JP6474631B2 - エレクトロスプレー装置 - Google Patents

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Description

この発明は、エレクトロスプレー装置に関し、特に、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するノズルを備えるエレクトロスプレー装置に関する。
従来、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するノズルを備えるエレクトロスプレー装置が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
上記特許文献1には、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧する導電体ノズルを備えるエレクトロスプレー装置が開示されている。このエレクトロスプレー装置では、導電体ノズルは、板状の基板保持機構部に保持(載置)された基板の下方に配置されており、下方から上方に向かって導電体ノズルから溶液材料が噴霧されることにより、基板の下面に薄膜が形成されるように構成されている。
特開2012−135704号公報
しかしながら、上記特許文献1に記載のエレクトロスプレー装置では、基板の下面のみに溶液材料が噴霧されるため、基板の両面(上面および下面)に薄膜を形成する場合には、基板の下面への溶液材料の噴霧が終了した後、基板を反転させて基板保持機構部に載置し、上面への溶液材料の噴霧を行う必要がある。その結果、薄膜を形成する際の工程に要する時間が長くなるので、生産性を向上するのが困難であるという問題点がある。
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、基板の主表面および裏面に薄膜を形成する際の生産性を向上させることが可能なエレクトロスプレー装置を提供することである。
上記目的を達成するために、この発明の一の局面によるエレクトロスプレー装置は、ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、複数のエレクトロスプレー装置部を備え、複数のエレクトロスプレー装置部の各々は、溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧するノズルを備え、基板は、少なくとも主表面および裏面が露出された状態で支持されており、ノズルは、少なくとも主表面および裏面が露出された状態の主表面側に配置される第1ノズルと、裏面側に配置される第2ノズルとを含み、第1ノズルと第2ノズルとは、溶液材料が噴霧される方向から見て、互いにずれた位置に配置されており、少なくとも主表面および裏面が露出された状態で基板を支持する支持部材をさらに備え、支持部材は、少なくとも主表面および裏面が露出された基板を支持した状態で、コンベアにより搬送されるように構成されており、第1ノズルおよび第2ノズルは、それぞれ、コンベアにより搬送される基板の主表面および裏面に溶液材料を噴霧するように構成されており、コンベアによる基板の搬送方向に隣り合って並んだ2つのエレクトロスプレー装置部のノズルの配置が、互いに線対称である。


この一の局面によるエレクトロスプレー装置では、上記のように、ノズルを、少なくとも主表面および裏面が露出された状態の主表面側に配置される第1ノズルと、裏面側に配置される第2ノズルとを含むように構成する。これにより、基板の主表面側または裏面側の一方にのみノズルが設けられている場合と異なり、同一の工程で、基板の主表面および裏面に薄膜を形成することができる。その結果、基板の主表面および裏面に薄膜を形成する際の生産性を向上させることができる。
また、第1ノズルと第2ノズルとは、溶液材料が噴霧される方向から見て、互いにずれた位置に配置されている。これにより、第1ノズルと第2ノズルとが、溶液材料が噴霧される方向から見て互いに一致した位置に配置されている場合と異なり、第1ノズルと基板との間の電界と、第2ノズルと基板との間の電界とが互いに干渉することを抑制することができる。これにより、形成される薄膜の厚みにばらつきが生じることを抑制することができる。
また、少なくとも主表面および裏面が露出された状態で基板を支持する支持部材をさらに備え、支持部材は、少なくとも主表面および裏面が露出された基板を支持した状態で、コンベアにより搬送されるように構成されており、第1ノズルおよび第2ノズルは、それぞれ、コンベアにより搬送される基板の主表面および裏面に溶液材料を噴霧するように構成されている。これにより、薄膜を形成する工程の終了後、薄膜が形成された基板をコンベアにより搬送することにより、基板を次の工程にスムーズに移動させることができる。
