JP6473656B2 - 金属物洗浄装置及び金属物の洗浄方法 - Google Patents

金属物洗浄装置及び金属物の洗浄方法 Download PDF

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Description

本発明は、加工工具や製品等の金属物を洗浄し、該金属物に付着した付着物を除去するための金属物洗浄装置及び金属物の洗浄方法に関する。
製品の製造過程で用いられる金属製の加工工具(例えば、金型、手持ち工具等)や、製造過程を経て得られる金属製品(例えば、ベアリング用のパーツとしての鉄球、鋼球、リング等)等の金属物には、製造過程で用いられる樹脂や、機器のメンテナンス等に用いられる油分、防錆剤等が付着することがある。
このような状況のもと、加工工具の性能維持や金属製品の品質向上を図るべく、金属物を洗浄し、該金属物に付着した付着物を除去するための金属物洗浄装置(以下、単に洗浄装置という)が提供されている。
この種の洗浄装置は、金属物を収容可能で且つ洗浄液(例えば、アルカリ洗浄液)を貯留可能な洗浄槽を備える。また、この種の洗浄装置は、洗浄液の洗浄性能を高めるために、洗浄槽に貯留される洗浄液を高温状態(例えば、90℃前後)にする加熱手段を備える。
かかる洗浄装置は、洗浄槽内の洗浄液を加熱手段で高温状態になるまで加熱した上で、高温状態になった洗浄液内に金属物を所定時間浸漬させることで、金属物を洗浄するようになっている。
ところで、加熱された洗浄液(高温状態の洗浄液)に金属物が浸漬されると、金属物も高温になる。そのため、洗浄直後に金属物が洗浄液から取り出されると、高温になった金属物自身の熱影響により、金属物に付着した洗浄液が蒸発し、洗浄液の含有成分が結晶化して金属物の表面に固着してしまう。
この点を考慮し、高温状態の洗浄液から金属物を取り出した直後に、該金属物を水洗することで金属物に付着した洗浄液を除去することも考えられるが、高温になった金属物を水洗すると、急冷と水、及び水に含まれる溶存酸素の影響により、金属物の表面が酸化してしまう。
これらの理由から、この種の洗浄装置は、金属物の洗浄完了後、洗浄液が高温状態から低温状態(例えば、常温程度)になると、洗浄液から金属物を取り出せるようになっている。
特開平11−90937号公報
しかしながら、高温状態の洗浄液が低温状態(常温程度)になるには長時間を要する。また、別の金属物の洗浄を開始するにあたって、低温状態に冷却した洗浄液を高温に再加熱しなければならず、これにも長時間を要する。
すなわち、上記構成の洗浄装置は、洗浄液の冷却及び加熱に長時間を要し、一回の金属物の洗浄過程が長期化してしまう。
その結果、従来の洗浄装置は、実働時間内に洗浄できる金属物の数が少なく、金属物の洗浄作業における作業効率が悪いといった問題があった。
そこで、本発明は、金属物に対する洗浄液の含有成分の固着や酸化を防止した上で、金属物の洗浄作業の効率化を図ることのできる金属物洗浄装置及び金属物の洗浄方法を提供することを課題とする。
本発明に係る金属物洗浄装置は、洗浄液を流入させる流入部及び金属物を導入させる導入部を有し、且つ洗浄液を貯留可能に構成されるとともに金属物を洗浄液に浸漬させた状態で収容可能に構成された容器体と、洗浄液を貯留可能に構成されるとともに容器体を収容可能に構成された洗浄槽と、洗浄槽内の洗浄液を加熱する加熱手段と、容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面以下の位置になる下限位置と容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高い位置になる上限位置との間で容器体を昇降させる昇降手段とを備えることを特徴とする。
上記構成の洗浄装置によれば、加熱手段によって洗浄槽内の洗浄液が高温に加熱される。そして、洗浄液が高温になった状態で、導入部から金属物を収容した容器体を昇降手段によって上限位置から下限位置に降下させることで、容器体が洗浄槽内の洗浄液に浸漬される(下限位置に配置される)。これにより、容器体の流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面以下に位置することになり、容器体の流入部から洗浄槽内の高温の洗浄液が流入し、容器体内の金属物も高温の洗浄液に浸漬される。
従って、所定時間の間、容器体を洗浄液に浸漬させておくことで、金属物が洗浄され、該金属物に付着した付着物が除去される。
そして、金属物の洗浄が完了した状態で、昇降手段によって、下限位置にある容器体を洗浄槽内の洗浄液の液面よりも上方にある上限位置に上昇させることで、容器体は、洗浄槽から流入した洗浄液を貯留しつつ該洗浄液に金属物が浸漬した状態で上限位置に到達する。
このように、上限位置に到達した容器体は、加熱手段による加熱環境から離れた常温環境に置かれることになり、洗浄槽内の洗浄液に熱影響を与えない状態で容器体内の洗浄液の冷却が可能となる。これにより、上記構成の洗浄装置は、金属物の表面で洗浄液の含有成分を結晶化させたり、金属物の表面を酸化させたりすることなく、金属物を取り出すことができる。
一方、洗浄槽内の洗浄液は、加熱手段によって加熱されるため、高温状態を維持し、金属物を洗浄可能な状態に保たれる。これにより、上記構成の金属物洗浄装置は、洗浄槽内の洗浄液の冷却及び加熱を待つことなく、別の金属物の洗浄を直ちに開始することができる。
本発明の一態様として、上限位置にある容器体内の洗浄液を冷却する冷却手段をさらに備えるようにしてもよい。このようにすれば、金属物を浸漬させた洗浄液が冷却手段によって強制的に冷却されるため、金属物は、洗浄液による濡れ状態を保ちつつ短時間で冷却される。従って、金属物を短時間で取り出すことができる。
本発明の他態様として、冷却手段は、洗浄槽内で加熱された洗浄液よりも低温で且つ洗浄液と同質の冷却液を貯留可能な冷却液貯留部と、冷却液貯留部に貯留された冷却液を上限位置にある容器体内に供給する冷却液供給系統とを備えてもよい。このようにすれば、加熱された洗浄液を貯留した容器体に、冷却液貯留部に貯留された冷却液(洗浄槽内で加熱された洗浄液よりも低温で且つ洗浄液と同質の冷却液)が冷却液供給系統を介して供給される。これにより、高温状態の洗浄液に対してそれよりも低温な冷却液が加えられ、容器体内の洗浄液(厳密には洗浄液と冷却液との混合液)の温度が低下する。その結果として、容器体内で洗浄液に浸漬された金属物が短時間で強制冷却される。また、冷却液が洗浄液と同質であるため、金属物の表面の変質が防止される。
この場合、容器体全体が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高い位置に配置されることになる位置が上限位置として設定され、容器体の昇降経路内における前記上限位置よりも下方で且つ洗浄槽内の洗浄液の液面よりも上方となる位置で冷却手段による冷却液の供給に伴って容器体から過剰分として排出される洗浄液を受け止める受液体を備え、受液体は、受け止めた洗浄液を冷却液貯留部に向けて誘導可能に構成されるとともに容器体の昇降経路から退避可能に構成されることが好ましい。このようにすれば、容器体内の洗浄液を冷却する(容器体内に冷却液を供給する)のに併せ、容器体から過剰分として排出される洗浄液(所定の容量を超えた分の洗浄液)が受液体に受け止められて冷却液貯留部に誘導される。これにより、洗浄液及び冷却液は、容器体と冷却液貯留部との間で液循環するため、その循環過程において容器体内の洗浄液が冷却されて冷却液となる。従って、容器体内の洗浄液を冷却するための冷却液を最小限にすることができる。また、受液体が容器体の昇降経路から退避することで、容器体の昇降経路が開放状態となり、容器体の昇降が許容される。
