは、連荘回数カウンタの現在のカウンタ値(R)に、「1」を加算した値を新たなカウンタ値(R)として記憶する。
(ステップS1230−11)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−9で更新した連荘回数カウンタのカウンタ値(R)が1以下であるか、すなわち、初当たり時の大役遊技を開始するかを判定する。その結果、カウンタ値(R)が1以下であると判定した場合にはステップS1230−13に処理を移し、カウンタ値(R)は1以下ではないと判定した場合にはステップS1230−17に処理を移す。
(ステップS1230−13)
サブCPU330aは、オープニング中に演出モード選択演出を開始するために必要な処理を実行する。この処理では、上記ステップS1400における演出モード、演出タイプ選択演出実行処理を許可する処理が行われ、以後、ステップS1400における処理により、演出操作装置208の押下操作に応じて演出モードの選択、設定がなされることとなる。
(ステップS1230−15)
サブCPU330aは、大役遊技中に初当たり時用の大役演出を実行するための初当たり時大役演出実行フラグをセットし、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−17)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で確認した当該図柄情報から、特別図柄c、d、e、fのいずれかが停止表示されたかを判定する。その結果、特別図柄c、d、e、fのいずれかが停止表示されたと判定した場合にはステップS1230−19に処理を移し、特別図柄c、d、e、fのいずれも停止表示されていないと判定した場合には、ステップS1230−21に処理を移す。
(ステップS1230−19)
サブCPU330aは、特別図柄c、d、e、f用の大役演出を実行するための大役演出実行フラグをセットし、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−21)
サブCPU330aは、第1先読みフラグがオンしているかを判定する。その結果、第1先読みフラグがオンしていると判定した場合にはステップS1230−23に処理を移し、第1先読みフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1230−25に処理を移す。
(ステップS1230−23)
サブCPU330aは、大役遊技中に大当たり演出2用の大役演出を実行するための大役演出実行フラグをセットし、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1230−25)
サブCPU330aは、演出タイプ選択演出を開始するために必要な処理を実行する。この処理では、上記ステップS1400における演出モード、演出タイプ選択演出実行処理を許可する処理が行われ、以後、ステップS1400における処理により、演出操作装置208の押下操作に応じて演出タイプの選択、設定がなされることとなる。
(ステップS1230−27)
サブCPU330aは、現在、第2演出モードに設定されているかを判定する。その結果、第2演出モードに設定されていると判定した場合にはステップS1230−29に処理を移し、第2演出モードに設定されていないと判定した場合にはステップS1230−31に処理を移す。
(ステップS1230−29)
サブCPU330aは、第2先読み演出待機フラグがオンしているかを判定する。その結果、第2先読み演出待機フラグがオンしていると判定した場合には当該オープニング指定コマンド受信処理を終了し、第2先読み演出待機フラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1230−33に処理を移す。
(ステップS1230−31)
サブCPU330aは、第1先読みフラグがオンしているかを判定する。その結果、第1先読みフラグがオンしていると判定した場合には当該オープニング指定コマンド受信処理を終了し、第1先読みフラグはオンしていないと判定した場合にはステップS1230−33に処理を移す。
(ステップS1230−33)
サブCPU330aは、サブRAM330cに記憶されている事前判定情報を確認する。
(ステップS1230−35)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−1で確認した当該図柄情報と、上記ステップS1230−33で確認した事前判定情報とから、第3先読み演出の実行条件が成立しているかを判定する。そして、第3先読み演出の実行条件が成立していると判定した場合には、例えば、抽選処理等により、第3先読み演出の実行可否を決定する。また、第3先読み演出の実行条件が成立していない場合にも、所謂「ガセ演出」の実行を所定の確率で決定する。
(ステップS1230−37)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−35において、第3先読み演出またはガセ演出の実行が決定された場合に、第3先読み演出またはガセ演出を実行する実行ラウンドを決定、記憶し、当該オープニング指定コマンド受信処理を終了する。
図79は、上記コマンド解析処理のうち、大入賞口開放指定コマンドを受信した際に実行される大入賞口開放指定コマンド受信処理を説明するフローチャートである。上記したとおり、大入賞口開放指定コマンドは、主制御基板300において、図32のステップS640−5でセットされた後、ステップS100−39のサブコマンド送信処理(図17参照)によって副制御基板330に送信される。なお、大入賞口開放指定コマンドは、各ラウンド遊技の開始時に副制御基板330に送信され、各大入賞口開放指定コマンドには、何回目のラウンド遊技を開始するのかについての情報が識別可能に構成されている。
(ステップS1240−1)