また、隣接する2つのエレクトロスプレー装置部のノズルの配置が、互いに線対称であることにより、複数のエレクトロスプレー装置部により形成される薄膜の厚みを、より均一にすることができる。
上記一の局面によるエレクトロスプレー装置において、好ましくは、少なくとも主表面および裏面が露出された状態で基板を支持する支持部材をさらに備え、基板は、少なくとも一部が導電性を有し、支持部材を介して接地されている。ここで、エレクトロスプレー装置では、基板が絶縁性の基板からなる場合、ノズルと絶縁性の基板との間に電位差(電界)を生じさせるために、絶縁性の基板を接地されたプレートに載置する必要がある。しかしながら、絶縁性の基板を接地されたプレートに載置した場合、絶縁性の基板のプレートに接する側の主表面または裏面のうちの一方には、溶液材料を噴霧することができない。そこで、基板を少なくとも一部が導電性を有するように構成し、少なくとも主表面および裏面が露出された状態で基板を支持する支持部材を介して接地することによって、基板を接地されたプレートに載置する場合と異なり、同一の工程で、基板の主表面および裏面に薄膜を形成することができる。また、基板を接地されたプレートに載置する場合では、ノズルから噴霧された溶液材料が基板だけでなく接地されたプレートにも堆積する場合がある。一方、基板を少なくとも一部が導電性を有するように構成し、支持部材を介して接地することによって、溶液材料が接地された基板に引き寄せられるので、溶液材料が基板以外の部材に飛散することが抑制される。すなわち、基板以外の部材が汚染されることを抑制することができる。
本発明によれば、上記のように、基板の主表面および裏面に薄膜を形成する際の生産性を向上させることができる。
本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置および基板を搬送するコンベアを示す全体図である。 図1の部分拡大部である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置の斜視図である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置をY1方向側から見た図(トーナメント状の配管を説明するための模式図)である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置をY2方向側から見た図(トーナメント状の配管を説明するための模式図)である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置の第1ノズルおよび第2ノズルの配置位置を説明するための図である。 本発明の第1実施形態によるエレクトロスプレー装置により薄膜が形成された後の基板を示す図である。 本発明の第2実施形態によるエレクトロスプレー装置の斜視図である。 本発明の第3実施形態によるエレクトロスプレー装置の斜視図である。 本発明の第3実施形態によるエレクトロスプレー装置により薄膜が形成された後の基板を示す図である。 本発明の第4実施形態によるエレクトロスプレー装置の斜視図である。 本発明の第1〜第4実施形態の変形例によるエレクトロスプレー装置の第1ノズルおよび第2ノズルの配置位置を説明するための図である。
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
[第1実施形態]
(エレクトロスプレー装置の構成)
図1〜図7を参照して、第1実施形態によるエレクトロスプレー装置100の構成について説明する。エレクトロスプレー装置100は、ノズル1(第1ノズル1a、第2ノズル1b)から噴霧された溶液材料210を、基板200に薄膜として堆積させるように構成されている。
図1および図2に示すように、第1実施形態によるエレクトロスプレー装置100は、ノズル1と、基板200を支持する支持部材2とを備えている。また、支持部材2は、後述するコンベア6により搬送されるように構成されている。以下、エレクトロスプレー装置100の詳細を具体的に説明する。
第1実施形態では、図3に示すように、ノズル1は、少なくとも主表面200aおよび裏面200b(具体的には、主表面200a、裏面200b、および、側端面200c)が露出された状態の主表面200a側に配置される第1ノズル1aと、裏面200b側に配置される第2ノズル1bとを含む。なお、第1ノズル1aと第2ノズル1bとは、共に、同じ極性(たとえば、正極性)の電圧が印加される。また、第1ノズル1aと第2ノズル1bとから、同じ種類の溶液材料210が噴霧される。