受液体は、容器体の昇降経路内で一端同士を対向させて横並びに配置される一対の蓋板を備え、一対の蓋板は、少なくとも容器体の昇降時に相対的に離間して容器体の昇降経路から退避するように構成されていることが好ましい。このようにすれば、容器体が上限位置にあるときに一対の蓋板が容器体の昇降経路に介在する。すなわち、上限位置にある容器体の下方で、一対の蓋板が連続して横並びで配置される。これにより、一対の蓋板は、容器体から過剰分として排出される洗浄液を確実に受け止める。これに対し、一対の蓋板は、少なくとも容器体の昇降時に相対的に離間して容器体の昇降経路から退避するため、容器体の昇降経路が開放状態となり、容器体の昇降が許容される。
この場合、一対の蓋板のそれぞれにおける一端とは反対側の他端部は、該一対の蓋板が横並びする方向及び容器体の昇降方向と直交する方向に延びる軸線を回転中心として回転自在に支持されるとともに、受液体は、蓋板に対して前記軸線周りの回転力を付与することで、一対の蓋板の一端同士を対向させた状態にする付勢手段を備えることが好ましい。このようにすれば、上限位置にある容器体が下降するときに、容器体が一対の蓋板を押し、一対の蓋板のそれぞれは、他端部を回転支点にして回転して一端同士を離間させる。すなわち、一対の蓋板は、一端が他端よりも下方側に位置するように姿勢変更する。これにより、一対の蓋板は、容器体の昇降経路から退避して該昇降経路を開放することになり、容器体の昇降が許容される。そして、下限位置にある容器体が上昇し、上限位置に到達すると、付勢手段による蓋板に対する回転力の付与により、一対の蓋板が連続して横並びで配置された状態に戻る。すなわち、付勢手段の付勢により、一対の蓋板が容器体から過剰分として排出される洗浄液を確実に受け止めることのできる状態に自動復帰する。
さらに、受液体は、少なくとも一方の蓋板の一端に連設された樋部を有し、樋部は、一対の蓋板によって受け止められた洗浄液を冷却液貯留部に向けて誘導するように構成されてもよい。このようにすれば、受液体によって受け止められた冷却液は、拡散することなく樋部に集まり、該樋部を通って冷却液貯留部に向けて誘導される。これにより、より多くの洗浄液が冷却液貯留部に回収されるため、洗浄液を無駄なく冷却液として利用することができる。
このように受液体を備える場合、受液体と冷却液貯留部とを流体的に接続し、受液体で受け止めた洗浄液を冷却液貯留部に供給する接続流路をさらに備えるようにしてもよい。このようにすれば、接続流路によって受液体と冷却液貯留部とが流体的に接続されるため、容器体から過剰分として排出される洗浄液を冷却液として使用する場合であっても、受液体と冷却液貯留部との配置に自由度を持たせることができる。
容器体は、洗浄液を貯留可能で且つ金属物を収容可能な容器本体と、容器本体の外面から突出した放熱フィンとを備えることが好ましい。このように放熱フィンを備えることで、容器体を容器本体のみで構成した場合に比して、表面積が広くなる。従って、容器体が上限位置にある状態で外気に触れる面積が広くなる。すなわち、容器体による熱放散効率が高くなる結果、貯留した洗浄液を効率的に冷却することができる。
本発明に係る金属物の洗浄方法は、洗浄液を流入させる流入部及び金属物を導入させる導入部を有するとともに、洗浄液を貯留可能で且つ金属物を収容可能に構成された容器体に金属物を収容する準備工程と、金属物を収容した容器体を洗浄槽に貯留された高温状態の洗浄液に浸漬させ、該洗浄液を流入部から容器体内に流入させて該容器体内の金属物を洗浄液に浸漬させる洗浄工程と、洗浄工程後に、容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高くなる位置に容器体を移動させる容器体移動工程とを備えることを特徴とする。
上記構成の洗浄方法によれば、準備工程において、洗浄液を貯留可能な容器体内に金属物が収容される。そして、洗浄工程において、金属物を収容した容器体を洗浄槽内の高温状態の洗浄液に浸漬させ、流入部を介して洗浄槽内の洗浄液を容器体内に流入させて該容器体内の金属物を洗浄液に浸漬させる。
従って、洗浄工程において、所定時間の間、容器体を洗浄液に浸漬させておくことで、金属物が洗浄され、該金属物に付着した付着物が除去される。
そして、洗浄工程後の容器体移動工程において、容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高くなる位置に容器体を移動させる。容器体は、洗浄液を貯留可能に構成されるため、位置変更後(移動後)においても、洗浄槽から流入した洗浄液を貯留した状態を維持し、これに伴って、金属物が洗浄液に浸漬した状態で維持する。
そして、移動後の容器体は、洗浄槽内の環境から離れた常温状態に置かれることになり、洗浄槽内の洗浄液に熱影響を与えない状況で容器体内の洗浄液の冷却が可能となる。
これにより、上記構成の金属物洗浄装置は、金属物の表面で洗浄液の含有成分を結晶化させたり、金属物を酸化させたりすることなく、金属物を取り出すことができる。
一方、洗浄槽内の洗浄液は、高温状態を維持し、金属物を洗浄可能な状態に保たれる。これにより、上記金属物の洗浄方法は、洗浄液の冷却及び加熱を待つことなく、別の金属物の洗浄を直ちに開始することができる。
本発明の一態様として、容器体移動工程後に容器体内の洗浄液を直接的又は間接的に冷却する冷却工程をさらに備えることが好ましい。このようにすれば、冷却工程において、金属物を浸漬させた洗浄液が強制的に冷却されるため、金属物は、洗浄液による濡れ状態を保ちつつ短時間で冷却される。従って、金属物を短時間で取り出すことができる。
本発明の他態様として、冷却工程において、洗浄槽内で加熱された洗浄液よりも低温で且つ洗浄液と同質の冷却液を貯留した冷却液貯留部から容器体内に冷却液を供給するようにしてもよい。このようにすれば、冷却工程において、加熱された洗浄液を貯留した容器体に、冷却液貯留部に貯留された冷却液(洗浄槽内で加熱された洗浄液よりも低温で且つ洗浄液と同質の冷却液)が供給される。これにより、高温状態の洗浄液に対してそれよりも低温な冷却液が加えられ、容器体内に洗浄液(厳密には洗浄液と冷却液との混合液)の温度が低下する。その結果として、容器体内で洗浄液に浸漬された金属物が短時間で強制冷却される。また、冷却液が洗浄液と同質であるため、金属物の表面の変質が防止される。
この場合、冷却工程において、洗浄槽内の洗浄液の液面よりも上方で且つ容器体の下方に配置される受液体により、冷却液の供給に伴って容器体から過剰分として排出される洗浄液を受け止めて冷却液貯留部に誘導することが好ましい。このようにすれば、容器体内の洗浄液を冷却する(容器体内に冷却液を供給する)のに併せ、容器体から過剰分として排出される洗浄液が受液体に受け止められて冷却液貯留部に誘導される。これにより、洗浄液及び冷却液は、容器体と冷却液貯留部との間で液循環するため、その循環過程において容器体内の洗浄液が冷却されて冷却液となる。従って、容器体内の洗浄液を冷却するための冷却液を最小限にすることができる。
以上のように、本発明は、金属物に対する洗浄液の含有成分の固着や酸化を防止した上で、金属物の洗浄作業の効率化を図ることができるという優れた効果を奏し得る。