サブCPU330aは、まず、受信した大入賞口開放指定コマンドを解析し、受信した大入賞口開放指定コマンドが、1回目のラウンド遊技の開始を示すコマンドであるかを判定する。その結果、1回目のラウンド遊技の開始を示すコマンドであると判定した場合にはステップS1240−3に処理を移し、1回目のラウンド遊技の開始を示すコマンドではないと判定した場合には、ステップS1240−15に処理を移す。
(ステップS1240−3)
サブCPU330aは、オープニング開始時に、上記ステップS1230−5、ステップS1230−15、ステップS1230−19、ステップS1230−23で、大役遊技用演出実行フラグがセットされているかを判定する。その結果、大役遊技用演出実行フラグがセットされていると判定した場合にはステップS1240−5に処理を移し、大役遊技用演出実行フラグはセットされていないと判定した場合にはステップS1240−7に処理を移す。なお、当該処理において、大役遊技用演出実行フラグがセットされていないと判定する場合というのは、オープニング中に演出タイプ選択演出が実行された場合である。
(ステップS1240−5)
サブCPU330aは、セットされている大役遊技用演出実行フラグに対応する大役演出を開始するために必要な種々の処理を実行し、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。これにより、1回目のラウンド遊技の開始に伴って、各種の大役演出が開始されることとなる。
(ステップS1240−7)
サブCPU330aは、上記ステップS1400で遊技者に選択された、現在設定されている演出モードおよび演出タイプを確認する。
(ステップS1240−9)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−7で確認した現在の演出モード、演出タイプに対応する大役演出を実行するために必要な種々の処理を実行する。これにより、オープニング中に遊技者が選択した演出タイプ用の大役演出が開始されることとなる。
(ステップS1240−11)
サブCPU330aは、現在設定されている演出モードが第2演出モードであるかを判定する。その結果、第2演出モードに設定されていると判定した場合にはステップS1240−13に処理を移し、第2演出モードに設定されていないと判定した場合には当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−13)
サブCPU330aは、設定されている演出タイプに応じて、獲得数報知演出を実行するラウンド遊技、獲得数報知演出を実行する場合の上乗せ表示数を決定、記憶し、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−15)
サブCPU330aは、上記ステップS1240−13で記憶された情報を確認し、開始されるラウンド遊技が、獲得数報知演出を実行するラウンド遊技であるかを判定する。その結果、獲得数報知演出の実行ラウンドであると判定した場合にはステップS1240−17に処理を移し、獲得数報知演出の実行ラウンドではないと判定した場合にはステップS1240−19に処理を移す。
(ステップS1240−17)
サブCPU330aは、これから開始されるラウンド遊技において獲得数報知演出を実行することを示すフラグをオンする等、獲得数報知演出を開始するために必要となる種々の処理を実行する獲得数報知演出準備処理を行い、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。この獲得数報知演出準備処理が行われると、前述のステップS1500において、獲得数報知演出(第2先読み演出)が開始されることとなる。
(ステップS1240−19)
サブCPU330aは、上記ステップS1230−37で記憶された情報を確認し、開始されるラウンド遊技が、第3先読み演出を実行するラウンド遊技であるかを判定する。その結果、第3先読み演出の実行ラウンドであると判定した場合にはステップS1240−21に処理を移し、第3先読み演出の実行ラウンドではないと判定した場合にはステップS1240−25に処理を移す。
(ステップS1240−21)
サブCPU330aは、これから開始されるラウンド遊技において第3先読み演出を実行することを示すフラグをオンする等、第3先読み演出を開始するために必要となる種々の処理を実行する第3先読み演出準備処理を行う。この第3先読み演出準備処理が行われると、前述のステップS1600において、第3先読み演出が開始されることとなる。
(ステップS1240−23)
サブCPU330aは、排出球貯留ソレノイド216cの可動データをセットし、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
(ステップS1240−25)
サブCPU330aは、その他の各ラウンド遊技用の演出を実行するための処理を行い、当該大入賞口開放指定コマンド受信処理を終了する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明はかかる実施形態に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、上記実施形態においては、遊技の進行を制御する主制御基板300と、主制御基板300から送信されるコマンドに基づいて演出を実行制御する副制御基板330とにおいて、上記のとおりに協働することで変動演出が実行されることとした。しかしながら、主制御基板300および副制御基板330において、上記の各機能をどのように分担するかは、本発明を実現可能な範囲で適宜設計することが可能である。
また、上記実施形態では、大当たりの当選確率を異にする2つの遊技状態と、第2始動口122への遊技球の入球容易性を異にする2つの遊技状態とを組み合わせた4つの遊技状態が設けられているが、遊技状態の内容や種類はこれに限定されるものではない。
また、上記実施形態では、大役抽選の抽選結果として、大当たり抽選結果(大当たり図柄)と、ハズレ抽選結果(ハズレ図柄)とが設けられる場合について説明したが、これに加えて、所謂小当たり抽選結果(小当たり図柄)等、さらに他の抽選結果を設けてもよい。