図4に示すように、第1ノズル1aは、12個設けられている。具体的には、12個の第1ノズル1aは、板状のノズル取付部材3aに取り付けられている。なお、12個の第1ノズル1aの具体的な配置位置については、後述する。
ノズル取付部材3aには、12個の第1ノズル1aに溶液材料210を供給するシリンジポンプ4aが取り付けられている。そして、1つのシリンジポンプ4aから、トーナメント状に接続された配管5aを介して、溶液材料210が12個の第1ノズル1aに供給されるように構成されている。具体的には、配管5aは、シリンジポンプ4aから、X1方向側に配置される第1ノズル111a〜116a側、および、X2方向側に配置される第1ノズル117a〜122a側に2つに分岐する。また、第1ノズル111a〜116a側に分岐した配管5aは、第1ノズル111aおよび112a側、第1ノズル113aおよび114a側、および、第1ノズル115aおよび116a側の3つに分岐する。また、第1ノズル111aおよび112a側に分岐した配管5aは、第1ノズル111a側および第1ノズル112a側の2つに分岐する。第1ノズル113aおよび114a側、および、第1ノズル115aおよび116a側に分岐した配管5aも同様に2つに分岐する。また、第1ノズル117a〜122a側に分岐した配管5aも同様に、3つに分岐した後、3つに分岐した配管5aが各々2つに分岐する。
また、図5に示すように、第2ノズル1bは、第1ノズル1aと同様に、12個設けられている。具体的には、12個の第2ノズル1b(第2ノズル111b〜122b)は、ノズル取付部材3bに取り付けられている。なお、12個の第2ノズル1bの配置位置は、12個の第1ノズル1aの配置位置(図4参照)と同様である(詳細は、後述する)。また、第1ノズル1aに接続される配管5aと同様に、1つのシリンジポンプ4bから、トーナメント状に接続された配管5bを介して、溶液材料210が12個の第2ノズル1bに供給されるように構成されている。
ここで、第1実施形態では、図6に示すように、第1ノズル1aと第2ノズル1bとは、溶液材料210が噴霧される方向(Y1方向)から見て、互いにずれた位置に配置されている。具体的には、図4に示すように、Y1方向から見て、第1ノズル111a〜116aは、ノズル取付部材3aのX1方向側にZ方向に沿って1列に配置されている。また、第1ノズル117a〜122aは、ノズル取付部材3aのX2方向側にZ方向に沿って1列に配置されている。なお、第1ノズル117a〜122aは、第1ノズル111a〜116aのピッチpの半ピッチ分(p/2)、下方(Z2方向)にずらして配置されている。また、図5に示すように、Y2方向から見て、第2ノズル117b〜122bは、ノズル取付部材3bのX2方向側にZ方向に沿って1列に配置されている。また、第2ノズル111b〜116bは、第2ノズル117b〜122bのピッチpの半ピッチ分(p/2)、下方(Z2方向)にずらして、ノズル取付部材3bのX1方向側にZ方向に沿って1列に配置されている。これらにより、図6に示すように、Y1方向から見て、第1ノズル1aと第2ノズル1bとが、互いにZ方向に半ピッチ分(p/2)ずれた状態で配置されている。
また、図3に示すように、第1実施形態では、支持部材2は、少なくとも主表面200aおよび裏面200b(具体的には、主表面200a、裏面200b、および、側端面200c)が露出された状態で基板200を支持するように構成されている。また、支持部材2は、基板200の主表面200aおよび裏面200bがZ方向(鉛直方向)に沿うように、基板200を吊り下げた状態で支持している。なお、支持部材2は、基板200のZ1方向側の端部近傍において、基板200の主表面200aおよび裏面200bを挟み込むように支持している。そして、基板200は、少なくとも一部が導電性を有し、支持部材2を介して接地されている。具体的には、基板200は、導電性の部材(たとえば金属)から構成されている。そして、基板200は、支持部材2、および、コンベア6のケーブル6aを介して接地されている。
また、第1実施形態では、支持部材2は、少なくとも主表面200aおよび裏面200b(具体的には、主表面200a、裏面200b、および、側端面200c)が露出された基板200を支持した状態で、コンベア6により搬送されるように構成されている。そして、第1ノズル1aおよび第2ノズル1bは、それぞれ、コンベア6により搬送される基板200の主表面200aおよび裏面200bに溶液材料210を噴霧するように構成されている。なお、図7に示すように、第1ノズル1aと主表面200aとの間、第2ノズル1bと裏面200bとの間に加えて、ノズル1(第1ノズル1a、第2ノズル1b)と側端面200cとの間にも電界が生じるので、基板200の側端面200cにも薄膜が形成される。