図1は、本発明の一実施形態に係る金属物洗浄装置の全体斜視図である。 図2は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の全体正面図である。 図3は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の部分分解斜視図である。 図4は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の部分斜視図である。 図5は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の部分拡大断面図である。 図6は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の部分拡大断面図である。 図7は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の動作説明図である。 図8は、同実施形態に係る金属物洗浄装置の動作説明図である。 図9は、本発明の他実施形態に係る金属物洗浄装置の概略図である。 図10は、本発明の別の実施形態に係る金属物洗浄装置の概略図である。 図11は、本発明のさらに別の実施形態に係る金属洗浄装置における容器体の概略断面図である。
以下、本発明の一実施形態について、添付図面を参照しつつ説明する。
金属物洗浄装置(以下、単に洗浄装置という)は、図1及び図2に示す如く、洗浄液Waを流入させる流入部202及び金属物Mを導入させる導入部203を有し、且つ洗浄液Waを貯留可能に構成されるとともに金属物Mを洗浄液Waに浸漬させた状態で収容可能に構成された容器体2と、洗浄液Waを貯留可能に構成されるとともに容器体2を収容可能に構成された洗浄槽3と、洗浄槽3内の洗浄液Waを加熱する加熱手段4と、容器体2の少なくとも流入部202が洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WL以下の位置になる下限位置LPと容器体2の少なくとも流入部202が洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも高い位置になる上限位置UPとの間で容器体2を昇降させる昇降手段5とを備える。
本実施形態において、洗浄装置1は、上記構成に加え、上限位置UPにある容器体2内の洗浄液Waを冷却する冷却手段6を備える。また、洗浄装置1は、洗浄槽3内で発生する洗浄液Waの蒸気を回収する蒸気回収手段7を備える。さらに、洗浄装置1は、洗浄槽3、昇降手段5、冷却手段6及び蒸気回収手段7を支持するメインフレーム8を備える。
容器体2は、図3に示す如く、洗浄液Waを貯留可能で且つ金属物Mを収容可能な容器本体20と、容器本体20の外面から突出した放熱フィン21…とを備える。本実施形態において、洗浄装置1は、容器体2を昇降手段5に接続する接続部230を含む接続フレーム23を備える。
容器本体20は、金属物Mが載置される容器底部200と、容器底部200の外周に接続され、且つ容器底部200から起立した容器周壁部201とを備える。本実施形態において、容器底部200は、平面視矩形状のプレートで構成される。
これに伴い、容器周壁部201は、平面視略矩形の枠状に形成される。具体的に説明すると、容器周壁部201は、容器底部200の外郭を構成する四辺のそれぞれに対応して配置され、且つ容器底部200の対応する辺に接続された四つの容器壁部201a…を含む。四つの容器壁部201a…のそれぞれは、矩形状のプレートであり、隣り合う容器壁部201aに接続されている。容器周壁部201の起立方向の長さ(高さ)は、洗浄の対象となる金属物Mの高さよりも長く(高く)設定される。
これにより、容器本体20(容器底部200及び容器周壁部201)は、洗浄液Waを貯留可能で且つ金属物Mを配置可能な領域を画定している。容器本体20(容器周壁部201)の上端部は、洗浄液Waを流入させる流入部202及び金属物Mを導入する導入部203を画定している。
放熱フィン21…は、リブ状に形成される。本実施形態において、放熱フィン21…は、容器底部200の下面に連設されている。本実施形態において、容器体2は、複数の放熱フィン21…を備える。複数の放熱フィン21…は、一方向に間隔をあけて配置されている。
接続フレーム23は、容器本体20の容器周壁部201に連結され且つ容器周壁部201の上端から上方に延びる複数の支柱部231…と、支柱部231…の延びる方向と直交する第一横方向に延び、且つ第一横方向に並ぶ支柱部231…の上端部同士を連結する複数の第一梁部232…と、支柱部231…の延びる方向及び第一横方向と直交する第二横方向に延び、第二横方向に並ぶ第一梁部232…同士を連結する第二梁部233…とを備える。
接続部230は、容器体2(容器本体20)に対して直接的又は間接的に固定される。本実施形態において、接続部230は、接続フレーム23に含まれており、間接的に容器体2(容器本体20)に固定されている。
接続部230は、昇降手段5に対して接続可能に構成される。具体的に説明する。接続部230は、容器本体20に対して直接的又は間接的に固定される固定部230aと、固定部230aから横方向に延出する延出部230bとを備える。固定部230a及び延出部230bのそれぞれは、帯板状をなし、固定部230aは、長手方向と直交する短手方向を上下方向となるように配置され、延出部230bは、長手方向と直交する短手方向を上下方向と直交する横方向となるように配置されている。そして、固定部230a及び延出部230bのそれぞれにおける長手方向と直交する短手方向の一端同士が連結されている。これにより、接続部230は、断面L字形状に形成される。
接続部230は、上下方向と直交する横方向における容器本体20の両側に配置される。すなわち、接続部230は、対向する二つの容器壁部201a…のそれぞれに対応して設けられる。これに伴い、一対の接続部230,230の延出部230bは、互いに相反する方向に延出している。これにより、接続部230は、昇降手段5(後述する被接続部50)に掛止状態で接続可能に構成される。
本実施形態において、各接続部230の固定部230aは、容器本体20の両側において、第二横方向に並ぶ二本の支柱部231…に跨った状態で連結されている。すなわち、本実施形態において、接続部230は、第二横方向に長手をなして延びており、各接続部230の延出部230bは、第一横方向に延出している。
洗浄槽3は、容器体2を収容可能な容器である。洗浄槽3は、上部に開口部を有し、開口部から容器体2を出し入れ可能に構成されている。具体的に説明すると、洗浄槽3は、槽底部30と、槽底部30の外周に接続され、且つ槽底部30から起立した槽周壁部31とを備える。本実施形態において、槽底部30は、平面視矩形状のプレートで構成される。槽底部30は、容器体2(容器底部200)よりも大きなサイズに設定される。
これに伴い、槽周壁部31は、平面視略矩形の枠状に形成される。具体的に説明すると、槽周壁部31は、槽底部30の外郭を構成する四辺のそれぞれに対応して配置され、且つ槽底部30の対応する辺に接続された四つの槽壁部310…を含む。四つの槽壁部310…のそれぞれは、矩形状のプレートであり、隣り合う槽壁部310に接続されている。これにより、槽周壁部31の上端部は、洗浄槽3の上部開口部を画定している。槽周壁部31の起立方向の長さ(高さ)は、少なくとも容器体2の高さよりも長く(高く)設定される。本実施形態においては、槽周壁部31の起立方向の長さ(高さ)は、容器体2の2倍以上の長さ(高さ)設定される。具体的には、槽周壁部31は、昇降手段5全体の高さと同等の高さに設定されている。これにより、本実施形態に係る洗浄槽3は、図4に示す如く、容器体2及び昇降手段5全体を収容可能に構成されている。本実施形態において、図3に示す如く、洗浄槽3の槽底部30には、洗浄液Waの補給及び排出を行うための配管Pが接続されている。
加熱手段4は、高温状態になる加熱部40を有し、少なくとも加熱部40が洗浄槽3内に配置される。ここで加熱手段4には、加熱部40に電熱ヒーターが内装されたものや、加熱部40に過熱蒸気が供給されるもの等、種々タイプのものが採用され得る。