また、上記実施形態では、大役遊技の実行が可能となること、および、遊技者が有利な遊技状態で遊技を進行することができることを、遊技者に付与する遊技利益として大役抽選で決定することとした。しかしながら、遊技者に付与する遊技利益の具体的な内容は特に限定されるものではない。いずれにしても、始動領域への遊技球の進入を条件として、少なくとも大役遊技の実行可否を大役抽選により決定すればよい。
また、上記実施形態では、取得時演出判定処理により、大役抽選によって導出されることとなる抽選結果、および、特別図柄の変動開始時に決定されることとなる変動モード番号および変動パターン番号にかかる情報を事前判定情報として導出することとした。しかしながら、メインRAM300cに記憶された保留が読み出された際に導出される大役抽選の結果を少なくとも示す事前判定情報を、当該保留が大役抽選の際に読み出されるよりも前に事前に判定して導出すればよい。
また、上記実施形態における変動演出、先読み演出の内容は一例に過ぎず、各演出の具体的な態様は適宜設計可能であることは言うまでもない。また、上記のフローチャートは一例に過ぎず、本発明を実現可能な範囲で適宜設計可能である。
また、上記実施形態における遊技の内容は一例に過ぎない。したがって、例えば、上記実施形態では、特2保留が特1保留に優先して読み出されることとしたが、特1保留および特2保留を、入賞順すなわち記憶された順に読み出してもよいし、特1保留が特2保留に優先して読み出されることとしてもよい。いずれにしても、予め設定された始動条件が成立すると、保留情報を予め設定された順に読み出し、保留情報として読み出した大役用乱数値に基づいて、大役遊技の実行可否が抽選により決定されればよい。
また、上記実施形態では、大当たり決定乱数および当たり図柄乱数の2つの乱数値によって、第1大入賞口126および第2大入賞口128が開放される大役遊技の実行可否を少なくとも決定するための大役用乱数値を構成し、リーチグループ決定乱数、リーチモード決定乱数、変動パターン乱数の3つの乱数値によって、大役遊技の実行可否を報知する変動演出の時間を少なくとも決定するための変動用乱数値を構成した。しかしながら、大役用乱数値および変動用乱数値は、それぞれ1の乱数値で構成してもよい。いずれにしても、大役用乱数値および変動用乱数は、それぞれ予め設定された範囲内から取得されるものであれば、1または複数の乱数値で構成することができる。
また、上記実施形態では、第1始動口120および第2始動口122の2つの始動口を設ける場合について説明したが、始動口は1つでもよいし、3つ以上でもよい。なお、第2始動口122が閉状態にあるときには、当該第2始動口122に遊技球が入球不可能となるように構成したが、第2始動口122が閉状態にあるときにも、一定の頻度で遊技球が入球することとしてもよい。
また、上記実施形態では、第1大入賞口126および第2大入賞口128を設けることとしたが、大入賞口は1つでもよい。
また、上記実施形態では、高確率遊技状態および時短遊技状態に設定されている場合にのみ先読み演出が実行されることとしたが、先読み演出を実行する遊技状態は特に限定されるものではない。
また、上記実施形態において、先読み演出の実行を決定する時期や、各先読み演出の実行条件は一例に過ぎない。
また、上記実施形態では、演出モードおよび演出タイプの双方を遊技者が選択可能な構成とした。しかしながら、演出モードは1つであってもよいし、また、演出モードおよび演出タイプを遊技者が選択するのではなく、抽選によって演出タイプを決定したり、予め設定された順に演出タイプが変更されたりするようにしてもよい。いずれにしても、大当たり抽選結果が導出されることとなる特定保留情報が含まれているか否かを大役遊技中に示唆する先読み演出を、大役遊技中に実行されている大役演出が属する演出タイプに応じて、異なる時期に実行すれば、その詳細は特に限定されるものではない。
また、上記実施形態では、3種類の先読み演出を設けることとしたが、先読み演出の実行態様は1つであってもよい。
また、上記実施形態では、少なくとも大役遊技の開始時までに特定保留情報が記憶されていれば、先読み演出が実行されることとしたが、少なくとも大役遊技の終了までに特定保留情報が記憶されている場合に、先読み演出を実行するとしてもよい。
また、上記実施形態では、先読み演出が、変動演出中および大役遊技中のいずれの場合にも実行されることとしたが、先読み演出は、少なくとも大役遊技中に実行されればよい。
なお、上記実施形態において、図24のステップS535−13の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の乱数取得手段に相当する。
また、上記実施形態において、図28のステップS610−9およびステップS610−11の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の抽選手段に相当する。
また、上記実施形態において、図32〜図35の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の大役遊技実行手段に相当する。
また、上記実施形態において、図79の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の大役演出実行手段に相当する。
また、上記実施形態における第2先読み演出が、本発明の先読み演出に相当する。
また、上記実施形態において、図25の処理を実行するメインCPU300aが、本発明の事前判定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図77のステップS1300−11〜ステップS1300−19、図79のステップS1240−13の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の先読み演出決定手段に相当する。
また、上記実施形態において、図74のステップS1500の処理を実行するサブCPU330aが、本発明の先読み演出実行手段に相当する。