また、図1および図2に示すように、エレクトロスプレー装置100には、12個の第1ノズル1aと12個の第2ノズル1bとを組としたエレクトロスプレー装置部100aが、コンベア6のケーブル6a(複数の基板200)に沿って、複数配置されている。また、複数の支持部材2が、コンベア6のケーブル6aに取り付けられている。また、複数の支持部材2のうちの一部の支持部材2に基板200が支持されている。そして、複数のエレクトロスプレー装置部100aの各々の第1ノズル1aと第2ノズル1bとの間に支持部材2に支持された基板200が配置されている。そして、複数のエレクトロスプレー装置部100aの全ての第1ノズル1aおよび第2ノズル1bは、複数の基板200の主表面200aおよび裏面200bに溶液材料210を同時に噴霧するように構成されている。
なお、溶液材料210の噴霧は、コンベア6により搬送された基板200が、第1ノズル1aと第2ノズル1bとの間において一旦停止した状態で行われる。そして、溶液材料210の噴霧が完了した後、基板200は、隣接する第1ノズル1aと第2ノズル1bとの間に搬送される。ここで、再び、溶液材料210が噴霧される。これにより、溶液材料210の重ね塗りが行われる。すなわち、複数のエレクトロスプレー装置部100aの数分、重ね塗りが行われる。このように、エレクトロスプレー装置部100aを複数設けることにより、エレクトロスプレー装置部100aが1つのみ設けられる場合に比べて、塗布材料210の重ね塗りに要する時間を短縮することが可能になる。また、所望のタクトタイムに合わせて容易にエレクトロスプレー装置部100aを増設することが可能になる。さらに、重ね塗りを行うことにより、薄膜の厚みを大きくすることができる(薄膜の厚みを調整することができる)。また、コンベア6により搬送された基板200が、第1ノズル1aと第2ノズル1bとの間において一旦停止した状態において、エレクトロスプレー装置部100a(第1ノズル1aと第2ノズル1b)が基板200の主表面200aおよび裏面200bに平行な方向に移動しながら溶液材料210の噴霧を行ってもよい。
そして、重ね塗りが終了した後の基板200は、コンベア6により、プリベーク炉7内に移動される。これにより、基板200に塗布された溶液材料210から溶剤が蒸発する。すなわち、溶液材料210の噴霧の工程と、プリベーク炉7内における溶剤の蒸発の工程とがコンベア6(支持部材2)に吊り下げられた状態で連続して行われる。さらに、コンベア6により、プリベーク炉7から搬出された基板200は、たとえばロボット(図示せず)などにより、ポストベーク炉8に移動される。これにより、基板200に塗布された溶液材料210(薄膜)が固化する。その後、基板200は、次工程に搬送される。
(第1実施形態の効果)
次に、第1実施形態の効果について説明する。
第1実施形態では、上記のように、ノズル1を、少なくとも主表面200aおよび裏面200bが露出された状態の主表面200a側に配置される第1ノズル1aと、裏面200b側に配置される第2ノズル1bとを含むように構成する。これにより、基板200の主表面200a側または裏面200b側の一方にのみノズル1が設けられている場合と異なり、同一の工程で、基板200の主表面200aおよび裏面200bに薄膜を形成することができる。その結果、基板200の主表面200aおよび裏面200bに薄膜を形成する際の生産性を向上させることができる。
また、第1実施形態では、上記のように、少なくとも主表面200aおよび裏面200bが露出された状態で基板200を支持する支持部材2を設けて、基板200は、少なくとも一部が導電性を有し、支持部材2を介して接地されている。ここで、エレクトロスプレー装置100では、基板が絶縁性の基板からなる場合、ノズル1と絶縁性の基板との間に電位差(電界)を生じさせるために、絶縁性の基板を接地されたプレートに載置する必要がある。しかしながら、絶縁性の基板を接地されたプレートに載置した場合、絶縁性の基板のプレートに接する側の主表面または裏面のうちの一方には、溶液材料210を噴霧することができない。そこで、基板200を少なくとも一部が導電性を有するように構成し、少なくとも主表面200aおよび裏面200bが露出された状態で基板200を支持する支持部材2を介して接地することによって、基板200を接地されたプレートに載置する場合と異なり、同一の工程で、基板200の主表面200aおよび裏面200bに薄膜を形成することができる。