昇降手段5は、容器体2が接続される被接続部50と、被接続部50を上下動させる昇降機構部51と、昇降機構部51を動作させる駆動部52とを備える。本実施形態において、昇降手段5は、被接続部50、昇降機構部51、及び駆動部52を支持する支持フレーム53とを備える。また、昇降手段5は、容器体2の昇降を円滑にするべく、容器体2が接続される被接続部50を上下方向に案内する案内手段54を備える。
被接続部50は、容器体2を包囲可能な枠状に形成される。すなわち、被接続部50は、第一横方向に間隔をあけて第二横方向に延びる一対の第一横部材500,500と、第二横方向に間隔をあけて第一横方向に延び、第一横方向の両端が一対の第一横部材500,500に連結された一対の第二横部材501,501とを備える。第一横部材500,500は、容器体2の接続部230の延出部230bと上下方向で重複する位置に配置される。これに伴い、第一横部材500,500には、接続部230の延出部230bが接続される。本実施形態において被接続部50は、第一横部材500,500に容器体2の接続部230の延出部230bを掛止させることで、容器体2が接続されるようになっている。これにより、本実施形態において、容器体2は、昇降手段5に対して接続可能となっている。すなわち、洗浄装置1において、容器体2が交換可能に構成される。
昇降機構部51は、上下方向に延び且つ支持フレーム53に回転自在に支持される棒状の螺旋体510と、螺旋体510に螺合された移動体511とを備える。
本実施形態において、螺旋体510の下端部が支持フレーム53に回転自在に支持されている。移動体511は、被接続部50と連結されている。本実施形態において、被接続部50の一部を移動体511に兼用している。具体的には、被接続部50の一部に螺旋体510と螺合させる雌ねじ部(図示しない)を設けることで、被接続部50の一部を移動体511として兼用させている。
駆動部52は、螺旋体510の上端部に連結される。本実施形態に昇降手段5は、手動で駆動させるようになっている。これに伴い、昇降手段5は、駆動部52として、手動操作可能な回転ハンドルを備える。
支持フレーム53は、上下方向における容器体2の通過を許容する領域を画定する上枠部530と、上枠部530を支持する複数の脚部531…とを備える。
上枠部530は、矩形枠状に形成され、内側の領域で容器体2の昇降を許容する。すなわち、上枠部530は、容器体2の平面サイズよりも大きな枠体である。本実施形態において、上述の如く、昇降手段5は、洗浄槽3内に収容されるため、上枠部530は、洗浄槽3の内部空間よりも小さく設定される。脚部531…は、上枠部530の四つの角部に対応して配置される。すなわち、支持フレーム53は、四つの脚部531…を備え、該四つの脚部531…のそれぞれは、上枠部530の異なる角部に連結されている。本実施形態において、支持フレーム53は、四つの脚部531…の途中位置を連結した脚連結材532を備える。
本実施形態において、昇降手段5は、洗浄槽3に収容されるため、脚連結材532は、液体(洗浄液Wa)の流通を許容する複数の開口(採番しない)を有する。本実施形態において、脚連結材532は、脚部531…の下端から上端(上枠部530)までの空間を上下二つの領域に区切っている。そして、脚連結材532によって区切られた二つの領域のうち、上方側の領域が容器体2(容器本体20)を配置可能な領域とされ、下側の領域が加熱手段4や図示しない撹拌装置等を配置可能な領域とされている。すなわち、脚連結材532は、昇降する容器体2の下限位置LPを決定している(図4参照)。
案内手段54は、支持フレーム53(上枠部530)に固定され、且つ上下方向に延びるガイドバー540と、ガイドバー540に沿って移動自在なガイド体541とを備える。本実施形態において、案内手段54は、昇降手段5の被接続部50を案内することで、容器体2を間接的に案内する。より詳しくは、案内手段54は、枠状をなす被接続部50の四つの角部のそれぞれに対応して設けられている。本実施形態において、ガイド体541は、被接続部50に対して一体化されている。
図2に戻り、冷却手段6は、洗浄槽3内で加熱された洗浄液Waよりも低温で且つ洗浄液Waと同質の冷却液Wbを貯留可能な冷却液貯留部60と、冷却液貯留部60に貯留された冷却液Wbを上限位置UPにある容器体2内に供給する冷却液供給系統61とを備える。これに伴い、洗浄装置1は、上限位置UPにある容器体2から過剰分として排出される洗浄液Wa(所定の容量を超えた分の洗浄液Wa)を受け止める受液体9を備える。
本実施形態において、冷却液貯留部60には、上端の少なくとも一部に開放部(採番しない)を有する容器が採用される。冷却液貯留部60の開放部には、冷却液供給系統61が挿入される。なお、冷却液貯留部60は、冷却液Wbの温度上昇を抑えるべく、外部の熱を遮断する機能や、冷却液Wbを一定温度に保つ保温機能を有することが好ましい。また、冷却液Wbが温度上昇したときに温度を下げるために、冷却機能(クーラー)を設けるようにしてもよい。
冷却液供給系統61は、洗浄槽3から引き上げられた容器体2が配置される上限位置UPの上方位置と冷却液貯留部60とを繋ぐ系統である。具体的には、冷却液供給系統61は、冷却液貯留部60内に配置される吸込口BPと、上限位置UPに配置される容器体2の流入部202と対応する位置に配置される吐出口OPとを備える。本実施形態において、冷却液供給系統61は、上限位置UPから冷却液貯留部60内に至る配管610と、冷却液貯留部60内で配管610に接続されたポンプ611とを備える。これに伴い、本実施形態に係る冷却液供給系統61において、ポンプ611の吸い込みポートによって吸込口BPが構成され、上限位置UPにある配管610の端部によって吐出口OPが構成されている。なお、本実施形態において、容器体2の流入部202は、容器本体20の上部開口によって構成されるため、冷却液供給系統61の吐出口OPは、容器本体20の上部開口(流入部202)の上方位置に配置される。
冷却液供給系統61は、上限位置UPに容器体2が配置された状態でポンプ611を駆動し、冷却液貯留部60内の冷却液Wbを吐出口OPに送るようになっている。なお、冷却液供給系統61の駆動(ポンプ611の駆動)は、上限位置UPにある容器体2(容器本体20)内の洗浄液Waの温度を温度センサ等で測定し、所定温度にまで冷却された時点で停止してもよいし、所定時間(上限位置UPにある容器体2(容器本体20)内の洗浄液Waの温度が所定の低温状態になるのに必要な時間)経過後に停止してもよい。
本実施形態において、容器体2全体が洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも高い位置に配置されることになる位置が上限位置UPとして設定されている。これに伴い、受液体9は、容器体2の昇降経路内における上限位置UPよりも下方で且つ洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも上方となる位置に配置されている。
容器体2は、下限位置LPと上限位置UPとの間で昇降(移動)するため、受液体9は、容器体2の昇降経路から退避可能に構成される。すなわち、受液体9は、上限位置UPにある容器体2の下方にある状態で、容器体2の移動経路内に位置することになるため、少なくとも容器体2の移動時に容器体2の移動(昇降)経路から退避可能に設けられる。
本実施形態においては、受液体9は、図5に示す如く、容器体2の昇降経路内で一端同士を対向させて横並びに配置される一対の蓋板90,91を備える。一対の蓋板90,91は、少なくとも容器体2の昇降時に相対的に離間して容器体2の昇降経路から退避するように構成されている。
本実施形態において、一対の蓋板90,91のそれぞれにおける一端とは反対側の他端部は、該一対の蓋板90,91が横並びする方向及び容器体2の昇降方向と直交する方向に延びる軸線を回転中心として回転自在に支持される。本実施形態において、一対の蓋板90,91の他端部は、昇降手段5の支持フレーム53(脚部531)に軸支されている。本実施形態において、一対の蓋板90,91の他端部が軸支されるに伴い、受液体9は、蓋板90,91に対して前記軸線周りの回転力を付与することで、一対の蓋板90,91の一端同士を対向させた状態にする付勢手段92を備える。
本実施形態において、付勢手段92によって回転力が付与される一対の蓋板90,91は、支持フレーム53の上枠部530との接触により、一端同士を対向させた状態(連続して横並びした状態)で維持するようになっている。
これにより、一対の蓋板90,91のそれぞれは、上下方向に延びた第一姿勢(一端が他端よりも下方に位置する姿勢)と、横方向に延びた第二姿勢(一端と他端とが横方向で略同列になる姿勢)とに切り換え可能に設けられている。
すなわち、一対の蓋板90,91は、上限位置UPから下限位置LPに向けて下降してくる容器体2に押されて第一姿勢になることで、容器体2の昇降経路から退避して該昇降経路を開放する一方、容器体2が下限位置LPから上限位置UPに向けて上昇し、上限位置UPに到達した状態で付勢手段92の付勢力によって第二姿勢になることで、上限位置UPにある容器体2の下方に介在するようになっている。
受液体9は、受け止めた洗浄液Waを冷却液貯留部60に誘導可能に構成される。具体的に説明すると、受液体9は、一方の蓋板90の一端に連設された樋部93を有する。本実施形態において、樋部93は、一方の蓋板90の一端に連設され、該一端に沿って延びている。これに伴い、一対の蓋板90,91は、第二姿勢になった状態で、他方の蓋板91の一端部が樋部93の開放部上に延在するように設けられている。一方の蓋板90の他端に樋部93が連設されるに伴い、受け止めた洗浄液Waを樋部93に誘導すべく、一対の蓋板90,91のそれぞれは、第二姿勢となった状態で一端から他端に向けて先下りに傾斜している。
本実施形態において、洗浄装置1は、図2に示す如く、受液体9と冷却液貯留部60とを流体的に接続し、受液体9の受け止めた洗浄液Waを冷却液貯留部60に供給する接続流路930を備える。本実施形態においては、受液体9が洗浄槽3内に配置されるため、接続流路930は、図6に示す如く、洗浄槽3内から冷却液貯留部60(本実施形態においては冷却液貯留部60の開放部)に至る流路を形成する配管930aと、樋部93と洗浄槽3内に延在する配管930aとを架け渡す流路を形成する流路形成部材930bとにより形成される。なお、本実施形態において、流路形成部材930bは、昇降手段5の支持フレーム53(上枠部530)に接続されている。
図2に戻り、蒸気回収手段7は、洗浄槽3に接続された蒸気回収用配管70(図6参照)と、蒸気回収用配管70からの蒸気を収容する蒸気回収槽71とを備える。蒸気回収手段7は、金属物Mの洗浄に伴って発生する洗浄液Waの蒸気が飛散することを防止する。
メインフレーム8は、洗浄槽3、昇降手段5、冷却手段6及び蒸気回収手段7が固定されるフレーム本体80と、フレーム本体に取り付けられたキャスタ81とを備える。これにより、メインフレーム8は、走行台車として機能する。すなわち、洗浄装置1全体が移動可能に構成される。
本実施形態に係る洗浄装置1の構成は、以上の通りであり、続いて、洗浄装置1の作動について説明する。なお、金属物Mである金型を洗浄する場合、洗浄液Waには、例えば、珪酸塩(メタ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウム等)、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを含むアルカリ洗浄溶液が採用され、洗浄液Waと同質とされる冷却液Wbにも、例えば、珪酸塩(メタ珪酸ナトリウム、オルソ珪酸ナトリウム等)、炭酸ナトリウム、水酸化ナトリウム、又は水酸化カリウムを含むアルカリ洗浄溶液が採用される。
まず、図7(a)に示す如く、洗浄槽3内に洗浄液Waが入れられ、該洗浄液Waが加熱手段4によって所定の高温状態にまで加熱される。この状態において、容器体2は、上限位置UPに配置され、導入部203(上端開口部)から容器体2(容器本体20)内に金属物Mである金型が収容される(準備工程)。
そして、図7(b)に示す如く、容器体2は、昇降手段5によって下降される。本実施形態においては、昇降手段5の駆動部52(ハンドル)を作業者が回転操作することで、螺旋体510を回転させ、移動体511を螺旋体510に沿って下降させる。そうすると、移動体511と兼用される被接続部50も上限位置UPから下降する結果、被接続部50に接続された容器体2も下降する。
このとき、受液体9が容器体2の昇降経路(移動領域)内に存在するため、下降する容器体2に受液体9(一対の蓋板90,91)が押され、容器体2の移動領域を開放する。そして、図7(c)に示す如く、容器体2が洗浄槽3内に浸入し、洗浄液Wa内に浸漬される。この状態で、容器本体20の流入部202(上端開口部)から洗浄槽3内の洗浄液Waが流入し、結果として金属物Mの収容された容器本体20内が高温の洗浄液Waで充満する。
従って、容器体2を洗浄槽3内(下限位置LP)で所定時間放置することで、金属物Mの付着物が除去され、金属物Mの洗浄が完了する(洗浄工程)。
そして、金属物Mの洗浄が完了すると、容器体2は、図8(a)に示す如く、昇降手段5によって上昇される。本実施形態においては、昇降手段5の駆動部(回転ハンドル)52を作業者が回転操作することで、螺旋体510を回転させ、移動体511を螺旋体510に沿って上昇させる。そうすると、図8(b)に示す如く、移動体511と兼用される被接続部50も下限位置LPから上昇する結果、被接続部50に接続された容器体2も上昇する(容器体移動工程)。
これに併せ、容器体2によって押し下げられていた一対の蓋板90,91(第一姿勢になっていた蓋板90,91)は、付勢手段92(図5参照)の付勢力によって回転し、図8(c)に示す如く、容器体2が上限位置UPに到達した状態で第二姿勢となる。すなわち、受液体9(一対の蓋板90,91)は、容器体2が上限位置UPに到達した状態で、該容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを受け止めることのできる状態となる。
そして、容器体2(容器本体20)は、洗浄液Waを貯留可能に構成されているため、上限位置UPに到達した状態においても、容器本体20内は洗浄槽3内で流入した洗浄液Waで充満し、金属物Mは洗浄液Wa内に完全に浸漬した状態で維持する。
そして、上述の如く、容器体2が上限位置UPに到達すると、冷却液供給系統61が動作し、容器本体20内に冷却液Wbが供給される(冷却工程)。すなわち、冷却液供給系統61のポンプ611が駆動し、冷却液貯留部60内の冷却液Wbが容器本体20の流入部202に向けて供給される。そうすると、容器本体20で充満している洗浄液Waが冷却液Wbの供給に伴って、容器本体20から押し出される。すなわち、容器本体20から過剰分の洗浄液Waが排出される(溢れ出る)ことになる。このように容器本体20から排出された洗浄液Waは、図6に示す如く、受液体9によって受け止められ、蓋板90,91の傾斜によって樋部93に集まった上で、接続流路930を介して冷却液貯留部60に回収される。そして、高温状態にあった洗浄液Waは、冷却液貯留部60内にある低温の冷却液Wbと混ざり合って、結果的に低温の冷却液Wbとなる。