また、基板200を接地されたプレートに載置する場合では、ノズル1から噴霧された溶液材料210が基板200だけでなく接地されたプレートにも堆積する場合がある。一方、基板200を少なくとも一部が導電性を有するように構成し、支持部材2を介して接地することによって、溶液材料210が接地された基板200に引き寄せられるので、溶液材料210が基板200以外の部材に飛散することが抑制される。すなわち、基板200以外の部材が汚染されることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、第1ノズル1aと第2ノズル1bとを、溶液材料210が噴霧される方向から見て、互いにずれた位置に配置する。これにより、第1ノズル1aと第2ノズル1bとが、溶液材料210が噴霧される方向から見て互いに一致した位置に配置されている場合と異なり、第1ノズル1aと基板200との間の電界と、第2ノズル1bと基板200との間の電界とが互いに干渉することを抑制することができる。これにより、形成される薄膜の厚みにばらつきが生じることを抑制することができる。
また、第1実施形態では、上記のように、支持部材2を、少なくとも主表面200aおよび裏面200bが露出された基板200を支持した状態で、コンベア6により搬送されるように構成して、第1ノズル1aおよび第2ノズル1bを、それぞれ、コンベア6により搬送される基板200の主表面200aおよび裏面200bに溶液材料210を噴霧するように構成する。これにより、薄膜を形成する工程の終了後、薄膜が形成された基板200をコンベア6により搬送することにより、基板200を次の工程(プリベーク炉7)にスムーズに移動させることができる。
[第2実施形態]
(エレクトロスプレー装置の構成)
図8を参照して、第2実施形態によるエレクトロスプレー装置110の構成について説明する。エレクトロスプレー装置110は、上記第1ノズル1aと第2ノズル1bとが共に、同じ極性(たとえば、正極)の電圧が印加されていた第1実施形態(図3参照)と異なり、第1ノズル11aに印加される電圧の極性と、第2ノズル11bに印加される電圧の極性とは異なるように構成されている。
図8に示すように、第2実施形態によるエレクトロスプレー装置110では、ノズル11は、主表面200a側に配置される第1ノズル11aと、裏面200b側に配置される第2ノズル11bとを含む。そして、第1ノズル11aに印加される電圧の極性と、第2ノズル11bに印加される電圧の極性とは異なるように構成されている。具体的には、第1ノズル11aに印加される電圧の極性は、正極性(+)であり、第2ノズル11bに印加される電圧の極性は、負極性(−)である。
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第2実施形態の効果)
次に、第2実施形態の効果について説明する。
第2実施形態では、上記のように、第1ノズル11aに印加される電圧の極性と、第2ノズル11bに印加される電圧の極性とを異ならせる。これにより、第1ノズル11aに印加される電圧の極性と、第2ノズル11bに印加される電圧の極性とが同じ場合と異なり、第1ノズル11aと基板200との間の電界と、第2ノズル11bと基板200との間の電界とが互いに反発することを抑制することができる。これにより、形成される薄膜の厚みにばらつきが生じることを抑制することができる。
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第3実施形態]
(エレクトロスプレー装置の構成)
図9を参照して、第3実施形態によるエレクトロスプレー装置120の構成について説明する。エレクトロスプレー装置120は、上記第1ノズル1aと第2ノズル1bとから、同じ種類の溶液材料210が噴霧されていた第1実施形態(図3参照)と異なり、第1ノズル21aと第2ノズル21bとから、それぞれ、異なる種類の溶液材料220aおよび溶液材料220bが噴霧される。
図9に示すように、第3実施形態によるエレクトロスプレー装置120では、ノズル21は、主表面200a側に配置される第1ノズル21aと、裏面200b側に配置される第2ノズル21bとを含む。そして、第1ノズル21aと第2ノズル21bとから、それぞれ、異なる種類の溶液材料220aと溶液材料220bとが噴霧されるように構成されている。そして、図10に示すように、基板200の主表面200aに溶液材料220aが堆積され、裏面200bに溶液材料220bが堆積される。なお、基板200の側端面200cでは、側端面200cの全体の領域のうち、主表面200a側(Y2方向側)の略半分の領域には、第1ノズル21aから噴霧される溶液材料220aが堆積され、裏面200b側(Y1方向側)の略半分の領域には、第2ノズル21bから噴霧される溶液材料220bが堆積される。