このように、冷却液Wbを供給することで、冷却液供給系統61と容器体2との間で洗浄液Wa及び冷却液Wbが循環する結果、容器本体20内にあった高温の洗浄液Waと低温な冷却液Wbとが順々に置換され、容器本体20内にあった洗浄液Waも冷却液Wbとなる。また、本実施形態において、容器体2が放熱フィン21…を備えているため、上述の如く、容器本体20が放熱フィン21…を介して放熱される結果、容器本体20内の洗浄液Waの冷却が促進される。
これにより、容器本体20内の洗浄液Waの温度が短時間で低下する。この状態において、金属物Mは、容器本体20内で洗浄液Waと同質の冷却液Wb(実質的には洗浄液Wa)に完全に浸漬し、冷却液Wbと同様に低温状態(例えば、常温状態)になっている。これにより、容器本体20から金属物Mが取り出し可能な状態となる。
なお、容器本体20から金属物Mを取り出すに際し、容器本体20に洗浄液Wa(冷却液Wb)を貯留させて取り出してもよいが、例えば、容器本体20の下部(例えば、底部)に洗浄液Waを排出させる排液口を設け、洗浄乃至冷却過程で排液口を密栓しておき、金属物Mを取り出すときに、排液口を開栓して洗浄液Waを排出してもよい。このようにしても、排出された洗浄液Waは、受液体9を介して冷却液貯留部60に回収される結果、次の洗浄において、冷却液Wbとして使用することもできる。
そして、このように洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも上方に容器体2を引き上げて金属物Mを容器本体20から取り出すまでの間も、洗浄槽3内の洗浄液Waは加熱手段4によって加熱されているため、高温状態で維持している。
従って、上限位置UPにある容器体2に金属物Mを収容し、再度洗浄槽3内の洗浄液Waに容器体2を浸漬させることで、直ぐに金属物Mの洗浄が開始される。
以上のように、本実施形態に係る洗浄装置1は、容器体2を洗浄槽3内の高温の洗浄液Waに浸漬させておくことで、金属物Mが洗浄され、該金属物Mに付着した付着物を除去することができる。そして、金属物Mの洗浄が完了した後に、容器体2が洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも上方にある上限位置UPに配置されても、洗浄槽3から流入した洗浄液Waを貯留した状態を維持し、これに伴って、貯留された洗浄液Waに金属物Mが浸漬した状態で維持する。
そして、上限位置UPにある容器体2は、加熱手段4による加熱環境から離れた常温状態に置かれることになり、洗浄槽3内の洗浄液Waに熱影響を与えない状況で容器体2内の洗浄液Waの冷却が可能となる。これにより、上記構成の洗浄装置1は、金属物Mの表面に洗浄液Waの含有成分を結晶化させたり、金属物Mを酸化させたりすることなく、金属物Mを取り出すこともできる。
一方、洗浄槽3内の洗浄液Waは、加熱手段4によって加熱されるため、高温状態を維持し、金属物Mを洗浄可能な状態に保たれる。これにより、上記構成の洗浄装置1は、洗浄槽3内の洗浄液Waに対して冷却や再加熱をする必要がなく、洗浄液Waの温度コントロールによる処理の長期化を抑えることができる。
従って、本実施形態に係る洗浄装置1(洗浄方法)は、金属物Mに対する洗浄液Waの含有成分の固着や金属物Mの酸化を防止した上で、金属物Mの洗浄作業の効率化を図ることができる。
また、本実施形態に係る洗浄装置1は、上限位置UPにある容器体2内の洗浄液Waを冷却する冷却手段6をさらに備えるため、金属物Mを浸漬させた洗浄液Waが冷却手段6によって強制的に冷却される。これにより、金属物Mを洗浄液Waによる濡れ状態で維持しつつ短時間で常温にすることができ、金属物Mを短時間で取り出すことができる。
また、本実施形態において、冷却手段6は、洗浄槽3内で加熱された洗浄液Waよりも低温で且つ洗浄液Waと同質の冷却液Wbを貯留可能な冷却液貯留部60と、冷却液貯留部60に貯留された冷却液Wbを上限位置UPにある容器体2内に供給する冷却液供給系統61とを備えているため、容器体2内に貯留された洗浄液Waが冷却液Wbによって強制的に冷却される。また、冷却液Wbが洗浄液Waと同質であるため、金属物Mの表面を変質させてしまうことも防止される。
また、洗浄装置1は、上限位置UPにある容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを受け止める受液体9を備え、該受液体9は、受け止めた洗浄液Waを冷却液貯留部60に誘導可能に構成されるため、容器体2と冷却液貯留部60との間で液循環し、その循環過程において容器体2内の洗浄液Waが冷却されて冷却液Wbとなる。従って、容器体2内の洗浄液Waを冷却するための冷却液Wbを最小限にすることができる。その上、受液体9は、容器体2の昇降経路から退避可能に構成されるため、容器体2の昇降も許容される。
特に、本実施形態において、受液体9は、洗浄槽3内に配置されているため、洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLの上方位置で洗浄槽3の内部空間を閉じる蓋体としても機能する。これにより、容器体2が上限位置UPに向けて上昇するときや上限位置UPに到達したときに、洗浄槽3内の洗浄液Waが飛散したり蒸発したりすることを抑制でき、さらには、容器体2内の洗浄液Waを冷却するときに、洗浄槽3内で高温状態にある洗浄液Waが上限位置UPにある容器体2に熱影響を与えることも抑制される。
また、受液体9は、容器体2の昇降経路内で一端同士を対向させて横並びに配置される一対の蓋板90,91を備え、一対の蓋板90,91は、少なくとも容器体2の昇降時に相対的に離間して容器体2の昇降経路から退避するように構成されているため、上限位置UPにある容器体2の下方で、一対の蓋板90,91が連続して横並びで配置される。これにより、一対の蓋板90,91は、容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを確実に受け止めることができる。これに対し、一対の蓋板90,91は、少なくとも容器体2の昇降時に相対的に離間して容器体2の昇降経路から退避するため、容器体2の昇降経路が開放状態となり、容器体2の昇降を許容することもできる。
特に、一対の蓋板90,91のそれぞれにおける一端とは反対側の他端部は、該一対の蓋板90,91が横並びする方向及び容器体2の昇降方向と直交する方向に延びる軸線を回転中心として回転自在に支持されるとともに、受液体9は、蓋板90,91に対して前記軸線周りの回転力を付与することで、一対の蓋板90,91の一端同士を対向させた状態にする付勢手段92を備えるため、一対の蓋板90,91は、上限位置UPから下降する容器体2に押されて他端部を回転支点にして回転し、一端同士を離間させる。
すなわち、一対の蓋板90,91は、一端が他端よりも下方側に位置するように姿勢変更する。これにより、一対の蓋板90,91は、容器体2の昇降経路から退避して該昇降経路を開放することになり、容器体2の昇降が許容される。
そして、下限位置LPにある容器体2が上昇し、上限位置UPに到達すると、付勢手段92による蓋板90,91に対する回転力の付与により、一対の蓋板90,91が連続して横並びで配置された状態に戻る。すなわち、付勢手段92の付勢により、一対の蓋板90,91が冷却液Wbの供給に伴って容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを確実に受け止めることのできる状態に自動復帰する。従って、簡易な構成でありながら、洗浄液Waの受け止めと容器体2の昇降を可能にすることができる。