なお、第3実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第3実施形態の効果)
次に、第3実施形態の効果について説明する。
第3実施形態では、上記のように、第1ノズル21aと第2ノズル21bとから、異なる種類の溶液材料220aおよび220bを噴霧することにより、基板200の主表面200aと裏面200bとに異なる種類の溶液材料220aおよび220bからなる薄膜を形成することができる。
なお、第3実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[第4実施形態]
(エレクトロスプレー装置の構成)
図11を参照して、第4実施形態によるエレクトロスプレー装置130の構成について説明する。エレクトロスプレー装置130は、上記支持部材2により基板200が吊り下げた状態で支持されていた第1実施形態(図3参照)と異なり、支持部材32により基板200が水平に支持されている。
図11に示すように、第4実施形態によるエレクトロスプレー装置130では、支持部材32により基板200が水平に支持されている。そして、ノズル31は、基板200の上方側(Z1方向側、主表面200a側)に配置される第1ノズル31aと、基板200の下方側(Z2方向側、裏面200b側)に配置される第2ノズル31bとを含む。
なお、第4実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
(第4実施形態の効果)
次に、第4実施形態の効果について説明する。
第4実施形態では、上記のように、支持部材32により基板200を水平に支持する。これにより、基板200が鉛直方向に支持されている(吊り下げられている)場合と異なり、基板200に塗布された溶液材料210が下方(Z2方向)に垂れることを抑制することができる。その結果、薄膜の厚みが均一な状態を維持することができる。
なお、第4実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
[変形例]
なお、今回開示された実施形態および実施例は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態および実施例の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更(変形例)が含まれる。
たとえば、上記第1〜第4実施形態では、基板の主表面、裏面および側端面が露出された状態で基板が支持されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、基板の側端面を露出させずに、主表面および裏面のみを露出させた状態で支持してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、基板が導電性の部材(たとえば金属)から構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、ガラスなどの絶縁性の板材の表面に導電性の膜をコーティングすることにより基板を形成して、基板の一部(表面)が導電性を有するように構成してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、基板が支持部材を介して接地されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、基板を支持部材以外の部材を介して接地してもよい。また、基板の複数の部分(たとえば、基板の四隅および中央部の合計5か所)を接地するようにしてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1ノズルと第2ノズルとは、溶液材料が噴霧される方向(Y方向)から見て、互いにずれた位置に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、図12の変形例によるエレクトロスプレー装置140に示すように、ノズル41(第1ノズル41a、第2ノズル41b)を、溶液材料が噴霧される方向(Y方向)から見て、互いに一致した位置に配置してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1ノズルと第2ノズルとの組(エレクトロスプレー装置部)が複数設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1ノズルと第2ノズルとの組を1組のみ設けてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、支持部材(基板)は、コンベアにより搬送されるように構成されている例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、支持部材(基板)が所定の場所に固定されていてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、コンベアによる基板の搬送を一旦停止した状態で、第1ノズルおよび第2ノズルから基板に溶液材料が噴霧される例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、コンベアによって基板を搬送しながら(すなわち、基板が移動している状態で)第1ノズルおよび第2ノズルから基板に溶液材料を噴霧してもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、第1ノズルおよび第2ノズルが、マスクを介さずに、溶液材料を基板に噴霧する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、第1ノズルおよび第2ノズルと、基板との間にマスクを配置して、マスクを介して溶液材料を基板に噴霧するようにしてもよい。
また、上記第1〜第4実施形態では、複数のエレクトロスプレー装置部の各々のノズルの配置が同じである例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、隣接する2つのエレクトロスプレー装置部のノズルの配置が、互いに線対称になるように配置されていてもよい。具体的には、隣接する一方のエレクトロスプレー装置部のノズルの配置は、図4に示す配置であり、他方のノズルの配置は、第1ノズル117a〜122aを、第1ノズル111a〜116aのピッチpの半ピッチ分(p/2)、上方(Z1方向)にずらして配置する。そして、互いに線対称になるようにノズルが配置されているエレクトロスプレー装置部を交互に配置する。これにより、複数のエレクトロスプレー装置部により形成される薄膜の厚みを、より均一にすることができる。
また、上記第1〜第4実施形態では、基板が、主表面および裏面が平坦な平板形状を有する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、基板が湾曲していてもよいし、基板の主表面(裏面)に構造物が形成されていてもよい。
1、21、31、41 ノズル
1a、21a、31a、41a、111a〜121a 第1ノズル
1b、21b、31b、41b、111b〜121b 第2ノズル
2、32 支持部材
6 コンベア
100、110、120、130、140 エレクトロスプレー装置
210、220a、220b 溶液材料
200 基板
200a 主表面
200b 裏面

Claims (2)

  1. ノズルから噴霧された溶液材料を、基板に薄膜として堆積させるエレクトロスプレー装置であって、
    複数のエレクトロスプレー装置部を備え、
    前記複数のエレクトロスプレー装置部の各々は、
    溶液材料に電圧を印加した状態で噴霧する前記ノズルを備え、
    前記基板は、少なくとも主表面および裏面が露出された状態で支持されており、
    前記ノズルは、少なくとも前記主表面および前記裏面が露出された状態の前記主表面側に配置される第1ノズルと、前記裏面側に配置される第2ノズルとを含み、
    前記第1ノズルと前記第2ノズルとは、溶液材料が噴霧される方向から見て、互いにずれた位置に配置されており、
    少なくとも前記主表面および前記裏面が露出された状態で前記基板を支持する支持部材をさらに備え、
    前記支持部材は、少なくとも前記主表面および前記裏面が露出された前記基板を支持した状態で、コンベアにより搬送されるように構成されており、
    前記第1ノズルおよび前記第2ノズルは、それぞれ、前記コンベアにより搬送される前記基板の前記主表面および前記裏面に溶液材料を噴霧するように構成されており、
    前記コンベアによる前記基板の搬送方向に隣り合って並んだ2つの前記エレクトロスプレー装置部の前記ノズルの配置が、互いに線対称である、エレクトロスプレー装置。
  2. 前記基板は、少なくとも一部が導電性を有し、前記支持部材を介して接地されている、請求項1に記載のエレクトロスプレー装置。
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