さらに、受液体9は、少なくとも一方の蓋板90,91の一端に連設された樋部93を有し、樋部93は、一対の蓋板90,91によって受け止められた洗浄液Waを冷却液貯留部60に向けて誘導するように構成されているため、受液体9によって受け止められた冷却液Wbは、拡散することなく樋部93に集まり、該樋部93を通って冷却液貯留部60に向けて誘導される。これにより、より多くの洗浄液Waが冷却液貯留部60に回収されるため、洗浄液Waを無駄なく冷却液Wbとして利用することができる。
また、容器体2は、洗浄液Waを貯留可能で且つ金属物Mを収容可能な容器本体20と、容器本体20の外面から突出した放熱フィン21…とを備えるため、容器体2を容器本体20のみで構成した場合に比して、表面積が広くなる。従って、容器体2が上限位置UPにある状態で外気に触れる面積が広くなる。すなわち、容器体2による熱放散効率が高くなる結果、貯留した洗浄液Waを効率的に冷却することができる。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、適宜変更を加え得ることは勿論のことである。
例えば、上記実施形態において、金属物Mである金型を洗浄の対象として説明したが、これに限定されない。例えば、金属物Mは、金型の他に、ダイス等の他の加工工具であってもよいし、加工工具を用いて製造された製品(例えば、ベアリングや、そのパーツとなる鉄球、鋼球、リング等)でもよい。
上記実施形態において、上限位置UPにある容器体2(容器本体20)に洗浄液Waと同質の冷却液Wbを供給すること(循環させること)で、容器体2内の洗浄液Waを冷却したが、これに限定されない。例えば、容器体2、或いは容器体2内の洗浄液Waに冷却風を吹き付けることで、洗浄液Waを強制冷却するようにしてもよい。
また、上記実施形態において、容器体2(容器本体20)内の洗浄液Waを強制冷却したが、これに限定されない。例えば、容器体2を上限位置UPに配置したまま、或いは上限位置UPとは別の位置に移動させた上で、容器体2内の洗浄液Waを自然冷却させるようにしてもよい。このようにしても、洗浄槽3内の洗浄液Waが高温状態で維持しているため、別の容器体2を用いて金属物Mの洗浄を直ちに行うことができる。
これらの場合、容器体2(容器本体20)に冷却液Wbを供給しないため、容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを受け止めるための受液体9を設ける必要はないが、例えば、上記構成の受液体9を洗浄槽3内の洗浄液Waの液面よりも上方を覆う蓋体として設けてもよい。すなわち、洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも上方位置で洗浄槽3の内部空間或いは洗浄槽3の上部の開口部を閉じる蓋体を設けてもよい。このように蓋体が設けられれば、洗浄槽3内の洗浄液Waが飛散したり蒸発したりすることを抑制でき、また、洗浄槽3内の高温状態の洗浄液Waが上限位置UPにある容器体2に熱影響を与えることも抑制できる。かかる蓋体は、洗浄槽3の内部空間或いは上部の開口部を閉じることができれば、種々態様のものを採用し得るが、容器体2の昇降を考慮すれば、上記実施形態の受液体9と同様の構造とすることが好ましい。
上記実施形態において、受液体9が洗浄槽3の内部空間を閉じる蓋体として兼用されたが、これに限定されるものではなく、例えば、受液体9と蓋体とを別個に設けるようにしてもよい。すなわち、容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを受け止める機能のみを有する受液体9と、受液体9の下方に配置され、洗浄槽3の内部空間又は洗浄槽3の上部の開口部を閉じる機能のみを有する蓋体とが、それぞれ独立した構成として設けられたものであってもよい。
上記実施形態において、昇降手段5として、螺旋体510と移動体511とを備えたもの(いわゆる、送り螺旋機構)を採用したが、これに限定されない。例えば、昇降手段5には、容器体2を吊り下げて昇降させるワイヤー又はチェーンブロック等を採用してもよい。
上記実施形態において、容器体2を昇降手段5に対して着脱可能に接続したが、これに限定されるものではなく、例えば、容器体2は、昇降手段5の被接続部50に固定されてもよい。
上記実施形態において、容器体2に対して接続部230を含む接続フレーム23を連結することで、容器体2を昇降手段5の被接続部50に間接的に接続するようにしたが、これに限定されない。例えば、容器体2(容器本体20)に接続部230を直接連結し、該接続部230を介して容器体2を昇降手段5に接続するようにしても勿論よい。
上記実施形態において、受液体9を洗浄槽3の上端開口部を開閉する一対の蓋板90,91で構成したが、これに限定されない。例えば、図9に示す如く、受液体9は、一枚の蓋板であってもよい。すなわち、受液体9は、容器体2から過剰分として排出される洗浄液Waを受け止めることができる形態であればよい。但し、この場合、受液体9は、容器体2の移動を阻害することのないよう、容器体2が昇降するに際し、容器体2の昇降経路から退避できるように設けられることは言うまでもない。
上記実施形態において、受液体9と冷却液貯留部60とを流体的に接続する接続流路930が設けられたが、これに限定されない。例えば、図10に示す如く、受液体9(蓋板90,91)が洗浄槽3の上方に配置されるとともに、該受液体9に設けられる樋部93(蓋板90,91に連結される樋部93)が容器体2の昇降経路よりも外側に延在するように設けられてもよい。このようにすれば、受液体9が受け止めた洗浄液Waを樋部93から冷却液貯留部60に直接供給することができる。
上記実施形態において、単一の洗浄槽3に対し、単一の容器体2を収容するようにしたが、これに限定されない。例えば、洗浄槽3が複数の容器体2を収容可能に構成され、これらを昇降させる昇降手段5を設けるようにしてもよい。なお、この場合、容器体2を昇降させる昇降手段5は、容器体2毎に設ければ、各容器体2において、洗浄乃至冷却を独立させることができる。また、容器体2の昇降タイミングをずらせば、各容器体2における洗浄過程と冷却過程とにタイミング的なズレが生じる結果、冷却手段6によって上限位置UPにある容器体2内の洗浄液Waを強制冷却するようにしても、擬似的ではあるが連続的な洗浄が可能となる。
上記実施形態において、昇降手段5の駆動部52として、手動操作用の回転ハンドルを設けたが、これに限定されない。昇降手段5の駆動部52は、電動モータやエアモータ等の駆動手段を採用してもよい。
上記実施形態において、受液体9を構成する一対の蓋板90,91を付勢手段92の付勢力で第二姿勢にするようにしたが、これに限定されない。例えば、電動モータやエアモータ等の駆動手段により、容器体2の昇降に応じて一対の蓋板90,91を開閉(回転)させるようにしてもよい。
上記実施形態において、容器体2が洗浄槽3内で昇降するように構成されたが、これに限定されない。例えば、容器体2は、洗浄槽3内の洗浄液Waに浸漬される下限位置LPと、洗浄槽3の上方位置に設定された上限位置UPとの間で昇降可能に構成されてもよい。すなわち、容器体2は、洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも下方にある下限位置LPと洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも上方にある上限位置UPとの間で昇降可能に設けられればよい。但し、下限位置LPは、洗浄槽3内の洗浄液Waが容器体2に流入できるように、容器体2の流入部202が洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WL以下となる位置である一方、上限位置UPは、容器体2の流入部202が洗浄槽3内の洗浄液Waの液面WLよりも上方に存在する位置であることは勿論である。
上記実施形態において、容器体2の容器本体20の上部開口が洗浄液Waの流入部202及び金属物Mの導入部203として兼用されたが、これに限定されない。例えば、図11に示す如く、容器体2において、容器本体20は、上部開口が閉じられた態様とされ、容器周壁部201に流入部202及び導入部203が設けられてもよい。また、流入部202及び導入部203は、異なる位置に設けられてもよい。この場合、流入部202及び導入部203のそれぞれに対して本来の機能を持たせるには、流入部202が導入部203よりも低い位置に配置されればよい。また、容器本体20の上部開口が閉じられる場合、閉じられた部位に冷却液Wbを供給する開口204を設けるようにしてもよい。
上記実施形態において、上限位置UPにある容器本体20内に冷却液Wbを供給するにあたり、容器本体20の上端開口(流入部202、導入部203)から過剰分の洗浄液Waを排出させた(溢れ出させた)が、これに限定されない。例えば、容器本体20の容器底部200に配管が接続され、該配管から冷却液Wbの供給に伴って過剰となる洗浄液Waを排出させるようにしてもよい。また、配管に代え、容器本体20の容器底部200(例えば、四隅)に微小な孔を設け、冷却液Wbの供給に伴って過剰となる洗浄液Waを容器本体20の容器底部200の孔から排出させるようにしてもよい。
この場合、冷却中に容器体2内の金属物Mが洗浄液Waから露出しないように、配管或いは孔から排出される洗浄液Waの排出量とバランスをとって冷却手段6が冷却液Wbを供給することは勿論のことである。なお、容器体2を下限位置LPから上限位置UPに上昇させ、冷却手段6によって冷却液Wbを供給するまでの間、容器体2(容器本体20)内に洗浄液Waを貯留することができ、且つその洗浄液Waに金属物Mを浸漬した状態で維持できれば、容器本体20の容器底部200に接続された配管や容器本体20の容器底部200に設けられる孔を流入部202としてもよい。
1…洗浄装置、2…容器体、3…洗浄槽、4…加熱手段、5…昇降手段、6…冷却手段、7…蒸気回収手段、8…メインフレーム、9…受液体、20…容器本体、21…放熱フィン、23…接続フレーム、30…槽底部、31…槽周壁部、40…加熱部、50…被接続部、51…昇降機構部、52…駆動部、53…支持フレーム、54…案内手段、60…冷却液貯留部、61…冷却液供給系統、70…蒸気回収用配管、71…蒸気回収槽、80…フレーム本体、81…キャスタ、90,91…蓋板、93…樋部、200…容器底部、201…容器周壁部、201a…容器壁部、202…流入部、203…導入部、230…接続部、231…支柱部、230a…固定部、230b…延出部、232…第一梁部、233…第二梁部、310…槽壁部、500…第一横部材、501…第二横部材、510…螺旋体、511…移動体、530…上枠部、531…脚部、532…脚連結材、540…ガイドバー、541…ガイド体、610…配管、611…ポンプ、930…接続流路、BP…吸込口、OP…吐出口、P…配管、UP…上限位置、LP…下限位置、Wa…洗浄液、Wb…冷却液、WL…液面

Claims (13)

  1. 洗浄液を流入させる流入部及び金属物を導入させる導入部を有し、且つ洗浄液を貯留可能に構成されるとともに金属物を洗浄液に浸漬させた状態で収容可能に構成された容器体と、洗浄液を貯留可能に構成されるとともに容器体を収容可能に構成された洗浄槽と、洗浄槽内の洗浄液を加熱する加熱手段と、容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面以下の位置になる下限位置と容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高い位置になる上限位置との間で容器体を昇降させる昇降手段とを備えることを特徴とする金属物洗浄装置。
  2. 上限位置にある容器体内の洗浄液を冷却する冷却手段をさらに備える請求項1に記載の金属物洗浄装置。
  3. 冷却手段は、洗浄槽内で加熱された洗浄液よりも低温で且つ洗浄液と同質の冷却液を貯留可能な冷却液貯留部と、冷却液貯留部に貯留された冷却液を上限位置にある容器体内に供給する冷却液供給系統とを備えている請求項2に記載の金属物洗浄装置。
  4. 容器体全体が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高い位置に配置されることになる位置が上限位置として設定され、容器体の昇降経路内における前記上限位置よりも下方で且つ洗浄槽内の洗浄液の液面よりも上方となる位置で冷却手段による冷却液の供給に伴って容器体から過剰分として排出される洗浄液を受け止める受液体を備え、受液体は、受け止めた洗浄液を冷却液貯留部に向けて誘導可能に構成されるとともに容器体の昇降経路から退避可能に構成される請求項3に記載の金属物洗浄装置。
  5. 受液体は、容器体の昇降経路内で一端同士を対向させて横並びに配置される一対の蓋板を備え、一対の蓋板は、少なくとも容器体の昇降時に相対的に離間して容器体の昇降経路から退避するように構成されている請求項4に記載の金属物洗浄装置。
  6. 一対の蓋板のそれぞれにおける一端とは反対側の他端部は、該一対の蓋板が横並びする方向及び容器体の昇降方向と直交する方向に延びる軸線を回転中心として回転自在に支持されるとともに、受液体は、蓋板に対して前記軸線周りの回転力を付与することで、一対の蓋板の一端同士を対向させた状態にする付勢手段を備える請求項5に記載の金属物洗浄装置。
  7. 受液体は、少なくとも一方の蓋板の一端に連設された樋部を有し、樋部は、一対の蓋板によって受け止められた洗浄液を冷却液貯留部に向けて誘導するように構成される請求項5又は6に記載の金属物洗浄装置。
  8. 受液体と冷却液貯留部とを流体的に接続し、受液体の受け止めた洗浄液を冷却液貯留部に供給する接続流路をさらに備える請求項4乃至7の何れか1項に記載の金属物洗浄装置。
  9. 容器体は、洗浄液を貯留可能で且つ金属物を収容可能な容器本体と、容器本体の外面から突出した放熱フィンとを備える請求項1乃至5の何れか1項に記載の金属物洗浄装置。
  10. 洗浄液を流入させる流入部及び金属物を導入させる導入部を有するとともに、洗浄液を貯留可能で且つ金属物を収容可能に構成された容器体に金属物を収容する準備工程と、金属物を収容した容器体を洗浄槽に貯留された高温状態の洗浄液に浸漬させ、該洗浄液を流入部から容器体内に流入させて該容器体内の金属物を洗浄液に浸漬させる洗浄工程と、洗浄工程後に、容器体の少なくとも流入部が洗浄槽内の洗浄液の液面よりも高くなる位置に容器体を移動させる容器体移動工程とを備えることを特徴とする金属物の洗浄方法。
  11. 容器体移動工程後に容器体内の洗浄液を直接的又は間接的に冷却する冷却工程をさらに備える請求項10に記載の金属物の洗浄方法。
  12. 冷却工程において、洗浄槽内で加熱された洗浄液よりも低温で且つ洗浄液と同質の冷却液を貯留した冷却液貯留部から容器体内に冷却液を供給する請求項11に記載の金属物の洗浄方法。
  13. 冷却工程において、洗浄槽内の洗浄液の液面よりも上方で且つ容器体の下方に配置される受液体により、冷却液の供給に伴って容器体から過剰分として排出される洗浄液を受け止めて冷却液貯留部に誘導する請求項12に記載の金属物の洗浄方法。
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